JP2015169042A - 建物、及び、水分除去方法 - Google Patents

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Mitsuo Ozaki
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【課題】 外壁材から放出される水分を施工性良く除去する。【解決手段】 外壁パネル12aと該外壁パネル12aに沿って設けられた断熱材30との間に空気層Sが形成され、屋外空間Yと断熱材30よりも内側の屋内空間Xとを連通する通気管70を備える建物1であって、断熱材30には、屋内空間Xの空気を空気層S内部に給気する給気部40と、空気層S内部の空気を排気する排気部50とが設けられている。【選択図】 図5

Description

本発明は、建物の外壁材から放出される水分を除去する水分除去方法に関する。
外壁材として、例えばコンクリート等を用いた建物がある。コンクリート等によって形成された外壁材は水分を含んでいる。このため、外壁材に含まれる水分が建物の内部側に放出され、内装材や内装材を固定する下地材等の劣化が促進されることが考えられる。そこで、例えば特許文献1には、建物の壁体内を換気して水分を建物外部へ排出する技術が開示されている。
特開2000−129812号公報
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、加工に手間が掛かる外壁パネルに対して、換気口となる開口部を形成したり、換気用の通路となる溝又は切欠きを形成したりする必要がある。また、外壁パネルを加工するための足場を設置したりする必要がある。このように、特許文献1に記載された技術では、施工性が良くないという課題があった。
そこで、本発明は、外壁材から放出される水分を施工性良く除去することができる建物、及び、水分除去方法を提供することを目的とする。
本発明の一側面に係る建物は、外壁材と該外壁材に沿って設けられた屋内建材との間に空気層が形成され、屋外空間と屋内建材よりも内側の屋内空間とを連通する開口部を備える建物であって、屋内建材には、屋内空間の空気を空気層内部に給気する給気部と、空気層内部の空気を排気する排気部とが設けられている。
本発明の他の一側面は、建物の外壁材から放出される水分を除去する水分除去方法であって、外壁材に沿って屋内建材を設けて外壁材と屋内建材との間に空気層を形成する工程と、屋内建材に給気部及び排気部を設ける工程と、給気部によって屋内建材よりも内側の屋内空間の空気を空気層内部に給気し、排気部によって空気層内部の水分を含む空気を排気することで、外壁材から放出される水分を除去する工程と、を含む。
上記の建物、及び、水分除去方法では、給気部と排気部とを屋内建材に設けている。ここで、屋内建材は、外壁材に比べて一般的に加工性に優れている。このため、加工性に優れている屋内建材に、換気を行うための給気部及び排気部を設けることで、給気部及び排気部の設置手間を低減することができる。また、給気部及び排気部が屋内側に設けられているので、これらを設置する際の雨仕舞を考慮する必要が無い。給気部及び排気部を、建物の建築工事中にのみ設置して竣工前に取り外す場合であっても、大掛かりな足場等を設置することなく、建物の屋内側から給気部及び排気部を容易に取り外すことができる。屋内空間と屋外空間とは開口部を介して連通しているので、外壁材から放出された水分を含んだ空気が空気層及び排気部を介して屋内空間に排気されても、水分を含んだ空気を開口部を介して屋外空間に排気することができる。以上のように、本発明の一側面に係る建物、及び、他の一側面に係る水分除去方法では、外壁材から放出される水分を施工性良く除去することができる。
建物は、一端が排気部に接続され、他端が開口部に接続されたダクトを備え、空気層内部の空気は、ダクトを介して直接屋外空間へ排気されていてもよい。この場合には、排気部から排気された水分を多く含む空気を、給気部から再び空気層内へ戻ることなく、ダクトを介して直接屋外空間へ排気することができる。従って、外壁材から放出された水分を早期に除去することができる。
排気部は、南側の外壁材に沿って設けられた屋内建材に設けられていてもよい。ここで、建物の南側の外壁材は、日照の影響によって他の部位の外壁材に比べて温度が上昇しやすく、水分の蒸発量が多い。また、南側の空気層内の空気は、他の部位の空気層内の空気に比べて、温度が上昇しやく飽和水蒸気量が多くなる。そこで、南側の外壁材に沿って設けられた屋内建材に排気部を設けることで、より多くの水分を含んだ空気を排気部を介して素早く排気することができ、外壁材の水分を早期に除去することができる。
給気部には、給気部を通過する空気の温度を上昇させるヒーターが設けられていてもよい。この場合には、空気層に送り込まれる空気をヒーターで暖めることで、外壁材からの水分の放出を促進させることができ、外壁材の水分を早期に除去することが可能となる。
屋内建材は断熱材であってもよい。この場合には、空気層内部の空気の温度低下が抑制され、外壁材から蒸発した水分の凝縮が発生しにくくなる。このため、外壁材から蒸発した水分を気体の状態のまま排気部を介して空気層から排気でき、外壁材の水分を早期に除去することが可能となる。
空気層は平面視で略環状に形成され、排気部と給気部とは、略環状の空気層を周方向に沿って略等間隔に区分する位置に交互に設けられていてもよい。この場合には、各々の経路における空気の流通のしやすさが同等となり、空気層内において偏りなく水分を除去することができる。
本発明の一側面及び他の一側面によれば、外壁材から放出される水分を施工性良く除去することができる。
一実施形態に係る建物の断面図である。 図1の建物の外周部を拡大した断面図である。 給気部が断熱材に取り付けられた状態を示す図であり、(a)は側面図、(b)は正面図である。 断熱材における給気部の取り付け部周りを示す正面図であり、(a)は給気部の取り付け前、(b)は給気部の取り付け後を示す図である。 給気部、排気部及び通気管(開口部)の取り付け位置を示す模式図である。 給気部等の設置時期を示すフローチャートである。 給気部、排気部及び窓(開口部)の取り付け位置を示す模式図である。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1に示すように、本実施形態に係る建物1は、基礎10と、外壁12と、床スラブ16a,16b及び16cとを備えて形成される例えば地上2階の高気密高断熱の組立住宅である。外壁12に沿って断熱材(屋内建材)30が設けられており、外壁12及び断熱材30等によって囲まれた空間である空気層Sが形成されている。
基礎10は、外壁12や間仕切り壁の長さ方向に連続する鉄筋コンクリート製の布基礎である。床スラブ16aは、複数のPCコンクリート製の床パネルからなり、建物1の1階の床を形成している。床スラブ16bは、複数のPCコンクリート製の床パネルからなり、建物1の2階の床を形成している。床スラブ16cは、複数のPCコンクリート製の床パネルからなり、建物1の屋根を形成している。
外壁12は、建物1の外周部に複数枚の平板状のPCコンクリート製の外壁パネル(外壁材)12aを並べて配置することによって形成されている。隣接する外壁パネル12a同士のつなぎ目部分には、シーリングが充填されている。
ここで、外壁12は、複数枚のPCコンクリート製の外壁パネル12aによって形成されるものとしたが、水分を放出しうる他の外壁材によって形成してもよい。
断熱材(屋内建材)30は、外壁12に沿って設けられている。断熱材30として、例えば、フェノールフォームやポリエチレンフォーム等の発泡プラスチック系断熱材を用いることができる。これらの発泡プラスチック系断熱材はボード形状であり、お互いの接続部分には、その接続部分を覆うように気密テープが貼り付けられている。
建物1の1階と2階には、外壁12と外壁12に沿って設けられた断熱材30との間に空気層Sが形成される。空気層Sは、外壁12及び断熱材30等によって囲まれた空間であり、建物1の外周部に沿って平面視で略環状に形成されている。
図2に示すように、断熱材30には、給気部40が取り付けられている。給気部40は、断熱材30よりも内側の屋内空間Xの空気を空気層S内に給気するためのものである。このため、給気部40は、ファン41、及び、ヒーター42を含んで構成されている。ファン41は、屋内空間Xの空気を空気層S内に供給する。ヒーター42は、給気部40を通過する空気の温度を上昇させる。ファン41及びヒーター42が設けられていることにより、給気部40を作動させると、屋内空間Xの空気が暖められて空気層S内に供給される。
次に、給気部40の断熱材30への取り付け構造について説明する。図3(a)及び図3(b)に示すように、給気部40は、矩形状に切り取られた板状の断熱材45に対し、断熱材45を貫通するようにして予め取り付けられている。図4(a)に示すように、断熱材30における給気部40の取り付け位置には、断熱材30の一部が矩形状に切り取られた切り取り部30aが形成されている。切り取り部30aの大きさは、断熱材45の大きさと一致している。
給気部40を断熱材30に取り付ける場合、図4(b)に示すように、給気部40が断熱材45に取り付けられた状態で、断熱材45を断熱材30の切り取り部30aに嵌め込む。これにより、給気部40が断熱材30に取り付けられる。断熱材45と断熱材30との接続部分には、接続部分を覆うように気密テープが貼り付けられていてもよい。このように、給気部40を断熱材45に予め取り付けておくことにより、矩形状の断熱材45を断熱材30の切り取り部30aに嵌め込むだけで給気部40を設置することができ、施工性が良い。
また、断熱材30には、排気部50(図5参照)が取り付けられている。排気部50は、空気層S内の空気を空気層S外に排気するためのものである。排気部50の構成は、空気の送り方向が異なるものの給気部40と同様の構成となっている。また、排気部50には、給気部40と異なりヒーターが設けられていない。排気部50の断熱材30への取り付けの構成は、給気部40と同じとなっている。
図5に示すように、給気部40と排気部50とは、略環状に形成された空気層Sを周方向に沿って略等間隔に区分する位置に設けられている。即ち、図5中において空気層S内を給気部40から排気部50へ右回りに向かう距離と、給気部40から排気部50へ左回りに向かう距離とが互いに略同じとなっている。排気部50は、建物1の南側の外壁12に沿って設けられた断熱材30に取り付けられている。
また、建物1は、屋外空間Yと屋内空間Xとを連通する開口部を備えている。具体的には、開口部は、建物1に設けられている通気管70である。ここで、通気管70は、その内部に形成される流路70aを介して建物1の屋内空間Xと屋外空間Yとを連通させるものであり、例えば、換気のために設けられている。なお、図5において、通気管70(開口部)が空気層Sを横切っているものの、通気管70内の流路70aと空気層Sとは連通していない。ダクト60の一方の端部は、排気部50に接続されており、ダクト60の他方の端部は、通気管70に接続されている。
次に、給気部40及び排気部50を作動させて、空気層S内に放出された水分を含む空気を屋外空間Yに排気する構成について説明する。給気部40及び排気部50を作動させると、屋内空間Xの空気が給気部40を介して空気層S内に給気される。また、ヒーター42によって給気部40を通過する空気の温度を上昇させることで、暖められた空気が空気層S内に給気される。空気層S内に給気された空気は、排気部50に向けて流れる。このとき、図5中において空気層S内を給気部40から排気部50へ右回りに向かう距離と、給気部40から排気部50へ左回りに向かう距離とが略同じであるため、空気層S内における右回りの経路と左回りの経路とにおいて偏りなく空気が流通する。
空気層S内の空気は、排気部50によって吸引され、排気部50から空気層S外へ排気される。排気部50から排気された空気は、屋内空間Xに放出されることなく、ダクト60及び通気管70を介して直接、屋外空間Yに排気される。このように、給気部40及び排気部50を作動させることにより、空気層S内に空気を給気し、空気層S内の空気を排気することができる。
次に、建物1に給気部40及び排気部50の設置時期について説明する。図6に示すように、基礎10上に構造躯体を組み上げる(ステップS101)。次に、外壁12を設置する(ステップS102)。このときに、外壁12の外壁パネル12a同士のつなぎ目部分等にシーリング材を充填したり、外壁12の外面の防水処理を行ったりしてもよい。外壁の防水工事を行うことにより、外壁パネル12aの外側面から水分が放出され難くなる。このため、外壁パネル12aよりも屋内側の空気層Sに水分が多く放出されるが、後述のように給気部40及び排気部50を用いて空気層S内の換気を行うことにより、水分を多く含む空気を効率よく排気することができる。
次に、床スラブ16b等を形成し、外壁12に沿って屋内側に断熱材30等を設置する(ステップS103:空気層を形成する工程)。これにより、外壁12と断熱材30等との間に空気層Sが形成される。断熱材30の設置後、給気部40及び排気部50を断熱材30に取り付け、排気部50にダクト60を接続する(ステップS104:給気部及び排気部を設ける工程)。給気部40及び排気部50の設置後、給気部40及び排気部50を作動させて、空気層S内の換気を一定期間行う(ステップS105:水分を除去する工程)。
換気の終了後、給気部40及び排気部50を取り外す(ステップS106)。なお、給気部40を取り外す際に、給気部40と共に断熱材45(図3(a)参照)を断熱材30から取り外す。これにより、図4(a)に示すように、断熱材30に切り取り部30aが露出する。給気部40と共に断熱材45を取り外すことによって露出した切り取り部30aには、切り取り部30aに対応する形状に形成された封鎖用断熱材が嵌め込まれる。断熱材32と封鎖用断熱材との接続部分には、接続部分を覆うように気密テープが貼り付けられていてもよい。これにより、給気部40の取り外し後の切り取り部30aが封止される。このように、矩形状の切り取り部30aに矩形状の封止用断熱材を嵌め込むだけで切り取り部30aを封止できるので、施工性良く切り取り部30aを封止できる。
次に、天井や内壁等の内装材を設置する(ステップS107)。なお、給気部40及び排気部50を用いて空気層S内を換気している途中であっても、給気部40及び排気部50が取り付けられている部分以外に内装材の設置作業を行ってもよい。例えば、給気部40及び排気部50を、収納等の内装材、エアコンや洗面台等の設備と干渉しない位置に設けることにより、給気部40及び排気部50を作動させて換気をしている途中であっても、内装設備工事に支障が出ることなく、これらの内装設備工事を行うことができる。
本実施形態は以上のように構成され、建物1では、給気部40と排気部50とを断熱材30に設けている。ここで、断熱材30は、外壁パネル12aに比べて一般的に加工性に優れている。このため、加工性に優れている断熱材30に、換気を行うための給気部40及び排気部50を設けることで、給気部40及び排気部50の設置手間を低減することができる。また、給気部40及び排気部50が屋内側に設けられているので、これらを設置する際の雨仕舞を考慮する必要が無い。給気部40及び排気部50を、建物1の建築工事中にのみ設置して竣工前に取り外す場合であっても、大掛かりな足場等を設置することなく、建物1の屋内側から給気部40及び排気部50を容易に取り外すことができる。以上のように、建物1では、外壁パネル12aから放出される水分を施工性良く除去することができる。
排気部50と通気管70とは、ダクト60によって接続されている。この場合には、排気部50から排気された水分を多く含む空気を、給気部40から再び空気層S内へ戻ることなく、ダクト60を介して直接屋外空間Yへ排気することができる。従って、外壁パネル12aから放出された水分を早期に除去することができる。
排気部50は、南側の外壁12に沿って設けられた断熱材30に設けられている。ここで、建物1の南側の外壁パネル12aは、日照の影響によって他の部位の外壁パネル12aに比べて温度が上昇しやすく、水分の蒸発量が多い。また、南側の空気層S内の空気は、他の部位の空気層S内の空気に比べて、温度が上昇しやく飽和水蒸気量が多くなる。そこで、南側の外壁12に沿って設けられた断熱材30に排気部50を設けることで、より多くの水分を含んだ空気を排気部50を介して素早く排気することができ、外壁パネル12aの水分を早期に除去することができる。
給気部40には、通過する空気の温度を上昇させるヒーター42が設けられている。このように、空気層Sに送り込まれる空気をヒーター42で暖めることで、外壁パネル12aからの水分の放出を促進させることができ、外壁パネル12aの水分を早期に除去することが可能となる。
空気層Sは、外壁12及び断熱材30等によって囲まれている。空気層Sの一部が断熱材30によって囲まれていることにより、空気層S内部の空気の温度低下が抑制され、外壁パネル12aから蒸発した水分の凝縮が発生しにくくなる。このため、外壁パネル12aから蒸発した水分を気体の状態のまま排気部50を介して空気層Sから排気でき、外壁パネル12aの水分を早期に除去することが可能となる。
給気部40と排気部50とは、略環状の空気層Sを周方向に沿って略等間隔に区分する位置に設けられている。この場合には、給気部40から排気部50までの各々の経路における空気の流通のしやすさが同等となり、空気層S内において偏りなく水分を除去することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、外壁パネル12aは、PCコンクリート製であるものとしたが、工事中の現場での降雨や施工過程等において吸収された水分を放出しうる他の外壁材、具体的には、窯業系パネル、木質系パネル、ALCパネル、GRCパネル、押出成型セメント板、繊維強化セメント板、および複合金属サイディング等であってもよい。また、建物1は、外壁等が鉄筋コンクリートで形成されたRC造であってもよい。
実施形態において、建物1は、本発明の適用にあたって好適な高気密高断熱の建物としたが、高気密高断熱以外の建物に対しても本発明を適用してもよい。また、建物1が外壁通気工法を採用しているか否かにかかわらず、本発明を適用することができる。
実施形態では、図5に示すように、断熱材30に給気部40及び排気部50をそれぞれ1台ずつ設置するものとしたが、給気部40及び排気部50をそれぞれ複数台ずつ設置してもよい。この場合、複数の給気部40及び排気部50を、略環状の空気層Sを周方向に沿って略等間隔に区分する位置に交互に設けることができる。
また、建物1の屋外空間Yと屋内空間Xとを連通させる開口部は、通気管70以外にも、例えば、窓や扉、或は、換気扇、給気口等であってもよい。具体的には、図7のように、建物1において窓80(開口部)が複数箇所に設けられていてもよい。複数の窓80によって生じる風の流れにより、空気層S内から屋内空間Xへ排気された水分を含む空気が、窓80を介して屋外空間Yに排気されることが促進される。この場合、排気部50と窓80とを接続するダクトを設けなくても、水分を含む空気を早期に屋外空間Yへ排気できる。
また、開口部は、仮設的に建物1に設けられたものではなく、もともと建物1に必要なために恒久的に建物1に設けられるものであることが好ましい。例えば、窓や扉、換気扇、給気口等が挙げられる。水分を含む空気を屋外空間に排気するために、仮設的に建物1に設けられた開口部を利用する場合は、排気が不要となった際に開口部を塞ぐ手間が生じるが、窓や給気口等、恒久的に建物1に設けられた開口部を利用する場合は、開口部を塞ぐ手間を省略できる。
屋内建材である断熱材30の構成についても、図2等を用いて説明した構成に限定されない。例えば、断熱材30と外壁12との間隔は一定である必要はない。また断熱材30は、必ずしも直線的に配置されるよう限定されるものではなく、折れ曲がり部を有するように配置されていてもよい。また、屋内建材は、断熱材に限定されるものではなく、例えば石膏ボード等であってもよい。
また、図1等に示すように、空気層Sの屋外側には外壁12のみが設けられているものとしたが、空気層Sの屋外側に庇やベランダ等が更に設けられていて、図1等に比べて空気層Sの領域がより広がっていてもよい。このような場合にも給気部40及び排気部50を用いることにより、外壁12と断熱材30等とによって囲まれた空気層S内の換気を行うことができる。また、外壁12からだけでなく、屋根や床を構成する床スラブ16a,16b及び16cから、空気層S内に水分が放出される場合についても、給気部40及び排気部50を用いることにより、空気層S内の換気を行うことができる。
なお、給気部40にヒーター42を設けること、及び、ダクト60を設けることにより、より効果的に空気層S内の換気を行うことができるが、これらを設けることは必須ではない。例えば、ダクト60が設けられていなくても、屋内空間Xと屋外空間Yとは通気管70内の流路70aを介して連通しているので、外壁パネル12aから放出された水分を含んだ空気が空気層S及び排気部50を介して屋内空間Xに排気されても、流路70aを介して水分を含んだ空気を屋外空間Yに排気することができる。また、排気部50は南側の外壁12に沿って設けられるものとしたが、日射条件により他の部位の外壁12に比べて温度上昇しやすければ、東側や西側の外壁12に沿って設けられていてもよい。
1…建物、12a…外壁パネル(外壁材)、16a,16b,16c…床スラブ、30…断熱材(屋内建材)、40…給気部、42…ヒーター、50…排気部、70…通気管(開口部)、70a…流路、80…窓(開口部)、S…空気層、X…屋内空間、Y…屋外空間。

Claims (7)

  1. 外壁材と該外壁材に沿って設けられた屋内建材との間に空気層が形成され、屋外空間と前記屋内建材よりも内側の屋内空間とを連通する開口部を備える建物であって、
    前記屋内建材には、前記屋内空間の空気を前記空気層内部に給気する給気部と、前記空気層内部の空気を排気する排気部とが設けられている、建物。
  2. 一端が前記排気部に接続され、他端が前記開口部に接続されたダクトを備え、
    前記空気層内部の空気は、前記ダクトを介して直接前記屋外空間へ排気される、請求項1に記載の建物。
  3. 前記排気部は、南側の前記外壁材に沿って設けられた前記屋内建材に設けられている、請求項1又は2に記載の建物。
  4. 前記給気部には、前記給気部を通過する空気の温度を上昇させるヒーターが設けられている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の建物。
  5. 前記屋内建材は断熱材である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の建物。
  6. 前記空気層は平面視で略環状に形成され、
    前記排気部と前記給気部とは、前記略環状の空気層を周方向に沿って略等間隔に区分する位置に交互に設けられている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の建物。
  7. 建物の外壁材から放出される水分を除去する水分除去方法であって、
    前記外壁材に沿って屋内建材を設けて前記外壁材と前記屋内建材との間に空気層を形成する工程と、
    前記屋内建材に給気部及び排気部を設ける工程と、
    前記給気部によって前記屋内建材よりも内側の屋内空間の空気を前記空気層内部に給気し、前記排気部によって前記空気層内部の前記水分を含む空気を排気することで、前記外壁材から放出される水分を除去する工程と、を含む水分除去方法。
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