JP2015172027A - 化粧料 - Google Patents
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Abstract
【課題】化粧料組成物の特性として要望されている、耐塩性を有するとともに、さらさら感及びさっぱり感を併せ持つ、これまでに無い優れた化粧料を提供すること。
【解決手段】吸水性樹脂(A)とアルキル変性カルボキシル基含有水溶性共重合体(B)を質量比で(A):(B)=3:7〜8:2の割合で含有する化粧料。
【選択図】なし
【解決手段】吸水性樹脂(A)とアルキル変性カルボキシル基含有水溶性共重合体(B)を質量比で(A):(B)=3:7〜8:2の割合で含有する化粧料。
【選択図】なし
Description
本発明は、化粧料に関する。またさらには、当該化粧料等の原料として有用な組成物にも関する。
従来、化粧料に使用されている増粘剤としては、キサンタンガム等の多糖類である天然高分子、アクリル酸ポリマーやカルボキシビニルポリマー等の合成高分子、ベントナイト等の粘土鉱物の無機化合物等が知られている。
化粧料に使用される増粘剤は、化粧料の特性に大きく影響を与えるため、増粘剤の特性が重要視されている。
例えば、天然高分子であるペクチンと多価陽イオンを生成する塩及び、粉体とを含有するゲル状化粧料(特許文献1を参照)では耐塩性であるが、べたついた使用感がある。
一方、合成高分子においては、よく使用されているカルボキシビニルポリマーは耐塩性に乏しいために、ポリウレタンとカルボキシビニルポリマーとを含む化粧料組成物(特許文献2を参照)又は、ポリウレタンとコラーゲンを含む皮膚外用剤(特許文献3を参照)などの耐塩性のある合成高分子の使用が提案されているが、使用感では、さらさらとした触感に乏しい。
また、カチオン性水溶性高分子と無機化合物である無水親水性ケイ酸及び、多価アルコールを含むゲル状化粧料(特許文献4を参照)では耐塩性であるが、べたついた使用感がある。
近年、ユーザーニーズの多様性から、耐塩性があり、さらさら感やさっぱりした触感のような、優れた触感を併せ持つ化粧料を求める傾向がある。
しかし、従来の増粘剤を用いた化粧料では、耐塩性はあるものの、さらさら感やさっぱり感のような、優れた触感を併せ持つことは困難である。
従って、本発明の目的は、化粧料の特性として要望されている、耐塩性を有するとともに、さらさら感及びさっぱり感を併せ持つ、これまでに無い優れた化粧料を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を達成するため鋭意検討した結果、吸水性樹脂(A)とアルキル変性カルボキシル基含有水溶性共重合体(B)を質量比で(A):(B)=3:7〜8:2の割合で併用することにより、上記課題を解決できることを見出し、さらに検討を重ねて本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、例えば以下の項に記載の主題を包含する。
項1.
吸水性樹脂(A)とアルキル変性カルボキシル基含有水溶性共重合体(B)を質量比で(A):(B)=3:7〜8:2の割合で含有する化粧料。
項2.
吸水性樹脂(A)とアルキル変性カルボキシル基含有水溶性共重合体(B)の合計質量が化粧料全体の0.1〜3質量%である項1に記載の化粧料。
項3.
吸水性樹脂(A)が、水溶性エチレン性不飽和単量体を水溶性架橋剤の存在下に重合させて得られる樹脂である、項1または2に記載の化粧料。
項4.
吸水性樹脂(A)が、乾燥させヘキサンに溶解させた際の中位粒子径が5〜40μmの吸水性樹脂である、項1〜3のいずれかに記載の化粧料。
項5.
アルキル変性カルボキシル基含有水溶性共重合体(B)が、(メタ)アクリル酸100質量部と、アルキル基の炭素数が12〜24である(メタ)アクリル酸アルキルエステル0.5〜6質量部と、エチレン性不飽和基を2個以上有する化合物0〜0.1質量部とを重合させて得られる共重合体である、項1〜4のいずれか1項に記載の化粧料。
項6.
エチレン性不飽和基を2 個以上有する化合物が、ペンタエリトリトールアリルエーテル、ジエチレングリコールジアリルエーテル、ポリエチレングリコールジアリルエーテル、およびポリアリルサッカロースからなる群より選ばれた少なくとも1種である、項5に記載の化粧料。
項7.
吸水性樹脂(A)とアルキル変性カルボキシル基含有水溶性共重合体(B)を質量比で(A):(B)=3:7〜8:2の割合で含有する組成物。
なお、例えば、項7の組成物について、項2〜6の化粧料と同様の限定がなされた組成物も、好ましく本発明に包含される。
項1.
吸水性樹脂(A)とアルキル変性カルボキシル基含有水溶性共重合体(B)を質量比で(A):(B)=3:7〜8:2の割合で含有する化粧料。
項2.
吸水性樹脂(A)とアルキル変性カルボキシル基含有水溶性共重合体(B)の合計質量が化粧料全体の0.1〜3質量%である項1に記載の化粧料。
項3.
吸水性樹脂(A)が、水溶性エチレン性不飽和単量体を水溶性架橋剤の存在下に重合させて得られる樹脂である、項1または2に記載の化粧料。
項4.
吸水性樹脂(A)が、乾燥させヘキサンに溶解させた際の中位粒子径が5〜40μmの吸水性樹脂である、項1〜3のいずれかに記載の化粧料。
項5.
アルキル変性カルボキシル基含有水溶性共重合体(B)が、(メタ)アクリル酸100質量部と、アルキル基の炭素数が12〜24である(メタ)アクリル酸アルキルエステル0.5〜6質量部と、エチレン性不飽和基を2個以上有する化合物0〜0.1質量部とを重合させて得られる共重合体である、項1〜4のいずれか1項に記載の化粧料。
項6.
エチレン性不飽和基を2 個以上有する化合物が、ペンタエリトリトールアリルエーテル、ジエチレングリコールジアリルエーテル、ポリエチレングリコールジアリルエーテル、およびポリアリルサッカロースからなる群より選ばれた少なくとも1種である、項5に記載の化粧料。
項7.
吸水性樹脂(A)とアルキル変性カルボキシル基含有水溶性共重合体(B)を質量比で(A):(B)=3:7〜8:2の割合で含有する組成物。
なお、例えば、項7の組成物について、項2〜6の化粧料と同様の限定がなされた組成物も、好ましく本発明に包含される。
本発明により、耐塩性があり、かつ、さらさら感及びさっぱり感を併せ持つ、これまでに無い優れた化粧料が提供される。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
本発明の化粧料は、吸水性樹脂(A)とアルキル変性カルボキシル基含有水溶性共重合体(B)を質量比で(A):(B)=3:7〜8:2の割合で含有する。吸水性樹脂の割合が3:7より小さい場合、すなわち、吸水性樹脂とアルキル変性カルボキシル基含有水溶性共重合体の合計質量に対する吸水性樹脂の質量の割合が30%未満の場合、使用感(さらさら感及びさっぱり感)を損ねるため好ましくない。また、吸水性樹脂の割合が8:2より大きい場合、すなわち、吸水性樹脂とアルキル変性カルボキシル基含有水溶性共重合体の合計質量に対する吸水性樹脂の質量の割合が80%を超える場合、耐塩性が低下するため好ましくない。吸水性樹脂(A)とアルキル変性カルボキシル基含有水溶性共重合体(B)の割合は質量比で(A):(B)=3:7〜7:3であることが好ましく、3:7〜6:4であることがより好ましい。なお、本明細書において、化粧料における(A)と(B)の質量比、並びに(A)及び(B)の質量%は、吸水していないときの(A)及び(B)の質量(すなわち乾燥質量換算)に基づく値である。
吸水性樹脂としては、例えば、吸水性樹脂として汎用されるポリアクリル酸塩架橋物(樹脂)を用いることもできる。また、特に、水溶性エチレン性不飽和単量体を水溶性架橋剤の存在下に重合させて得られる樹脂(架橋重合体)を好ましく用いることができる。
水溶性エチレン性不飽和単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸〔本明細書では「(メタ)アクリル」とは「アクリル若しくはメタクリル」を意味する。つまり、例えば、「(メタ)アクリル酸」との記載は「アクリル酸若しくはメタクリル酸」との記載と同義である。〕、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸又はそのアルカリ金属塩;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等のノニオン性単量体;ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有不飽和単量体またはその四級化物等が挙げられる。アルカリ金属塩におけるアルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム等が例示される。中でも、(メタ)アクリル酸またはそのアルカリ金属塩、アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミドが好ましい。なお、これらは、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
水溶性架橋剤としては、好ましくは重合性不飽和基及び/又は反応性官能基を2個以上有する化合物が挙げられる。反応性官能基は、水溶性エチレン性不飽和単量体が有するカルボキシル基等の官能基と反応して、架橋構造を形成し得る官能基である。その具体例としては、グリシジル基、イソシアネート基が例示される。2個以上のグリシジル基を有する水溶性架橋剤の例としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル及びポリエチレングリコールジグリシジルエーテルが挙げられる。2個以上の重合性不飽和基を有する水溶性架橋剤の例としては、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、エチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート及び水溶性ショ糖アリルエーテルが挙げられる。
より具体的には、本発明に用いられる水溶性架橋剤としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリグリセリン等のポリオール類のジまたはトリ(メタ)アクリル酸エステル類;前記ポリオール類とマレイン酸、フマール酸等の不飽和酸とを反応させて得られる不飽和ポリエステル類;N,N’−メチレンビスアクリルアミド等のビスアクリルアミド類; ポリエポキシドと(メタ)アクリル酸とを反応させて得られるジまたはトリ(メタ)アクリル酸エステル類; トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等のポリイソシアネートと(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルとを反応させて得られるジ(メタ)アクリル酸カルバミルエステル類;アリル化澱粉、アリル化セルロース、ジアリルフタレート、ショ糖アリルエーテル、N,N’,N’’ −トリアリルイソシアネート、ジビニルベンゼン等の重合性不飽和基を2個以上有する化合物;(ポリ)エチレングリコールジグリシジルエーテル〔「(ポリ)」とは「ポリ」の接頭語がある場合とない場合を意味する。つまり、例えば「(ポリ)エチレングリコールジグリシジルエーテル」との記載は、「エチレングリコールジグリシジルエーテル若しくはポリエチレングリコールジグリシジルエーテル」との記載と同義である。〕、(ポリ)プロピレングリコールジグリシジルエーテル、(ポリ)グリセリンジグリシジルエーテル等のジグリシジルエーテル化合物;エピクロルヒドリン、エピブロムヒドリン、α−メチルエピクロルヒドリン等のハロエポキシ化合物;2,4−トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等のイソシアネート化合物等の反応性官能基を2個以上有する化合物;3−メチル−3−オキセタンメタノール、3−エチル−3−オキセタンメタノール、3−ブチル−3−オキセタンメタノール、3−メチル−3−オキセタンエタノール、3−エチル−3−オキセタンエタノール、3−ブチル−3−オキセタンエタノール等のオキセタン化合物等が挙げられる。水溶性架橋剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。これらの中でも(ポリ)エチレングリコールジグリシジルエーテル、(ポリ)プロピレングリコールジグリシジルエーテル、(ポリ)グリセリンジグリシジルエーテル、水溶性ショ糖アリルエーテル、及びN,N’−メチレンビスアクリルアミドが好ましい。
なお、水溶性架橋剤の使用量は、用いる水溶性架橋剤の種類によって適宜設定することができ、例えば、水溶性エチレン性不飽和単量体100質量部に対して、好ましくは0.01〜1質量部程度用いることができる。
なお、水溶性架橋剤の使用量は、用いる水溶性架橋剤の種類によって適宜設定することができ、例えば、水溶性エチレン性不飽和単量体100質量部に対して、好ましくは0.01〜1質量部程度用いることができる。
特に制限されないが、本発明に用いる吸水性樹脂は、(メタ)アクリル酸またはそのアルカリ金属塩、アクリルアミド、メタクリルアミド、及びN,N−ジメチルアクリルアミドからなる群より選択される少なくとも1種の水溶性エチレン性不飽和単量体を、(ポリ)エチレングリコールジグリシジルエーテル、(ポリ)プロピレングリコールジグリシジルエーテル、(ポリ)グリセリンジグリシジルエーテル、水溶性ショ糖アリルエーテル、及びN,N’ −メチレンビスアクリルアミドからなる群より選択される少なくとも1種の水溶性架橋剤の存在下に重合させたものが特に好ましい。
本発明に用いる好ましい吸水性樹脂である、水溶性エチレン性不飽和単量体を水溶性架橋剤の存在下に重合させて得られる樹脂は、例えば、水溶性エチレン性不飽和単量体を、水溶性架橋剤の存在下で、懸濁重合法により重合させる工程を含む方法により得ることができる。懸濁重合法のなかでも、水溶性エチレン性不飽和単量体、水溶性架橋剤及び水を含む水相の液滴を疎水性溶媒中に分散させながら重合反応を行う逆相懸濁重合法が好ましい。逆相懸濁重合法により得られる吸水性樹脂は、ほぼ全ての粒子が球状となるため、本願発明に特に好ましく用いることができる。
逆相懸濁重合に用いられる疎水性溶媒としては、例えば、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素及び芳香族炭化水素から選ばれる石油系炭化水素溶媒が用いられる。脂肪族炭化水素としては、n−ペンタン、n−ヘキサン及びn−ヘプタン等が挙げられる。脂環式炭化水素としては、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン及びメチルシクロヘキサン等が挙げられる。芳香族炭化水素としては、ベンゼン、トルエン及びキシレン等が挙げられる。特に、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン及びトルエンから選ばれる少なくとも1種の疎水性溶媒が、工業的な汎用溶媒として好適に使用される。疎水性溶媒の比率は、水溶性エチレン性不飽和単量体等を含む水相100質量部に対して、例えば100〜200質量部である。
水溶性エチレン性不飽和単量体等を含む水相、又は前記疎水性溶媒は、界面活性剤及びラジカル開始剤等の他の成分を含んでいてもよい。
界面活性剤は、主に重合中の懸濁状態を安定化させるために用いられる。界面活性剤は、逆相懸濁重合において通常用いられるものであれば特に限定されない。好ましくは、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビトール脂肪酸エステル、変性ポリエチレンワックス、変性ポリプロピレンワックス、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、セルロースエーテル(ヒドロキシエチルセルロース、エチルセルロース等)、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、及びポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩等が例示できる。これらは、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
界面活性剤の量は、水溶性エチレン性不飽和単量体に対して好ましくは0.1〜10.0質量%、より好ましくは0.5〜5.0質量%である。
ラジカル開始剤は、通常のラジカル重合に用いられるものであれば特に限定されないが、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム及びアゾ系開始剤などが好適に使用される。例えば、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)2塩酸塩をラジカル開始剤として用いることができる。
ラジカル開始剤の量は、水溶性エチレン性不飽和単量体に対して好ましくは0.01〜0.5質量% 、より好ましくは0.02〜0.2質量%である。
逆相懸濁重合において、水溶性エチレン性不飽和単量体等を含む液滴のサイズは、得られるポリマー粒子のサイズと密接な関係がある。反応容器及び製造スケール等の条件により異なるが、例えば2Lのフラスコを反応容器として用いた場合、攪拌速度600〜1000回転/分(rpm)の条件で逆相懸濁重合を行うことにより、本発明に用いるのに適したサイズ及び形状の樹脂粒子を好ましく得ることができる。また、添加する水溶性架橋剤の量により、架橋重合体(すなわち、得られる樹脂)の分子量及び架橋度を調整できる。このように、重合反応時の撹拌速度及び水溶性架橋剤の添加量を調整し、樹脂粒子のサイズ、分子量及び架橋度を制御することで、樹脂の親水性や増粘剤としての特性を調整することができる。
重合反応のその他の諸条件、例えばラジカル開始剤の量、重合反応温度、反応時間等も適宜調整することができる。重合反応温度は、例えば50〜80℃ であり、反応時間は、例えば30分〜3時間である。例えば2Lのフラスコを反応容器として用いる場合、その浴温を60℃ に調整して重合反応を開始させることができる。この場合、重合反応の開始は、反応容器内の温度が重合熱で70数℃ 程度まで上昇することから確認できる。
その後、30分〜3時間程度の熟成反応を行うことで、通常は重合反応が完結する。熟成反応後、浴温を上昇させて反応容器内の水及び石油系炭化水素溶媒を留去させることで、吸水性樹脂が取得できる。
その後、30分〜3時間程度の熟成反応を行うことで、通常は重合反応が完結する。熟成反応後、浴温を上昇させて反応容器内の水及び石油系炭化水素溶媒を留去させることで、吸水性樹脂が取得できる。
上記のようにして得られた吸水性樹脂は、中位粒子径が5〜40μmであることが好ましく、10〜30μmであることがより好ましい。なお、当該中位粒子径は、吸水性樹脂をヘキサンに分散させ、レーザー回折式粒度分布測定装置(島津製作所社製、SALD−2000A)を用いて測定した値である。つまり、当該中位粒子径は、吸水性樹脂を乾燥させヘキサンに溶解させて前記の通りに測定した値である。
なお、中位粒子径が5μm未満の場合、微粉であるため取り扱いが難しい。また、中位粒子径が40μmを超える場合、得られる化粧料の塗布時の感触が若干悪くなるおそれがある。
アルキル変性カルボキシル基含有水溶性共重合体としては、(メタ)アクリル酸100質量部と、アルキル基の炭素数が12〜24(好ましくは18〜24)である(メタ)アクリル酸アルキルエステル0.5〜6質量部と、エチレン性不飽和基を2個以上有する化合物0〜0.1質量部とを重合させて得られる共重合体が好ましく用いられる。
アルキル基の炭素数が12〜24である(メタ)アクリル酸アルキルエステルとは、(メタ)アクリル酸と、アルキル基の炭素数が12〜24である高級アルコールとのエステルをいい、例えば、(メタ)アクリル酸とステアリルアルコールとのエステル、(メタ)アクリル酸とエイコサノールとのエステル、(メタ)アクリル酸とベヘニルアルコールとのエステルおよび(メタ)アクリル酸とテトラコサノールとのエステル等を挙げることができる。これらの中でも、本発明の化粧料に電解質(塩)が配合された場合における粘度安定性が好ましく高くなり得るという観点から、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸エイコサニル、メタクリル酸ベヘニルおよびメタクリル酸テトラコサニルが好適に用いられる。なお、アルキル基の炭素数が12〜24である(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば日本油脂株式会社製の商品名ブレンマーVMA70等の市販品を用いてもよい。
(メタ)アクリル酸と、アルキル基の炭素数が12〜24である(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの組み合わせは、それぞれ単独のものを組み合わせてもよいし、どちらか一方、または両者について2種以上のものを併用して組み合わせてもよい。
アルキル基の炭素数が12〜24である(メタ)アクリル酸アルキルエステルの使用量は、(メタ)アクリル酸100質量部に対して0.5〜6質量部が好ましく、1〜5質量部がより好ましく、1〜3質量部がさらに好ましい。
必要に応じて用いられるエチレン性不飽和基を2個以上有する化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、エチレン性不飽和基がアリル基である化合物が好ましく、これらの中でも、ペンタエリトリトールジアリルエーテル、ペンタエリトリトールトリアリルエーテルおよびペンタエリトリトールテトラアリルエーテル等のペンタエリトリトールアリルエーテルや、ジエチレングリコールジアリルエーテル、ポリエチレングリコールジアリルエーテル並びにポリアリルサッカロースがさらに好ましい。なお、これらエチレン性不飽和基を2個以上有する化合物は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を併用してもよい。
エチレン性不飽和基を2個以上有する化合物を使用する場合の使用量は、(メタ)アクリル酸100質量部に対して0.001〜0.1質量部が好ましく、0.001〜0.05質量部がより好ましく、0.01〜0.05質量部がさらに好ましい。
(メタ)アクリル酸100質量部と、アルキル基の炭素数が12〜24である(メタ)アクリル酸アルキルエステル0.5〜6質量部と、エチレン性不飽和基を2個以上有する化合物0〜0.1質量部とを重合させてアルキル変性カルボキシル基含有水溶性共重合体を得る方法は、特に限定されず、これらの原料を不活性ガス雰囲気下、溶媒中で攪拌し、重合開始剤を用いて重合させる方法等の通常の方法を用いることができる。
重合方法は特に制限されず、通常の乳化重合、懸濁重合、分散重合、溶液重合、沈殿重合などを用いることができるが、好ましくは乳化重合、懸濁重合、分散重合法、沈殿重合である。
不活性ガス雰囲気を得るための不活性ガスとしては、例えば、窒素ガスやアルゴンガス等を挙げることができる。
前記溶媒は、(メタ)アクリル酸、アルキル基の炭素数が12〜24である(メタ)アクリル酸アルキルエステルやエチレン性不飽和基を2個以上有する化合物を溶解するが、得られるアルキル変性カルボキシル基含有水溶性共重合体を溶解しないものであって、当該反応を阻害しないものであれば特に限定されるものではない。溶媒の具体例としては、ノルマルペンタン、ノルマルヘキサン、ノルマルヘプタン、シクロペンタンおよびシクロヘキサン等が挙げられ、これらの中でもノルマルヘキサンおよびノルマルペプタンが好適に用いられる。
溶媒の使用量は、攪拌操作性を向上させる観点および経済性の観点から、(メタ)アクリル酸100質量部に対して、300〜5000質量部であることが好ましい。
前記重合開始剤は、例えば、ラジカル重合開始剤が好ましく、具体例としては、α,α’−アゾイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリルおよび2,2’−アゾビスメチルイソブチレート等を挙げることができる。これらの中でも、高分子量のアルキル変性カルボキシル基含有水溶性共重合体が得られる観点から、2,2’ −アゾビスメチルイソブチレートが好適に用いられる。
重合開始剤の使用量は、(メタ)アクリル酸1 モルに対して0.00003〜0.002 モルであることが望ましい。重合開始剤の使用量が0.00003モル未満の場合、反応速度が遅くなるため経済的でなくなるおそれがある。また、重合開始剤の使用量が0.002モルを超える場合、重合が急激に進行し、反応の制御が困難になるおそれがある。
反応温度は、50〜90℃ が好ましく、55℃〜75℃より好ましい。反応温度が50℃ 未満の場合、反応溶液の粘度が上昇し、均一に攪拌することが困難になるおそれがある。また、反応温度が90℃ を超える場合、反応が急激に進行し、反応の制御が困難になるおそれがある。反応時間は、反応温度によって異なるので一概にはいえないが、通常、0.5〜5時間である。
反応終了後、反応溶液を例えば80〜130℃ に加熱して前記溶媒を揮散除去することにより、アルキル変性カルボキシル基含有水溶性共重合体を得ることができる。
本発明の化粧料は、上記のようにして得られた吸水性樹脂及びアルキル変性カルボキシル基含有水溶性共重合体、並びに必要に応じてその他の成分を混合して得られる。混合方法としては、公知の方法を採用すればよく、特に限定されない。たとえば、プロペラミキサー、ハイスピードミキサー、ホモジナイザー等を用いて混合することができる。
本発明の化粧料は、吸水性樹脂(A)とアルキル変性カルボキシル基含有水溶性共重合体(B)の合計質量が化粧料全体の0.1〜3質量%であることが好ましく、0.3〜1.5質量%であることがより好ましい。吸水性樹脂とアルキル変性カルボキシル基含有水溶性共重合体合計の含有量が0.1質量%以上であると、耐塩性及び塗布時の伸び、感触性に優れた効果がより一層発揮され得る。また、3質量%以下であると、経済的である。
本発明の化粧料に含まれるその他の成分としては、本発明の効果を損なわない限り、化粧料に配合される公知の成分であれば特に制限はされないが、例えば、水、粉末成分、液体油脂、固体油脂、ロウ、炭化水素油、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル油、シリコーン油、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、保湿剤、水溶性高分子、皮膜剤、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤、低級アルコール、多価アルコール、糖、アミノ酸、有機アミン、高分子エマルジョン、pH 調整剤、皮膚栄養剤、ビタミン、酸化防止剤、酸化防止助剤、香料等が挙げられる。
なお、本発明は、上記吸水性樹脂(A)と上記アルキル変性カルボキシル基含有水溶性共重合体(B)を質量比で(A):(B)=3:7〜8:2の割合で含有する組成物も包含する。当該組成物は、本発明の化粧料の原料等として有用である。
以下に、製造例、実施例および比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
製造例1−1 : 吸水性樹脂の製造
500mL容の三角フラスコに80質量%のアクリル酸水溶液90gを加え、外部よりフラスコを冷却しながら30質量%の水酸化ナトリウム水溶液94gを滴下して水溶液を中和した。さらにイオン交換水56g、架橋剤として低置換度の水溶性ショ糖アリルエーテル0.36g (アクリル酸水溶液に対して0.4質量%)、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2 −メチルプロピオンアミジン)2塩酸塩(和光純薬工業株式会社製V−50)0.064gを加えてアクリル酸中和物水溶液を調製した。これとは別に、撹拌機、還流冷却管、滴下ロート、窒素ガス導入管を取り付けた2L容の四つ口セパラブルフラスコにn−ヘプタン330gを加え、さらに界面活性剤としてショ糖ステアリン酸エステル(三菱化学フーズ株式会社製S−370)2.7gを分散及び溶解させた。そこに、先に調製したアクリル酸中和物水溶液(水溶性エチレン不飽和単量体水溶液)を加え、攪拌速度1200rpmで攪拌しながら、系内を窒素置換すると共に浴温を60℃ に保持して、1時間、逆相懸濁重合法により重合を行った。重合終了後、水およびn−ヘプタンを留去して吸水性樹脂の粉体103gを得た。得られた吸水性樹脂は球状であり、その中位粒子径は11μmであった。
500mL容の三角フラスコに80質量%のアクリル酸水溶液90gを加え、外部よりフラスコを冷却しながら30質量%の水酸化ナトリウム水溶液94gを滴下して水溶液を中和した。さらにイオン交換水56g、架橋剤として低置換度の水溶性ショ糖アリルエーテル0.36g (アクリル酸水溶液に対して0.4質量%)、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2 −メチルプロピオンアミジン)2塩酸塩(和光純薬工業株式会社製V−50)0.064gを加えてアクリル酸中和物水溶液を調製した。これとは別に、撹拌機、還流冷却管、滴下ロート、窒素ガス導入管を取り付けた2L容の四つ口セパラブルフラスコにn−ヘプタン330gを加え、さらに界面活性剤としてショ糖ステアリン酸エステル(三菱化学フーズ株式会社製S−370)2.7gを分散及び溶解させた。そこに、先に調製したアクリル酸中和物水溶液(水溶性エチレン不飽和単量体水溶液)を加え、攪拌速度1200rpmで攪拌しながら、系内を窒素置換すると共に浴温を60℃ に保持して、1時間、逆相懸濁重合法により重合を行った。重合終了後、水およびn−ヘプタンを留去して吸水性樹脂の粉体103gを得た。得られた吸水性樹脂は球状であり、その中位粒子径は11μmであった。
なお、吸水性樹脂の中位粒子径は、吸水性樹脂0.1gをヘキサン5mlに分散させ、これを粒子径分布測定装置(株式会社島津製作所SALD2000 フローセル使用)を用いて測定した値である。以下も同様である。
製造例1−2:吸水性樹脂の製造
攪拌機、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた1L容の四つ口円筒型丸底フラスコにn−ヘプタン550mLを加えた。これにHLBが13.1のヘキサグリセリルモノベヘレート(界面活性剤;日本油脂株式会社製のノニオンGV−106)を1.38g添加して分散させ、50℃まで昇温して界面活性剤を溶解した後30℃まで冷却した。
攪拌機、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた1L容の四つ口円筒型丸底フラスコにn−ヘプタン550mLを加えた。これにHLBが13.1のヘキサグリセリルモノベヘレート(界面活性剤;日本油脂株式会社製のノニオンGV−106)を1.38g添加して分散させ、50℃まで昇温して界面活性剤を溶解した後30℃まで冷却した。
一方、500mL容の三角フラスコを別に用意し、これに80質量%のアクリル酸水溶液92gを加えた。これに、外部から冷却しつつ20.1質量%の水酸化ナトリウム水溶液152.6gを滴下して75モル%の中和を行い、その後、過硫酸カリウム0.11gと、架橋剤としてエチレングリコールジグリシジルエーテル0.019gとを、さらに加えて溶解させた。これによりアクリル酸部分中和物水溶液(水溶性エチレン不飽和単量体水溶液)を調製した。
次に、得られたアクリル酸部分中和物水溶液の全量を前記四つ口円筒型丸底フラスコに回転数1500rpmの条件で加えて分散させ、系内を窒素で置換した後に昇温し、浴温を70℃に保持して3時間かけて逆相懸濁重合法により重合反応を行った。
重合反応終了後、得られたスラリーを、120℃で2時間乾燥してポリアクリル酸塩架橋物(吸水性樹脂)191.2gを得た。得られた吸水性樹脂は球状であり、その中位粒子径は20μmであった。
製造例2 : アルキル変性カルボキシル基含有水溶性共重合体の製造
攪拌機、温度計、窒素吹き込み管および冷却管を備えた500mL容の四つ口フラスコに、アクリル酸45g(0.625モル)、アルキル基の炭素数が12〜24である(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしてのブレンマー VMA70(日本油脂株式会社製:メタクリル酸ステアリルが10〜20質量部、メタクリル酸エイコサニルが10〜20質量部、メタクリル酸ベヘニルが59〜80質量部およびメタクリル酸テトラコサニルの含有量が1質量部以下の混合物)1.35g、ノルマルヘキサン150g、ペンタエリトリトールアリルエーテル0.02gおよび2,2’−アゾビスメチルイソブチレート0.081g(0.00035モル)を仕込んだ。引き続き、均一に攪拌、混合した後、反応容器の上部空間、原料および溶媒中に存在している酸素を除去するために、溶液中に窒素ガスを吹き込んだ。次いで、窒素雰囲気下、60〜65℃に保持して4時間反応させた。反応終了後、生成したスラリーを90℃ に加熱して、ノルマルヘキサンを留去し、さらに、110℃ 、10mmHgにて8時間減圧乾燥することにより、白色微粉末状のアルキル変性カルボキシル基含有水溶性共重合体44gを得た。
攪拌機、温度計、窒素吹き込み管および冷却管を備えた500mL容の四つ口フラスコに、アクリル酸45g(0.625モル)、アルキル基の炭素数が12〜24である(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしてのブレンマー VMA70(日本油脂株式会社製:メタクリル酸ステアリルが10〜20質量部、メタクリル酸エイコサニルが10〜20質量部、メタクリル酸ベヘニルが59〜80質量部およびメタクリル酸テトラコサニルの含有量が1質量部以下の混合物)1.35g、ノルマルヘキサン150g、ペンタエリトリトールアリルエーテル0.02gおよび2,2’−アゾビスメチルイソブチレート0.081g(0.00035モル)を仕込んだ。引き続き、均一に攪拌、混合した後、反応容器の上部空間、原料および溶媒中に存在している酸素を除去するために、溶液中に窒素ガスを吹き込んだ。次いで、窒素雰囲気下、60〜65℃に保持して4時間反応させた。反応終了後、生成したスラリーを90℃ に加熱して、ノルマルヘキサンを留去し、さらに、110℃ 、10mmHgにて8時間減圧乾燥することにより、白色微粉末状のアルキル変性カルボキシル基含有水溶性共重合体44gを得た。
製造例3 : カルボキシビニルポリマーの製造
撹拌機、温度計、窒素吹き込み管及び冷却管を取り付けた500mL容の四つ口フラスコに、アクリル酸45g(0.625モル)、ペンタエリトリトールアリルエーテル0.27g、ノルマルヘキサン150g及び2,2’−アゾビスメチルイソブチレート0.081g(0.00035モル)を仕込んで、反応液を調製した。反応液を撹拌して各原料を均一に混合した後、反応容器の雰囲気、原料及び溶媒中に存在している酸素を除去するために溶液中に窒素ガスを吹き込んだ。次いで、窒素雰囲気下、反応液を60〜65℃に保持して4時間反応させた。反応終了後、生成したスラリーを90℃に加熱して、ノルマルヘキサンを留去し、さらに、110℃、10mmHgにて8時間減圧乾燥することにより、白色微粉末状のカルボキシビニルポリマー42gを得た。
撹拌機、温度計、窒素吹き込み管及び冷却管を取り付けた500mL容の四つ口フラスコに、アクリル酸45g(0.625モル)、ペンタエリトリトールアリルエーテル0.27g、ノルマルヘキサン150g及び2,2’−アゾビスメチルイソブチレート0.081g(0.00035モル)を仕込んで、反応液を調製した。反応液を撹拌して各原料を均一に混合した後、反応容器の雰囲気、原料及び溶媒中に存在している酸素を除去するために溶液中に窒素ガスを吹き込んだ。次いで、窒素雰囲気下、反応液を60〜65℃に保持して4時間反応させた。反応終了後、生成したスラリーを90℃に加熱して、ノルマルヘキサンを留去し、さらに、110℃、10mmHgにて8時間減圧乾燥することにより、白色微粉末状のカルボキシビニルポリマー42gを得た。
実施例1
表1に示した化粧料の配合割合に従って、配合成分1〜5をそれぞれの割合で混合して70℃に加熱して攪拌し、均一な混合液とした。また、表1に示した化粧料の配合割合に従って、配合成分6〜10をそれぞれの割合で混合して70℃に加熱して攪拌し、均一な混合液とした。そして、配合成分1〜5の混合液と、配合成分6〜10の混合液とを、あわせて攪拌して、乳化型の化粧料(クリーム)を調製した。なお、表1に示す配合量は質量部である。得られた化粧料について、下記の方法により粘度、耐塩性、使用感を評価した。結果を表1にあわせて示す。
表1に示した化粧料の配合割合に従って、配合成分1〜5をそれぞれの割合で混合して70℃に加熱して攪拌し、均一な混合液とした。また、表1に示した化粧料の配合割合に従って、配合成分6〜10をそれぞれの割合で混合して70℃に加熱して攪拌し、均一な混合液とした。そして、配合成分1〜5の混合液と、配合成分6〜10の混合液とを、あわせて攪拌して、乳化型の化粧料(クリーム)を調製した。なお、表1に示す配合量は質量部である。得られた化粧料について、下記の方法により粘度、耐塩性、使用感を評価した。結果を表1にあわせて示す。
<粘度>
B型粘度計で、ローターはNo.6を使用し、回転数は20rpm、測定温度は25℃で粘度測定を行った。
B型粘度計で、ローターはNo.6を使用し、回転数は20rpm、測定温度は25℃で粘度測定を行った。
<耐塩性評価>
得られた化粧料に対して0.2質量%になるように塩化ナトリウムを添加し、添加前後の試料粘度を測定し、粘度の低下率にて評価した。評価基準は次の表示で表す。
◎:粘度の低下率が10%未満
○:粘度の低下率が10%以上30%未満
△:粘度の低下率が30%以上50%未満
×:粘度の低下率が50%以上
得られた化粧料に対して0.2質量%になるように塩化ナトリウムを添加し、添加前後の試料粘度を測定し、粘度の低下率にて評価した。評価基準は次の表示で表す。
◎:粘度の低下率が10%未満
○:粘度の低下率が10%以上30%未満
△:粘度の低下率が30%以上50%未満
×:粘度の低下率が50%以上
<使用感の官能評価>
各化粧料の使用感を、10名の評価パネラーが顔面に塗布し、そのときの感触性(さらさら感、さっぱり感)について良いと感じたパネラーの人数を集計し、以下の基準で評価した。評価基準は次の表示で表す。
◎;非常に良い(良いと感じた人数が9〜10人)
○;良い(良いと感じた人数が6〜8人)
△;やや悪い(良いと感じた人数が4〜5人)
×;悪い(良いと感じた人数が4人未満)
各化粧料の使用感を、10名の評価パネラーが顔面に塗布し、そのときの感触性(さらさら感、さっぱり感)について良いと感じたパネラーの人数を集計し、以下の基準で評価した。評価基準は次の表示で表す。
◎;非常に良い(良いと感じた人数が9〜10人)
○;良い(良いと感じた人数が6〜8人)
△;やや悪い(良いと感じた人数が4〜5人)
×;悪い(良いと感じた人数が4人未満)
実施例2〜3及び比較例1〜3
表1に示した化粧料組成物の配合割合に従って、実施例1と同様にして化粧料(クリーム)を調製し粘度、耐塩性、使用感を評価した。結果を表1にあわせて示す。
表1に示した化粧料組成物の配合割合に従って、実施例1と同様にして化粧料(クリーム)を調製し粘度、耐塩性、使用感を評価した。結果を表1にあわせて示す。
表1より、本発明の(A)吸水性樹脂及び、(B)アルキル変性カルボキシル基含有水溶性共重合体を含む化粧料は、Aの配合比がA:B=8:2以下(すなわち、A及びBの合計質量に対するAの質量の割合が80%以下)の時に耐塩性に優れていることがわかった。また、表1より、Aの配合比がA:B=3:7以上(すなわち、A及びBの合計質量に対するAの質量の割合が30%以上)の時に塗布時の触感(さらさら感、さっぱり感)が優れていることがわかった。よって、耐塩性があり、且つ使用感の優れている範囲はA:B=3:7〜8:2であることがわかった。更に、通常化粧料に使用されている成分であるカルボキシビニルポリマーに比べて、本発明の吸水性樹脂とアルキル変性カルボキシル基含有水溶性共重合体の混合物のほうが、耐塩性及び、さらさら感等に優れていることがわかった。
実施例4
下記の化粧料の配合割合に従って、配合成分1〜6をそれぞれの割合で混合して70℃に加熱して攪拌し、均一な混合液とした。また、下記の化粧料の配合割合に従って、配合成分7〜13をそれぞれの割合で混合して70℃に加熱して攪拌し、均一な混合液とした。そして、配合成分1〜6の混合液と、配合成分7〜13の混合液とを、あわせて攪拌して、乳化型の化粧料(ファンデーション)を調製した。なお、下記の配合割合は化粧料(ファンデーション)全量を100質量%としたときの質量%である。得られた化粧料(ファンデーション)も耐塩性があり、優れた使用感を示した。
下記の化粧料の配合割合に従って、配合成分1〜6をそれぞれの割合で混合して70℃に加熱して攪拌し、均一な混合液とした。また、下記の化粧料の配合割合に従って、配合成分7〜13をそれぞれの割合で混合して70℃に加熱して攪拌し、均一な混合液とした。そして、配合成分1〜6の混合液と、配合成分7〜13の混合液とを、あわせて攪拌して、乳化型の化粧料(ファンデーション)を調製した。なお、下記の配合割合は化粧料(ファンデーション)全量を100質量%としたときの質量%である。得られた化粧料(ファンデーション)も耐塩性があり、優れた使用感を示した。
[化粧料(ファンデーション)の配合割合]
1.レオドールTW−S120 3.0
2.製造例1−1で得られた親水性樹脂 0.4
3.製造例2で得られたアルキル変性カルボキシル基含有水溶性共重合体 0.3
4.水酸化ナトリウム 0.1
5.精製水 残余
6.プロピレングリコール 5
7.モノステアリン酸グリセリン 2
8.鉱油 13
9.酸化チタン 8
10.ベンガラ 0.3
11.黄酸化鉄 1.3
12.黒酸化鉄 0.2
13.防腐剤 適量
1.レオドールTW−S120 3.0
2.製造例1−1で得られた親水性樹脂 0.4
3.製造例2で得られたアルキル変性カルボキシル基含有水溶性共重合体 0.3
4.水酸化ナトリウム 0.1
5.精製水 残余
6.プロピレングリコール 5
7.モノステアリン酸グリセリン 2
8.鉱油 13
9.酸化チタン 8
10.ベンガラ 0.3
11.黄酸化鉄 1.3
12.黒酸化鉄 0.2
13.防腐剤 適量
Claims (7)
- 吸水性樹脂(A)とアルキル変性カルボキシル基含有水溶性共重合体(B)を質量比で(A):(B)=3:7〜8:2の割合で含有する化粧料。
- 吸水性樹脂(A)とアルキル変性カルボキシル基含有水溶性共重合体(B)の合計質量が化粧料全体の0.1〜3質量%である請求項1に記載の化粧料。
- 吸水性樹脂(A)が、水溶性エチレン性不飽和単量体を水溶性架橋剤の存在下に重合させて得られる樹脂である、請求項1または2に記載の化粧料。
- 吸水性樹脂(A)が、乾燥させヘキサンに溶解させた際の中位粒子径が5〜40μmの吸水性樹脂である、請求項1〜3のいずれかに記載の化粧料。
- アルキル変性カルボキシル基含有水溶性共重合体(B)が、(メタ)アクリル酸100質量部と、アルキル基の炭素数が12〜24である(メタ)アクリル酸アルキルエステル0.5〜6質量部と、エチレン性不飽和基を2個以上有する化合物0〜0.1質量部とを重合させて得られる共重合体である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化粧料。
- エチレン性不飽和基を2 個以上有する化合物が、ペンタエリトリトールアリルエーテル、ジエチレングリコールジアリルエーテル、ポリエチレングリコールジアリルエーテル、およびポリアリルサッカロースからなる群より選ばれた少なくとも1種である、請求項5に記載の化粧料。
- 吸水性樹脂(A)とアルキル変性カルボキシル基含有水溶性共重合体(B)を質量比で(A):(B)=3:7〜8:2の割合で含有する組成物。
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