JP2015167215A - チップ抵抗器およびチップ抵抗器の製造方法 - Google Patents

チップ抵抗器およびチップ抵抗器の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】大きな過電圧が印加されても抵抗体を確実に保護することのできるチップ抵抗器を提供する。【解決手段】本発明のチップ抵抗器においては、絶縁基板1の表面に設けられた一対の表面電極2,3が、抵抗体4の端部に接続する端子電極部2a,3aと、端子電極部2a,3aよりも短い電極間距離を形成するギャップ電極部2b,3bとを有しており、これらギャップ電極部2b,3bと抵抗体4が絶縁基板1の平坦な表面に所定間隔を存して並設されている。このような構成により、ギャップ電極部2b,3bの電極間で放電する電圧が安定し、抵抗体4の抵抗値が低い場合でも、抵抗体4を確実に過電圧から保護することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、絶縁基板上に設けられた抵抗体にトリミング溝を形成することによって抵抗値が調整されるチップ抵抗器に係り、特に、抵抗体を過電圧から保護するため対策が施されたチップ抵抗器に関するものである。
この種のチップ抵抗器においては、絶縁基板上に設けられた一対の表面電極と接続する抵抗体をアンダーコート層(第1保護膜)で覆い、このアンダーコート層とともに抵抗体にトリミング溝を形成して抵抗値を調整した後、トリミング溝の上からアンダーコート層を覆うようにオーバーコート層(第2保護膜)を設けるという構成が一般的である。しかし、このような構成のチップ抵抗器では、静電気やサージ電圧等の大きな過電圧が印加されると、抵抗体が過電圧によって破損してしまい、その抵抗値が大きく変化したり、場合によっては破断したりするケースがある。
そこで従来より、アンダーコート層の上面に一対のギャップ電極を形成し、これら両ギャップ電極の一端部を互いに離間するように配置すると共に、両ギャップ電極の他端部をそれぞれ表面電極に接続したチップ抵抗器が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このようにアンダーコート層とオーバーコート層の間にギャップ電極が設けられたチップ抵抗器によれば、大きな過電圧が印加された場合でも、抵抗体よりも一対のギャップ電極間の方がインピーダンスが低くなるため、一対のギャップ電極間で放電が発生して、抵抗体に過電流は流れなくなり、大きな過電圧が印加されても抵抗体を保護することができる。
特開2013−115106号公報
しかし、上記特許文献1に開示された従来のチップ抵抗器では、スクリーン印刷等を用いて形成されるアンダーコート層の凹凸のある上面にギャップ電極を形成するようにしているため、ギャップ電極の形状を安定させることが困難となり、ギャップ電極間距離にばらつきが発生し易くなる。その結果、一対のギャップ電極間で放電する電圧にばらつきが発生し易くなり、特に、抵抗体の抵抗値が低いチップ抵抗器の場合、ギャップ電極間距離が基準値に対して大きくずれることにより、抵抗体に過電流が流れてしまうことになる。
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、大きな過電圧が印加されても抵抗体を確実に保護することのできるチップ抵抗器を提供することにある。また、本発明の第2の目的は、そのようなチップ抵抗器を簡単に製造することができるチップ抵抗器の製造方法を提供することにある。
上記第1の目的を達成するために、本発明のチップ抵抗器は、絶縁基板と、この絶縁基板の表面に設けられた一対の表面電極と、これら一対の表面電極に接続するように前記絶縁基板の表面に設けられた抵抗体と、この抵抗体を被覆するように設けられた絶縁性の第1保護膜と、この第1保護膜とともに前記抵抗体に形成された抵抗値調整用のトリミング溝と、このトリミング溝の上から前記第1保護膜を覆うように設けられた絶縁性の第2保護膜とを備え、前記一対の表面電極が、前記抵抗体を介して対向する端子電極部と、これら端子電極部よりも短い電極間距離を形成するギャップ電極部とを有しており、前記絶縁基板の表面に前記ギャップ電極部と前記抵抗体が所定間隔を存して並設されているという構成にした。
このように構成されたチップ抵抗器では、ギャップ電極部が抵抗体と並列に絶縁基板の表面に形成されているため、ギャップ電極部の形状が安定してギャップ電極間距離のばらつきを少なくすることができる。その結果、ギャップ電極間で放電する電圧が安定し、抵抗体の抵抗値が低い場合でも、抵抗体を確実に過電圧から保護することができる。
上記の構成において、第1保護膜と第2保護膜の少なくとも一方がギャップ電極部の電極間を被覆していると、湿度に影響されないギャップ電極を実現することができると共に、端面電極等を覆う外部メッキを施したときに、メッキの付着によってギャップ電極間距離が変化してしまうことを防止できる。
また、上記の構成において、ギャップ電極部の電極間を絶縁材料と導電材料からなる過電圧保護層にて被覆し、この過電圧保護層の比抵抗が10〜1010Ω・mの範囲に設定されていると、ギャップ電極部の電極間に過電圧を安定して放電し易くなる。
また、上記の構成において、ギャップ電極部の先端部が先鋭状に形成されていると、ギャップ電極部の先端に電界が集中するため、ギャップ電極部の電極間に過電圧を放電し易くなる。
また、上記の構成において、一対の端子電極部からそれぞれギャップ電極部を突出させて抵抗体の近傍で対向させることも可能であるが、一対の表面電極にそれぞれ設けられたギャップ電極部のうち、一方は端子電極部から屈曲して抵抗体の長さ方向に沿って突出していると共に、他方は端子電極部に連続して抵抗体の幅方向へ延びているという構成であっても良い。
また、上記の構成において、トリミング溝がギャップ電極部と反対側の側面を始端として抵抗体に形成されていると、ギャップ電極部をトリミング溝から離すことができるため、トリミング溝によって露出した抵抗体とギャップ電極部とが短絡してしまうことを防止できる。
また、上記の構成において、ギャップ電極部と端子電極部は同じ抵抗値であっても良いが、例えば、抵抗値の同じ電極材料を用いてギャップ電極部の膜厚を端子電極部よりも厚く形成したり、ギャップ電極部と端子電極部を抵抗値の異なる電極材料で形成することにより、ギャップ電極部の抵抗値が端子電極部の抵抗値よりも低くなるように設定しておくと、ギャップ電極部の電極間に過電圧を安定して放電し易くなる。
また、上記第2の目的を達成するために、本発明によるチップ抵抗器の製造方法は、絶縁基板の表面に互いに平行な一対の端子電極部を帯状電極部で橋絡した平面視凹形状の電極本体を形成する電極本体形成工程と、前記一対の端子電極部に接続するように抵抗体を形成する抵抗体形成工程と、前記抵抗体を覆うように第1保護膜を形成する第1保護膜形成工程と、前記帯状電極部を切断することによって前記端子電極部よりも短い電極間距離を有するギャップ電極部を形成するギャップ電極部形成工程と、前記ギャップ電極部形成工程後に前記第1保護膜とともに前記抵抗体にトリミング溝を形成して抵抗値を調整するトリミング溝形成工程と、前記トリミング溝の上から前記第1保護膜を覆うように第2保護膜を形成する第2保護膜形成工程と、を含むこととした。
このように絶縁基板の表面に一対の端子電極部を帯状電極部で橋絡した平面視凹形状の電極本体を形成し、これら端子電極部と接続するように抵抗体を形成した後、レーザの照射等によって帯状電極部を切断してギャップ電極部を形成すると、印刷に比べてギャップ電極間距離を高精度に設定することができる。
この場合において、帯状電極部の切断とトリミング溝の形成がいずれもレーザを照射することによって行われると、ギャップ電極部とトリミング溝の両方をレーザ加工によって形成することができて好ましい。
また、上記の構成において、帯状電極部を切断してスリットを形成した後、このスリットの直線上にトリミング溝を形成すると、レーザ加工における加工タクトが早くなって好ましい。
また、上記の構成において、絶縁基板の表面に電極本体と抵抗体を含む素子が同一線上に複数組形成されており、これら複数の素子に対して抵抗体の抵抗値調整を順次行う際に、任意の素子の抵抗値調整が、次に加工される素子の帯状電極部を切断してスリットを形成した後、そのスリットを延長してトリミング溝を形成することによって行われると、レーザ加工の加工時間を短縮することができて好ましい。
本発明のチップ抵抗器は、絶縁基板の平坦な表面にギャップ電極部が抵抗体と並列に形成されているため、ギャップ電極部の形状が安定してギャップ電極間距離のばらつきを少なくすることができる。その結果、ギャップ電極間で放電する電圧が安定し、抵抗体の抵抗値が低い場合でも、抵抗体を確実に過電圧から保護することができる。
また、本発明によるチップ抵抗器の製造方法は、絶縁基板の表面に一対の端子電極部を帯状電極部で橋絡した平面視凹形状の電極本体を形成し、これら端子電極部と接続するように抵抗体を形成した後、レーザの照射等によって帯状電極部を切断してギャップ電極部を形成するようにしたので、印刷に比べてギャップ電極間距離を高精度に設定することができ、その結果、ギャップ電極間で放電する電圧が安定し、抵抗体の抵抗値が低い場合でも、抵抗体を確実に過電圧から保護することができる。
本発明の第1実施形態例に係るチップ抵抗器の平面図である。 図1のII−II線に沿う断面図である。 図1のIII−III線に沿う断面図である。 第1実施形態例に係るチップ抵抗器の製造工程を示す説明図である。 本発明の第2実施形態例に係るチップ抵抗器の製造工程を示す説明図である。 本発明の第3実施形態例に係るチップ抵抗器の製造工程を示す説明図である。 本発明の第4実施形態例に係るチップ抵抗器の製造工程を示す説明図である。 本発明の第5実施形態例に係るチップ抵抗器の製造工程を示す説明図である。 本発明の第6実施形態例に係るチップ抵抗器の製造工程を示す説明図である。 本発明の第7実施形態例に係るチップ抵抗器の製造工程を示す説明図である。 本発明の第8実施形態例に係るチップ抵抗器の製造工程を示す説明図である。 本発明の第9実施形態例に係るチップ抵抗器の製造工程を示す説明図である。 本発明の第10実施形態例に係るチップ抵抗器の製造工程を示す説明図である。 本発明の第11実施形態例に係るチップ抵抗器の製造工程を示す説明図である。
発明の実施の形態について図面を参照して説明すると、図1〜図3に示すように、本発明の第1実施形態例に係るチップ抵抗器は、直方体形状の絶縁基板1と、絶縁基板1の表面の長手方向両端部に設けられた一対の表面電極2,3と、これら一対の表面電極2,3に接続する長方形状の抵抗体4と、この抵抗体4を被覆するアンダーコート層(第1保護膜)5と、アンダーコート層5を被覆するオーバーコート層(第2保護膜)6等によって主に構成されており、抵抗体4には抵抗値を調整するためのトリミング溝7が形成されている。なお、図示省略されているが、絶縁基板1の裏面には表面電極2,3に対応するように一対の裏面電極が設けられており、絶縁基板1の長手方向の両端面には対応する表面電極と裏面電極を橋絡する端面電極が設けられている。
絶縁基板1はセラミック等からなり、この絶縁基板1は大判の集合基板を縦横の分割溝に沿って分割して多数個取りしたものである。一対の表面電極2,3はAg系ペースト等をスクリーン印刷して乾燥・焼成させたものであり、抵抗体4は酸化ルテニウム等の抵抗体ペーストをスクリーン印刷して乾燥・焼成させたものである。
一方の表面電極2は、抵抗体4の一端部に接続する端子電極部2aと、抵抗体4の一側辺に沿って平行に延びるギャップ電極部2bとを有しており、これら端子電極部2aとギャップ電極部2bは平面視L字状に連続している。他方の表面電極3は、抵抗体4の他端部に接続する端子電極部3aと、抵抗体4の一側辺に沿って平行に延びるギャップ電極部3bとを有しており、これら端子電極部3aとギャップ電極部3bは平面視逆L字状に連続している。両ギャップ電極部2b,3bは互いの先端どうしを離間した状態で一直線上に配置されており、これらギャップ電極部2b,3bの電極間距離は両端子電極部2a,3aの電極間距離に比べて十分に短く設定されている。なお、抵抗体4の一側辺と両ギャップ電極部2b,3bとは所定間隔を存して離反しており、この間隔は両ギャップ電極部2b,3bの電極間距離よりも大きく設定されている。
アンダーコート層5はガラスペーストをスクリーン印刷して焼成させたものであり、このアンダーコート層5はトリミング溝7を形成する前に抵抗体4を覆うように形成されている。オーバーコート層6はエポキシ系樹脂ペーストをスクリーン印刷して加熱硬化させたものであり、このオーバーコート層6は抵抗体4にトリミング溝7を形成した後にアンダーコート層5と両ギャップ電極部2b,3bを覆うように形成されている。
次に、このように構成されたチップ抵抗器の製造工程について、図4を参照しながら説明する。
まず、絶縁基板1が多数個取りされる集合基板1Aを準備する。この集合基板1Aには予め1次分割溝と2次分割溝(いずれも図示省略)が格子状に設けられており、両分割溝によって区切られたマス目の1つ1つが1個分のチップ領域となる。図4には1個分のチップ領域に相当する集合基板1Aが代表して示されているが、実際は多数個分のチップ領域に相当する集合基板1Aに対して以下に説明する各工程が一括して行われる。
すなわち、この集合基板1Aの表面にAg−Pdペーストをスクリーン印刷した後、これを乾燥・焼成することにより、図4(a)に示すように、端子電極部2aとギャップ電極部2bを有する平面視L字状の表面電極2と、端子電極部3aとギャップ電極部3bを有する平面視逆L字状の表面電極3とを形成する(電極形成工程)。なお、これに前後して集合基板1Aの裏面にAg−Pdペーストをスクリーン印刷し、これを乾燥・焼成することにより、集合基板1Aの裏面に図示せぬ一対の裏面電極を形成する。
次に、集合基板1Aの表面に酸化ルテニウム等の抵抗体ペーストをスクリーン印刷した後、これを乾燥・焼成することにより、図4(b)に示すように、長手方向の両端部を端子電極部2a,3aに重ね合わせた長方形状の抵抗体4を形成する(抵抗体形成工程)。その際、抵抗体4は両ギャップ電極部2b,3bに対して幾分離れた位置に形成されるため、集合基板1Aの表面に抵抗体4と両ギャップ電極部2b,3bが所定間隔を存して並設されることになる。
次に、抵抗体4を覆う領域にガラスペーストをスクリーン印刷し、これを焼成することにより、図4(c)に示すように、抵抗体4を覆うアンダーコート層5を形成する(第1保護膜形成工程)。次に、端子電極部2a,3aに図示せぬプローブを接触させて抵抗体4の抵抗値を測定しながら、アンダーコート層5および抵抗体4にレーザを照射することにより、図4(d)に示すように、抵抗体4にトリミング溝7を形成して抵抗体4を所望の抵抗値に調整する(トリミング溝形成工程)。その際、トリミング溝7はギャップ電極部2b,3bと反対側に位置する抵抗体4の側面を始端としてL字状に形成されているが、トリミング溝7の形状や本数はこれに限定されず、ストレートカットやダブルカット等のトリミング溝を形成して抵抗体4の抵抗値に調整するようにしても良い。また、トリミング溝はギャップ電極部2b,3bと対向する側に位置する抵抗体4の側面を始端として形成することも可能であり、その場合においても、抵抗体4と両ギャップ電極部2b,3bの離反間隔が両ギャップ電極部2b,3bの電極間距離よりも大きく設定されているため、トリミング溝によって露出した抵抗体4とギャップ電極部2b,3bとが短絡してしまうことを防止できる。
次に、アンダーコート層5と両ギャップ電極部2b,3bを覆うようにエポキシ系等の樹脂ペーストをスクリーン印刷した後、これを加熱硬化することにより、図4(e)に示すように、アンダーコート層5と両ギャップ電極部2b,3bを覆うオーバーコート層6を形成する(第2保護膜形成工程)。このオーバーコート層6は抵抗体4を外部環境から保護するためのものであるが、オーバーコート層6によって両ギャップ電極部2b,3bを同時に覆うことにより、湿度に影響されないギャップ電極が実現されるようになっている。
ここまでの各工程は多数個取り用の集合基板1Aに対する一括処理であるが、次なる工程では、集合基板1Aを1次分割溝に沿って短冊状に分割するという1次ブレーク加工を行うことより、複数個分のチップ領域が設けられた図示せぬ短冊状基板を得る。しかる後、短冊状基板の分割面に表面電極2,3と裏面電極を橋絡する図示せぬ端面電極を形成した後、短冊状基板を2次分割溝に沿って分割するという2次ブレーク加工を行うことにより、チップ抵抗器と同等の大きさの個片(チップ単体)を得る。
最後に、個片化された各チップ単体の絶縁基板1の長手方向両端部に電解メッキを施すことにより、オーバーコート層6から露出する表面電極2,3の端子電極部2a,3aや図示せぬ裏面電極と端面電極を覆う外部メッキを形成することにより、図1〜図3に示すようなチップ抵抗器が得られる。なお、かかる外部メッキの形成時に、両ギャップ電極部2b,3bはオーバーコート層6によって覆われているため、メッキの付着によってギャップ電極間距離が変化してしまうことを防止できる。
以上説明したように、本実施形態例に係るチップ抵抗器は、絶縁基板1の表面に設けられた一対の表面電極2,3が、抵抗体4の端部に接続する端子電極部2a,3aと、端子電極部2a,3aよりも短い電極間距離を形成するギャップ電極部2b,3bとを有しており、これらギャップ電極部2b,3bと抵抗体4が絶縁基板1の平坦な表面に所定間隔を存して並設されているため、ギャップ電極部2b,3bの形状が安定してギャップ電極間距離のばらつきを少なくすることができる。その結果、ギャップ電極部2b,3bの電極間で放電する電圧が安定し、抵抗体4の抵抗値が低い場合でも、抵抗体4を確実に過電圧から保護することができる。
また、ギャップ電極部2b,3bがオーバーコート層6によって覆われているため、湿度に影響されないギャップ電極を実現することができると共に、端面電極等を覆う外部メッキを施したときに、メッキの付着によってギャップ電極間距離が変化してしまうことを防止できる。しかも、これらギャップ電極部2b,3bは抵抗体4と共に絶縁基板1の表面側に設けられており、絶縁基板1の裏面側には一対の裏面電極が設けられているだけであるため、チップ抵抗器をフェースアップ実装したとき、はんだボールに起因する短絡を防止することができる。
また、トリミング溝7がギャップ電極部2b,3bと反対側の側面を始端として抵抗体4に形成されているため、ギャップ電極部2b,3bをトリミング溝7から十分に離すことができ、トリミング溝7によって露出した抵抗体4とギャップ電極部2b,3bとが短絡してしまうことを防止できる。
図5は本発明の第2実施形態例に係るチップ抵抗器の製造工程を示す説明図であり、この第2実施形態例が前述した第1実施形態例と相違する点は、ギャップ電極部2b,3bがアンダーコート層5とオーバーコート層6の両方によって覆われていることにある。
すなわち、図5(a),(b)に示す各工程は前述した図4(a),(b)と同じであるが、図5(c)に示す第1保護膜形成工程において、抵抗体4だけでなく両ギャップ電極部2b,3bも覆うようにアンダーコート層5を形成する。次に、図5(d)に示すように、抵抗体4を覆う部分のアンダーコート層5にレーザを照射してトリミング溝7を形成することにより、抵抗体4を所望の抵抗値に調整する(トリミング溝形成工程)。しかる後、図5(e)に示すように、アンダーコート層5を覆うオーバーコート層6を形成する(第2保護膜形成工程)。
このように第2実施形態例に係るチップ抵抗器では、ギャップ電極部2b,3bがアンダーコート層5とオーバーコート層6の両方によって覆われているため、より一層湿度に影響されにくいギャップ電極を実現することができると共に、マイグレーションによるギャップ電極間の変化や短絡を防止することができる。
図6は本発明の第3実施形態例に係るチップ抵抗器の製造工程を示す説明図であり、この第3実施形態例が前述した第1実施形態例と相違する点は、ギャップ電極部2b,3bの電極間を過電圧保護層8にて被覆したことにある。
すなわち、図6(a)〜 (d)に示す各工程は前述した図4(a)〜(d)と同じであるが、図6(e)に示すように、トリミング溝形成工程の後に、ギャップ電極部2b,3bの電極間を覆うように過電圧保護層8を形成する(過電圧保護層形成工程)。この過電圧保護層8は、シリコーン等の絶縁材料にAgやCu等の導電材料を混入したものからなり、その比抵抗が10〜1010Ω・mの材料であるため、ギャップ電極部2b,3bの電極間に過電圧を安定して放電し易くなる。しかる後、図6(f)に示すように、過電圧保護層8を含めてアンダーコート層5と両ギャップ電極部2b,3bを覆うオーバーコート層6を形成する(第2保護膜形成工程)。
図7は本発明の第4実施形態例に係るチップ抵抗器の製造工程を示す説明図であり、この第4実施形態例が前述した第1実施形態例と相違する点は、ギャップ電極部2b,3bの先端部が先鋭状に形成されていることにある。
すなわち、図7(a)に示す電極形成工程において、まず集合基板1Aの表面に先端部を三角形状にしたギャップ電極部2bを有する平面視L字状の表面電極2と、同じく先端部を三角形状にしたギャップ電極部3bを有する平面視逆L字状の表面電極3とを形成する(電極形成工程)。このようにギャップ電極部2b,3bの先端部が先鋭状に形成されていると、ギャップ電極部2b,3bの先端に電界が集中するため、ギャップ電極部2b,3bの電極間に過電圧を放電し易くなる。なお、その後に行われる図7(b)〜(e)に示す各工程は前述した図4(b)〜(e)と同じである。
図8は本発明の第5実施形態例に係るチップ抵抗器の製造工程を示す説明図であり、この第4実施形態例が前述した第1実施形態例と相違する点は、一方(図示左側)のギャップ電極部2bを端子電極部2aと同一幅で抵抗体4の幅方向へ延ばし、他方(図示右側)のギャップ電極部3bを抵抗体4の長さ方向に沿って延長させたことにある。
すなわち、図8(a)に示す電極形成工程において、集合基板1Aの表面に、端子電極部2aとギャップ電極部2bが上下方向に同一幅で連続する直方体形状の表面電極2と、端子電極部3aとギャップ電極部3bが鉤形に連続する平面視逆L字状の表面電極3とを形成する(電極形成工程)。このようにすると、一方のギャップ電極部2bの先端部が端子電極部2aの端面と同一線上になるため、表面電極2の印刷時にペーストの表面張力に起因するにじみを抑えることができ、他方のギャップ電極部3bとの電極間距離を安定化させることができる。なお、その後に行われる図8(b)〜(e)に示す各工程は前述した図4(b)〜(e)と同じである。
図9は本発明の第6実施形態例に係るチップ抵抗器の製造工程を示す説明図であり、この第6実施形態例が前述した第1実施形態例と相違する点は、ギャップ電極部2b,3bの電極間に過電圧を安定して放電し易くするために、ギャップ電極部2b,3bを二層構造にして抵抗値を低くしたことにある。
すなわち、図9(a)に示す電極形成工程において、集合基板1Aの表面に、端子電極部2aとギャップ電極部2bを有する平面視L字状の表面電極2と、端子電極部3aとギャップ電極部3bを有する平面視逆L字状の表面電極3とを形成した後、ギャップ電極部2b, 3bの上に同一材料を重ねることにより、二層構造のギャップ電極部2b,3bを形成する(電極形成工程)。このように端子電極部2a,3aと同じ電極材料を用いて二層構造のギャップ電極部2b,3bを形成すると、ギャップ電極部2b,3bの抵抗値が端子電極部2a,3aの抵抗値よりも低くなり、ギャップ電極部2b,3bの電極間に過電圧を安定して放電し易くなる。なお、ギャップ電極部2b,3bだけでなく端子電極部2a,3aを含めた表面電極2,3の全体を二層構造にしても良く、その場合もギャップ電極部2b,3bの抵抗値が低くなるため、ギャップ電極部2b,3bの電極間に過電圧を安定して放電し易くなる。また、その後に行われる図9(b)〜(e)に示す各工程は前述した図4(b)〜(e)と同じである。
図10は本発明の第7実施形態例に係るチップ抵抗器の製造工程を示す説明図であり、この第7実施形態例が前述した第1実施形態例と相違する点は、ギャップ電極部2b,3bを端子電極部2a,3aよりも抵抗値が低い電極材料で形成したことにある。
すなわち、図10(a)に示すように、まず集合基板1Aの表面にAg−Pdペーストをスクリーン印刷した後、これを乾燥・焼成することにより、端子電極部2aと延長部2cが上下方向に同一幅で連続する直方体形状の電極本体部2Aと、同じく端子電極部3aと延長部3cが上下方向に同一幅で連続する直方体形状の電極本体部3Aを形成する。次に、図10(b)に示すように、Ag−Pdよりも抵抗値が低いCu等からなる電極ペーストを延長部2c,3cと一部重なるようにスクリーン印刷した後、これを乾燥・焼成することにより、端子電極部2aとギャップ電極部2bを有する平面視L字状の表面電極2と、端子電極部3aとギャップ電極部3bを有する平面視逆L字状の表面電極3とを形成する(電極形成工程)。このようにギャップ電極部2b,3bを端子電極部2a,3aよりも抵抗値が低い電極材料で形成した場合も、第6実施形態例と同様にギャップ電極部2b,3bの抵抗値が端子電極部2a,3aの抵抗値よりも低くなるため、ギャップ電極部2b,3bの電極間に過電圧を安定して放電し易くなる。なお、その後に行われる図10(c)〜(f)に示す各工程は前述した図4(b)〜(e)と同じである。
図11は本発明の第8実施形態例に係るチップ抵抗器の製造工程を示す説明図であり、この第8実施形態例が前述した第1実施形態例と相違する点は、予め一対の端子電極部2a,3aを帯状電極部9で橋絡した平面視凹形状の電極本体を形成した後、この帯状電極部9を切断して一対のギャップ電極部2b, 3bとなしたことにある。
すなわち、まず集合基板1Aの表面にAg−Pdペーストをスクリーン印刷した後、これを乾燥・焼成することにより、図11(a)に示すように、一対の端子電極部2a,3aを帯状電極部9で橋絡した平面視凹形状の電極本体を形成する(電極本体形成工程)。次に、集合基板1Aの表面に酸化ルテニウム等の抵抗体ペーストをスクリーン印刷した後、これを乾燥・焼成することにより、図11(b)に示すように、長手方向の両端部を端子電極部2a,3aに重ね合わせた長方形状の抵抗体4を形成する(抵抗体形成工程)。
次に、抵抗体4と帯状電極部9を覆う領域にガラスペーストをスクリーン印刷し、これを焼成することにより、図11(c)に示すように、抵抗体4と帯状電極部9を覆うアンダーコート層5を形成する(第1保護膜形成工程)。次に、図11(d)に示すように、帯状電極部9を覆う部分のアンダーコート層5にレーザを照射してスリット10を形成することにより、帯状電極部9を切断して一対のギャップ電極部2b, 3bを形成する(ギャップ電極部形成工程)。この時点で集合基板1Aの表面に、端子電極部2aとギャップ電極部2bを有する平面視L字状の表面電極2と、端子電極部3aとギャップ電極部3bを有する平面視逆L字状の表面電極3とが形成され、これら表面電極2,3の端子電極部2a,3aに抵抗体4の両端部が接続された状態となる。なお、帯状電極部9の切断時にレーザの照射を少なくとも1往復させることが好ましく、このようにすると帯状電極部9を確実に切断することが可能となり、レーザ照射によって飛散した電極材料がスリット10上に残留しなくなる。
次に、端子電極部2a,3aに図示せぬプローブを接触させて抵抗体4の抵抗値を測定しながら、抵抗体4を覆う部分のアンダーコート層5にレーザを照射することにより、図11(e)に示すように、抵抗体4にトリミング溝7を形成して抵抗体4を所望の抵抗値に調整する(トリミング溝形成工程)。次に、アンダーコート層5とスリット10を覆うようにエポキシ系等の樹脂ペーストをスクリーン印刷した後、これを加熱硬化することにより、図11(f)に示すように、アンダーコート層5と両ギャップ電極部2b,3bを覆うオーバーコート層6を形成する(第2保護膜形成工程)。なお、その後の各工程は前述した第1実施形態例と同じであるため、ここでは重複説明を省略する。
このような各工程を経て製造される第8実施形態例に係るチップ抵抗器においても、絶縁基板1の表面に設けられた一対の表面電極2,3が、抵抗体4の端部に接続する端子電極部2a,3aと、端子電極部2a,3aよりも短い電極間距離(スリット10)を形成するギャップ電極部2b,3bとを有しており、これらギャップ電極部2b,3bと抵抗体4が絶縁基板1の平坦な表面に所定間隔を存して並設されているため、ギャップ電極部2b,3bの形状が安定してギャップ電極間距離のばらつきを少なくすることができる。その結果、ギャップ電極部2b,3bの電極間で放電する電圧が安定し、抵抗体4の抵抗値が低い場合でも抵抗体4を確実に過電圧から保護できる、という第1実施形態例と同様の作用効果を奏することができる。
また、一対の端子電極部2a,3aを橋絡するように形成された帯状電極部9にレーザを照射してスリット10を形成することにより、帯状電極部9を切断して一対のギャップ電極部2b,3bが形成されるため、後工程のレーザでの加工を可能にすると共に、ギャップ電極部2b,3bの電極間距離が印刷の精度によって決定されるものに比べると,ギャップ電極間距離をより一層高精度に設定することができる。
図12は本発明の第9実施形態例に係るチップ抵抗器の製造工程を示す説明図であり、この第9実施形態例が前述した第8実施形態例(図11参照)と相違する点は、帯状電極部9にレーザを照射して切断する際に、レーザスポットの軌跡を電極間方向にずらしてスリット10の幅寸法を広くしたことにある。
すなわち、図12(a)〜(c)に示す各工程は前述した図11(a)〜(c)と同じであるが、図12(d)に示すギャップ電極部形成工程において、帯状電極部9を覆う部分のアンダーコート層5にレーザを照射してスリット10を形成した後、図12(e)に示すように、レーザスポットの軌跡を電極間方向(図の左右方向)にずらして幅寸法の広いスリット10を形成する。このようにすると、レーザスポットの径寸法よりも幅広な任意幅のギャップ電極間を形成することができ、電極材料の残留をより確実に回避することができる。なお、ギャップ電極部形成工程の後に行われる図12(f), (g)に示す各工程は、第8実施形態例における図11(e), (f)と同じである。
図13は本発明の第10実施形態例に係るチップ抵抗器の製造工程を示す説明図であり、この第10実施形態例が前述した第9実施形態例(図12参照)と相違する点は、帯状電極部9を切断してスリット10を形成した後、このスリット10の直線上にトリミング溝7を形成するようにしたことにある。
すなわち、図13(a)〜(e),(g)に示す各工程は前述した図12(a)〜(e),(g)と同じであるが、図13(f)に示すトリミング溝形成工程において、帯状電極部9を切断した後のレーザ照射をそのままスリット10の直線上に延ばすことにより、抵抗体4にトリミング溝7を形成して抵抗体4を所望の抵抗値に調整する。このようにすると、帯状電極部9にレーザを照射してギャップ電極部2b, 3bに切断するギャップ電極部形成工程と、抵抗体4にトリミング溝7を形成して抵抗値を調整するトリミング溝形成工程とが連続的に行われることになるため、レーザ加工における加工タクトを早くすることができる。
図14は本発明の第11実施形態例に係るチップ抵抗器の製造工程を示す説明図であり、この第11実施形態例が前述した第8実施形態例(図11参照)と相違する点は、集合基板1Aの表面に形成された複数組の素子に対してトリミング溝形成工程を実行するとき、次に加工される素子の帯状電極部9を切断してスリット10を形成した後、そのスリット10を延長してトリミング溝7を形成するようにしたことにある。
すなわち、図14(a)は第8実施形態例の第1保護膜形成工程に対応しており、同図に示すように、集合基板1Aの表面には、平面視凹形状の電極本体と抵抗体4を含む素子が上下方向に沿って複数組(図では3組)形成されており、各組の抵抗体4と帯状電極部9はアンダーコート層5によって覆われている。この場合、各素子の端子電極部2a,3aは帯状電極部9を介して橋絡されているため、端子電極部2a,3aにプローブを接触させても抵抗体4の抵抗値を測定することはできない。なお、図14において、最上段と中段および最下段に位置する素子の対応する部分には全て同一符号を付してある。
次に、図14(b)に示すように、まず最下段に位置する素子の帯状電極部9を覆う部分のアンダーコート層5にレーザを照射してスリット10を形成することにより、この帯状電極部9を切断して一対のギャップ電極部2b, 3bを形成する。したがって、この時点で最下段素子の端子電極部2a,3aにプローブを接触させれば、これら端子電極部2a,3aに接続する抵抗体4の抵抗値を測定することができる。
次に、図14(c)に示すように、中段に位置する素子の帯状電極部9を覆う部分のアンダーコート層5にレーザを照射してスリット10を形成することにより、この帯状電極部9を切断して一対のギャップ電極部2b, 3bを形成すると共に、そのスリット10を下方へ延長して最下段の抵抗体4にトリミング溝7を形成する。この時点で中段素子の端子電極部2a,3aにプローブを接触させれば、これら端子電極部2a,3aに接続する抵抗体4の抵抗値を測定することができる。
次に、図14(d)に示すように、最上段に位置する素子の帯状電極部9を覆う部分のアンダーコート層5にレーザを照射してスリット10を形成することにより、この帯状電極部9を切断して一対のギャップ電極部2b, 3bを形成すると共に、そのスリット10を下方へ延長して中段の抵抗体4にトリミング溝7を形成する。以下、かかる動作を隣接する素子の帯状電極部9と抵抗体4に対して順次行うことにより、集合基板1Aの表面に形成された各組全ての素子に対するギャップ電極部形成工程とトリミング溝形成工程を短時間レーザ加工することができる。その結果、各組全ての素子においてトリミング溝7がギャップ電極部2b, 3bと反対側に形成されるため、ギャップ電極部2b, 3bをトリミング溝7から離すことができ、トリミング溝7によって露出した抵抗体4とギャップ電極部2b,3bとが短絡してしまうことを防止できる。なお、このように全ての素子に対してギャップ電極部形成工程とトリミング溝形成工程を実行した後、前述した第8実施形態例と同様の工程を実行することにより、集合基板1Aから個々のチップ抵抗器を多数個取りすることができる。
1 絶縁基板
1A 集合基板
2,3 表面電極
2a,3a 端子電極部
2b,3b ギャップ電極部
2c 延長部
2A, 3A 電極本体部
4 抵抗体
5 アンダーコート層(第1保護膜)
6 オーバーコート層(第2保護膜)
7 トリミング溝
8 過電圧保護層
9 帯状電極部
10 スリット

Claims (11)

  1. 絶縁基板と、この絶縁基板の表面に設けられた一対の表面電極と、これら一対の表面電極に接続するように前記絶縁基板の表面に設けられた抵抗体と、この抵抗体を被覆するように設けられた絶縁性の第1保護膜と、この第1保護膜とともに前記抵抗体に形成された抵抗値調整用のトリミング溝と、このトリミング溝の上から前記第1保護膜を覆うように設けられた絶縁性の第2保護膜とを備え、
    前記一対の表面電極が、前記抵抗体を介して対向する端子電極部と、これら端子電極部よりも短い電極間距離を形成するギャップ電極部とを有しており、前記絶縁基板の表面に前記ギャップ電極部と前記抵抗体が所定間隔を存して並設されていることを特徴とするチップ抵抗器。
  2. 請求項1の記載において、前記第1保護膜と前記第2保護膜の少なくとも一方が前記ギャップ電極部の電極間を被覆していることを特徴とするチップ抵抗器。
  3. 請求項1の記載において、前記ギャップ電極部の電極間を絶縁材料と導電材料からなる過電圧保護層にて被覆し、この過電圧保護層の比抵抗が10〜1010Ω・mの範囲に設定されていることを特徴とするチップ抵抗器。
  4. 請求項1の記載において、前記ギャップ電極部の先端部が先鋭状に形成されていることを特徴とするチップ抵抗器。
  5. 請求項1の記載において、前記一対の表面電極にそれぞれ設けられた前記ギャップ電極部のうち、一方は前記端子電極部から屈曲して前記抵抗体の長さ方向に沿って突出していると共に、他方は前記端子電極部に連続して前記抵抗体の幅方向へ延びていることを特徴とするチップ抵抗器。
  6. 請求項1の記載において、前記トリミング溝は前記ギャップ電極部と反対側の側面を始端として前記抵抗体に形成されていることを特徴とするチップ抵抗器。
  7. 請求項1の記載において、前記ギャップ電極部は前記端子電極部よりも抵抗値が低く設定されていることを特徴とするチップ抵抗器。
  8. 絶縁基板の表面に互いに平行な一対の端子電極部を帯状電極部で橋絡した平面視凹形状の電極本体を形成する電極本体形成工程と、
    前記一対の端子電極部に接続するように抵抗体を形成する抵抗体形成工程と、
    前記抵抗体を覆うように第1保護膜を形成する第1保護膜形成工程と、
    前記帯状電極部を切断することによって前記端子電極部よりも短い電極間距離を有するギャップ電極部を形成するギャップ電極部形成工程と、
    前記ギャップ電極部形成工程後に前記第1保護膜とともに前記抵抗体にトリミング溝を形成して抵抗値を調整するトリミング溝形成工程と、
    前記トリミング溝の上から前記第1保護膜を覆うように第2保護膜を形成する第2保護膜形成工程と、
    を含むことを特徴とするチップ抵抗器の製造方法。
  9. 請求項8の記載において、前記帯状電極部の切断と前記トリミング溝の形成はいずれもレーザを照射することによって行われることを特徴とするチップ抵抗器の製造方法。
  10. 請求項9の記載において、前記帯状電極部を切断してスリットを形成した後、このスリットの直線上に前記トリミング溝を形成するようにしたことを特徴とするチップ抵抗器の製造方法。
  11. 請求項9の記載において、前記絶縁基板の表面に前記電極本体と前記抵抗体を含む素子が同一線上に複数組形成されており、これら複数の素子に対して前記抵抗体の抵抗値調整を順次行う際に、任意の素子の抵抗値調整は、次に加工される素子の前記帯状電極部を切断してスリットを形成した後、そのスリットを延長して前記トリミング溝を形成することによって行われることを特徴とするチップ抵抗器の製造方法。
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