JP2015170991A - 波長監視方法、波長監視システム及び親ノード - Google Patents

波長監視方法、波長監視システム及び親ノード Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、OLTがONU毎に受信不能フレームの総数または存在確率を算出する通信品質監視機能を有し、受信不能フレームの総数または存在確率が許容限度値を超過している場合、波長が誤設定されたONUが存在すると判断し、受信不能フレームの総数または存在確率に応じて波長誤設定ONUを特定することを目的とする。
【解決手段】本発明における波長監視方法は、予め割り当てられた時間帯で信号光のフレームを監視し、監視したフレームのうち受信不能フレームの数を検知し演算処理する通信品質監視手順と、通信品質監視手順で演算した演算処理の結果が予め設定された許容限度値以上の場合、時間帯での受信不能フレームの数または存在確率が最大である子ノードまたは時間帯での受信不能フレームの数または存在確率が規定値を超過している子ノードを波長誤設定子ノードとして特定する波長誤設定子ノード特定手順と、を順に行う。
【選択図】図5

Description

本発明は、光通信システムにおける波長監視方法、波長監視システム及び親ノードに関する。
アクセスサービスの高速化に対するニーズの高まりにより、FTTH(Fiber To The Home)の普及が世界的に進んでいる。FTTHサービスの大部分は、1個の収容局側装置(OSU:Optical Subscriber Unit)が時分割多重(TDM:Time Division Multiplexing)により複数の加入者側装置(ONU:Optical Network Unit)を収容し、経済性に優れたPON(Passive Optical Network)方式により提供されている。
TDM−PONの上り方向通信では、OSUにおける動的帯域割当計算に基づいてONU間でシステム帯域を共有しており、図1に示すように各ONU10がOSU13より通知された送信許可時間内のみに間欠的に信号光を送信することにより、信号光同士の衝突を防いでいる。
現在の主力システムは伝送速度がギガビット級であるGE−PON(Gigabit Ethernet(Ethernetは登録商標) PON)、G−PON(Gigabit−capable PON)であるが、映像配信サービスの進展に加え、大容量ファイルをアップロード/ダウンロードするアプリケーションの登場などにより、PONシステムの更なる大容量化が求められている。
しかしながら、TDM−PONでは、ラインレートの高速化によりシステム帯域を拡張するため、高速化や波長分散の影響により受信特性が大幅に劣化することに加え、バースト送受信器の経済性が課題となるため、10ギガを超える大容量化は難しい。
10ギガ超の大容量化に向けて、波長分割多重(WDM:Wavelength Division Multiplexing)技術の適用が検討されている。図2は、TDM−PONにWDM技術を組み合わせたWDM/TDM−PONの一例である。各々のONU10は、光ファイバ伝送路12を介して波長ルーティング部15のいずれの端子と接続するかに応じて固定的に下り波長および上り波長を割り当てられ、全ONU10間で信号の時間的重なりが、OSU13の数まで許される。そのため、OSU13の増設により、1波長あたりのラインレートを高速化することなく、システム帯域を拡張できる。
波長ルーティング部15の端子のうち同一の端子と光ファイバ伝送路12を介して接続する各ONU10は、同一のOSU13と論理的に接続し、上り帯域および下り帯域を共有する。ここで、各ONU10とOSU13との論理接続は不変であり、各OSU13のトラフィック負荷の状態によらず、異なるOSU13間でトラフィック負荷を分散することはできない。
これに対して、非特許文献1では、ONU10に光送信器として機能する波長可変光送信器21および光受信器として機能する波長可変光受信器23を備えた波長可変型WDM/TDM−PONが提案されている(図3)。この構成では、ONU10における送受信波長の切替により論理接続するOSU13をONU単位で変更できる。この機能を用いることにより、高負荷状態であるOSU13がある時には、低負荷状態であるOSU13へトラフィック負荷が分散するようにONU10−OSU13間の論理接続を変更し、高負荷状態であったOSU13の通信品質の劣化を防ぐことができる。
また、OSU13の高負荷状態が定常的に発生する場合、図2のWDM/TDM−PON構成では一定の通信品質を確保するためにはシステム帯域の増設が必要となるが、図3の波長可変型WDM/TDM−PON構成ではOSU13間でトラフィック負荷の分散を図ってシステム全体の帯域を有効に活用することにより一定の通信品質を確保でき、システム帯域の増設のための設備投資を抑えることができる。
S. Kimura, "WDM/TDM−PON technologies for future flexible optical access networks," OECC2010, 6A1−1, 2010 吉田 他, "波長可変型WDM/TDM−PONにおける動的波長切替方式の提案," 2013年電子情報通信学会総合大会, B−8−38, 2013 IEEE Std 802.3av 更科他, "波長掃引方式を用いた波長可変型WDM/TDM−PONにおけるリンクアップ時間の検討," 2013年電子情報通信学会総合大会, B−8−35, 2013
波長可変型WDM/TDM−PONにおけるONU10の波長切替方式として、非特許文献2では、非特許文献3にて規定されている10G−EPONのMPCP(Multipoint Control Protocol)を拡張した方式が提案されている(図4)。
提案方式は、複数DBA(Dynamic Bandwidth Allocation)周期と同期するDWA(Dynamic Wavelength Allocation)周期内でONU10−OSU13論理接続が固定となるように各ONU10へ下り波長および上り波長を割り当て、同一DWA周期内ではDBA周期ごとに実行されるDBA計算により各ONU10へ上りバースト信号光の送信を許可する時間を決定し、決定した送信許可時間を論理接続先のOSU13から各ONU10へ通知する動的波長帯域割当に基づくシステムを想定している。
ONU10−OSU13論理接続は、上り方向通信の送信要求帯域量や、上り方向通信または下り方向通信のトラフィック量等に応じてDWA計算により決定され、DWA周期内の最初のDBA周期において、波長切替対象のONU10宛に波長切替を指示するGateフレームが送信される。
波長切替対象ONU10は、送受信波長を、Gateフレーム中に記載された波長切替開始時刻Tから、同じくGateフレーム中に記載された割当波長に切り替え始め、波長切替完了後に受信する新たな論理接続先のOSU13からのGateフレームに対して、波長切替完了を報告するReportフレームを送信する。図4は、ONU#1の論理接続先をOSU#1からOSU#2へ切り替える場合を例示している。
波長切替対象ONU10では、波長切替を指示するGateフレームを処理するMAC(Media Access Control)機能部20や、波長可変光送信器21内の波長可変デバイスや波長制御部の故障や誤動作等により、波長可変光送信器21の出力光波長が、波長切替を実行した後に、Gateフレームにて指示された新たな上り波長以外となることが起こりうる。
出力光波長が誤設定されたONU10は、本来の新たな論理接続先OSU13より通知された上りバースト信号光の送信許可時間に、誤設定された波長で上りバースト信号光を送出する。誤設定された波長で送出される波長誤設定上りバースト信号光は、送信元のONU10の本来の論理接続先OSU13以外のOSU13にて光電変換される。そのため、正常動作している他ONU10からの上りバースト信号光と波長誤設定上りバースト信号光とが同一のOSU13にて同時刻に光電変換されることが起こりうる。
つまり、1台のONU10における出力光波長の誤設定に起因して上りバースト信号光同士の衝突が発生し、正常動作している他ONU10の通信状態に影響を与えることが起こりうる。よって、ONU10の出力光波長の誤設定が発生した場合に、誤設定された上り波長での発光を早期に停止することが求められる。これを実現するには、OLT18(Optical Line Terminal)が、出力光波長が誤設定された上り波長誤設定ONU10の存在を検知し、全ONU10の中から上り波長誤設定ONU10を特定する方法が必要となる。
OLT18が、各上りバースト信号光を光電変換して得られる受信フレームごとに送信元ONU10を特定し、送信元ONU10が送出する上りバースト信号光が本来の論理接続先OSU13で光電変換されているかを監視する機能を具備することにより、OSU13が波長誤設定上りバースト信号光を光電変換した際にフレームを正しく受信できれば、OLT18は、非論理接続先OSU13での波長誤設定上りバースト信号光の光電変換により、上り波長誤設定ONU10の存在検知および特定が可能である。
しかしながら、他ONU10からの上りバースト信号光と波長誤設定上りバースト信号光とが同一のOSU13にて同時刻に光電変換されることが定常的に発生する時は、OSU13が波長誤設定上りバースト信号光を光電変換した際にフレームを正しく受信できず、OLT18は送信元ONU10を特定不能である。そのため、OLT18は、上り波長誤設定ONU10を特定できない。
前記課題を解決するために、本発明は、OLTがONU毎に受信不能フレームの総数または存在確率を算出する通信品質監視機能を有し、OSU毎またはONU毎の受信不能フレームの総数または存在確率が許容限度値を超過している場合、波長が誤設定されたONUが存在すると判断し、受信不能フレームの総数または存在確率に応じて波長誤設定ONUを特定することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、OLTは、一定時間の間ONU毎にフレームを監視し、OSU毎またはONU毎の受信不能フレームの総数または存在確率を算出し、受信不能フレームの総数または存在確率が許容限度値を超過している場合、波長が誤設定されたONUが存在すると判断し、受信不能フレームの総数または存在確率が最大であるONUまたは許容限度値を超過しているONUを波長誤設定ONUと特定する。
具体的には、本発明に係る波長監視方法は
複数の子ノードが、光ファイバ伝送路を介して接続された親ノードで内包する複数の光終端装置に対し、前記親ノードで予め割り当てられた波長の信号光を送信する子ノード送信手順と、
前記親ノードで子ノードごとに割り当てた波長の前記信号光を前記複数の光終端装置が波長に応じて選択的に受信し、予め割り当てられた時間帯で前記信号光のフレームを監視し、監視したフレームのうち受信不能フレームの数を検知し演算処理する通信品質監視手順と、
前記通信品質監視手順で演算した演算処理の結果が予め設定された許容限度値以上の場合、前記信号光の波長が誤設定された波長誤設定子ノードが存在すると判定し、前記許容限度値未満の場合に波長誤設定子ノードが存在無しと判定し、判定結果が前記許容限度値以上の際、前記時間帯での受信不能フレームの数または存在確率が最大である子ノードを波長誤設定子ノードとして特定する波長誤設定子ノード特定手順と、を順に行う。
本発明に係る波長監視方法では、
複数の子ノードが、光ファイバ伝送路を介して接続された親ノードで内包する複数の光終端装置に対し、前記親ノードで予め割り当てられた波長の信号光を送信する子ノード送信手順と、
前記親ノードで子ノードごとに割り当てた波長の前記信号光を前記複数の光終端装置が波長に応じて選択的に受信し、予め割り当てられた時間帯で前記信号光のフレームを監視し、監視したフレームのうち受信不能フレームの数を検知し演算処理する通信品質監視手順と、
前記通信品質監視手順で演算した演算処理の結果が予め設定された規定値以上の場合、前記信号光の波長が誤設定された波長誤設定子ノードが存在すると判定し、前記規定値未満の場合に波長誤設定子ノードが存在無しと判定し、判定結果が前記規定値以上の受信不能フレームを送出している子ノードを波長誤設定子ノードとして特定する波長誤設定子ノード特定手順と、を順に行ってもよい。
本発明に係る波長監視方法では、
前記波長誤設定子ノード特定手順において前記親ノードは、特定した前記波長誤設定子ノードに信号光の送信許可を与えないこととしてもよい。
本発明に係る波長監視方法では、
前記波長誤設定子ノード特定手順において前記親ノードは、特定した前記波長誤設定子ノードの登録を削除してもよい。
本発明に係る波長監視方法では、
前記波長誤設定子ノード特定手順を行った後で、前記親ノードから前記子ノードへ送出された制御信号に応じて波長の再設定する探索手順をさらに有し、
前記再設定した波長の信号光を前記親ノードが受信するまで波長の再設定を繰り返してもよい。
本発明に係る波長監視方法では、
前記波長誤設定子ノード特定手順において前記親ノードは、特定した前記波長誤設定子ノードに、波長切替を指示してもよい。
具体的には、本発明に係る波長監視システムは
複数の子ノードは、
光ファイバ伝送路を介して接続された親ノードで内包する複数の光終端装置に対し、前記親ノードで予め割り当てられた波長の信号光を送信する信号光送信部を備え、
前記親ノードは、
子ノードごとに割り当てた波長の前記信号光を前記複数の光終端装置が波長に応じて選択的に受信し、予め割り当てられた時間帯で前記信号光のフレームを監視し、監視したフレームのうち受信不能フレームの数を検知し演算処理する通信品質監視部と、
前記通信品質監視部が演算した演算処理の結果が予め設定された許容限度値以上の場合、前記信号光の波長が誤設定された波長誤設定子ノードが存在すると判定し、前記許容限度値未満の場合に波長誤設定子ノードが存在無しと判定し、判定結果が前記許容限度値以上の際、前記時間帯での受信不能フレームの数または存在確率が最大である子ノードを波長誤設定子ノードとして特定する波長誤設定子ノード特定部と、を備える。
具体的には、本発明に係る波長監視システムは
複数の子ノードは、
光ファイバ伝送路を介して接続された親ノードで内包する複数の光終端装置に対し、前記親ノードで予め割り当てられた波長の信号光を送信する子ノード送信部を備え、
前記親ノードは、
子ノードごとに割り当てた波長の前記信号光を前記複数の光終端装置が波長に応じて選択的に受信し、予め割り当てられた時間帯で前記信号光のフレームを監視し、監視したフレームのうち受信不能フレームの数を検知し演算処理する通信品質監視部と、
前記通信品質監視部が演算した演算処理の結果が予め設定された規定値以上の場合、前記信号光の波長が誤設定された波長誤設定子ノードが存在すると判定し、前記規定値未満の場合に波長誤設定子ノードが存在無しと判定し、判定結果が前記規定値以上の受信不能フレームを送出している子ノードを波長誤設定子ノードとして特定する波長誤設定子ノード特定部と、を備える。
具体的には、本発明に係る親ノードは
子ノードごとに割り当てた波長の信号光を複数の光終端装置が波長に応じて選択的に受信し、予め割り当てられた時間帯で前記信号光のフレームを監視し、監視したフレームのうち受信不能フレームの数を検知し演算処理する通信品質監視部と、
前記通信品質監視部が演算した演算処理の結果が予め設定された許容限度値以上の場合、前記信号光の波長が誤設定された波長誤設定子ノードが存在すると判定し、前記許容限度値未満の場合に波長誤設定子ノードが存在無しと判定し、判定結果が前記許容限度値以上の際、前記時間帯での受信不能フレームの数または存在確率が最大である子ノードを波長誤設定子ノードとして特定する波長誤設定子ノード特定部と、を備える。
具体的には、本発明に係る親ノードは
子ノードごとに割り当てた波長の信号光を複数の光終端装置が波長に応じて選択的に受信し、予め割り当てられた時間帯で前記信号光のフレームを監視し、監視したフレームのうち受信不能フレームの数を検知し演算処理する通信品質監視部と、
前記通信品質監視部が演算した演算処理の結果が予め設定された規定値以上の場合、前記信号光の波長が誤設定された波長誤設定子ノードが存在すると判定し、前記規定値未満の場合に波長誤設定子ノードが存在無しと判定し、判定結果が前記規定値以上の受信不能フレームを送出している子ノードを波長誤設定子ノードとして特定する波長誤設定子ノード特定部と、を備える。
なお、上記各発明は、可能な限り組み合わせることができる。
本発明によれば、OLTがONU毎に受信不能フレームの総数または存在確率を算出する通信品質監視機能を有し、受信不能フレームの総数または存在確率が許容限度値を超過している場合、波長が誤設定されたONUが存在すると判断し、受信不能フレームの総数または存在確率に応じて波長誤設定ONUを特定することができる。
TDM−PONの構成を示す一例である。 WDM/TDM−PONの構成を示す一例である。 波長可変型WDM/TDM−PONの構成 波長可変型WDM/TDM−PONにおける波長切替方式を示すタイミングチャートの一例である。 本実施形態に係る波長可変型WDM/TDM−PONの構成を示す一例である。 本実施形態に係る波長可変型WDM/TDM−PONの構成を示す一例である。 本実施形態に係る波長可変型WDM/TDM−PONの構成を示す一例である。 波長ルーティング部の入出力特性(下り波長)を示す表の一例である。 波長ルーティング部の入出力特性(上り波長)を示す表の一例である。 本実施形態に係るコヒーレントを用いた波長可変型WDM/TDM−PONの構成を示す一例である。 本実施形態に係る波長可変型WDM/TDM−PONの構成を示す一例である。 本実施形態に係る上り波長誤設定による上りバースト信号光の衝突を示すタイミングチャートの一例である。 本実施形態に係るONUが波長誤設定状態から回復を示す第1のタイミングチャートの一例である。 本実施形態に係るONUが波長誤設定状態から回復を示す第2のタイミングチャートの一例である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示す実施形態に限定されるものではない。これらの実施の例は例示に過ぎず、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
(第1の実施形態)
本実施形態に係る、波長監視システムは、親ノード及び複数の子ノードを備え、ONUとして機能する子ノードは信号光送信部を備え、OLTとして機能する親ノードは、通信品質監視部及び波長誤設定子ノード特定部を備える。波長監視方法は、子ノード送信手順と通信品質監視手順と波長誤設定子ノード特定手順、を順に行う。
第1の実施形態は、図5において、ONU10がOLT18から割り当てられた上り波長で送信する上りバースト信号光をOLT18が備える複数のOSU13のうちの1台が光電変換し、上りバースト信号光の波長に応じて当該信号光を光電変換するOSU13が決まる波長可変型WDM/TDM−PONのOLT18において、一定時間ごとに、規定時間内のOSU13ごとの受信不能フレームの総数または存在確率が規定値を超過しているか否かにより、出力光波長が誤設定されたONUの存在の有無を判断する波長監視方法である。
本実施形態における波長監視方法は図5の波長可変型WDM/TDM―PON構成に適用される。なお、本実施形態における波長監視方法が適用される波長可変型WDM/TDM―PON構成は図5に限らず、例えば、ONU10とOLT18との間に、AWGや薄膜フィルタなどの波長ルーティング手段と光ファイバまたはPLCなどにより作成された光カプラなどの光合分波部26及び光合分波部27とが配置された構成(図6)へ適用することも可能である。
OLT側端子#1〜#M(Mは2以上の整数)および光ファイバ伝送路側端子#1〜#N(Nは2以上の整数)を有し、入力光を波長に応じて決定される1個の端子から出力する波長振り分け機能を備えた波長ルーティング手段として機能する波長ルーティング部36をONU10とOLT18との間に配置した図7のような構成などへの適用も可能である。波長ルーティング手段としては、波長周回性を有し入出力特性が図8および図9で表わされるN×M AWGなどがこれにあたる。
図5の波長可変型WDM/TDM−PONでは、光送受信器#1〜#M(Mは1以上の整数)を備え、波長lD_1〜lD_Mである下り信号光を送出し、波長lU_1〜lU_Mである上りバースト信号光が入力されるOLT18(Optical Line Terminal)が、lD_1〜lD_M、lU_1〜lU_Mから1つずつの波長をそれぞれ下り波長と上り波長としてOLT18から割り当てられる複数のONU10と、光ファイバ伝送路12を介して接続されている。
OLT18内の各光送信器33は、光送信器33ごとに相異なる波長である下り信号光を送出し、各光送信器33からの下り信号光は、光合分波部27により波長多重された後、光ファイバ伝送路12へ出力される。光合分波手段としては、光ファイバまたはPLC(Planar Lightwave Circuit)等により作成された光カプラなどがこれにあたる。
ONU10内の波長可変光受信器は、入力される波長多重信号光の中から、OLT18から割り当てられている下り波長である下り信号光を選択的に受信する。図5のように、PIN−PD(Photo−Diode)やAPD(Avalanche Photo−Diode)などの受光器の前段に波長選択部を配置し、割り当てられた下り波長に応じて波長選択部の透過波長を変化させることにより、所望の波長の下り信号光を選択的に受信することができる。
各ONU10は、LLID(Logical Link ID)等のONU識別子を用いて、受信したフレームが自分宛であるかを判断し、受信フレームの取捨選択を行う。一方、上り方向通信用に、ONU10は、波長lU_1〜lU_Mの信号光を間欠的に送信可能な波長可変光送信器21を備え、OLT18から割り当てられている上り波長で、OLT18から通知された送信許可時間内に上りバースト信号光を送信する。
OLT18から通知される送信許可時間は、同じ上り波長を割り当てられている異なるONU10からのバースト信号光同士が衝突しないように、OLT18が記憶している各ONU10との間でのフレーム往復伝搬時間(RTT:Round Trip Time)を考慮して決定される。
波長可変光送信器21として、分布帰還型(DFB:Distributed Feedback)レーザなどの直接変調レーザの出力光波長を温度制御により変化させる構成や、出力光波長が異なる直接変調レーザをアレイ状に配置し、外部からの制御信号により発光するレーザを切り替える高速波長切替が可能な構成がこれにあたる。
波長可変光源からの出力光を、半導体や二オブ酸リチウム(LiNbO)を材料とするマッハツェンダー型変調器、電界吸収型(EA:Electro Absorption)変調器、半導体光増幅器(SOA:Semiconductor Optical Amplifier)変調器などを用いて外部変調する構成も可能である。
波長可変光源としては、出力光波長が異なる連続光(CW:Continuous Wave)レーザをアレイ状に配置し、外部からの制御信号により出力光波長を切り替える構成がこれにあたる。また、分布ブラッグ反射型(DBR:Distributed Bragg Reflector)レーザや外部共振器型レーザなどを波長可変光源として用いることも可能である。
光ファイバ伝送路12を伝送された上りバースト信号光は、光合分波部27で分岐された後、各々異なる波長の上りバースト信号光を選択的に受信する光受信器へ入力される。図5のように、バースト信号対応のPIN―PDやAPDなどの受光器の前段に透過波長が光受信器ごとに相異なる波長フィルタ30を配置することにより、各光受信器で相異なる波長の上りバースト信号光を選択的に受信することができる。
ここで、各ONU10が自分に付与されたLLID等のONU識別子を送信フレーム内に含めた上りバースト信号光を送出することで、OLT18における通信品質監視部61は、受信フレーム内のONU識別子によりフレームの送信元であるONU10を特定することができる。ONU10内およびOLT18内の光受信器として、図10のように、コヒーレント受信器45、47を用いることも可能である。この場合、ONU10内の局発光源44の出力光波長は、割り当てられている下り信号光の波長近傍に設定される。
一方、OLT18内の局発光源46の出力光波長は、光送受信器ごとに相異するように、lU_1〜lU_Mのいずれか1つの波長の近傍に設定される。高受信感度を特徴とするコヒーレント受信を適用することで、光ファイバ伝送路12中での許容損失や各光送受信器と接続する光合分波部27における許容損失を増大できる。光ファイバ伝送路12中で許容される伝送損失や分岐損失の増大により、伝送距離の長延化や収容するONU数の拡大を図れる。
また、各光送受信器と接続する光合分波部27において許容される分岐損失の増大により光送受信器数を拡大できるため、システム総帯域を拡張できる。更には、コヒーレント受信の適用により波長可変フィルタ25および波長フィルタ30が不要となるため、波長フィルタの特性に制限されずに隣接波長間隔を狭窄化することも可能である。
以下に、本実施形態における波長監視方法を説明する。OLT18は、一定時間ごとに、規定時間内のOSU13ごとの受信不能フレームの総数または存在確率を算出する通信品質監視部61を備える。通信品質監視部61は、フレーム受信不能を検知した際には、受信不能フレームの数を積算するとともに、各ONU10へ上りバースト信号光の送信許可時間を割り当てる動的帯域割当部65に記憶した送信許可時間割当情報を参照して、フレーム受信不能が発生した時刻にフレーム受信不能が発生したOSU13に上りバースト信号光が到着するように送信許可時間を割り当てられたONU10を異常動作ONU候補として抽出する。
通信品質監視部61は、規定時間内の受信不能フレームの総数または存在確率が少なくとも1台のOSU13において許容限度値を超過する場合に、出力光波長が誤設定された上り波長誤設定ONU10が存在すると判断する。この時、規定時間内に異常動作ONU候補として抽出された全てのONU10の中で最も高い頻度で抽出されたONU10が上り波長誤設定ONU10として特定される。
図5は、各OSU13が相互に連携して、上り波長誤設定ONU10の存在を共有した上で、上り波長誤設定ONU10を特定する構成であるが、各OSU13と接続する波長誤設定ONU特定部60を配置し、フレーム受信不能が発生したOSU13が異常動作ONU候補を波長誤設定ONU特定部60へ伝達することにより、波長誤設定ONU特定部60が、上り波長誤設定ONU10の有無の判断、および、上り波長誤設定ONU10の特定を行う図11のような構成でもよい。
また、図5は、通信品質監視部61と動的帯域割当部65を含むMAC機能部32をOSU単位で備える構成であるが、全OSU13を制御するMAC機能部32内に、全OSU13における受信不能フレームの総数または存在確率を算出する通信品質監視部61と、上りバースト信号光の送信許可時間を全ONU10へ割り当てる動的帯域割当部65を含んでもよい。
出力光波長が誤設定されたONU10が存在する場合、波長誤設定上りバースト信号光は本来の論理接続先OSU13以外のOSU13にて光電変換される。そのため、本来の論理接続先OSU13では、出力光波長が誤設定されたONU10へ上りバースト信号光の送信許可時間を割り当てる度に、上りバースト信号光が到着予定時間に光電変換されないためにフレーム受信不能が発生し、当該ONU10が異常動作ONU候補として抽出される。この結果、規定時間内の受信不能フレームの総数または存在確率が許容限度値を超過し、通信品質監視部61は上り波長誤設定ONU10が存在すると判断する。
一方、波長誤設定上りバースト信号光が光電変換されるOSU13では、正常動作している他ONU10からの上りバースト信号光が波長誤設定上りバースト信号光と同時刻に光電変換されることが起こりうる。この場合、複数の上りバースト信号光が干渉するために、OSU13が上りバースト信号光を光電変換した際にフレームを正しく受信できない。よって、波長誤設定上りバースト信号光が送出される度に他ONU10のうちのいずれかが異常動作ONU候補として抽出されうる。ここで、他ONU10のうちの1台が規定時間内に異常動作ONU候補として抽出される回数は、波長誤設定上りバースト信号光が送出される回数以下となる。
よって、出力光波長が誤設定されたONU10が規定時間内に異常動作ONU候補として最も高い頻度で抽出され、上り波長誤設定ONU10として特定される。出力光波長が誤設定されたONU10が複数台存在する等の理由により規定時間内に異常動作ONU候補として最も高い頻度で抽出されたONU10が複数台ある場合は、該当する全てのONU10を上り波長誤設定ONU10として特定する。
図12は、波長lU_1を割り当てられたONU#1の出力光波長がlU_3に誤設定された場合において、規定時間DTの間に各OSU13の受光器へ入力される上りバースト信号光の時間変化を示している。OSU#1では、ONU#1からの上りバースト信号光が光電変換されないために、ONU#1からの上りバースト信号光が到着する予定の時刻にフレーム受信不能が発生し、ONU#1が規定時間DTの間に異常動作ONU候補として3回抽出される。
一方、OSU#3では、出力光波長がlU_3に誤設定されたONU#1からの上りバースト信号光が入力される度に、正常動作している他ONU10とONU#1からの上りバースト信号光が同時に光電変換されることが起こりうる。図12では、時刻T(#1)〜T(#1)にOLT18に到着するように送信許可時間を割り当てられたONU#1からの上りバースト信号光が、時刻T(#7)〜T(#7)にOLT18に到着するように送信許可時間を割り当てられたONU#7からの上りバースト信号光と同時にOSU#3にて光電変換され、フレーム受信不能が発生する。
また、時刻T(#1)’〜T(#1)’,T(#1)’’〜T(#1)’’にOLT18に到着するように送信許可時間を割り当てられたONU#1からの上りバースト信号光が、それぞれ、時刻T(#8)〜T(#8),時刻T(#9)〜T(#9)にOLT18に到着するように送信許可時間を割り当てられたONU#8,#9からの上りバースト信号光と同時にOSU#3にて光電変換され、フレーム受信不能が発生する。
よって、ONU#7,#8,#9が規定時間DTの間に異常動作ONU候補として1回ずつ抽出される。規定時間DTの間に許容されるOSU13ごとの受信不能フレームの総数の許容限度値を2回とすると、ONU#1が異常動作ONU候補として3回抽出されているためにOLT18は出力光波長が誤設定された上り波長誤設定ONU10が存在すると判断し、異常動作ONU候補として最も高い頻度で抽出されたONU#1を、出力光波長が誤設定された上り波長誤設定ONU10として特定する。
本実施形態では、各上りバースト信号光を光電変換して得られる受信フレームごとに送信元ONU10を特定し、送信元ONU10が送出する上りバースト信号光が本来の論理接続先OSU13で光電変換されているかを監視する機能をOLT18に備え、非論理接続先OSU13での波長誤設定上りバースト信号光の光電変換により、上り波長誤設定ONU10の存在検知および特定する方法と異なり、他ONU10からの上りバースト信号光と波長誤設定上りバースト信号光とが同一のOSU13にて同時刻に光電変換されることが定常的に発生する場合においても上り波長誤設定ONU10を特定できる。
OLT18は上り波長誤設定ONU10を特定した場合、以降、上り波長誤設定ONU10へは上りバースト信号光の送信許可時間を割り当てない。そのため、当該ONU10が、誤設定された上り波長で発光することを停止できる。
この結果、正常動作している他ONU10からの上りバースト信号光が、波長誤設定上りバースト信号光と同時刻に、波長誤設定上りバースト信号光を光電変換するOSU13に到着することを回避できる。つまり、1台のONU10における出力光波長の誤設定に起因して上りバースト信号光同士の衝突が発生し、正常動作している他ONU10の通信状態に影響を与えることを回避できる。
出力光波長が誤設定状態であるONU10が上りバースト信号光の送信を再開するためには、波長誤設定状態から回復する必要がある。この方法として、OLT18側でONU10との予め登録されている接続情報を削除した上で探索手順であるディスカバリ手順を再実行する過程で、波長を再設定する方法が考えられる。
例えば、ONU10が一定時間以上に渡って上りバースト信号光の送信許可時間が割り当てられていないことを検知した場合に、OLT18との接続情報を削除し、ディスカバリ手順を再実行する機能を、ONU10内のMAC機能部20に実装しておくことにより、出力光波長が誤設定状態であるONU10がディスカバリ手順の再実行を通じて、波長を再設定することができる。
波長可変型WDM/TDM−PONにおける探索手順であるディスカバリ手順では、未登録ONU10の登録処理を開始するために、ONU10の受信波長が、未登録ONU10に対して登録要求を送信する旨を指示する探索信号の波長と一致していることが要求される。しかし、関連技術に係る波長掃引方式(例えば、非特許文献4、参照。)により、未登録ONU10が受信波長を下り波長のうちの少なくとも1波長にて送信される探索信号の波長と一致させ、OLT18への登録処理を開始できる。
探索手順であるディスカバリ手順では、未登録ONU10は、波長可変光送信器21の出力光波長を探索信号または探索信号とは別の制御信号で通知される割当波長に設定し、OLT18は、ディスカバリ手順の過程で、未登録ONU10から送信された割当波長通りの上りバースト信号光を受信することにより、未登録ONU10の出力光波長が正しく設定されていることを確認する。出力光波長が誤設定状態であるONU10は、ディスカバリ手順の過程で波長を再設定することにより、波長誤設定状態から脱し、ディスカバリ手順の完了後に信号の送受信を再開できる。
図13は、下り上り波長を(lD_1,lU_1)から(lD_2,lU_2)に切り替える際に出力光波長がlU_3に誤設定されたONU10が、ディスカバリ手順を経て、波長誤設定状態から回復する様子を示している。図13では、一定時間以上に渡って上りバースト信号光の送信許可時間が割り当てられていないことを検知したONU10が、下り波長の掃引を開始し、波長lD_1である探索信号で通知された上り方向通信の割当波長lU_1に出力光波長を再設定した後に、再度受信する探索信号に対して登録要求である登録要求信号を波長lU_1で送信することにより、出力光波長が誤って設定されていたONU10は、波長誤設定状態から脱し、ディスカバリ手順の完了後に信号の送受信の再開が可能となる。
OLT18が光送信器33の出力光波長を通知する探索信号または探索信号とは別の制御信号にて通知する割当波長が特定の波長である場合は、出力光波長を当該波長へ正しく設定できないONU10は信号の送受信を再開できないが、OLT18が、異なる光送信器33の出力光波長を通知する探索信号または探索信号とは別の制御信号を、同タイミングまたは順に送信することにより、波長誤設定状態であったONU10は、光送信器33の出力光波長を、少なくとも1波長に波長を正しく設定できれば、信号の送受信が可能となる。
ONU10内のMAC機能部20や、波長可変光送信器21内の波長可変デバイスや波長制御部が故障しており、出力光波長を割り当て通りの波長に再設定できない場合には、OLT18への再登録が完了しないために、当該ONU10は信号の送受信を再開できず、正常動作している他ONU10の通信状態に影響を与えることはない。
出力光波長が誤設定状態であるONU10が波長誤設定状態から回復する別の方法として、OLT18内のMAC機能部32が、当該ONU10へ波長切替を指示する方法が考えられる。波長切替指示に従って波長を再設定することにより、上り波長が誤設定されていたONU10は、波長誤設定状態から回復することができる。OLT18は、新たな割当波長通りの上りバースト信号光を受信することにより、当該ONU10が波長誤設定状態から脱したことを確認し、上りバースト信号光の送信許可時間の割り当てを再開する。
図14は、下り上り波長を(lD_1,lU_1)から(lD_2,lU_2)に切り替える際に出力光波長がlU_3に誤設定されたONU10が、出力光波長をlU_3からlU_1に切り替える再度の波長切替を経て、波長誤設定状態から回復する様子を示している。OLT18が波長切替を指示した後も、新たな割当波長通りの上りバースト信号光の受信がOLT18にて確認できない時は、更に他の上り波長への切替を指示し、いずれの上り波長を割り当てた場合においても上りバースト信号光が受信されないことを確認するまで波長切替を繰り返すことも可能である。なお、探索手順は、波長誤設定子ノード特定手順において信号光の送信を許可する制御指示の通知を停止し又は、フレームの送信元である子ノードの登録を削除した後で、探索手順を繰り返してもよい。
これにより、波長誤設定状態であったONU10は、光送信器33の出力光波長を、少なくとも1波長に波長を正しく設定できれば、信号の送受信が可能となる。ONU10内のMAC機能部20や、波長可変光送信器21内の波長可変デバイスや波長制御部が故障しており、出力光波長を割り当て通りの波長に再設定できない場合には、上りバースト信号光の送信許可時間の割り当てが再開されないために、当該ONU10は信号の送受信を再開できず、正常動作している他ONU10の通信状態に影響を与えることはない。
図13及び図14は波長切替の際に出力光波長の誤設定が発生した場合であるが、本実施形態における波長監視方法を用いて、波長切替に関係なくONU10の波長誤設定が発生した場合においても、OLT18内の通信品質監視部61は送信元ONU10の出力光波長が誤って設定されていることを認識できる。この場合においても、MAC機能部32が上り波長が誤設定状態であるONU10へ上りバースト信号光の送信許可時間を割り当てないことにより、1台のONU10における出力光波長の誤設定に起因して上りバースト信号光同士の衝突が発生し、正常動作している他ONU10の通信状態に影響を与えることを回避できる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、ONU10がOLT18から割り当てられた上り波長で送信する上りバースト信号光をOLT18が備える複数のOSU13のうちの1台が光電変換し、上りバースト信号光の波長に応じて当該信号光を光電変換するOSU13が決まる波長可変型WDM/TDM−PONのOLT18において、一定時間ごとに、規定時間内のONU10ごとの受信不能フレームの総数または存在確率が規定値を超過しているか否かにより、出力光波長が誤設定されたONU10の存在の有無を判断する波長監視方法である。
出力光が誤設定されたONU10の存在の有無を判断するにあたり、第1の実施形態ではOSU13ごとに算出した規定時間内の受信不能フレームの総数または存在確率を規定値と比較するのに対して、本実施形態ではONU10ごとに算出した規定時間内の受信不能フレームの総数または存在確率を規定値と比較する。
以下に、本実施形態における波長監視方法を説明する。OLT18は、一定時間ごとに、規定時間内のONU10ごとの受信不能フレームの総数または存在確率を算出する通信品質監視部61を備える。通信品質監視部61は、フレーム受信不能を検知した際には、受信不能フレームの数を積算するとともに、各ONU10へ上りバースト信号光の送信許可時間を割り当てる動的帯域割当部65に記憶した送信許可時間割当情報を参照して、フレーム受信不能が発生した時刻にフレーム受信不能が発生したOSU13に上りバースト信号光が到着するように送信許可時間を割り当てられたONU10を異常動作ONU候補として抽出する。
通信品質監視部61は、規定時間内の受信不能フレームの総数または存在確率が許容限度値を超過するONU10が存在する場合に、当該ONU10を出力光波長が誤設定された上り波長誤設定ONU10として特定する。出力光波長が誤設定されたONU10が複数台存在する等の理由により規定時間内の受信不能フレームの総数または存在確率が許容限度値を超過するONU10が複数台ある場合は、該当する全てのONU10を上り波長誤設定ONU10として特定する。
本実施形態では、各上りバースト信号光を光電変換して得られる受信フレームごとに送信元ONU10を特定し、送信元ONU10が送出する上りバースト信号光が本来の論理接続先OSU13で光電変換されているかを監視する機能をOLT18に備え、非論理接続先OSU13での波長誤設定上りバースト信号光の光電変換により、上り波長誤設定ONU10の存在検知および特定する方法と異なり、他ONU10からの上りバースト信号光と波長誤設定上りバースト信号光とが同一のOSU13にて同時刻に光電変換されることが定常的に発生する場合においても上り波長誤設定ONU10を特定できる。
OLT18は上り波長誤設定ONU10を特定した場合、第1の実施形態と同様に、以降、上り波長誤設定ONU10へは上りバースト信号光の送信許可時間を割り当てない。そのため、当該ONU10が、誤設定された上り波長で発光することを停止できる。この結果、正常動作している他ONU10からの上りバースト信号光が、波長誤設定上りバースト信号光と同時刻に、波長誤設定上りバースト信号光を光電変換するOSU13に到着することを回避できる。つまり、1台のONU10における出力光波長の誤設定に起因して上りバースト信号光同士の衝突が発生し、正常動作している他ONU10の通信状態に影響を与えることを回避できる。
出力光波長が誤設定状態であるONU10が上りバースト信号光の送信を再開するためには、波長誤設定状態から回復する必要があるが、この方法としては、第1の実施形態中に記載の、ONU10側でOLT18との接続情報を削除した上でディスカバリ手順を再実行する過程で波長を再設定する方法や、OLT18が当該ONU10へ波長切替を指示する方法等がある。
本実施形態における波長監視方法を用いて、波長切替に関係なくONU10の波長誤設定が発生した場合においても、OLT18内の通信品質監視部61は送信元ONU10の出力光波長が誤って設定されていることを認識できる。この場合においても、MAC機能部32が上り波長が誤設定状態であるONU10へ上りバースト信号光の送信許可時間を割り当てないことにより、1台のONU10における出力光波長の誤設定に起因して上りバースト信号光同士の衝突が発生し、正常動作している他ONU10の通信状態に影響を与えることを回避できる。
本発明は情報通信産業に適用することができる。
10:ONU
11、14、26、27:光合分波部
12:光ファイバ伝送路
13:OSU
15、16、36:波長ルーティング部
18:OLT
20、32:MAC機能部
21、41:波長可変光送信器
22、28:波長合分波部
23:波長可変光受信器
17、24:受光器
25:波長可変フィルタ
29:光受信器
30:波長フィルタ
33:光送信器
44、46:局発光源
45、47:コヒーレント受信器
60、62:波長誤設定ONU特定部
61:通信品質監視部
65:動的帯域割当部

Claims (10)

  1. 複数の子ノードが、光ファイバ伝送路を介して接続された親ノードで内包する複数の光終端装置に対し、前記親ノードで予め割り当てられた波長の信号光を送信する子ノード送信手順と、
    前記親ノードで子ノードごとに割り当てた波長の前記信号光を前記複数の光終端装置が波長に応じて選択的に受信し、予め割り当てられた時間帯で前記信号光のフレームを監視し、監視したフレームのうち受信不能フレームの数を検知し演算処理する通信品質監視手順と、
    前記通信品質監視手順で演算した演算処理の結果が予め設定された許容限度値以上の場合、前記信号光の波長が誤設定された波長誤設定子ノードが存在すると判定し、前記許容限度値未満の場合に波長誤設定子ノードが存在無しと判定し、判定結果が前記許容限度値以上の際、前記時間帯での受信不能フレームの数または存在確率が最大である子ノードを波長誤設定子ノードとして特定する波長誤設定子ノード特定手順と、
    を順に行うことを特徴とする波長監視方法。
  2. 複数の子ノードが、光ファイバ伝送路を介して接続された親ノードで内包する複数の光終端装置に対し、前記親ノードで予め割り当てられた波長の信号光を送信する子ノード送信手順と、
    前記親ノードで子ノードごとに割り当てた波長の前記信号光を前記複数の光終端装置が波長に応じて選択的に受信し、予め割り当てられた時間帯で前記信号光のフレームを監視し、監視したフレームのうち受信不能フレームの数を検知し演算処理する通信品質監視手順と、
    前記通信品質監視手順で演算した演算処理の結果が予め設定された規定値以上の場合、前記信号光の波長が誤設定された波長誤設定子ノードが存在すると判定し、前記規定値未満の場合に波長誤設定子ノードが存在無しと判定し、判定結果が前記規定値以上の受信不能フレームを送出している子ノードを波長誤設定子ノードとして特定する波長誤設定子ノード特定手順と、
    を順に行うことを特徴とする波長監視方法。
  3. 前記波長誤設定子ノード特定手順において前記親ノードは、特定した前記波長誤設定子ノードに信号光の送信許可を与えない
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の波長監視方法。
  4. 前記波長誤設定子ノード特定手順において前記親ノードは、特定した前記波長誤設定子ノードの登録を削除する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の波長監視方法。
  5. 前記波長誤設定子ノード特定手順を行った後で、前記親ノードから前記子ノードへ送出された制御信号に応じて波長の再設定する探索手順をさらに有し、
    前記再設定した波長の信号光を前記親ノードが受信するまで波長の再設定を繰り返す
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の波長監視方法。
  6. 前記探索手順において前記親ノードは、特定した前記波長誤設定子ノードに、波長切替を指示する
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の波長監視方法。
  7. 複数の子ノードは、
    光ファイバ伝送路を介して接続された親ノードで内包する複数の光終端装置に対し、前記親ノードで予め割り当てられた波長の信号光を送信する信号光送信部を備え、
    前記親ノードは、
    子ノードごとに割り当てた波長の前記信号光を前記複数の光終端装置が波長に応じて選択的に受信し、予め割り当てられた時間帯で前記信号光のフレームを監視し、監視したフレームのうち受信不能フレームの数を検知し演算処理する通信品質監視部と、
    前記通信品質監視部が演算した演算処理の結果が予め設定された許容限度値以上の場合、前記信号光の波長が誤設定された波長誤設定子ノードが存在すると判定し、前記許容限度値未満の場合に波長誤設定子ノードが存在無しと判定し、判定結果が前記許容限度値以上の際、前記時間帯での受信不能フレームの数または存在確率が最大である子ノードを波長誤設定子ノードとして特定する波長誤設定子ノード特定部と、
    を備えることを特徴とする波長監視システム。
  8. 複数の子ノードは、
    光ファイバ伝送路を介して接続された親ノードで内包する複数の光終端装置に対し、前記親ノードで予め割り当てられた波長の信号光を送信する信号光送信部を備え、
    前記親ノードは、
    子ノードごとに割り当てた波長の前記信号光を前記複数の光終端装置が波長に応じて選択的に受信し、予め割り当てられた時間帯で前記信号光のフレームを監視し、監視したフレームのうち受信不能フレームの数を検知し演算処理する通信品質監視部と、
    前記通信品質監視部が演算した演算処理の結果が予め設定された規定値以上の場合、前記信号光の波長が誤設定された波長誤設定子ノードが存在すると判定し、前記規定値未満の場合に波長誤設定子ノードが存在無しと判定し、判定結果が前記規定値以上の受信不能フレームを送出している子ノードを波長誤設定子ノードとして特定する波長誤設定子ノード特定部と、
    を備えることを特徴とする波長監視システム。
  9. 子ノードごとに割り当てた波長の信号光を複数の光終端装置が波長に応じて選択的に受信し、予め割り当てられた時間帯で前記信号光のフレームを監視し、監視したフレームのうち受信不能フレームの数を検知し演算処理する通信品質監視部と、
    前記通信品質監視部が演算した演算処理の結果が予め設定された許容限度値以上の場合、前記信号光の波長が誤設定された波長誤設定子ノードが存在すると判定し、前記許容限度値未満の場合に波長誤設定子ノードが存在無しと判定し、判定結果が前記許容限度値以上の際、前記時間帯での受信不能フレームの数または存在確率が最大である子ノードを波長誤設定子ノードとして特定する波長誤設定子ノード特定部と、
    を備えることを特徴とする親ノード。
  10. 子ノードごとに割り当てた波長の信号光を複数の光終端装置が波長に応じて選択的に受信し、予め割り当てられた時間帯で前記信号光のフレームを監視し、監視したフレームのうち受信不能フレームの数を検知し演算処理する通信品質監視部と、
    前記通信品質監視部が演算した演算処理の結果が予め設定された規定値以上の場合、前記信号光の波長が誤設定された波長誤設定子ノードが存在すると判定し、前記規定値未満の場合に波長誤設定子ノードが存在無しと判定し、判定結果が前記規定値以上の受信不能フレームを送出している子ノードを波長誤設定子ノードとして特定する波長誤設定子ノード特定部と、
    を備えることを特徴とする親ノード。
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