JP5731792B2 - 筆記具 - Google Patents
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Description
筆記部と筆記部によって筆記された描線を消去可能な消去部が同一側の端部に配置されたことを特徴とする筆記具である。
例えば、筆記部にインク収容管を取り付けインク収容管内に熱変色性インクを充填した筆記具の筆記部と熱変色性インクで筆記した描線を変色可能な消去部とを同一側の端部に配置させた筆記具、筆記部にインク収容管を取り付けインク収容管内に水と、平均粒子径1〜15μmの非熱可塑性着色樹脂粒子をインキ組成物全量に対して、3〜30重量%と、0.1〜10重量%の非着色粒子とを少なくとも含有する消しゴム消去性インクを充填した筆記具の筆記部と消去部としての消しゴムとを同一側の端部に配置させた筆記具、シャープ芯を繰り出し可能な筆記部と消去部としての消しゴムとを同一側の端部に配置させた筆記具などが挙げられる。
なお本明細書内において、前方とは筆記部側、後方とは筆記部側とは他端側のことをいう。また消去とは、熱変色性インクを用いた筆記具においては筆記した描線色を変色又は消色状態にすることが可能なこと、消しゴム消去性インクやシャープ芯を用いた筆記具において筆記した描線を消しゴム等で吸着又は削ぎ落とすことが可能なことをいう。
第1の実施形態の筆記具は、筆記部1と消去部2を同一側の前方に並列に配置しているので軸の回転動作だけで容易に筆記と消去を切り替えることができる。また、各々の先端部は軸体3から略同じ量が突出していることで、筆記時と消去時における使用感を低下させることがない。
筆記具の構成は、後方に尾栓5を嵌合し、平面部32と半円部31を組み合わせた軸体3に筆記部1と消去部2が前方の同一端部に配置し、先軸4を前方から被せて一体の筆記具となっている。また、前方からキャップ6を嵌合することもでき、未使用時の筆記部1と消去部2の保護をすることができる。キャップ6内部には、シールゴム61を嵌着しキャップ6を軸体3に取り付けた際には筆記部1を接触し、インク13の乾燥をより防止することができる。
筆記部1には、筆記部1の後方側に継手11、更に後方にインク収容管12を嵌着し、インク収容管12内にはインク13を充填し、インク13の後方側にはインク13の逆流や揮発を防止する逆流防止体14を設け、インク収容管12の後端にリフィール尾栓15を装着した構成となっている。
消去部2は、消去部2の後方側にインク収容管12を嵌着し、インク収容管12の後端にリフィール尾栓15を装着した筆記部1と略同様な構成となっている。
特にポリプロピレン樹脂及びスチレン系熱可塑性エラストマーの混合物、または、ポリプロピレン樹脂及びポリプロピレン系熱可塑性エラストマーの混合物からなり、その配合比率がそれぞれ重量比で1:1〜1:4であり、研磨剤、可塑剤、充填剤を含有せず、JIS K6251に規定されたデュロメータ硬度Aが70°〜100°となる材質とすることが望ましい。
上記の構成する軟質材料は、筆記部1のインク13に熱変色性インク又は消しゴム消去性インクを用いた場合、高摩耗性の弾性材料(例えば、消しゴム等)からなるものよりも、低摩耗性の弾性材料からなるものが、消しカスが生じない点で有効である。
先軸4は筆記部1と消去部2の前方の先端側が突出できるよう2箇所の貫通孔を形成し、筆記部側の視認性を向上するために前方から後方にかけて拡径したテーパ形状となっている。テーパ形状にすることで筆記部1と消去部2の視認性を向上させることができる。
尾栓5と先軸4は使用時に筆記部1及び消去部2のガタツキを防ぐように軸体に固定されている。固定方法は、嵌合、接着等が用いられる。
第2の実施形態の筆記具は、第1の実施形態と大きく異なる点として、軸体3の外形は平面部32が形成されていない円形状である。円形状にすることで筆記部1と消去部2が第1の実施形態より接近することができ先端の視認性が向上すること、また持ちやすく筆記部1と消去部2との切り替え時の回転動作がより容易となる。軸体3を円形状にするには、消去部2をインク収容管12等の筆記部1と共通した部材に接続せず先軸4に直接接続することで消去部2に占める断面積を減らすことができるので、筆記部1と消去部2との配置の自由度を向上させることができる。
消しゴム消去性インクは、水と、平均粒子径1〜15μmの非熱可塑性着色樹脂粒子をインキ組成物全量に対して、3〜30重量%と、0.1〜10重量%の非着色粒子とを少なくとも含有することが必要である。本発明の水性インキに用いる着色樹脂粒子は、着色された樹脂粒子からなるものであり、非熱可塑性であり、かつ、平均粒子径が1〜15μmとなるものであり、例えば、樹脂粒子中に顔料からなる着色剤が分散された着色樹脂粒子、樹脂粒子の表面が顔料からなる着色剤で被覆された着色樹脂粒子、樹脂粒子に染料からなる着色剤が染着された着色樹脂粒子などが挙げられる。本実施形態では、着色樹脂粒子が非熱可塑性で上記平均粒子径を充足するものであれば、その構造〔中空構造あり、中空構造なし(密実)〕、形状(球状、多角形状、扁平状、繊維状)等は特に限定されるものでないが、好ましくは、優れた消しゴム消去性、筆記性、インキとしての経時安定性を発揮させる点から、ガラス転移点が150℃以上で熱分解温度に近く、更にはメルトフローインデックス値が0.1未満であるような分子内架橋を持つ粒子で粘着性を有せず、かつ、平均粒子径が1〜15μmとなる球状の着色樹脂微粒子の使用が望ましい。
尾栓5は前方がリフィール尾栓15内に挿入できる形状となっており、筆記部1の軸体3内の位置決めとインク収容管12の変形防止の役割となっている。
第3の実施形態の筆記具における筆記部の形態は、第2の実施形態と異なる点として、2種類の筆記部1と1つの消去部2の計3種類が同一端部側に配置されている。筆記部1と消去部2の先端の間隔は略等間隔に配置していると筆記の快適性や切り替えの容易性を確保することができる。2種類の筆記部1のインク13は黒色と赤色の異なる着色剤を充填した熱変色性インクが充填されているが、消しゴム消去性インクでもよく、また異なるペン先形状やボール径を異なるようにしてもよい。さらに一本の筆記具で筆記距離を増やすために同じインクであってもよい。その他の構成については、第2実施形態と略同様である。
第4の実施形態の筆記具は、第2の実施形態と異なる点として、軸体3の形状を卵型にすることで切り替え時の回転動作と筆記と消去時の持つ手の位置決めを容易にしたことである。その他の構成については、第2実施形態と同様である。
2 消去部
3 軸体
4 先軸
5 尾栓
6 キャップ
11 継手
12 インク収容管
13 インク
14 逆流防止体
15 リフィール尾栓
31 半円部
32 平面部
61 シールゴム
Claims (1)
- (A)電子供与性呈色性有機化合物、(B)電子受容性化合物、及び(C)前記両者の呈色反応の生起温度を決める反応媒体、の必須三成分を少なくとも含む可逆熱変色性組成物をマイクロカプセル中に内包させた可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を有し、高温側変色点〔完全消色温度〕を36℃〜90℃の範囲に設定し、低温側変色点〔完全発色温度〕を−30℃〜+10℃の範囲に設定する熱変色性インクを充填した筆記具の筆記部と筆記部によって筆記された描線を消去可能な低摩耗性の弾性材料からなる軟質材料である消去部が筆記部と同一側の端部に配置され、筆記具の軸体の外形は円形状であると共に筆記部と消去部の保護をするキャップを軸体に嵌合することを特徴とする筆記具。
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