JP2015173657A - 免疫染色組織からの核酸抽出方法 - Google Patents

免疫染色組織からの核酸抽出方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015173657A
JP2015173657A JP2014054562A JP2014054562A JP2015173657A JP 2015173657 A JP2015173657 A JP 2015173657A JP 2014054562 A JP2014054562 A JP 2014054562A JP 2014054562 A JP2014054562 A JP 2014054562A JP 2015173657 A JP2015173657 A JP 2015173657A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tissue
substrate
red
immunostaining
nucleic acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014054562A
Other languages
English (en)
Inventor
寛樹 大塚
Hiroki Otsuka
寛樹 大塚
陽 妙本
Akira Taemoto
陽 妙本
黒田 俊彦
Toshihiko Kuroda
俊彦 黒田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP2014054562A priority Critical patent/JP2015173657A/ja
Publication of JP2015173657A publication Critical patent/JP2015173657A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

【課題】病理切片組織から、免疫染色により選択的に組織を回収し、核酸を抽出することを課題とする。【解決手段】免疫染色された病理切片組織から核酸を抽出する方法であって、該免疫染色に用いる発色基質が、ジアミノベンジジン(DAB)以外のペルオキシダーゼ基質、またはアルカリフォスファターゼ基質である方法。【選択図】なし

Description

本発明は、免疫染色により選択的に回収された病理染色組織から核酸を抽出する方法に関する。
近年、病院や研究機関等で莫大な数の検体が保管されている、ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)組織に代表されるような、固定液によって固定された組織や細胞中の核酸を解析する技術に対して大いに期待が高まっている。特に、FFPE組織については、過去の膨大な疾患データが蓄積されていることから、FFPE組織から核酸を抽出し、それらの発現を解析できる技術を確立すれば、長期間保存された組織を用いた遡及的な研究が可能となり、将来的には疾患の治療や予防に大きく貢献できる。FFPE組織からの核酸抽出、及び検査の有用な一例として、乳癌の予後予測は、世界で数百億円規模の市場であると言われており、そのニーズは年々高まっている。
FFPE組織から核酸を抽出するためには、検査目的とする疾患の陽性部位を選択的に回収することが重要である。これは、陰性部位や余分な細胞成分を除くことで、遺伝子発現解析時において、バックグラウンドノイズが低く、特異性の高いデータを、再現性良く得られるためである。
組織の陽性、陰性部位を識別し、陽性部位を選択的に回収する方法としては、病理染色が用いられている。病理染色には、従来から広く用いられてきたクレシルバイオレット染色やヘマトキシリン・エオジン染色(HE染色)の他に、組織中の抗原を特異的に検出する免疫染色(免疫組織化学染色法)がある。
クレシルバイオレット染色やHE染色は、従来から広く用いられてきた染色法であるが、判定は染色部位の形態観察によるため、病理の専門家による熟練の判定技術が必要であり、一検体あたりの処理に多くの時間を要することが課題であった。処理に時間がかかれば、組織が空気中に暴露される時間が延び、核酸の分解が進むことが懸念される。
一方、免疫染色は、細胞や組織内の特定の抗原を標的とし、抗原に特異的な抗体を反応させた後に、抗体に標識した酵素や色素等の発色反応を利用して、抗原抗体反応の結果を可視化することを特徴とする方法である。本方法を用いることで、病理判定が非常に明確となり、また専門家による特定の判定技術を必要としないため、多くの病院や検査機関、及び研究機関等で広く普及している。
病理切片組織から抗原陽性部位を素早く切り出す方法として、レーザーマイクロダイセクション(LMD)を使用する例が近年増加している。LMD法は、レーザー照射装置が付属された顕微鏡を用いて、顕微鏡下で組織を観察しながらレーザーによって陽性部位を切り出し、回収する方法である。前述の免疫染色と組み合わせることで、短時間でより正確に陽性部位を回収することが可能となり、非常に有用なツールである。LMDは、透過光で組織を判定することが特徴であり、この透過光下においては、未染色部位が黒色様に見えることとなる。
臨床現場における免疫染色では、発色の際に標識酵素と反応させる発色基質として、従来、ジアミノベンジジン(DAB)(後述の化合物1)が用いられてきた。これは、DABの染色密度が高く、感度が高いことに加えて、光学顕微鏡の反射光下で病理判定する際、DAB染色部位(陽性部位)が褐色に発色するのに対し、未染色部位(陰性部位)は白色であるため、陽性と陰性部位が明瞭に識別されるためである。
特許文献1には、固定生物学的試料から生体分子を単離、抽出または精製するためのターゲット細胞または組織を決定する方法、また病理切片から核酸を抽出する方法が記載されている。該固定生物学的試料とは、一般的な方法によって固定化された蝋包埋試料、パラフィン包埋試料等であり、該生体分子とは、RNAを含む核酸やタンパク質である。ターゲット細胞または組織を決定する際における、該固定生物学的試料を可視化する方法として、組織染色剤を使用する方法についての記載がある。具体的には、ヘマトキシリン・エオシン染色、アザン染色及びPAS(過ヨウ素酸シッフ染色)を使用した、免疫染色を使用しない染色法について開示されている。
免疫染色における標識酵素の基質との反応で呈色する色素として、アミノエチルカルバゾール(AEC)、テトラメチルベンジジン(TMB)、Fast Red、Fast Blue等を使用することが、特許文献2に開示されている。この開示は、呈色物または発光物で抗原を多重染色する、多重免疫組織化学的染色方法を用いて二以上の異なる抗原を検出する方法に関するものである。異なる成分強度を有する複数の色素を用いて免疫染色する方法であり、成分強度の差異に基づいて抗原を検出することを特徴としている。
特表2013−531987号公報 特開2005−17133号公報
上記のとおり、免疫染色においては、発色の際に標識酵素と反応させる発色基質として、従来、ジアミノベンジジン(DAB)が通常用いられてきた。しかしながら、DABで染色した切片から核酸を抽出する場合には、未染色の切片、また上記のクレシルバイオレット染色やHE染色をした切片から核酸を抽出する場合と比較して、最終的な核酸収量が著しく劣ることが課題となっていた。核酸収量が落ちる理由として、核酸抽出に先立って免疫染色切片を溶解する際、DABが不溶性であるため組織のタンパク溶解を阻害していること、LMDを用いた組織切り出しの際、陽性と陰性部位の判定が困難であり、正しく陽性部位を回収できていないこと、陽性と陰性部位を判定する際、多くの時間を要することで組織が空気中に暴露される時間が延び、核酸の分解が進んでいること等、いくつかの原因が考えられる。いずれにしても、DABは免疫染色で最も一般的に利用される発色基質である一方で、DAB染色切片からの核酸抽出において核酸収量が著しく落ちることは、大きな課題となることから、免疫染色の発色工程においてこれに変わる方法が望まれる。
上記課題に鑑みて、本発明者らは鋭意検討した結果、免疫染色された病理切片組織から核酸を抽出する方法において、免疫染色に用いる発色基質としてDAB以外のペルオキシダーゼ基質、またはアルカリフォスファターゼ基質を用いることで、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、次の(1)〜(4)で構成される。
(1)免疫染色された病理切片組織から核酸を抽出する方法であって、当該免疫染色に用いる発色基質が、DAB以外のペルオキシダーゼ基質、またはアルカリフォスファターゼ基質である方法。
(2)前記発色基質がペルオキシダーゼ基質であって、当該ペルオキシダーゼ基質がアミノエチルカルバゾール(AEC)、テトラメチルベンジジン(TMB)、Nova Red、LV Red、Romulin Red、Vina GreenまたはHistoGreenである、(1)に記載の方法。
(3)前記発色基質がアルカリフォスファターゼ基質であって、当該アルカリフォスファターゼ基質が、VECTOR Red、VECTOR Blue、Fast Red、Fast Blue、ニューフクシン、Valcan Red、Permanent Red、Liquid Permanent Red、Warp Red、Ferangi Blue、Permanent Blue、LV BlueまたはBCIP/NBTである、(1)に記載の方法。
(4)前記病理切片組織が、ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)組織である、(1)〜(3)のいずれか一項に記載の方法。
本発明の方法により、免疫染色の発色基質としてDAB以外のペルオキシダーゼ基質、またはアルカリフォスファターゼ基質を用いることで、病理切片組織上の陽性、陰性部位の識別に際して、反射光下、透過光下のいずれの観察条件においても視認性が向上するため、切片の陽性部位を短時間で選択的に回収することができる。その結果、高い核酸収量を得ることが可能となる。
各発色基質を用いたときの、分光光度計で測定した抽出されたRNAの収量(相対比)を示すグラフである。
以下に、本発明をさらに具体的に説明する。
1.免疫染色
免疫染色は、抗体を用いて組織中の抗原を検出する組織学的手法であり、発色基質を用いて抗体または抗原を染色することにより抗原抗体反応を可視化することができる。免疫染色には、蛍光抗体法と酵素抗体法があり、このうち酵素抗体法は、さらに直接法と間接法の二種類に大別される。直接法は、抗原に特異的な一次抗体に酵素を標識し、発色基質を用いて発色、検出する方法であり、間接法は、抗原に特異的な一次抗体を反応させた後、酵素標識された二次抗体を反応させ、発色基質を用いて発色、検出する方法である。本発明においては、これら直接法、間接法のいずれの方法も用いることができるが、間接法は2つの抗体反応を用いることで特異性が増強され、感度の向上が期待されることから、より好ましい態様である。本発明においては、特に酵素抗体法の間接法を用いることが好ましい。
本発明における免疫染色は、例えば、以下の各工程により実施することができる。
工程(1):病理切片組織を加熱処理、脱パラフィン及び親水化する工程
工程(2):該病理切片組織の抗原を賦活化する工程
工程(3):該抗原に特異的な一次抗体を反応させる工程
工程(4):該一次抗体に酵素で標識した二次抗体を反応させる工程
工程(5):該酵素に発色基質を反応させ、該病理切片組織を免疫染色する工程。
以下に各工程の具体例を示す。
工程(1)における加熱処理では、脱パラフィン前に病理切片組織を40〜60℃で処理し、好ましくは50〜56℃で処理し、より好ましくは、55〜56℃で処理する。脱パラフィンは、スライドに貼り付けられたパラフィンを除去する工程であり、固定化された組織を有機溶媒に1〜5分間、繰り返し浸漬することで実施することができる。ここで、有機溶媒としては、キシレンを用いることが好ましく、浸漬時間は1〜5分間が好ましく、1〜2分間であれば、より好ましい。浸漬回数は1〜5回が好ましく、1〜2回であれば、より好ましい。親水化は、脱パラフィンした組織を高濃度から低濃度へ希釈したエタノールに順に浸漬して再水和する工程である。エタノールの希釈系列として、通常100〜50%のエタノールが用いられるが、100〜70%であれば、好ましい。最後のエタノール浸漬後、バッファーや水に浸漬して水和する工程を行うと、より好ましい。
工程(2)における抗原賦活化は、特定のアミノ酸残基のペプチド結合を、酵素を用いた加水分解や過熱により切断し、抗原決定基を閉鎖しているマスキングを取り除く操作である。本発明では、通常、組織にヒストザイムを室温下で5分間反応する処理する工程を実施するが、この他に、121℃、5〜10分間オートクレーブ処理する工程、Liberate Antibody Binding Solution(LAB液)で60℃、5分間処理する工程、LAB液で室温下、5〜20分間処理する工程等を実施してもよい。また、工程(4)において、標識酵素としてペルオキシダーゼを用いる場合には、0.3%過酸化水素を30分間反応させ、内在性ペルオキシダーゼを不活化することが好ましい。
工程(3)は、工程(2)で賦活化させた抗原に一次抗体を反応させる工程である。該抗原に特異的なモノクローナル抗体を一次抗体として滴下し、抗原抗体反応を実施する。20〜37℃で30分間〜3時間反応させることが好ましいが、反応性を強めるため、4℃下で一晩反応させることが、より好ましい。
工程(4)は、抗原抗体反応後の一次抗体に酵素で標識した二次抗体を反応させる工程である。該一次抗体に酵素標識した二次抗体を滴下し、通常、4〜37℃下で30分間から一晩反応させる。該二次抗体は、20〜37℃で30分間〜3時間反応させることが好ましく、室温下で30分間反応させることがより好ましい。さらに検出感度を増強させるため、ビオチン標識した二次抗体を用い、該二次抗体に予め調製したアビジン−ビオチン標識酵素複合体を反応させる工程を行うことが、より好ましい。
工程(5)は、標識された酵素に発色基質を反応させ、病理切片組織を免疫染色する工程である。発色基質としてDAB以外のペルオキシダーゼ基質、またはアルカリフォスファターゼ基質を用いる。発色時間は、当業者が実施する一般的な時間を採用することができる。具体的には、発色基質がAECの場合は10〜30分間、TMBの場合は10〜30分間、VECTOR Redの場合は4〜30分間、VECTOR Blueの場合は4〜30分間、いずれも室温下で反応させることが好ましい。
2.発色基質
本発明では、免疫染色に用いる発色基質として、ジアミノベンジジン(DAB)以外のペルオキシダーゼ基質、またはアルカリフォスファターゼ基質を使用する。
ペルオキシダーゼ基質は、ペルオキシダーゼによる酵素反応(酸化還元反応)より発色する基質であり、本発明においては、ジアミノベンジジン(DAB)(化合物1)以外のペルオキシダーゼ基質を使用する。ここで、「DAB」には、ジアミノベンジジン(DAB)自体(化合物1)の他に、ImmPACT DAB(ベクター社)、ImmPACT DAB EqV(ベクター社)が含まれる。
具体的には、ペルオキシダーゼ基質としては、AEC(化合物2)、TMB(化合物3)、Nova Red(ベクター社)、LV Red、Romulin Red、Vina Green(バイオケアメディカル社)、HistoGreen(AbCys SA社)を使用することができる。
アルカリフォスファターゼ基質は、アルカリフォスファターゼによる酵素反応(リン酸エステルの加水分解)により発色する基質である。具体的には、アルカリフォスファターゼ基質としては、VECTOR Red(ベクター社)、VECTOR Blue(ベクター社)、Fast Red、Fast Blue、ニューフクシン、Valcan Red(化合物4)、Permanent Red、Liquid Permanent Red、Warp Red(バイオケアメディカル社)、Ferangi Blue(バイオケアメディカル社)(化合物5)、Permanent Blue、LV Blue、BCIP/NBTを使用することができる。
本発明では、免疫染色の陽性部位(後述)を可視化し、陰性部位(後述)と識別するにあたり、視認性が高い色に発色する発色基質を用いることが好ましい。具体的には、既存の免疫染色用発色基質のうち、赤、青、緑またはマゼンタ等の色に発色する基質を選定することが好ましい。一方、褐色、茶系、黒系の色、灰色等に発色する基質を用いると、病理切片における陽性、陰性をLMDのような透過光下で判定する場合、陰性部位は黒色様に見えるため、褐色、茶系色、黒系色、灰色等に発色する基質を用いると、発色した陽性部位が陰性部位と識別し難く、視認性が低くなる。
本発明では、視認性の高い発色基質を選択するための手法のひとつとして、RGB数値化を用いることができる。「RGB」は、色の表現法の一種であり、R(Red/赤)、G(Green/緑)、B(Blue/青)の三つの原色を混ぜて幅広い色を再現する方法である。RGBで表現できる色の範囲は、R、G、Bのいずれも256通りあり、それぞれ0〜255の数値として表現することができる。
具体的には、視認性の高い色に発色する基質の選択は、以下のようにして行うことができる。まず、色見本(例えば、「Web色見本」(URL:http://www.geocities.co.jp/HeartLand/8819/webjpcol.html))を用い、褐色、茶色、小豆色、海老色、錆色、赤銅色、鳶色、深緋、ボルドー、海老茶、黄枯茶、栗色、焦茶、ココア色、煤竹色、セピア、茶褐色、チョコレート色、バーントアンバー、バーガンディー、ブラウン等の色を選択してRGB値を列挙し、R、G、Bのそれぞれ最小から最大の数値範囲を決定する。これにより、例えば、Rが30〜220、Gが60〜170、Bが10〜145の範囲にRGB値が包含される色は、視認性が低い色と判断することができる。同様に、LMDで陰性部位との識別が困難な色である、黒系、灰色の色として、黒、漆黒、紫黒色、墨色、蝋色、鈍色、スレートグレイ等を選択して、RがX=±5、GがX=±5、BがX=±5(Xは、5〜250の範囲の同じ値である)に該当する色も視認性が低い色とすることができる。例として、黒はRGB=(0,0,0)、墨色はRGB=(51,51,51)と表現される。
以上より、「RGBの値が、R:30〜220、G:60〜170、B:10〜145である範囲に該当せず、かつ、R:X±5、G:X=±5、B:X=±5(R、G、Bのいずれも、X=5〜250)である範囲に該当しない」色に発色する発色基質を選定することが好ましい。
RGBの数値化は、前述1.の免疫染色工程を実施した後、染色組織を高感度カメラで画像認識し、該画像をMicrosoft Windowsのペイント機能を用いることで、実施することができる。ここで、画像認識に使用する媒体、及び画像解析に用いるソフトは、この限りではない。
後述する実施例5〜7、比較例2に示すように、各免疫染色組織から得られたRGB数値から、本発明に用いるDAB以外の発色基質は視認性が高く、DABは視認性が低い発色基質であると判別できる。
3.免疫染色組織の切り出し
本発明において、免疫染色の「陽性部位」は、標的の抗原に酵素標識抗体が特異的に結合し、該酵素と接触させる反応溶液中に基質を加えることで発色する、免疫染色された組織部位である。免疫染色組織から陽性部位を切り出しするときは、非特異反応として標的抗原以外の細胞や組織に抗体が沈着することを防ぐため、公知の技術でブロッキングを施し、陽性部位を確実に検出することが、好ましい。
一方、「陰性部位」は、免疫染色の酵素抗体法により可視化(発色)されない組織部位であり、すなわち、病理切片上における正常細胞、及び組織等、検出の標的としていない部位である。光学顕微鏡で観察するに際して、陰性部位は、反射光下では白色様に、透過光下では黒色様に目視される。
免疫染色の結果、陽性と判定された部位のみの選択的な回収は、メスやナイフ等を用いて切り出し、チューブ等の容器に採取することで行うことができる。また、レーザーマイクロダイセクション(LMD)により、レーザー照射装置が付属された顕微鏡を用いて、顕微鏡下で組織を観察しながら陽性部位を切り出し、回収する方法を、好適に用いることができる。
4.病理切片組織からの核酸抽出
本発明の方法に適用できる病理切片組織には特に制限はなく、例えば、ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)組織、非ホルマリン固定パラフィン包埋(非FFPE)組織、蝋包埋組織、凍結組織等、既存の手法で固定化された組織を使用することができる。例えば、FFPE組織を用いる場合には、該組織の固定液としてはホルムアルデヒドまたはパラホルムアルデヒドを含む溶液が用いられる。ホルムアルデヒド溶液は、市販のホルマリン(ホルムアルデヒド濃度37%)を水で希釈したものを使用しても良いし、水で希釈した溶液のpHを炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等で中性に調整したものや、リン酸緩衝液で希釈してpHを中性に調整したものを使用することも好ましい。また、悪臭、刺激臭を取り除き、濃度を調整したホルマリン溶液(商品名:マスクドホルム)を使用してもよい。ホルムアルデヒド溶液中のホルムアルデヒド含量は、1〜30%が好ましく、2〜20%がより好ましい。パラホルムアルデヒド溶液は、パラホルムアルデヒドの粉末を水またはリン酸緩衝液などで溶解させたものや、水と少量の水酸化ナトリウムで溶解後、リン酸緩衝液等でpHを中性に調整したものを使用してもよいし、市販のパラホルムアルデヒド溶液を使用してもよい。その濃度は、1〜10%が好ましく、2〜8%がより好ましい。
FFPE組織は、ホルマリン固定後にパラフィンで包埋されているものである。固定された組織あるいは細胞をパラフィン包理する場合、当業者に一般的な手法として、例えば、固定組織または細胞をアルコールで置換して脱水し、次いでキシレン、ベンゼン等で置換した後、熱して液化したパラフィンを流し入れた型枠に組織、細胞を入れて包埋し、パラフィンブロックとすることができる。パラフィン包埋した組織、細胞からRNAを抽出する際は、回転式ミクロトーム、滑走式ミクロトーム等のミクロトームを用いて薄切したものを使用することができる。そのとき、薄切片の厚さは特に限定されないが、1〜100μmが好ましく、2〜50μmがより好ましい。また、パラフィンブロックを薄切したものをスライドガラス等に貼り付け、一部をLMDやメス等を用いて、解析対象となる組織(陽性部位)を採取するマクロダイセクション等により取り出した組織から核酸を抽出する方法も、好ましく用いられる。LMDを用いる場合、視認性を高めて、解析対象とする組織、細胞を確実に取り出すために、免疫染色を施すことが好ましい。
本発明において、核酸とは、DNAまたはRNAのことであり、RNAが好ましく用いられる。RNAには、mRNA、rRNA、tRNA、miRNAが含まれ、好ましくはmRNAまたはmiRNAであり、より好ましくはmiRNAである。該核酸を抽出するに際して、抽出液にはタンパク質等の不純物が混入している場合があり、抽出後に精製操作を行うことが好ましい。ここで用いられる精製方法としては特に限定されないが、例えばシリカメンブレンや陰イオン交換樹脂等を搭載したカラムを用いる方法、逆相クロマトグラフィーなど、液体クロマトグラフィーを用いる方法、有機溶媒を用いてRNAを沈殿させる方法、濃度の高い酢酸アンモニウム溶液をRNAが含まれる溶液に添加し、RNAを選択的に沈殿させる方法、磁気ビーズを用いる方法などが挙げられる。上述の抽出、精製においては、例えば、“RecoverAll Total Nucleic Acid Isolation Kit for FFPE”(ライフテクノロジーズ社)、“RNeasy FFPE Kit”(キアゲン社)、“ISOGEN PB Kit”(ニッポンジーン株式会社)、“FFPE RNA Purification Kit”(Norgen社)、“PureLink FFPE RNA Isolation Kit”(ライフテクノロジーズ社)、“High Pure FFPE RNA Micro”(Roche Applied Science社)、“Agencourt(登録商標) FormaPure(登録商標) Kit”(Beckman Coulter社)、“QuickExtract FFPE Extraction Kit”(Epicentre社)、“Arcturus(登録商標) Paradise(登録商標) 2 Round Kit”(ライフテクノロジーズ社)等のホルマリン固定パラフィン包埋組織用RNA抽出キットを好適に用いることができる。
本発明で抽出されたRNAは、該RNAと直接的または間接的に、選択的な結合をし得る物質(選択結合性物質)との分子間相互作用を利用した解析に用いることができ、好ましい解析ツールとしてマイクロアレイが挙げられる。
本発明を、以下の実施例によってさらに詳細に説明する。もっとも、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
<FFPE組織の準備>
本実施例では、市販のHER2陽性乳がん患者の乳がんFFPEブロック(ILS社)を用いた。該ブロックを、厚さ10μmで薄切後、LMD用フィルム付スライドガラス(90FOIL−SL25、ライカマイクロシステムズ社)に貼付し、FFPE切片を作製した。このとき、FFPE標本を約2mm×1〜2cmの大きさに整形し、1スライドにつき3枚貼付した。
<免疫染色>
前記FFPE組織を用いて、以下の工程で免疫染色を実施した。
工程(1):脱パラフィン工程
FFPE組織を、キシレン(シグマアルドリッチ社)に1〜2分間、2回浸漬して脱パラフィンを行い、続いて100〜70%希釈系列のエタノール(ナカライテスク社)に浸漬して親水化した。
工程(2):抗原賦活化工程
FFPE組織にヒストザイム(ダイアグノステックバイオシステムズ社)を室温下で5分間反応し、抗原を賦活化させた。さらに0.3%過酸化水素を30分間反応させ、内在性ペルオキシダーゼを不活化した。
工程(3):一次抗体反応
賦活化した前記FFPE組織に、抗サイトケラチンモノクローナル抗体である抗AE1/AE3抗体(アジレント社)を一次抗体として滴下し、4℃下で一晩反応させた。このとき、一次抗体は200倍希釈とした。
工程(4):二次抗体反応
該一次抗体に、ビオチン標識二次抗体を滴下して室温下で30分間反応させ、続いてアビジン−ビオチン標識酵素複合体を滴下し、さらに室温下で30分間反応させた。本工程においては、VECTASTAIN Elite ABCキット(ベクター社)を使用し、ビオチン標識二次抗体、アビジン−ビオチン標識酵素複合体のいずれも、キット推奨濃度で使用した。
工程(5):発色
抗原抗体反応後のFFPE組織に、標識酵素の発色基質としてペルオキシダーゼ基質であるAEC(ベクター社)を用い、室温下で10分間反応させた。
<免疫染色組織の切り出し>
免疫染色したFFPE組織の陽性、陰性部位を識別し、メスを使用して陽性部位を選択的に切り出し、1.5mLチューブに回収した。
<核酸抽出>
核酸抽出には、miRNeasy FFPE(キアゲン社)を用いた。1.5mLチューブに回収した前記FFPE組織に、150μLのバッファーを添加、混和した後、11,000×gで1分間遠心し、上清を除去した。このとき、バッファーはドデシル硫酸ナトリウム(SDS)が包含されたものを用いた。遠心分離後、透明な下層部分にプロテイナーゼK(>600mAU/mL)を10μL添加し、ピペッティングにより静かに混和した。このとき、プロテイナーゼK添加前に95℃で15〜40分間加熱した。プロテイナーゼK添加後、56℃で15分間、続いて80℃で15分間インキュベートした。下層部分を新しいチューブに移し、氷上で3分間インキュベートした後、20,000×gで15分間遠心し、上清を得た。最後に、キットのプロトコールに従って、前記上清をスピンカラム(シリカカラム)に添加し、RNAを精製した。
<RNA品質確認>
得られたRNAは、バイオアナライザ2100(アジレント社)を用いて電気泳動し、品質(分解の有無)を確認した。
<RNA収量確認>
得られたRNAは、分光光度計(サーモサイエンティフィック社、“Nano Drop”)を用いて、収量を測定した。免疫染色工程の代わりにクレシルバイオレット染色を実施した際の収量を「1」として、0.00〜0.50を「不良」、0.51〜1.00を「良好」、1.01以上を「最良」と規定し、評価した。
<評価>
AEC染色組織の切り出しにおいて、陽性部位は視認性高く識別され、効率良く回収することができた。また、RNA品質を確認した結果、分解は認められなかった。RNA収量については、クレシルバイオレット染色を1としたときの値が0.84となり、収量は良好であった(図1)。
[実施例2]
実施例1の<免疫染色>工程(5)において、AECの代わりにペルオキシダーゼ基質であるTMB(ベクター社)を用い、室温下で10分間反応させたこと以外は、実施例1と同様に実施した。
<評価>
TMB染色組織の切り出しにおいて、陽性部位は視認性高く識別され、効率良く回収することができた。また、RNA品質を確認した結果、分解は認められなかった。RNA収量については、クレシルバイオレット染色を1としたときの値が1.12となり、収量は最良であった(図1)。
[実施例3]
実施例1の<免疫染色>工程(2)において、内在性ペルオキシダーゼ不活化処理を行わないこと、また、<免疫染色>工程(5)において、AECの代わりにアルカリフォスファターゼ基質であるVECTOR Red(ベクター社)を用い、室温下で4分間反応させたこと以外は、実施例1と同様に実施した。
<評価>
VECTOR Red染色組織の切り出しにおいて、陽性部位は視認性高く識別され、効率良く回収することができた。また、RNA品質を確認した結果、分解は認められなかった。RNA収量については、クレシルバイオレット染色を1としたときの値が1.07となり、収量は最良であった(図1)。
[実施例4]
実施例1の<免疫染色>工程(2)において、内在性ペルオキシダーゼ不活化処理を行わないこと、また、<免疫染色>工程(5)において、AECの代わりにアルカリフォスファターゼ基質であるVECTOR Blue(ベクター社)を用い、室温下で4分間反応させたこと以外は、実施例1と同様に実施した。
<評価>
VECTOR Blue染色組織の切り出しにおいて、陽性部位は視認性高く識別され、効率良く回収することができた。また、RNA品質を確認した結果、分解は認められなかった。RNA収量については、クレシルバイオレット染色を1としたときの値が1.09となり、収量は最良であった(図1)。
[比較例1]
実施例1の<免疫染色>工程(5)において、AECの代わりにペルオキシダーゼ基質であるDAB(ベクター社)を用い、室温下で30秒間反応させたこと以外は、実施例1と同様に実施した。
<評価>
DAB染色組織の切り出しにおいて、陽性部位の識別は困難であり、選択的な回収はできなかった。また、RNA品質を確認した結果、分解が認められた。RNA収量については、クレシルバイオレット染色を1としたときの値が0.38となり、収量は不良であった(図1)。
[実施例5]
<画像認識>
実施例2と同様の手順で免疫染色工程まで進めたTMB染色組織について、LMDを用いて陽性、及び陰性部位の画像認識を実施した。画像認識には、Leica LMD7000(ライカマイクロシステムズ社)を用い、該社推奨のマニュアルどおりに操作した。設定した条件として、Gain 3、Exposure timeは2秒とした。
<RGB数値化>
前述の得られた画像上において、陽性と判定された部位から任意に10点を抽出し、RGBを数値化した(表1)。数値化には、Microsoft Windowsのペイント機能を利用し、R、G、Bのそれぞれの数値を計測した。その結果、「RGBの値が、R:30〜220、G:60〜170、B:10〜145である範囲に該当せず、かつ、R:X±5、G:X=±5、B:X=±5(R、G、Bのいずれも、X=5〜250)である範囲に該当しない」と規定した色に該当し、視認性の高い発色基質としてTMBが適していることが確認された。
<免疫染色組織の切り出し/レーザーマイクロダイセクション(LMD)>
TMB染色組織上で陽性と判定された部位に関して、LMD7000の顕微鏡から照射されるレーザーを用いて切片の切り出しを実施したところ、陽性部位のみを選択的に回収することが可能であった。
<評価>
実施例2と同様に、品質確認及び収量測定を実施したところ、RNAの分解は認められず、収量は最良であった。
[実施例6]
<画像認識>
実施例3と同様の手順で免疫染色工程まで進めたVECTOR Red染色組織について、LMDを用いて陽性、及び陰性部位の画像認識を実施した。画像認識には、Leica LMD7000(ライカマイクロシステムズ社)を用い、該社推奨のマニュアルどおりに操作した。設定した条件として、Gain 3、Exposure timeは2秒とした。
<RGB数値化>
前述の得られた画像上において、陽性と判定された部位から任意に10点を抽出し、RGBを数値化した(表2)。数値化には、Microsoft Windowsのペイント機能を利用し、R、G、Bのそれぞれの数値を計測した。その結果、「RGBの値が、R:30〜220、G:60〜170、B:10〜145である範囲に該当せず、かつ、R:X±5、G:X=±5、B:X=±5(R、G、Bのいずれも、X=5〜250)である範囲に該当しない」と規定した色に該当し、視認性の高い発色基質としてVECTOR Redが適していることが確認された。
<免疫染色組織の切り出し/レーザーマイクロダイセクション(LMD)>
VECTOR Red染色組織上で陽性と判定された部位に関して、LMD7000の顕微鏡から照射されるレーザーを用いて切片の切り出しを実施したところ、陽性部位のみを選択的に回収することが可能であった。
<評価>
実施例3と同様に、品質確認及び収量測定を実施したところ、RNAの分解は認められず、収量は最良であった。
[実施例7]
<画像認識>
実施例4と同様の手順で免疫染色工程まで進めたVECTOR Blue染色組織について、LMDを用いて陽性、及び陰性部位の画像認識を実施した。画像認識には、Leica LMD7000(ライカマイクロシステムズ社)を用い、該社推奨のマニュアルどおりに操作した。設定した条件として、Gain 3、Exposure timeは2秒とした。
<RGB数値化>
前述の得られた画像上において、陽性と判定された部位から任意に10点を抽出し、RGBを数値化した(表3)。数値化には、Microsoft Windowsのペイント機能を利用し、R、G、Bのそれぞれの数値を計測した。その結果、「RGBの値が、R:30〜220、G:60〜170、B:10〜145である範囲に該当せず、かつ、R:X±5、G:X=±5、B:X=±5(R、G、Bのいずれも、X=5〜250)である範囲に該当しない」と規定した色に該当し、視認性の高い発色基質としてVECTOR Blueが適していることが確認された。
<免疫染色組織の切り出し/レーザーマイクロダイセクション(LMD)>
VECTOR Blue染色組織上で陽性と判定された部位に関して、LMD7000の顕微鏡から照射されるレーザーを用いて切片の切り出しを実施したところ、陽性部位のみを選択的に回収することが可能であった。
<評価>
実施例4と同様に、品質確認及び収量測定を実施したところ、RNAの分解は認められず、収量は最良であった。
[比較例2]
<画像認識>
比較例1と同様の手順で免疫染色工程まで進めたDAB染色組織について、LMDを用いて陽性、及び陰性部位の画像認識を実施した。画像認識には、Leica LMD7000(ライカマイクロシステムズ社)を用い、該社推奨のマニュアルどおりに操作した。設定した条件として、Gain 3、Exposure timeは2秒とした。
<RGB数値化>
前述の得られた画像上において、陽性と判定された部位から任意に10点を抽出し、RGBを数値化した(表4)。数値化には、Microsoft Windowsのペイント機能を利用し、R、G、Bのそれぞれの数値を計測した。その結果、RGBの値が、R:30〜220、G:60〜170、B:10〜145である範囲に該当せず、かつ、R:X±5、G:X=±5、B:X=±5(R、G、Bのいずれも、X=5〜250)である範囲に該当しない」と規定した色に該当せず、視認性が低く、発色基質としてDABが適していないことが確認された。
<免疫染色組織の切り出し/レーザーマイクロダイセクション(LMD)>
DAB染色組織上で陽性と判定された部位に関して、LMD7000の顕微鏡から照射されるレーザーを用いて切片の切り出しを実施したところ、陽性部位のみを選択的に回収することは困難であり、切り出しにも多くの時間を要した。
<評価>
実施例4と同様に、品質確認及び収量測定を実施したところ、RNAの分解が認められ、収量は不良であった。
本発明の核酸抽出方法を用いることで、FFPE組織等、病院や研究機関に莫大な数量が保存されている固定組織または細胞の遺伝子の発現増減や発現有無に関する正確な情報を得ることができ、それらの情報は、医薬品開発や遺伝子検査、遺伝子診断技術等に幅広く活用できる。また、特異的な抗原抗体反応により陽性部位を可視化する免疫染色を採用することで、特定技術を有した病理の専門家でなくとも、染色から核酸抽出までを短時間で実施できることから、産業上非常に有用である。

Claims (4)

  1. 免疫染色された病理切片組織から核酸を抽出する方法であって、当該免疫染色に用いる発色基質が、ジアミノベンジジン(DAB)以外のペルオキシダーゼ基質、またはアルカリフォスファターゼ基質である方法。
  2. 前記発色基質がペルオキシダーゼ基質であって、当該ペルオキシダーゼ基質がアミノエチルカルバゾール(AEC)、テトラメチルベンジジン(TMB)、Nova RedLV Red、Romulin Red、Vina GreenまたはHistoGreenである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記発色基質がアルカリフォスファターゼ基質であって、当該アルカリフォスファターゼ基質が、VECTOR Red、VECTOR Blue、Fast Red、Fast Blue、ニューフクシン、Valcan Red、Permanent Red、Liquid Permanent Red、Warp Red、Ferangi Blue、Permanent Blue、LV BlueまたはBCIP/NBTである、請求項1に記載の方法。
  4. 前記病理切片組織が、ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)組織である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
JP2014054562A 2014-03-18 2014-03-18 免疫染色組織からの核酸抽出方法 Pending JP2015173657A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014054562A JP2015173657A (ja) 2014-03-18 2014-03-18 免疫染色組織からの核酸抽出方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014054562A JP2015173657A (ja) 2014-03-18 2014-03-18 免疫染色組織からの核酸抽出方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015173657A true JP2015173657A (ja) 2015-10-05

Family

ID=54253454

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014054562A Pending JP2015173657A (ja) 2014-03-18 2014-03-18 免疫染色組織からの核酸抽出方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015173657A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113418924A (zh) * 2021-06-23 2021-09-21 潍坊科技学院 一种分析红藻细胞内的da分布与含量的方法
JP2023510190A (ja) * 2019-12-31 2023-03-13 サクラ ファインテック ユー.エス.エー., インコーポレイテッド 自動化染色システム及び反応室

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2023510190A (ja) * 2019-12-31 2023-03-13 サクラ ファインテック ユー.エス.エー., インコーポレイテッド 自動化染色システム及び反応室
CN113418924A (zh) * 2021-06-23 2021-09-21 潍坊科技学院 一种分析红藻细胞内的da分布与含量的方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN110337588B (zh) 用于定量免疫组织化学的方法和系统
DK3149481T3 (en) Multiplex Assay for Improved Classification of Tumor Tissues Stained for PD-L1
AU2016357478B2 (en) Methods of identifying immune cells in PD-L1 positive tumor tissue
Tagliafierro et al. Gene expression analysis of neurons and astrocytes isolated by laser capture microdissection from frozen human brain tissues
US20220315987A1 (en) Fully automated nucleic acid extraction methods for tissue samples
CN111819443A (zh) 从固定化细胞或ffpe组织切片脱离增强抗原性的细胞核的方法以及用于该方法的抗原活化剂及试剂盒
CN111593146A (zh) 基于rna荧光原位杂交的高灵敏度单分子rna病毒检测方法
KR20140055145A (ko) 동일 검체에서 여러 항원을 검출하기 위한 순차적 다중 면역염색법
JP6626097B2 (ja) 乳がんにおける腫瘍内her2不均質性の意義及びそのための使用
EP3797296A1 (en) Her2 heterogeneity as a biomarker in cancer
JP2015173657A (ja) 免疫染色組織からの核酸抽出方法
AU2014333815B2 (en) Multiplex HER2 and estrogen receptor co-staining assays for detecting tumor heterogeneity
KR20190045200A (ko) 방광암용 바이오마커로서의 케라틴 17
JP6675716B2 (ja) 免疫因子を指標とした肺腺癌の予後演算式作成方法と予後推定方法
CN111954816A (zh) 检测magea4的方法
CN116868054A (zh) 包括用一个或多个可检测部分标记的一种或多种生物标志物的染色生物学样本
EP2948750B1 (en) Rt-qpcr analysis of micro-dissected material from stained ffpet section
WO2017093696A1 (fr) Methode de detection de cellules souches cancereuses
US10379015B2 (en) Method for labeling concentration density differentials of an analyte in a biological sample
WO2015110759A1 (fr) Nouvelle méthode de dépistage du cancer de la prostate
WO2022109196A1 (en) Multiplexed imaging with nanobody probes
WO2022066512A1 (en) Prediction of response to epidermal growth factor receptor-directed therapies using epiregulin and amphiregulin
JP2023526468A (ja) スライド上にプリントされたバイオマーカーおよびロマノフスキー型染色サンプルを調製するための自動化プラットフォームの使用
WO2020053376A1 (en) Histochemical and cytochemical methods for detecting ntrk fusion proteins
CN116075724A (zh) 处理和成像组织样品