JP2015174088A - 鋳枠搬送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】造型工程のサイクルタイムを短縮化するとともに、砂鋳型の欠損、中子倒れ、中子ずれを生じさせない鋳枠搬送装置を提供する。【解決手段】複数の鋳枠が直列状に並べられた鋳枠群を上流側から下流側へ搬送方向に搬送する鋳枠搬送路と、鋳枠搬送路と鋳枠との間に設けられ、押出し搬送装置により搬送方向に搬送された鋳枠群のうち鋳型形成が行われる造型位置に位置決めされた造型鋳枠に隣接する隣接鋳枠を、造型位置に隣接する隣接位置に位置決めする位置決め装置と、を備え、位置決め装置は、隣接鋳枠に設けられた被係合部に係合して隣接鋳枠を隣接位置に位置決めする位置決め部材と、位置決め部材を進退移動させる進退装置と、進退装置により位置決め部材が隣接鋳枠の被係合部に係合しているとき、押出し搬送装置による鋳枠群の搬送方向への移動を許容する許容装置と、を備えた。【選択図】 図1

Description

複数の鋳枠が、直列状に並べられて搬送される鋳枠搬送装置において、各鋳枠を造型位置に停止させる位置決め装置を備えた鋳枠搬送装置に関する。
冷却ラインから型ばらしを経て造型ラインに搬入された鋳枠は、造型ライン上で直列状に並べられ、鋳枠搬送装置により定められたピッチずつ鋳型を造型する鋳型造型装置に搬送される。鋳型造型装置では、造型位置に搬送された鋳枠に上盛枠、下盛枠などを重ね合わせて鋳物砂を投入する重合枠を形成するため、鋳枠搬送装置による造型位置への正確な位置決めと位置決めされた鋳枠の移動停止状態の維持とは重要である。
このような、正確な位置決めと停止状態の維持を行うため、従来、図11〜13に示すように、鋳枠搬送装置に設けられた位置決め装置が知られている。この位置決め装置により、搬送された鋳枠10を所定の位置で所定の時間だけ移動停止状態とすることで、位置決めされた鋳枠10に造型のための必要な作業を加えるものである。
しかし、従来の位置決め装置は、鋳枠10の側面に設けられた被係合部の凹部86aに、搬送路の構造体99に設けられたシリンダ100から鋳枠10の搬送方向に直角な方向に進退するピストン101の先端部(係合部)102を係合させることで、構造体99に対して鋳枠10を一時的に移動停止状態とするものである(図11参照)。ピストン101の先端部102は鋳枠10の搬送方向に直角な方向にのみ可動するものである。鋳枠10の搬送方向の力が鋳枠10よりピストン101に加わった場合には、ピストン101とシリンダ100との間にはピストン101が後退する方向に対する側面からの力が加わって、ピストン101が後退しにくい。そのため、位置決め装置の作動により鋳枠側面の凹部86aからピストン101の先端部102が完全に外れて位置決めが解除されるまで(図12参照)、鋳枠10の搬送は開始(図13参照)できない。そして、位置決め解除指令と同時に鋳枠10の搬送を開始することができず、鋳枠10の搬送を、位置決め解除指令が行われた時点から、実際に位置決め解除されて鋳枠10の搬送が可能となる時期まで待たねばならず、造型設備全体のサイクルタイムの遅延原因となっていた。
また、鋳枠搬送後に位置決め装置を作動させる際も、鋳枠10の側面に設けられた凹部86a(被係合部)にピストン101の先端部(係合部)102を係合させるが、凹部86aと凹部86aに係合する先端部102とは搬送方向の係合可能範囲が狭いために、鋳枠の搬送が完了して所定位置に鋳枠10が完全に停止するまで、位置決め装置の作動を待機させる必要があり、それが造型設備全体のサイクルタイムの遅延原因となっていた。
また、鋳枠搬送装置によって搬送される各鋳枠は、高温である注湯により膨張するときのことを考慮して熱膨張分小さく寸法設定されているため、熱が冷める造型ライン上においては隣り合う鋳枠相互間に隙間が生じやすい。そして、鋳枠の搬送開始時には位置決め装置が解除されているため、並んだ複数の鋳枠の後端の鋳枠を押出し搬送装置で押すと、鋳枠相互間に生じていた隙間により、鋳枠搬送路に沿って並べられた隣接する鋳枠が互いに衝突して、砂鋳型の欠損、砂鋳型に収められた中子の倒れ及び中子のずれを発生させるおそれがあった。
本発明はかかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、造型工程のサイクルタイムを短縮化するとともに、砂鋳型の欠損、中子倒れ、中子ずれを生じさせない鋳枠搬送装置を提供することである。
請求項1に係る発明の構成上の特徴は、複数の鋳枠が直列状に並べられた鋳枠群を上流側から下流側へ搬送方向に搬送する鋳枠搬送路と、前記鋳枠搬送路の上流端部に設けられ前記鋳枠群の上流端鋳枠を前記下流側に押し出して前記鋳枠群を所定ピッチ間隔で搬送する押出し搬送装置と、前記鋳枠搬送路の下流端部に設けられ前記押出し搬送装置により押し出された前記鋳枠群のうちの下流端鋳枠の搬送方向への自由移動を規制するクッション装置と、前記鋳枠搬送路と前記鋳枠との間に設けられ、前記押出し搬送装置により前記搬送方向に搬送された前記鋳枠群のうち鋳型形成が行われる造型位置に位置決めされた造型鋳枠に隣接する隣接鋳枠を、前記造型位置に隣接する隣接位置に位置決めする位置決め装置と、を備え、前記位置決め装置は、前記隣接鋳枠に設けられた被係合部に係合して前記隣接鋳枠を前記隣接位置に位置決めする位置決め部材と、前記位置決め部材を進退移動させる進退装置と、前記押出し搬送装置が前記鋳枠群を前記搬送方向に搬送するとき、前記位置決め部材が前記進退装置により前記隣接鋳枠に向かって付勢された状態で、前記鋳枠群の搬送方向への移動を許容する許容装置と、前記押出し搬送装置により前記隣接鋳枠が搬送開始されて前記隣接位置から第1所定距離移動した第1所定位置を検出する第1所定位置検出装置と、を備え、前記鋳枠群は、搬送開始前に少なくとも前記造型鋳枠と前記隣接鋳枠との間に隙間を有し、前記進退装置は、前記第1所定位置検出装置により、前記押出し搬送装置の前進開始により搬送される前記隣接鋳枠が、前記第1所定位置に到達したことが検出されたとき、前記位置決め部材を後退させることである。
これによると、位置決め部材を進退装置によって前進させ、隣接鋳枠の被係合部に係合させて隣接鋳枠を隣接位置に位置決めすることで、造型鋳枠を造型位置に位置決めする。
そして、位置決め部材が進退装置によって隣接鋳枠に向かって付勢された状態、すなわち、位置決め部材が、付勢されることで隣接鋳枠の被係合部に係合している状態、及び被係合部には係合していないが付勢されることで位置決め部材が係合のために前進した状態のいずれかの状態である場合に、押出し搬送装置による鋳枠群の搬送方向の移動があった場合、許容装置によって鋳枠群の移動を許容する。
そのため、鋳枠群の搬送が停止中において、位置決め部材が、隣接鋳枠の被係合部に係合している場合、進退装置の作動による隣接鋳枠との係合の解除まで待つことなく、押出し搬送装置による隣接鋳枠の搬送方向の移動を開始することができ、位置決め解除指令と同時に鋳枠群の搬送を開始すること、および位置決め解除指令の前に鋳枠群の搬送を開始することができる。これによって、鋳型造型作業全体のサイクルタイムを短くして鋳型の製造効率を向上させることができる。
そして、位置決め解除指令は、搬送が開始された隣接鋳枠が第1所定位置に到達したことが検出された時点で実行される。
そのため、押出し搬送装置で押圧される上流端鋳枠から、位置決め装置で係合されている隣接鋳枠までの間に存在する各鋳枠相互間の隙間を、上流側から順に消失させることができる。そして、隙間が消失した後に位置決め部材の後退によって位置決め装置の位置決めが解除される。
そのため、位置決めが解除された鋳枠群は、各鋳枠相互間に隙間がない状態で押出し搬送装置とクッション装置とに挟持されて搬送されるので、隣接する鋳枠が互いに衝突することがない。これによって、鋳枠群の搬送時に各鋳枠が互いに衝突することによって生じる砂鋳型の欠損、砂鋳型に収められた中子の倒れ及び中子のずれの発生を防止して、鋳造される製品の歩留まりを向上させることができる。
請求項2に係る発明の構成上の特徴は、前記押出し搬送装置の前進停止により前記搬送が完了する前記隣接位置から第2所定距離前の第2所定位置に、搬送される鋳枠が到達したことを検出する第2所定位置検出装置をさらに備え、前記進退装置は、前記第2所定位置検出装置によって、搬送される鋳枠が前記第2所定位置に到達したことが検出されたとき、前記位置決め部材を前進させる請求項1に記載の鋳枠搬送装置としたことである。
これによると、進退装置によって位置決め部材が隣接鋳枠に向かって付勢され、位置決め部材が係合のために前進した状態であっても、許容装置は鋳枠群の搬送方向への移動を許容する。そして、鋳枠群の搬送が完了する隣接位置に到達する前に設定された第2所定位置に到達したことが検出されたとき、進退装置を作動させ、位置決め部材を係合のために前進させた状態で待機させることで、鋳枠群の搬送が完了する隣接鋳枠が隣接位置に割り出された時点で、同時に位置決め装置により隣接鋳枠が位置決めされる。
そのため、鋳枠群の搬送の完了と位置決め装置による位置決めとに時間的な遅れがなく、鋳枠群の搬送の完了まで位置決め装置の位置決め動作の開始を待つ必要がない。これによって、鋳型造型作業全体のサイクルタイムを短くして鋳型の製造効率を向上させることができる。
請求項3に係る発明の構成上の特徴は、前記位置決め部材は、前記鋳枠搬送路に前記搬送方向に対して直角な軸線回りに回動可能に中心部で軸支され、前記被係合部に係合する係合部が先端部に設けられるとともに、後端部が前記進退装置に連結され、前記進退装置は、ピストンがシリンダに摺動可能に嵌合され、ピストンによって分割された前記シリンダの前後室が、切替弁を介して圧力供給源と大気とに選択的に接続されるシリンダ装置であり、前記許容装置は、前記シリンダ装置の前室から突出するピストンが前記位置決め部材の後端部に連結され、前記シリンダの前記前室が圧力制御弁を介して前記切替弁に接続されている請求項1又は2に記載の鋳枠搬送装置としたことである。
これによると、切替弁の切り替えによりシリンダの前室に圧力供給源が接続されると、前室に高圧のエアが充填されてピストンを後退させる。後退したピストンは、ピストンの先端に連結された位置決め部材の後端部をシリンダ側へ引き寄せ、位置決め部材は搬送方向に直角な軸線回りに回動する。この回動により位置決め部材の先端部の係合部は、隣接鋳枠の被係合部に向かって付勢されることで前進し、被係合部と係合することで隣接鋳枠を隣接位置に位置決めする。
そして、係合部と被係合部とが係合状態にあるときに、隣接鋳枠が搬送方向へ移動した場合、被係合部の移動に伴って係合部が設けられている位置決め部材の先端部が、搬送方向に力を受ける。位置決め部材は回動可能なので、先端部が受けた搬送方向の力は、位置決め部材の係合部を被係合部から離間させる方向に回動する力に変換される。この場合、シリンダの前室は圧力供給源に接続されているため、位置決め部材には位置決め部材の係合部を被係合部に向かう方向に回動する付勢力が働いている。
しかし、前室と切替弁との間には圧力制御弁が設けられ、位置決め部材の係合部を被係合部に向かう方向に回動する付勢力は、圧力制御弁によって設定圧力以上にならないよう減圧制御される。
隣接鋳枠の搬送方向への移動によって、位置決め部材の先端部にある係合部を被係合部から離間させる方向に回動する力が働く。この離間させる方向の力によって前室の圧力が設定圧力以上になると、圧力制御弁が設定圧力に戻すように働いて前室の圧力を一定の設定圧力に保持する。この一定に保たれた設定圧力に基づく位置決め装置の保持力よりも、押出し搬送装置による隣接鋳枠を移動させる力の方が大きいので、位置決め部材が係合部を被係合部から離間させる方向に回動が可能となり、前記付勢力に抗した状態で回動して被係合部と係合部との係合が解除される。
このように、被係合部と係合部との解除のために、切替弁の切り替えにより圧力供給源にシリンダの後室が接続される前においても、鋳枠群の搬送方向の移動が許容される。そのため、位置決め装置の作動により位置決めが解除されるまで鋳枠群の搬送開始を待つ必要がなく、位置決め解除と搬送開始とに時間的な遅れが生じない。
また、係合部が被係合部に係合する前に、鋳枠群が搬送方向に移動している状態で切替弁をシリンダの前室と圧力供給源とが接続するように切替えた場合、位置決め部材の先端部は、被係合部に係合する方向に向かって付勢され、移動する鋳枠側面に接触する。係合する方向に向かう回転力としての付勢力によって生じる圧力は、圧力制御弁によって設定圧力以上にならないよう制御されているので、位置決め部材が鋳枠側面に接触して受ける反力によって生じる圧力よりも設定圧力を弱く設定することで、係合部が被係合部に係合する前における鋳枠群の搬送方向の移動が許容される。
このようにして、鋳枠群の搬送が停止する前に位置決め動作を開始することができ、鋳枠群の搬送が完了する時点で、同時に位置決め装置により隣接鋳枠が隣接位置に位置決めされる。
そのため、搬送の完了と位置決めとに時間的な遅れがなく、搬送の完了まで位置決め装置の位置決め動作の開始を待つ必要がない。
これらによって、鋳型造型作業全体のサイクルタイムを短くして鋳型の製造効率を向上させることができる。
請求項4に係る発明の構成上の特徴は、前記位置決め装置は、前記造型位置に位置決めされた前記造型鋳枠の上流側及び下流側に夫々隣接する前記各隣接鋳枠と前記鋳枠搬送路との間に設けられている請求項1乃至3のいずれか1項に記載の鋳枠搬送装置としたことである。
これによると、造型鋳枠の上流側および下流側に隣接鋳枠を位置決め装置によって位置決めし、造型鋳枠は上流側及び下流側の隣接鋳枠に挟持された状態で位置決めされる。この場合、鋳枠群の搬送の完了を待って、位置決め装置の位置決め動作の開始を行う必要がないので、鋳枠群の搬送が停止すると直ちに搬送された造型鋳枠を使用して鋳型を形成することができる。
鋳型の形成の際に造型鋳枠は位置決め装置との係合がないので、造型装置によって造型鋳枠を使用して行われる鋳型形成作業を円滑に実施することができる。
そして、造型された鋳型を含んだ鋳枠群の搬送を開始する際に、上流側及び下流側の隣接鋳枠の位置決め解除を待って、鋳枠群の搬送を開始する必要がないため、造型終了後直ちに搬送することができる。
このように、繰り返し行われる鋳枠が搬送される所定ピッチ毎にサイクルタイムを短くすることができるので、鋳型造型作業全体のサイクルタイムを極めて短くすることができる。
請求項5に係る発明の構成上の特徴は、前記造型鋳枠は、第1造型位置で鋳型形成が行われる第1造型鋳枠と、前記鋳枠搬送路の前記第1造型位置の下流側の第2造型位置で鋳型形成が行われる第2造型鋳枠とであり、前記第1造型位置と前記第2造型位置との間隔は、前記鋳枠の搬送方向の幅の2鋳枠分であり、前記隣接鋳枠は、前記第1造型鋳枠にその上流側及び下流側で隣接する上流側第1隣接鋳枠及び下流側第1隣接鋳枠と、前記第2造型鋳枠にその上流側及び下流側で隣接する上流側第2隣接鋳枠及び下流側第2隣接鋳枠とであり、前記位置決め装置は、前記上流側第1隣接鋳枠及び前記下流側第1隣接鋳枠に夫々対向して配置された第1位置決め装置と、前記上流側第2隣接鋳枠及び前記下流側第2隣接鋳枠に夫々対向して配置された第2位置決め装置とであり、前記押出し搬送装置は、1回の搬送において前記鋳枠群を前記2鋳枠分のピッチで前進させる請求項4に記載の鋳枠搬送装置とすることである。
これによると、押出し搬送装置による2鋳枠分の長さの搬送で、第1造型位置の2ピッチ上流に位置する鋳枠が、第1造型鋳枠として第1造型位置に割り出され、第2造型位置の2ピッチ上流に位置する鋳枠が、第1造型鋳枠として第2造型位置に割り出される。
この場合、第1造型鋳枠は、上流側第1隣接鋳枠と下流側第1隣接鋳枠とに挟まれた状態となり、第2造型鋳枠は、上流側第2隣接鋳枠と下流側第2隣接鋳枠とに挟まれた状態となる。
そして、上流側第1隣接鋳枠と下流側第1隣接鋳枠は、第1位置決め装置によって、上流側第2隣接鋳枠と下流側第2隣接鋳枠は、第2位置決め装置によって、夫々位置決めされる。その際、鋳枠群の搬送完了を待つことなく、位置決め部材が、隣接鋳枠の被係合部に向かって付勢されることで係合のために前進した状態とされ、鋳枠群の搬送完了と同時に迅速に位置決めされる。上流側及び下流側から隣接鋳枠に挟まれた第1造型鋳枠は、第1造型位置に位置決めされ、第2造型鋳枠も同様に第2造型位置に位置決めされる。続いて第1造型位置において第1造型鋳枠を使用して、第2造型位置において第2造型鋳枠を使用して、夫々鋳型が形成される。
そして、造型終了後、押出し搬送装置による鋳枠群の搬送方向の移動があった場合、位置決め部材が隣接鋳枠の被係合部に係合していても、許容装置によって鋳枠群の移動を許容するので、位置決め装置の作動による位置決め部材の係合解除を待つことなく、造型された鋳型を含む鋳枠群の搬送を迅速に開始することができる。
このように、第1造型位置と第2造型位置とが、鋳枠搬送路上で2鋳枠分を離間させて位置決めされているので、第1造型鋳枠と第2造型鋳枠とを前後に並べて2ピッチずつ搬送することで、2種類の鋳型を効率よく造型することができる。
また、鋳枠群の搬送の開始および搬送の終了において、位置決め装置による作動と押出し搬送装置による搬送とを待ち時間なく連動させることができ、繰り返し行われる鋳枠が搬送される2ピッチ毎にサイクルタイムを短くすることができるので、鋳型造型作業全体のサイクルタイムを極めて短くすることができる。
本発明の鋳枠搬送装置の平面概要図である。 位置決め装置により鋳枠が位置決めされている状態を示す図である。 鋳枠の搬送方向への移動に伴い、許容装置によって位置決め部材が許容装置により後退可能となって係合が外れた直後の状態を示す図である。 鋳枠の搬送方向への移動に伴い、許容装置によって位置決め部材が許容装置により後退可能となって係合が外れた状態を示す図である。 電磁切替弁の切り替えによって、位置決め装置が解除された状態を示す図である。 鋳枠の搬送が停止する前に、電磁切替弁を係合部が前進する位置に切替えた状態を示す図である。 前進した係合部が、許容装置により後退可能となって被係合部の側面を摺動する状態を示す図である。 係合部が被係合部に係合した状態を示す図である。 鋳枠群を搬送する工程を示すフローチャートである。 鋳枠群を搬送する状態を(a)〜(d)に分けて説明する図である。 従来の位置決め装置によって鋳枠を位置決めした状態を示す図である。 従来の位置決め装置における解除動作を示す図である。 従来の位置決め装置における位置決め装置解除後の鋳枠の搬送を示す図である。
図1は、本件発明にかかる鋳枠搬送装置を、上型用鋳枠・下型用鋳枠を搬送して鋳型造型装置4,6で鋳型を造型する造型ライン3において実施した第1実施形態の概要図である。本実施形態の鋳枠搬送装置2は、注湯された鋳型等を載置して搬送する定盤台車を搬送する定盤台車搬送装置8に平行に設けられている。造型ライン3は、定盤台車搬送装置8に位置決めされた空鋳枠搬出位置OPより搬入される鋳枠10,12に鋳物砂を砂込めして、鋳枠10,12に組み込まれた鋳型14を形成する。鋳枠搬送装置2は、押出し搬送装置16、鋳枠搬送路としての搬送ローラコンベヤ18、クッション装置20、鋳枠分離装置22、第1鋳型造型装置4、第2鋳型造型装置6、反転機(図略)、および型合わせ装置26を主に備えている。
搬送ローラコンベヤ18は、平行に離間して搬送方向に延在する一対のガイドフレーム30を有し、ガイドフレーム30の両内側に対に突出させた複数のローラ(図略)を搬送方向に並列させて形成されている。各ローラは、搬送方向に直角な回転軸心回りに回転自在に設けられている。搬送される鋳枠10,12は、これらのローラ上に載置されて搬送される。
搬送ローラコンベヤ18の上流端部には、押出し搬送装置16が設けられている。押出し搬送装置16は、鋳枠群10,12の上流端鋳枠USに当接して押し出すプッシュ部材34、プッシュ部材34を搬送方向に前進後退させる押出し駆動部としての押出しシリンダ装置36、押出しシリンダ装置36の駆動を制御する押出し駆動制御装置としての制御装置46等を有している。プッシュ部材34の先端には、鋳枠群10,12の上流端鋳枠USに当接する緩衝材38が被着されている。押出しシリンダ装置36は、プッシュ部材34がピストン部材である場合、ピストン部材とシリンダとで構成されるシリンダ装置である。押出しシリンダ装置36は、油圧供給源(図略)からの油圧によりプッシュ部材34を進退させる。押出し駆動制御装置は、例えば油圧供給源と押出しシリンダ装置36との間に設けられる電磁切替弁(図略)と、該電磁切替弁の切り替えを制御する制御装置46で構成される。搬送ローラコンベヤ18のローラ上に載置された鋳枠10,12は、押出し搬送装置16により2ピッチ(2鋳枠分の長さ)ずつ押されて搬送方向に搬送される。
搬送ローラコンベヤ18の下流端部には、クッション装置20が設けられている。クッション装置20は、鋳枠群10,12の下流端鋳枠DSに当接するクッション部材48、クッション部材48を搬送方向に前進後退させるクッション駆動部としてのクッションシリンダ装置50、クッションシリンダ装置50の駆動を制御するクッション駆動制御装置としての制御装置46等を備えている。クッション部材48の先端には、鋳枠群10,12の下流端鋳枠DSに当接する緩衝材54が被着されている。
クッションシリンダ装置50は、ピストン部材であるクッション部材48が摺動可能に嵌合するシリンダ装置である。クッションシリンダ装置50は、油圧供給源からの油圧によりクッション部材48を進退させる。クッション駆動制御装置は、例えば油圧供給源とクッションシリンダ装置50との間に設けられる電磁切替弁(図略)と、電磁切替弁の切り替えを制御する制御装置46で構成される。
鋳枠分離装置22は、定盤台車搬送装置8の空鋳枠搬出位置OPと、空鋳枠が搬送ローラコンベヤ18の上流端部に搬入される鋳枠投入位置SPとの間に設けられている。鋳枠分離装置22は、上型用鋳枠10及び下型用鋳枠12を把持する把持爪(図略)と、把持爪を昇降させる昇降シリンダ(図略)と、把持爪を空鋳枠搬出位置OPと鋳枠投入位置SPとの間で往復動させる移送装置(図略)が設けられている。この鋳枠分離装置22は、定盤台車搬送装置8の空鋳枠搬出位置OPに割り出された上型用鋳枠10と下型用鋳枠12とが重ねられた空鋳枠を、把持爪で把持して上昇させ、上昇した状態で鋳枠投入位置SPまで移動させ、搬送ローラコンベヤ18上に降下させて載置する。続いて下型用鋳枠12に重ねられた上型用鋳枠10のみを、把持して上昇させ、上昇した上型用鋳枠10を搬送ローラコンベヤ18上の下型用鋳枠12の前後のいずれかに移動させ、上型用鋳枠10と下型用鋳枠12とを搬送方向の前後に並べることで重ねられた鋳枠を分離する。
鋳型造型装置は、例えば、上鋳型14aを造型する第1鋳型造型装置4、及び下鋳型14bを造型する第2鋳型造型装置6として、搬送ローラコンベヤ18上で2鋳枠分の長さを離間させて配置されている。本実施形態では、搬送ローラコンベヤ18上において、第1鋳型造型装置4が搬送方向の上流側に、第2鋳型造型装置6が下流側に配置される。各鋳型造型装置4,6は、例えば、スクイズテーブル(図略)が装架され、スクイズテーブルは図略のシリンダ装置によって造型経路に沿って昇降される。各鋳枠(上型用鋳枠10、下型用鋳枠12)は、図略の模型が固定されたスクイズテーブルに図略の下盛枠に重ねられるように載置され、載置された鋳枠10,12には図略の上盛枠が重合される。重合された下盛枠、鋳枠及び上盛枠には、図略のホッパーから鋳物砂が投入され、鋳物砂が投入された下盛枠、鋳枠及び上盛枠は、図略のスクイズヘッド及びスクイズテーブルによりスクイズされて鋳枠毎に上鋳型14a又は下鋳型14bが造型される。造型された上鋳型14a又は下鋳型14bは、スクイズテーブルの下降によって、搬送ローラコンベヤ18上に載置され、スクイズテーブルが更に下降することで模型が離型される。
第1鋳型造型装置4において、第1造型鋳枠(例えば上型用鋳枠10)を使用して上鋳型14aを造型するため、第1造型鋳枠(上型用鋳枠10)が搬送された位置が第1造型位置MK1であり、第2鋳型造型装置6において、第2造型鋳枠(例えば下型用鋳枠12)を使用して下鋳型14bを造型するため、第2造型鋳枠(下型用鋳枠12)が搬送された位置が第2造型位置MK2である。
第1造型位置MK1に第1造型鋳枠(上型用鋳枠10)を位置決めするとき、搬送ローラコンベヤ18の上流側で第1造型鋳枠10に隣接する隣接位置RPに位置する鋳枠12が、上流側第1隣接鋳枠UR1として、下流側で第1造型鋳枠10に隣接する隣接位置RPに位置する鋳枠12が、下流側第1隣接鋳枠DR1として位置決めされる。
第2造型位置MK2に第2造型鋳枠(下型用鋳枠12)を位置決めするとき、搬送ローラコンベヤ18の上流側で第2造型鋳枠12に隣接する隣接位置RPに位置する鋳枠(上鋳型14a)10が、上流側第2隣接鋳枠UR2として、下流側で第2造型鋳枠12に隣接する隣接位置RPに位置する鋳枠(上鋳型14a)10が、下流側第2隣接鋳枠DR2として位置決めされる。
各隣接位置RPから搬送方向に夫々第1所定距離(例えば20センチ)移動した位置には、第1所定位置検出装置としての第1位置センサ19が夫々配置されている。各第1位置センサ19は、搬送が開始された各隣接鋳枠UR1,DR1,UR2,DR2が移動して第1所定位置CP1に到達するのを検出する。本実施形態では、例えば、隣接鋳枠UR1,DR1,UR2,DR2の後端部の通過を第1位置センサ19で検出することとし、隣接位置RPに隣接鋳枠UR1,DR1,UR2,DR2が位置決めされたときの隣接鋳枠UR1,DR1,UR2,DR2の後端部の位置より第1所定距離だけ前進させた搬送ローラコンベヤ18のガイドフレーム30上の位置に第1位置センサ19が夫々配置されている。
各隣接位置RPから搬送方向とは逆方向に夫々第2所定距離(例えば30センチ)移動した位置には、第2所定位置検出装置としての第2位置センサ21が夫々配置されている。各第2位置センサ21は、搬送が停止されて隣接鋳枠UR1,DR1,UR2,DR2となる鋳枠10,12が、隣接位置RPに停止する前に第2所定位置CP2に到達するのを検出する。本実施形態では、例えば、隣接鋳枠UR1,DR1,UR2,DR2となる鋳枠10,12の前端部の通過を第2位置センサ21で検出することとし、隣接位置RPに隣接鋳枠UR1,DR1,UR2,DR2が位置決めされたときの隣接鋳枠UR1,DR1,UR2,DR2の前端部の位置より第2所定距離だけ後退させた搬送ローラコンベヤ18のガイドフレーム30上の位置に第2位置センサ21が夫々配置されている。各第1位置センサ19及び各第2位置センサ21は、図略の通信手段により制御装置46に電気的に接続され、検出信号を制御装置46に出力する。
搬送ローラコンベヤ18を構成するガイドフレーム30には、位置決めされる上流側及び下流側第1隣接鋳枠UR1,DR1および上流側及び下流側第2隣接鋳枠UR2,DR2に夫々両側に対向するよう、位置決め装置60が配置されている。位置決め装置60には位置決めされる各隣接鋳枠UR1,DR1,UR2,DR2に向かって突出する位置決め部材62が設けられている。位置決め部材62は、図2に示すように、先端部に円筒状の係合部62aが設けられたL字状のアーム62bで主に構成される。L字の角部を形成するアーム62bの中心部は、ガイドフレーム30を相対移動不能に支持する支持フレーム(構造体)64に設けられた回転軸66に回動自在に軸支されている。この回転軸66は、搬送方向に直角な方向の軸心を有する。アーム62bの後端部は、進退装置68に相対回転可能に連結されている。
進退装置68は、ピストン70、シリンダ72、およびブラケット74から構成される進退シリンダ装置76、圧力供給源としてのエアポンプ78、切替弁としての電磁切替弁80等から構成される。ピストン70のロッド部70aの先端部は、連結回転軸71によってアーム62bの後端部に回動自在に連結され、ピストン70はシリンダ72に摺動可能に嵌合されている。シリンダ72は、ピストン70によってロッド部70aが挿入されている前室72aとブラケット74により固定される側にある後室72bとに区分けされる。シリンダ72の後端部は、支持フレーム64に固定されたブラケット74に連結軸82によって回動可能に連結されている。この連結軸82の軸心は、前記回転軸66及び連結回転軸71の軸心に平行に設けられている。
シリンダ72とエアポンプ78とはエアパイプ79によって連通されている。シリンダ72とエアポンプ78との間には電磁切替弁80が設けられ、電磁切替弁80によってシリンダ内の前室72a又は後室72bへのエアの充填が切り替えられる。電磁切替弁80は、制御装置46によって作動が制御される。電磁切替弁80とシリンダ72の前室72aに連通するエアパイプ79の途中にはチェック弁付減圧弁84が設けられ、チェック弁付減圧弁84によって前室72aに入るエア圧力の減圧制御が可能になっている。前室72aがエアポンプ78と連通されると、ピストン70が後退することで、アーム62bは、(図2において反時計回りに)回転してアーム62bの先端の係合部62aが搬送される鋳枠側へ前進する(係合可能位置)。逆に、後室72bにエアポンプ78と連通されると、ピストン70が前進することで、アーム62bは、(図2において時計回りに)回転してアーム62bの先端の係合部62aが搬送される鋳枠側より後退する(係合解除位置・図5参照)。
上型用鋳枠10及び下型用鋳枠12の両側面は、前記位置決め装置60の係合部62aに対応する位置に被係合部86が設けられている。被係合部86の搬送方向前後の端部は、中央部に向かって漸増するように搬送方向に対して傾斜する緩い斜面が対に形成されている。被係合部86の中央部は、係合部62aに係合可能な凹部86aが円筒曲面の一部で形成されている。また、各上型用鋳枠10及び下型用鋳枠12は、夫々鋳枠の種類を識別する識別番号が設けられている。これらの位置決め部材62、進退装置68及び被係合部86等により位置決め装置60が構成される。許容装置は、主としてL字状のアーム62b、回転軸66、チェック弁付減圧弁84により構成される。
なお、第1及び第2鋳型造型装置4,6の入口側には読取装置が設けられ、読取装置によって第1及び第2鋳型造型装置4,6に搬入される鋳枠10,12の識別番号が読み取られる。読み取られた識別番号に応じて鋳造される製品に適した造型条件が制御装置46から各鋳型造型装置4,6に出力される。
第2鋳型造型装置6の下流側は、反転機(図略)が配置されている。反転機は、下型用鋳枠内に造型された下鋳型14bを上下反転させるものである。反転機は、例えば、搬送方向と平行な軸線回りに180度割り出し可能なドラム(図略)内に、上下に2列のローラコンベヤ(図略)が搬送方向に平行に設けられている。ドラムが一方の回動端に位置するとき、一方のローラコンベヤが搬送ローラコンベヤ18と整列し、他方の回動端に位置するとき、他方のローラコンベヤが搬送ローラコンベヤ18と整列する。これによって、搬送ローラコンベヤ18から反転機の一方のローラコンベヤ上に搬入された下鋳型14bは、ドラムの180度回転によって反転され、他方のローラコンベヤ上に載置される。反転された下鋳型14bには中子入れ等の必要な作業が行われ、下流側にある型合わせ装置26に搬送される。
型合わせ装置26は、例えば一対の支持アーム(図略)を有する昇降装置(図略)が装備されている。造型された上鋳型14aが型合わせ装置26の所定位置に位置すると、各支持アームの対向面に水平に配列されたローラ(図略)が、搬送ローラコンベヤ18に整列する。そして、上鋳型14aは支持アームのローラ上に搬入される。続いて型合わせ装置26の開閉可能な一対の支持アームが下降し、一対のアームは、図略のシリンダ装置により上昇され、上鋳型14aを待機位置まで上昇させる。
そして、造型された下鋳型14bが型合わせ装置26の所定位置に位置決めされると、下鋳型14bは、型合わせ装置内の待機位置にある上鋳型14aに対向する位置に搬入される。そして、支持アームが下降されて上鋳型14aが下鋳型14bに重合され、型合わせされた鋳型14となる。型合わせされた鋳型14は、図略の移送装置により定盤台車搬送装置8の鋳型搬入位置IPに割り出された空の定盤(図略)上に載置される。このように型合わせ装置26は構成されている。
そして、重合された鋳型14は、定盤台車搬送装置8上を定盤に載置されて搬送され、図略の注湯エリアに送られる。
次に、上記のように構成された鋳枠搬送装置2に並べられた鋳枠群10,12が、停止された状態から搬送され、また停止されるまでの作動について、図9のフローチャート及び図10に基づいて以下に説明する。
並べられた鋳枠群10,12の下流端位置で、型合わせ装置26より上鋳型14a及び下鋳型14bが重ねられ、定盤台車搬送装置8の鋳型搬入位置IPに搬出された状態にある。
並べられた鋳枠群10,12の上流端において、鋳枠分離装置22により分離された下型用鋳枠12及び上型用鋳枠10が、空鋳枠搬出位置OPから搬送ローラコンベヤ18上の鋳枠投入位置SPに投入された状態にある。
このとき、図10(a)に示すように、搬送ローラコンベヤ上に並べられた鋳枠群10,12は、全体として上流側に位置決めされている。押出し搬送装置16のプッシュ部材34は、最後部に後退し、クッション装置20のクッション部材48は、最前部に前進している。第1造型位置MK1には、上型用鋳枠10が第1造型鋳枠として位置決めされている。第1造型鋳枠の上流側には上流側第1隣接鋳枠(下型用鋳枠12)UR1が、位置決め装置60により位置決めされ、第1造型鋳枠の下流側には下流側第1隣接鋳枠(下型用鋳枠12)DR1が、夫々位置決め装置60により位置決めされている。
第2造型位置MK2には下型用鋳枠12が、第2造型鋳枠として位置決めされている。第2造型鋳枠の上流側には上流側第2隣接鋳枠(上型用鋳枠10)UR2が、位置決め装置60により位置決めされ、第2造型鋳枠の下流側には下流側第2隣接鋳枠(上型用鋳枠10)DR2が、位置決め装置60により位置決めされている。
搬送ローラコンベヤ18上のこれらの上型用鋳枠10、下型用鋳枠12は、相互に隙間tが生じた状態で並べられている。
次に、制御装置46は、押出し搬送装置16の電磁切替弁を切り替えて、プッシュ部材34を前進させて上流端鋳枠USを搬送方向に前進させる(図9におけるステップ100(以下S100という。))。このとき、位置決め装置60は、図2に示すように、電磁切替弁80によりエアポンプ78がシリンダ72の前室72aに連通され、ピストン70のロッド部70aが後退する方向に付勢されている。ロッド部70aが後退することでアーム62bは反時計回りに回動して係合部62aが、鋳枠10又は12の被係合部86に向かって付勢されることで、係合部62aと被係合部86とが係合している。
そのため、まず、上流端鋳枠USから位置決めされた上流側第1隣接鋳枠UR1まで、並べられた鋳枠相互の隙間tが解消した状態となる。
さらに、プッシュ部材34を前進させて上流端鋳枠USを搬送方向に前進させことで、図3に示すように、下型用鋳枠12が搬送によって移動すると、移動する方向の力がアーム62bを後退する方向に回転する力に変換される。アーム62bの後端部に連結されたピストン70は、前室72aを圧縮する方向に移動し、前室72aの圧力を高める。前室72aの圧力が所定圧力以上に高まると、チェック弁付減圧弁84が前室72aを減圧する方向に圧力制御してピストン70の前進を可能とする。これにより、アーム62bは係合が外れる方向に回転し、係合部62aと被係合部86との係合が外れて(図3参照)、位置決めされていた上流側第1隣接鋳枠UR1は移動を開始する。この場合に、下流側第1隣接鋳枠DR1は、プッシュ部材の34による押圧で下流側第1隣接鋳枠DR1が搬送方向に移動するまで、位置決め部材62による係合が維持されるので、位置決めされている下流側第1隣接鋳枠DR1まで、並べられた鋳枠相互の隙間tが解消した状態となる。
上流側第1隣接鋳枠UR1の被係合部86から外れた位置決め部材62は、図4に示すように、アーム62bの係合部62aが鋳枠(上流側第1隣接鋳枠UR1)側へ前進した状態で維持される。
同様にして、上流側第2隣接鋳枠UR2、下流側第2隣接鋳枠DR2、およびクッション装置20のクッション部材48に位置決めされた下流端鋳枠DSまで、順に隙間tが解消される様に鋳枠群10,12が搬送される。このように、鋳枠群10,12は、押出し搬送装置16による所定の力を超える搬送方向の力を受けるまで、搬送ローラコンベヤ18の途中の複数箇所に設けられた位置決め装置60で留まろうとするため、鋳枠相互の隙間tを上流側から順番に解消する(図10(a)〜(b)参照)。
制御装置46は、押出し搬送装置16による搬送開始より鋳枠群10,12におけるすべての隣接位置RPにある隣接鋳枠UR1,DR1,UR2,DR2の後端部が、第1所定位置CP1に到達したか否かを判定する(S101)。そして、まだ第1所定位置CP1に到達していない隣接鋳枠UR1,DR1,UR2,DR2があると判定した場合、すべての隣接鋳枠UR1,DR1,UR2,DR2が第1所定位置CP1に到達するまで、判定を繰り返す。
そして、すべての隣接鋳枠UR1,DR1,UR2,DR2が第1所定位置CP1に到達したと判定した場合は、ステップ102へ移行する。
なお、本実施形態では、すべての隣接鋳枠UR1,DR1,UR2,DR2が、第1所定位置CP1に到達したか否かを判定して、ステップ102に移行するものとしたが、各隣接位置RPにおける隣接鋳枠UR1,DR1,UR2,DR2毎に第1所定位置CP1に到達したことを検出したときに、ステップ102に移行して位置決め装置60を個々に解除してもよい。
次に、ステップ102において、制御装置46は、図5に示すように、電磁切替弁80をシリンダ72の後室72bがエアポンプ78に連通するように切り替え、アーム62bを係合部62aが被係合部86から外れる方向に回転させる。
そして、図10(b)〜(c)に示すように、押出し搬送装置16で後端の鋳枠(上流端鋳枠US)を押すことで相互の隙間tが解消された鋳枠群10,12を、さらに2ピッチ分の残り分を搬送する(S103)。
このように、鋳枠群10,12の搬送方向への移動開始より隣接鋳枠UR1,DR1,UR2,DR2が第1所定位置CP1に移動するまで、位置決め装置60による係合の解除を遅らせることで、鋳枠群10,12の鋳枠相互間の隙間tを解消することができる。このとき、並んだ複数の鋳枠10,12の相互間に隙間tがないので、搬送ローラコンベヤ18に沿って並べられた隣接する鋳枠10,12が互いに衝突することなく、砂鋳型の欠損、砂鋳型に収められた中子の倒れ及び中子のずれの発生を防止することができる。
次に、制御装置46は、搬送される各鋳枠10,12の前端部が、各隣接位置RPの手前に定められた第2所定位置CP2に到達したか否かを第2位置センサ21からの検出信号に基づいて判定する(S104)。搬送される鋳枠10,12が第2所定位置CP2の到達前であると判定された場合には、第2所定位置CP2に到達するまで、判定を繰り返す。
そして、搬送が完了する各隣接位置RPの手前に設定された第2所定位置CP2に、搬送される鋳枠10,12が到達したと判定された場合は、ステップ105へ移行する。
制御装置は46、鋳枠群10,12が2枠分移動する手前の第2所定位置CP2において(図10(c)参照)、位置決め装置60の電磁切替弁80を切り替えてアーム62bを係合部62aが前進する方向(図6において反時計回り)に回転させる(S105)。位置決め部材62の係合部62aは停止前の搬送される上型用鋳枠10又は下型用鋳枠12の側面或は被係合部86の凹部86aに至る前の側面に当接し、該当接によって鋳枠群が搬送方向に移動する力(接触による反力)がアーム62bを後退する方向に回転する力に変換される。そして、アーム62bの後端部に連結されたピストン70は、前室72aを圧縮する方向に移動し、前室72aの圧力を高める。前室72aの圧力が所定圧力以上に高まると、チェック弁付減圧弁84が前室72aを減圧する方向に圧力制御してピストン70の前進を可能とする(図7参照)。これによって、係合部62aが被係合部86と係合した状態から搬送方向の移動を許容するのと同様にして、係合部62aが被係合部86に係合する前に、係合部62aを鋳枠側へ前進させた状態での鋳枠群10,12の搬送方向の移動を許容する。
次に、ステップ106へ移行し、鋳枠群10,12の搬送が完了したか否かが判定される。
図10(d)に示すように、係合部62aが被係合部86に係合する位置まで搬送されると、係合部62aは被係合部86の凹部86aに直ちに嵌合して(図8参照)、各位置決め装置60に対応する位置に搬送された上型用鋳枠10又は下型用鋳枠12を位置決めする。鋳枠群10,12の搬送の完了は、例えば、位置決め装置60の係合部62aと被係合部86との嵌合を電気的に判定すること、第1及び第2造型位置MK1、MK2において設けられた位置センサ(図略)により、所定の造型鋳枠10,12が第1及び第2造型位置MK1、MK2造型位置に位置決めされたこと等によって判定される(S106)。鋳枠群の搬送が完了していないと判定された場合には、搬送完了の判定を繰り返し実施する。
搬送が完了したと判定された場合には、鋳枠群の搬送制御を終了する。
このように、搬送方向に移動する鋳枠群10,12の停止するのを待って、位置決め装置60を作動させる必要がないので、造型設備全体のサイクルタイムを短くすることができる。
上記のように構成された鋳枠搬送装置2によると、位置決め部材62を進退装置68によって前進させ、位置決め部材62を上流側・下流側第1隣接鋳枠UR1・DR1及び上流側・下流側第2隣接鋳枠UR2・DR2の被係合部86に夫々係合させ、上流側・下流側第1隣接鋳枠UR1・DR1及び上流側・下流側第2隣接鋳枠UR2・DR2を隣接位置RPに位置決めすることで、第1造型鋳枠(上型用鋳枠10)を第1造型位置MK1に位置決めし、第2造型鋳枠(下型用鋳枠12)を第2造型位置MK2に位置決めする。
そして、位置決め部材62が進退装置68によって各隣接鋳枠UR1,DR1,UR2,DR2に向かって付勢された状態、すなわち、位置決め部材62が、付勢されることで隣接鋳枠UR1,DR1,UR2,DR2の被係合部86に係合している状態、及び被係合部86には係合していないが付勢されることで位置決め部材62が係合のために前進した状態のいずれかの状態である場合に、押出し搬送装置16による鋳枠群10,12の搬送方向の移動があった場合、チェック弁付減圧弁84によって鋳枠群10,12の移動を許容する。
そのため、鋳枠群10,12の搬送が停止中において、位置決め部材62が、隣接鋳枠UR1,DR1,UR2,DR2の被係合部86に係合している場合、進退装置68の作動による隣接鋳枠UR1,DR1,UR2,DR2との係合の解除まで待つことなく、押出し搬送装置16による隣接鋳枠UR1,DR1,UR2,DR2の搬送方向の移動を開始することができ、位置決め解除指令と同時に鋳枠群10,12の搬送を開始すること、および位置決め解除指令の前に鋳枠群10,12の搬送を開始することができる。
また、鋳枠群10,12の搬送が停止される前においても、進退装置68を作動させて位置決め部材62を係合のために前進した状態で待機させることができる。これによって、鋳枠群10,12の搬送が完了した時点で、同時に位置決め装置60により各隣接鋳枠UR1,DR1,UR2,DR2を位置決めすることができる。このように、鋳枠群10,12の搬送が完了するのを待って進退装置68を作動させて位置決めする必要がない。
これによって、鋳型造型作業全体のサイクルタイムを短くして鋳型の製造効率を向上させることができる。
また、前述のように、位置決め解除指令は、搬送が開始された隣接鋳枠UR1,DR1,UR2,DR2が第1所定位置CP1に到達したことが検出された時点で実行される。
そのため、押出し搬送装置16で押圧される上流端鋳枠USから、位置決め装置60で保持された隣接鋳枠UR1,DR1,UR2,DR2までの間に存在する各鋳枠相互間の隙間tを、上流側から順に消失させることができる。そして、隙間tが消失した後に位置決め部材62の後退によって位置決め装置60の位置決めが解除される。そのため、位置決めが解除された鋳枠群10,12は、各鋳枠相互間に隙間tがない状態で押出し搬送装置16とクッション装置20とに挟持されて搬送されるので、隣接する鋳枠10,12が互いに衝突することがない。これによって、鋳枠群10,12の搬送時に各鋳枠10,12が互いに衝突することによって生じる砂鋳型の欠損、砂鋳型に収められた中子の倒れ及び中子のずれの発生を防止して、鋳造される製品の歩留まりを向上させることができる。
また、進退装置68によって位置決め部材62が夫々隣接鋳枠UR1,DR1,UR2,DR2に向かって付勢され、各位置決め部材62が係合のために前進した状態であっても、チェック弁付減圧弁84は鋳枠群10,12の搬送方向への移動を許容する。そして、鋳枠群10,12の搬送が完了する各隣接位置RPに到達する前の各第2所定位置CP2に、搬送される鋳枠10,12が到達したことが検出されたとき、進退装置68を作動させる。この進退装置68の作動によって、位置決め部材62を係合のために前進させて待機することで、鋳枠群10,12の搬送が完了する鋳枠10,12が夫々隣接位置RPに割り出された時点で、同時に位置決め装置60により各隣接鋳枠UR1,DR1,UR2,DR2が位置決めされる。
そのため、鋳枠群10,12の搬送の完了と位置決め装置60による位置決めとに時間的な遅れがなく、鋳枠群10,12の搬送の完了まで位置決め装置60の位置決め動作の開始を待つ必要がない。これによって、鋳型造型作業全体のサイクルタイムを短くして鋳型の製造効率を向上させることができる。
また、電磁切替弁80の切り替えによりシリンダ72の前室72aにエアポンプ78が接続されると、前室72aに高圧のエアが充填されてピストン70を後退させる。後退したピストン70は、ピストンロッド部70aの先端に連結された位置決め部材62の後端部をシリンダ72側へ引き寄せ、位置決め部材62は搬送方向に直角な軸線回りに回動する。この回動により位置決め部材62の先端部の係合部62aは、隣接鋳枠UR1,DR1,UR2,DR2の被係合部86に向かって夫々付勢されることで前進し、被係合部86と夫々係合することで各隣接鋳枠UR1,DR1,UR2,DR2を夫々隣接位置RPに位置決めする。
そして、係合部62aと被係合部86とが夫々係合状態にあるときに、隣接鋳枠UR1,DR1,UR2,DR2が搬送方向へ移動した場合、被係合部86の移動に伴って係合部62aが設けられている位置決め部材62の先端部が、搬送方向に力を受ける。位置決め部材62は回動可能なので、先端部が受けた搬送方向の力は、位置決め部材62の係合部62aを被係合部86から離間させる方向に回動する力に変換される。この場合、シリンダ72の前室72aはエアポンプ78に接続されているため、位置決め部材62には位置決め部材62の係合部62aを被係合部86に向かう方向に回動する付勢力が働いている。
しかし、前室72aと電磁切替弁80との間にはチェック弁付減圧弁84が設けられ、位置決め部材62の係合部62aを被係合部86に向かう方向に回動する付勢力は、チェック弁付減圧弁84によって設定圧力以上にならないよう減圧制御される。
隣接鋳枠UR1,DR1,UR2,DR2の搬送方向への移動によって、位置決め部材62の先端部にある係合部62aを被係合部86から離間させる方向に回動する力が働く。この離間させる方向の力によって前室72aの圧力が設定圧力以上になると、チェック弁付減圧弁84により前室72aの圧力が減圧されることで一定の設定圧力に保たれる。この一定に保たれた設定圧力に基づく位置決め装置60の保持力よりも、押出し搬送装置16による隣接鋳枠UR1,DR1,UR2,DR2を移動させる力の方が大きいので、位置決め部材62が係合部62aを被係合部86から離間させる方向に回動が可能となり、前記付勢力に抗した状態で回動して被係合部86と係合部62aとの係合が解除される。
このように、被係合部86と係合部62aとの解除のために、電磁切替弁80の切り替えによりエアポンプ78にシリンダ72の後室72bが接続される前においても、鋳枠群10,12の搬送方向の移動が許容される。そのため、位置決め装置60の作動により位置決めが解除されるまで鋳枠群10,12の搬送開始を待つ必要がなく、位置決め解除と搬送開始とに時間的な遅れが生じない。
また、係合部62aが被係合部86に係合する前に、鋳枠群10,12が搬送方向に移動している状態で電磁切替弁80をシリンダ72の前室72aとエアポンプ78とが接続するように切替えた場合、位置決め部材62の先端部は、被係合部86に係合する方向に向かって付勢され、移動する鋳枠10,12側面に接触する。係合する方向に向かう回転力としての付勢力は、チェック弁付減圧弁84によって設定圧力以上にならないよう制御されているので、位置決め部材62が鋳枠側面に接触して受ける反力よりも設定圧力を弱く設定することで、係合部62aが被係合部86に係合する前における鋳枠群10,12の搬送方向の移動が許容される。
このようにして、鋳枠群10,12の搬送が停止する前に位置決め動作を開始することができ、鋳枠群10,12の搬送が終了する時点で、同時に位置決め装置により各隣接鋳枠UR1,DR1,UR2,DR2が各隣接位置RPに位置決めされる。
また、造型鋳枠10,12の上流側および下流側の隣接鋳枠UR1,DR1,UR2,DR2を位置決め装置60によって位置決めし、第1造型鋳枠10は、上流側及び下流側の第1隣接鋳枠UR1,DR1に挟持された状態で位置決めされる。第2造型鋳枠12は、上流側及び下流側の第2隣接鋳枠UR2,DR2に挟持された状態で位置決めされる。この場合、鋳枠群10,12の搬送の完了を待って、位置決め装置60の位置決め動作の開始を行う必要がないので、鋳枠群10,12の搬送が停止すると直ちに搬送された造型鋳枠10,12を使用して鋳型14を形成することができる。
鋳型14の形成の際に造型鋳枠10,12は、位置決め装置60との係合がないので、各鋳型造型装置4,6によって造型鋳枠10,12を上下動させて行われる鋳型形成作業を円滑に実施することができる。
そして、造型された鋳型14を含んだ鋳枠群10、12の搬送を開始する際に、上流側及び下流側の隣接鋳枠UR1,DR1,UR2,DR2の位置決め解除を待って、鋳枠群10,12の搬送を開始する必要がないため、造型終了後直ちに搬送することができる。
このように、繰り返し行われる鋳枠10,12が搬送される所定ピッチ毎にサイクルタイムを短くすることができるので、鋳型造型作業全体のサイクルタイムを極めて短くすることができる。
また、押出し搬送装置16による2鋳枠分の長さの搬送で、第1造型位置MK1の2ピッチ上流に位置する上型用鋳枠10が、第1造型鋳枠として第1造型位置MK1に割り出され、第2造型位置MK2の2ピッチ上流に位置する下型用鋳枠12が、第1造型鋳枠として第2造型位置MK2に割り出される。
この場合、第1造型鋳枠10は、上流側第1隣接鋳枠UR1と下流側第1隣接鋳枠DR1とに挟まれた状態となり、第2造型鋳枠12は、上流側第2隣接鋳枠UR2と下流側第2隣接鋳枠DR2とに挟まれた状態となる。
そして、上流側第1隣接鋳枠UR1と下流側第1隣接鋳枠DR1は、第1位置決め装置60Aによって、上流側第2隣接鋳枠UR2と下流側第2隣接鋳枠DR2は、第2位置決め装置60Bによって、夫々隣接位置RPに位置決めされる。その際、鋳枠群10,12の搬送完了を待つことなく、位置決め部材62が、隣接鋳枠UR1,DR1,UR2,DR2の各被係合部86に向かって付勢されることで前進した状態とされ、鋳枠群10,12の搬送完了と同時に迅速に位置決めされる。上流側及び下流側から第1隣接鋳枠UR1,DR1に挟まれた第1造型鋳枠10は、第1造型位置MK1に位置決めされ、第2造型鋳枠12も同様に第2造型位置MK2に位置決めされる。続いて第1造型位置MK1において第1造型鋳枠10を使用して、第2造型位置MK2において第2造型鋳枠12を使用して、夫々鋳型14が形成される。
そして、造型終了後、押出し搬送装置16による鋳枠群10,12の搬送方向の移動があった場合、位置決め部材62が各隣接鋳枠UR1,DR1,UR2,DR2の被係合部86に夫々係合していても、チェック弁付減圧弁84によって鋳枠群10,12の移動を許容するので、位置決め装置60の作動による位置決め部材62の係合解除を待つことなく、造型された鋳型14を含む鋳枠群10,12の搬送を迅速に開始することができる。
このように、第1造型位置MK1と第2造型位置MK2とが、鋳枠搬送路上で2鋳枠分を離間させて位置決めされているので、第1造型鋳枠10と第2造型鋳枠12とを前後に並べて2ピッチずつ搬送することで、2種類の鋳型14a,14bを効率よく造型することができる。
また、鋳枠群10,12の搬送の開始および搬送の終了において、位置決め装置60による作動と押出し搬送装置16による搬送とを待ち時間なく連動させることができ、繰り返し行われる鋳枠10,12が搬送される2ピッチ毎にサイクルタイムを短くすることができるので、鋳型造型作業全体のサイクルタイムを極めて短くすることができる。
なお、本実施形態において、位置決め部材をL字状のアームをエアシリンダで回転させることで進退させるものとしたが、これに限定されず、例えば短冊状、長方形状、U字状のアームを、電動モータによるアクチュエータで、アームの先端部を進退させるものでもよい。
また、許容装置を、チェック弁付きの減圧弁としたが、これに限定されず、例えばバネ定数が可変なバネ装置(空気ばね、電磁ばね等)を、アームを突出させる側に設け、アームを突出させる力を調整することで被係合部に対する位置決め部材の係合を許容する装置でもよい。
また、第1造型位置に上型用鋳枠を、第2造型位置に下型用鋳枠を夫々位置決めするものとしたが、これに限定されず、例えば、第1造型位置に下型用鋳枠を、第2造型位置に上型用鋳枠を夫々位置決めするものでもよい。
また、造型ラインにおいて、第1鋳型造型装置と第2鋳型造型装置との2つの鋳型造型装置を使用して鋳型の造型を行うものとしたが、これに限定されず、例えば1つの鋳型造型装置を配置するものでもよい。
また、第1鋳型造型装置と第2鋳型造型装置とが、2ピッチ分離間されて配置されるものとしたが、これに限定されず、例えば、4ピッチ分離間させる等、生産形態の必要に応じて任意に設定できる。
また、位置決め装置の作動を開始する第1所定位置及び第2所定位置の検出を位置センサによるものとしたが、これに限定されず、例えば、制御装置で鋳枠群の搬送速度、搬送距離等より第1所定位置、第2所定位置を時間の単位で演算して記憶し、搬送開始時点からの時間で第1所定位置を特定し、搬送終了予定時点からの時間で第2所定位置を特定するものとしてもよい。この場合タイマーによりカウントされるよう、第1所定位置及び第2所定位置に対応する時間が設定される。
また、第1位置センサ19及び第2位置センサ20を4箇所の隣接位置RPの全てに配置するものとしたが、これに限定されず、例えば第1造型位置MK1の上流側にある隣接位置RPだけに第1位置センサ19及び第2位置センサ20を配置してもよく、第2造型位置MK2の下流側にある隣接位置RPだけに第1位置センサ19及び第2位置センサ20を配置してもよい。
また、第1所定位置及び第2所定位置を隣接位置より夫々一定の距離を隔てた位置としたが、これに限定されず、例えば、鋳枠搬送路の上流側から下流側に向かって隣接位置からの距離が漸増或いは漸減するようにしてもよい。
第1位置センサ及び第2位置センサを、前記第1位置及び前記第2位置に対応させて押出し搬送装置16のプッシュ部材が前進する位置に夫々設けてもよい。また、第1位置センサ及び第2位置センサを、前記第1位置及び前記第2位置に対応させてクション装置20のクッション部材48が後退する位置に夫々設けてもよい。
斯様に、上記した実施の形態で述べた具体的構成は、本発明の一例を示したものにすぎず、本発明はそのような具体的構成に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の態様を採り得るものである。
2…鋳枠搬送装置、10…鋳枠・造型鋳枠・隣接鋳枠(第1造型鋳枠)、12…鋳枠・造型鋳枠・隣接鋳枠(第2造型鋳枠)、14…鋳型、14a…上鋳型、14b…下鋳型、16…押出し搬送装置、18…鋳枠搬送路(搬送ローラコンベヤ)、20…クッション装置、60…位置決め装置、60A…第1位置決め装置、60B…第2位置決め装置、62…位置決め部材、62a…係合部、68…進退装置、70…ピストン、72…シリンダ、72a…前室、72b…後室、76…進退装置(進退シリンダ装置)、80…切替弁(電磁切替弁)、84…許容装置(チェック弁付減圧弁)、86…被係合部、DR1…下流側第1隣接鋳枠、DR2…下流側第2隣接鋳枠、DS…下流端鋳枠、IP…鋳枠搬入位置、MK1…造型位置・第1造型位置、MK2…造型位置・第2造型位置、OP…空鋳枠搬出位置、RP…隣接位置、SP…鋳枠投入位置、US…上流端鋳枠、UR1…上流側第1隣接鋳枠、UR2…上流側第2隣接鋳枠。

Claims (5)

  1. 複数の鋳枠が直列状に並べられた鋳枠群を上流側から下流側へ搬送方向に搬送する鋳枠搬送路と、
    前記鋳枠搬送路の上流端部に設けられ前記鋳枠群の上流端鋳枠を前記下流側に押し出して前記鋳枠群を所定ピッチ間隔で搬送する押出し搬送装置と、
    前記鋳枠搬送路の下流端部に設けられ前記押出し搬送装置により押し出された前記鋳枠群のうちの下流端鋳枠の搬送方向への自由移動を規制するクッション装置と、
    前記鋳枠搬送路と前記鋳枠との間に設けられ、前記押出し搬送装置により前記搬送方向に搬送された前記鋳枠群のうち鋳型形成が行われる造型位置に位置決めされた造型鋳枠に隣接する隣接鋳枠を、前記造型位置に隣接する隣接位置に位置決めする位置決め装置と、を備え、
    前記位置決め装置は、
    前記隣接鋳枠に設けられた被係合部に係合して前記隣接鋳枠を前記隣接位置に位置決めする位置決め部材と、
    前記位置決め部材を進退移動させる進退装置と、
    前記押出し搬送装置が前記鋳枠群を前記搬送方向に搬送するとき、前記位置決め部材が前記進退装置により前記隣接鋳枠に向かって付勢された状態で、前記鋳枠群の搬送方向への移動を許容する許容装置と、
    前記押出し搬送装置により前記隣接鋳枠が搬送開始されて前記隣接位置から第1所定距離移動した第1所定位置を検出する第1所定位置検出装置と、を備え、
    前記鋳枠群は、搬送開始前に少なくとも前記造型鋳枠と前記隣接鋳枠との間に隙間を有し、
    前記進退装置は、前記第1所定位置検出装置により、前記押出し搬送装置の前進開始により搬送される前記隣接鋳枠が、前記第1所定位置に到達したことが検出されたとき、前記位置決め部材を後退させる鋳枠搬送装置。
  2. 前記押出し搬送装置の前進停止により前記搬送が完了する前記隣接位置から第2所定距離前の第2所定位置に、搬送される鋳枠が到達したことを検出する第2所定位置検出装置をさらに備え、
    前記進退装置は、前記第2所定位置検出装置によって、搬送される鋳枠が前記第2所定位置に到達したことが検出されたとき、前記位置決め部材を前進させる請求項1に記載の鋳枠搬送装置。
  3. 前記位置決め部材は、前記鋳枠搬送路に前記搬送方向に対して直角な軸線回りに回動可能に中心部で軸支され、前記被係合部に係合する係合部が先端部に設けられるとともに、後端部が前記進退装置に連結され、
    前記進退装置は、ピストンがシリンダに摺動可能に嵌合され、ピストンによって分割された前記シリンダの前後室が、切替弁を介して圧力供給源と大気とに選択的に接続されるシリンダ装置であり、
    前記許容装置は、前記シリンダ装置の前室から突出するピストンが前記位置決め部材の後端部に連結され、前記シリンダの前記前室が圧力制御弁を介して前記切替弁に接続されている請求項1又は2に記載の鋳枠搬送装置。
  4. 前記位置決め装置は、前記造型位置に位置決めされた前記造型鋳枠の上流側及び下流側に夫々隣接する前記各隣接鋳枠と前記鋳枠搬送路との間に設けられている請求項1乃至3のいずれか1項に記載の鋳枠搬送装置。
  5. 前記造型鋳枠は、第1造型位置で鋳型形成が行われる第1造型鋳枠と、前記鋳枠搬送路の前記第1造型位置の下流側の第2造型位置で鋳型形成が行われる第2造型鋳枠とであり、
    前記第1造型位置と前記第2造型位置との間隔は、前記鋳枠の搬送方向の幅の2鋳枠分であり、
    前記隣接鋳枠は、前記第1造型鋳枠にその上流側及び下流側で隣接する上流側第1隣接鋳枠及び下流側第1隣接鋳枠と、前記第2造型鋳枠にその上流側及び下流側で隣接する上流側第2隣接鋳枠及び下流側第2隣接鋳枠とであり、
    前記位置決め装置は、前記上流側第1隣接鋳枠及び前記下流側第1隣接鋳枠に夫々対向して配置された第1位置決め装置と、前記上流側第2隣接鋳枠及び前記下流側第2隣接鋳枠に夫々対向して配置された第2位置決め装置とであり、
    前記押出し搬送装置は、1回の搬送において前記鋳枠群を前記2鋳枠分のピッチで前進させる請求項4に記載の鋳枠搬送装置。
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