JP2015169845A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
Description
このような電子写真方式の画像形成装置に利用する電子写真感光体は、製造コスト及び画質安定性の観点から、単層型正帯電有機感光体が好ましい。一方、単層型感光体は積層型感光体の構成材料を混合し作成されるが、単層内に電子輸送性物質と正孔輸送性物質を含有する構成のため、積層型感光体ほどの十分な感度が得難く、高画質、高生産性の要求に対応するためには単層型正帯電感光体には更なる高感度化が求められる。
前記電子写真感光体を帯電させる帯電手段と、
帯電した前記電子写真感光体に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
トナーを含む現像剤を収納し、前記現像剤によって、前記電子写真感光体に形成された静電潜像をトナー像に現像する現像手段であって、補給用現像剤が補給され、前記収納した現像剤を排出する現像手段と、
前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
を備える画像形成装置である。
請求項2に係る発明によれば、電荷発生材料がV型のヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料でなく、且つトリクル現像方式の現像手段を適用した場合に比較して、形成される画像の濃度変化を抑制する画像形成装置が得られる。
請求項3に係る発明によれば、感光層が、下記一般式(4)で表される正孔輸送材料を含まず、且つトリクル現像方式の現像手段を適用した場合に比較して、形成される画像の濃度変化を抑制する画像形成装置が得られる。
本実施形態に係る画像形成装置は、導電性基体と、前記導電性基体上に設けられた単層型の感光層であって、結着樹脂、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料及びクロロガリウムフタロシアニン顔料から選択される少なくとも1種の電荷発生材料、上記一般式(1)で表される正孔輸送材料、及び上記一般式(2)で表される電子輸送材料を含み、且つ、上記一般式(3)で表される正孔輸送材料を含まない又は感光層の全固形分に対して5質量%以下で含む感光層と、を有する電子写真感光体と、前記電子写真感光体を帯電させる帯電手段と、帯電した前記電子写真感光体に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、トナーを含む現像剤を収納し、前記現像剤によって、前記電子写真感光体に形成された静電潜像をトナー像に現像する現像手段であって、補給用現像剤が補給され、前記収納した現像剤を排出する現像手段と、前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、を備える。
これは、トリクル現像方式の現像手段を備えた画像形成装置が、現像装置内の古い現像剤を除々に排出し、且つ新しい現像剤と入替ることにより、長期的に現像剤の帯電性能の維持を可能としていることが理由として挙げられる。
本実施形態に係る画像形成装置は、具体的には例えば、図1(本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図)に示すように、例えば、電子写真感光体7(像保持体の一例)と、電子写真感光体7の上方に、電子写真感光体7に相対して設けられ、電子写真感光体7の表面を帯電させる帯電装置8(帯電手段の一例)と、帯電した電子写真感光体7に静電潜像を形成する静電潜像形成装置9(静電潜像形成手段の一例。例えば、露光装置)と、トナーを含む現像剤を収納し、現像剤によって、電子写真感光体に形成された静電潜像をトナー像に現像する現像装置11であって、補給用現像剤が補給され、収納した現像剤を排出する現像装置11(現像手段の一例)と、トナー像を記録媒体に転写する転写装置40(転写手段の一例)と、を備える。
電子写真感光体7は、導電性基体と、導電性基体上に設けられた単層型の感光層を有する。
図3は、本実施形態において適用される電子写真感光体7の一部の断面を概略的に示している。
図3に示した電子写真感光体7は、例えば、導電性基体4を備え、導電性基体4上に、下引層1、単層型の感光層2、及び保護層3がこの順で設けられて構成されている。
なお、下引層1、及び保護層3は、必要に応じて、設けられる層である。
酸性処理液による処理は、例えば、以下のようにして実施される。先ず、リン酸、クロム酸及びフッ酸を含む酸性処理液を調製する。酸性処理液におけるリン酸、クロム酸及びフッ酸の配合割合は、例えば、リン酸が10質量%以上11質量%以下の範囲、クロム酸が3質量%以上5質量%以下の範囲、フッ酸が0.5質量%以上2質量%以下の範囲であって、これらの酸全体の濃度は13.5質量%以上18質量%以下の範囲がよい。処理温度は例えば42℃以上48℃以下が好ましい。被膜の膜厚は、0.3μm以上15μm以下が好ましい。
下引層は、例えば、無機粒子と結着樹脂とを含む層である。
これらの中でも、上記抵抗値を有する無機粒子としては、例えば、酸化錫粒子、酸化チタン粒子、酸化亜鉛粒子、酸化ジルコニウム粒子等の金属酸化物粒子がよく、特に、酸化亜鉛粒子が好ましい。
無機粒子の体積平均粒径は、例えば、50nm以上2000nm以下(好ましくは60nm以上1000nm以下)がよい。
特に、電子受容性化合物としては、アントラキノン構造を有する化合物が好ましい。アントラキノン構造を有する化合物としては、例えば、ヒドロキシアントラキノン化合物、アミノアントラキノン化合物、アミノヒドロキシアントラキノン化合物等が好ましく、具体的には、例えば、アントラキノン、アリザリン、キニザリン、アントラルフィン、プルプリン等が好ましい。
下引層に用いる結着樹脂としては、例えば、電荷輸送性基を有する電荷輸送性樹脂、導電性樹脂(例えばポリアニリン等)等も挙げられる。
これら結着樹脂を2種以上組み合わせて使用する場合には、その混合割合は、必要に応じて設定される。
添加剤としては、多環縮合系、アゾ系等の電子輸送性顔料、ジルコニウムキレート化合物、チタニウムキレート化合物、アルミニウムキレート化合物、チタニウムアルコキシド化合物、有機チタニウム化合物、シランカップリング剤等の公知の材料が挙げられる。シランカップリング剤は前述のように無機粒子の表面処理に用いられるが、添加剤として更に下引層に添加してもよい。
下引層の表面粗さ(十点平均粗さ)は、モアレ像抑制のために、使用される露光用レーザ波長λの1/4n(nは上層の屈折率)から1/2λまでに調整されていることがよい。
表面粗さ調整のために下引層中に樹脂粒子等を添加してもよい。樹脂粒子としてはシリコーン樹脂粒子、架橋型ポリメタクリル酸メチル樹脂粒子等が挙げられる。また、表面粗さ調整のために下引層の表面を研磨してもよい。研磨方法としては、バフ研磨、サンドブラスト処理、湿式ホーニング、研削処理等が挙げられる。
これらの溶剤として具体的には、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、ベンジルアルコール、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メチレンクロライド、クロロホルム、クロロベンゼン、トルエン等の通常の有機溶剤が挙げられる。
図示は省略するが、下引層と感光層との間に中間層をさらに設けてもよい。
中間層は、例えば、樹脂を含む層である。中間層に用いる樹脂としては、例えば、アセタール樹脂(例えばポリビニルブチラール等)、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、カゼイン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ゼラチン、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂等の高分子化合物が挙げられる。
中間層は、有機金属化合物を含む層であってもよい。中間層に用いる有機金属化合物としては、ジルコニウム、チタニウム、アルミニウム、マンガン、ケイ素等の金属原子を含有する有機金属化合物等が挙げられる。
これらの中間層に用いる化合物は、単独で又は複数の化合物の混合物若しくは重縮合物として用いてもよい。
中間層を形成する塗布方法としては、浸漬塗布法、突き上げ塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、ブレード塗布法、ナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法が用いられる。
単層型の感光層は、結着樹脂と、電荷発生材料と、正孔輸送材料と、電子輸送材料と、必要に応じて、その他添加剤と、を含んでもよい。
結着樹脂としては、特に制限はないが、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、シリコーン樹脂、シリコーンアルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン−アルキッド樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリシラン等が挙げられる。これらの結着樹脂は、単独又は2種以上混合して用いてもよい。
これらの結着樹脂の中でも、特に、感光層の成膜性の観点から、例えば、粘度平均分子量30000以上80000以下のポリカーボネート樹脂がよい。
電荷発生材料としては、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料及びクロロガリウムフタロシアニン顔料から選択される少なくとも1種が適用される。
電荷発生材料としては、これら顔料を単独で用いてもよいが、必要に応じて併用してもよい。そして、電荷発生材料としては、感光体の高感度化、及び画像の点欠陥抑制の観点から、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料がよい。
特に、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料としては、例えば、600nm以上900nm以下の波長域での分光吸収スペクトルにおいて、810nm以上839nm以下の範囲に最大ピーク波長を有するヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料がより優れた分散性が得られる観点から好ましい。電子写真感光体の材料として用いた場合に、優れた分散性と、十分な感度、帯電性及び暗減衰特性とが得られ易くなる。
ここで、平均粒径が0.20μmより大きい場合、又は比表面積値が45m2/g未満である場合は、顔料粒子が粗大化しているか、又は顔料粒子の凝集体が形成される傾向があり、分散性や、感度、帯電性及び暗減衰特性といった特性に欠陥が生じやすい傾向にあり、それにより画質欠陥を生じ易くなることがある。
クロロガリウムフタロシアニン顔料の好適な分光吸収スペクトルの最大ピーク波長、平均粒径、最大粒径、及び比表面積値は、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料と同様である。
正孔輸送材料としては、一般式(1)で表される正孔輸送材料が適用される。
これらの中でも、低級アルキル基としては、メチル基、エチル基が好ましい。
なお、フェニル基に置換し得る置換基としては、例えば、R1〜R6が示す低級アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子が挙げられる。
・4−Me:フェニル基の4−位に置換するメチル基
・3−Me:フェニル基の3−位に置換するメチル基
・4−Cl:フェニル基の4−位に置換する塩素原子
・4−MeO:フェニル基の4−位に置換するメトキシ基
・4−F:フェニル基の4−位に置換するフッ素原子
・4−Pr:フェニル基の4−位に置換するプロピル基
・4−PhO:フェニル基の4−位に置換するフェノキシ基
なお、上記含有量は、感光層の全固形分に対する含有量である。
上記各基の置換基としては、ハロゲン原子、炭素数1以上5以下のアルキル基、炭素数1以上5以下のアルコキシ基が挙げられる。また、上記各基の置換基としては、炭素数1以上3以下のアルキル基で置換された置換アミノ基も挙げられる。
RT4、RT5、RT6、RT7、及びRT8としては、水素原子、アルキル基、アリール基が挙げられ、アルキル基、アリール基が好ましい。
RT4、RT5、RT6、RT7、及びRT8が示すアルキル基としては、例えば、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜5のアルキル基が挙げられる。
RT4、RT5、RT6、RT7、及びRT8が示すアリール基としては、例えば、フェニル基、又はビフェニル基、トリフェニル基が挙げられる。
上記各基の置換基としては、ハロゲン原子、炭素数1以上5以下のアルキル基、炭素数1以上5以下のアルコキシ基が挙げられる。また、上記各基の置換基としては、炭素数1以上3以下のアルキル基で置換された置換アミノ基も挙げられる。
なお、本比率は、他の正孔輸送材料を併用した場合、その合計での比率である。
正孔輸送材料として、一般式(4)で表されるトリアリールアミン誘導体が含まれる場合、該トリアリールアミン誘導体の含有量は、全正孔輸送材料に対して、10質量%以上100質量%以下がよく、好ましくは30質量%以上70質量%以下、より好ましくは40質量%以上60質量%以下である。
また、正孔輸送材料として、一般式(4)で表されるトリアリールアミン誘導体を含む場合、一般式(1)で表される正孔輸送材料と一般式(4)で表されるトリアリールアミン誘導体との比率は、質量比(一般式(1)で表される正孔輸送材料/一般式(4)で表されるトリアリールアミン誘導体)で、1/9以上9/1以下が好ましく、より好ましくは4/6以上6/4以下である。
電子輸送材料としては、下記一般式(2)で表される電子輸送材料が適用される。
これらの中でも、フェニル基が好ましい。
なお、この電子輸送材料の含有量は、一般式(2)で表される電子輸送材料と他の電子輸送材料を併用した場合、その電子輸送材料全体の含有量である。
上記特定の正孔輸送材料及び電子輸送材料以外にも、機能を損ねない範囲で、他の電荷輸送材料(他の正孔輸送材料、他の電子輸送材料)を併用してもよい。但し、他の電荷輸送材料は、正孔輸送材料及び電子輸送材料全体に対して10質量%以下で併用することがよい。
正孔輸送材料と電子輸送材料との比率は、質量比(正孔輸送材料/電子輸送材料)で、50/50以上90/10以下が好ましく、より好ましくは60/40以上80/20以下である。
なお、本比率は、他の電荷輸送材料を併用した場合、その合計での比率である。
単層型の感光層には、酸化防止剤、光安定剤、熱安定剤等の周知のその他添加剤を含んでいてもよい。また、単層型の感光層が表面層となる場合、フッ素樹脂粒子、シリコーンオイル等を含んでいてもよい。
単層型の感光層は、上記成分を溶剤に加えた感光層形成用塗布液を用いて形成される。
溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素類、アセトン、2−ブタノン等のケトン類、塩化メチレン、クロロホルム、塩化エチレン等のハロゲン化脂肪族炭化水素類、テトラヒドロフラン、エチルエーテル等の環状もしくは直鎖状のエーテル類等の通常の有機溶剤が挙げられる。これら溶剤は単独又は2種以上混合して用いる。
保護層は、感光層の機械的強度を向上させ、電子写真感光体の表面の磨耗、傷などへの耐性をさらに改善したりするために必要に応じて設けられる層である。
保護層としては、周知の保護層が挙げられるが、反応性電荷輸送材料の重合膜(架橋膜)、硬化性樹脂中に電荷輸送材料を含む樹脂硬化膜、導電性材料を結着樹脂中に含有させて形成された膜等があるが、電荷輸送材料を使用した膜が好ましい。
帯電装置8としては、例えば、導電性又は半導電性の帯電ローラ、帯電ブラシ、帯電フィルム、帯電ゴムブレード、帯電チューブ等を用いた接触型帯電器が使用される。また、非接触方式のローラ帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン帯電器やコロトロン帯電器等のそれ自体公知の帯電器等も使用される。
静電潜像形成装置9としては、例えば、電子写真感光体7表面に、半導体レーザ光、LED光、液晶シャッタ光等の光を、定められた像様に露光する光学系機器等が挙げられる。光源の波長は電子写真感光体の分光感度領域内とする。半導体レーザの波長としては、780nm付近に発振波長を有する近赤外が主流である。しかし、この波長に限定されず、600nm台の発振波長レーザや青色レーザとして400nm以上450nm以下に発振波長を有するレーザも利用してもよい。また、カラー画像形成のためにはマルチビームを出力し得るタイプの面発光型のレーザ光源も有効である。
現像装置11は、例えば、現像剤収容部(図示せず)に補給用現像剤(つまり、トナーと共にキャリア)が補給され、現像剤収容部(図示せず)に収納した現像剤を排出するトリクル現像方式の現像装置が採用される。トリクル現像方式の現像装置においては、補給及び排出しつつ、現像する。なお、排出される現像剤は、例えば、現像装置11内で攪拌されることにより、劣化した現像剤である。
転写装置40としては、例えば、ベルト、ローラ、フィルム、ゴムブレード等を用いた接触型転写帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン転写帯電器やコロトロン転写帯電器等のそれ自体公知の転写帯電器が挙げられる。
クリーニング装置13は、クリーニングブレード131を備えるクリーニングブレード方式の装置が用いられる。
なお、クリーニングブレード方式以外にも、ファーブラシクリーニング方式、現像同時クリーニング方式を採用してもよい。
中間転写体50としては、半導電性を付与したポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル、ゴム等を含むベルト状のもの(中間転写ベルト)が使用される。また、中間転写体の形態としては、ベルト状以外にドラム状のものを用いてもよい。
図2に示す画像形成装置120は、プロセスカートリッジ300を4つ搭載したタンデム方式の多色画像形成装置である。画像形成装置120では、中間転写体50上に4つのプロセスカートリッジ300がそれぞれ並列に配置されており、1色に付き1つの電子写真感光体が使用される構成となっている。なお、画像形成装置120は、タンデム方式であること以外は、画像形成装置100と同様の構成を有している。
電荷発生材料としてCukα特性X線を用いたX線回折スペクトルのブラッグ角度(2θ±0.2°)が少なくとも7.3゜,16.0゜,24.9゜,28.0゜の位置に回折ピークを有するV型のヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料 2.9質量部と、結着樹脂としてビスフェノールZポリカーボネート樹脂(粘度平均分子量:5万)48質量部と、表1に示す電子輸送材料 12質量部と、表1に示す正孔輸送材料 38質量部と、溶剤としてテトラヒドロフラン250質量部と、の混合物を、直径1mmφのガラスビーズを用いてサンドミルにて4時間分散し、感光層形成用塗布液を得た。
この感光層形成用塗布液を浸漬塗布法にて、直径30mm、長さ244.5mmのアルミニウム基材上に塗布し、140℃、30分の乾燥硬化を行い、厚さ30μmの単層型の感光層を形成した。
以上の工程を経て、電子写真感光体を作製した。
各例で得られた電子写真感光体について、以下の評価を行った。
結果を表1に示す。
画像における濃度評価を以下の方法により行った。brother社製HL−5340Dの現像装置に、現像装置内の古い現像剤が除々に排出され且つ新しい現像剤との入替が可能な機構(トリクル現像方式の機構)を追加し、また、露光光路に、透過率50%のNDフィルターを取り付ける改造を行った。この改造機に搭載し、22℃55%RHの環境で、濃度100%のベタ画像を出力し、画像の濃度をX−rite社製の濃度測定器X−rite404により測定して判定した。
×:濃度1.3未満
画像における濃度変化評価を以下の方法により行った。brother社製HL−5340Dの現像装置に、現像装置内の古い現像剤が除々に排出され且つ新しい現像剤との入替が可能な機構(トリクル現像方式の機構)を追加し、また、露光光路に、透過率50%のNDフィルターを取り付ける改造を行った。この改造機に搭載し、22℃55%RHの環境で、画像密度5%の全面ハーフトーン画像をA4用紙10000枚分形成し、10000枚分の画像形成の前後で、22℃55%RHの環境で、濃度100%のベタ画像を出力し、画像の濃度をX−rite社製の濃度測定器X−rite404により測定して判定した。
×:10000画像形成前後の濃度変化量5%以上
表1に従って、電子輸送材料、正孔輸送材料、結着樹脂、電荷発生材料の種類及び量を変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
また、表1中、化合物1は、一般式(1)で表す電子輸送材料以外の電子輸送材料であり、化合物2は、一般式(4)で表される正孔輸送材料であり、化合物3は、一般式(3)で表される正孔輸送材料である。
なお、表1中の「構造」の列において示される表記は、各材料を表す一般式の符号が示す基を表す。
化合物1〜化合物3の構造式を、以下に示す。
実施例1と同様の方法により、濃度及び濃度変化を強化した。結果を表1に示す。
表1に従って、電子輸送材料、正孔輸送材料、結着樹脂、電荷発生材料の種類及び量を変更した以外は、実施例1と同様に、電子写真感光体を作製した。
また、以下の方法で、濃度及び濃度変化を評価した。結果を表1に示す。
画像における濃度評価を、現像装置として、トリクル現像方式の機構を追加しない以外は、実施例1と同様にして画像を形成し、濃度を測定した。
×:濃度1.3未満
画像における濃度変化評価を、現像装置として、トリクル現像方式の機構を追加しない以外は、実施例1と同様にして画像を形成し、濃度を測定して画像の濃度変化を評価した。
×:10000画像形成前後の濃度変化量5%以上
−結着樹脂−
・PCZ: ビスフェノールZポリカーボネート樹脂(粘度平均分子量:5万)
・HOGaPC(V型): Cukα特性X線を用いたX線回折スペクトルのブラッグ角度(2θ±0.2°)が少なくとも7.3゜,16.0゜,24.9゜,28.0゜の位置に回折ピークを有するV型のヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料(600nm以上900nm以下の波長域での分光吸収スペクトルにおける最大ピーク波長=820nm、平均粒径=0.12μm、最大粒径=0.2μm、比表面積値=60m2/g)
・HOGaPC(II型):ブラッグ角度(2θ±0.2°)7.7°、16.5°、25.1°、26.6°、28.5°に回折ピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニンII型
・ClGaPC: Cukα特性X線を用いたX線回折スペクトルのブラッグ角度(2θ±0.2°)が少なくとも7.4゜,16.6゜,25.5゜,28.3゜の位置に回折ピークを有するクロロガリウムフタロシアニン顔料(600nm以上900nm以下の波長域での分光吸収スペクトルにおける最大ピーク波長=780nm、平均粒径=0.15μm、最大粒径=0.2μm、比表面積値=56m2/g)
・H2PC(x型): 無金属フタロシアニン顔料(フタロシアニン骨格の中心に2個の水素原子が配位したフタロシアニン)
2 感光層
3 保護層
4 導電性基体
7 電子写真感光体
8 帯電装置
9 静電潜像形成装置
11 現像装置
13 クリーニング装置
40 転写装置
40A 補給管
40B 排出管
50 中間転写体
100 画像形成装置
131 クリーニングブレード
132 繊維状部材
133 繊維状部材
300 プロセスカートリッジ
Claims (3)
- 導電性基体と、前記導電性基体上に設けられた単層型の感光層であって、結着樹脂、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料及びクロロガリウムフタロシアニン顔料から選択される少なくとも1種の電荷発生材料、下記一般式(1)で表される正孔輸送材料、及び下記一般式(2)で表される電子輸送材料を含み、且つ、下記一般式(3)で表される正孔輸送材料を含まない又は感光層の全固形分に対して5質量%以下で含む感光層と、を有する電子写真感光体と、
前記電子写真感光体を帯電させる帯電手段と、
帯電した前記電子写真感光体に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
トナーを含む現像剤を収納し、前記現像剤によって、前記電子写真感光体に形成された静電潜像をトナー像に現像する現像手段であって、補給用現像剤が補給され、前記収納した現像剤を排出する現像手段と、
前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
を備える画像形成装置。
(一般式(1)中、R1、R2、R3、R4、R5、及びR6は、各々独立に、水素原子、低級アルキル基、アルコキシ基、フェノキシ基、ハロゲン原子、又は、低級アルキル基、低級アルコキシ基及びハロゲン原子から選ばれる置換基を有していてもよいフェニル基を示す。m及びnは、各々独立に0又は1を示す。)
(一般式(2)中、R11、R12、R13、R14、R15、R16、及びR17は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、又はアリール基を示す。R18は、炭素数5以上10以下の直鎖状のアルキル基を示す。)
(上記一般式(3)中、RT91及びRT92は各々独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1以上5以下のアルキル基、又は炭素数1以上5以下のアルコキシ基を示す。RT101、RT102、RT111及びRT112は各々独立に、ハロゲン原子、炭素数1以上5以下のアルキル基、炭素数1以上5以下のアルコキシ基、炭素数1以上2以下のアルキル基で置換されたアミノ基、置換若しくは無置換のアリール基、−C(RT12)=C(RT13)(RT14)、又は−CH=CH−CH=C(RT15)(RT16)を表し、RT12、RT13、RT14、RT15及びRT16は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基を示す。Tm1、Tm2、Tn1及びTn2は各々独立に0以上2以下の整数を示す。) - 前記感光体の電荷発生材料が、V型のヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料である請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記感光層が、下記一般式(4)で表される正孔輸送材料を含む請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
(上記一般式(4)中、ArT1及びArT2は、各々独立に置換若しくは無置換のアリール基を示す。ArT3は、−C6H4−C(RT4)=C(RT5)(RT6)、又は−C6H4−CH=CH−CH=C(RT7)(RT8)を示す。RT4、RT5、RT6、RT7、及びRT8は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基を示す。)
Priority Applications (1)
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