JP2009126064A - 熱変色性ボールペン - Google Patents

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Abstract

【課題】ボール受け座後方のボールペンチップ内における熱変色性インキの流動性を向上させ、筆跡の途切れや、筆跡濃度の低下の発生を防止する。
【解決手段】前端に回転可能にボール21を抱持したボールペンチップ2と、前端にボールペンチップ2を備え且つ後端を開口させたインキ収容部3とからなる。インキ収容部3の内部に、熱変色性インキ7と追従体8とを収容する。ボールペンチップ2が直円筒状の金属製パイプからなる。ボール21の軸方向の移動可能量が、10μm〜60μmである。ボール21の径方向の移動可能量が、10μm〜60μmである。ボールペンチップ2のボール受け座23後方の内径Bの、ボール外径Aに対する比(B/A)が、1.01〜1.15である。ボールペンチップ2のボール受け座23からボールペンチップ2の後端までの軸方向の長さLが、1mm〜3mmである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、熱変色性インキを内蔵した熱変色性ボールペンに関する。
従来、特許文献1には、金属製のパイプの先端近傍を内方に押圧変形させたパイプ押圧変形タイプのボールペンチップを用いた熱変色性ボールペンが記載されている。
特許第3718752号公報
しかし、前記従来の熱変色性ボールペンは、ボール外径が小さい場合(具体的にはボール外径0.5mm以下)の場合、ボール受け座後方のボールペンチップ内で熱変色性インキの流動性が低下し、その結果、筆跡が途切れたり、筆跡の濃度が不十分となったりするおそれがある。
本発明は、前記従来の問題点を解決するものであって、ボール受け座後方のボールペンチップ内における熱変色性インキの流動性を向上させ、筆跡の途切れや、筆跡濃度の低下の発生を防止できる熱変色性ボールペンを提供しようとするものである。
[1]本願の第1の発明は、前端に回転可能にボール21を抱持したボールペンチップ2と、前端に前記ボールペンチップ2を備え且つ後端を開口させたインキ収容部3とからなり、前記インキ収容部3の内部に、熱変色性インキ8と、前記熱変色性インキ8の後端に配置され且つ前記インキの消費に伴って前進する追従体9とを収容してなる熱変色性ボールペンであって、前記熱変色性インキ8は、平均粒子径0.5μm〜5μmの顔料が水性媒体中に分散され、粘度が40mPa・s〜160mPa・s(EM型回転粘度計による回転数100rpm、25℃での値)に設定され、前記ボールペンチップ2が直円筒状の金属製パイプからなり、前記パイプの前端部に、内向きの前端縁部22と、内方への押圧変形により形成した複数の内方突起23aよりなるボール受け座23とを形成し、前記ボール21の後方に、ボール21を前方に付勢するスプリング7を配置し、前記スプリング7が、前記ボール受け座23のインキ通路23bを貫通し且つ前端がボール21の後面に接触するロッド部71と、前記ロッド部71の後端に一体に連設されるコイル部72とからなり、前記ボール21の外径Aが0.3mm〜0.7mmであり、前記ボール21の軸方向の移動可能量が、10μm〜60μmであり、前記ボール21の径方向の移動可能量が、10μm〜60μmであり、前記ボールペンチップ2のボール受け座23後方の内径Bの、ボール外径Aに対する比(B/A)が、1.01〜1.15であり、前記ボールペンチップ2のボール受け座23からボールペンチップ2の後端までの軸方向の長さLが、1mm〜3mmであること(請求項1)を要件とする。
前記第1の発明の熱変色性ボールペン1は、ボール受け座23後方のボールペンチップ2内で熱変色性インキ8の流動性が低下することがなく、十分な量の熱変色性インキ8をボール21に供給でき、その結果、筆跡が途切れたり、筆跡の濃度が薄くなったりするおそれがない。
前記第1の発明の熱変色性ボールペン1は、ロッド部71がボール受け座23のインキ通路23bを貫通し且つロッド部71の前端がボール21の後面に接触するため、スプリング7の前端部が貫通するボール受け座23のインキ通路23bをできるだけ大きく設定することができ、ボール受け座23のインキ通路23bにおける熱変色性インキ8の流動性を向上できる。もし、比較的小さい外径のコイル部72がボール受け座23のインキ流通路を貫通する構成の場合、ボール受け座23のインキ通路23bにおけるインキ流動性が低下し、ペン先からの熱変色性インキ8の十分な吐出が得られない。前記スプリング7の前方への付勢によって、ボール21が内向きの前端縁部22に密接され、非使用時のペン先からのインキ漏出や空気混入が防止される。
前記第1の発明の熱変色性ボールペン1は、前記ボール21の外径Aが0.3mm〜0.7mmであり、且つ、前記ボール21の軸方向(即ち前後方向)の移動可能量が、10μm〜60μmであることにより、ペン先からの十分なインキ流出性と、安定した筆記感を得る。もし、前記ボール21の軸方向の移動可能量が、10μmより小さい場合、ペン先からの十分なインキ流出性が得られない。もし、前記ボール21の軸方向の移動可能量が、60μmより大きい場合、筆記時、ボール21が軸方向に大きくがたつき、安定した筆記感が得られない。
前記第1の発明の熱変色性ボールペン1は、前記ボール21の外径Aが0.3mm〜0.7mmであり、且つ、前記ボール21の径方向(即ち左右方向)の移動可能量が、10μm〜60μmであることにより、ペン先からの十分なインキ流出性と、安定した筆記感を得る。もし、前記ボール21の径方向の移動可能量が、10μmより小さい場合、ペン先からの十分なインキ流出性が得られない。もし、前記ボール21の径方向の移動可能量が、60μmより大きい場合、筆記時、ボール21が径方向に大きくがたつき、安定した筆記感が得られない。
前記第1の発明の熱変色性ボールペン1は、前記ボールペンチップ2が直円筒状の金属製パイプからなり、且つ、前記ボールペンチップ2のボール受け座23後方の内径Bの、ボール外径Aに対する比(B/A)が、1.01〜1.15であることにより、ボール受け座23後方のボールペンチップ2内における十分な熱変色性インキ8の流動性を得るとともに、ボールペンチップ2の製造が容易となる。もし、前記比(B/A)が、1.0より小さい場合、ボール受け座23後方のボールペンチップ2内の十分なインキ流動性が得られない。もし、前記比(B/A)が、1.15より大きい場合、ボール受け座23前方の内径とボール受け座23後方の内径が大きく異なるため、ボールペンチップ2の製造が困難となる。
前記第1の発明の熱変色性ボールペン1は、ボールペンチップ2のボール受け座23(即ち内方突起23aの頂点)からボールペンチップ2の後端までの軸方向の長さLが、1mm〜3mmであることにより、ボール受け座23後方のボールペンチップ2内における十分な熱変色性インキ8の流動性を得るとともに、ボールペンチップ2とインキ収容部3との安定した接続が容易となる。もし、前記軸方向の長さLが、3mmより大きい場合、ボール受け座23後方のボールペンチップ2内における熱変色性インキ8の流動性が低下する。もし、前記軸方向の長さLが、1mmより小さい場合、ボールペンチップ2が短すぎて、インキ収容部3との安定した接続が困難となる。
[2]本願の第2の発明は、前記第1の発明において、ボール受け座23のインキ通路23bの最小断面積が0.003mm2以上(好ましくは、0.01mm2以上)であること(請求項2)を要件とする。
前記第2の発明の熱変色性ボールペン1は、ボール受け座23のインキ通路23bにおいて十分な熱変色性インキ8の流動性を得る。尚、前記第2の発明で、前記ボール受け座23のインキ通路23bの最小断面積は、スプリング7のロッド部71を除いた部分の断面積をいう。
[3]本願の第3の発明は、前記第2の発明において、ロッド部71が、ボール21後方のボールペンチップ2内及びボールペンチップ2後方のインキ収容部3内に配置され、前記ロッド部71の後端及びコイル部72が、ボールペンチップ2後方のインキ収容部3内に配置されること(請求項3)を要件とする。
前記第3の発明の熱変色性ボールペン1は、コイル部72がボールペンチップ2内の熱変色性インキ8の流動性を阻害せず、ボールペンチップ2内のインキ通路23bを大きく確保でき、しかも、ロッド部71がボールペンチップ2内のインキ誘導機能を備えるため、ボールペンチップ2内の熱変色性インキ8の流動性が著しく向上する。もし、ボールペンチップ2内にコイル部72が配置される場合、ボールペンチップ2内のインキ流通路が十分に確保できず、熱変色性インキ8がボールペンチップ2内を円滑に流れず、ペン先からのインキ流出性が低下するおそれがある。
[4]本願の第4の発明は、前記第3の発明において、インキ収容部3の前端に合成樹脂製のホルダー部31を設け、前記ホルダー部31の前端に、インキ収容部3内と連通する取付孔31aを設け、前記取付孔31aに前記ボールペンチップ2の後端部外周面を圧入し、前記取付孔31a前方のボールペンチップ2の外周面に金属製の支持筒4の前部41を固着し、前記支持筒4の後部42を、前記取付孔31a後方のホルダー部31の外周面に固着してなること(請求項4)を要件とする。
前記第4の発明の熱変色性ボールペン1において、ボールペンチップ2が長手寸法の比較的短いパイプ(即ち短寸パイプ)よりなるため、ホルダー部31との安定した取り付けが困難となりがちであるが、前記第4の発明の熱変色性ボールペン1は、金属製の支持筒4の前部41を、前記ボールペンチップ2の外周面に固着したことにより、ボールペンチップ2の取付孔31aからの脱落を防止できるとともに、筆記時のボールペンチップ2のぐらつきを防止できる。また、前記第4の発明の熱変色性ボールペン1は、金属製の支持筒4の後部42を、前記取付孔31aよりも後方のホルダー部31の外周面に固着してなることにより、支持筒4の後部42とホルダー部31との広い固着箇所を確保でき、支持筒4とホルダー部31との強固な固着が可能となる。
[5]本願の第5の発明は、前記第1乃至第4の何れかの発明において、前記熱変色性インキ8の筆跡を摩擦しその際に生じる摩擦熱で該筆跡を熱変色可能な摩擦体102を外面に備え、前記摩擦体102による熱変色性インキ8の変色温度が、25℃〜95℃に設定されること(請求項5)を要件とする。
前記第5の発明の熱変色性ボールペン1は、ボールペンチップ2前端から得られた熱変色性インキ8の筆跡を、大掛かりな加熱手段を用いることなく、摩擦によって容易に熱変色させることができる。
・熱変色性インキ
尚、本発明において、前記熱変色性インキ8は、可逆熱変色性インキが好ましい。前記可逆熱変色性インキは、発色状態から加熱により消色する加熱消色型、発色状態または消色状態を互変的に特定温度域で記憶保持する色彩記憶保持型、または、消色状態から加熱により発色し、発色状態からの冷却により消色状態に復する加熱発色型等、種々のタイプを単独または併用して構成することができる。
また、前記可逆熱変色性インキに含有される色材は、従来より公知の(イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合物、及び(ハ)前記両者の呈色反応の生起温度を決める反応媒体、の必須三成分を少なくとも含む可逆熱変色性組成物をマイクロカプセル中に内包させた可逆熱変色性顔料が好適に用いられる。
本発明では、図8に示すように、温度変化による着色濃度の変化をプロットした曲線の形状が、温度を変色温度域より低温側から上昇させていく場合と逆に変色温度域より高温側から下降させていく場合とで異なる経路を辿って変色し、完全発色温度(t)以下の低温域での発色状態、または完全消色温度(t)以上の高温域での消色状態が、特定温度域〔t〜tの間の温度域(実質的二相保持温度域)〕で記憶保持できる色彩記憶保持型熱変色性インキが適用されることが好ましい。図8において、ΔHは、ヒステリシスの程度を示す温度幅(即ちヒステリシス幅)を示す。ΔHの値が小さいと、変色前後の両状態のうち一方の状態しか存在しえない。ΔHの値が大きいと、変色前後の各状態の保持が容易となる。
本発明では、前記熱変色性インキ8の摩擦体102の摩擦熱による変色温度は、25℃〜95℃(好ましくは36℃〜95℃)に設定される。即ち、本発明では、前記高温側変色点〔完全消色温度(t)〕を、25℃〜95℃(好ましくは、36℃〜90℃)の範囲に設定し、前記低温側変色点〔完全発色温度(t)〕を、−30℃〜+20℃(好ましくは、−30℃〜+10℃)の範囲に設定することが有効である。それにより、常態(日常の生活温度域)で呈する色彩の保持を有効に機能させることができるとともに、可逆熱変色性インキ8による筆跡を摩擦体102による摩擦熱で容易に変色することができる。
前記可逆熱変色性顔料は、粒子径の平均値が0.5〜5.0μm、好ましくは1〜4μmの範囲にあることが好ましい。平均粒子径が5.0μmを越える系では、ボールペンチップ2内の流出性が低下し、平均粒子径が0.5μm以下の系では高濃度の発色性を示し難くなる。
前記可逆熱変色性顔料は、インキ組成物全量に対し、2〜50重量%(好ましくは3〜40重量%、更に好ましくは、4〜30重量%)配合することができる。2重量%未満では発色濃度が不充分であり、50重量%を越えるとインキ流出性が低下し、筆記性が阻害される。
・摩擦体
尚、本発明で、前記摩擦体102は、弾性を有する合成樹脂(ゴム、エラストマー)により形成することが好ましい。前記弾性を有する合成樹脂(ゴム、エラストマー)は、例えば、シリコーン樹脂、SBS樹脂(スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体)、SEBS樹脂(スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン共重合体)、フッ素系樹脂、クロロプレン樹脂、ニトリル樹脂、ポリエステル系樹脂、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)等が挙げられる。前記摩擦体102を構成する弾性を有する合成樹脂は、高摩耗性の弾性材料(例えば、消しゴム等)からなるものよりも、摩擦時に消しカスが生じない低摩耗性の弾性材料からなることが好ましい。本発明で、前記摩擦体102は、熱変色性ボールペン1の軸筒外面またはキャップ外面に設けられる。前記摩擦体102の軸筒への取り付け手段、及び摩擦体102のキャップへの取り付け手段は、例えば、圧入、嵌着、係着、螺着、接着、または2色成形による一体成形等の手段が挙げられる。
本発明の熱変色性ボールペンは、ボール受け座後方のボールペンチップ内で熱変色性インキの流動性が向上し、筆跡の途切れや、筆跡濃度の低下の発生を防止できる。
<第1の実施の形態>
本発明の第1の実施の形態を図面に従って説明する。(図1乃至図3参照)
本実施の形態の熱変色性ボールペン1は、前端に回転可能にボール21を抱持したボールペンチップ2と、前端に前記ボールペンチップ2を備え且つ後端を開口させたインキ収容部3とからなる。前記インキ収容部3の内部には、熱変色性インキ8と、前記熱変色性インキ8の後端に接触配置され且つ前記熱変色性インキ8の消費に伴って前進する追従体9とが収容される。前記インキ収容部3は、ペン先ホルダー31(ホルダー部に相当)とインキ収容筒32とにより構成される。前記ボールペンチップ2の後端部は、ペン先ホルダー31の前端部の取付孔31aに圧入固着される。前記ペン先ホルダー31の後端部は、インキ収容筒32の前端開口部に圧入固着される。前記ペン先ホルダー31の前端部外周面及び取付孔31a前方のボールペンチップ2の外周面には、金属製の支持筒4が固着される。前記ボール21の後方には、ボール21を前方に付勢するスプリング7が配置される。
・ボールペンチップ
前記ボールペンチップ2は、直円筒状の金属製のパイプからなる。前記パイプは、例えば、SUS304、SUS321、SUS316等のオーステナイト系ステンレス鋼からなる。前記パイプは、内径及び外径が一定であり、均一肉厚を有する。
前記パイプの前端にはボール21が回転可能に抱持される。前記パイプの前端には、カシメ変形により内向き前端縁部22が形成される。前記パイプの前端縁部22の後方の側壁には、内方への押圧変形により複数(具体的には4個)の内方突起23aが形成され、該内方突起23aがボール受け座23が構成される。前記前端縁部22とボール受け座23との間で、ボール21が回転可能に抱持される。
前記ボール受け座23の内方突起23aの相互間にはインキ通路23bが形成される。前記インキ通路23bには、スプリング7のロッド部71が挿通される。前記ボール受け座23のインキ通路23bの最小断面積は、0.01mm2以上に設定される。
前記ボール21の外径Aは0.3mm〜0.7mm(好ましくは0.3mm〜0.5mm、さらに好ましくは0.3mm〜0.45mm)の範囲のものが採用される。前記ボール21の軸方向の移動可能量は、10μm〜60μmの範囲に設定される。前記ボール21の径方向の移動可能量が、10μm〜60μmの範囲に設定される。前記小径部3のボール受け座23後方の内径Bの、ボール外径Aに対する比(B/A)は、1.01〜1.15に設定される。前記ボールペンチップ2のボール受け座23からボールペンチップ2の後端までの軸方向の長さLは、1mm〜3mmに設定される。
・支持筒
前記支持筒4は、先細状の前部41と、円筒状の後部42とからなる。前記支持筒4は、金属材料の切削加工により得られる。前記支持筒4の前部41は、ボールペンチップ2の外周面(即ちボール受け座23よりも後方且つ取付孔31aよりも前方のボールペンチップ2の外周面)に、内方へのカシメ変形により固着される。前記支持筒4の後部42は、ペン先ホルダー31の前端部外周面に圧入固着される。前記支持筒4の後部42は、ペン先ホルダー31の取付孔31aよりも後方のペン先ホルダー31の外周面に圧入固着される。尚、本発明で、前記支持筒4とボールペンチップ2との固着手段は、カシメ変形の他、圧入、接着等が挙げられる。尚、本発明で、前記支持筒4とペン先ホルダー31(ホルダー部)との固着手段は、圧入の他、螺着、カシメ変形、接着等が挙げられる。
・スプリング
前記スプリング7は、前記ボール受け座23のインキ通路23bを貫通し且つ前端がボール21の後面に接触するロッド部71と、前記ロッド部71の後端に一体に連設されるコイル部72とからなる。前記スプリング7は、外径0.10mm〜0.15mmの金属製線材からなる。前記ロッド部71は、ボール21後方のボールペンチップ2内及びボールペンチップ2後方のインキ収容部3内に配置され、前記ロッド部71の後端及びコイル部72は、ボールペンチップ2後方のインキ収容部3内に配置される。前記コイル部72の後端には、後方に向かって拡径する密着巻部72aが形成される。前記密着巻部72aの後端が、ペン先ホルダー31内面に形成された係止部31cに係止される。
・インキ収容部
前記インキ収容部3は、ペン先ホルダー31(ホルダー部)及びインキ収容筒32とからなる。前記インキ収容筒32は、合成樹脂製または金属製の円筒体からなる。前記インキ収容筒32の両端は開口される。前記インキ収容筒32の前端開口部にペン先ホルダー31の後端部が圧入固着され、前記インキ収容筒32の後端開口部に尾栓5が圧入固着される。前記尾栓5には、軸方向に通気孔が貫設される。尚、本実施の形態では、ペン先ホルダー31とインキ収容筒32とは別部材(二部材)からなる。本発明では、これ以外にも、ペン先ホルダー31(ホルダー部)とインキ収容筒32が一部材により形成されてもよい。
・ペン先ホルダー
前記ペン先ホルダー31は、合成樹脂の射出成形により得られる。前記ペン先ホルダー31の前端部には、前方に開口する取付孔31aが形成される。前記ペン先ホルダー31は、両端が開口され、前記取付孔31aがインキ収容部3と連通される。前記取付孔31aの底壁には、環状の段部31bが形成される。前記環状の段部31bより後方のペン先ホルダー31内面には、係止部31cが突出形成される。前記ペン先ホルダー31の前端部の取付孔31aに、前記ボールペンチップ2の後端部が圧入固着され、前記ボールペンチップ2の後端が前記環状の段部31bに当接される。
・熱変色性インキ
前記インキ収容部3内には、熱変色性インキ8と、前記熱変色性インキ8の後端に接触配置され且つ熱変色性インキ8の消費に伴って前進する高粘度流体からなる追従体9とが収容される。前記熱変色性インキ8は、平均粒子径0.5μm〜5μmの熱変色性顔料が水性媒体中に分散され、粘度が40mpa・s〜160mpa・s(EM型回転粘度計による回転数100rpm、25℃での値)に設定される。前記熱変色性インキ8は、高温側変色点(完全消色温度)が36℃〜90℃に設定され、低温側変色点(完全発色温度)が−30℃〜+10℃の範囲に設定される。尚、前記追従体9は、高粘度流体のみからなる構成の他、高粘度流体と固形物とを併用した構成や、弾性材料よりなる可動栓等が挙げられる。
<第2の実施の形態>
本発明の第2の実施の形態を図面に従って説明する。(図1乃至図4参照)
本実施の形態の熱変色性ボールペン1は、前記第1の実施の形態のボールペンレフィルを、軸筒10内に収容し、前記軸筒10の前端孔101より外部にペン先(ボールペンチップ2)を突出させたものである。
前記軸筒10のペン先側には、キャップ11が着脱自在に設けられる。前記キャップ11内には、ペン先の前端をシールする弾性材料よりなるペン先シール部材111が収容配置される。
軸筒10の後端部には、弾性材料よりなる摩擦体102が取り付けられる。前記摩擦体102により、熱変色性インキ8の筆跡を摩擦し、摩擦時の摩擦熱により熱変色性インキ8の筆跡が熱変色可能である。
前記軸筒10は、前軸10aと後軸10bとからなる。前記前軸10aの後端部と後軸10bの後端部とが螺合により着脱自在に取り付けられる。前記前軸10aの前端に前端孔101が開口される。前記後軸10bの後端に摩擦体102が圧入固着される。
<第3の実施の形態>
本発明の第3の実施の形態を図面に従って説明する。(図1、図2、図3、及び図5参照)
本実施の形態の熱変色性ボールペン1は、前記第1の実施の形態のボールペンレフィルを、軸筒10内に軸方向に移動可能に収容し、前記軸筒10の前端孔101よりペン先(ボールペンチップ2)を出没自在に構成したものである。軸筒10の前端部の外周縁部には、弾性材料よりなる摩擦体102が固着される。
前記軸筒10内には、出没機構(図示せず)が設けられ、外部操作によりペン先が出没される。本実施の形態では、前記出没機構は、軸筒10の後端部を押圧する後端ノック式であるが、これ以外にも、回転式やサイドノック式等が挙げられる。
<第4の実施の形態>
本発明の第4の実施の形態を図面に従って説明する。(図1、図2、図6、及び図7参照)
本実施の形態の熱変色性ボールペン1は、複数本のボールペンレフィルを、軸筒10内に軸方向に移動可能に収容し、前記軸筒10の前端孔101よりペン先(ボールペンチップ2)を択一的に出没自在に構成したものである。軸筒10の後端部には、弾性材料よりなる摩擦体102が固着される。
ボールペンレフィルは、前端に回転可能にボール21を抱持したボールペンチップ2と、前端にボールペンチップ2を備え且つ後端を開口させたインキ収容部3とからなる。前記インキ収容部3の内部には、熱変色性インキ8と、前記熱変色性インキ8の後端に接触配置され且つ前記熱変色性インキ8の消費に伴って前進する追従体9とが収容される。前記インキ収容部3は、ペン先ホルダー31(ホルダー部に相当)とインキ収容筒32とにより構成される。前記ボールペンチップ2の後端部がペン先ホルダー31の前端部の取付孔31aに圧入固着される。前記ペン先ホルダー31の後端部がインキ収容筒32の前端開口部に圧入固着される。前記ペン先ホルダー31の前端部外周面及び取付孔31a前方のボールペンチップ2の外周面には、金属製の支持筒4が固着される。前記ボール21の後方には、ボール21を前方に付勢するスプリング7が配置される。
前記インキ収容筒32の各々の後端開口部には、操作体6が圧入により取り付けられる。前記操作体6はインキ収容筒32の後端開口部を完全に塞がず、前記各々のインキ収容筒32内と外気と通気可能にしている。
軸筒10の側壁には、軸方向に延びる複数の窓孔103が形成され、前記各々の窓孔103より外部に前記操作体6が突出される。前記一つの操作体6を窓孔103に沿って前方にスライド操作することにより、その操作体6に対応したボールペンレフィルのペン先が軸筒10の前端孔101より外部に突出されるとともに、先に突出状態にあったボールペンレフィルのペン先が軸筒10内に没入される。前記操作体6は、それが取り付けられるインキ収容筒32の内部の熱変色性インキ8の発色状態の色に着色される。
本実施の形態において、前記ボールペンチップ2、前記ペン先ホルダー31、前記支持筒4、前記スプリング7、熱変色性インキ8、及び追従体9は、第1の実施の形態と同様であるため、説明を省略する。
本発明の実施の形態の要部拡大縦断面図である。 図1のX−X線に沿う拡大端面図である。 本発明の第1の実施の形態を示す縦断面図である。 本発明の第2の実施の形態を示す縦断面図である。 本発明の第3の実施の形態を示す縦断面図である。 本発明の第4の実施の形態を示す縦断面図である。 図6のボールペンレフィル及び操作体を示す縦断面図である。 熱変色性インキの変色挙動を示す説明図である。
符号の説明
1 熱変色性ボールペン
2 ボールペンチップ
21 ボール
22 前端縁部
23 ボール受け座
23a 内方突起
23b インキ通路
3 インキ収容部
31 ペン先ホルダー(ホルダー部)
31a 取付孔
31b 段部
31c 係止部
32 インキ収容筒
4 支持筒
41 前部
42 後部
5 尾栓
6 操作体
7 スプリング
71 ロッド部
72 コイル部
72a 密着巻部
8 熱変色性インキ
9 追従体
10 軸筒
101 前端孔
102 摩擦体
103 窓孔
10a 前軸
10b 後軸
11 キャップ
111 ペン先シール部材
A ボール外径
B ボールペンチップのボール受け座後方の内径
L ボールペンチップのボール受け座からボールペンチップの後端までの軸方向の長さ

Claims (5)

  1. 前端に回転可能にボールを抱持したボールペンチップと、前端に前記ボールペンチップを備え且つ後端を開口させたインキ収容部とからなり、前記インキ収容部の内部に、熱変色性インキと、前記熱変色性インキの後端に配置され且つ前記インキの消費に伴って前進する追従体とを収容してなる熱変色性ボールペンであって、
    前記熱変色性インキは、平均粒子径0.5μm〜5μmの顔料が水性媒体中に分散され、粘度が40mPa・s〜160mPa・s(EM型回転粘度計による回転数100rpm、25℃での値)に設定され、
    前記ボールペンチップが直円筒状の金属製パイプからなり、
    前記パイプの前端部に、内向きの前端縁部と、内方への押圧変形により形成した複数の内方突起よりなるボール受け座とを形成し、
    前記ボールの後方に、ボールを前方に付勢するスプリングを配置し、前記スプリングが、前記ボール受け座のインキ通路を貫通し且つ前端がボールの後面に接触するロッド部と、前記ロッド部の後端に一体に連設されるコイル部とからなり、
    前記ボールの外径Aが0.3mm〜0.7mmであり、
    前記ボールの軸方向の移動可能量が、10μm〜60μmであり、
    前記ボールの径方向の移動可能量が、10μm〜60μmであり、
    前記ボールペンチップのボール受け座後方の内径Bの、ボール外径Aに対する比(B/A)が、1.01〜1.15であり、
    前記ボールペンチップのボール受け座からボールペンチップの後端までの軸方向の長さLが、1mm〜3mmであることを特徴とする熱変色性ボールペン。
  2. ボール受け座のインキ通路の最小断面積が0.003mm2以上である請求項1記載の熱変色性ボールペン。
  3. ロッド部が、ボール後方のボールペンチップ内及びボールペンチップ後方のインキ収容部内に配置され、前記ロッド部の後端及びコイル部が、ボールペンチップ後方のインキ収容部内に配置される請求項2記載の熱変色性ボールペン。
  4. インキ収容部の前端に合成樹脂製のホルダー部を設け、前記ホルダー部の前端に、インキ収容部内と連通する取付孔を設け、前記取付孔に前記ボールペンチップの後端部外周面を圧入し、前記取付孔前方のボールペンチップの外周面に金属製の支持筒の前部を固着し、前記支持筒の後部を、前記取付孔後方のホルダー部の外周面に固着してなる請求項3記載の熱変色性ボールペン。
  5. 前記熱変色性インキの筆跡を摩擦しその際に生じる摩擦熱で該筆跡を熱変色可能な摩擦体を外面に備え、前記摩擦体による熱変色性インキの変色温度が、25℃〜95℃に設定された請求項1乃至4の何れかに記載の熱変色性ボールペン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014008629A (ja) * 2012-06-28 2014-01-20 Pilot Corporation 出没式ボールペン

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