JP7101548B2 - 筆記具用熱変色性インキ組成物及びそれを用いた筆記具 - Google Patents

筆記具用熱変色性インキ組成物及びそれを用いた筆記具 Download PDF

Info

Publication number
JP7101548B2
JP7101548B2 JP2018123783A JP2018123783A JP7101548B2 JP 7101548 B2 JP7101548 B2 JP 7101548B2 JP 2018123783 A JP2018123783 A JP 2018123783A JP 2018123783 A JP2018123783 A JP 2018123783A JP 7101548 B2 JP7101548 B2 JP 7101548B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bis
acid
temperature
colorant
pyridine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018123783A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020002276A (ja
Inventor
寛 梅本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pilot Ink Co Ltd
Pilot Corp KK
Original Assignee
Pilot Ink Co Ltd
Pilot Corp KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Pilot Ink Co Ltd, Pilot Corp KK filed Critical Pilot Ink Co Ltd
Priority to JP2018123783A priority Critical patent/JP7101548B2/ja
Publication of JP2020002276A publication Critical patent/JP2020002276A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7101548B2 publication Critical patent/JP7101548B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Pens And Brushes (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)

Description

本発明は筆記具用熱変色性インキ組成物とそれを用いた筆記具に関する。更に詳細には、高温環境下であっても筆跡が不用意に消色することがない筆記具用熱変色性インキ組成物とそれを用いた筆記具に関する。
現在市販されている摩擦熱消色性筆記具には、消色温度が50~65℃程度の水性インキ組成物が適用されている(例えば、特許文献1参照)。そのため、筆記した手帳等を夏場の自動車内等の高温状態下に放置した際に消色してしまうことがあり、消色温度の高温化が望まれている。
また、前記摩擦熱消色性筆記具には、着色剤として(イ)、(ロ)、(ハ)3成分を用いた可逆熱変色性マイクロカプセル顔料が広く用いられているが、水性媒体への溶解性が低いことから、より高温な融点を持つ(ハ)成分が好まれている。
しかしながら、(ハ)成分の水性媒体への安定性を考慮しながら、消色温度を高温化した場合、適用できる(ハ)成分の融点が高くなり過ぎてしまい、摩擦熱での消去が不可能又は困難なものとなるため、消色温度は摩擦熱発生の上限となる110℃以下にする必要がある。
特許第4312987号公報
本発明は、高融点の(ハ)成分を用いた際にも、消色温度を110℃以下とすることで、水性媒体中でのマイクロカプセル顔料の安定性が高く、且つ、摩擦熱での消色が可能な範囲で消色温度を高温化することができる筆記具用熱変色性インキ組成物と、それを用いた筆記具を提供するものである。
本発明は、(イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合物、(ハ)前記(イ)、(ロ)の呈色反応をコントロールする反応媒体とからなる可逆熱変色性組成物をマイクロカプセルに内包させた可逆熱変色性顔料を着色剤として用いた水性インキ組成物であって、
消色温度が75℃以上110℃以下である可逆熱変色性顔料(着色剤A)と、消色温度が40℃以上70℃以下である可逆熱変色性顔料(着色剤B)を併用してなり、
前記着色剤Aの(ハ)成分が、80℃~130℃の範囲に融点があり、着色剤Aの可逆熱変色性組成物全量中60~90質量%の範囲にあり、
前記着色剤Bが、着色剤全量中、70質量%以下であり、
前記着色剤Bの色相が着色剤Aの色相と異なり、二種類の消色温度T ,T (T >T )で二段階に色相変化を生じることを特徴とする筆記具用熱変色性インキ組成物を要件とする。
更に、着色剤Bの消色温度T よりも10℃以上高温側に、着色剤Aの消色温度T を有すること、前記着色剤がインキ組成物全量中10~40質量%の範囲で添加されることを要件とする。
更には、前記いずれかに記載の筆記具用熱変色性インキ組成物を内蔵した筆記具を要件とし、前記筆記具による筆跡を摩擦熱で変色する摩擦部材を備えてなることを要件とする。
本発明は、水性媒体への溶解性が低い高融点の(ハ)成分を用いた際にも、摩擦熱で発揮できる110℃以下を消色温度とすることが可能となるため、水性媒体中でのマイクロカプセル顔料の安定性が高く、且つ、摩擦熱での消色が可能な範囲で消色温度を高温化でき、自動車内等の高温状態下に放置した際に消色し難い筆跡を長期に亘って安定形成できる筆記具用熱変色性インキ組成物と、それを用いた筆記具となる。
更に、インキ安定性が高い、着色(1)から着色(2)、更に消色へ色変化する二段変色インキを構成できるため、より商品価値が高い筆記具用熱変色性インキ組成物と、それを用いた筆記具となる。
可逆熱変色性組成物の色濃度-温度曲線におけるヒステリシス特性を説明するグラフである。 色彩記憶性を有する可逆熱変色性組成物の色濃度-温度曲線におけるヒステリシス特性を説明するグラフである。 本発明の一実施例の筆記具用熱変色性インキ組成物中に含まれる高温消色側着色剤群A及び低温消色側着色剤群Bの色濃度-温度曲線(A:太線、B:細線)を示す。 本発明の他の実施例の筆記具用熱色変色性インキ組成物中に含まれる高温消色側着色剤群A及び低温消色側着色剤群Bの色濃度-温度曲線(A:太線、B:細線)を示す。 本発明の他の実施例の筆記具用熱変色性インキ組成物中に含まれる高温消色側着色剤群A及び低温消色側着色剤群Bの色濃度-温度曲線(A:太線、B:細線)を示す。 本発明の他の実施例の筆記具用熱変色性インキ組成物中に含まれる高温消色側着色剤群A及び低温消色側着色剤群Bの色濃度-温度曲線(A:太線、B:細線)を示す。
着色剤としては、(イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合物、(ハ)前記両者の呈色反応の生起温度を決める反応媒体からなる可逆熱変色性組成物をマイクロカプセルに内包させた可逆熱変色性顔料が用いられる。
前記可逆熱変色性組成物は、所定の温度(変色点)を境としてその前後で変色し、高温側変色点以上の温度域で消色状態、低温側変色点以下の温度域で発色状態を呈し、前記両状態のうち特定の温度域ではいずれか一方の状態しか存在せず、もう一方の状態は、その状態が発現するのに要した熱又は冷熱が適用されている間は維持されるが、前記熱又は冷熱の適用がなくなれば元の状態に戻る、ヒステリシス幅(ΔH)が比較的小さい特性を有する(図1参照)。
また、大きなヒステリシス特性を示す、即ち、温度変化による着色濃度の変化をプロットした曲線の形状が、温度を変色温度域より低温側から上昇させていく場合と逆に変色温度域より高温側から下降させていく場合とで大きく異なる経路を辿って変色し、完全発色温度(t)以下の低温域での発色状態、又は完全消色温度(t)以上の高温域での消色状態が、特定温度域〔t~tの間の温度域(実質的二相保持温度域)〕で色彩記憶性を有する加熱消色型(加熱により消色し、冷却により発色する)の可逆熱変色性組成物も適用できる(図2参照)。
本発明において、前記可逆熱変色性組成物を用いた際における「筆跡の熱消色時」とは、完全消色温度(t)以上となった状態をいう。
以下に各(イ)、(ロ)、(ハ)成分について具体的に説明する。
(イ)成分、即ち電子供与性呈色性有機化合物は、色を決める成分であって、顕色剤である(ロ)成分に電子を供与し、発色する化合物である。
前記電子供与性呈色性有機化合物としては、フタリド化合物、フルオラン化合物、スチリノキノリン化合物、ピリジン化合物、キナゾリン化合物、ビスキナゾリン化合物、ジアザローダミンラクトン化合物が挙げられ、そのうち、発色時に蛍光性を有するためには、ピリジン化合物、キナゾリン化合物、ビスキナゾリン化合物、ジアザローダミンラクトン系化合物が用いられ、ピリジン化合物が好適に用いられる。
前記ピリジン系化合物としては、
4-(4′-メチルベンジルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ジフェニル-4-(4′-ジメチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ジフェニル-4-(4′-N-フェニル-N-メチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′-メチルオキシフェニル)-4-(4′-ジメチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′-エチルオキシフェニル)-4-(4′-ジメチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′-プロピルオキシフェニル)-4-(4′-ジメチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′-ブチルオキシフェニル)-4-(4′-ジメチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′-ペンチルオキシフェニル)-4-(4′-ジメチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′-ヘキシルオキシフェニル)-4-(4′-ジメチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′-ヘプチルオキシフェニル)-4-(4′-ジメチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′-オクチルオキシフェニル)-4-(4′-ジメチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′-メチルオキシフェニル)-4-(4′-ジエチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′-エチルオキシフェニル)-4-(4′-ジエチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′-プロピルオキシフェニル)-4-(4′-ジエチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′-ブチルオキシフェニル)-4-(4′-ジエチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′-ペンチルオキシフェニル)-4-(4′-ジエチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′-ヘキシルオキシフェニル)-4-(4′-ジエチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′-ヘプチルオキシフェニル)-4-(4′-ジエチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′-オクチルオキシフェニル)-4-(4′-ジエチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′-メチルオキシフェニル)-4-(4′-N-フェニル-N-メチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′-エチルオキシフェニル)-4-(4′-N-フェニル-N-メチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′-ブチルオキシフェニル)-4-(4′-N-フェニル-N-メチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′-ヘキシルオキシフェニル)-4-(4′-N-フェニル-N-メチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′-オクチルオキシフェニル)-4-(4′-N-フェニル-N-メチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′-メチルオキシフェニル)-4-(4′-N-クロロエチル-N-メチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′-エチルオキシフェニル)-4-(4′-N-クロロエチル-N-メチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′-ブチルオキシフェニル)-4-(4′-N-クロロエチル-N-メチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′-ヘキシルオキシフェニル)-4-(4′-N-クロロエチル-N-メチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′-オクチルオキシフェニル)-4-(4′-N-クロロエチル-N-メチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′-メチルオキシフェニル)-4-(4′-N-エチルオキシエチル-N-メチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′-エチルオキシフェニル)-4-(4′-N-エチルオキシエチル-N-メチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′-ブチルオキシフェニル)-4-(4′-N-エチルオキシエチル-N-メチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′-ヘキシルオキシフェニル)-4-(4′-N-エチルオキシエチル-N-メチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′-オクチルオキシフェニル)-4-(4′-N-エチルオキシエチル-N-メチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′-メチルオキシフェニル)-4-(4′-ジブチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′-エチルオキシフェニル)-4-(4′-ジブチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′-ブチルオキシフェニル)-4-(4′-ジブチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′-ヘキシルオキシフェニル)-4-(4′-ジブチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′-オクチルオキシフェニル)-4-(4′-ジブチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′-メチルオキシフェニル)-4-(4′-N-イソブチル-N-エチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′-エチルオキシフェニル)-4-(4′-N-イソブチル-N-エチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′-プロピルオキシフェニル)-4-(4′-N-イソブチル-N-エチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′-ブチルオキシフェニル)-4-(4′-N-イソブチル-N-エチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′-ペンチルオキシフェニル)-4-(4′-N-イソブチル-N-エチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′-ヘキシルオキシフェニル)-4-(4′-N-イソブチル-N-エチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′-ヘプチルオキシフェニル)-4-(4′-N-イソブチル-N-エチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′-オクチルオキシフェニル)-4-(4′-N-イソブチル-N-エチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2´-ノニルオキシフェニル)-4-(4′-N-イソブチル-N-エチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(4′-メチルオキシフェニル)-4-(4′-ジメチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ジメチル-3,5-ビスカルボエトキシ-4-(4′-ジメチルアミノフェニル)-ピリジン、
2-(2′-オクチルオキシフェニル)-4-(4′-ジメチルアミノフェニル)-6-フェニル-ピリジン、
2,6-ジエチルオキシ-4-(4′-ジエチルアミノフェニル)-ピリジン 4-(4-メチルオキシフェニル)-2,6-ビス(4-ジメチルアミノフェニル)-ピリジン、
4-フェニル-2,6-ビス(4-ジメチルアミノフェニル)-ピリジン、
4-(4-メチルフェニル)-2,6-ビス(4-ジメチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,4,6-トリス(4-ジメチルアミノフェニル)-ピリジン、
4-(2-クロロ-4-ジメチルアミノフェニル)-2,6-ビス(4-ジメチルアミノフェニル)-ピリジン、
4-(3-ニトロフェニル)-2,6-ビス(4-ジメチルアミノフェニル)-ピリジン、
4-(4-メチルオキシカルボニルフェニル)-2,6-ビス(4-ジメチルアミノフェニル)-ピリジン、
4-(4-ジメチルアミノフェニル)-2,6-ビス(2-チエニル)-ピリジン、
4-(4-ジメチルアミノフェニル)-2,6-ビス(2-フリル)-ピリジン、
4-(2-クロロ-4-ジメチルアミノフェニル)-2,6-ビス(2-チエニル)-ピリジン、
4-〔4-(1-ピペリジニル)フェニル〕-2,6-ビス(4-ジメチルアミノフェニル)-ピリジン、
4-(4-モルホリノフェニル)-2,6-ビス(4-ジメチルアミノフェニル)-ピリジン、
4-(9-ジュロリジニル)-2,6-ビス(4-ジメチルアミノフェニル)-ピリジン、
4-(4-メチルフェニル)-2,6-ビス(4-ジメチルアミノフェニル)-ピリジン、
4-(4-メチルオキシフェニル)-2,6-ビス(4-ジメチルアミノフェニル)-ピリジン、
4-(4-メチルオキシフェニル)-2,6-ビス(4-モルホリノフェニル)-ピリジン、
4-(4-フルオロフェニル)-2,6-ビス(4-ジメチルアミノフェニル)-ピリジン、
4-(4-N-オクチルオキシフェニル-N-メチルアミノ)-2,6-ジフェニルピリジン、
4-(4-クロロフェニル)-2,6-ビス(4-ジメチルアミノフェニル)-ピリジン、
4-(4-ニトロフェニル)-2,6-ビス(4-ジメチルアミノフェニル)-ピリジン、
4-(4-N-2-シアノエチル-N-メチルアミノフェニル)-2,6-ビス(4-ジメチルアミノフェニル)-ピリジン、
4-(2,5-ジメチルオキシフェニル)-2,6-ビス(4-ジメチルアミノフェニル)-ピリジン、
4-(4-ジエチルアミノフェニル)-2,6-ビス(4-ジメチルアミノフェニル)-ピリジン、
4-(4-ビフェニルイル)-2,6-ビス(4-ジメチルアミノフェニル)-ピリジン、
4-(4-ピロリジニルフェニル)-2,6-ビス(4-ジメチルアミノフェニル)-ピリジン、
4-(4-イソインドリニルフェニル)-2,6-ビス(4-ジメチルアミノフェニル)-ピリジン、
4-(4-N-2-シアノエチル-N-メチルアミノフェニル)-2,6-ジフェニルピリジン、
4-(4-N-メチル-N-フェニルアミノフェニル)-2,6-ジフェニルピリジン、
4-(4-N-クロロエチル-N-メチルアミノフェニル)-2,6-ジフェニルピリジン、
4-(4-N-エチルオキシエチル-N-メチルアミノフェニル)-2,6-ジフェニルピリジン、
2,6-ビス(2′,4′-ジメチルオキシフェニル)-4-(4′-ジメチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′,4′-ジエチルオキシフェニル)-4-(4′-ジメチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′,4′-ジプロピルオキシフェニル)-4-(4′-ジメチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′,4′-ジブチルオキシフェニル)-4-(4′-ジメチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′,4′-ジペンチルオキシフェニル)-4-(4′-ジメチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′,4′-ジヘキシルオキシフェニル)-4-(4′-ジメチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′,4′-ジメチルオキシフェニル)-4-(4′-ジエチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′,4′-ジエチルオキシフェニル)-4-(4′-ジエチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′,4′-ジプロピルオキシフェニル)-4-(4′-ジエチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′,4′-ジブチルオキシフェニル)-4-(4′-ジエチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′,4′-ジペンチルオキシフェニル)-4-(4′-ジエチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′,4′-ジヘキシルオキシフェニル)-4-(4′-ジエチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′,4′-ジメチルオキシフェニル)-4-(4′-ジプロピルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′,4′-ジエチルオキシフェニル)-4-(4′-ジプロピルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′,4′-ジプロピルオキシフェニル)-4-(4′-ジプロピルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′,4′-ジブチルオキシフェニル)-4-(4′-ジプロピルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′,4′-ジペンチルオキシフェニル)-4-(4′-ジプロピルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′,4′-ジヘキシルオキシフェニル)-4-(4′-ジプロピルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′,4′-ジメチルオキシフェニル)-4-(4′-ジブチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′,4′-ジエチルオキシフェニル)-4-(4′-ジブチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′,4′-ジプロピルオキシフェニル)-4-(4′-ジブチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′,4′-ジブチルオキシフェニル)-4-(4′-ジブチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′,4′-ジペンチルオキシフェニル)-4-(4′-ジブチルアミノフェニル)-ピリジン、
2,6-ビス(2′,4′-ジヘキシルオキシフェニル)-4-(4′-ジブチルアミノフェニル)-ピリジン、
等が挙げられる。
前記キナゾリン系化合物としては、
2-(4′-ジメチルアミノフェニル)-4-メチルオキシ-キナゾリン、
2-(4′-ジメチルアミノフェニル)-4-フェニルオキシ-キナゾリン、
2-(4′-ジメチルアミノフェニル)-4-(4′′-ニトロフェニルオキシ)-キナゾリン、
2-(4′-ジメチルアミノフェニル)-4-フェニルチオ-キナゾリン、
2-(4′-N-フェニル-N-メチルアミノフェニル)-4-フェニルオキシ-キナゾリン、
2-(4′-ピペリジノフェニル)-4-フェノキシ-キナゾリン、
2-(4′-ジメチルアミノフェニル)-4-(4′′-クロロフェニルオキシ)-キナゾリン、
2-(4′-ジメチルアミノフェニル)-4-(4′′-メチルオキシフェニルオキシ)-キナゾリン、
2-(4′-ジメチルアミノフェニル)-4-(N-フェニル-N-メチルアミノ)-キナゾリン、
2-(4′-ジメチルアミノフェニル)-4-モルホリノ-キナゾリン、
2-(4′-ジエチルアミノフェニル)-4-フェニル-キナゾリン、
2-(4′-ジエチルアミノフェニル)-4-メチル-キナゾリン、
2-(1′-エチル-2′,2′,4′-トリメチル-テトラヒドロキノリン-6′-イル)-4-フェニルオキシ-キナゾリン、
2-(1′-エチル-2′,2′,4′-トリメチル-テトラヒドロキノリン-6′-イル)-4-メチルオキシ-キナゾリン、
2-(1′,2′,2′,4′-テトラメチル-テトラヒドロキノリン-6′-イル)-4-フェニルオキシ-キナゾリン、
2-(1′-エチル-2′-メチル-テトラヒドロキノリン-6′-イル)-4-フェニルオキシ-キナゾリン、
2-(1′,3′-ジメチルインドリン-5′-イル)-4-フェニルオキシ-キナゾリン、
2-(3′,4′-ジメチルベンゾモルホリン-7′-イル)-4-フェニルオキシ-キナゾリン、
2-(4′-ジエチルアミノフェニル)-4-(2′′-フェニルオキシエチルオキシ)-キナゾリン、
2-(4′-ジエチルアミノフェニル)-4-(2′′-N-フェニル-N-エチルアミノエチルオキシ)-キナゾリン、

2-(4′-ジメチルアミノフェニル)-4-(2′′-モルホリノエチルオキシ)-キナゾリン、
2-(4′-ジベンジルアミノフェニル)-4-(2′′-フェニルオキシエチルオキシ)-キナゾリン、
2-(4′-ジエチルアミノフェニル)-4-(2′′-フェニルオキシエチルチオ)-キナゾリン、
2-(4′-ジエチルアミノフェニル)-4-〔2′′-(1-ナフチルオキシ)エチルオキシ〕-キナゾリン、
2-(3′,4′-ジメチルベンゾモルホリン-7′-イル)-(2′′-フェニルオキシエチルオキシ)-キナゾリン、
等が挙げられる。
前記ビスキナゾリン系化合物としては、
4,4′-(エチレンジオキシ)-ビス〔2-(4-ジエチルアミノフェニル)-キナゾリン〕、
4,4′-〔プロピレンジオキシ(1,3)〕-ビス〔2-(4-ジエチルアミノフェニル)-キナゾリン〕、
4,4′-〔ブチレンジオキシ(1,3)〕-ビス〔2-(4-ジエチルアミノフェニル)-キナゾリン〕、
4,4′-〔ブチレンジオキシ(1,4)〕-ビス〔2-(4-ジエチルアミノフェニル)-キナゾリン〕、
4,4′-(オキシジエチレン)-ビス〔2-(4-ジエチルアミノフェニル)-キナゾリン〕、
4,4′-エチレン-ビス〔2-(4-ピペリジノフェニル)-キナゾリン〕、
4,4′-エチレン-ビス〔2-(4-ジ-n-プロピルアミノフェニル)-キナゾリン〕、
4,4′-(エチレンジオキシ)-ビス〔2-(4-ジ-n-ブチルアミノフェニル)-キナゾリン〕、
4,4′-シクロヘキシレン-ビス〔2-(4-ジエチルアミノフェニル)-キナゾリン〕、
等が挙げられる。
前記ジアザローダミンラクトン系化合物としては、
2-(ジメチルアミノ)-8-(ジメチルアミノ)-4-メチル-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-(ジエチルアミノ)-8-(ジエチルアミノ)-4-メチル-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-(ジ-n-プロピルアミノ)-8-(ジ-n-プロピルアミノ)-4-メチル-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-(ジ-n-ブチルアミノ)-8-(ジ-n-ブチルアミノ)-4-メチル-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-(ジ-n-ブチルアミノ)-8-(ジメチルアミノ)-4-メチル-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-(ジ-n-ブチルアミノ)-8-(ジエチルアミノ)-4-メチル-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-(ジ-n-ブチルアミノ)-8-(N-エチル-N-i-ブチルアミノ)-4-メチル-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-(ジ-n-ブチルアミノ)-8-(N-エチル-N-i-アミルアミノ)-4-メチル-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-(ジ-n-ブチルアミノ)-8-(N-エチル-N-n-ヘキシルアミノ)-4-メチル-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-(ジ-n-ブチルアミノ)-8-(ジ-n-アミルアミノ)-4-メチル-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-(ジ-n-ブチルアミノ)-8-(n-オクチルアミノ)-4-メチル-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-(ジメチルアミノ)-8-(ジエチルアミノ)-4-メチル-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-(ジエチルアミノ)-8-(ジメチルアミノ)-4-メチル-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-(モルホリノ)-8-(ジエチルアミノ)-4-メチル-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-(ピペリジノ)-8-(ジエチルアミノ)-4-メチル-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-(N-メチルピペラジノ)-8-(ジエチルアミノ)-4-メチル-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-(ピロリジノ)-8-(ジエチルアミノ)-4-メチル-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-(ジエチルアミノ)-8-(ジエチルアミノ)-4-メチル-4′,5′,6′,7′-テトラクロロ-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-(ジエチルアミノ)-8-(ジエチルアミノ)-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-(ジ-n-ブチルアミノ)-8-(ジ-n-ブチルアミノ)-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-(N-エチル-N-i-アミルアミノ)-8-(N-エチル-N-i-アミルアミノ)-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-(ジ-n-ブチルアミノ)-8-(ジエチルアミノ)-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-(ジ-n-ブチルアミノ)-8-(N-エチル-N-i-アミルアミノ)-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-(ピペリジノ)-8-(エチルアミノ)-4-メチル-7-メチル-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-(ジ-n-ブチルアミノ)-8-(ジエチルアミノ)-4-メチル-7-メチル-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-(ジ-n-ブチルアミノ)-8-(ジエチルアミノ)-4-メチル-7-エチル-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-(ジ-n-ブチルアミノ)-8-(ジエチルアミノ)-4-フェニル-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-(ジ-n-ブチルアミノ)-8-(ジ-n-ブチルアミノ)-4-フェニル-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-(ジ-n-ブチルアミノ)-8-(N-エチル-N-i-アミルアミノ)-4-フェニル-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-(ピペリジノ)-8-(ジエチルアミノ)-4-フェニル-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-(N-メチル-N-シクロヘキシルアミノ)-8-(ジエチルアミノ)-4-フェニル-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-(ジメチルアミノ)-8-(ジエチルアミノ)-4-フェニル-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-(i-アミルアミノ)-8-(ジエチルアミノ)-4-フェニル-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-(ピロリジノ)-8-(ジエチルアミノ)-4-フェニル-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-(N-メチルピペラジノ)-8-(ジエチルアミノ)-4-フェニル-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-(モルホリノ)-8-(ジエチルアミノ)-4-フェニル-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-(N-メチル-N-ベンジルアミノ)-8-(ジエチルアミノ)-4-フェニル-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-[ジ(2-メトキシエチル)アミノ]-8-(ジエチルアミノ)-4-フェニル-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-(ジ-n-ブチルアミノ)-8-(ジエチルアミノ)-4-(4-メトキシフェニル)-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-d)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-(ジ-n-ブチルアミノ)-8-(ジエチルアミノ)-4-(4-クロロフェニル)-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-(ジ-n-ブチルアミノ)-8-(ジエチルアミノ)-4-(4-メチルフェニル)-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-[ジ(2-エトキシエチル)アミノ]-8-(ジメチルアミノ)-4-フェニル-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-(ジエチルアミノ)-8-[(2-メチルフェニル)アミノ]-4-フェニル-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-(2,6-ジメチルモルホリノ)-8-(ジエチアミノ)-4-フェニル-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-(ジシクロヘキシルアミノ)-8-(ジメチルアミノ)-4-フェニル-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
2-(ジブチルアミノ)-8-[(4-クロロフェニル)アミノ]-4-フェニル-スピロ[5H-[1]ベンゾピラノ(2,3-g)ピリミジン-5,1′(3′H)-イソベンゾフラン]-3′-オン、
等が挙げられる。
前記(ロ)成分の電子受容性化合物としては、活性プロトンを有する化合物群、偽酸性化合物群(酸ではないが、組成物中で酸として作用して成分(イ)を発色させる化合物群)、電子空孔を有する化合物群等がある。
活性プロトンを有する化合物を例示すると、フェノール性水酸基を有する化合物としては、モノフェノール類からポリフェノール類があり、さらにその置換基としてアルキル基、アリール基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシ基及びそのエステル又はアミド基、ハロゲン基等を有するもの、及びビス型、トリス型フェノール等、フェノール-アルデヒド縮合樹脂等を挙げることができる。又、前記フェノール性水酸基を有する化合物の金属塩であってもよい。
以下に具体例を挙げる。
フェノール、o-クレゾール、ターシャリーブチルカテコール、ノニルフェノール、n-オクチルフェノール、n-ドデシルフェノール、n-ステアリルフェノール、p-クロロフェノール、p-ブロモフェノール、o-フェニルフェノール、p-ヒドロキシ安息香酸n-ブチル、p-ヒドロキシ安息香酸n-オクチル、レゾルシン、没食子酸ドデシル、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(3-アリル-4-ヒドロキシフェニル)スルホン、4-ヒドロキシフェニル-4-イソプロポキシフェニルスルホン、4-ベンジルオキシフェニル-4-ヒドロキシフェニルスルホン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)エタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)n-ブタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)n-ペンタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)n-ヘキサン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)n-ヘプタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)n-オクタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)n-ノナン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)n-デカン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)n-ドデカン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルプロパン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3-メチルブタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3-メチルペンタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-2,3-ジメチルペンタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-2-エチルブタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-2-エチルヘキサン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3,7-ジメチルオクタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、1-フェニル-1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)エタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)n-ブタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)n-ペンタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)n-ヘキサン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)n-へプタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)n-オクタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)n-ノナン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)n-デカン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)n-ドデカン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)エチルプロピオネート、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-4-メチルペンタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-4-メチルヘキサン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)プロパン、9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)フルオレン、1,3-ビス[2-(4-ヒドロキシフェニル)-2-プロピル]ベンゼン、ビス(2-ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,1-トリス(4-ヒドロキシフェニル)エタン、2,2-ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)ブタン、4-t-ブチル-2´,4´-ジヒドロキシベンゾフェノン等がある。
前記フェノール性水酸基を有する化合物が最も有効な熱変色特性を発現させることができるが、芳香族カルボン酸及び炭素数2~5の脂肪族カルボン酸、カルボン酸金属塩、酸性リン酸エステル及びそれらの金属塩、1、2、3-トリアゾール及びその誘導体から選ばれる化合物等であってもよい。
前記(イ)、(ロ)成分による電子授受反応を特定温度域において可逆的に生起させる反応媒体の(ハ)成分について説明する。
前記(ハ)成分としては、アルコール類、エステル類、ケトン類、エーテル類、酸アミド類が挙げられる。
前記化合物を用いてマイクロカプセル化及び二次加工に応用する場合は、低分子量のものは高熱処理を施すとカプセル外に蒸散するので、安定的にカプセル内に保持させるために炭素数10以上の化合物が好適に用いられる。
アルコール類としては、炭素数10以上の脂肪族一価の飽和アルコールが有効であり、具体的にはデシルアルコール、ウンデシルアルコール、ドデシルアルコール、トリデシルアルコール、テトラデシルアルコール、ペンタデシルアルコール、ヘキサデシルアルコール、ヘプタデシルアルコール、オクタデシルアルコール、エイコシルアルコール、ドコシルアルコール等が挙げられる。
エステル類としては、炭素数10以上のエステル類が有効であり、脂肪族及び脂環或いは芳香環を有する一価カルボン酸と、脂肪族及び脂環或いは芳香環を有する一価アルコールの任意の組み合わせから得られるエステル類、脂肪族及び脂環或いは芳香環を有する多価カルボン酸と、脂肪族及び脂環或いは芳香環を有する一価アルコールの任意の組み合わせから得られるエステル類、脂肪族及び脂環或いは芳香環を有する一価カルボン酸と、脂肪族及び脂環或いは芳香環を有する多価アルコールの任意の組み合わせから得られるエステル類が挙げられ、具体的にはカプリル酸エチル、カプリル酸オクチル、カプリル酸ステアリル、カプリン酸ミリスチル、カプリン酸ドコシル、ラウリン酸2-エチルヘキシル、ラウリン酸n-デシル、ミリスチン酸3-メチルブチル、ミリスチン酸セチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸ネオペンチル、パルミチン酸ノニル、パルミチン酸シクロヘキシル、ステアリン酸n-ブチル、ステアリン酸2-メチルブチル、ステアリン酸3,5,5-トリメチルヘキシル、ステアリン酸n-ウンデシル、ステアリン酸ペンタデシル、ステアリン酸ステアリル、ステアリン酸シクロヘキシルメチル、ベヘン酸イソプロピル、ベヘン酸ヘキシル、ベヘン酸ラウリル、ベヘン酸ベヘニル、安息香酸セチル、p-tert-ブチル安息香酸ステアリル、フタル酸ジミリスチル、フタル酸ジステアリル、シュウ酸ジミリスチル、シュウ酸ジセチル、マロン酸ジセチル、コハク酸ジラウリル、グルタル酸ジラウリル、アジピン酸ジウンデシル、アゼライン酸ジラウリル、セバシン酸ジ-(n-ノニル)、1,18-オクタデシルメチレンジカルボン酸ジネオペンチル、エチレングリコールジミリステート、プロピレングリコールジラウレート、プロピレングリコールジステアレート、ヘキシレングリコールジパルミテート、1,5-ペンタンジオールジステアレート、1,2,6-ヘキサントリオールトリミリステート、1,4-シクロヘキサンジオールジデシル、1,4-シクロヘキサンジメタノールジミリステート、キシレングリコールジカプリネート、キシレングリコールジステアレート等が挙げられる。
又、飽和脂肪酸と分枝脂肪族アルコールのエステル、不飽和脂肪酸又は分枝もしくは置換基を有する飽和脂肪酸と分岐状であるか又は炭素数16以上の脂肪族アルコールのエステル、酪酸セチル、酪酸ステアリル及び酪酸ベヘニルから選ばれるエステル化合物も有効である。
具体的には、酪酸2-エチルヘキシル、ベヘン酸2-エチルヘキシル、ミリスチン酸2-エチルヘキシル、カプリン酸2-エチルヘキシル、ラウリン酸3,5,5-トリメチルヘキシル、パルミチン酸3,5,5-トリメチルヘキシル、ステアリン酸3,5,5-トリメチルヘキシル、カプロン酸2-メチルブチル、カプリル酸2-メチルブチル、カプリン酸2-メチルブチル、パルミチン酸1-エチルプロピル、ステアリン酸1-エチルプロピル、ベヘン酸1-エチルプロピル、ラウリン酸1-エチルヘキシル、ミリスチン酸1-エチルヘキシル、パルミチン酸1-エチルヘキシル、カプロン酸2-メチルペンチル、カプリル酸2-メチルペンチル、カプリン酸2-メチルペンチル、ラウリン酸2-メチルペンチル、ステアリン酸2-メチルブチル、ステアリン酸2-メチルブチル、ステアリン酸3-メチルブチル、ステアリン酸1-メチルヘプチル、ベヘン酸2-メチルブチル、ベヘン酸3-メチルブチル、ステアリン酸1-メチルヘプチル、ベヘン酸1-メチルヘプチル、カプロン酸1-エチルペンチル、パルミチン酸1-エチルペンチル、ステアリン酸1-メチルプロピル、ステアリン酸1-メチルオクチル、ステアリン酸1-メチルヘキシル、ラウリン酸1,1-ジメチルプロピル、カプリン酸1-メチルペンチル、パルミチン酸2-メチルヘキシル、ステアリン酸2-メチルヘキシル、ベヘン酸2-メチルヘキシル、ラウリン酸3,7-ジメチルオクチル、ミリスチン酸3,7-ジメチルオクチル、パルミチン酸3,7-ジメチルオクチル、ステアリン酸3,7-ジメチルオクチル、ベヘン酸3,7-ジメチルオクチル、オレイン酸ステアリル、オレイン酸ベヘニル、リノール酸ステアリル、リノール酸ベヘニル、エルカ酸3,7-ジメチルオクチル、エルカ酸ステアリル、エルカ酸イソステアリル、イソステアリン酸セチル、イソステアリン酸ステアリル、12-ヒドロキシステアリン酸2-メチルペンチル、18-ブロモステアリン酸2-エチルヘキシル、2-ケトミリスチン酸イソステアリル、2-フルオロミリスチン酸2-エチルヘキシル、酪酸セチル、酪酸ステアリル、酪酸ベヘニル等が挙げられる。
更に、色濃度-温度曲線に関して大きなヒステリシス特性を示して変色し、温度変化に依存して色彩記憶性を与えるためには、特公平4-17154号公報に記載された5℃以上50℃未満のΔT値(融点-曇点)を示すカルボン酸エステル化合物、例えば、分子中に置換芳香族環を含むカルボン酸エステル、無置換芳香族環を含むカルボン酸と炭素数10以上の脂肪族アルコールのエステル、分子中にシクロヘキシル基を含むカルボン酸エステル、炭素数6以上の脂肪酸と無置換芳香族アルコール又はフェノールのエステル、炭素数8以上の脂肪酸と分岐脂肪族アルコール又はエステル、ジカルボン酸と芳香族アルコール又は分岐脂肪族アルコールのエステル、ケイ皮酸ジベンジル、ステアリン酸ヘプチル、アジピン酸ジデシル、アジピン酸ジラウリル、アジピン酸ジミリスチル、アジピン酸ジセチル、アジピン酸ジステアリル、トリラウリン、トリミリスチン、トリステアリン、ジミリスチン、ジステアリン等が挙げられる。
炭素数9以上の奇数の脂肪族一価アルコールと炭素数が偶数の脂肪族カルボン酸から得られる脂肪酸エステル化合物、n-ペンチルアルコール又はn-ヘプチルアルコールと炭素数10乃至16の偶数の脂肪族カルボン酸より得られる総炭素数17乃至23の脂肪酸エステル化合物も有効である。
具体的には、酢酸n-ペンタデシル、酪酸n-トリデシル、酪酸n-ペンタデシル、カプロン酸n-ウンデシル、カプロン酸n-トリデシル、カプロン酸n-ペンタデシル、カプリル酸n-ノニル、カプリル酸n-ウンデシル、カプリル酸n-トリデシル、カプリル酸n-ペンタデシル、カプリン酸n-ヘプチル、カプリン酸n-ノニル、カプリン酸n-ウンデシル、カプリン酸n-トリデシル、カプリン酸n-ペンタデシル、ラウリン酸n-ペンチル、ラウリン酸n-ヘプチル、ラウリン酸n-ノニル、ラウリン酸n-ウンデシル、ラウリン酸n-トリデシル、ラウリン酸n-ペンタデシル、ミリスチン酸n-ペンチル、ミリスチン酸n-ヘプチル、ミリスチン酸n-ノニル、ミリスチン酸n-ウンデシル、ミリスチン酸n-トリデシル、ミリスチン酸n-ペンタデシル、パルミチン酸n-ペンチル、パルミチン酸n-ヘプチル、パルミチン酸n-ノニル、パルミチン酸n-ウンデシル、パルミチン酸n-トリデシル、パルミチン酸n-ペンタデシル、ステアリン酸n-ノニル、ステアリン酸n-ウンデシル、ステアリン酸n-トリデシル、ステアリン酸n-ペンタデシル、エイコサン酸n-ノニル、エイコサン酸n-ウンデルシ、エイコサン酸n-トリデシル、エイコサン酸n-ペンタデシル、ベヘニン酸n-ノニル、ベヘニン酸n-ウンデシル、ベヘニン酸n-トリデシル、ベヘニン酸n-ペンタデシル等が挙げられる。
ケトン類としては、総炭素数が10以上の脂肪族ケトン類が有効であり、2-デカノン、3-デカノン、4-デカノン、2-ウンデカノン、3-ウンデカノン、4-ウンデカノン、5-ウンデカノン、2-ドデカノン、3-ドデカノン、4-ドデカノン、5-ドデカノン、2-トリデカノン、3-トリデカノン、2-テトラデカノン、2-ペンタデカノン、8-ペンタデカノン、2-ヘキサデカノン、3-ヘキサデカノン、9-ヘプタデカノン、2-ペンタデカノン、2-オクタデカノン、2-ノナデカノン、10-ノナデカノン、2-エイコサノン、11-エイコサノン、2-ヘンエイコサノン、2-ドコサノン、ラウロン、ステアロン等が挙げられる。
更には、総炭素数が12乃至24のアリールアルキルケトン類、例えば、n-オクタデカノフェノン、n-ヘプタデカノフェノン、n-ヘキサデカノフェノン、n-ペンタデカノフェノン、n-テトラデカノフェノン、4-n-ドデカアセトフェノン、n-トリデカノフェノン、4-n-ウンデカノアセトフェノン、n-ラウロフェノン、4-n-デカノアセトフェノン、n-ウンデカノフェノン、4-n-ノニルアセトフェノン、n-デカノフェノン、4-n-オクチルアセトフェノン、n-ノナノフェノン、4-n-ヘプチルアセトフェノン、n-オクタノフェノン、4-n-ヘキシルアセトフェノン、4-n-シクロヘキシルアセトフェノン、4-tert-ブチルプロピオフェノン、n-ヘプタフェノン、4-n-ペンチルアセトフェノン、シクロヘキシルフェニルケトン、ベンジル-n-ブチルケトン、4-n-ブチルアセトフェノン、n-ヘキサノフェノン、4-イソブチルアセトフェノン、1-アセトナフトン、2-アセトナフトン、シクロペンチルフェニルケトン等が挙げられる。
エーテル類としては、総炭素数10以上の脂肪族エーテル類が有効であり、ジペンチルエーテル、ジヘキシルエーテル、ジヘプチルエーテル、ジオクチルエーテル、ジノニルエーテル、ジデシルエーテル、ジウンデシルエーテル、ジドデシルエーテル、ジトリデシルエーテル、ジテトラデシルエーテル、ジペンタデシルエーテル、ジヘキサデシルエーテル、ジオクタデシルエーテル、デカンジオールジメチルエーテル、ウンデカンジオールジメチルエーテル、ドデカンジオールジメチルエーテル、トリデカンジオールジメチルエーテル、デカンジオールジエチルエーテル、ウンデカンジオールジエチルエーテル等が挙げられる。
酸アミド類としては、アセトアミド、プロピオン酸アミド、酪酸アミド、カプロン酸アミド、カプリル酸アミド、カプリン酸アミド、ラウリン酸アミド、ミリスチン酸アミド、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、ベヘニン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、ベンズアミド、カプロン酸アニリド、カプリル酸アニリド、カプリン酸アニリド、ラウリン酸アニリド、ミリスチン酸アニリド、パルミチン酸アニリド、ステアリン酸アニリド、ベヘニン酸アニリド、オレイン酸アニリド、エルカ酸アニリド、カプロン酸N-メチルアミド、カプリル酸N-メチルアミド、カプリン酸N-メチルアミド、ラウリン酸N-メチルアミド、ミリスチン酸N-メチルアミド、パルミチン酸N-メチルアミド、ステアリン酸N-メチルアミド、ベヘニン酸N-メチルアミド、オレイン酸N-メチルアミド、エルカ酸N-メチルアミド、ラウリン酸N-エチルアミド、ミリスチン酸N-エチルアミド、パルミチン酸N-エチルアミド、ステアリン酸N-エチルアミド、オレイン酸N-エチルアミド、ラウリン酸N-ブチルアミド、ミリスチン酸N-ブチルアミド、パルミチン酸N-ブチルアミド、ステアリン酸N-ブチルアミド、オレイン酸N-ブチルアミド、ラウリン酸N-オクチルアミド、ミリスチン酸N-オクチルアミド、パルミチン酸N-オクチルアミド、ステアリン酸N-オクチルアミド、オレイン酸N-オクチルアミド、ラウリン酸N-ドデシルアミド、ミリスチン酸N-ドデシルアミド、パルミチン酸N-ドデシルアミド、ステアリン酸N-ドデシルアミド、オレイン酸N-ドデシルアミド、ジラウリン酸アミド、ジミリスチン酸アミド、ジパルミチン酸アミド、ジステアリン酸アミド、ジオレイン酸アミド、トリラウリン酸アミド、トリミリスチン酸アミド、トリパルミチン酸アミド、トリステアリン酸アミド、トリオレイン酸アミド、コハク酸アミド、アジピン酸アミド、グルタル酸アミド、マロン酸アミド、アゼライン酸アミド、マレイン酸アミド、コハク酸N-メチルアミド、アジピン酸N-メチルアミド、グルタル酸N-メチルアミド、マロン酸N-メチルアミド、アゼライン酸N-メチルアミド、コハク酸N-エチルアミド、アジピン酸N-エチルアミド、グルタル酸N-エチルアミド、マロン酸N-エチルアミド、アゼライン酸N-エチルアミド、コハク酸N-ブチルアミド、アジピン酸N-ブチルアミド、グルタル酸N-ブチルアミド、マロン酸N-ブチルアミド、アジピン酸N-オクチルアミド、アジピン酸N-ドデシルアミド等が挙げられる。
また、前記(ハ)成分として、下記一般式(1)で示される化合物を用いることもできる。
Figure 0007101548000001
〔式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、mは0~2の整数を示し、X、Xのいずれか一方は-(CHOCOR又は-(CHCOOR、他方は水素原子を示し、nは0~2の整数を示し、Rは炭素数4以上のアルキル基又はアルケニル基を示し、Y及びYは水素原子、炭素数1~4のアルキル基、メトキシ基、又は、ハロゲンを示し、r及びpは1~3の整数を示す。〕
前記式(1)で示される化合物のうち、Rが水素原子の場合、より広いヒステリシス幅を有する可逆熱変色性組成物が得られるため好適であり、更にRが水素原子であり、且つ、mが0の場合がより好適である。
なお、式(1)で示される化合物のうち、より好ましくは下記一般式(2)で示される化合物が用いられる。
Figure 0007101548000002
式中のRは炭素数8以上のアルキル基又はアルケニル基を示すが、好ましくは炭素数10~24のアルキル基、更に好ましくは炭素数12~22のアルキル基である。
前記化合物として具体的には、オクタン酸-4-ベンジルオキシフェニルエチル、ノナン酸-4-ベンジルオキシフェニルエチル、デカン酸-4-ベンジルオキシフェニルエチル、ウンデカン酸-4-ベンジルオキシフェニルエチル、ドデカン酸-4-ベンジルオキシフェニルエチル、トリデカン酸-4-ベンジルオキシフェニルエチル、テトラデカン酸-4-ベンジルオキシフェニルエチル、ペンタデカン酸-4-ベンジルオキシフェニルエチル、ヘキサデカン酸-4-ベンジルオキシフェニルエチル、ヘプタデカン酸-4-ベンジルオキシフェニルエチル、オクタデカン酸-4-ベンジルオキシフェニルエチルを例示できる。
更に、前記(ハ)成分として、下記一般式(3)で示される化合物を用いることもできる。
Figure 0007101548000003
〔式中、Rは炭素数8以上のアルキル基又はアルケニル基を示し、m及びnはそれぞれ1~3の整数を示し、X及びYはそれぞれ水素原子、炭素数1~4のアルキル基、炭素数1~4のアルコキシ基、ハロゲンを示す。〕
前記化合物として具体的には、オクタン酸1,1-ジフェニルメチル、ノナン酸1,1-ジフェニルメチル、デカン酸1,1-ジフェニルメチル、ウンデカン酸1,1-ジフェニルメチル、ドデカン酸1,1-ジフェニルメチル、トリデカン酸1,1-ジフェニルメチル、テトラデカン酸1,1-ジフェニルメチル、ペンタデカン酸1,1-ジフェニルメチル、ヘキサデカン酸1,1-ジフェニルメチル、ヘプタデカン酸1,1-ジフェニルメチル、オクタデカン酸1,1-ジフェニルメチルを例示できる。
更に、前記(ハ)成分として下記一般式(4)で示される化合物を用いることもできる。
Figure 0007101548000004
〔式中、Xは水素原子、炭素数1乃至4のアルキル基、メトキシ基、ハロゲン原子のいずれかを示し、mは1乃至3の整数を示し、nは1乃至20の整数を示す。〕
前記化合物としては、マロン酸と2-〔4-(4-クロロベンジルオキシ)フェニル)〕エタノールとのジエステル、こはく酸と2-(4-ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、こはく酸と2-〔4-(3-メチルベンジルオキシ)フェニル)〕エタノールとのジエステル、グルタル酸と2-(4-ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、グルタル酸と2-〔4-(4-クロロベンジルオキシ)フェニル)〕エタノールとのジエステル、アジピン酸と2-(4-ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、ピメリン酸と2-(4-ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、スベリン酸と2-(4-ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、スベリン酸と2-〔4-(3-メチルベンジルオキシ)フェニル)〕エタノールとのジエステル、スベリン酸と2-〔4-(4-クロロベンジルオキシ)フェニル)〕エタノールとのジエステル、スベリン酸と2-〔4-(2,4-ジクロロベンジルオキシ)フェニル)〕エタノールとのジエステル、アゼライン酸と2-(4-ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、セバシン酸と2-(4-ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、1,10-デカンジカルボン酸と2-(4-ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、1,18-オクタデカンジカルボン酸と2-(4-ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、1,18-オクタデカンジカルボン酸と2-〔4-(2-メチルベンジルオキシ)フェニル)〕エタノールとのジエステルを例示できる。
更に、前記(ハ)成分として下記一般式(5)で示される化合物を用いることもできる。
Figure 0007101548000005
〔式中、Rは炭素数1乃至21のアルキル基又はアルケニル基を示し、nは1乃至3の整数を示す。〕
前記化合物としては、1,3-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとカプリン酸とのジエステル、1,3-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとウンデカン酸とのジエステル、1,3-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとラウリン酸とのジエステル、1,3-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとミリスチン酸とのジエステル、1,4-ビス(ヒドロキシメトキシ)ベンゼンと酪酸とのジエステル、1,4-ビス(ヒドロキシメトキシ)ベンゼンとイソ吉草酸とのジエステル、1,4-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼンと酢酸とのジエステル、1,4-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとプロピオン酸とのジエステル、1,4-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼンと吉草酸とのジエステル、1,4-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとカプロン酸とのジエステル、1,4-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとカプリル酸とのジエステル、1,4-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとカプリン酸とのジエステル、1,4-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとラウリン酸とのジエステル、1,4-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとミリスチン酸とのジエステルを例示できる。
更に、前記(ハ)成分として下記一般式(6)で示される化合物を用いることもできる。
Figure 0007101548000006
〔式中、Xは水素原子、炭素数1乃至4のアルキル基、炭素数1乃至4のアルコキシ基、ハロゲン原子のいずれかを示し、mは1乃至3の整数を示し、nは1乃至20の整数を示す。〕
前記化合物としては、こはく酸と2-フェノキシエタノールとのジエステル、スベリン酸と2-フェノキシエタノールとのジエステル、セバシン酸と2-フェノキシエタノールとのジエステル、1,10-デカンジカルボン酸と2-フェノキシエタノールとのジエステル、1,18-オクタデカンジカルボン酸と2-フェノキシエタノールとのジエステルを例示できる。
更に、前記(ハ)成分として下記一般式(7)で示される化合物を用いることもできる。
Figure 0007101548000007
〔式中、Rは炭素数4乃至22のアルキル基、シクロアルキルアルキル基、シクロアルキル基、炭素数4乃至22のアルケニル基のいずれかを示し、Xは水素原子、炭素数1乃至4のアルキル基、炭素数1乃至4のアルコキシ基、ハロゲン原子のいずれかを示し、nは0又は1を示す。〕
前記化合物としては、4-フェニル安息香酸デシル、4-フェニル安息香酸ラウリル、4-フェニル安息香酸ミリスチル、4-フェニル安息香酸シクロヘキシルエチル、4-ビフェニル酢酸オクチル、4-ビフェニル酢酸ノニル、4-ビフェニル酢酸デシル、4-ビフェニル酢酸ラウリル、4-ビフェニル酢酸ミリスチル、4-ビフェニル酢酸トリデシル、4-ビフェニル酢酸ペンタデシル、4-ビフェニル酢酸セチル、4-ビフェニル酢酸シクロペンチル、4-ビフェニル酢酸シクロヘキシルメチル、4-ビフェニル酢酸ヘキシル、4-ビフェニル酢酸シクロヘキシルメチルを例示できる。
更に、前記(ハ)成分として下記一般式(8)で示される化合物を用いることもできる。
Figure 0007101548000008
〔式中、Rは炭素数3乃至18のアルキル基、炭素数3乃至18の脂肪族アシル基のいずれかを示し、Xは水素原子、炭素数1乃至3のアルキル基、炭素数1又は2のアルコキシ基、ハロゲン原子のいずれかを示し、Yは水素原子、メチル基のいずれかを示し、Zは水素原子、炭素数1乃至4のアルキル基、炭素数1又は2のアルコキシ基、ハロゲン原子のいずれかを示す。〕
前記化合物としては、4-ブトキシ安息香酸フェノキシエチル、4-ペンチルオキシ安息香酸フェノキシエチル、4-テトラデシルオキシ安息香酸フェノキシエチル、4-ヒドロキシ安息香酸フェノキシエチルとドデカン酸とのエステル、バニリン酸フェノキシエチルのドデシルエーテルを例示できる。
更に、前記(ハ)成分として下記一般式(9)で示される化合物を用いることもできる。
Figure 0007101548000009
〔式中、Rは炭素数4乃至22のアルキル基、炭素数4乃至22のアルケニル基、シクロアルキルアルキル基、シクロアルキル基のいずれかを示し、Xは水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子のいずれかを示し、Yは水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子のいずれかを示し、nは0又は1を示す。〕
前記化合物としては、p-ヒドロキシ安息香酸オクチルの安息香酸エステル、p-ヒドロキシ安息香酸デシルの安息香酸エステル、p-ヒドロキシ安息香酸ヘプチルのp-メトキシ安息香酸エステル、p-ヒドロキシ安息香酸ドデシルのo-メトキシ安息香酸エステル、p-ヒドロキシ安息香酸シクロヘキシルメチルの安息香酸エステルを例示できる。
更に、前記(ハ)成分として下記一般式(10)で示される化合物を用いることもできる。
Figure 0007101548000010
〔式中、Rは炭素数3乃至18のアルキル基、炭素数6乃至11のシクロアルキルアルキル基、炭素数5乃至7のシクロアルキル基、炭素数3乃至18のアルケニル基のいずれかを示し、Xは水素原子、炭素数1乃至4のアルキル基、炭素数1乃至3のアルコキシ基、ハロゲン原子のいずれかを示し、Yは水素原子、炭素数1乃至4のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、ハロゲン原子のいずれかを示す。〕
前記化合物としては、p-ヒドロキシ安息香酸ノニルのフェノキシエチルエーテル、p-ヒドロキシ安息香酸デシルのフェノキシエチルエーテル、p-ヒドロキシ安息香酸ウンデシルのフェノキシエチルエーテル、バニリン酸ドデシルのフェノキシエチルエーテルを例示できる。
更に、前記(ハ)成分として下記一般式(11)で示される化合物を用いることもできる。
Figure 0007101548000011
〔式中、Rは炭素数3乃至8のシクロアルキル基又は炭素数4乃至9のシクロアルキルアルキル基を示し、nは1乃至3の整数を示す。〕
前記化合物としては、1,3-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとシクロヘキサンカルボン酸とのジエステル、1,4-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとシクロヘキサンプロピオン酸とのジエステル、1,3-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとシクロヘキサンプロピオン酸とのジエステルを例示できる。
更に、前記(ハ)成分として下記一般式(12)で示される化合物を用いることもできる。
Figure 0007101548000012
〔式中、Rは炭素数3乃至17のアルキル基、炭素数3乃至8のシクロアルキル基、炭素数5乃至8のシクロアルキルアルキル基を示し、Xは水素原子、炭素数1乃至5のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、ハロゲン原子を示し、nは1乃至3の整数を示す。〕
前記化合物としては、4-フェニルフェノールエチレングリコールエーテルとシクロヘキサンカルボン酸とのジエステル、4-フェニルフェノールジエチレングリコールエーテルとラウリン酸とのジエステル、4-フェニルフェノールトリエチレングリコールエーテルとシクロヘキサンカルボン酸とのジエステル、4-フェニルフェノールエチレングリコールエーテルとオクタン酸とのジエステル、4-フェニルフェノールエチレングリコールエーテルとノナン酸とのジエステル、4-フェニルフェノールエチレングリコールエーテルとデカン酸とのジエステル、4-フェニルフェノールエチレングリコールエーテルとミリスチン酸とのジエステルを例示できる。
前記(ハ)成分のうち、本発明の可逆熱変色性顔料(着色剤A)には、融点が80℃~130℃の範囲にあるものが適用され、それより融点が低いものは、二種類の変色温度域を呈するインキに併用される可逆熱変色性顔料(着色剤B)に適用される。
前記融点が80℃~130℃の範囲にある高融点のものは、経時的にも水性インキ媒体中に溶出し難いため、特に安定性に優れるとともに、可逆熱変色性組成物全量中の60~90質量%、より好ましくは65~80質量%で適用することで、適量比率の混合物となり、可逆熱変色性顔料が摩擦熱で消色可能な範囲である110℃以下の消色温度を構成でき、更に色濃度も満足できるものとなる。60質量%未満では、低温化が進み、低融点の(ハ)成分を環境温度で消去され難い消色温度75℃以上とすることが困難であり、90質量%を越える量では、高融点の(ハ)成分を消色温度110℃以下とすることが困難であり、更に着色剤として十分な色濃度が得られ難くなる。
前記可逆熱変色性組成物は、前述の(イ)、(ロ)、(ハ)成分を必須成分とする相溶体であり、各成分の割合は、濃度、変色温度、変色形態や各成分の種類に左右されるが、一般的に所望の特性が得られる成分比は、(イ)成分1に対して、(ロ)成分0.1~100、好ましくは0.1~50、より好ましくは0.5~20、(ハ)成分5~200、好ましくは5~100、より好ましくは10~100の範囲である(前記割合はいずれも質量部である)。
前述の高融点の(ハ)成分を用いて、前記割合で適宜調整することで、可逆熱変色性顔料の消色温度を75℃以上110℃以下とすることが好ましい。
消色温度を前記範囲とすることで、摩擦体を用いた擦過で発生させうる摩擦熱によって筆跡を消色することが可能となるとともに、環境温度における高温状態であっても不用意に筆跡が消色することが抑制される。
更に、各種光安定剤を必要により添加することができる。
前記光安定剤は、(イ)、(ロ)、(ハ)成分からなる可逆熱変色性組成物の光劣化を防止するために含有され、(イ)成分1質量%に対して0.3~24質量%、好ましくは0.3~16質量%の割合で含有される。又、前記光安定剤のうち、紫外線吸収剤は、太陽光等に含まれる紫外線を効果的にカットして、(イ)成分の光反応による励起状態によって生ずる光劣化を防止する。又、酸化防止剤、一重項酸素消光剤、スーパーオキシドアニオン消光剤、オゾン消光剤等は光による酸化反応を抑制する。
前記光安定剤は単独で用いてもよいし、2種以上を併用して用いてもよい。
前記可逆熱変色性組成物は、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂中に分散したり、或いは、マイクロカプセルに内包することによって可逆熱変色性顔料として用いられる。
尚、マイクロカプセル化は、従来より公知の界面重合法、in Situ重合法、液中硬化被覆法、水溶液からの相分離法、有機溶媒からの相分離法、融解分散冷却法、気中懸濁被覆法、スプレードライング法等があり、用途に応じて適宜選択される。更にマイクロカプセルの表面には、目的に応じて更に二次的な樹脂皮膜を設けて耐久性を付与させたり、表面特性を改質させて実用に供することもできる。
前記マイクロカプセル顔料は、内包物/壁膜=7/1~1/1(質量比)の範囲であることが好ましく、壁膜の比率が前記範囲内にあることにより、発色時の色濃度及び鮮明性の低下を防止することができ、より好適には、内包物/壁膜=6/1~1/1(質量比)である。
前記マイクロカプセルに内包させることにより、化学的、物理的に安定な顔料を構成でき、粒子径0.01~50μm、好ましくは0.1~30μm、より好ましくは0.5~20μmの範囲が実用性を満たす。
尚、平均粒子径の測定は、マウンテック社製の画像解析式粒度分布測定ソフトウェア「マックビュー」を用いて粒子の領域を判定し、粒子の領域の面積から投影面積円相当径(Heywood径)を算出し、その値による等体積球相当の粒子の平均粒子径として測定した値である。また、全ての粒子或いは大部分の粒子の粒子径が0.2μmを超える場合には、粒度分布測定装置(ベックマン・コールター株式会社製、製品名:Multisizer 4e)を用いてコールター法により等体積球相当の粒子の平均粒子径として測定することも可能である。
本発明では、前述の高融点(ハ)成分を用いた可逆熱変色性顔料(着色剤A)とともに、消色温度が40℃以上70℃以下である可逆熱変色性顔料を着色剤Bとして併用することにより、着色(1)から着色(2)、更に消色へと加熱温度に応じて多段的な色相変化を発現する筆記具用熱変色性インキ組成物となる。そのため、興趣に富んだ、より商品価値の高い筆記具を構成できる。
前記可逆熱変色性顔料の変色について説明する。
前記可逆熱変色性顔料は、消色状態からの降温により完全発色温度(t)に達すると完全に発色状態になり、発色状態からの昇温により完全消色温度(t)に達すると完全に消色状態になる顔料である。
具体的に、前記可逆熱変色性顔料の色濃度-温度曲線におけるヒステリシス特性は、図2において、縦軸に色濃度、横軸に温度が表されている。温度変化による色濃度の変化は矢印に沿って進行する。ここで、tは完全に消色した状態に達する温度(以下、完全消色温度と称す)における濃度を示す点であり、tは消色し始める温度(以下、消色開始温度と称す)における濃度を示す点であり、tは発色し始める温度(以下、発色開始温度と称す)における濃度を示す点であり、tは完全に発色した状態に達する温度(以下、完全発色温度と称す)における濃度を示す点である。
また、t~t間の上方直線と、t~t間の下方直線と垂直距離が変色のコントラストを示す尺度であり、t~t間の縦線と、t~t間の縦線との中央値間の距離がヒステリシスの程度を示す温度幅(以下、ヒステリシス幅ΔHと記す)であり、このΔH値が大きい程、変色前後の各状態の保持が容易である。
ここで、tとtの差、或いは、tとtの差(Δt)が変色の鋭敏性を示す尺度である。
一例として、色相の異なる着色剤A、Bにおける視覚変化を図3の色濃度-温度曲線により具体的に説明する。便宜上、低温消色側着色剤Bを可逆熱変色性顔料B、高温消色側着色剤Aを可逆熱変色性顔料Aと呼ぶ。
一方の可逆熱変色性顔料B(低温消色側着色剤B)の完全消色温度(t)より高温側に他方の可逆熱変色性顔料A(高温消色側着色剤A)の完全消色温度(t’)を満たすため〔以下、可逆熱変色性顔料Bと区別するため可逆熱変色性顔料Aは(t’)と記載する〕、可逆熱変色性顔料A、Bが共に発色した着色(1)の状態から昇温していき、完全消色温度(t)に達すると、可逆熱変色性顔料Bが消色して着色(2)になり、完全消色温度(t’)に達すると、可逆熱変色性顔料Aが消色するため、着色(2)から消色への色変化が視認される。
降温により完全発色温度(t=t’)に達すると、可逆熱変色性顔料A及び可逆熱変色性顔料Bが発色して着色(1)に戻る。
尚、非変色性の着色剤を添加することにより、着色(1)、着色(2)、着色(3)の色変化が視認され、三通りの筆跡が視認できるものとなる。
また、他の例として図4により具体的に説明すると、一方の可逆熱変色性顔料Bの完全消色温度(t)より高温側に他方の可逆熱変色性顔料Aの完全消色温度(t’)を満たすため、可逆熱変色性顔料A、Bが共に発色した着色(1)の状態から昇温していき、完全消色温度(t)に達すると、可逆熱変色性顔料Bが消色して着色(2)になり、完全消色温度(t’)に達すると、可逆熱変色性顔料Aが消色するため、着色(2)から消色への色変化が視認される。
尚、降温により完全発色温度(t’)に達すると、可逆熱変色性顔料Aが発色して着色(2)に戻り、更に降温させて完全発色温度(t)に達すると、可逆熱変色性顔料Bが発色して着色(1)に戻る。
また、他の例として図5により具体的に説明すると、一方の可逆熱変色性顔料Bの完全消色温度(t)より高温側に他方の可逆熱変色性顔料Aの完全消色温度(t’)を満たすため、可逆熱変色性顔料A、Bが共に発色した着色(1)の状態から昇温していき、完全消色温度(t)に達すると、可逆熱変色性顔料Bが消色して着色(2)になり、完全消色温度(t’)に達すると、可逆熱変色性顔料Aが消色するため、着色(2)から消色への色変化が視認される。
尚、降温により完全発色温度(t’)に達すると、可逆熱変色性顔料Aが発色して着色(2)に戻り、更に降温させて完全発色温度(t)に達すると、可逆熱変色性顔料Bが発色して着色(1)に戻る。
更に、他の例として図6により具体的に説明すると、一方の可逆熱変色性顔料Bの完全消色温度(t)より高温側に他方の可逆熱変色性顔料Aの完全消色温度(t’)を満たすため、可逆熱変色性顔料A、Bが共に発色した着色(1)の状態から昇温していき、完全消色温度(t)に達すると、可逆熱変色性顔料Bが消色して着色(2)になり、完全消色温度(t’)に達すると、可逆熱変色性顔料Aが消色するため、着色(2)から消色への色変化が視認される。
降温により完全発色温度(t)に達すると、可逆熱変色性顔料Bが発色して着色(3)になり、更に降温させて完全発色温度(t’)に達すると、可逆熱変色性顔料Aが発色して着色(1)に戻る。
前記いずれの場合においても、可逆熱変色性顔料B(着色剤B)の完全消色温度(t)(T)よりも5℃以上高温側に可逆熱変色性顔料A(着色剤A)の完全消色温度(t’)(T)を有することにより、色変化を明瞭に視認でき、好ましくは10℃以上、より好ましくは15℃以上である。
更に、前記可逆熱変色性顔料Bの完全消色温度(t)よりも5~70℃高温側に可逆熱変色性顔料Aの完全消色温度(t’)を有することにより、色変化を発現させ易く、好ましくは10~60℃、より好ましくは15~50℃である。
尚、後述する摩擦体によって生じる摩擦熱により変色させる場合は、前記可逆熱変色性顔料Bの完全消色温度(t)よりも15~40℃、好ましくは20~35℃高温側に可逆熱変色性顔料Aの完全消色温度(t’)を有することにより、摩擦熱で色変化を発現させ易い。
また、前記可逆熱変色性顔料Bの完全消色温度(t)が50℃以上、好ましくは55℃以上、より好ましくは60℃以上あり、完全発色温度(t)が0℃以下、好ましくは-5℃以下、より好ましくは-10℃以下であり、可逆熱変色性顔料Aの完全発色温度(t’)が0℃以下、好ましくは-5℃以下、より好ましくは-10℃以下であることにより、変色した状態を常温下で保持させ易くなる。
次に、前述の加熱により消色状態となる着色剤を含むインキ組成物について説明する。
前記着色剤は、水及び/又は有機溶剤と必要により各種添加剤を含む筆記具用ビヒクル中に分散してマーキングペン用、ボールペン用、万年筆用、筆ペン用等の筆記具用インキとして利用できる。
前記各種添加剤としては、樹脂、粘度調整剤、分散剤、沈降防止剤、消泡剤、浸透剤、pH調整剤、保湿剤、防かび剤、防腐剤、防錆剤等が挙げられる。
そのうち、筆記具用インキに用いられる筆記具用ビヒクルとしては、有機溶剤を含む油性ビヒクル、或いは、水と、必要により有機溶剤を含む水性ビヒクルが挙げられる。
前記有機溶剤としては、エタノール、プロパノール、ブタノール、グリセリン、ソルビトール、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、チオジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、スルフォラン、2-ピロリドン、N-メチル-2-ピロリドン等を挙げることができる。
尚、本発明のインキ組成物には、必要により染料や顔料を併用することもできる。
染料は、水性媒体に溶解可能な酸性染料、塩基性染料、直接染料が全て使用可能である。
顔料は、カーボンブラック、群青、二酸化チタン顔料等の無機顔料、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、スレン顔料、キナクリドン系顔料、アントラキノン系顔料、スロン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、ジオキサジン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、イソインドリノン系顔料等の有機顔料や蛍光顔料を例示できる。
更に、アルミニウム粉やアルミニウム粉表面を着色樹脂で処理した金属顔料、透明又は着色透明フィルムに金属蒸着膜を形成した金属光沢顔料、蓄光性顔料、芯物質として天然雲母、合成雲母、ガラス片、アルミナ、透明性フィルム片の表面を酸化チタン等の金属酸化物で被覆したパール顔料等を用いることもできる。
前記筆記具用インキとしては、ビヒクル中に剪断減粘性付与剤を含む剪断減粘性インキ、ビヒクル中に水溶性高分子凝集剤を含み、顔料を緩やかな凝集状態に懸濁させた凝集性インキを挙げることができる。
前記剪断減粘性付与剤を添加することにより、顔料の凝集、沈降を抑制することができると共に、筆跡の滲みを抑制することができるため、良好な筆跡を形成できる。
更に、前記インキを充填する筆記具がボールペン形態の場合、不使用時のボールとチップの間隙からのインキ漏れを防止したり、筆記先端部を上向き(正立状態)で放置した場合のインキの逆流を防止することができる。
前記剪断減粘性付与剤としては、キサンタンガム、ウェランガム、構成単糖がグルコースとガラクトースの有機酸修飾ヘテロ多糖体であるサクシノグリカン(平均分子量約100万乃至800万)、グアーガム、ローカストビーンガム及びその誘導体、ヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸アルキルエステル類、メタクリル酸のアルキルエステルを主成分とする分子量10万~15万の重合体、グルコマンナン、寒天やカラゲニン等の海藻より抽出されるゲル化能を有する増粘多糖類、ベンジリデンソルビトール及びベンジリデンキシリトール又はこれらの誘導体、架橋性アクリル酸重合体、無機質微粒子、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、脂肪酸アミド等のHLB値が8~12のノニオン系界面活性剤、ジアルキル又はジアルケニルスルホコハク酸の塩類。N-アルキル-2-ピロリドンとアニオン系界面活性剤の混合物、ポリビニルアルコールとアクリル系樹脂の混合物を例示できる。
前記水溶性高分子凝集剤としては、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、水溶性多糖類等が挙げられる。
前記水溶性多糖類としてはトラガントガム、グアーガム、プルラン、サイクロデキストリン、水溶性セルロース誘導体等が挙げられ、水溶性セルロース誘導体の具体例としてはメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等が挙げられる。
前記高分子凝集剤と共に、側鎖にカルボキシル基を有する櫛型高分子分散剤を用いることにより、前記高分子凝集剤による着色剤(可逆熱変色性顔料)のゆるい凝集体の分散性を向上させることができる。
前記側鎖にカルボキシル基を有する櫛型高分子分散剤としては、側鎖に複数のカルボキシル基を有する櫛型高分子化合物であれば特に限定されるものではないが、側鎖に複数のカルボキシル基を有するアクリル高分子化合物が好適であり、前記化合物として日本ルーブリゾール社製の商品名:ソルスパース43000を例示できる。
更に、有機窒素硫黄化合物を含有させることにより、インキ組成物を筆記具に充填して実用に供する際、振動による着色剤の沈降をいっそう抑制させることができるため、マイクロカプセル形態である可逆熱変色性顔料の使用時に有利である。
これは、可逆熱変色性顔料のゆるい凝集体を側鎖にカルボキシル基を有する櫛型高分子分散剤によって分散させる分散性をより向上させるものである。
前記有機窒素硫黄化合物としては、チアゾール系化合物、イソチアゾール系化合物、ベンゾチアゾール系化合物、ベンゾイソチアゾール系化合物から選ばれる化合物が用いられる。
前記有機窒素硫黄化合物として具体的には、2-(4-チアゾイル)-ベンズイミダゾール(TBZ)、2-(チオシアネートメチルチオ)-1,3-ベンゾチアゾール(TCMTB)、2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オンから選ばれる一種又は二種以上の化合物が用いられ、好ましくは2-(4-チアゾイル)-ベンズイミダゾール(TBZ)、2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オンから選ばれる一種又は二種以上の化合物が用いられる。
前記有機窒素硫黄化合物としては、(株)パーマケム・アジア製、商品名:トップサイド88、同133、同170、同220、同288、同300、同400、同500、同600、同700Z、同800、同950、北興産業(株)製、商品名:ホクスターHP、同E50A、ホクサイドP200、同6500、同7400、同MC、同369、同R-150を例示できる。
尚、前記側鎖にカルボキシル基を有する櫛型高分子分散剤と、有機窒素硫黄化合物の質量比率は1:1~1:10、好ましくは1:1~1:5であり、前記範囲を満たすことにより、可逆熱変色性顔料のゆるい凝集体の分散性、及び、振動によるマイクロカプセル顔料の沈降抑制を十分に発現させることができる。
更に、筆跡の紙面への固着性や粘性を付与するために適用される水溶性樹脂を添加すると、前述の側鎖にカルボキシル基を有する櫛型高分子分散剤と有機窒素硫黄化合物を含むインキ中で前記着色剤の安定性を高める機能がいっそう向上する。
前記水溶性樹脂としては、アルキッド樹脂、アクリル樹脂、スチレンマレイン酸共重合物、セルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、デキストリン等が挙げられ、好ましくはポリビニルアルコールが用いられる。
更に、前記ポリビニルアルコールは、けん化度が70~89モル%の部分けん化度型ポリビニルアルコールがインキが酸性域でも可溶性に富むため、より好適に用いられる。
前記水溶性樹脂の添加量としては、インキ中に0.3~3.0質量%、好ましくは0.5~1.5質量%の範囲で添加される。
また、前記インキをボールペンに充填して用いる場合は、オレイン酸等の高級脂肪酸、長鎖アルキル基を有するノニオン性界面活性剤、ポリエーテル変性シリコーンオイル、チオ亜燐酸トリ(アルコキシカルボニルメチルエステル)やチオ亜燐酸トリ(アルコキシカルボニルエチルエステル)等のチオ亜燐酸トリエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル又はポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルのリン酸モノエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル又はポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルのリン酸ジエステル、或いは、それらの金属塩、アンモニウム塩、アミン塩、アルカノールアミン塩等の潤滑剤を添加してボール受け座の摩耗を防止することが好ましい。
その他、必要に応じてアクリル樹脂、スチレンマレイン酸共重合物、セルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、デキストリン等の樹脂を添加して紙面への固着性や粘性を付与したり、炭酸ナトリウム、燐酸ナトリウム、酢酸ソーダ等の無機塩類、水溶性のアミン化合物等の有機塩基性化合物等のpH調整剤、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、サポニン等の防錆剤、石炭酸、1、2-ベンズチアゾリン3-オンのナトリウム塩、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、パラオキシ安息香酸プロピル、2,3,5,6-テトラクロロ-4-(メチルスルフォニル)ピリジン等の防腐剤或いは防黴剤、尿素、ノニオン系界面活性剤、還元又は非還元デンプン加水分解物、トレハロース等のオリゴ糖類、ショ糖、サイクロデキストリン、ぶどう糖、デキストリン、ソルビット、マンニット、ピロリン酸ナトリウム等の湿潤剤、消泡剤、分散剤、インキの浸透性を向上させるフッ素系界面活性剤やノニオン系の界面活性剤を添加してもよい。
前記インキの全質量に対し、好ましくは10~40質量%、より好ましくは10~35質量%の可逆熱変色性顔料を含有することができる。顔料の含有量が上記の範囲であることにより、望ましい発色濃度が達成でき、更にインキ流出性の低下を防止することができる。
特に、前記着色剤Bが、着色剤全量中、70質量%以下とすることが好ましい。
着色剤Bが着色剤全量中70質量%以下、好ましくは60質量%以下であれば、インキ全体での着色剤Aの色濃度を高くすることができ易いため、着色(1)の状態に加え、着色(2)の状態においても明瞭な色相で視認性が高い筆跡が得られる。
本発明の筆記具用熱変色性インキ組成物は、水と水溶性有機溶剤を含む水性媒体中、又は油性媒体中に、一種又は二種以上の消色性着色剤とともに、必要により各種添加剤を投入、攪拌して調製される。
また、剪断減粘性を有するインキについては、水性媒体中に、二種以上の消色性着色剤、各種添加剤を投入して攪拌、溶解し、更に、これとは別に調製した溶媒中に剪断減粘性付与剤を分散した分散液、或いは、剪断減粘性付与剤を直接投入し、攪拌することにより調製される。
前記インキを収容する筆記具について説明する。
ボールペンに充填する場合、ボールペン自体の構造、形状は特に限定されるものではなく、例えば、軸筒内に剪断減粘性インキを充填したインキ収容管を有し、該インキ収容管はボールを先端部に装着したボールペンチップに連通しており、さらにインキの端面には逆流防止用の液栓が密接しているボールペンを例示できる。
前記ボールペンチップについて更に詳しく説明すると、金属製のパイプの先端近傍を外面より内方に押圧変形させたボール抱持部にボールを抱持してなるチップ、或いは、金属材料をドリル等による切削加工により形成したボール抱持部にボールを抱持してなるチップ、金属又はプラスチック製チップ内部に樹脂製のボール受け座を設けたチップ、或いは、前記チップに抱持するボールをバネ体により前方に付勢させたもの等を適用できる。
又、前記ボールは、超硬合金、ステンレス鋼、ルビー、セラミック、樹脂、ゴム等の0.3~2.0mm、好ましくは0.3~1.5mm、より好ましくは0.3~1.0mm径程度のものが適用できる。
前記インキを収容するインキ収容管は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン等の熱可塑性樹脂からなる成形体、金属製管状体が用いられる。
前記インキ収容管にはチップを直接連結する他、接続部材を介して前記インキ収容管とチップを連結してもよい。
尚、前記インキ収容管はレフィルの形態として、前記レフィルを樹脂製、金属製等の軸筒内に収容するものでもよいし、先端部にチップを装着した軸筒自体をインキ収容体として、前記軸筒内に直接インキを充填してもよい。
また、前記インキ組成物を出没式のボールペンに収容する場合、出没式ボールペンの構造、形状は特に限定されるものではなく、ボールペンレフィルに設けられた筆記先端部が外気に晒された状態で軸筒内に収納されており、出没機構の作動によって軸筒開口部から筆記先端部が突出する構造であれば全て用いることができる。
出没機構の操作方法としては、例えば、ノック式、回転式、スライド式等が挙げられる。
前記ノック式は、軸筒後端部や軸筒側面にノック部を有し、該ノック部の押圧により、ボールペンチップを軸筒前端開口部から出没させる構成、或いは、軸筒に設けたクリップ部を押圧することにより、ボールペンチップを軸筒前端開口部から出没させる構成を例示できる。
前記回転式は、軸筒後部に回転部を有し、該回転部を回すことによりボールペンチップを軸筒前端開口部から出没させる構成を例示できる。
前記スライド式は、軸筒側面にスライド部を有し、該スライドを操作することによりボールペンチップを軸筒前端開口部から出没させる構成、或いは、軸筒に設けたクリップ部をスライドさせることにより、ボールペンチップを軸筒前端開口部から出没させる構成を例示できる。
前記出没式ボールペンは軸筒内に複数のボールペンレフィルを収容してなり、出没機構の作動によっていずれかのボールペンレフィルの筆記先端部が軸筒前端開口部から出没する複合タイプの出没式ボールペンであってもよい。
前記インキ収容管に収容したインキの後端にはインキ逆流防止体が充填される。
前記インキ逆流防止体組成物は不揮発性液体又は難揮発性液体からなる。
具体的には、ワセリン、スピンドル油、ヒマシ油、オリーブ油、精製鉱油、流動パラフィン、ポリブテン、α-オレフィン、α-オレフィンのオリゴマーまたはコオリゴマー、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、脂肪酸変性シリコーンオイル等があげられ、一種又は二種以上を併用することもできる。
前記不揮発性液体及び/又は難揮発性液体は、増粘剤を添加して好適な粘度まで増粘させることが好ましく、前記増粘剤としては表面を疎水処理したシリカ、表面をメチル化処理した微粒子シリカ、珪酸アルミニウム、膨潤性雲母、疎水処理を施したベントナイトやモンモリロナイトなどの粘土系増粘剤、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属石鹸、トリベンジリデンソルビトール、脂肪酸アマイド、アマイド変性ポリエチレンワックス、水添ひまし油、脂肪酸デキストリン等のデキストリン系化合物、セルロース系化合物等を挙げることができる。
更に、前記液状のインキ逆流防止体と、固体のインキ逆流防止体を併用することもできる。
マーキングペンに充填する場合、マーキングペン自体の構造、形状は特に限定されるものではなく、例えば、軸筒内に繊維集束体からなるインキ吸蔵体を内蔵し、毛細間隙が形成された繊維加工体からなるマーキングペンチップを直接或いは中継部材を介して軸筒に装着してなり、前記インキ吸蔵体とチップが連結されてなるマーキングペンの前記インキ吸蔵体に凝集性インキを含浸させたマーキングペンや、チップの押圧により開放する弁体を介してチップとインキ収容管とを配置し、該インキ収容管内にインキを直接収容させたマーキングペン等を例示できる。
前記チップは、繊維の樹脂加工体、熱溶融性繊維の融着加工体、フェルト体等の従来より汎用の気孔率が概ね30~70%の範囲から選ばれる連通気孔の多孔質部材であり、一端を砲弾形状、長方形状、チゼル形状等の目的に応じた形状に加工して実用に供される。
前記インキ吸蔵体は、捲縮状繊維を長手方向に集束させたものであり、プラスチック筒体やフィルム等の被覆体に内在させて、気孔率が概ね40~90%の範囲に調整して構成される。
また、前記弁体は、従来より汎用のポンピング式形態が使用できるが、筆圧により押圧開放可能なバネ圧に設定したものが好適である。
更に、前記ボールペンやマーキングペンの形態は前述したものに限らず、相異なる形態のチップを装着させたり、相異なる色のインキを導出させるペン先を装着させた両頭式筆記具であってもよい。
尚、前記筆記具用インキ組成物を収容した筆記具を用いて被筆記面に筆記して得られる筆跡は、冷却具や加熱具により変色させることができる。
前記冷却具としては、ペルチエ素子を利用した冷熱変色具、冷水、氷片等の冷媒を充填した冷熱変色具、冷蔵庫や冷凍庫の適用が挙げられる。
前記加熱具としては、抵抗発熱体を装備した通電加熱変色具、温水等を充填した加熱変色具、ヘアドライヤーの適用が挙げられるが、好ましくは、簡便な方法により変色可能な手段として摩擦部材が用いられる。
前記摩擦部材としては、弾性感に富み、擦過時に適度な摩擦を生じて摩擦熱を発生させることのできるエラストマー、プラスチック発泡体等の弾性体が好適である。
尚、消しゴムを使用して筆跡を摩擦することもできるが、摩擦時に消しカスが発生するため、消しカスが殆ど発生しない前述の摩擦部材が好適に用いられる。
前記摩擦部材の材質としては、シリコーン樹脂やSEBS樹脂(スチレンエチレンブタジエンスチレンブロック共重合体)、ポリエステル系樹脂等が用いられる。
前記摩擦部材は筆記具と別体の任意形状の部材(摩擦体)とを組み合わせて筆記具セットを得ることもできるが、筆記具に摩擦部材を設けることにより、携帯性に優れる。
キャップを備える筆記具の場合、摩擦部材を設ける箇所は特に限定されるものではないが、例えば、キャップ自体を摩擦部材により形成したり、軸筒自体を摩擦部材により形成したり、クリップを設ける場合はクリップ自体を摩擦部材により形成したり、キャップ先端部(頂部)或いは軸筒後端部(筆記先端部を設けていない部分)に摩擦部材を設けることができる。
出没式の筆記具の場合、摩擦部材を設ける箇所は特に限定されるものではないが、例えば、軸筒自体を摩擦部材により形成したり、クリップを設ける場合はクリップ自体を摩擦部材により形成したり、軸筒開口部近傍、軸筒後端部(筆記先端部を設けていない部分)或いはノック部に摩擦部材を設けることができる。
尚、前記摩擦部材は、二種類以上設けることも可能である。その場合、紙面との摩擦により、一方が筆跡変色温度であるTからTの範囲の摩擦熱を発し、他方が筆跡消色温度であるT以上の摩擦熱を発するものとすることが好ましい。そうすることで、筆跡摩擦時の力加減を気にすることなく、各摩擦部材に応じて所望の変色段階を容易且つ確実に発現できるものとなる。
以下に実施例を記載する。尚、実施例中の部は質量部であり、平均粒子径は粒度分布測定装置(ベックマン・コールター株式会社製、製品名:Multisizer 4e)を用いてコールター法により等体積球相当の粒子を測定した値である。
また、融点はメトラー・トレド社製、FP81HTで測定した値である。
実施例1
可逆熱変色性顔料の調製
(イ)成分として2,6-ビス(2,4-ジエチルオキシフェニル)-4-(4-ビス(4-メチルフェニル)アミノフェニル)ピリジン1部、(ロ)成分として2,2-ビス(4′-ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン5部、(ハ)成分としてステアリン酸2-(4-ベンジルオキシフェニル)エチル〔融点82℃〕50部からなる可逆熱変色性組成物をマイクロカプセルに内包して可逆熱変色性顔料を調製した。
前記可逆熱変色性顔料は、平均粒子径2.0μm、完全消色温度(t’)80℃、完全発色温度(t’)42℃であり、温度変化により橙色から無色に変色する。
筆記具用熱変色性インキ組成物の調製(図2参照)
前記可逆熱変色性顔料20部、キサンタンガム(剪断減粘性付与剤)0.33部、尿素10部、グリセリン10部、ノニオン系浸透性付与剤〔サンノプコ(株)製、商品名:ノプコSW-WET-366〕0.55部、変性シリコーン系消泡剤〔サンノプコ(株)製、商品名:ノプコ8034〕0.13部、防黴剤〔ゼネカ(株)製、商品名:プロキセルXL-2〕0.13部、水58.86部からなる、温度変化により橙色から無色と変色する筆記具用熱変色性インキ組成物を調製した。
ボールペンの作成
前記インキ組成物をポリプロピレン製パイプに吸引充填し、樹脂製ホルダーを介して0.5mmステンレス鋼ボールを先端に抱持したボールペンチップと連結させた後、前記パイプの後方より、ポリブテンを主成分とする粘弾性を有するインキ逆流防止体(液栓)を充填し、更に尾栓をパイプ後端に嵌合させ、遠心処理による脱気を行うことでボールペンレフィルを得た。
次いで、前記ボールペンレフィルを先軸胴と後軸胴からなる軸胴内に組み付け、キャップを嵌合することで熱変色性ボールペンを得た。尚、前記後軸胴の後端部には、SEBS樹脂製の摩擦部材が装着される。
筆跡の変色挙動
前記ボールペンにより筆記して得られる筆跡は、室温下(25℃)では橙色の筆跡が視認され、加温して80℃になると可逆熱変色性顔料が消色(t’)して無色になる。
この状態から冷却して42℃になると顔料が完全に発色(t’)して鮮やかな橙色の筆跡が視認された。
実施例2~3、比較例1~4
前記実施例1の筆記具用熱変色性インキ組成物において、可逆熱変色性顔料を変更した以外は同様にして筆記具用熱変色性インキ組成物を作製し、熱変色性ボールペンを得た。得られた実施例のインキはいずれも変色不良を生じることなく、長期的に変色特性を保持していた。
各実施例及び比較例の顔料組成と各インキの濃度保持性試験及び筆跡消去試験の結果について以下の表に示す。
Figure 0007101548000013
表1に示した高温保持試験と筆跡消去試験の評価については以下の通り。
高温保持試験
JIS P3201白色筆記用紙A上に連続した丸を筆記した後、用紙を70℃の環境下に1時間放置した。その後、室温にて筆跡の状態を目視により確認した。
各記号は以下の通りである。
◎:筆記時と同等の鮮やかな筆跡が視認される。
×:筆跡が消えてしまい視認できない。
筆跡消去試験
JIS P3201白色筆記用紙A上に連続した丸を筆記した後、付属の摩擦体で加熱した際の各筆跡を目視で確認した。
各記号は以下の通りである。
◎:容易に消去できた。
○:時間を要するが消去できた。
△:筆跡は薄くなったがきれいに消去できなかった。
×:消去できず、筆跡が残った。
実施例4
可逆熱変色性顔料Aの調製
(イ)成分として2,6-ビス(2,4-ジエチルオキシフェニル)-4-(4-ビス(4-メチルフェニル)アミノフェニル)ピリジン2部、(ロ)成分として2,2-ビス(4′-ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン5部、(ハ)成分としてステアリン酸2-(4-ベンジルオキシフェニル)エチル〔融点82℃〕50部からなる可逆熱変色性組成物aをマイクロカプセルに内包して可逆熱変色性顔料Aを調製した。
前記可逆熱変色性顔料Aは、平均粒子径2.0μm、完全消色温度(t’)80℃、完全発色温度(t’)42℃であり、温度変化により橙色から無色に変色する。
可逆熱変色性顔料Bの調製
(イ)成分として9-エチル(3-メチルブチル)アミノ-スピロ[12H-ベンゾ(a)キサンテン-12,1′(3′H)イソベンゾフラン]-3′-オン2部、(ロ)成分として2,2-ビス(4′-ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン5部、(ハ)成分としてカプリン酸4-ベンジルオキシフェニルエチル〔融点64℃〕50部からなる可逆熱変色性組成物bをマイクロカプセルに内包することで可逆熱変色性顔料Bを調製した。
前記可逆熱変色性顔料Bは、平均粒子径2.0μm、完全消色温度(t)64℃、完全発色温度(t)-14℃であり、温度変化によりピンク色から無色に変色する。
筆記具用熱変色性インキ組成物の調製(図4参照)
前記可逆熱変色性顔料A10部、可逆熱変色性顔料B10部、キサンタンガム(剪断減粘性付与剤)0.33部、尿素10部、グリセリン10部、ノニオン系浸透性付与剤〔サンノプコ(株)製、商品名:ノプコSW-WET-366〕0.55部、変性シリコーン系消泡剤〔サンノプコ(株)製、商品名:ノプコ8034〕0.13部、防黴剤〔ゼネカ(株)製、商品名:プロキセルXL-2〕0.13部、水58.86部からなる、温度変化により朱色から橙色、さらには橙色から無色と二段変色する筆記具用熱変色性インキ組成物を調製した。
ボールペンの作成
前記インキ組成物をポリプロピレン製パイプに吸引充填し、樹脂製ホルダーを介して0.5mmステンレス鋼ボールを先端に抱持したボールペンチップと連結させた後、前記パイプの後方より、ポリブテンを主成分とする粘弾性を有するインキ逆流防止体(液栓)を充填し、更に尾栓をパイプ後端に嵌合させ、遠心処理による脱気を行うことでボールペンレフィルを得た。
次いで、前記ボールペンレフィルを先軸胴と後軸胴からなる軸胴内に組み付け、キャップを嵌合することで熱変色性ボールペンを得た。尚、前記後軸胴の後端部には、SEBS樹脂製の摩擦部材が装着される。
筆跡の変色挙動
前記ボールペンにより筆記して得られる筆跡は、室温下(25℃)では顔料Aと顔料Bが混色となった鮮やかな朱色を呈しており、キャップに装着した摩擦体を用いて摩擦すると、64℃になると顔料Bが消色(t)して顔料Aによる鮮やかな橙色の筆跡が視認され、さらに加温して80℃になると顔料Aが消色(t’)して無色になる。
前記鮮やかな朱色と、鮮やかな橙色と、無色に可逆的に変色する状態変化は、加温により順次、適正に視認判別でき、段階的な色変化のバリエーションに富むものであった。
実施例5~6
前記実施例4の前記筆記具用熱変色性インキ組成物において、可逆熱変色性顔料A(顔料A)と可逆熱変色性顔料B(顔料B)を変更した以外は同様にして筆記具用熱変色性インキ組成物を作製し、熱変色性ボールペンを得た。得られたインキはいずれも変色不良を生じることなく、長期的に変色特性を保持していた。
また、紙面上に形成した筆跡を、前記摩擦部材で擦過したところ、擦過部分が他の部分とのコントラストに優れた明瞭な色相に色変化を生じた。更に擦過を続けると、擦過部分はきれいに消去することができた。
各実施例の顔料組成について以下の表に示す。
Figure 0007101548000014
、t’ 完全発色温度
、t’ 発色開始温度
、t’ 消色開始温度
、t’ 完全消色温度

Claims (5)

  1. (イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合物、(ハ)前記(イ)、(ロ)の呈色反応をコントロールする反応媒体とからなる可逆熱変色性組成物をマイクロカプセルに内包させた可逆熱変色性顔料を着色剤として用いた水性インキ組成物であって、
    消色温度が75℃以上110℃以下である可逆熱変色性顔料(着色剤A)と、消色温度が40℃以上70℃以下である可逆熱変色性顔料(着色剤B)を併用してなり、
    前記着色剤Aの(ハ)成分が、80℃~130℃の範囲に融点があり、着色剤Aの可逆熱変色性組成物全量中60~90質量%の範囲にあり、
    前記着色剤Bが、着色剤全量中、70質量%以下であり、
    前記着色剤Bの色相が着色剤Aの色相と異なり、二種類の消色温度T ,T (T >T )で二段階に色相変化を生じることを特徴とする筆記具用熱変色性インキ組成物。
  2. 着色剤Bの消色温度T よりも10℃以上高温側に、着色剤Aの消色温度T を有することを特徴とする請求項1記載の筆記具用熱変色性インキ組成物。
  3. 前記着色剤がインキ組成物全量中10~40質量%の範囲で添加される請求項1又は2に記載の筆記具用熱変色性インキ組成物。
  4. 前記請求項1乃至3に記載の筆記具用熱変色性インキ組成物を内蔵した筆記具。
  5. 前記筆記具による筆跡を摩擦熱で変色する摩擦部材を備えてなる請求項4記載の筆記具。
JP2018123783A 2018-06-29 2018-06-29 筆記具用熱変色性インキ組成物及びそれを用いた筆記具 Active JP7101548B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018123783A JP7101548B2 (ja) 2018-06-29 2018-06-29 筆記具用熱変色性インキ組成物及びそれを用いた筆記具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018123783A JP7101548B2 (ja) 2018-06-29 2018-06-29 筆記具用熱変色性インキ組成物及びそれを用いた筆記具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020002276A JP2020002276A (ja) 2020-01-09
JP7101548B2 true JP7101548B2 (ja) 2022-07-15

Family

ID=69098713

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018123783A Active JP7101548B2 (ja) 2018-06-29 2018-06-29 筆記具用熱変色性インキ組成物及びそれを用いた筆記具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7101548B2 (ja)

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004149726A (ja) 2002-10-31 2004-05-27 Pilot Ink Co Ltd 筆記具用多色変色性水性インキ組成物及びそれを用いたボールペン
JP2005213361A (ja) 2004-01-29 2005-08-11 Pilot Ink Co Ltd 感温変色性色彩記憶性筆記具用インキ組成物
JP2008126562A (ja) 2006-11-22 2008-06-05 Pilot Ink Co Ltd 感温多色変色性文房具
JP2008273075A (ja) 2007-04-30 2008-11-13 Pilot Ink Co Ltd 熱変色性筆記具
JP2008290259A (ja) 2007-05-22 2008-12-04 Pilot Ink Co Ltd 多色ボールペン
JP2009066845A (ja) 2007-09-12 2009-04-02 Pilot Ink Co Ltd 筆記具又は筆記具用レフィル
WO2009060972A1 (ja) 2007-11-09 2009-05-14 Sakura Color Products Corporation 変色性インキ組成物および筆記具
JP2010132822A (ja) 2008-12-05 2010-06-17 Matsui Shikiso Chem Co Ltd 可逆感温変色性ヒステリシス組成物
JP2016011397A (ja) 2014-06-30 2016-01-21 株式会社パイロットコーポレーション 可逆熱変色性スタンプ用インキ組成物及びそれを内蔵したスタンプ
JP2016107521A (ja) 2014-12-08 2016-06-20 株式会社パイロットコーポレーション 熱変色性筆記具、熱変色性筆記具セット

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016083779A (ja) * 2014-10-22 2016-05-19 三菱鉛筆株式会社 熱変色筆記具及び摩擦部材

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004149726A (ja) 2002-10-31 2004-05-27 Pilot Ink Co Ltd 筆記具用多色変色性水性インキ組成物及びそれを用いたボールペン
JP2005213361A (ja) 2004-01-29 2005-08-11 Pilot Ink Co Ltd 感温変色性色彩記憶性筆記具用インキ組成物
JP2008126562A (ja) 2006-11-22 2008-06-05 Pilot Ink Co Ltd 感温多色変色性文房具
JP2008273075A (ja) 2007-04-30 2008-11-13 Pilot Ink Co Ltd 熱変色性筆記具
JP2008290259A (ja) 2007-05-22 2008-12-04 Pilot Ink Co Ltd 多色ボールペン
JP2009066845A (ja) 2007-09-12 2009-04-02 Pilot Ink Co Ltd 筆記具又は筆記具用レフィル
WO2009060972A1 (ja) 2007-11-09 2009-05-14 Sakura Color Products Corporation 変色性インキ組成物および筆記具
JP2010132822A (ja) 2008-12-05 2010-06-17 Matsui Shikiso Chem Co Ltd 可逆感温変色性ヒステリシス組成物
JP2016011397A (ja) 2014-06-30 2016-01-21 株式会社パイロットコーポレーション 可逆熱変色性スタンプ用インキ組成物及びそれを内蔵したスタンプ
JP2016107521A (ja) 2014-12-08 2016-06-20 株式会社パイロットコーポレーション 熱変色性筆記具、熱変色性筆記具セット

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020002276A (ja) 2020-01-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5329850B2 (ja) 複合式筆記具
JPWO2018186479A1 (ja) 可逆熱変色性組成物及びそれを内包した可逆熱変色性マイクロカプセル顔料
JP7036583B2 (ja) 筆記具用多色変色性インキ組成物及びそれを用いた筆記具
JP2014156605A (ja) 可逆熱変色性筆記具用インキ組成物及びそれを収容した筆記具
JP5254712B2 (ja) 可逆熱変色性インキ組成物及びそれを用いた筆記具
JP7057175B2 (ja) 筆記具用熱色変色性インキ組成物及びそれを用いた筆記具
JP5807813B2 (ja) 可逆熱変色性ボールペン用水性インキ組成物、並びにそれを用いたボールペンレフィル及びボールペン
JP5638336B2 (ja) パステル調可逆熱変色性筆記具用インキ組成物及びそれを用いた筆記具、筆記具セット
JP2006263921A (ja) 熱変色性筆記具セット
JP7079133B2 (ja) 可逆熱変色性水性インキ組成物、ボールペンレフィル及び筆記具
JP5926420B2 (ja) 複合式筆記具
JP7178843B2 (ja) 筆記具用熱変色性インキ組成物及びそれを用いた筆記具
JP7101548B2 (ja) 筆記具用熱変色性インキ組成物及びそれを用いた筆記具
JP2011016918A (ja) 可逆熱変色性ボールペン用水性インキ組成物及びそれを収容したボールペン
JP6279536B2 (ja) 複合式筆記具
JP5436992B2 (ja) パステル調可逆熱変色性筆記具用インキ組成物及びそれを用いた筆記具、筆記具セット
JP7007241B2 (ja) 可逆熱変色性筆記具用水性インキ組成物、およびそれを用いた筆記具
JP2012021051A (ja) 可逆熱変色性水性インキ組成物及びそれを用いた筆記具、筆記具セット
JP2010150330A (ja) 筆記具用インキ組成物及びそれを収容した筆記具
JP2010196035A (ja) 筆記具用水性インキ組成物及びそれを収容した筆記具、筆記具セット
JP5638337B2 (ja) パステル調可逆熱変色性筆記具用インキ組成物及びそれを用いた筆記具、筆記具セット
JP2012218315A (ja) 料理本セット
JP3190359U (ja) マニュアル印刷物セット
JP3190360U (ja) 料理本セット
JP5852613B2 (ja) 複合式筆記具

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20180629

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210408

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20211203

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211207

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220204

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220628

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220705

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7101548

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150