JP2015168851A - ダスト塊成物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】製鉄ダストからカルシウムフェライトを多く含む塊成物を低コストで効率よく製造できるダスト塊成物の製造方法を提供する。【解決手段】鉄を含有する製鉄ダストを原料とするダスト塊成物の製造方法であって、粒径D90が100μm以下の製鉄ダスト、粒径D90が100μm以下の含CaO粒子、及び炭材を配合する工程と、上記配合物の水分が13質量%以上15質量%以下になるよう水を添加する工程と、上記水添加後の配合物を混練する工程と、上記混練物を焼結する工程とを備え、上記配合工程で、鉄に対する酸化カルシウムの質量比が0.25以上0.56以下となるよう配合することを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、ダスト塊成物の製造方法に関する。
製鉄工程で発生するダストは、多量の鉄分を含むため、可能な限り再利用することが好ましく、従来より集塵機等により回収され、鉄源として溶銑処理や転炉等でリサイクルされている。
集塵ダストは、微粒子であるため、湿式あるいは乾式の集塵方式によらず、転炉や脱燐炉へのリサイクルに当たり塊成化がなされる。このように、ダストを塊成化することにより、運搬、貯蔵、炉への投入等の工程において発塵し難く、投入歩留が向上する。かかるダスト塊成物は、焼結することにより水分量をほぼ0%とすることができ、転炉などで使用する場合の発塵や発煙を抑制できるので、集塵ダストを焼結することは有効な塊成化方法である。加えて、ダストを焼結する際には、カルシウムフェライトが生成する。カルシウムフェライトは融点が低いため、カルシウムフェライトを多く含むダスト塊成物は、転炉や脱燐炉での造滓材として好適に使用できる。
そのため、溶銑製錬に用いられるカルシウムフェライトを多く含むダスト塊成物を製造する方法が考案されている(特開2003−277839号公報参照)。この溶銑製錬用のダスト塊成物の製造方法では、原料の酸化鉄含有物質としてダストを利用し、ダスト、酸化カルシウム含有物質及び固体燃料からなる配合原燃料をミキサーで調湿し混合する。そして、混合して得られた混合原燃料をディスクペレタイザーを用いて生ペレットに造粒し、次いでコーティングミキサーを用いてこの生ペレットを粒状固体燃料で被覆し、これを焼結してダスト塊成物を得る。
しかし、上記従来のダスト塊成物の製造方法では、造粒設備としてドラムミキサーに加えてディスクペレタイザー及びコーティングミキサー等の高価な設備が必要となるため、製鋼の製造コストの増加を招来している。
特開2003−277839号公報
本発明は、上述のような事情に基づいてなされたものであり、製鉄ダストからカルシウムフェライトを多く含む塊成物を低コストで効率よく製造できるダスト塊成物の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた発明は、鉄を含有する製鉄ダストを原料とするダスト塊成物の製造方法であって、粒径D90が100μm以下の製鉄ダスト、粒径D90が100μm以下の含CaO粒子、及び炭材を配合する工程と、上記配合物の水分が13質量%以上15質量%以下になるよう水を添加する工程と、上記水添加後の配合物を混練する工程と、上記混練物を焼結する工程とを備え、上記配合工程で、鉄(Fe)に対する酸化カルシウム(CaO)の質量比が0.25以上0.56以下となるよう配合することを特徴とする。
当該ダスト塊成物の製造方法は、粒子径D90が100μm以下の製鉄ダスト、粒子径D90が100μm以下の含CaO粒子、及び炭材を、Feに対するCaOの質量比が0.25以上0.56以下となるよう配合することにより、製鉄ダストとCaO粒子との接点が増えると共に、焼結工程での加熱温度よりも低い1300℃程度においてFe及びCaOの組成が液相となるので、カルシウムフェライトの生成量が増加する。また、当該ダスト塊成物の製造方法は、上記配合物の水分が13質量%以上15質量%以下になるよう水を添加することにより、付着力が大きくなりすぎず、ハンドリング性が良好なダスト塊成物を作成することができる。また、当該ダスト塊成物の製造方法は、上記配合物にバインダーを加えて生ペレットに造粒する必要がなく、上記配合物を粒状固体燃料で被覆しなくても製鉄ダストを塊成化できるので、ドラムミキサー以外にディスクペレタイザーやコーティングミキサーなどの設備を必要とせず、低コストで製鉄ダストを塊成化してダスト塊成物を製造することができる。
なお、「粒径D90」とは、篩分けによる質量通過百分率が90%のときの粒径であり、目開きの異なる複数の篩を用いて目開きの小さい篩から順に製鉄ダスト等の試料を投入していき、篩上に残る試料の質量割合が10質量%となるときの篩の目開きの大きさを意味する。「炭材」とは、固定炭素を含有する固体凝結材を意味する。「水分」とは、水添加後の配合物の湿質量に対する水の質量割合を意味する。
以上説明したように、本発明のダスト塊成物の製造方法は、製鉄ダストからカルシウムフェライトを多く含む塊成物を低コストで効率よく製造できる。
実施例における混練物の水分と通気度との関係を示すグラフ 実施例における混練物の水分と生産性との関係を示すグラフ
以下、本発明のダスト塊成物の製造方法の実施形態を詳説する。
本発明のダスト塊成物の製造方法は、粒径D90が100μm以下の製鉄ダスト、粒径D90が100μm以下の含CaO粒子、及び炭材を配合する工程(配合工程)と、上記配合物の水分が13質量%以上15質量%以下になるよう水を添加する工程(水添加工程)と、上記水添加後の配合物を混練する工程(混練工程)と、上記混練物を焼結する工程(焼結工程)とを備える。
<配合工程>
上記配合工程において、製鉄工程で発生し鉄を含有する製鉄ダストに含CaO粒子を混合してCaO配合ダストとし、このCaO配合ダストに炭材を混合して配合物を得る。
上記配合物を得るために用いる製鉄ダストの粒径D90の上限は、100μmであり、30μmがより好ましい。焼結時に製鉄ダスト中のFe粒子とCaO粒子とからカルシウムフェライトが生成されるが、上記製鉄ダストの粒径D90が上記上限を超えると、製鉄ダスト粒子と含CaO粒子との接点が減少し反応面積が小さくなるため、カルシウムフェライトの生成量が減少するおそれがある。製鉄ダストの粒径を小さくすることにより、Fe粒子とCaO粒子との接点が多くなるので、焼結時に製鉄ダスト中のFe粒子とCaO粒子とが近接配置されて反応面積が拡大し、CaO配合ダストの単位質量当たりのカルシウムフェライトの生成量が増加する。
上記製鉄ダストとして例えば転炉の排ガスに含まれる微粒の湿ダストである転炉ダストを用いる場合には、転炉ダストを湿式回収し、集塵水と共にスラリーとして一旦粗粒分級槽に貯める。この転炉ダストは1μm以上1000μm以下程度の粒度分布を有するが、粒径が約100μmを超える粗粒分は分級回収され、天日乾燥された後、そのまま転炉でリサイクル使用される。一方、粒径が約100μm以下の微粒分は、シックナーに流され、本配合工程で用いる製鉄ダストとして使用される。
製鉄ダストに混合する含CaO粒子の粒径は、カルシウムフェライトの生成量を増加させる観点から、製鉄ダストの粒径と同等以下であることが好ましい。すなわち、上記含CaO粒子の粒径D90の上限は、100μmであり、30μmがより好ましい。上記含CaO粒子の粒径D90が上記上限を超えると、製鉄ダスト粒子と含CaO粒子との接点が減少し反応面積が小さくなるため、カルシウムフェライトの生成量が減少するおそれがある。さらに、含CaO粒子の粒径が数ミリオーダーになると、含CaO粒子が焼結後のダスト塊成物内部に未反応のCaOとして残留する場合があり、カルシウムフェライトの生成量が低下する。
製鉄ダストに混合する上記含CaO粒子としてスラリー状の石灰ダストを用いる場合は、例えばシックナーにより上記製鉄ダストに石灰ダストを添加し混合する。
本配合工程では、製鉄ダストに含CaO粒子を混合した後のCaO配合ダストにおいて、Feに対するCaOの質量比が0.25以上0.56以下となるように含CaO粒子を製鉄ダストに混合する。上記Feに対するCaOの質量比の下限は、焼結時の加熱温度(約1350℃)よりも低い1300℃においてFe及びCaOの組成が液相となる条件のうちFeの質量割合が最も少ない組成に相当し、このときのFeの質量対CaOの質量は72質量%対28質量%である。また、上記Feに対するCaOの質量比の上限は、1300℃においてFe及びCaOの組成が液相となる条件のうちFeの質量割合が最も多い組成に相当し、このときのFeの質量対CaOの質量は85質量%対15質量%である。上記Feに対するCaOの質量比が上記下限未満になると、CaOがFeと反応し難く固相の割合が多くなるため、カルシウムフェライトの生成量が低減するおそれがある。また、上記Feに対するCaOの質量比が上記上限を超えると、この場合も同様にCaOがFeと反応し難く固相の割合が多くなるため、カルシウムフェライトの生成量が低減するおそれがある。従って、製鉄ダストに混合する含CaO粒子の量を上記範囲内に調整することで、カルシウムフェライトを効率よく生成させることができる。
さらに、本配合工程では、上記Feに対するCaOの質量比の下限としては0.36が好ましく、上限としては0.48が好ましい。上記Feに対するCaOの質量比の好ましい下限は、FeとCaOとの反応によって融液が生成し始める温度(1216℃)においてFe及びCaOの組成が液相となる条件のうちFeの質量割合が最も少ない組成に相当し、このときのFeの質量対CaOの質量は75質量%対25質量%である。また、上記Feに対するCaOの質量比の好ましい上限は、1216℃においてFe及びCaOの組成が液相となる条件のうちFeの質量割合が最も多い組成に相当し、このときのFeの質量対CaOの質量は80質量%対20質量%である。上記Feに対するCaOの質量比が上記下限未満になると、焼結時の加熱温度が低下した場合にCaOがFeと反応せずに固相のままとなる割合が多くなり、カルシウムフェライトの生成量が低減するおそれがある。また、上記Feに対するCaOの質量比が上記上限を超えると、この場合も同様に焼結時の加熱温度が低下したときに、CaOがFeと反応せずに固相のままとなる割合が多くなり、カルシウムフェライトの生成量が低減するおそれがある。従って、製鉄ダストに混合する含CaO粒子の量を上記範囲内に調整することで、焼結時の加熱温度が低下してもカルシウムフェライトの生成量が低下せず、より効率よくカルシウムフェライトが生成される。
上記CaO配合ダストに混合する上記炭材としては、例えばブリーズ(粉コークス)や高炉湿ダストを用いることができる。上記CaO配合ダストに炭材を混合することにより上記配合物が得られる。
炭材の配合比が小さいと、焼成熱量が不足し混練物が焼結し難くなり、ダスト塊成物の成品の歩留が悪化する。一方、炭材の配合比が大きいと、焼成熱量が多すぎて混練物が焼結する際に溶融しすぎ、通気性が悪化して生産性が低下する。焼成熱量は、混練物中の鉄分の酸化量にも依存する。そのため、金属鉄を多く含むダストを配合物の原料に使用する場合には、金属鉄の酸化発熱量が焼成熱量に加わるため、炭材の量を減らして焼成熱量を適正に調整する必要がある。焼成熱量は、操業中に、歩留や生産性を確認しながら炭材の配合比により適正に調整する。
<水添加工程>
上記水添加工程において、配合工程で得た配合物を造粒するために、水添加後の配合物の水分が所定量となるよう配合物に水を添加する。水の添加方法は、特に限定されないが、ノズル方式により注水してもよいし、スプレー方式により水を噴霧してもよい。また、連続的に水を添加しながら後述する混練工程を実施してもよい。
水添加後の配合物の湿質量に対する配合物に含まれる水分の上限は、15質量%であり、14.5質量%がより好ましい。また、上記配合物に含まれる水分の下限は、13質量%であり、13.5質量%がより好ましい。上記水分が上記上限を超えると、配合物の付着力が大きくなりすぎ、ハンドリング性が悪化し操業ができなくなるおそれがある。また、上記水分が上記下限未満になると、配合物が造粒されず塊成化できなくなるおそれがある。
一般的に鉄鉱石を焼結する場合に添加する水分は8質量%程度であるが、本実施形態で使用する製鉄ダストは微粒であるため、上述のように一般的な場合よりも多めの水を添加することで配合物を容易かつ確実に造粒できる。
<混練工程>
上記混練工程において、水添加工程で水を添加した配合物をドライミキサーで混練し混練物を得る。なお、水添加前の配合物と水とをドライミキサーに入れることにより上記水添加工程を実施し、その後ドライミキサーを回転することにより混練工程を実施してもよい。
上記配合物を混練する方法は、特に限定されないが、当該ダスト塊成物の製造方法では、配合物を生ペレットに造粒したり配合物を粒状固体燃料で被膜したりする必要がないので、製鋼工程のために設置しているドライミキサーのみを利用して配合物を混練できる。そのため、当該ダスト塊成物の製造方法は、生ペレットの造粒化に必要なパンペレタイザーなどの設備を新たに設ける必要がないので、安価にダスト塊成物を製造できる。
<焼結工程>
上記焼結工程において、上記混練工程で得た混練物を焼結させる。
上記混練物を焼結させる方法は、特に限定されず、下方吸引式の焼結機を用いる方法や上方吸引式の焼結機を用いる方法を採用できる。例えば下方吸引式の焼結機を用いる場合には、焼結パレットに上記混練工程で得た混練物を装入し、点火炉で混練物に着火し、下方吸引して混練物を焼結する。なお、上方吸引式の焼結機では下層に大きなシンターケーキ塊(焼結反応が終了した充填層)が形成され、その後焼成される上部の焼結が不安定になり易いので、上記混練物は下方吸引式の焼結機で焼結させることが好ましい。
焼結工程では、Fe粒子とCaO粒子とから多量のカルシウムフェライトが生成される結果、従来よりも低温で混練物を焼結させることができるので、製鉄ダスト塊成化の歩留が改善しダスト塊成物の生産性が向上する。
<利点>
当該ダスト塊成物の製造方法は、粒径D90が100μm以下の製鉄ダスト、粒径D90が100μm以下の含CaO粒子、及び炭材を配合し、上記配合工程においてFeに対するCaOの質量比を上記範囲とすることにより、融点が低いカルシウムフェライトが焼結時に多量に生成されるので、焼結時の温度を従来よりも低くでき、滓化性に優れるダスト塊成物を低コストで効率よく製造することができる。
また、当該ダスト塊成物の製造方法は、水分が13質量%以上15質量%以下になるよう配合物に水を添加して混練したものを焼結するので、配合物を生ペレットに造粒するような設備を設ける必要がなく、製造コストの増加を抑制してダスト塊成物を製造することができる。
[製鉄ダスト]
当該ダスト塊成物の製造方法により製造したダスト塊成物は、溶銑の脱燐工程又は脱炭工程で好適に使用できる。つまり、当該ダスト塊成物の製造方法により製造したダスト塊成物は、カルシウムフェライトを多く含み滓化性に優れるので、この塊成物を使用することにより脱燐効果が改善する。当該ダスト塊成物の製造方法により製造したダスト塊成物は、融点が低いカルシウムフェライトを多く含むので、脱炭工程よりも処理温度が低い脱燐工程で使用する場合に、滓化性改善効果がより大きく発揮されると考えられる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1〜3及び比較例1〜5]
ダスト塊成物の原料として、鉄分が48質量%、CaO分が3質量%で、粒径100μm以下の割合が100質量%の湿ダストである転炉ダストを使用した。また、転炉ダストに混合する含CaO粒子として、鉄分が0質量%、CaO分が47質量%で、粒径100μm以下の割合が100質量%の石灰石洗浄スラリーを使用した。
転炉ダストの質量に対する石灰石洗浄スラリーの固形分の質量比が0.305となる混合比で、上記転炉ダスト及び石灰石洗浄スラリーを転炉シックナーで混合し、CaO混合スラリーとした。このCaO混合スラリー中のFeに対するCaOの質量比は、0.364である。このCaO混合スラリーを、ポンドで天日乾燥した後、さらにヤードで天日乾燥し、水分が15質量%以下となるまで乾燥してCaO配合ダストを得た。さらに、このCaO配合ダストに、CaO配合ダストの5質量%のブリーズを炭材として添加し配合物を得た。使用したブリーズは、C(炭素)分が88質量%で、平均粒径が6mm以下であった。
次に、バインダーを混合せずに上記配合物に水を添加してドラムミキサーで混練した。このとき添加する水の量として、水添加後の配合物の水分が表1に示す量となるように、実施例1〜3及び比較例1〜5で異なる量の水を添加した。
ドラム式給鉱装置を使用し、水を添加した上記配合物をドラムミキサーで混練して得た混練物を鉱層厚が400mmとなるよう焼結パレットに装入した。その後、点火炉でCOG(Coke Oven Gas)バーナーにより混練物に着火し、−600mmAqの吸引圧力で下方吸引し、混練物を焼結させた。
焼結した混練物は、自然冷却した後、+1mmで篩い、篩上のものをダスト塊成物の成品とした。粒径1mm以上のダスト塊成物は、転炉や脱燐炉に投入しても排ガスに随伴されることなく銑鉄中に留まるので、不都合なくリサイクル使用ができる。
[評価]
焼結鍋試験装置を用いて、上記実施例1〜3及び比較例1〜5について、混練物の通気性及びダスト塊成物の生産性を以下のように評価した。
<通気性評価>
ドラムミキサーで混練して得た上記混練物をサンプリングして試験用焼結鍋に装入し、通気度を測定した。通気度は空気透過法により測定した。この混練物の通気度としてJPU(Japanese Permeability Unit)が用いられる。吸引風量をF(Nm/min)、焼結鍋のグレート面積をA(m)、床敷を含む混練物の高さをh(mm)、鍋下負圧をs(mmAq)とした場合、通気度JPUは、下記式(1)で表される。通気度が低いと、焼結時間が長くなり生産性に影響する。
通気度=(F/A)×(h/s) ・・・(1)
<生産性評価>
上記混練物を焼結鍋で焼結させ塊成化したもののうち粒径1mm以上のものの質量を成品質量(t)、焼結鍋のグレート面積を焼成面積(m)、混練物の上層部に点火してから下層部まで焼結が完了するまでの時間を焼結時間(h)として、下記式(2)により生産性(t/m/h)を求めた。
生産性=成品質量/焼成面積/焼結時間 ・・・(2)
上記実施例1〜3及び比較例1〜5において、通気性評価及び生産性評価を行った結果を表1に示す。また、本評価で測定した混練物の水分と通気度との関係を図1に示し、混練物の水分と生産性との関係を図2に示す。なお、比較例5の混練物は付着性が強くなりすぎ、ドラムミキサー内部や搬送設備などへの付着により実機の操業では使用できないほどハンドリング性が悪化したため生産性の評価ができず、比較例5については表1の生産性の評価結果を記載していない。
Figure 2015168851
[測定結果]
図1より、混練物の水分が13質量%以上の場合に、ドライミキサーでの混練が効率よく行われ、水分の増加に伴って混練物の通気度が上昇することがわかる。実施例1〜3では、混練物の通気度が改善され、その結果生産性も向上している。
一方、比較例5の場合は、混練物の水分が16質量%と多く混練物の通気度は良好であったが、混練物の付着性が強くなり、ドラムミキサー内部や搬送設備などに混練物が付着してハンドリング性が悪化した。そのため、比較例5の混練物は実機の操業では使用できない。
また、比較例1〜4の場合は、混練物の水分が少ないために通気度が低く、その結果生産性も低かった。
従って、実機の操業には、水分を13質量%以上15質量%以下に調整した混練物が適しているといえる。
なお、上記実施例1〜3で得たダスト塊成物の水分は2質量%以下であった。転炉及び脱燐炉において、造滓材として使用している石灰石、及び冷却材として使用している鉄鉱石の代替として、上記実施例1〜3で得たダスト塊成物の成品を炉の上方から投入したところ、投入時に発塵も発煙も認められなかった。
以上説明したように、当該ダスト塊成物の製造方法は、製鉄ダストからカルシウムフェライトを多く含む塊成物を低コストで効率よく製造できるので、ダスト塊成物の生産性が向上するとともに、脱燐工程における脱燐効率を改善することができる。

Claims (1)

  1. 鉄を含有する製鉄ダストを原料とするダスト塊成物の製造方法であって、
    粒径D90が100μm以下の製鉄ダスト、粒径D90が100μm以下の含CaO粒子、及び炭材を配合する工程と、
    上記配合物の水分が13質量%以上15質量%以下になるよう水を添加する工程と、
    上記水添加後の配合物を混練する工程と、
    上記混練物を焼結する工程と
    を備え、
    上記配合工程で、鉄に対する酸化カルシウムの質量比が0.25以上0.56以下となるよう配合することを特徴とするダスト塊成物の製造方法。
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