JP2015169614A - 外力検出装置及び水晶片の傾き調整方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】容器1内に片持ちの水晶片2を設けて、外力による水晶片2の撓みにより、水晶片2の先端部の可動電極4と可動電極4に対向する固定電極5との間の静電容量が変わることを発振回路の発振周波数により測定し、この測定を介して外力を検出する。さらに容器1を配線基板13に固定し、配線基板13を下面の基準面を水平にした基体50により支持し、配線基板13の基体50に対する傾斜角度をネジの締め量により調整し、水晶片2の傾き角が基準面に対して1度以内になるように設定している。従って水晶片2が実質水平姿勢に維持されている状態で外力の検出が行われるので、外力が加わった時の水晶片2の撓み量が多くなり、また外力と水晶片2の撓み量との対応性が高くなる。
【選択図】図5
Description
このような外力検出装置としては例えば特許文献1に記載されているような可変容量の容量変化を用いた手法が知られている。
容器内の支持部に一端側が支持された片持ちの水晶片と、
前記水晶片において他端側に設けられた可変容量形成用の可動電極と、
前記水晶片とは離間して、前記可動電極に対向するように前記容器内に設けられ、水晶片の撓みにより前記可動電極との間の容量が変化してこれにより可変容量を形成する固定電極と、
前記可変容量に接続された発振回路と、
前記容器を支持し、下面が基準面をなす基体と、
前記基準面に対して容器の傾きを調整するための傾き調整機構と、を備え、
前記基準面を水平にしたときの水晶片の傾き角が1度以内に設定されていることを特徴とする。
前記傾き調整機構は、配線基板の基体に対して固定される傾きを調整するネジであってもよく、さらに前記可動電極は水晶片の下面側に設けられ、前記固定電極は、容器の底面に設けられることを特徴としてもよい。
前記基体を下面が水平となるように設置して、発振周波数を求める工程と、
前記基体の基準面を水平に設定したときの発振回路の実発振周波数を取得する工程と、
前記基体の基準面が水平な状態において水晶片が水平であると仮定したときの可変容量の値から計算により求めた発振回路の発振周波数を設計発振周波数とすると、前記実発振周波数が設計発振周波数に揃うように容器の傾きを調整する工程と、を含むことを特徴とする水晶片の傾き調整方法。
また容器1の内側の底面における水晶片2に設けられた可動電極4と対向する位置に固定電極5が設けられている。固定電極5には、容器1を貫通し、配線基板13に設けられた引き出し電極15を介して水晶発振回路14の他端側に接続されている。
FL=Fr×(1+x)
x=(C1/2)×1/(C0+CL) ……(1)
FLは、水晶振動子に負荷が加わったときの発振周波数であり、Frは水晶振動子そのものの共振周波数である。
y=1/(1/Cv+1/CL) ……(2)
従って水晶片2に下向きの加速度が加わると、撓み量が図3に示す状態1から状態2に変わり、これにより可変容量CvがCv1からCv2に変わったとすると、周波数の変化ΔFは、(3)式で表される。
dFL=FL1−FL2=A×CL2×(Cv2−Cv1)/(B×C)…(3)
ここで、
A=C1×Fr/2
B=C0×CL+(C0+CL)×Cv1
C=C0×CL+(C0+CL)×Cv2
である。
Cv1=S×ε/d1
Cv2=S×ε/d2 ……(4)
ただしSは可動電極4及び固定電極5の対向領域の面積、εは比誘電率である。
このような実施形態の外力検出装置は、水晶片2が可撓性の大きい材料であることから、外力が加わらない状態においても水晶片2が撓んだ状態にある。なお、図1においては、説明の便宜上、水晶片2は水平に伸びている状態として記載している。また水晶片2が短冊形状であっても撓まない程度の厚さに切り出した場合には、外力により全く撓まなくなるか、ほとんど撓まなくなり、外力検出装置としては適切なものではない。
まず水晶片2の基準面に対する傾きの角度を推定する。なお以下の説明では、水晶片2の角度θは、水平な姿勢よりも水晶片2の先端が下がる姿勢のときの角度を正の値とする。図3に示すように水晶片2の先端部が設計寸法Dに対してΔd撓んだ状態の外力検出装置を例に説明する。水晶発振回路14を駆動して、例えば外力検出装置に外力を加えない状態における発振周波数を求める。この時の発振周波数の値と、例えば予め求めておいた水晶発振回路14を可動電極4と固定電極5とに接続せずに発振させた時の発振周波数と比較する。
こうして水晶片2の傾き角θが求まると、図5(b)に示すようにネジV1〜V8の締め量を調整することにより、配線基板13を基体50に対して角度θだけ傾け、水晶片2を水平姿勢にする。
2 水晶片
4 可動電極
5 固定電極
11 台座部
13 配線基板
14 水晶発振回路
30 傾斜器
50 基体
Claims (4)
- 水晶片に作用する外力を検出する外力検出装置であって、
容器内の支持部に一端側が支持された片持ちの水晶片と、
前記水晶片において他端側に設けられた可変容量形成用の可動電極と、
前記水晶片とは離間して、前記可動電極に対向するように前記容器内に設けられ、水晶片の撓みにより前記可動電極との間の容量が変化してこれにより可変容量を形成する固定電極と、
前記可変容量に接続された発振回路と、
前記容器を支持し、下面が基準面をなす基体と、
前記基準面に対して容器の傾きを調整するための傾き調整機構と、を備え、
前記基準面を水平にしたときの水晶片の傾き角が1度以内に設定されていることを特徴とする外力検出装置。 - 前記容器が固定される配線基板を備え、
前記傾き調整機構は、配線基板の基体に対して固定される傾きを調整するネジであることを特徴とする請求項1記載の外力検出装置。 - 前記可動電極は水晶片の下面側に設けられ、前記固定電極は、容器の底面に設けられることを特徴とする請求項1または2記載の外力検出装置。
- 請求項1ないし3のいずれか一項に記載の外力検出装置の水晶片の傾き調整方法であって、
前記基体を下面が水平となるように設置して、発振周波数を求める工程と、
前記基体の基準面を水平に設定したときの発振回路の実発振周波数を取得する工程と、
前記基体の基準面が水平な状態において水晶片が水平であると仮定したときの可変容量の値から計算により求めた発振回路の発振周波数を設計発振周波数とすると、前記実発振周波数が設計発振周波数に揃うように容器の傾きを調整する工程と、を含むことを特徴とする水晶片の傾き調整方法。
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