JP2015174437A - 消去具 - Google Patents
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Abstract
【課題】少なくともロイコ染料、顕色剤を含有する筆記具用インクや色鉛筆による筆記描線を変色又は消色するため消去具、その消去具を具備した筆記具、その消去具と筆記具とがセットされた筆記具セット、並びに、消去方法を提供する。【解決手段】少なくともロイコ染料、顕色剤及び結晶性物質を含有する筆記具用インクや色鉛筆による筆記描線を変色又は消色するための消去具であって、消色剤を含有する。【選択図】なし
Description
本発明は、少なくともロイコ染料、顕色剤を含有する筆記具用インク組成物やシャープペンシルなどの固形筆記具による筆記描線を変色又は消去するための消去具などに関する。
従来より、少なくともロイコ染料、顕色剤を含有する熱変色性の筆記具用インク組成物を収容してなる筆記具や、上記ロイコ染料、顕色剤などを含有した熱変色性の芯を有する色鉛筆などが知られている。
これらの熱変色性の筆記具用組成物は、筆記描線を擦過熱などの熱により簡単に変色や消色ができるため、近年、いろいろな筆記具に用いられている。
これらの熱変色性の筆記具用組成物は、筆記描線を擦過熱などの熱により簡単に変色や消色ができるため、近年、いろいろな筆記具に用いられている。
例えば、熱変色性水性ボールペンとして、熱変色性マイクロカプセル顔料と、剪断減粘性物質と、水及び水溶性有機溶剤を含む水性媒体とからなり、前記マイクロカプセル顔料が前記水性媒体に分散状態にある可逆タイプの熱変色性水性ボールペンインキを適正に吐出させるチップの構造を備えたもの(例えば、特許文献1参照)や、マイクロカプセルを用いずに、擦過等による簡単な加熱で容易に消色でき、極低温化(−50℃以下)に保存しても、再発色せず、しかも、鮮やかな色相濃度を有するマーキングペンやボールペンなどの筆記具用の感熱消色性インク組成物として、少なくともロイコ染料、顕色剤、結晶性物質からなる顕色粒子を着色剤として含有する感熱インク組成物であって、更に、コレステロール誘導体からなる消色剤を含有してなる不可逆タイプの筆記具用の感熱消色性インク組成物(例えば、特許文献2参照)が知られている。
しかしながら、上記特許文献1及び2の熱変色性の筆記具用インク組成物などは、筆記描線や筆記具保管中に高温下などでは望まない熱変色や消色が発生するなどの課題がある。
一方、本願発明の近接技術を開示するものとして、電子供与性有機発色剤と電子受応性呈色物質との呈色反応を利用した、いわゆる一般にノンカーボン紙といわれる感圧複写紙用の消しゴム(例えば、特許文献3参照)が知られている。この感圧複写紙用の消しゴムは、電子供与性有機発色剤と電子受応性呈色物質との呈色反応を減感する難揮発性減感剤を含むマイクロカプセル及び/又は吸蔵物を分散させたものであり、感圧複写紙の2枚目以降の感圧による筆記部を消去するものである。
しかしながら、この消しゴムは、物理的作用や環境変化により難揮発性減感剤がマイクロカプセルや吸蔵物から予期せず漏出するなどの課題があるものであった。
しかしながら、この消しゴムは、物理的作用や環境変化により難揮発性減感剤がマイクロカプセルや吸蔵物から予期せず漏出するなどの課題があるものであった。
本発明は、上記従来技術の筆記描線や筆記具保管中に高温下などにおいて望まない熱変色や消色が発生するなどの課題を解消して、少なくともロイコ染料、顕色剤を含有する筆記具用インク組成物や固形筆記具などによる筆記描線の消去時などに、確実に消去又は変色することができる消去具、この消去具を備えた筆記具及び筆記具セット、並びに、消去方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記従来の課題等に鑑み、鋭意研究を行った結果、望まない熱変色や消色が発生することなく、かつ、少なくともロイコ染料、顕色剤を含有する筆記具用インク組成物や固形筆記具による筆記描線を変色又は消色するための消去具に、特定の成分を含有せしめることにより、上記目的の消去具、この消去具を備えた筆記具及び筆記具セット、消去方法が得られることを見出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、次の(1)〜(9)に存する。
(1) 少なくともロイコ染料、顕色剤及び結晶性物質を含有する筆記具用組成物による筆記描線を変色又は消色するための消去具であって、該消去具は消色剤を含有してなることを特徴とする消去具。
(2) 少なくともロイコ染料、顕色剤を含有する筆記具用組成物による筆記描線を変色又は消色するための消去具であって、該消去具は消色剤及び結晶性物質を含有してなることを特徴とする消去具。
(3) 筆記具用組成物が筆記具用インク組成物からなる上記(1)又は(2)記載の消去具。
(4) 筆記具用組成物が固形芯からなる上記(1)又は(2)記載の消去具。
(5) 消色剤が、塩基性物質、多価アルコール系化合物、アルキレンオキサイド付加化合物、ステロール系化合物、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ケトン樹脂、ウレタン樹脂から選ばれる少なくとも1種である上記(1)〜(4)の何れか一つに記載の消去具。
(6) 結晶性物質は、融点が30〜150℃である上記(1)〜(5)の何れか一つに記載の消去具。
(7) 上記(1)〜(6)の何れか一つに記載の消去具を備えたことを特徴とする筆記具。
(8) 上記(1)〜(6)の何れか一つに記載の消去具と、少なくともロイコ染料、顕色剤を含有する筆記具用組成物を具備する筆記具とからなる筆記具セット。
(9) 少なくともロイコ染料、顕色剤を含有する筆記具用組成物を具備する筆記具による筆記描線を上記(1)〜(6)の何れか一つに記載の消去具により変色又は消色することを特徴とする消去方法。
(1) 少なくともロイコ染料、顕色剤及び結晶性物質を含有する筆記具用組成物による筆記描線を変色又は消色するための消去具であって、該消去具は消色剤を含有してなることを特徴とする消去具。
(2) 少なくともロイコ染料、顕色剤を含有する筆記具用組成物による筆記描線を変色又は消色するための消去具であって、該消去具は消色剤及び結晶性物質を含有してなることを特徴とする消去具。
(3) 筆記具用組成物が筆記具用インク組成物からなる上記(1)又は(2)記載の消去具。
(4) 筆記具用組成物が固形芯からなる上記(1)又は(2)記載の消去具。
(5) 消色剤が、塩基性物質、多価アルコール系化合物、アルキレンオキサイド付加化合物、ステロール系化合物、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ケトン樹脂、ウレタン樹脂から選ばれる少なくとも1種である上記(1)〜(4)の何れか一つに記載の消去具。
(6) 結晶性物質は、融点が30〜150℃である上記(1)〜(5)の何れか一つに記載の消去具。
(7) 上記(1)〜(6)の何れか一つに記載の消去具を備えたことを特徴とする筆記具。
(8) 上記(1)〜(6)の何れか一つに記載の消去具と、少なくともロイコ染料、顕色剤を含有する筆記具用組成物を具備する筆記具とからなる筆記具セット。
(9) 少なくともロイコ染料、顕色剤を含有する筆記具用組成物を具備する筆記具による筆記描線を上記(1)〜(6)の何れか一つに記載の消去具により変色又は消色することを特徴とする消去方法。
本発明によれば、少なくともロイコ染料、顕色剤を含有する筆記具インク組成物や固形筆記具などによる筆記描線の変色又は消去が簡単に、かつ確実にできる消去具、その消去具を備えた筆記具、その消去具と筆記具との筆記具セット、消去方法が提供される。
以下に、本発明の実施形態を詳しく説明する。
本発明の消去具は、第1態様では、少なくともロイコ染料、顕色剤及び結晶性物質を含有する筆記具用組成物による筆記描線を変色又は消色するための消去具であって、該消去具は消色剤を含有してなるもの、また、第2態様では、少なくともロイコ染料、顕色剤を含有する筆記具用組成物による筆記描線を変色又は消色するための消去具であって、該消去具は消色剤及び結晶性物質を含有してなることを特徴とするものである。
本発明の消去具は、第1態様では、少なくともロイコ染料、顕色剤及び結晶性物質を含有する筆記具用組成物による筆記描線を変色又は消色するための消去具であって、該消去具は消色剤を含有してなるもの、また、第2態様では、少なくともロイコ染料、顕色剤を含有する筆記具用組成物による筆記描線を変色又は消色するための消去具であって、該消去具は消色剤及び結晶性物質を含有してなることを特徴とするものである。
本発明では、筆記描線を形成する筆記具用組成物の含有成分の相違により、消去具に含まれる成分が相違するものとなる。すなわち、少なくともロイコ染料、顕色剤を含有する筆記具用組成物に結晶性物質を含有する場合は、上記第1態様の消去具を用いるものであり、上記筆記具用組成物に結晶性物質を含有しない場合は、上記第2態様の消去具を用いるものである。
なお、本発明では、結晶性物質を筆記具用組成物及び消去具の両方に含有せしめた上記第1態様と第2態様の組合せ(以下、「第1態様及び第2態様」という)の消去具、すなわち、少なくともロイコ染料、顕色剤及び結晶性物質を含有する筆記具用組成物による筆記描線を変色又は消色するための消去具であって、該消去具は消色剤及び結晶性物質を含有していてもよいものである。
なお、本発明では、結晶性物質を筆記具用組成物及び消去具の両方に含有せしめた上記第1態様と第2態様の組合せ(以下、「第1態様及び第2態様」という)の消去具、すなわち、少なくともロイコ染料、顕色剤及び結晶性物質を含有する筆記具用組成物による筆記描線を変色又は消色するための消去具であって、該消去具は消色剤及び結晶性物質を含有していてもよいものである。
本発明の消去具に用いる消色剤は、上記第1態様及び/又は第2態様の筆記描線を変色又は消色を発揮できる成分となるものであり、例えば、塩基性物質、多価アルコール系化合物、アルキレンオキサイド付加化合物、ステロール系化合物、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ケトン樹脂、ウレタン樹脂から選択されるものが挙げられる。
用いることができる塩基性物質としては、上記第1態様及び/又は第2態様の筆記描線を変色又は消色を発揮できる塩基性物質であれば、特に限定されないが、好ましくは、結晶性物質であり、その融点が30〜150℃である塩基性物質(消色粒子)が望ましく、例えば、これらの特性を有する炭素数12〜24、好ましくは、炭素数13〜20の鎖状分子であり、アミノ基を少なくとも1つ以上有するものが挙げられる。
例えば、上記特性を有するラウリルアミン、ミリスチルアミン、パルミチルアミン、ステアリルアミン(オクタデシルアミン)などの一級アミン類(RNH2、R:炭素数12〜24のアルキル基)の他、ラウリル基、ミリスチル基、パルミチル基、ステアリル基などを有する2級アミン類〔R(R)NH、R:炭素数12〜24のアルキル基)、3級アミン類〔RNCH3(CH3)、R:炭素数12〜24のアルキル基〕〔R(R)NCH3、R:炭素数12〜24のアルキル基〕〔RNR(R)、R:炭素数12〜24のアルキル基〕から選ばれる少なくとも1種(各単独で又は2種以上の混合物、以下同様)が挙げられる。
好ましくは、ラウリルアミン、ミリスチルアミン、パルミチルアミン、ステアリルアミン、ジステアリルアミン、ジメチルベヘニルアミンなどの少なくとも1種が挙げられる。
例えば、上記特性を有するラウリルアミン、ミリスチルアミン、パルミチルアミン、ステアリルアミン(オクタデシルアミン)などの一級アミン類(RNH2、R:炭素数12〜24のアルキル基)の他、ラウリル基、ミリスチル基、パルミチル基、ステアリル基などを有する2級アミン類〔R(R)NH、R:炭素数12〜24のアルキル基)、3級アミン類〔RNCH3(CH3)、R:炭素数12〜24のアルキル基〕〔R(R)NCH3、R:炭素数12〜24のアルキル基〕〔RNR(R)、R:炭素数12〜24のアルキル基〕から選ばれる少なくとも1種(各単独で又は2種以上の混合物、以下同様)が挙げられる。
好ましくは、ラウリルアミン、ミリスチルアミン、パルミチルアミン、ステアリルアミン、ジステアリルアミン、ジメチルベヘニルアミンなどの少なくとも1種が挙げられる。
用いることができる多価アルコール系化合物としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル類、プロピレングリコール脂肪酸エステル類、ショ糖脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステルなどが挙げられる。
用いることができるアルキレンオキサイド付加化合物としては、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、及びこれらが共重合した化合物が好ましく、例えば、エチレンオキサイド変性キシレン樹脂などが挙げられる。
用いることができるステロール系化合物としては、例えば、コール酸、コール酸メチル、リトコール酸、コルチゾール、ロジン(松脂)及びその誘導体などが挙げられる。
用いることができるアルキレンオキサイド付加化合物としては、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、及びこれらが共重合した化合物が好ましく、例えば、エチレンオキサイド変性キシレン樹脂などが挙げられる。
用いることができるステロール系化合物としては、例えば、コール酸、コール酸メチル、リトコール酸、コルチゾール、ロジン(松脂)及びその誘導体などが挙げられる。
用いることができるポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、例えば、ジグリセリンモノステアレート、ヘキサグリセリンモノステアレート、デカグリセリンモノラウレートなどが挙げられる。
用いることができるケトン樹脂としては、例えば、シクロヘキサノン-ケトン樹脂、アセトフェノン-ケトン樹脂などが挙げられる。
用いることができるウレタン樹脂としては、例えば、熱可塑性のポリエーテル系ウレタン、熱可塑性のポリエステル系ウレタンが挙げられる。
用いることができるケトン樹脂としては、例えば、シクロヘキサノン-ケトン樹脂、アセトフェノン-ケトン樹脂などが挙げられる。
用いることができるウレタン樹脂としては、例えば、熱可塑性のポリエーテル系ウレタン、熱可塑性のポリエステル系ウレタンが挙げられる。
これらの消色剤の含有量は、消去具(組成物)全量に対して、5〜70質量%(以下、「質量%」を単に「%」という)、好ましくは、20〜50%含有されていることが望ましい。
この含有量が5%未満であると、上記第1態様及び/又は第2態様による筆記描線の変色又は消色の効果が殆ど得られない結果となり、一方、70%を超えると、消去具表面へ消色剤がブリードするなどの経時劣化が起こりやすくなるため、好ましくない。
この含有量が5%未満であると、上記第1態様及び/又は第2態様による筆記描線の変色又は消色の効果が殆ど得られない結果となり、一方、70%を超えると、消去具表面へ消色剤がブリードするなどの経時劣化が起こりやすくなるため、好ましくない。
本発明に用いる消色剤成分は、基材成分に含有され、更に必要に応じて、各種配合剤を所望量配合することができる。
用いることができる基材成分としては、例えば、各種の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性エラストマー、ゴムなどの少なくとも1種を使用することができる。
用いることができる基材成分としては、例えば、各種の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性エラストマー、ゴムなどの少なくとも1種を使用することができる。
用いることができる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのオレフィン系、スチレン系、アクリル系、エステル系、塩化ビニル系などを用いることができ、また、熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ系、ウレタン系、メラミン系、尿素系、フェノール系、シリコーン系などを用いることができる。
用いることができる熱可塑性エラストマーとしては、例えば、オレフィン系、スチレン系、ウレタン系、ポリエステル系、フッ素系などの各種エラストマーを用いることができる。例えば、ポリスチレン系エラストマー(商品名:アクティマー、リケンテクノス社製)、ポリオレフィン系エラストマー(商品名:ミラストマー、三井石油化学工業社製/商品名:タフマー、三井化学社製)、ポリウレタン系エラストマー(商品名:ミラクトロン、日本ミラクトロン社製)、ポリエステル系エラストマー(商品名:ハイトレル、東レ・デュポン社製)、ポリアミド系エラストマー(商品名:TPAE、T&K TOKA社製)、ポリブタジエン系エラストマー(商品名:JSR RB、JSR社製)、エチレンー酢酸ビニル(EVOH)系エラストマー(商品名:エバフレックス、三井・デュポン ポリケミカル社製)、ポリ塩化ビニル系エラストマー(商品名:サンプレーン、三菱化学社製)、天然ゴム系エラストマー、フッ素ゴム系エラストマー、トランスーポリイソプレン系エラストマー、塩素化ポリエチレン系エラストマー、アクリル系エラストマーを挙げることができる。
また、ゴムについても、天然ゴムを含む加硫ゴム、各種合成ゴムを用いることができる。
用いることができる熱可塑性エラストマーとしては、例えば、オレフィン系、スチレン系、ウレタン系、ポリエステル系、フッ素系などの各種エラストマーを用いることができる。例えば、ポリスチレン系エラストマー(商品名:アクティマー、リケンテクノス社製)、ポリオレフィン系エラストマー(商品名:ミラストマー、三井石油化学工業社製/商品名:タフマー、三井化学社製)、ポリウレタン系エラストマー(商品名:ミラクトロン、日本ミラクトロン社製)、ポリエステル系エラストマー(商品名:ハイトレル、東レ・デュポン社製)、ポリアミド系エラストマー(商品名:TPAE、T&K TOKA社製)、ポリブタジエン系エラストマー(商品名:JSR RB、JSR社製)、エチレンー酢酸ビニル(EVOH)系エラストマー(商品名:エバフレックス、三井・デュポン ポリケミカル社製)、ポリ塩化ビニル系エラストマー(商品名:サンプレーン、三菱化学社製)、天然ゴム系エラストマー、フッ素ゴム系エラストマー、トランスーポリイソプレン系エラストマー、塩素化ポリエチレン系エラストマー、アクリル系エラストマーを挙げることができる。
また、ゴムについても、天然ゴムを含む加硫ゴム、各種合成ゴムを用いることができる。
好ましい基材成分としては、消去具を適度に摩耗させ、かつ、消去面を傷めない柔らかな消し感を両立する点から、上記熱可塑性樹脂と熱可塑性エラストマーの混合物からなるものが望ましく、更に好ましくは、少なくともオレフィン系熱可塑性樹脂又はオレフィン系熱可塑性エラストマーを含むことが望ましい。
これらの熱可塑性樹脂と熱可塑性エラストマーの混合物は、筆記描線の消去に際し、自己摩耗が少ないものとなるので好ましいものである。
これらの基材成分の含有量は、消去具(組成物)全量に対して、好ましくは、50〜80%含有される。
なお、非極性であるオレフィン系樹脂、エラストマーを基材成分として用いた場合において、極性が強い消色剤との相容性が十分でないことがある。このような場合には基材よりも極性が強い樹脂(例えば、エチレンビニルアルコール共重合体)を添加することにより相容性を改善することが可能となる。
これらの熱可塑性樹脂と熱可塑性エラストマーの混合物は、筆記描線の消去に際し、自己摩耗が少ないものとなるので好ましいものである。
これらの基材成分の含有量は、消去具(組成物)全量に対して、好ましくは、50〜80%含有される。
なお、非極性であるオレフィン系樹脂、エラストマーを基材成分として用いた場合において、極性が強い消色剤との相容性が十分でないことがある。このような場合には基材よりも極性が強い樹脂(例えば、エチレンビニルアルコール共重合体)を添加することにより相容性を改善することが可能となる。
本発明の第2態様の消去具では、上記消色剤、基材成分と共に、結晶性物質が含有される。
用いることができる結晶性物質としては、特に限定されず、例えば、水酸基、エステル結合、エーテル結合、アミド結合などの極性基を少なくとも1つ以上有する化合物、具体的には、デカン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸、ヘプタデカン酸、オクタデカン酸、ノナデカン酸、イコサン酸、ドコサン酸、テトラドコサン酸、ヘキサドコサン酸、オクタドコサン酸などの飽和脂肪酸、カプリルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、イソステアリルアルコール、パルミトレイルアルコール、などの高級アルコール、上記脂肪酸とアミンのアミド類、上記脂肪酸とアルコールのエステル類、上記高級アルコールと、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコールとのエーテル類などが挙げられ、また、ジフェニルプロパンジオン、ジベンジオキシベンゼン、ジフェノキシベンゼン、ジイソプロピルナフタレン、ベンジルビフェニル、ベンジルナフチルエーテル、ジベンジルスルホキシド、ジメチルテレフタレート、ジフェニルカルボネート、ジフェニルスルホン、フルオランテン、フルオレン、メチルヒドロキシナフタレート、フェニルヒドロキシナフタレート、ステラニリド、などの芳香族化合物などが挙げられ、これらは、少なくとも1種用いることができる。
用いることができる結晶性物質としては、特に限定されず、例えば、水酸基、エステル結合、エーテル結合、アミド結合などの極性基を少なくとも1つ以上有する化合物、具体的には、デカン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸、ヘプタデカン酸、オクタデカン酸、ノナデカン酸、イコサン酸、ドコサン酸、テトラドコサン酸、ヘキサドコサン酸、オクタドコサン酸などの飽和脂肪酸、カプリルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、イソステアリルアルコール、パルミトレイルアルコール、などの高級アルコール、上記脂肪酸とアミンのアミド類、上記脂肪酸とアルコールのエステル類、上記高級アルコールと、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコールとのエーテル類などが挙げられ、また、ジフェニルプロパンジオン、ジベンジオキシベンゼン、ジフェノキシベンゼン、ジイソプロピルナフタレン、ベンジルビフェニル、ベンジルナフチルエーテル、ジベンジルスルホキシド、ジメチルテレフタレート、ジフェニルカルボネート、ジフェニルスルホン、フルオランテン、フルオレン、メチルヒドロキシナフタレート、フェニルヒドロキシナフタレート、ステラニリド、などの芳香族化合物などが挙げられ、これらは、少なくとも1種用いることができる。
好ましくは、滑らかな消去感を与える点から、30〜150℃の融点を有する結晶性物質であるものが望ましく、更に好ましくは、消去面へ適当に浸透し消去後の面へ再筆記しやすくなる点から、炭素数12〜24の鎖状分子であり、水酸基、エステル結合、エーテル結合、アミド結合などの極性基を少なくとも1つ以上有するものが望ましい。
好ましい結晶性物質としては、例えば、セタノール(融点49℃)、ステアリルアルコール(融点59℃)、ベヘニルアルコール(融点68℃)、ステアリン酸アミド(融点104℃)、ステアリン酸亜鉛(融点130℃)の使用が望ましい。
なお、本発明(実施例等含む)で規定する「融点」は、示差走査熱量計(DSC8230L:Rigaku製)で測定した値である。
好ましい結晶性物質としては、例えば、セタノール(融点49℃)、ステアリルアルコール(融点59℃)、ベヘニルアルコール(融点68℃)、ステアリン酸アミド(融点104℃)、ステアリン酸亜鉛(融点130℃)の使用が望ましい。
なお、本発明(実施例等含む)で規定する「融点」は、示差走査熱量計(DSC8230L:Rigaku製)で測定した値である。
これらの結晶性物質の含有量は、消去具(組成物)全量に対して、5〜70%、好ましくは、20〜50%含有されていることが望ましい。
この含有量が5%未満であると、上記第2態様による筆記描線の変色又は消色の効果が殆ど得られない結果となり、一方、70%を超えると、消し具表面へ消色剤がブリードするなど経時劣化が起こりやすくなるため、好ましくない。
この含有量が5%未満であると、上記第2態様による筆記描線の変色又は消色の効果が殆ど得られない結果となり、一方、70%を超えると、消し具表面へ消色剤がブリードするなど経時劣化が起こりやすくなるため、好ましくない。
本発明の消去具には、必要に応じて、各種配合剤、例えば、摩耗状態を調節するために炭酸カルシウムなどの無機微粒子やウイスカーを用いることができる。また、粘度調整剤、滑剤、溶剤、着色剤、紫外線吸収剤、防腐剤、防黴剤、芳香剤などを適宜量配合することができる。
更に、基材成分としてゴムや、エラストマーを用いた場合には、例えば、軟化剤、加硫剤、加硫促進剤、充填剤、老化防止剤、着色剤などを適宜量配合することができる。
更に、基材成分としてゴムや、エラストマーを用いた場合には、例えば、軟化剤、加硫剤、加硫促進剤、充填剤、老化防止剤、着色剤などを適宜量配合することができる。
本発明の消去具では、第1態様及び/又は第2態様では上記消色剤、基材成分を共通成分とし、第1態様及び/又は第2態様では更に各態様に応じて上記結晶性物質を用いると共に、第1態様及び/又は第2態様では更に必要に応じて、上記各種配合剤のそれぞれ所定量を常法により混練することにより調製した後、後述する好ましい形状に成形して作製することができる。
本発明において、上記第1態様の消去具の対象となる筆記描線は、少なくともロイコ染料、顕色剤及び結晶性物質を含有する筆記具用組成物による筆記描線、例えば、ボールペン、マーキングペンなどによる筆記描線、または、シャープペンシル、色鉛筆などの固体芯による筆記描線が対象となり、また、上記第2態様の消去具の対象となる筆記描線は、少なくともロイコ染料及び顕色剤を含有する筆記具用組成物による筆記描線、例えば、ボールペン、マーキングペンなどのインクによる筆記描線、または、シャープペンシル、色鉛筆などの固体芯による筆記描線が対象となる。
筆記描線を構成することとなるロイコ染料、顕色剤などは、汎用の成分が使用できる。例えば、ロイコ染料としては、電子供与性染料で、発色剤としての機能するものであれば、特に限定されものではなく、フタリド系化合物、フルオラン系化合物、キノリン系化合物、ピリジン系化合物、キナゾリン系化合物、ビスキナゾリン系化合物等を用いることができる。これらのロイコ染料は、ラクトン骨格、ピリジン骨格、キナゾリン骨格、ビスキナゾリン骨格の何れか1つ以上を有するものであり、これらの骨格(環)が開環することで優れた発色特性を発現するものである。
また、顕色剤は、ロイコ染料を発色させるものであり、例えば、発色特性に優れる筆記具用インクや色鉛筆芯を得る点から、没食子酸エステル、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ビスフェノール誘導体から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。更に、結晶性物質は、上記消去具に用いたものを使用することができる。
また、顕色剤は、ロイコ染料を発色させるものであり、例えば、発色特性に優れる筆記具用インクや色鉛筆芯を得る点から、没食子酸エステル、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ビスフェノール誘導体から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。更に、結晶性物質は、上記消去具に用いたものを使用することができる。
本発明では、上記ロイコ染料及び顕色剤からなる顕色粒子、または、上記ロイコ染料、顕色剤及び結晶性物質からなる顕色粒子を用いるものであり、その調製方法としては、例えば、ボールペン、マーキングペンなどによる筆記描線を描画する筆記具用インク組成物では溶融乳化方法を用いることにより調製でき、例えば、ロイコ染料、顕色剤、(結晶性物質)、乳化剤、水(イオン交換水、精製水、蒸留水、純水等、以下同様)を配合して加熱後、60〜95℃の条件下で高速ホモジナイザーなどの混練機等で撹拌した後、冷却(例えば、氷冷)することにより調製することができる。
また、固形筆記具(固体芯)による筆記描線を描画する筆記具用組成物では、例えば、色鉛筆芯では、多孔質焼成芯体に染料インクを含浸する方法で調製でき、染料インクには、例えば、ロイコ染料、顕色剤、結晶性物質、動植物油やアルコール類などの溶剤、を配合し調製することができ、また、クレヨンでは、例えば、ロイコ染料、顕色剤、結晶性物質、ワックスおよび炭酸カルシウム、酸化チタンなどの体質材を配合し調製することができる。
これらのロイコ染料、顕色剤、(結晶性物質)の含有量は、ロイコ染料1に対して、質量比で顕色剤0.8〜5、(結晶性物質1〜10)である。
また、上記ロイコ染料及び顕色剤からなる顕色粒子、または、上記ロイコ染料、顕色剤及び結晶性物質からなる顕色粒子は、インク、固体芯での熱的安定性及び易消色性の点から、好ましくは、その融点は、40〜150℃でことが好ましく、更に、60〜130℃であることが望ましい。
また、固形筆記具(固体芯)による筆記描線を描画する筆記具用組成物では、例えば、色鉛筆芯では、多孔質焼成芯体に染料インクを含浸する方法で調製でき、染料インクには、例えば、ロイコ染料、顕色剤、結晶性物質、動植物油やアルコール類などの溶剤、を配合し調製することができ、また、クレヨンでは、例えば、ロイコ染料、顕色剤、結晶性物質、ワックスおよび炭酸カルシウム、酸化チタンなどの体質材を配合し調製することができる。
これらのロイコ染料、顕色剤、(結晶性物質)の含有量は、ロイコ染料1に対して、質量比で顕色剤0.8〜5、(結晶性物質1〜10)である。
また、上記ロイコ染料及び顕色剤からなる顕色粒子、または、上記ロイコ染料、顕色剤及び結晶性物質からなる顕色粒子は、インク、固体芯での熱的安定性及び易消色性の点から、好ましくは、その融点は、40〜150℃でことが好ましく、更に、60〜130℃であることが望ましい。
本発明では、上記少なくともロイコ染料、顕色剤及び結晶性物質を含有する筆記具用インク組成物や固体芯による筆記描線、または、上記少なくともロイコ染料及び顕色剤を含有する筆記具用インク組成物や固体芯による筆記描線を変色又は消色する上記構成の消去具であり、消去具の形状としては、例えば、棒状、直方体状、円柱状、角柱状、三角錐状、四角錐状などを挙げることができ、更に、ノック式のホルダーで使用したりすることができる。
図1は、本発明の消去具の実施形態の一例を示す図面であり、一般的な形状となる消去具である。この消去具Aは、消色剤を含有した消去具本体10、または、消色剤及び結晶性物質を含有した消去具本体11と、紙製ケース12とからなるものである。
図2は、本発明の消去具の実施形態の他例を示す図面であり、ノック式のホルダーに取り付けたノック式消去具の実施形態を示すものである。このノック式消去具Bは、消色剤を含有した円柱状の消去具本体13、または、消色剤及び結晶性物質を含有した円柱状の消去具本体14が軸筒15内に収容される構成となっており、ノック式消去具Bの先端部分を軸筒15から繰り出す動作として、後端のノック部15aをノックして前進させると、それと連動してチャック体16aと締め具16bが一体となって前進する。次いで、締め具16bの前端が口プラ17の後端に当接して前進を阻止されると、チャック体16aのみが更に前進してその先端のテーパー部分18が拡開する。その結果、消去具本体12がチャック体16aの先端孔を自重で挿通し、消去具本体12の先端が口プラ17の内径部19の後端に当接状態となる。こうしたノックを繰り返すことによって、消去具本体12は口プラ17の内径部19の先端から順次突出する。こうした機構は、通常知られるノック式のシャープペンシルと同様であるので、その詳述は省略する。
図2は、本発明の消去具の実施形態の他例を示す図面であり、ノック式のホルダーに取り付けたノック式消去具の実施形態を示すものである。このノック式消去具Bは、消色剤を含有した円柱状の消去具本体13、または、消色剤及び結晶性物質を含有した円柱状の消去具本体14が軸筒15内に収容される構成となっており、ノック式消去具Bの先端部分を軸筒15から繰り出す動作として、後端のノック部15aをノックして前進させると、それと連動してチャック体16aと締め具16bが一体となって前進する。次いで、締め具16bの前端が口プラ17の後端に当接して前進を阻止されると、チャック体16aのみが更に前進してその先端のテーパー部分18が拡開する。その結果、消去具本体12がチャック体16aの先端孔を自重で挿通し、消去具本体12の先端が口プラ17の内径部19の後端に当接状態となる。こうしたノックを繰り返すことによって、消去具本体12は口プラ17の内径部19の先端から順次突出する。こうした機構は、通常知られるノック式のシャープペンシルと同様であるので、その詳述は省略する。
このように構成される本発明の消去具は、少なくともロイコ染料、顕色剤を含有する筆記具用インク組成物や固体芯による筆記描線、または、少なくともロイコ染料、顕色剤及び結晶性物質を含有する筆記具用インク組成物や固体芯による筆記描線を変色又は消色する消去具であり、紙面などに形成した上記の各筆記描線上を当該消去具を用いて擦ると、第1態様では、消去具に含有した消色剤が摩擦熱で可塑化し、筆記描線中の顕色剤が消色剤に取り込まれて消色(又は変色)することができるものとなり、また、第2態様では、消去具に含有した消色剤及び結晶性物質が摩擦熱で可塑化し、筆記描線中の顕色剤が消色剤に取り込まれて消色(又は変色)することができるものとなるため、従来の熱変色性組成物を用いた筆記具において筆記描線や筆記具保管中に高温下などにおいて望まない熱変色や消色が発生するなどの課題が解消でき、少なくともロイコ染料、顕色剤を含有する筆記具用インク組成物や固体芯などによる筆記描線の消去時などに、確実に消去又は変色することができる消去具が提供されることとなる。
本発明の筆記具は、上記構成となる第1態様及び/又は第2態様の消去具を備えたことを特徴とするものである。
筆記具の形態としては、例えば、マーキングペン、ボールペン、サインペン、シャープペンシル、色鉛筆、クレヨンなどが挙げられ、これらの筆記具に上記第1態様及び/又は第2態様の消去具を一体に備えたものが挙げられる。
筆記具の形態としては、例えば、マーキングペン、ボールペン、サインペン、シャープペンシル、色鉛筆、クレヨンなどが挙げられ、これらの筆記具に上記第1態様及び/又は第2態様の消去具を一体に備えたものが挙げられる。
図3は、本発明の筆記具の実施形態の一例を示すものであり、本発明の消去具を筆記具本体の後端部のキャップに具備したマークングペンタイプの筆記具の一例である。
この筆記具Cは、少なくともロイコ染料、顕色剤(及び結晶性物質)を含有する筆記具用インク組成物20を中綿等に吸蔵させないで直接貯溜する軸体となるインキタンク部21に充填したものである。
この筆記具Cでは、インクタンク部21内にバルブ機構22を介在して繊維芯からなるペン先23へインク20が供給される構成となっている。図3中の24はホルダー部材であり、25はインクタンク部21の後部に固着される尾栓となる後部部材であり、26はスプリング27にて可動するインナーキャップであり、これによりキャップ28をした際に加圧されてバルブ22が開放されるのを防止することができる。図示符号29は、キャップ28の一方の端部の凹状内に嵌合等により固着された本発明の上記第1態様又は第2態様の消去具より構成されるものである。
この筆記具Cは、少なくともロイコ染料、顕色剤(及び結晶性物質)を含有する筆記具用インク組成物20を中綿等に吸蔵させないで直接貯溜する軸体となるインキタンク部21に充填したものである。
この筆記具Cでは、インクタンク部21内にバルブ機構22を介在して繊維芯からなるペン先23へインク20が供給される構成となっている。図3中の24はホルダー部材であり、25はインクタンク部21の後部に固着される尾栓となる後部部材であり、26はスプリング27にて可動するインナーキャップであり、これによりキャップ28をした際に加圧されてバルブ22が開放されるのを防止することができる。図示符号29は、キャップ28の一方の端部の凹状内に嵌合等により固着された本発明の上記第1態様又は第2態様の消去具より構成されるものである。
本発明の筆記具Cでは、筆記具のペン先23で紙面上等に筆記描線を形成後、該紙面等に形成した筆記描線上を筆記具に備えた消去具29、本実施形態では、キャップに備えた消去具を用いて擦ると、第1態様では、消去具に含有した消色剤が摩擦熱で可塑化し、筆記描線中の顕色剤が消色剤に取り込まれて消色(又は変色)することができるものとなり、また、第2態様では、消去具に含有した消色剤及び結晶性物質が摩擦熱で可塑化し、筆記描線中の顕色剤が消色剤に取り込まれて消色(又は変色)することができるものとなり、上記図1及び図2の消去具の作用効果を奏するものである。
本発明の筆記具Cでは、上記図1及び図2の消去具単独に較べ、筆記具に消去具が一体に備えているので、当該筆記描線の描画、及びその消去が容易に行えるものとなる。
なお、本実施形態では、消去具29をキャップ28に固着したが、軸本体となるインクタンク22の後方側となる後部部材25に固着しても良いものである。
本発明の筆記具Cでは、上記図1及び図2の消去具単独に較べ、筆記具に消去具が一体に備えているので、当該筆記描線の描画、及びその消去が容易に行えるものとなる。
なお、本実施形態では、消去具29をキャップ28に固着したが、軸本体となるインクタンク22の後方側となる後部部材25に固着しても良いものである。
図4は、本発明の筆記具の実施形態の他例を示すものである。この筆記具Dは、色鉛筆の形態であり、木軸又は樹脂製軸からなる軸本体30内に上述の少なくともロイコ染料、顕色剤及び結晶性物質を含有する色鉛筆組成物からなる色鉛筆芯31、または、少なくともロイコ染料及び顕色剤を含有する色鉛筆組成物からなる色鉛筆芯32が固着されており、軸本体30の後端側に本発明の消去具、上述の消色剤を含有した円柱状の消去具本体33、または、消色剤及び結晶性物質を含有した円柱状の消去具本体34が固着されるものである。
本発明の色鉛筆Dでは、上記図1及び図2の消去具単独に較べ、図3の筆記具と同様に、色鉛筆に消去具が一体に備えているので、当該色鉛筆による筆記描線の描画、及びその消去が容易に行えるものとなる。
本発明の色鉛筆Dでは、上記図1及び図2の消去具単独に較べ、図3の筆記具と同様に、色鉛筆に消去具が一体に備えているので、当該色鉛筆による筆記描線の描画、及びその消去が容易に行えるものとなる。
図5は、本発明の筆記具の実施形態の他例を示すものである。この筆記具Eは、シャープペンシルの形態であり、汎用の構造となるノック式のシャープペンシル本体40内に上述の少なくともロイコ染料、顕色剤及び結晶性物質を含有する色鉛筆組成物からなるシャープ芯41、または、少なくともロイコ染料及び顕色剤を含有する色鉛筆組成物からなるシャープ芯42が収容されており、シャープペンシル本体40の後端側のクリップ部と一体となったキャップ43の図示しない凹部に本発明の消去具、上述の消色剤を含有した円柱状の消去具本体44、または、消色剤及び結晶性物質を含有した円柱状の消去具本体45が固着されるものである。
本発明のシャープペンシルEでは、図3、図4の各筆記具と同様に、シャープペンシルに消去具が一体に備えているので、当該シャープ芯による筆記描線の描画、及びその消去が容易に行えるものとなる。
本発明のシャープペンシルEでは、図3、図4の各筆記具と同様に、シャープペンシルに消去具が一体に備えているので、当該シャープ芯による筆記描線の描画、及びその消去が容易に行えるものとなる。
図6は、本発明の筆記具の実施形態の他例を示すものである。この筆記具Fは、固形描画材となるクレヨンの形態であり、上述の少なくともロイコ染料、顕色剤及び結晶性物質を含有するクレヨン組成物からなる固体芯となるクレヨン芯本体50、または、少なくともロイコ染料及び顕色剤を含有するクレヨン組成物からなる固体芯となるクレヨン芯本体51からなり、このクレヨン芯本体の後端側に本発明の消去具、上述の消色剤を含有した円柱状の消去具本体52、または、消色剤及び結晶性物質を含有した円柱状の消去具本体53が固着されるものである。なお、手指で握って描画する際に、手指に色が付いたり、手指にべたついたりすることがないように、表面に巻紙を施したり、シリコーン樹脂などの樹脂被膜を施してもよいものである。
本発明のクレヨンFでは、図3、図4及び図5の各筆記具と同様に、クレヨンに消去具が一体に備えているので、当該クレヨンによる描線の描画、及びその消去が容易に行えるものとなる。
本発明のクレヨンFでは、図3、図4及び図5の各筆記具と同様に、クレヨンに消去具が一体に備えているので、当該クレヨンによる描線の描画、及びその消去が容易に行えるものとなる。
本発明の筆記具セットは、本発明の消去具と、少なくともロイコ染料、顕色剤(及び結晶性物質)を含有するボールペン用、マーキングペン用、サインペン用などの筆記具用インク組成物を収容した筆記具、または、少なくともロイコ染料、顕色剤(及び結晶性物質)を含有する色鉛筆芯を有する色鉛筆、少なくともロイコ染料、顕色剤(及び結晶性物質)を含有するクレヨンとがセットされたものであり、例えば、上記図1の消去具A又は図2のノック式消去具と、図3の消去具を省略した筆記具とを収納ケースに収納した筆記具セットや、上記記図1の消去具A又は図2のノック式消去具と、図4の消去具を省略した色鉛筆とを収納ケースに収納した筆記具セット、図5の消去具を省略したシャープペンシルとを収納ケースに収納した筆記具セット、図6の消去具を省略したクレヨンとを収納ケースに収納した筆記具セットなどが挙げられ、図3、図4、図5及び図6の各筆記具と同様に、筆記描線の描画、及びその消去が容易に行えるものとなる。
本発明の消去方法は、上記少なくともロイコ染料、顕色剤(及び結晶性物質)を含有する筆記具用組成物や固形芯を具備する筆記具による筆記描線を上述の消去具により変色又は消色することを特徴とするものであり、図3〜図6の各筆記具等と同様に、筆記描線の描画、及びその消去が容易に行えるものとなる。
以下に、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〜3〕
(実施例1)
基材成分(成形材):熱可塑性スチレン系エラストマー(アクティマーLVA9996、リケンテクノス社製) 47.6質量部
基材成分(調整材):ポリプロピレン樹脂(J-227T、プライムポリマー社製)
23.8質量部
消色剤A:ジステアリルアミン(ファーミンD86、花王社製) 14.3質量部
消色剤B:ジメチルベヘニルアミン(ファーミンDM2285、花王社製)
14.3質量部
上記配合材料を加熱溶融してニーダーで充分混練した後、冷却、粉砕したものを押し出し成型機により溶融押し出しして冷却したものを切断して図1に準拠する消去具(12×5×20mm、以下同様)Aを得た。
(実施例1)
基材成分(成形材):熱可塑性スチレン系エラストマー(アクティマーLVA9996、リケンテクノス社製) 47.6質量部
基材成分(調整材):ポリプロピレン樹脂(J-227T、プライムポリマー社製)
23.8質量部
消色剤A:ジステアリルアミン(ファーミンD86、花王社製) 14.3質量部
消色剤B:ジメチルベヘニルアミン(ファーミンDM2285、花王社製)
14.3質量部
上記配合材料を加熱溶融してニーダーで充分混練した後、冷却、粉砕したものを押し出し成型機により溶融押し出しして冷却したものを切断して図1に準拠する消去具(12×5×20mm、以下同様)Aを得た。
(実施例2)
基材成分(成形材):熱可塑性オレフィン系エラストマー(サーリンクSL3190、DSM社製) 50.0質量部
基材成分(調整材):オレフィン系エラストマー(タフマーPN-20300、三井化学社製)
20.0質量部
結晶性物質:ベヘニルアルコール(カルコール220−80、花王社製、融点68℃)
15.0質量部
消色剤A:ジステアリルアミン(ファーミンD86、花王社製) 10.0質量部
消色剤C:ケトン樹脂(シクロヘキサノン-ケトン樹脂:ケトンレジンK90、荒川化学社製) 5.0質量部
上記配合材料を実施例1と同様に調整して消去具Bを得た。
基材成分(成形材):熱可塑性オレフィン系エラストマー(サーリンクSL3190、DSM社製) 50.0質量部
基材成分(調整材):オレフィン系エラストマー(タフマーPN-20300、三井化学社製)
20.0質量部
結晶性物質:ベヘニルアルコール(カルコール220−80、花王社製、融点68℃)
15.0質量部
消色剤A:ジステアリルアミン(ファーミンD86、花王社製) 10.0質量部
消色剤C:ケトン樹脂(シクロヘキサノン-ケトン樹脂:ケトンレジンK90、荒川化学社製) 5.0質量部
上記配合材料を実施例1と同様に調整して消去具Bを得た。
(実施例3)
基材成分(成形材):熱可塑性ポリエステル系エラストマー(プリマロイA1800N、三菱化学社製) 45.0質量部
基材成分(調整材):ポリプロピレン(J-227T、プライムポリマー社製)
10.0質量部
基材成分(調整材):熱可塑性EVOH系エラストマー(エバフレックスEV550、三井・デュポン ポリケミカル社製) 5.0質量部
結晶性物質:セタノール(脱臭セタノール70、日光ケミカルズ社製、融点51℃)
20.0質量部
消色剤D:エチレンオキサイド変性キシレン樹脂(ニカノールL5、フドー 社製)
20.0質量部
上記配合材料を実施例1と同様に調整して消去具Cを得た。
基材成分(成形材):熱可塑性ポリエステル系エラストマー(プリマロイA1800N、三菱化学社製) 45.0質量部
基材成分(調整材):ポリプロピレン(J-227T、プライムポリマー社製)
10.0質量部
基材成分(調整材):熱可塑性EVOH系エラストマー(エバフレックスEV550、三井・デュポン ポリケミカル社製) 5.0質量部
結晶性物質:セタノール(脱臭セタノール70、日光ケミカルズ社製、融点51℃)
20.0質量部
消色剤D:エチレンオキサイド変性キシレン樹脂(ニカノールL5、フドー 社製)
20.0質量部
上記配合材料を実施例1と同様に調整して消去具Cを得た。
(筆記具用インク組成物Aの調製)
以下の方法で、筆記具用インク組成物Aを調製した。
(1) クリスタルバイオレットラクトン(ロイコ染料、山田化学社製) 1質量部
(2) 2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン
(顕色剤、融点約130℃、東京化成社製) 1質量部
(3) ベヘニルアルコール80(結晶性物質、融点60℃、日光ケミカル社製) 8質量部
(4) ドデシル硫酸ナトリウム(乳化剤、和光純薬工業社製) 1質量部
(5) イオン交換水 39質量部
(6) アミノメチルプロパノール 0.5質量部
(7) エチレングリコール 10質量部
(8) フォスファノールRS−610(東邦化学社製) 0.5質量部
(9) ケミテックBT−G(ケミプロ化成社製) 0.3質量部
(10) バイオデンS(大和化学工業社製) 0.3質量部
(11) ケルザン(三晶社製) 0.3質量部
(12) イオン交換水 38.1質量部
以上の配合の(1)〜(5)の配合液を80℃で2時間加熱した。
次いで、80℃条件下で高速ホモジナイザーにて、15,000rpmにて、10分間高速撹拌した後、直ちに氷冷し、組成物A中間体を調製した。この組成物A中間体に(6)〜(12)を配合し筆記具用インク組成物Aを調製した。この筆記具用インク組成物Aにおける顕色粒子は、融点70℃であった。
この筆記具用インク組成物Aを筆記具1(UM−100/三菱鉛筆社製)に充填した。
以下の方法で、筆記具用インク組成物Aを調製した。
(1) クリスタルバイオレットラクトン(ロイコ染料、山田化学社製) 1質量部
(2) 2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン
(顕色剤、融点約130℃、東京化成社製) 1質量部
(3) ベヘニルアルコール80(結晶性物質、融点60℃、日光ケミカル社製) 8質量部
(4) ドデシル硫酸ナトリウム(乳化剤、和光純薬工業社製) 1質量部
(5) イオン交換水 39質量部
(6) アミノメチルプロパノール 0.5質量部
(7) エチレングリコール 10質量部
(8) フォスファノールRS−610(東邦化学社製) 0.5質量部
(9) ケミテックBT−G(ケミプロ化成社製) 0.3質量部
(10) バイオデンS(大和化学工業社製) 0.3質量部
(11) ケルザン(三晶社製) 0.3質量部
(12) イオン交換水 38.1質量部
以上の配合の(1)〜(5)の配合液を80℃で2時間加熱した。
次いで、80℃条件下で高速ホモジナイザーにて、15,000rpmにて、10分間高速撹拌した後、直ちに氷冷し、組成物A中間体を調製した。この組成物A中間体に(6)〜(12)を配合し筆記具用インク組成物Aを調製した。この筆記具用インク組成物Aにおける顕色粒子は、融点70℃であった。
この筆記具用インク組成物Aを筆記具1(UM−100/三菱鉛筆社製)に充填した。
(筆記具用インク組成物Bの調製)
以下の方法で、筆記具用インク組成物Bを調製した。
(1) クリスタルバイオレットラクトン(ロイコ染料、山田化学社製) 1質量部
(2) 4,4'-(2-エチルヘキシリデン)ジフェノール
(顕色剤、融点約90℃、東京化成社製) 1質量部
(3) ドデシル硫酸ナトリウム(乳化剤、和光純薬工業社製) 1質量部
(4) イオン交換水 47質量部
(5) アミノメチルプロパノール 0.5質量部
(6) エチレングリコール 10質量部
(7) 尿素 5質量部
(8) バイオデンS(大和化学工業社製) 0.3質量部
(9) イオン交換水 34.2質量部
以上の配合の(1)〜(4)の配合液を95℃で2時間加熱した。
次いで、95℃条件下で高速ホモジナイザーにて、15,000rpmにて、10分間高速撹拌した後、直ちに氷冷し、組成物B中間体を調製した。この組成物B中間体に(5)〜(9)を配合し筆記具用インク組成物Bを調製した。この筆記具用インク組成物Bにおける顕色粒子は、融点90℃であった。
このインク組成物Bを筆記具2(PW−100T/三菱鉛筆社製)に充填した。
以下の方法で、筆記具用インク組成物Bを調製した。
(1) クリスタルバイオレットラクトン(ロイコ染料、山田化学社製) 1質量部
(2) 4,4'-(2-エチルヘキシリデン)ジフェノール
(顕色剤、融点約90℃、東京化成社製) 1質量部
(3) ドデシル硫酸ナトリウム(乳化剤、和光純薬工業社製) 1質量部
(4) イオン交換水 47質量部
(5) アミノメチルプロパノール 0.5質量部
(6) エチレングリコール 10質量部
(7) 尿素 5質量部
(8) バイオデンS(大和化学工業社製) 0.3質量部
(9) イオン交換水 34.2質量部
以上の配合の(1)〜(4)の配合液を95℃で2時間加熱した。
次いで、95℃条件下で高速ホモジナイザーにて、15,000rpmにて、10分間高速撹拌した後、直ちに氷冷し、組成物B中間体を調製した。この組成物B中間体に(5)〜(9)を配合し筆記具用インク組成物Bを調製した。この筆記具用インク組成物Bにおける顕色粒子は、融点90℃であった。
このインク組成物Bを筆記具2(PW−100T/三菱鉛筆社製)に充填した。
(シャープ芯Aの調製)
以下の方法で、色鉛筆芯Aを調製した。
塩化ビニル 40質量部
フタル酸ジオクチル 10質量部
窒化ホウ素 50質量部
上記配合組成物を混練し、この混練物を押出機にて細線状に押出成形し、不活性雰囲気1000℃で5時間加熱し、窒化ホウ素とバインダー炭素の焼成芯体を作成した。この焼成芯体を大気雰囲気700℃で12時間加熱し、窒化ホウ素のみの芯体を作成した。ここにシリケート40(コルコート社製)を含浸し、乾燥した後、不活性雰囲気1000℃で5時間加熱して白色芯体を得た。
ここに、下記配合組成物:
クリスタルバイオレットラクトン(ロイコ染料、山田化学社製) 20質量部
2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(顕色剤) 40質量部
ベンジルアルコール 40質量部
を攪拌し、固形分を溶解させてインクを調製(インクA)し、上記芯体へ含浸し、80℃で12時間乾燥させた。最後に乾燥で得られた細孔にα−オレフィンオイル(モービル石油製:スペクトラシン4)を60℃で6時間含浸し、直径0.565mm、長さ60mmの青色シャープ芯を得た。
この青色シャープ芯Aをシャープペンシル1(M5−450/三菱鉛筆社製)に収容した。
以下の方法で、色鉛筆芯Aを調製した。
塩化ビニル 40質量部
フタル酸ジオクチル 10質量部
窒化ホウ素 50質量部
上記配合組成物を混練し、この混練物を押出機にて細線状に押出成形し、不活性雰囲気1000℃で5時間加熱し、窒化ホウ素とバインダー炭素の焼成芯体を作成した。この焼成芯体を大気雰囲気700℃で12時間加熱し、窒化ホウ素のみの芯体を作成した。ここにシリケート40(コルコート社製)を含浸し、乾燥した後、不活性雰囲気1000℃で5時間加熱して白色芯体を得た。
ここに、下記配合組成物:
クリスタルバイオレットラクトン(ロイコ染料、山田化学社製) 20質量部
2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(顕色剤) 40質量部
ベンジルアルコール 40質量部
を攪拌し、固形分を溶解させてインクを調製(インクA)し、上記芯体へ含浸し、80℃で12時間乾燥させた。最後に乾燥で得られた細孔にα−オレフィンオイル(モービル石油製:スペクトラシン4)を60℃で6時間含浸し、直径0.565mm、長さ60mmの青色シャープ芯を得た。
この青色シャープ芯Aをシャープペンシル1(M5−450/三菱鉛筆社製)に収容した。
(シャープ芯Bの調製)
以下の方法で、色鉛筆芯Bを調製した。
スメクタイト 40質量部
蒸留水 10質量部
窒化ホウ素 50質量部
上記配合組成物を混練し、この混練物を押出機にて細線状に押出成形し、不活性雰囲気1200℃で5時間加熱し、窒化ホウ素とスメクタイトの焼成芯体を作成した。
ここに、上記インクAを含浸し、80℃で12時間乾燥させた。最後に乾燥で得られた細孔にα−オレフィンオイル(モービル石油製:スペクトラシン4)を60℃で6時間含浸し、直径0.565mm、長さ60mmの青色シャープ芯を得た。
この青色シャープ芯Bをシャープペンシル2(M5−450/三菱鉛筆社製)に収容した。
以下の方法で、色鉛筆芯Bを調製した。
スメクタイト 40質量部
蒸留水 10質量部
窒化ホウ素 50質量部
上記配合組成物を混練し、この混練物を押出機にて細線状に押出成形し、不活性雰囲気1200℃で5時間加熱し、窒化ホウ素とスメクタイトの焼成芯体を作成した。
ここに、上記インクAを含浸し、80℃で12時間乾燥させた。最後に乾燥で得られた細孔にα−オレフィンオイル(モービル石油製:スペクトラシン4)を60℃で6時間含浸し、直径0.565mm、長さ60mmの青色シャープ芯を得た。
この青色シャープ芯Bをシャープペンシル2(M5−450/三菱鉛筆社製)に収容した。
上記で調製、作製した消去具A,B,C(3種)、筆記具用インク組成物A、Bを充填した筆記具1,2、シャープ芯A、Bを備えたシャープペンシル1,2を用いて、各ペン体(4種)を25℃、60%RHの環境下において、ISO規格に準拠した筆記用紙に、直径約2cmの円を螺旋状に筆記し、1分経過後に上記実施例1〜3の各消去具A〜Cにて消去した。
上記実施例1〜3の消去具A〜Cは、筆記具用インク組成物A、Bを充填した筆記具1,2、色鉛筆芯A、Bを備えたシャープペンシル1,2の各筆記描線に対して、筆記描線を簡単に消色(消去)できることが判明した。
シャープペンシルやボールペン等の筆記描線の消去などに好適に利用することができる。
A 消去具
Claims (9)
- 少なくともロイコ染料、顕色剤及び結晶性物質を含有する筆記具用組成物による筆記描線を変色又は消色するための消去具であって、該消去具は消色剤を含有してなることを特徴とする消去具。
- 少なくともロイコ染料、顕色剤を含有する筆記具用組成物による筆記描線を変色又は消色するための消去具であって、該消去具は消色剤及び結晶性物質を含有してなることを特徴とする消去具。
- 筆記具用組成物が筆記具用インク組成物からなる請求項1又は2記載の消去具。
- 筆記具用組成物が固体芯からなる請求項1又は2記載の消去具。
- 消色剤が、塩基性物質、多価アルコール系化合物、アルキレンオキサイド付加化合物、ステロール系化合物、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ケトン樹脂、ウレタン樹脂から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜4の何れか一つに記載の消去具。
- 結晶性物質は、融点が30〜150℃である請求項1〜5の何れか一つに記載の消去具。
- 請求項1〜6の何れか一つに記載の消去具を備えたことを特徴とする筆記具。
- 請求項1〜6の何れか一つに記載の消去具と、少なくともロイコ染料、顕色剤を含有する筆記具用組成物を具備する筆記具とからなる筆記具セット。
- 少なくともロイコ染料、顕色剤を含有する筆記具用組成物を具備する筆記具による筆記描線を請求項1〜6の何れか一つに記載の消去具により変色又は消色することを特徴とする消去方法。
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