JP2015170276A - サーバ装置、情報処理システム及び情報処理方法 - Google Patents

サーバ装置、情報処理システム及び情報処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ユーザが所在する領域に応じて段階的に処理を行うこと。【解決手段】抽出手段102は、ユーザ装置20から送信されてきた第1音データが示す音を、放音装置が放出する音に所定の情報が重畳される帯域を含む第1周波数帯域の第1成分と第2周波数帯域の第2成分とに抽出する。特定手段103は、抽出手段102により抽出された第1成分に所定の情報が重畳されていた場合には、放音装置に対応する第1領域をユーザ装置20が所在する所在領域として特定する。また、特定手段103は、所定の情報が重畳されていなかった場合には、抽出された第2成分と収音装置30から送信されてきた第2音データが示す音の第2周波数帯域の成分とが類似するか否かを判断し、類似していれば、収音装置30に対応する第2領域を所在領域として特定する。【選択図】図5

Description

本発明は、ユーザの所在に応じた処理を行うための技術に関する。
ユーザの所在に応じた処理を行うための技術がある。特許文献1には、店舗に来店したユーザの移動体通信端末が、WEBサーバから配信された着信音を再生すると、その着信音を検知したクーポン発券機が特典チケットを発券する技術が記載されている。この特許文献1の発明では、移動体通信端末の着信音をクーポン発券機が検知可能な領域にユーザが所在するか否かを判断し、所在すると判断した場合に特典チケットを発券するという処理が行われている。
特開2003−16331号公報
ところで、特許文献1の発明においては、クーポン発券機の設置される店舗の広さやレイアウト、設置する場所によっては、来店したユーザの大半がクーポン発券機に近づくことなく店舗を出てしまい、特典チケットをほとんど提供できないということも起こり得る。しかし、特許文献1の発明では、そのように店舗を訪れたがクーポン発券機に近づいていないユーザに対して例えば販促のための処理などを行うことができない。
そこで、本発明は、ユーザが所在する領域に応じて段階的に処理を行うことを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、ユーザ装置から送信されてきた当該ユーザ装置が収集した音を示す第1音データと、収音装置から送信されてきた当該収音装置が収集した音を示す第2音データとを受信する受信手段と、受信された前記第1音データが示す音の成分のうち、放音装置が放出する音に所定の情報が重畳される帯域を含む第1周波数帯域の第1成分と、第2周波数帯域の第2成分とに応じて、受信された前記第2音データを用いて、前記ユーザ装置が所在する所在領域としての、前記放音装置に対応する第1領域の特定と、前記収音装置に対応する第2領域の前記所在領域としての特定とを行う特定手段と、特定された前記所在領域に応じた処理を行う処理手段とを備えるサーバ装置を提供する。
また、前記処理手段は、前記第2領域が前記所在領域として特定された場合に、当該第2領域から前記第1領域まで前記ユーザ装置のユーザを誘導するための誘導情報を当該ユーザ装置に送信する処理を行ってもよい。
さらに、前記処理手段は、前記第1領域が前記所在領域として特定された場合に、コンテンツに対応付けられたコンテンツ対応情報を前記ユーザ装置に送信する処理を行ってもよい。
また、前記特定手段は、前記第2領域を前記所在領域として特定した前記ユーザ装置から送信されてきた前記第1音データを、前記第2音データとして、他のユーザ装置の前記所在領域の特定で用いてもよい。
さらに、前記処理手段は、前記特定手段により前記第1及び第2領域のいずれも所在領域として特定されない場合には、前記放音装置が設置されている場所を示す場所情報を前記ユーザ装置に送信する処理を行ってもよい。
また、前記特定手段は、受信された前記第1音データが示す音の前記第1成分に前記所定の情報が重畳されていた場合には前記第1領域を前記所在領域として特定し、当該所定の情報が重畳されていなかった場合には、当該音の前記第2成分と受信された前記第2音データが示す音の第2周波数帯域の成分とが類似するか否かを判断し、類似していれば前記第2領域を前記所在領域として特定してもよい。
さらに、前記特定手段は、前記第2領域が前記所在領域として特定された前記ユーザ装置から当該特定のあとに送信されてきた前記第1音データが示す音の前記第1成分に前記所定の情報が重畳されていた場合に、当該ユーザ装置の前記所在領域として前記第1領域を特定してもよい。
また、前記特定手段は、受信された前記第2音データが示す音の音量が小さいほど、受信された前記第1音データが示す音の第2成分と当該第2音データが示す音の前記第2周波数帯域の成分とが類似する度合いが小さくても、両成分が類似すると判断してもよい。
また、本発明は、上記のサーバ装置と、前記第1周波数帯域に前記所定の情報を重畳した音を放出し、前記第1領域に設置される放音装置と、周囲の音を収集する収音手段と、収集した音を示す音データを前記サーバ装置に送信する送信手段とを備え、前記第2領域に設置される収音装置と、周囲の音を収集する収音手段と、収集した音を示す音データを前記サーバ装置に送信する送信手段と、前記サーバ装置の処理手段と協同して前記特定手段により特定された所在領域に応じた処理を行う処理手段とを備え、ユーザが持ち運び可能なユーザ装置とを具備する情報処理システムを提供する。
また、本発明は、サーバ装置が、ユーザ装置から送信されてきた当該ユーザ装置が収集した音を示す第1音データと、収音装置から送信されてきた当該収音装置が収集した音を示す第2音データとを受信する受信ステップと、前記サーバ装置が、受信された前記第1音データが示す音の成分のうち、放音装置が放出する音に所定の情報が重畳される帯域を含む第1周波数帯域の第1成分と、第2周波数帯域の第2成分とに応じて、受信された前記第2音データを用いて、前記ユーザ装置が所在する所在領域としての、前記放音装置に対応する第1領域の特定と、前記収音装置に対応する第2領域の前記所在領域としての特定とを行う特定ステップと、前記サーバ装置が、特定された前記所在領域に応じた処理を行う処理ステップとを有する情報処理方法を提供する。
本発明によれば、ユーザが所在する領域に応じて段階的に処理を行うことができる。
実施形態に係る情報処理システムの全体構成を示す図 サーバ装置のハードウェア構成を示す図 ユーザ装置のハードウェア構成を示す図 収音装置のハードウェア構成を示す図 各装置が実現する機能構成の一例を示す図 各周波数帯域と第1及び第2成分とを説明するための図 第1及び第2領域を説明するための図 特定処理及び領域対応処理における各装置の動作の一例を示すシーケンス図 店舗に所在する2つのユーザ装置の一例を示す図 変形例のユーザ装置のハードウェア構成の一例を示す図
[1]実施形態
[1−1]全体構成
図1は、実施形態に係る情報処理システム1の全体構成を示す図である。情報処理システム1は、サーバ装置10と、ユーザが所持するユーザ装置20と、収音装置30と、放音装置40と、コンテンツ提供装置50と、ネットワーク2とを備える。
ネットワーク2は、移動体通信網及びインターネット等を含み、装置間のデータのやり取りを仲介するシステムである。ネットワーク2には、サーバ装置10、ユーザ装置20、収音装置30及びコンテンツ提供装置50が接続され、各装置がデータをやり取りする。コンテンツ提供装置50は、企業等により運用され、企業等が扱う商品やサービスなどに関するコンテンツ(例えばクーポンや広告など)を提供する。
放音装置40は、スピーカ等を備え、所定の情報が重畳された音を放出する装置である。以下では、所定の情報が重畳された音を「重畳音」という。本実施形態では、コンテンツに対応付けられた情報(以下「コンテンツ情報」という)が所定の情報として重畳音に重畳される。コンテンツ情報は、例えば、放音装置40の製造番号や店舗3の店舗ID(Identification)などであり、コンテンツ提供装置50においてコンテンツに対応付けて記憶されている。
放音装置40は、予め定められた周波数帯域にコンテンツ情報が重畳された重畳音を放出する。以下では、この周波数帯域を「重畳帯域」という。本実施形態では、例えば19〜20kHzといった非可聴域の周波数帯域が重畳帯域として用いられる。放音装置40は、周知のアルゴリズムを用いて所定の情報を重畳帯域に重畳する。なお、外部装置がこの重畳を行ってもよく、その場合、例えばメモリーキー等の記憶媒体を介して重畳音を示す音データが放音装置40に供給される。
収音装置30は、マイクロフォン等を備え、そのマイクロフォンを用いて周囲の音を収集する装置である。収音装置30は、本実施形態では、店舗3に設置され、店舗3内の音を収集し、収集した音を示す音データをサーバ装置10に送信する。また、収音装置30は、放音装置40が放出する重畳音が収音装置30に届かない場所に設置される。ここでいう「届かない」とは、収音装置30のマイクロフォンで検出できる程度の音量の音が到達しないということを意味する。このため、収音装置30が収集した音には、重畳音が含まれない。
ユーザ装置20は、例えば携帯電話やスマートフォン、タブレット端末などの、ユーザが持ち運び可能な装置である。ユーザ装置20は、収音装置30と同様に、マイクロフォン等を備え、そのマイクロフォンを用いて収集した周囲の音を示す音データをサーバ装置に送信する。また、ユーザ装置20が前述したコンテンツ情報を用いてコンテンツ提供装置50からコンテンツを取得することで、ユーザにコンテンツが提供される。
サーバ装置10は、上記のとおり送信されてくる音データを用いて、ユーザ装置20が所在する領域(以下「所在領域」という)を特定する装置である。所在領域とは、例えば、放音装置40により放出された重畳音を収集可能な領域(詳細は後述する)である。
情報処理システム1においては、サーバ装置10により特定された所在領域に応じた処理(以下「領域対応処理」という)が行われる。例えば、重畳音を収集可能な領域が所在領域だと特定されると、重畳音に重畳されたコンテンツ情報に対応付けられているコンテンツをユーザに提供する処理が行われる。
[1−2]ハードウェア構成
図2は、サーバ装置10のハードウェア構成を示す図である。サーバ装置10は、制御部11と、記憶部12と、通信部13とを備えるコンピュータである。制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びリアルタイムクロックを備えている。CPUは、RAMをワークエリアとして用いてROMや記憶部32に記憶されたプログラムを実行することによって各装置の動作を制御する。リアルタイムクロックは、現在の日時を算出する機能を有している。記憶部12は、ハードディスク等を備え、制御部11が制御に用いるデータやプログラムなどを記憶する。通信部13は、例えば有線通信を行うための通信回路を有し、ネットワーク2を介した通信を行う。
図3は、ユーザ装置20のハードウェア構成を示す図である。ユーザ装置20は、制御部21と、記憶部22と、表示部25と、操作部26と、音入出力部24と、通信部23とを備えるコンピュータである。制御部21は、図2に示す制御部11と同様の機能を有する。記憶部22は、フラッシュメモリ等を備え、制御部21が制御に用いるデータやプログラムなどを記憶する。通信部23は、移動体通信または無線LANの規格に準拠した無線通信を行うための通信回路を備え、ネットワーク2と無線通信を行う。
音入出力部24は、スピーカ、マイクロフォン及び音処理回路等を有し、制御部21の制御によりスピーカから音を放出し、マイクロフォンに入力された音を示す音データを制御部21に供給する。表示部25は、表示面を備え、制御部21により制御されてその表示面に画像を表示する表示手段である。操作部26は、表示面に重ねて設けられたタッチセンサやボタン等の入力手段を備え、ユーザの操作を受け付けてその操作の内容を示す操作データを制御部21に供給する。制御部21は、供給された操作データに応じた処理を行う。
図4は、収音装置30のハードウェア構成を示す図である。収音装置30は、制御部31と、記憶部32と、通信部33と、音入力部34とを備えるコンピュータである。制御部31、記憶部32及び通信部33は、図2に示す同名の各部と同様の機能を有する。音入力部34は、マイクロフォン及び音処理回路等を有し、マイクロフォンに入力された音を示す音データを制御部31に供給する。
[1−3]機能構成
サーバ装置10、ユーザ装置20及び収音装置30は、各々の制御部がプログラムを実行して自装置のハードウェアを制御することで、以下に述べる機能が実現される。
図5は、サーバ装置10、ユーザ装置20及び収音装置30が実現する機能構成の一例を示す図である。サーバ装置10は、受信手段101と、抽出手段102を有する特定手段103と、処理手段104とを備える。ユーザ装置20は、収音手段201と、送信手段202と、処理手段203とを備え、収音装置30は、収音手段301と、送信手段302とを備える。
[1−3−1]収音手段
収音手段201及び301は、いずれも、周囲の音を収集する手段である。例えば収音手段201は、或る時刻(これを「開始時刻」とする)から或る時刻(これを「終了時刻」とする)までの間にマイクロフォンに入力された音を周囲の音として収集し、収集した音を示す音データと、開始時刻及び終了時刻を示す時刻データとを互いに対応付けて送信手段202に供給する。収音手段301も、同様の音データ及び時刻データを互いに対応付けて送信手段302に供給する。以下では、収音手段201が収集した音を示す音データを「第1音データ」といい、収音手段301が収集した音を示す音データを「第2音データ」という。
収音手段201及び301は、本実施形態では、いずれも、同じ時間の間隔(1秒毎など)で同じ時間の間(0.1秒間など)音を収集する。つまり、収音手段201及び301が音を収集する期間(以下「収音期間」という)は一致している。なお、両収集手段における収音期間は完全に一致していなくてもよく、ずれていてもよい。さらに言えば、両収音期間が重なっていなくても、のちに説明する音の類似の判断(同じ音を表しているか否かの判断)を行うことができるような期間になっていればよい。
[1−3−2]送信手段
送信手段202及び302は、いずれも、収集された音を示す音データをサーバ装置に送信する手段である。詳細には、例えば送信手段202は、サーバ装置10の宛先(IP(Internet Protocol)アドレスなど)を予め記憶しておき、収音手段201から収集した音を示す第1音データ及びそれに対応付けられた時刻データを供給されると、それらの第1音データ及び時刻データを、記憶しておいた宛先に対して送信する。送信手段302も、送信手段202と同様にして、第2音データ及び時刻データの送信を行う。
[1−3−3]受信手段
受信手段101は、ユーザ装置から送信されてきた第1音データと、収音装置から送信されてきた第2音データとを受信する手段である。詳細には、受信手段101は、第1音データとともにそれに対応付けられた時刻データを受信すると、それらの第1音データ及び時刻データを抽出手段102に供給する。また、受信手段101は、第2音データとともにそれに対応付けられた時刻データを受信すると、それらの第2音データ及び時刻データを特定手段103に供給する。
[1−3−4]抽出手段
抽出手段102は、受信手段101により受信された第1音データが示す音から、放音装置40が放出する音に所定の情報(本実施形態ではコンテンツ情報)が重畳される周波数帯域である重畳帯域を含む第1周波数帯域の第1成分と、第2周波数帯域の第2成分とを抽出する手段である。ここでいう各周波数帯域と、第1及び第2成分とについて、図6を参照して説明する。
図6は、各周波数帯域と第1及び第2成分とを説明するための図である。図6では、横軸が周波数、縦軸が音圧を表すグラフが示されている。このグラフでは、第1音データが示す音B1と重畳帯域C1とが示されている。重畳帯域C1は、例えば上述した非可聴域の周波数帯域(19〜20kHzなど)である。抽出手段102は、この例では、重畳帯域C1の最小の周波数よりも小さい周波数F1以上の周波数帯域を第1周波数帯域とし、周波数F1未満の周波数帯域を第2周波数帯域として、周波数F1以上の第1成分B11と周波数F1未満の第2成分B12とを抽出する。抽出手段102は、抽出した第1成分B11を示す第1成分データ及び第2成分B12を示す第2成分データを、抽出前の音を示す第1音データに対応付けられた時刻データに対応付けて記憶しておく。これらのデータは、特定手段103によって用いられる。
なお、抽出手段102は、図6に示す例に限らず、例えば重畳帯域C1そのものを第1周波数帯域として抽出してもよい。その場合、抽出手段102は、それ以外の全帯域や重畳帯域C1の最小の周波数未満の帯域、周波数F1未満の帯域のいずれを第2周波数帯域としてもよい。このように、第1周波数帯域に重畳帯域が含まれ、第2周波数帯域が第1周波数帯域と重なっていなければ、第1及び第2周波数帯域を合わせた帯域が全周波数帯域となっていなくてもよいし、第1及び第2周波数帯域が隣接していなくてもよい。
[1−3−5]特定手段
特定手段103は、上述した所在領域(ユーザ装置20が所在する領域)を特定する手段である。特定手段103は、放音装置40に対応する第1領域と、収音装置30に対応付する第2領域とのいずれかを所在領域として特定する。以下、図7を参照して第1領域及び第2領域について説明する。
図7は、第1及び第2領域を説明するための図である。図7では、店舗3に設置された放音装置40及び収音装置30と、放音装置40に対応する第1領域A1と、収音装置30に対応する第2領域A2とが示されている。第1領域A1は、放音装置40から放出された重畳音がユーザ装置20に届き得る領域であり、言い換えると、重畳音をユーザ装置20が収集可能な領域である。ここでいう収集可能とは、ユーザ装置20のマイクロフォンが入力されたことを感知できる程度の音量の重畳音が到達するということを意味している。
第1領域A1は、放音装置40を中心とした球形(図では2次元で表しているので円形となっている)の領域から重畳音が何らかの物体(例えば店舗3の壁)に遮られて届きにくくなっている部分を除いた領域となっている。なお、第1領域A1は、店舗3内の柱や棚、さらには客や店員などによって重畳音が遮られることで形が変化することがあるが、そのような変化は無視できる程度であるものとする。また、第1領域A1は、放音装置40が放出する重畳音の指向性に応じた形となるが、この例では、放音装置40が指向性を持たない重畳音を放出するものとする。
特定手段103は、受信手段101により受信された第1音データが示す音(以下「受信音」という)の成分のうちの上述した第1成分及び第2成分に応じて、受信手段101により受信された第2音データを用いて、放音装置40に対応する第1領域の所在領域としての特定と、収音装置30に対応する第2領域の所在領域としての特定とを行う。特定手段103は、受信音の第1成分、すなわち抽出手段102により抽出された第1成分と、受信音の第2成分、すなわち抽出手段102により抽出された第2成分とを用いて、次のように特定を行う。
特定手段103は、抽出手段102により抽出された第1成分に所定の情報(本実施形態ではコンテンツ情報)が重畳されていた場合には、第1領域を所在領域として特定する。特定手段103は、例えば、重畳帯域の最小の周波数及び最大の周波数を記憶しておき、抽出手段102が記憶した第1成分データが示す第1成分から重畳帯域の成分を切り出す。特定手段103は、重畳音から情報を取り出すアルゴリズム(重畳音への情報の重畳に用いられたアルゴリズムに対応するもの)を用いて、切り出した成分から情報を取り出す。
重畳音に重畳された情報には、例えばチェック用の情報(「0」や「A」など特定の数値や記号など)が含まれており、特定手段103は、取り出した情報にチェック用の情報が含まれていれば、所定の情報が重畳されていたと判断し、第1領域A1を所在領域として特定する。このように第1領域が所在領域として特定されるということは、ユーザ装置20が重畳音を収集可能な距離まで放音装置40に近づいていることを表し、つまりは、そのユーザ装置20を持ち運んでいるユーザも同様の距離まで放音装置40に近づいていることを表す。
次に、第2領域について説明する。まず、特定手段103は、収音装置30が収集する音の成分とユーザ装置20が収集する音の成分とが類似しているか否かを判断する(この類似の判断方法の詳細は後述する)。図7では、ユーザ装置20がこの類似する音(以下「類似音」という)を収集可能な領域(以下「類似音領域」という)A4が示されている。類似音には、例えば店舗3内のアナウンスやBGM(Background Music)、人の話し声、足音、商品を手に取るときの音などが含まれる。本実施形態では、収音装置30の周囲を含む店舗3内では、例えば70〜80デシベル程度の少し騒がしい雑音が常時発生しているものとする。
図7の例では、類似音領域A4の一部が第1領域A1と重なっている。この重なっている領域を重なり領域A3という。特定手段103は、類似音領域A4から重なり領域A3を除いた部分を第2領域A2として特定する。なお、ユーザ装置20が重なり領域A3に所在する場合には、ユーザ装置20が重畳音を収集するので、特定手段103は第1領域を所在領域として特定する。
具体的には、特定手段103は、抽出手段102により抽出された第1成分に所定の情報が重畳されていなかった場合には、抽出手段102により抽出された第2成分と受信された第2音データが示す音の第2周波数帯域の成分とが類似するか否かを判断し、類似していれば第2領域を所在領域として特定する。特定手段103は、前述のとおり第1成分から取り出した情報にチェック用の情報が含まれていなければ、所定の情報が重畳されていなかったと判断し、その第1成分を示す第1成分データに対応付けて記憶された時刻データが示す時刻に対応する時刻(本実施形態では収音期間が一致する時刻)を示す時刻データに対応付けて記憶された第2音データが示す音から第2周波数帯域の成分を切り出す。
特定手段103は、こうして切り出した成分(以下「切り出し成分」という)と、この第1成分データとともに記憶された第2成分データが示す第2成分とのパターンマッチングを行う。特定手段103は、例えば、周知のアルゴリズムで両成分(切り出し成分及び第2成分)が一致する度合いを算出し、算出した度合いが閾値以上であれば両成分が類似すると判断し、第2領域を所在領域として特定する。このように第2領域が所在領域として特定されるということは、ユーザ装置20及び収音装置30が互いに類似する音を収集可能な距離まで近づいていることを表し、つまりは、そのユーザ装置20を持ち運んでいるユーザも同様の距離まで放音装置40に近づいていることを表す。
特定手段103は、以上のとおり、第1領域の特定と第2領域の特定とを行い、特定した結果を示す結果データを処理手段104に供給する。なお、特定手段103は、第1成分に所定の情報が重畳されておらず、且つ、上記の類似もしていない場合には、どちらの領域も特定しない。その場合には、特定手段103は、その旨を示す結果データを処理手段104に供給する。なお、特定手段103は、その場合に結果データを供給しないようにしてもよい。
なお、特定手段103は、上述した切り出し成分及び第2成分の類似を判断する際に、両成分の平均音圧を一致させるように加工を行ったうえでパターンマッチングを行ってもよい。これにより、例えばユーザ装置20がユーザのポケットに入っていて収集される音の音圧が小さくなるような場合でも、第2領域A2に所在するユーザ装置20の所在領域として第2領域が特定されやすいようにすることができる。
また、特定手段103は、ユーザ装置20及び収音装置30の収音期間がずれている場合には、収音期間が重なっている期間の切り出し成分及び第2成分のパターンマッチングを行って両成分の類似を判断してもよい。そのようにすることで、類似の判断の精度が向上する。さらに、特定手段103は、両装置の収音期間の重なっている期間が短かい場合やそれらが重なっていない場合でも、例えば両期間が閾値(0.1秒など)以上離れていなければ、それらの収音期間の両成分のパターンマッチングを行って両成分の類似を判断してもよい。
店舗3内では、例えば数秒程度であれば、同じような類似音(店舗3内のアナウンスやBGM、人の話し声など)が発生し続ける場合がある。そのため、収音期間が十分に近ければ、ユーザ装置20が上述した類似音領域に所在することを判断できる場合がある。以上のとおり、特定手段103は、ユーザ装置20及び収音装置30の収音期間が完全に一致していなくても、第2領域の特定を行うことができる。
[1−3−6]処理手段
処理手段104は、特定手段103から供給された結果データが示す所在領域、すなわち、特定手段103により特定された所在領域に応じた処理(上述した領域対応処理のこと)を行う手段である。また、処理手段203は、処理手段104と協同して領域対応処理を行う手段である。処理手段203は、本実施形態では、コンテンツ取得手段204と、表示制御手段205とを有し、これらの手段により領域対応処理を行う。
第1領域が所在領域として特定された場合、処理手段104は、本実施形態では、抽出手段102により抽出された第1成分に重畳されていたコンテンツ情報をユーザ装置20に送信する処理を領域対応処理として行う。その場合、処理手段203は、コンテンツ取得手段204により、送信されてきたコンテンツ情報を用いてコンテンツを取得する処理を領域対応処理として行う。コンテンツ取得手段204は、具体的には、コンテンツ提供装置50の宛先(IPアドレスなど)を予め記憶しておき、コンテンツ情報をその宛先に送信する。
コンテンツ提供装置50は、コンテンツ情報とコンテンツとを対応付けたテーブルを記憶しており、送信されてきたコンテンツ情報にそのテーブルで対応付けられているコンテンツをユーザ装置20に送信する。コンテンツ取得手段204は、そうして送信されてくるコンテンツを取得する。なお、処理手段104は、第1成分に重畳されていたコンテンツ情報に限らず、例えば予め記憶していたコンテンツ情報を送信してもよいし、コンテンツ提供装置50に問合せを行って取得したコンテンツ情報を送信してもよい。要するに、処理手段104は、本実施形態では、第1領域が所在領域として特定された場合に、コンテンツ情報をユーザ装置20に送信する処理を領域対応処理として行えばよい。
また、第2領域が所在領域として特定された場合、処理手段104は、本実施形態では、第2領域から第1領域までユーザ装置20のユーザを誘導するための情報(以下「誘導情報」という)をユーザ装置20に送信する処理を領域対応処理として行う。誘導情報は、例えば、第2領域から第1領域への行き方を文字列や画像で表した情報である。図7の例のように第1及び第2領域が店舗内の領域であれば、例えばその店舗の棚やカウンターなどのレイアウトに第1及び第2領域の境界線を表した画像が誘導情報として用いられる。
処理手段104は、誘導情報を予め記憶しておき、その誘導情報をユーザ装置20に送信する。処理手段203は、表示制御手段205により、こうして送信されてきた誘導情報を表示部25に表示させる処理を領域対応処理として行う。
なお、処理手段104は、特定手段103から第1及び第2領域のどちらも特定しなかった旨を示す結果データが供給された場合には、本実施形態では、何の処理も行わない。
[1−4]動作
情報処理システム1は、以上の構成に基づき、ユーザ装置20の所在領域を特定する特定処理及び上述した領域対応処理を行う。以下では、これらの処理において情報処理システム1が備える各装置が行う動作について説明する。
図8は、特定処理及び領域対応処理における各装置の動作の一例を示すシーケンス図である。図8の例では、特定処理及び領域対応処理が、これらの処理を行うためのプログラムをユーザが起動することを契機に開始される。
まず、収音装置30が周囲の音を収集し(ステップS11)、収集した音を示す音データ(第2音データ)をサーバ装置10に送信する(ステップS12)。収音装置30は、ステップS11及びS12を例えば1秒毎に繰り返し行う。また、ユーザ装置20が周囲の音を収集し(ステップS21)、収集した音を示す音データ(第1音データ)をサーバ装置10に送信する(ステップS22)。ユーザ装置20も、ステップS21及びS22を例えば1秒毎に繰り返し行う。ステップS11は収音手段301が行い、ステップS12は送信手段302が行う動作である。ステップS21は収音手段201が行い、ステップS22は送信手段202が行う動作である。
サーバ装置10は、ステップS12において第2音データを受信し、ステップS22において第1音データを受信する。ステップS12及びS22は受信手段101が行う動作である。サーバ装置10は、ステップS22において受信した第1音データとステップS12において受信した第2音データとを用いてユーザ装置20の所在領域の特定を行う(ステップS23)。ステップS23は特定手段103が行う動作である。
サーバ装置10は、ステップS23で第1領域を所在領域として特定した場合には、コンテンツ情報をユーザ装置20に送信する(ステップS31)。ユーザ装置20は、ステップS31において送信されてきたコンテンツ情報をコンテンツ提供装置50に送信し(ステップS32)、コンテンツ提供装置50は、そのコンテンツ情報に対応付けられているコンテンツをユーザ装置20に送信する(ステップS33)。ユーザ装置20は、ステップS33において送信されてきたコンテンツを取得する(ステップS34)。ステップS31は処理手段104が行う動作であり、ステップS32、S33、S34は処理手段203(より詳細にはコンテンツ取得手段204)が行う動作である。
サーバ装置10は、ステップS23で第2領域を所在領域として特定した場合には、特定に用いた収音装置30に対応する第2領域から第1領域へユーザを誘導する誘導情報をユーザ装置20に送信する(ステップS41)。ユーザ装置20は、ステップS41において送信されてきた誘導情報を表示する(ステップS42)。ステップS41は処理手段104が行う動作であり、ステップS42は処理手段203(より詳細には表示制御手段205)及び表示部25が協働して行う動作である。
[1−5]実施形態による効果
本実施形態では、ユーザ装置20の所在領域が第2領域と特定された場合にはユーザ装置20に誘導情報を表示するための領域対応処理が行われ、第1領域と特定された場合にはユーザ装置20がコンテンツを取得するための領域対応処理が行われる。このため、例えばユーザが図7に示す店舗3を訪れた場合、まず誘導情報が表示されるので、その誘導情報を見ながら第1領域まで移動することができ、第1領域に到達するとコンテンツが取得できるようになる。
このように、本実施形態によれば、ユーザが所在する領域に応じて段階的に処理を行うことができる。また、それにより、ユーザを特定の領域(第1領域のこと)まで誘導したうえでクーポン等の販促用のコンテンツを提供するというような段階的なアプローチができるようになり、第1領域を訪れたユーザにしかアプローチをできない場合に比べて、第2領域を訪れたが第1領域に立ち寄らずに帰ってしまうユーザを減らして、第1領域を訪れるユーザを増やすことができる。
[2]変形例
上述した実施形態は、本発明の実施の一例に過ぎず、以下のように変形させてもよい。また、上述した実施形態及び以下に示す各変形例は、必要に応じて組み合わせて実施してもよい。
[2−1]第2音データ
特定手段103は、第2音データとして、収音装置30から送信されてきたもの以外のデータを用いてもよい。例えば、特定手段103は、第2領域を所在領域として特定したユーザ装置から送信されてきた第1音データを、上述した第2音データ(収音装置30から送信されてきた音データ)として、他のユーザ装置の所在領域の特定で用いる。以下では、このように第2音データとして用いられる第1音データのことを「第3音データ」という。第3音データを用いた特定がされる場合について、図9を参照して説明する。
図9は、店舗に所在する2つのユーザ装置の一例を示す図である。図9の例では、店舗3aの第1領域A5に放音装置40が設置され、第2領域A6に収音装置30が設置されている。この第2領域A6には、ユーザ装置20Bが所在している。また、店舗3a内で第1領域A5及び第2領域A6のいずれでもない領域A7には、ユーザ装置20Aが所在している。このとき、特定手段103は、ユーザ装置20Bの所在領域として第2領域を特定するので、ユーザ装置20Bの第1音データを第2音データとして用いて、他のユーザ装置20であるユーザ装置20Aの所在領域を特定する。
図9の例では、ユーザ装置20Bが収集する音に類似する音を他のユーザ装置20が収集可能な領域A8を示しており、ユーザ装置20Aは、領域A8に所在している。このため、ユーザ装置20Bの第3音データ(第2音データとして用いられる第1音データ)の第2周波数帯域の成分とユーザ装置20Aの第1音データの第2成分とは類似するので、特定手段103は、ユーザ装置20Aの所在領域として第2領域を特定する。このように、本変形例によれば、所在領域を第2領域と特定したユーザ装置の音データを用いて、第2領域として特定可能な範囲を広げることができる。
なお、特定手段103は、第3音データを用いる場合に、その第3音データが示す音と収音装置30から送信されてきた第2音データが示す音とを合成して用いてもよい。この場合、特定手段103は、これらの第1音データ及び第2音データの第2周波数帯域の成分を合成したものと、ユーザ装置の第2成分とが類似していれば第2領域を所在領域として特定する。この方法によれば、例えば店舗の出入り口近くに所在するユーザ装置の第3音データによって出入り口の外に所在するユーザ装置の所在領域として第2領域が特定されるということが起こりにくいようにすることができる。
[2−2]第1領域の特定方法
特定手段103は、実施形態とは異なる方法で第1領域を所在領域として特定してもよい。例えば、図7の例では、店舗3の出入り口4が第2領域A2に接しているため、出入り口4から入ってきたユーザは、第1領域A1に到達する前に必ず第2領域A2を通過するようになっている。このように、第2領域を通らなければ第1領域に到達しないようになっている場合に、特定手段103は、第2領域が所在領域として特定されたユーザ装置20からその特定のあとに送信されてきた第1音データが示す音の第1成分に所定の情報が重畳されていた場合に、そのユーザ装置20の所在領域として第1領域を特定する。
つまり、この場合の特定手段103は、所在領域が特定されない状態のユーザ装置20から送信されてきた第1音データが示す音の第1成分から所定の情報が取り出されても、そのユーザ装置20の所在領域を特定しない。これにより、例えば、或るユーザが、放音装置40が放出する重畳音を録音し、録音した音を店舗3以外の場所で再生してユーザ装置20に収集させることでコンテンツを取得させようとした場合に、そのユーザ装置20については所在領域の特定を行わないので、そのようなユーザにコンテンツが取得されないようにすることができる。一方、店舗3に来店したユーザは、ユーザ装置20がまず第2領域の音を収集して所在領域として第2領域が特定されてから、第1領域で重畳音を収集するので、所在領域として第1領域が特定されてコンテンツを取得することができる。
[2−3]所在領域が特定されない場合
サーバ装置10の処理手段104は、実施形態では、特定手段103により第1及び第2領域のいずれも所在領域として特定されない場合に、何の処理も行わなかったが、何らかの処理を行ってもよい。例えば、処理手段104は、その場合に、放音装置40が設置されている場所を示す情報(以下「場所情報」という)をユーザ装置20に送信する処理を領域対応処理として行ってもよい。
場所情報は、例えば、放音装置40が設置されている店舗の名称や住所、地図、ホームページのURL(Uniform Resource Locator)などの情報である。この場合、ユーザ装置20の処理手段203(表示制御手段205)は、送信されてきた場所情報を表示部25に表示させる処理を領域対応処理として行う。これにより、第1及び第2領域の外にいるユーザが第1領域を訪れやすいようにすることができる。
なお、処理手段104が、場所情報に加え、第1領域を訪問した場合に提供されるコンテンツを紹介する紹介情報を送信する処理を領域対応処理として行い、処理手段203が、送信されてきた場所情報及び紹介情報を表示部25に表示させる処理を領域対応処理として行ってもよい。これにより、コンテンツに魅力を感じたユーザが第1領域をさらに訪れやすいようにすることができる。
[2−4]第2領域の特定方法
実施形態では、収音装置30の周囲で少し騒がしい雑音が常時発生しているものとして説明したが、早朝などで客が少なく静かなときもあれば、繁盛していてより騒がしいときもある。周囲が静かということは、実施形態に比べて、発生する音の音量が小さいため遠くまで音が届きにくく、収音装置30の類似音を収集可能な領域(上述した類似音領域)が狭くなりやすい。また、周囲がより騒がしいということは、発生する音の音量が大きいためより遠くまで音が届きやすく、実施形態に比べて類似音領域が広くなりやすい。
そこで、特定手段103は、受信された第2音データが示す音の音量が小さいほど、抽出手段102により抽出された第2成分とその第2音データが示す音の第2周波数帯域の成分とが類似する度合いが小さくても、両成分が類似すると判断する。類似する度合いが小さくてもよいということは、類似音を収集可能な領域が広がるということである。これにより、収音装置30の周囲の音量の大小にかかわらず、特定される第2領域の大きさが変化しにくいようにすることができる。
[2−5]領域対応処理
領域対応処理は、上述したものに限らない。例えば、収音装置30がデパートのフロアの各所に設置され、放音装置40が各店舗に設置されているものとする。そこで第1領域が所在領域として特定された場合であれば、サーバ装置10の処理手段104が、放音装置40が設置されている店舗の商品情報をユーザ装置20に送信する処理を領域対応処理として行い、ユーザ装置20の処理手段203が商品情報を表示させる処理を領域対応処理として行ってもよい。また、処理手段104が、店舗のコマーシャルの音声を示す音声データをユーザ装置20に送信する処理を領域対応処理として行い、ユーザ装置20の処理手段203がその音声データが示す音声を放出する処理を領域対応処理として行ってもよい。
また、第2領域が所在領域として特定された場合であれば、処理手段104が、現在時刻に応じて、各店舗のうち、タイムセールスを行っている店舗の位置を示す画像データをユーザ装置20に送信する処理を領域対応処理として行い、ユーザ装置20の処理手段203がその画像データが示す店舗の位置を表示する処理を領域対応処理として行ってもよい。このように、処理手段104及び203は、第1及び第2領域にそれぞれ対応するものとして定められた処理であれば、どのような処理を行ってもよい。
[2−6]位置情報
ユーザ装置が自装置の位置を測定する機能を有している場合に、測定された位置を利用して所在領域の特定が行われてもよい。
図10は、本変形例のユーザ装置のハードウェア構成の一例を示す図である。図10では、図3に示す各部に加え、測位部27を備えるユーザ装置20aが示されている。測位部27は、例えばGPS(Global Positioning System)の技術を用いて自装置の位置を測定する。ユーザ装置20aの送信手段302は、上述した第1音データ及び時刻データの他に、測位部27により測定した自装置の位置を示す装置位置データを、例えば所定の時間の間隔(1分毎など)でサーバ装置10に送信する。
本変形例では、複数の店舗のそれぞれに収音装置30及び放音装置40が設置されているものとする。特定手段103は、これらの装置が設置されている店舗の位置を示す店舗位置データを記憶しておく。特定手段103は、第2領域の特定における類似の判断を行う際に、全ての放音装置40から送信されてきた第2音データを用いるのではなく、店舗位置データを参照して、第1音データを送信してきたユーザ装置20aから送信されてきた装置位置データが示す位置に最も近い店舗に設置されている放音装置40から送信されてきた第2音データだけを用いる。
本変形例によれば、収音装置30が設置されている場所が多岐にわたる場合に、第2領域の特定のための処理の負荷を小さくすることができる。また、例えば全く別の場所(東京と大阪など)に設置されている収音装置30α及び30βが収集する音が類似するということがある。そのような状況では、収音装置30αの近くに所在するユーザ装置20aが収集した音の成分と、収音装置30βが収集した音の成分とが類似すると判断されて、収音装置30βに対応する第2領域が所在領域として特定されることが起こり得る。
一方、本変形例では、ユーザ装置20aが測定した位置によってどちらの収音装置30の近くにいるかということが判断できるので、収音装置30βが収集した音の成分と類似すると判断されることがない。従って、特定手段103は、収音装置30αに対応する第2領域、すなわち、正しい第2領域を所在領域として特定することができる。なお、本変形例では、ユーザ装置20aがどの収音装置30の近くにいるかということが大まかに判断できればよいので、例えば建物内では正確な位置が測定できなくても、上記のとおり正しい第2領域を所在領域として特定することができる。
[2−7]特定手段
特定手段103は、実施形態では、抽出手段102により抽出された第1成分及び第2成分を用いて特定を行ったが、これに限らない。特定手段103は、例えば、受信手段101により受信された第1音データをRAMに記憶させ、受信音を示すデータのまま、第1成分への所定の情報の重畳の有無を判断したり、第2成分を用いた比較を行ったりしてもよい。要するに、特定手段103は、受信音の第1成分及び第2成分に応じて、受信された第2音データを用いて、第1領域の所在領域としての特定と、第2領域の所在領域としての特定とを行うものであればよい。
[2−8]発明のカテゴリ
本発明は、上述した情報処理システムやこのシステムが備える各装置が実施する処理を実現するための情報処理方法としても捉えられる。ここでいう処理とは、例えば、図8に示す特定処理及び領域対応処理である。また、本発明は、サーバ装置やユーザ装置、収音装置のようなコンピュータを、図5に示す各手段として機能させるためのプログラムとしても捉えられるものである。これらのプログラムは、それを記憶させた光ディスク等の記録媒体の形態で提供されたり、インターネット等のネットワークを介して、コンピュータにダウンロードさせ、それをインストールして利用可能にするなどの形態でも提供されたりするものであってもよい。
1…情報処理システム、10…サーバ装置、20…ユーザ装置、30…収音装置、40…放音装置、50…コンテンツ提供装置、11、21、31…制御部、12、22、32…記憶部、13、23、33…通信部、24…音入出力部、25…表示部、26…操作部、34…音入力部、101…受信手段、102…抽出手段、103…特定手段、104…処理手段、201、301…収音手段、202、302…送信手段、203…処理手段、204…コンテンツ取得手段、205…表示制御手段。

Claims (10)

  1. ユーザ装置から送信されてきた当該ユーザ装置が収集した音を示す第1音データと、収音装置から送信されてきた当該収音装置が収集した音を示す第2音データとを受信する受信手段と、
    受信された前記第1音データが示す音の成分のうち、放音装置が放出する音に所定の情報が重畳される帯域を含む第1周波数帯域の第1成分と、第2周波数帯域の第2成分とに応じて、受信された前記第2音データを用いて、前記ユーザ装置が所在する所在領域としての、前記放音装置に対応する第1領域の特定と、前記収音装置に対応する第2領域の前記所在領域としての特定とを行う特定手段と、
    特定された前記所在領域に応じた処理を行う処理手段と
    を備えるサーバ装置。
  2. 前記処理手段は、前記第2領域が前記所在領域として特定された場合に、当該第2領域から前記第1領域まで前記ユーザ装置のユーザを誘導するための誘導情報を当該ユーザ装置に送信する処理を行う
    請求項1に記載のサーバ装置。
  3. 前記処理手段は、前記第1領域が前記所在領域として特定された場合に、コンテンツに対応付けられたコンテンツ対応情報を前記ユーザ装置に送信する処理を行う
    請求項1または2に記載のサーバ装置。
  4. 前記特定手段は、前記第2領域を前記所在領域として特定した前記ユーザ装置から送信されてきた前記第1音データを、前記第2音データとして、他のユーザ装置の前記所在領域の特定で用いる
    請求項1から3までのいずれか1項に記載のサーバ装置。
  5. 前記処理手段は、前記特定手段により前記第1及び第2領域のいずれも所在領域として特定されない場合には、前記放音装置が設置されている場所を示す場所情報を前記ユーザ装置に送信する処理を行う
    請求項1から4までのいずれか1項に記載のサーバ装置。
  6. 前記特定手段は、受信された前記第1音データが示す音の前記第1成分に前記所定の情報が重畳されていた場合には前記第1領域を前記所在領域として特定し、当該所定の情報が重畳されていなかった場合には、当該音の前記第2成分と受信された前記第2音データが示す音の第2周波数帯域の成分とが類似するか否かを判断し、類似していれば前記第2領域を前記所在領域として特定する
    請求項1から5までのいずれか1項に記載のサーバ装置。
  7. 前記特定手段は、前記第2領域が前記所在領域として特定された前記ユーザ装置から当該特定のあとに送信されてきた前記第1音データが示す音の前記第1成分に前記所定の情報が重畳されていた場合に、当該ユーザ装置の前記所在領域として前記第1領域を特定する
    請求項6に記載のサーバ装置。
  8. 前記特定手段は、受信された前記第2音データが示す音の音量が小さいほど、受信された前記第1音データが示す音の第2成分と当該第2音データが示す音の前記第2周波数帯域の成分とが類似する度合いが小さくても、両成分が類似すると判断する
    請求項6または7に記載のサーバ装置。
  9. 請求項1から8までのいずれか1項に記載のサーバ装置と、
    前記第1周波数帯域に前記所定の情報が重畳された音を放出し、前記第1領域に設置される放音装置と、
    周囲の音を収集する収音手段と、収集した音を示す音データを前記サーバ装置に送信する送信手段とを備え、前記第2領域に設置される収音装置と、
    周囲の音を収集する収音手段と、収集した音を示す音データを前記サーバ装置に送信する送信手段と、前記サーバ装置の処理手段と協同して前記特定手段により特定された所在領域に応じた処理を行う処理手段とを備え、ユーザが持ち運び可能なユーザ装置と
    を具備する情報処理システム。
  10. サーバ装置が、ユーザ装置から送信されてきた当該ユーザ装置が収集した音を示す第1音データと、収音装置から送信されてきた当該収音装置が収集した音を示す第2音データとを受信する受信ステップと、
    前記サーバ装置が、受信された前記第1音データが示す音の成分のうち、放音装置が放出する音に所定の情報が重畳される帯域を含む第1周波数帯域の第1成分と、第2周波数帯域の第2成分とに応じて、受信された前記第2音データを用いて、前記ユーザ装置が所在する所在領域としての、前記放音装置に対応する第1領域の特定と、前記収音装置に対応する第2領域の前記所在領域としての特定とを行う特定ステップと、
    前記サーバ装置が、特定された前記所在領域に応じた処理を行う処理ステップと
    を有する情報処理方法。
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