JP2008273075A - 熱変色性筆記具 - Google Patents

熱変色性筆記具 Download PDF

Info

Publication number
JP2008273075A
JP2008273075A JP2007120423A JP2007120423A JP2008273075A JP 2008273075 A JP2008273075 A JP 2008273075A JP 2007120423 A JP2007120423 A JP 2007120423A JP 2007120423 A JP2007120423 A JP 2007120423A JP 2008273075 A JP2008273075 A JP 2008273075A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cap
nib
thermochromic
ink
pen tip
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007120423A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisatsugu Iwata
久嗣 岩田
Yoshiaki Ogawara
由明 大河原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pilot Ink Co Ltd
Original Assignee
Pilot Ink Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Pilot Ink Co Ltd filed Critical Pilot Ink Co Ltd
Priority to JP2007120423A priority Critical patent/JP2008273075A/ja
Publication of JP2008273075A publication Critical patent/JP2008273075A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】熱変色性インキによる2種類の筆跡を1本の筆記具で得ることができる熱変色性筆記具を提供する。
【解決手段】軸筒4の一端に第1のペン先2Aを設け且つ軸筒4の他端に第2のペン先2Bを設ける。軸筒4内に第1の熱変色性インキ3A及び第2の熱変色性インキ3Bを収容する。第1のペン先2A側に第1のキャップ8Aを装着可能に設け、第2のペン先2B側に第2のキャップ8Bを装着可能に設ける。第1のキャップ8Aの頂部に摩擦部82Aを設ける。第2のキャップ8Bの頂部に摩擦部82Bを設ける。前記第1の熱変色性インキ3Aの筆跡及び前記第2の熱変色性インキ3Bの筆跡の各々を前記摩擦部82A,82Bによって摩擦し、その際に生じる摩擦熱で前記筆跡の各々が熱変色可能である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、熱変色性筆記具に関する。詳細には、熱変色性インキを内蔵した熱変色性筆記具に関する。
従来、熱変色性インキを内蔵した熱変色性筆記具において、特許文献1には、熱変色性インキによる筆跡を摩擦熱で熱変色させるための摩擦体を、キャップの頂部に設ける構成や、軸胴の後端に設ける構成が記載されている。
特開2004−148744号公報
前記従来の熱変色性筆記具は、1本の軸胴に1種類のペン先が軸胴に取り付けられている構成であり、2種類の筆跡(例えばペン先種類やインキ色の異なる筆跡)を得るには2本の筆記具が必要となるため、用意する筆記具の総本数が増加し、携帯や保管に不便である。
本発明は、前記従来の問題点を解決するものであって、熱変色性インキによる2種類の筆跡を1本の筆記具で得ることができる熱変色性筆記具を提供しようとするものである。また、本発明は、熱変色性インキと非熱変色性インキによる2種類の筆跡を1本の筆記具で得ることができる熱変色性筆記具を提供しようとするものである。
本願の第1の発明は、軸筒4の一端に第1のペン先2Aを設け且つ軸筒4の他端に第2のペン先2Bを設け、軸筒4内に第1の熱変色性インキ3A及び第2の熱変色性インキ3Bを収容し、前記第1のペン先2Aから前記第1の熱変色性インキ3Aが吐出可能であり、前記第2のペン先2Bから前記第2の熱変色性インキ3Bが吐出可能であり、前記第1のペン先2A側に第1のキャップ8Aを装着可能に設け、前記第2のペン先2B側に第2のキャップ8Bを装着可能に設け、前記第1のキャップ8Aの頂部または第2のキャップ8Bの頂部に摩擦部82A,82Bを設け、前記第1の熱変色性インキ3Aの筆跡及び前記第2の熱変色性インキ3Bの筆跡の各々を前記摩擦部82A,82Bによって摩擦し、その際に生じる摩擦熱で前記筆跡の各々が熱変色可能であることを要件とする。
前記第1の発明の熱変色性筆記具1は、熱変色性インキによる2種類の筆跡を1本の筆記具で得ることができる。また、前記第1の発明の熱変色性筆記具1は、第1のペン先2Aによる第1の熱変色性インキ3Aの筆跡及び第2のペン先2Bによる第2の熱変色性インキ3Bの筆跡の各々が、摩擦部82A,82Bによって熱変色可能であるため、第1の熱変色性インキ3Aの筆跡と第2の熱変色性の筆跡(即ち2種類の筆跡)を、摩擦部82A,82Bによって一度に熱変色させることができる。尚、前記第1の発明の第1のペン先2A及び第2のペン先2Bは、例えば、ボールペンチップ、多孔質ペン体(繊維加工体または多孔質気泡体)、軸方向の毛細管通路を有する合成樹脂の押出成形よりなるペン体、先端にスリットを有する金属製板状ペン体、毛筆ペン体等、いずれであってもよい。前記摩擦部は、第1のキャップ8A、第2のキャップ8Bの両方に設けてもよいし、第1のキャップ8A、第2のキャップ8Bのいずれか一方に設けてもよい。
本願の第2の発明は、前記第1の発明において、前記第1の熱変色性インキ3Aの発色状態の色と前記第2の熱変色性インキ3Bとの発色状態の色とが異なることを要件とする。
前記第2の発明の熱変色性筆記具1は、第1の熱変色性インキ3Aと第2の熱変色性インキ3Bによる発色状態の色が異なる2種類の筆跡を、摩擦部82A,82Bの摩擦熱により一度に熱変色させることができる。また、前記第2の発明の熱変色性筆記具1は、第1の熱変色性インキ3Aの筆跡と、第2の熱変色性インキ3Bの筆跡が重なった状態での場合でも、異なる発色状態の色によって前記2種類の筆跡を識別できる。
本願の第3の発明は、前記第1または第2の発明において、前記第1の熱変色性インキ3A及び第2の熱変色性インキ3Bの各々の、摩擦部82A,82Bの摩擦熱による変色温度を25℃〜95℃(好ましくは36℃〜90℃)に設定したことを要件とする。
前記第3の発明の熱変色性筆記具1は、摩擦部82A,82Bによる摩擦熱によって、第1の熱変色性インキ3Aと第2の熱変色性インキ3Bとによる2種類の筆跡を、確実に、一度に熱変色させることができる。もし、第1の熱変色性インキ3Aの変色温度と第2の熱変色性インキ3Bの変色温度のいずれかが、前記温度範囲から外れている場合、2種類の筆跡を、摩擦部82A,82Bの摩擦熱で一度に熱変色できないおそれがある。
本願の第4の発明の熱変色性筆記具1は、前記第1、第2または第3の発明において、前記第1のペン先2A及び前記第2のペン先2Bがボールペンチップからなることを要件とする。
前記第4の発明の熱変色性筆記具1は、ボールペンチップによる2種類の熱変色性インキの筆跡を1本の筆記具で得ることができる。
本願の第5の発明の熱変色性筆記具1は、前記第1、第2または第3の発明において、前記第1のペン先2A及び前記第2のペン先2Bが多孔質ペン体からなることを要件とする。
前記第5の発明の熱変色性筆記具1は、多孔質ペン体による2種類の熱変色性インキの筆跡を1本の筆記具で得ることができる。
本願の第6の発明の熱変色性筆記具1は、軸筒4の一端に第1のペン先2Aを設け且つ軸筒4の他端に第2のペン先2Bを設け、前記軸筒4の内部に熱変色性インキ3C及び非熱変色性インキ3Dを収容し、前記第1のペン先2Aまたは第2のペン先2Bの中のいずれかの一方のペン先から熱変色性インキ3Cを吐出可能に構成し、前記第1のペン先2Aまたは第2のペン先2Bの中の他方のペン先から非熱変色性インキ3Dを吐出可能に構成し、前記第1のペン先2A側に第1のキャップ8Aを装着可能に設け、前記第2のペン先2B側に第2のキャップ8Bを装着可能に設け、前記第1のキャップ8Aの頂部または第2のキャップ8Bの頂部に摩擦部82A,82Bを設け、前記熱変色性インキ3Cの筆跡を前記摩擦部82A,82Bによって摩擦し、その際に生じる摩擦熱で前記筆跡が熱変色可能であることを要件とする。
前記第6の発明の熱変色性筆記具1は、熱変色性インキ3Cによる筆跡と非熱変色性インキ3Dによる筆跡の2種類の筆跡を1本の筆記具で得ることができる。また、前記第1の発明の熱変色性筆記具1は、熱変色性インキ3Cによる筆跡が摩擦部82A,82Bによって熱変色可能であるため、熱変色性インキ3Cによる筆跡と非熱変色性インキ3Dによる筆跡とが重なった状態または近接した状態の場合でも、摩擦部82A,82Bによって熱変色性インキ3Cによる筆跡のみを熱変色させることができる。尚、前記非熱変色性インキ3Dは、少なくとも、摩擦部82A,82Bの摩擦熱によっては熱変色しないインキである。
本願の第7の発明の熱変色性筆記具1は、前記第6の発明において、前記熱変色性インキ3Cの、摩擦部82A,82Bの摩擦熱による変色温度を25℃〜95℃(好ましくは36℃〜90℃)に設定したことを要件とする。
前記第7の発明の熱変色性筆記具1は、摩擦部82A,82Bによる摩擦熱によって、熱変色性インキ3Cにより筆跡を、確実に、熱変色させることができる。もし、熱変色性インキ3Cの変色温度が、前記温度範囲から外れている場合、摩擦部82A,82Bで熱変色できないおそれがある。
本願の第8の発明の熱変色性筆記具1は、前記第6または第7の発明において、前記第1のペン先2A及び前記第2のペン先2Bがボールペンチップからなることを要件とする。
前記第8の発明の熱変色性筆記具1は、ボールペンチップによる、熱変色性インキ3Cと非熱変色性インキ3Dの2種類の筆跡を1本の筆記具で得ることができる。
本願の第9の発明の熱変色性筆記具1は、前記第6または第7の発明において、前記第1のペン先2A及び前記第2のペン先2Bが多孔質ペン体からなることを要件とする。
前記第9の発明の熱変色性筆記具1は、多孔質ペン体による、熱変色性インキ3Cと非熱変色性インキ3Dの2種類の筆跡を1本の筆記具で得ることができる。
本願の第10の発明の熱変色性筆記具1は、軸筒4の一端に第1のペン先2Aを設け且つ軸筒4の他端に第2のペン先2Bを設け、前記第1のペン先2Aによる筆跡の幅と前記第2のペン先2Bによる筆跡の幅とが異なり、前記軸筒4の内部に熱変色性インキを収容し、前記第1のペン先2A及び第2のペン先2Bから前記熱変色性インキを吐出可能に構成し、前記第1のペン先2A側に第1のキャップ8Aを装着可能に設け、前記第2のペン先2B側に第2のキャップ8Bを装着可能に設け、前記第1のキャップ8Aの頂部または第2のキャップ8Bの頂部に摩擦部82A,82Bを設け、前記熱変色性インキの筆跡を前記摩擦部82A,82Bによって摩擦し、その際に生じる摩擦熱で前記筆跡が熱変色可能であることを要件とする。
前記第10の発明の熱変色性筆記具1は、熱変色性インキによる筆跡幅の異なる2種類の筆跡を1本の筆記具で得ることができる。また、前記第10の発明の熱変色性筆記具1は、第1のペン先2Aによる筆跡及び第2のペン先2Bによる筆跡の各々を、摩擦部82A,82Bによって熱変色可能であるため、第1のペン先2Aによる筆跡と第2のペン先2Bによる筆跡(即ち2種類の筆跡)を、摩擦部82A,82Bによって一度に熱変色させることができる。
本願の第11の発明の熱変色性筆記具1は、前記第10の発明において、前記熱変色性インキの、摩擦部82A,82Bの摩擦熱による変色温度を25℃〜95℃(好ましくは36℃〜90℃)に設定したことを要件とする。
前記第11の発明の熱変色性筆記具1は、摩擦部82A,82Bによる摩擦熱によって、熱変色性インキによる2種類の筆跡を、確実に、一度に熱変色させることができる。もし、熱変色性インキの変色温度が、前記温度範囲から外れている場合、摩擦部82A,82Bで熱変色できないおそれがある。
本願の第12の発明の熱変色性筆記具1は、前記第10または11の発明において、前記第1のペン先2A及び前記第2のペン先2Bが多孔質ペン体からなることを要件とする。
前記第12の発明の熱変色性筆記具1は、多孔質ペン体による筆跡幅の異なる2種類の熱変色性インキの筆跡を1本の筆記具で得ることができる。
・摩擦部
尚、本発明で、前記摩擦部82A,82Bは軟質材料からなることが好ましい。前記摩擦部82A,82Bを構成する軟質材料とは、弾性を有する樹脂(ゴム、エラストマー)が挙げられ、例えば、シリコーン樹脂、SBS樹脂(スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体)、SEBS樹脂(スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン共重合体)、フッ素系樹脂、クロロプレン樹脂、ニトリル樹脂、ポリエステル系樹脂、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)等が挙げられる。前記摩擦部82A,82Bを構成する軟質材料は、高摩耗性の弾性材料(例えば、消しゴム等)からなるものよりも、低摩耗性の弾性材料からなるものが、消しカスが生じない点で有効である。前記摩擦部82A,82Bは、キャップ8A,8Bの頂部に2色成形により一体に形成する構成、またはキャップと別部品からなる摩擦部82A,82Bをキャップ頂部に固着(例えば、嵌着、圧入、螺着、接着)する構成が挙げられる。
・ペン先
前記ボールペンチップは、チップ本体の先端に回転可能にボールが抱持された構成である。また、前記ボールペンチップは、ボールをチップ本体内から前方に弾発体により付勢し、ボールをチップ本体のカシメ部(先端縁部)内面に圧接させる構成が有効である。
前記多孔質ペン体は、例えば、繊維加工体または多孔質気泡体からなるペン体が挙げられる。前記多孔質ペン体は、先端部が、チゼル形状または砲弾形状に形成される。
・熱変色性インキ
尚、本発明で、前記熱変色性インキは、可逆熱変色性インキが好ましい。前記可逆熱変色性インキは、発色状態から加熱により消色する加熱消色型、発色状態又は消色状態を互変的に特定温度域で記憶保持する色彩記憶保持型、又は、消色状態から加熱により発色し、発色状態からの冷却により消色状態に復する加熱発色型等、種々のタイプを単独又は併用して構成することができる。
また、前記可逆熱変色性インキに含有される色材は、従来より公知の(イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合物、及び(ハ)前記両者の呈色反応の生起温度を決める反応媒体、の必須三成分を少なくとも含む可逆熱変色性組成物をマイクロカプセル中に内包させた可逆熱変色性マイクロカプセル顔料が好適に用いられる。
本発明では、図6に示すように、温度変化による着色濃度の変化をプロットした曲線の形状が、温度を変色温度域より低温側から上昇させていく場合と逆に変色温度域より高温側から下降させていく場合とで異なる経路を辿って変色し、完全発色温度(t)以下の低温域での発色状態、又は完全消色温度(t)以上の高温域での消色状態が、特定温度域〔t〜tの間の温度域(実質的二相保持温度域)〕で記憶保持できる色彩記憶保持型熱変色性インキが適用されることが好ましい。図6において、ΔHは、ヒステリシスの程度を示す温度幅(即ちヒステリシス幅)を示す。ΔHの値が小さいと、変色前後の両状態のうち一方の状態しか存在しえない。ΔHの値が大きいと、変色前後の各状態の保持が容易となる。
前記実質的二相保持温度域は、目的に応じて設定できるが、本発明では、前記高温側変色点〔完全消色温度(t)〕を、25℃〜95℃(好ましくは、36℃〜90℃)の範囲に設定し、前記低温側変色点〔完全発色温度(t)〕を、−30℃〜+20℃(好ましくは、−30℃〜+10℃)の範囲に設定することが有効である。それにより、常態(日常の生活温度域)で呈する色彩の保持を有効に機能させることができると共に、可逆熱変色性インキによる筆跡を摩擦部による摩擦熱で容易に変色することができる。
前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料は、粒子径の平均値が0.5〜5.0μm、好ましくは1〜4μmの範囲にあることが好ましい。平均粒子径が5.0μmを越える系では、ボールペンチップや多孔質ペン体の毛細間隙からの流出性が低下し、平均粒子径が0.5μm以下の系では高濃度の発色性を示し難くなる。
前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料は、インキ組成物全量に対し、2〜50重量%(好ましくは3〜40重量%、更に好ましくは、4〜30重量%)配合することができる。2重量%未満では発色濃度が不充分であり、50重量%を越えるとインキ流出性が低下し、筆記性が阻害される。
本発明は、熱変色性インキによる2種類の筆跡を1本の筆記具で得ることができる。
また、本発明は、熱変色性インキと非熱変色性インキによる2種類の筆跡を1本の筆記具で得ることができる。
<第1の実施の形態>
本発明の熱変色性筆記具1の第1の実施の形態を図1に示す。
本実施の形態の熱変色性筆記具1は、軸筒4と、軸筒4の一端に設けたボールペンチップからなる第1のペン先2Aと、軸筒4の他端に設けたボールペンチップからなる第2のペン先2Bと、前記第1のペン先2A側の軸筒4に装着可能な第1のキャップ8Aと、前記第2のペン先2B側の軸筒4に装着可能な第2のキャップ8Bとからなる。前記軸筒4内には、第1のペン先2Aを備えた第1のボールペンレフィル、及び第2のペン先2Bを備えた第2のボールペンレフィルが収容される。前記軸筒4の一端より前記第1のペン先2Aが突出され、前記軸筒4の他端より前記第2のペン先2Bが突出される。
前記軸筒4は、円筒状の軸筒本体41と、該軸筒本体41の両端に取り付けられる第1の先軸42A及び第2の先軸42Bからなる。前記第1の先軸42A及び第2の先軸42Bは、螺合により軸筒4本体と着脱自在に取り付けられる。
・第1のボールペンレフィル
前記第1のボールペンレフィルは、先端にボールペンチップからなる第1のペン先2Aを備え、内部に第1の熱変色性インキ3Aが収容される。前記第1の熱変色性インキ3Aが前記第1のペン先2Aより外部に吐出され、第1の熱変色性インキ3Aによる筆跡を得ることができる。前記第1のペン先2A内には、弾発体(スプリング)が収容される。前記弾発体により、第1のペン先2Aのボールを、前方に付勢し且つ第1のペン先2Aの内向きのカシメ部内面(先端縁部内面)に圧接させ、非筆記時のペン先からのインキ漏出及び空気混入を防止する。
前記第1のペン先2Aは、ペン先ホルダー5Aを介してインキ収容筒6Aに取り付けられる。具体的には、前記ペン先ホルダー5Aの一端に第1のペン先2Aが固着され、前記ペン先ホルダー5Aの他端が前記インキ収容筒6Aの開口部に固着される。前記ペン先ホルダー5Aは、外周面に鍔部を備え、該鍔部が、第1の先軸42A内面と、軸筒本体41一端とにより挟持される。
・第1の熱変色性インキ
前記第1の熱変色性インキ3Aは、低温側変色点(完全発色温度t)が−30℃〜−10℃の範囲の任意の温度に設定され、高温側変色点(完全消色温度t)が60℃〜80℃の範囲の任意の温度に設定され、ヒステリシス幅ΔHが40℃〜60℃の範囲を示す可逆熱変色性インキが採用される。
前記インキ収容筒6A内には、第1の熱変色性インキ3Aが収容される。前記インキ収容筒6A内の第1の熱変色性インキ3Aの後端には、追従体31Aが収容される。前記追従体31Aは、インキの消費に伴い前進し且つインキの後退(即ち逆流)を防止するものであり、例えば、高粘度流体、弾性材料よりなる可動栓、または高粘度流体中に固体物を収容させた構成等が挙げられる。
・第1のキャップ
前記第1のキャップ8Aは、合成樹脂の射出成形より得られる円筒状部材である。前記第1のキャップ8Aは、内部に弾性材料よりなるペン先シール部材81Aを備える。前記ペン先シール部材81Aは、第1のペン先2A側の軸筒4外周面に装着した際、第1のペン先2Aの先端と密接し、第1のペン先2Aの先端を密封する。前記第1のキャップ8Aの側壁には、クリップが一体または別部品の取り付けにより設けられる。
前記第1のキャップ8Aの頂部(即ち第1のキャップ8Aの閉鎖側端部)には、軟質材料(例えば、SBS樹脂、SEBS樹脂)よりなる摩擦部82Aが取り付けられる。尚、前記摩擦部82Aは、第1のキャップ8Aと2色成形により一体に形成することもできる。
・第2のボールペンレフィル
前記第2のボールペンレフィルは、先端にボールペンチップからなる第2のペン先2Bを備え、内部に第2の熱変色性インキ3Bが収容される。前記第2の熱変色性インキ3Bが前記第2のペン先2Bより外部に吐出され、第2の熱変色性インキ3Bによる筆跡を得ることができる。前記第2のペン先2B内には、弾発体(スプリング)が収容される。前記弾発体により、第2のペン先2Bのボールを、前方に付勢し且つ第2のペン先2Bの内向きのカシメ部内面(先端縁部内面)に圧接させ、非筆記時のペン先からのインキ漏出及び空気混入を防止する。
前記第2のペン先2Bは、ペン先ホルダー5Bを介してインキ収容筒6Bに取り付けられる。具体的には、前記ペン先ホルダー5Bの一端に第2のペン先2Bが固着され、前記ペン先ホルダー5Bの他端が前記インキ収容筒6Bの開口部に固着される。前記ペン先ホルダー5Bは、外周面に鍔部を備え、該鍔部が、第2の先軸42B内面と、軸筒本体41他端とにより挟持される。本実施の形態では、第1のペン先2Aによる筆跡幅と第2のペン先2Bによる筆跡幅とは、ボールペンチップ先端のボールの直径を適宜設定することにより、異なる構成にすることもできるし、同じにすることもできる。
・第2の熱変色性インキ
前記第2の熱変色性インキ3Bは、低温側変色点(完全発色温度t)が−30℃〜−10℃の範囲の任意の温度に設定され、高温側変色点(完全消色温度t)が60℃〜80℃の範囲の任意の温度に設定され、ヒステリシス幅ΔHが40℃〜60℃の範囲を示す可逆熱変色性インキが採用される。
前記インキ収容筒6B内には、第2の熱変色性インキ3Bが収容される。前記インキ収容筒6B内の第2の熱変色性インキ3Bの後端には、追従体31Bが収容される。前記追従体31Bは、インキの消費に伴い前進し且つインキの後退(即ち逆流)を防止するものであり、例えば、高粘度流体、弾性材料よりなる可動栓、または高粘度流体中に固体物を収容させた構成等が挙げられる。
前記第1の熱変色性インキ3Aの発色状態の色と前記第2の熱変色性インキ3Bとの発色状態の色が異なる。
・第2のキャップ
前記第2のキャップ8Bは、合成樹脂の射出成形より得られる円筒状部材である。前記第2のキャップ8Bは、内部に弾性材料よりなるペン先シール部材を備える。前記ペン先シール部材は、第2のペン先2B側の軸筒4外周面に装着した際、第2のペン先2Bの先端と密接し、第2のペン先2Bの先端を密封する。
前記第2のキャップ8Bの頂部(即ち第2のキャップ8Bの閉鎖側端部)には、軟質材料(例えば、SBS樹脂、SEBS樹脂)よりなる摩擦部82Bが取り付けられる。尚、前記摩擦部82Bは、第2のキャップ8Bと2色成形により一体に形成することもできる。
・キャップの連結
第1のキャップ8Aの頂部外周面の、露出する摩擦部82Aよりキャップ開口方向には、第2のキャップ8Bの開口部内周面が嵌合可能な嵌合部83Aが形成される。第2のキャップ8Bの頂部外周面の、露出する摩擦部82Bよりキャップ開口方向には、第1のキャップ8Aの開口部内周面が嵌合可能な嵌合部83Bが形成される。
第1のペン先2Aを使用する際、第1のキャップ8Aの開口部内周面と第2のキャップ8Bの頂部外周面(即ち嵌合部83B)とを嵌合させことができる。第2のペン先2Bを使用する際、第2のキャップ8Bの開口部内周面と第1のキャップ8Aの頂部外周面(即ち嵌合部83A)とを嵌合させことができる。
<第2の実施の形態>
本発明の熱変色性筆記具1の第2の実施の形態を図2に示す。
本実施の形態の熱変色性筆記具1は、軸筒4と、軸筒4の一端に設けた多孔質ペン体からなる第1のペン先2Aと、軸筒4の他端に設けた多孔質ペン体からなる第2のペン先2Bと、前記第1のペン先2A側の軸筒4に装着可能な第1のキャップ8Aと、前記第2のペン先2B側の軸筒4に装着可能な第2のキャップ8Bとからなる。前記軸筒4内には、第1のペン先2Aと接続された第1のインキ吸蔵体7A、及び第2のペン先2Bと接続された第2のインキ吸蔵体7Bとが収容される。前記軸筒4の一端より前記第1のペン先2Aが突出され、前記軸筒4の他端より前記第2のペン先2Bが突出される。
前記軸筒4は、円筒状の軸筒本体41と、該本体の両端に取り付けられる第1の先軸42A及び第2の先軸42Bからなる。前記軸筒本体41は、両端が開口され、中間部に隔壁を有する。
・第1のペン先
前記第1のペン先2Aは、第1の先軸42Aを介して軸筒本体41に取り付けられる。具体的には、前記第1の先軸42Aの一端に第1のペン先2Aが固着され、前記第1の先軸42Aの他端が前記軸筒本体41の一端開口部に固着される。前記第1の先軸42Aは、外周面に鍔部を備え、該鍔部が、軸筒本体41の一端に当接される。
・第1の熱変色性インキ
前記第1のインキ吸蔵体7Aの内部に第1の熱変色性インキが含浸される。前記第1の熱変色性インキが前記第1のペン先2Aより外部に吐出され、第1の熱変色性インキによる筆跡を得ることができる。第1のインキ吸蔵体7Aは、インキを含浸可能な連続気孔を有する部材、例えば、繊維加工体、多孔質気泡体等の多孔質材料からなる。
前記第1の熱変色性インキは、低温側変色点(完全発色温度t)が−30℃〜−10℃の範囲の任意の温度に設定され、高温側変色点(完全消色温度t)が60℃〜80℃の範囲の任意の温度に設定され、ヒステリシス幅ΔHが40℃〜60℃の範囲を示す可逆熱変色性インキが採用される。
・第1のキャップ
前記第1のキャップ8Aは、合成樹脂の射出成形より得られる円筒状部材である。前記第1のキャップ8Aは、第1のペン先2Aを使用しないとき、第1のペン先2A側の軸筒4の外周面(具体的には第1の先軸42Aの外周面)に気密嵌合され、第1のペン先2Aを密封する。前記第1のキャップ8Aの側壁には、クリップが一体または別部品の取り付けにより設けられる。
・第2のペン先
前記第2のペン先2Bは、第2の先軸42Bを介して軸筒本体41に取り付けられる。具体的には、前記第2の先軸42Bの一端に第2のペン先2Bが固着され、前記第2の先軸42Bの他端が前記軸筒本体41の他端開口部に固着される。前記第2の先軸42Bは、外周面に鍔部を備え、該鍔部が、軸筒本体41の他端に当接される。本実施の形態では、第1のペン先2Aによる筆跡幅と第2のペン先2Bによる筆跡幅とは異なるが、同じでもよい。
・第2の熱変色性インキ
前記第2のインキ吸蔵体7Bの内部に第2の熱変色性インキが含浸される。前記第2の熱変色性インキ3Bが前記第2のペン先2Bより外部に吐出され、第2の熱変色性インキ3Bによる筆跡を得ることができる。第2のインキ吸蔵体7Bは、インキを含浸可能な連続気孔を有する部材、例えば、繊維加工体、多孔質気泡体等の多孔質材料からなる。
前記第2の熱変色性インキは、低温側変色点(完全発色温度t)が−30℃〜−10℃の範囲の任意の温度に設定され、高温側変色点(完全消色温度t)が60℃〜80℃の範囲の任意の温度に設定され、ヒステリシス幅ΔHが40℃〜60℃の範囲を示す可逆熱変色性インキが採用される。
前記第1の熱変色性インキの発色状態の色と前記第2の熱変色性インキとの発色状態の色が異なる。
・第2のキャップ
前記第2のキャップ8Bは、合成樹脂の射出成形より得られる円筒状部材である。前記第2のキャップ8Bは、第2のペン先2Bを使用しないとき、第2のペン先2B側の軸筒4の外周面(具体的には第2の先軸42Bの外周面)に気密嵌合され、第2のペン先2Bを密封する。
・キャップの連結
第1のキャップ8Aの頂部外周面の、露出する摩擦部82Aよりキャップ開口方向には、第2のキャップ8Bの開口部内周面が嵌合可能な嵌合部83Aが形成される。第2のキャップ8Bの頂部外周面の、露出する摩擦部82Bよりキャップ開口方向には、第1のキャップ8Aの開口部内周面が嵌合可能な嵌合部83Bが形成される。
第1のペン先2Aを使用する際、第1のキャップ8Aの開口部内周面と第2のキャップ8Bの頂部外周面(即ち嵌合部83B)とを嵌合させることができる。第2のペン先2Bを使用する際、第2のキャップ8Bの開口部内周面と第1のキャップ8Aの頂部外周面(即ち嵌合部83A)とを嵌合させることができる。
<第3の実施の形態>
本発明の熱変色性筆記具1の第3の実施の形態を図3に示す。
本実施の形態の熱変色性筆記具1は、軸筒4と、軸筒4の一端に設けた多孔質ペン体からなる第1のペン先2Aと、軸筒4の他端に設けた多孔質ペン体からなる第2のペン先2Bと、前記第1のペン先2A側の軸筒4に装着可能な第1のキャップ8Aと、前記第2のペン先2B側の軸筒4に装着可能な第2のキャップ8Bとからなる。前記軸筒4内には、一端に第1のペン先2Aが接続され且つ他端に第2のペン先2Bが接続されたインキ吸蔵体7が収容される。前記軸筒4の一端より前記第1のペン先2Aが突出され、前記軸筒4の他端より前記第2のペン先2Bが突出される。
前記軸筒4は、両端が開口した円筒状の軸筒本体41と、該本体の両端に取り付けられる第1の先軸42A及び第2の先軸42Bからなる。
・第1のペン先
前記第1のペン先2Aは、第1の先軸42Aを介して軸筒本体41に取り付けられる。具体的には、前記第1の先軸42Aの一端に第1のペン先2Aが固着され、前記第1の先軸42Aの他端が前記軸筒本体41の一端開口部に固着される。前記第1の先軸42Aは、外周面に鍔部を備え、該鍔部が、軸筒本体41の一端に当接される。
・第2のペン先
前記第2のペン先2Bは、第2の先軸42Bを介して軸筒本体41に取り付けられる。具体的には、前記第2の先軸42Bの一端に第2のペン先2Bが固着され、前記第2の先軸42Bの他端が前記軸筒本体41の他端開口部に固着される。前記第2の先軸42Bは、外周面に鍔部を備え、該鍔部が、軸筒本体41の他端に当接される。前記第2のペン先2Bと第1のペン先2Aとは、先端の外径が異なり、それにより、得られる筆跡幅が異なる。
・熱変色性インキ
前記インキ吸蔵体7の内部に1種類の熱変色性インキが含浸される。前記熱変色性インキが前記第1のペン先2A及び第2のペン先2Bより外部に吐出され、熱変色性インキによる筆跡幅の異なる2種類の筆跡を得ることができる。前記インキ吸蔵体7は、インキを含浸可能な連続気孔を有する部材、例えば、繊維加工体、多孔質気泡体等の多孔質材料からなる。
前記熱変色性インキは、低温側変色点(完全発色温度t)が−30℃〜−10℃の範囲の任意の温度に設定され、高温側変色点(完全消色温度t)が60℃〜80℃の範囲の任意の温度に設定され、ヒステリシス幅ΔHが40℃〜60℃の範囲を示す可逆熱変色性インキが採用される。
・第1のキャップ
前記第1のキャップ8Aは、合成樹脂の射出成形より得られる円筒状部材である。前記第1のキャップ8Aは、第1のペン先2Aを使用しないとき、第1のペン先2A側の軸筒4の外周面(具体的には第1の先軸42Aの外周面)に気密嵌合され、第1のペン先2Aを密封する。前記第1のキャップ8Aの側壁には、クリップが一体または別部品の取り付けにより設けられる。
・第2のキャップ
前記第2のキャップ8Bは、合成樹脂の射出成形より得られる円筒状部材である。前記第2のキャップ8Bは、第2のペン先2Bを使用しないとき、第2のペン先2B側の軸筒4の外周面(具体的には第2の先軸42Bの外周面)に気密嵌合され、第2のペン先2Bを密封する。
・キャップの連結
第1のキャップ8Aの頂部外周面の、露出する摩擦部82Aよりキャップ開口方向には、第2のキャップ8Bの開口部内周面が嵌合可能な嵌合部83Aが形成される。第2のキャップ8Bの頂部外周面の、露出する摩擦部82Bよりキャップ開口方向には、第1のキャップ8Aの開口部内周面が嵌合可能な嵌合部83Bが形成される。
第1のペン先2Aを使用する際、第1のキャップ8Aの開口部内周面と第2のキャップ8Bの頂部外周面(即ち嵌合部83B)とを嵌合させことができる。第2のペン先2Bを使用する際、第2のキャップ8Bの開口部内周面と第1のキャップ8Aの頂部外周面(即ち嵌合部83A)とを嵌合させことができる。
<第4の実施の形態>
本発明の熱変色性筆記具1の第4の実施の形態を図4に示す。
本実施の形態の熱変色性筆記具1は、軸筒4と、軸筒4の一端に設けたボールペンチップからなる第1のペン先2Aと、軸筒4の他端に設けたボールペンチップからなる第2のペン先2Bと、前記第1のペン先2A側の軸筒4に装着可能な第1のキャップ8Aと、前記第2のペン先2B側の軸筒4に装着可能な第2のキャップ8Bとからなる。前記軸筒4内には、第1のペン先2Aを備えた第1のボールペンレフィル、及び第2のペン先2Bを備えた第2のボールペンレフィルが収容される。前記軸筒4の一端より前記第1のペン先2Aが突出され、前記軸筒4の他端より前記第2のペン先2Bが突出される。
前記軸筒4は、両端が開口した円筒状の軸筒本体41と、該軸筒本体41の両端に取り付けられる第1の先軸42A及び第2の先軸42Bからなる。前記第1の先軸42A及び第2の先軸42Bは、螺合により軸筒本体41と着脱自在に取り付けられる。
・第1のボールペンレフィル
前記第1のボールペンレフィルは、先端にボールペンチップからなる第1のペン先2Aを備え、内部に熱変色性インキ3Cが収容される。前記熱変色性インキ3Cが前記第1のペン先2Aより外部に吐出され、熱変色性インキ3Cによる筆跡を得ることができる。前記第1のペン先2A内には、弾発体(スプリング)が収容される。前記弾発体により、第1のペン先2Aのボールを、前方に付勢し且つ第1のペン先2Aの内向きのカシメ部内面(先端縁部内面)に圧接させ、非筆記時のペン先からのインキ漏出及び空気混入を防止する。
前記第1のペン先2Aは、ペン先ホルダー5Aを介してインキ収容筒6Aに取り付けられる。具体的には、前記ペン先ホルダー5Aの一端に第1のペン先2Aが固着され、前記ペン先ホルダー5Aの他端が前記インキ収容筒6Aの開口部に固着される。前記ペン先ホルダー5Aは、外周面に鍔部を備え、該鍔部が、第1の先軸42A内面と、軸筒本体41一端とにより挟持される。
・熱変色性インキ
前記熱変色性インキ3Cは、低温側変色点(完全発色温度t)が−30℃〜−10℃の範囲の任意の温度に設定され、高温側変色点(完全消色温度t)が60℃〜80℃の範囲の任意の温度に設定され、ヒステリシス幅ΔHが40℃〜60℃の範囲を示す可逆熱変色性インキが採用される。
前記インキ収容筒6A内には、熱変色性インキ3Cが収容される。前記インキ収容筒6A内の熱変色性インキ3Cの後端には、追従体31Cが収容される。前記追従体31Cは、インキの消費に伴い前進し且つインキの後退(即ち逆流)を防止するものであり、例えば、高粘度流体、弾性材料よりなる可動栓、または高粘度流体中に固体物を収容させた構成等が挙げられる。
・第1のキャップ
前記第1のキャップ8Aは、合成樹脂の射出成形より得られる円筒状部材である。前記第1のキャップ8Aは、内部に弾性材料よりなるペン先シール部材81Aを備える。前記ペン先シール部材81Aは、第1のペン先2A側の軸筒4外周面に装着した際、第1のペン先2Aの先端と密接し、第1のペン先2Aの先端を密封する。前記第1のキャップ8Aの側壁には、クリップが一体または別部品の取り付けにより設けられる。
前記第1のキャップ8Aの頂部(即ち第1のキャップ8Aの閉鎖側端部)には、軟質材料(例えば、SBS樹脂、SEBS樹脂)よりなる摩擦部82Aが取り付けられる。尚、前記摩擦部82Aは、第1のキャップ8Aと2色成形により一体に形成することもできる。
・第2のボールペンレフィル
前記第2のボールペンレフィルは、先端にボールペンチップからなる第2のペン先2Bを備え、内部に非熱変色性インキ3Dが収容される。前記非熱変色性インキ3Dが前記第2のペン先2Bより外部に吐出され、非熱変色性インキ3Dによる筆跡を得ることができる。前記第2のペン先2B内には、弾発体(スプリング)が収容される。前記弾発体により、第2のペン先2Bのボールを、前方に付勢し且つ第2のペン先2Bの内向きのカシメ部内面(先端縁部内面)に圧接させ、非筆記時のペン先からのインキ漏出及び空気混入を防止する。
前記第2のペン先2Bは、ペン先ホルダー5Bを介してインキ収容筒6Bに取り付けられる。具体的には、前記ペン先ホルダー5Bの一端に第2のペン先2Bが固着され、前記ペン先ホルダー5Bの他端が前記インキ収容筒6Bの開口部に固着される。前記ペン先ホルダー5Bは、外周面に鍔部を備え、該鍔部が、第2の先軸42B内面と、軸筒本体41他端とにより挟持される。本実施の形態では、第1のペン先2Aによる筆跡幅と第2のペン先2Bによる筆跡幅とは、ボールペンチップ先端のボールの直径を適宜設定することにより、異なる構成にすることもできるし、同じにすることもできる。
・非熱変色性インキ
前記インキ収容筒6B内には、非熱変色性インキ3D(摩擦部82A,82Bの摩擦熱によっては熱変色しないインキ)が収容される。前記インキ収容筒6B内の非熱変色性インキ3Dの後端には、追従体31Dが収容される。前記追従体31Dは、インキの消費に伴い前進し且つインキの後退(即ち逆流)を防止するものであり、例えば、高粘度流体、弾性材料よりなる可動栓、または高粘度流体中に固体物を収容させた構成等が挙げられる。
・第2のキャップ
前記第2のキャップ8Bは、合成樹脂の射出成形より得られる円筒状部材である。前記第2のキャップ8Bは、内部に弾性材料よりなるペン先シール部材を備える。前記ペン先シール部材は、第2のペン先2B側の軸筒4外周面に装着した際、第2のペン先2Bの先端と密接し、第2のペン先2Bの先端を密封する。
前記第2のキャップ8Bの頂部(即ち第2のキャップ8Bの閉鎖側端部)には、軟質材料(例えば、SBS樹脂、SEBS樹脂)よりなる摩擦部82Bが取り付けられる。尚、前記摩擦部82Bは、第2のキャップ8Bと2色成形により一体に形成することもできる。
・キャップの連結
第1のキャップ8Aの頂部外周面の、露出する摩擦部82Aよりキャップ開口方向には、第2のキャップ8Bの開口部内周面が嵌合可能な嵌合部83Aが形成される。第2のキャップ8Bの頂部外周面の、露出する摩擦部82Bよりキャップ開口方向には、第1のキャップ8Aの開口部内周面が嵌合可能な嵌合部83Bが形成される。
第1のペン先2Aを使用する際、第1のキャップ8Aの開口部内周面と第2のキャップ8Bの頂部外周面(即ち嵌合部83B)とを嵌合させことができる。第2のペン先2Bを使用する際、第2のキャップ8Bの開口部内周面と第1のキャップ8Aの頂部外周面(即ち嵌合部83A)とを嵌合させことができる。
<第5の実施の形態>
本発明の熱変色性筆記具1の第5の実施の形態を図5に示す。
本実施の形態の熱変色性筆記具1は、軸筒4と、軸筒4の一端に設けた多孔質ペン体からなる第1のペン先2Aと、軸筒4の他端に設けた多孔質ペン体からなる第2のペン先2Bと、前記第1のペン先2A側の軸筒4に装着可能な第1のキャップ8Aと、前記第2のペン先2B側の軸筒4に装着可能な第2のキャップ8Bとからなる。前記軸筒4内には、第1のペン先2Aと接続された第1のインキ吸蔵体7A、及び第2のペン先2Bと接続された第2のインキ吸蔵体7Bとが収容される。前記軸筒4の一端より前記第1のペン先2Aが突出され、前記軸筒4の他端より前記第2のペン先2Bが突出される。
前記軸筒4は、円筒状の軸筒本体41と、該本体の両端に取り付けられる第1の先軸42A及び第2の先軸42Bからなる。前記軸筒本体41は、両端が開口され、中間部に隔壁を有する。
・第1のペン先
前記第1のペン先2Aは、第1の先軸42Aを介して軸筒本体41に取り付けられる。具体的には、前記第1の先軸42Aの一端に第1のペン先2Aが固着され、前記第1の先軸42Aの他端が前記軸筒本体41の一端開口部に固着される。前記第1の先軸42Aは、外周面に鍔部を備え、該鍔部が、軸筒本体41の一端に当接される。
・熱変色性インキ
前記第1のインキ吸蔵体7Aの内部に熱変色性インキが含浸される。前記熱変色性インキが前記第1のペン先2Aより外部に吐出され、熱変色性インキによる筆跡を得ることができる。第1のインキ吸蔵体7Aは、インキを含浸可能な連続気孔を有する部材、例えば、繊維加工体、多孔質気泡体等の多孔質材料からなる。
前記熱変色性インキは、低温側変色点(完全発色温度t)が−30℃〜−10℃の範囲の任意の温度に設定され、高温側変色点(完全消色温度t)が60℃〜80℃の範囲の任意の温度に設定され、ヒステリシス幅ΔHが40℃〜60℃の範囲を示す可逆熱変色性インキが採用される。
・第1のキャップ
前記第1のキャップ8Aは、合成樹脂の射出成形より得られる円筒状部材である。前記第1のキャップ8Aは、第1のペン先2Aを使用しないとき、第1のペン先2A側の軸筒4の外周面(具体的には第1の先軸42Aの外周面)に気密嵌合され、第1のペン先2Aを密封する。前記第1のキャップ8Aの側壁には、クリップが一体または別部品の取り付けにより設けられる。
・第2のペン先
前記第2のペン先2Bは、第2の先軸42Bを介して軸筒本体41に取り付けられる。具体的には、前記第2の先軸42Bの一端に第2のペン先2Bが固着され、前記第2の先軸42Bの他端が前記軸筒本体41の他端開口部に固着される。前記第2の先軸42Bは、外周面に鍔部を備え、該鍔部が、軸筒本体41の他端に当接される。本実施の形態では、第1のペン先2Aによる筆跡幅と第2のペン先2Bによる筆跡幅とは異なるが、同じでもよい。
・非熱変色性インキ
前記第2のインキ吸蔵体7Bの内部に非熱変色性インキ(摩擦部82A,82Bの摩擦熱によっては熱変色しないインキ)が含浸される。前記非熱変色性インキが前記第2のペン先2Bより外部に吐出され、非熱変色性インキによる筆跡を得ることができる。第2のインキ吸蔵体7Bは、インキを含浸可能な連続気孔を有する部材、例えば、繊維加工体、多孔質気泡体等の多孔質材料からなる。
・第2のキャップ
前記第2のキャップ8Bは、合成樹脂の射出成形より得られる円筒状部材である。前記第2のキャップ8Bは、第2のペン先2Bを使用しないとき、第2のペン先2B側の軸筒4の外周面(具体的には第2の先軸42Bの外周面)に気密嵌合され、第2のペン先2Bを密封する。
・キャップの連結
第1のキャップ8Aの頂部外周面の、露出する摩擦部82Aよりキャップ開口方向には、第2のキャップ8Bの開口部内周面が嵌合可能な嵌合部83Aが形成される。第2のキャップ8Bの頂部外周面の、露出する摩擦部82Bよりキャップ開口方向には、第1のキャップ8Aの開口部内周面が嵌合可能な嵌合部83Bが形成される。
第1のペン先2Aを使用する際、第1のキャップ8Aの開口部内周面と第2のキャップ8Bの頂部外周面(即ち嵌合部83B)とを嵌合させことができる。第2のペン先2Bを使用する際、第2のキャップ8Bの開口部内周面と第1のキャップ8Aの頂部外周面(即ち嵌合部83A)とを嵌合させことができる。
本発明の第1の実施の形態の縦断面図である。 本発明の第2の実施の形態の縦断面図である。 本発明の第3の実施の形態の縦断面図である。 本発明の第4の実施の形態の縦断面図である。 本発明の第5の実施の形態の縦断面図である。 可逆熱変色性組成物の変色挙動を示す説明図である。
符号の説明
1 熱変色性筆記具
2A 第1のペン先
2B 第2のペン先
3A 第1の熱変色性インキ
31A 追従体
3B 第2の熱変色性インキ
31B 追従体
3C 熱変色性インキ
31C 追従体
3D 非熱変色性インキ
31D 追従体
4 軸筒
41 軸筒本体
42A 第1の先軸
42B 第2の先軸
5A ペン先ホルダー
5B ペン先ホルダー
6A インキ収容筒
6B インキ収容筒
7A 第1のインキ吸蔵体
7B 第2のインキ吸蔵体
7 インキ吸蔵体
8A 第1のキャップ
81A ペン先シール部材
82A 摩擦部
83A 嵌合部
8B 第2のキャップ
81B ペン先シール部材
82B 摩擦部
83B 嵌合部

Claims (12)

  1. 軸筒の一端に第1のペン先を設け且つ軸筒の他端に第2のペン先を設け、軸筒内に第1の熱変色性インキ及び第2の熱変色性インキを収容し、前記第1のペン先から前記第1の熱変色性インキが吐出可能であり、前記第2のペン先から前記第2の熱変色性インキが吐出可能であり、前記第1のペン先側に第1のキャップを装着可能に設け、前記第2のペン先側に第2のキャップを装着可能に設け、前記第1のキャップの頂部または第2のキャップの頂部に摩擦部を設け、前記第1の熱変色性インキの筆跡及び前記第2の熱変色性インキの筆跡の各々を前記摩擦部によって摩擦し、その際に生じる摩擦熱で前記筆跡の各々が熱変色可能であることを特徴とする熱変色性筆記具。
  2. 前記第1の熱変色性インキの発色状態の色と前記第2の熱変色性インキとの発色状態の色とが異なる請求項1記載の熱変色性筆記具。
  3. 前記第1の熱変色性インキ及び前記第2の熱変色性インキの各々の、摩擦部の摩擦熱による変色温度を25℃〜95℃に設定した請求項1または2記載の熱変色性筆記具。
  4. 前記第1のペン先及び前記第2のペン先がボールペンチップからなる請求項1、2または3記載の熱変色性筆記具。
  5. 前記第1のペン先及び前記第2のペン先が多孔質ペン体からなる請求項1、2または3記載の熱変色性筆記具。
  6. 軸筒の一端に第1のペン先を設け且つ軸筒の他端に第2のペン先を設け、前記軸筒の内部に熱変色性インキ及び非熱変色性インキを収容し、前記第1のペン先または第2のペン先の中のいずれかの一方のペン先から熱変色性インキを吐出可能に構成し、前記第1のペン先または第2のペン先の中の他方のペン先から非熱変色性インキを吐出可能に構成し、前記第1のペン先側に第1のキャップを装着可能に設け、前記第2のペン先側に第2のキャップを装着可能に設け、前記第1のキャップの頂部または第2のキャップの頂部に摩擦部を設け、前記熱変色性インキの筆跡を前記摩擦部によって摩擦し、その際に生じる摩擦熱で前記筆跡が熱変色可能であることを特徴とする熱変色性筆記具。
  7. 前記熱変色性インキの、摩擦部の摩擦熱による変色温度を25℃〜95℃に設定した請求項6記載の熱変色性筆記具。
  8. 前記第1のペン先及び前記第2のペン先がボールペンチップからなる請求項6または7記載の熱変色性筆記具。
  9. 前記第1のペン先及び前記第2のペン先が多孔質ペン体からなる請求項6または7記載の熱変色性筆記具。
  10. 軸筒の一端に第1のペン先を設け且つ軸筒の他端に第2のペン先を設け、前記第1のペン先による筆跡の幅と前記第2のペン先による筆跡の幅とが異なり、前記軸筒の内部に熱変色性インキを収容し、前記第1のペン先及び第2のペン先から前記熱変色性インキを吐出可能に構成し、前記第1のペン先側に第1のキャップを装着可能に設け、前記第2のペン先側に第2のキャップを装着可能に設け、前記第1のキャップの頂部または第2のキャップの頂部に摩擦部を設け、前記熱変色性インキの筆跡を前記摩擦部によって摩擦し、その際に生じる摩擦熱で前記筆跡が熱変色可能であることを特徴とする熱変色性筆記具。
  11. 前記熱変色性インキの、摩擦部の摩擦熱による変色温度を25℃〜95℃に設定した請求項10記載の熱変色性筆記具。
  12. 前記第1のペン先及び前記第2のペン先が多孔質ペン体からなる請求項10または11記載の熱変色性筆記具。
JP2007120423A 2007-04-30 2007-04-30 熱変色性筆記具 Pending JP2008273075A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007120423A JP2008273075A (ja) 2007-04-30 2007-04-30 熱変色性筆記具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007120423A JP2008273075A (ja) 2007-04-30 2007-04-30 熱変色性筆記具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008273075A true JP2008273075A (ja) 2008-11-13

Family

ID=40051667

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007120423A Pending JP2008273075A (ja) 2007-04-30 2007-04-30 熱変色性筆記具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008273075A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015083388A (ja) * 2014-12-22 2015-04-30 株式会社パイロットコーポレーション 熱変色性筆記具
JP2019157061A (ja) * 2018-03-16 2019-09-19 株式会社パイロットコーポレーション 筆記具用熱色変色性インキ組成物及びそれを用いた筆記具
JP2020002276A (ja) * 2018-06-29 2020-01-09 株式会社パイロットコーポレーション 筆記具用熱変色性インキ組成物及びそれを用いた筆記具
JP7171237B2 (ja) 2018-05-21 2022-11-15 三菱鉛筆株式会社 両頭式筆記具

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015083388A (ja) * 2014-12-22 2015-04-30 株式会社パイロットコーポレーション 熱変色性筆記具
JP2019157061A (ja) * 2018-03-16 2019-09-19 株式会社パイロットコーポレーション 筆記具用熱色変色性インキ組成物及びそれを用いた筆記具
JP7057175B2 (ja) 2018-03-16 2022-04-19 株式会社パイロットコーポレーション 筆記具用熱色変色性インキ組成物及びそれを用いた筆記具
JP7171237B2 (ja) 2018-05-21 2022-11-15 三菱鉛筆株式会社 両頭式筆記具
JP2020002276A (ja) * 2018-06-29 2020-01-09 株式会社パイロットコーポレーション 筆記具用熱変色性インキ組成物及びそれを用いた筆記具
JP7101548B2 (ja) 2018-06-29 2022-07-15 株式会社パイロットコーポレーション 筆記具用熱変色性インキ組成物及びそれを用いた筆記具

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6340385B2 (ja) 熱変色性筆記具
JP6029644B2 (ja) 熱変色性筆記具
JP2009023272A (ja) 摩擦具
JP5525696B2 (ja) 熱変色性筆記具
JP2009090559A (ja) 熱変色性ボールペン
JP3162814U (ja) 熱変色性筆記具
JP2008273075A (ja) 熱変色性筆記具
JP3161409U (ja) 熱変色性筆記具
JP2008273076A (ja) 熱変色性筆記具
JP2008296412A (ja) 熱変色性筆記具
JP2008296413A (ja) 熱変色性筆記具
JP4531086B2 (ja) 熱変色性筆記具
JP3157874U (ja) 熱変色性筆記具
JP2009066780A (ja) 摩擦体及び熱変色性筆記具
JP2009023271A (ja) 熱変色性筆記具
JP5588304B2 (ja) 熱変色性筆記具
JP2009126064A (ja) 熱変色性ボールペン
JP2010188737A (ja) 熱変色性筆記具
JP2009066779A (ja) 熱変色性筆記具