JP2015167193A - 金属微粉末ペーストを用いた接合方法 - Google Patents

金属微粉末ペーストを用いた接合方法 Download PDF

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俊幸 白鳥
亨 川崎
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亨 川崎
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唯知 須賀
水越 正孝
Masataka Mizukoshi
正孝 水越
近藤 宏司
Koji Kondo
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Abstract

【課題】電子部品の実装において短時間で安定した接合を実現する。【解決手段】基板の金属電極に、第一の金属の微粉末と、より融点の高い一種類以上の第二の金属の微粉末とを混合した金属微粉末ペーストを塗布する。そして塗布した金属微粉末ペースト上に、電子部品の金属電極を配置し、また金属微粉末ペーストを加温して溶剤を揮発させる。そして電子部品を基板側に押しつける方向に加圧するとともに、第一の金属の融点以上の温度に達するまで所定の温度上昇速度以上で急加熱して、基板の金属電極と電子部品の金属電極を接合する。【選択図】図1

Description

本発明は、金属微粉末ペーストを圧力と急峻な温度勾配で焼結させることにより電子部品の各電極端子を基板の各電極に接合する電子部品の接合方法についての技術分野に関する。
特許第3308060号公報 特許第5077448号公報
半導体素子等の電子部品を基板に接合する方法として、はんだを用いた接合方法がある。はんだを用いた接合方法は、電子部品を短時間で接合可能である点、はんだが温度変化に伴って生じる熱歪みに高い信頼性がある点、複数の電子部品をリフローによって一度に接合することが可能である点等において利点を有している。
また、ナノサイズの金属微粉末をペーストを用いて、低温に電子部品を基板に接合する方法も知られている。この方法は、例えばAgナノペーストであれば、200℃と低温で接合出来る。
なお上記特許文献1には、半導体チップの接続電極表面に形成されたはんだバンプを配線基板の接続電極にその融点未満の温度条件下で圧接し、はんだバンプを塑性変形して配線基板の接続電極と合金接合する半導体装置の実装方法が記載されている。
また上記特許文献2には、導電性ペーストが充填された樹脂フィルムを含む積層体を、加熱及び加圧する接合方法が記載されている。
しかしながら、はんだを用いた接合方法にあっては、電子部品の複数の電極端子を微細な間隔で接合することが困難である点、はんだが銀等と比較して電気導電性や熱伝導性が低いと言う点等が不利である。
またナノサイズの金属微粉末をペーストを用いて、低温に電子部品を基板に接合する方法は、ナノ粒子を生成することが難しくコストが高いことや、ナノ粒子の凝集を防ぎ分散させることが難しいなどの点で不利である。
一方で、ナノサイズより取り扱いやすいミクロンサイズの金属微粉末ペーストを電子部品の電極端子と基板の電極との間に塗布し焼結して接合する方法がある。
但し金属微粉末ペーストを用いた接合は、一般的に固相拡散によるため、高い圧力と温度を長時間加える必要がある。
そこで本発明では、金属微粉末ペーストを用いた接合として、短時間で焼結させ安定した接合を実現することを目的とする。
第1に、本発明に係る金属微粉末ペーストを用いた接合方法は、基板の金属電極と電子部品の金属電極を接合する接合方法であって、前記基板の金属電極に、第一の金属の微粉末と、前記第一の金属よりも融点の高い一種類以上の第二の金属の微粉末とを混合した金属微粉末ペーストを塗布する塗布工程と、塗布した前記金属微粉末ペースト上に、前記電子部品の金属電極を配置する配置工程と、前記電子部品の配置前もしくは配置後において、前記金属微粉末ペーストを加温して溶剤を揮発させる揮発工程と、前記電子部品の配置後及び前記金属微粉末ペーストの揮発後において、前記電子部品を前記基板側に押しつける方向に所定の圧力を加える加圧工程と、前記電子部品に所定の圧力を加えたままで、前記第一の金属の融点以上の温度に達するまで所定の温度上昇速度以上の温度上昇速度で急加熱する急加熱工程と、前記電子部品に所定の圧力を加えたままで、前記急加熱工程で昇温した温度状態を維持する温度圧力維持工程とを備えたものである。
2種類以上の金属を含む金属微粉末にまず圧力を加え、次に温度を最も融点の低い金属の融点以上に急峻に上昇させることで、金属微粉末を高速に焼結できる。急峻な温度上昇により、低融点の金属微粉末と他の金属の化合物が十分成長する前に、低融点金属の溶融が多く発生する。この溶融により、金属微粉末が流動化して電極と金属微粉末の酸化被膜を動的に破ると同時に、溶融した低融点金属が溶融しない金属微粉末間と電子部品の金属電極間に浸透することで接合する。最後には、低融点の金属は高融点金属との金属間化合物を生成して消費される。生成された金属間化合物は、金属の低い融点で溶けないため、高温に耐えることができる。
第2に、上記した本発明に係る接合方法においては、前記金属微粉末ペーストにおける前記第一の金属の微粉末と前記第二の金属の微粉末の混合比率は、両者が安定した合金となる比率よりも、前記第一の金属の微粉末の比率が少ないことが望ましい。
第二の金属の微粉末の比率を高くすることで熱伝導、電気伝導度の点で有利な状態を得ることができる。例えば、第一の金属が錫であり、第二の金属が銀の場合、錫の重量比が27%のとき、安定した金属化合物となる。銀の重量比を増やすことで、熱伝導、電気伝導度に有利な結合が可能になる。
第3に、上記した本発明に係る接合方法においては、前記第一の金属は、錫、インジューム、ビスマス、又はそれらの合金のいずれかであり、前記第二の金属は、銀、銅、金、パラジューム、ニッケル、アンチモン、亜鉛、又はそれらを含む合金であることが望ましい。これらの金属が選択されることで、急加熱工程による効果が適切に得られ、短時間での安定した接合の実現に適している。
第4に、上記した本発明に係る接合方法においては、前記加圧工程では1〜10MPaの圧力を加えることが望ましい。これにより基板及び電子部品に過度な負荷をかけない範囲で接合に適した加圧ができる。
第5に、上記した本発明に係る接合方法においては、前記急加熱工程では、前記揮発工程で溶剤を揮発させた温度状態から、前記第一の金属の融点より高い所定温度に10秒で達する温度上昇速度以上の温度上昇速度で急加熱することが望ましい。このような急加熱が、本発明で急加熱工程を加えることによる短時間での安定接合の効果を得るための一つの具体的実現手法である。
第6に、上記した本発明に係る接合方法においては、前記加圧工程で所定の圧力を加えた状態での前記急加熱工程において、前記第一の金属の融点以下の所定の温度状態のときに、超音波を印加するようにしてもよい。融点付近での一時的な超音波印加により、第一の金属の粒子の流動性を高めることができる。
本発明によれば、金属微粉末ペーストを用いた接合として、短時間で焼結させ安定した接合を実現できる。
本発明の実施の形態の接合工程のフローチャートである。 実施の形態の部品接合プロセスの説明図である。 実施の形態の部品接合プロセスの説明図である。 実施の形態の部品接合プロセスの説明図である。 実施の形態のフリップチップ接合プロセスの説明図である。 実施の形態のフリップチップ接合プロセスの説明図である。 実施の形態の焼結プロファイルとシェアー強度の説明図である。 実施の形態の急加熱で生じる現象の説明図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。まず図1により実施の形態の金属微粉末ペーストを用いた接合方法としての工程例を説明し、その後、電子部品の接合、電子部品のフリップチップ接合の例を述べる。
<接合工程例>
図1Aに基板に電子部品を接合するための接合工程例を示す。
・ステップS1:基板の金属電極に、第一の金属の微粉末(例えばSn(錫))と、第一の金属よりも融点の高い一種類以上の第二の金属の微粉末(例えばAg(銀))とを混合した金属微粉末ペーストを塗布する(塗布工程)。
・ステップS2:基板の金属電極に塗布した金属微粉末ペースト上に、電子部品の金属電極を配置する(配置工程)。
・ステップS3:金属微粉末ペーストを加温して溶剤を揮発させる(揮発工程)。
・ステップS4:揮発後、電子部品を基板側に押しつける方向に所定の圧力を加えることを開始する(加圧工程)。
・ステップS5:電子部品に所定の圧力を加えたままで、第一の金属(Sn)の融点以上の温度(但し第二の金属の融点未満の温度)に達するまで所定の温度上昇速度以上で急峻に昇温させる(急加熱工程)。
・ステップS6:急加熱後の温度及び圧力を所定時間維持する(温度・圧力維持工程)
・ステップS7:加熱及び加圧を終了させる(終了工程)
このような工程例は一例であり、例えば図1Bのような工程例も考えられる。
図1Bの工程例は、ステップS2(配置工程),S3(揮発工程)の順序を逆にしたもので、まずステップSで金属微粉末ペーストを揮発させてからステップS3の電子部品配置を行うこととしている。この場合、揮発を電子部品を配置する装置とは別の装置で行うことができる。
また図1Bの例ではステップS5Aとして急加熱工程において超音波印加を行う。即ちステップS4で開始した加圧で所定の圧力に達した状態で急加熱を行うが、温度が第一の金属の融点以下の所定温度に達したときに、瞬間的に超音波を印加する。
その後、ステップS6で圧力及び温度を所定時間維持し(温度・圧力維持工程)、ステップS6の終了工程で加熱、加圧を終了させる。
またこの図1A、図1B以外にも工程例は考えられる。例えば加圧(ステップS4)と急加熱(ステップS5)は同時に開始するようにしてもよい。
以下では、図1Aの例に沿って具体的に接合プロセスを説明していく。
<電子部品の接合プロセス>
以下に、図2〜図4を参照して電子部品の基板に対する接合方法の手順について説明する。なお説明上、図1Aの工程例で示した該当するステップ番号を付記する。
また電子部品の基板に対する各工程のうち所定の工程が所定の部品接合装置によって行われるが、以下の各工程の説明においては、説明の簡略化のために、部品接合装置に設けられている加圧ヘッドヒーター7とステージヒーター6のみを必要に応じて示す。
先ず、図2Aに示す基板1が準備されて図示しない作業台に載置される。基板1には図示しない電子回路パターン等が形成され、基板1の上面1aに電子回路パターンに接続された複数の電極2、2、・・・が設けられている。基板1の下面1bには電子回路に接続された導電部3が設けられている。電極2、2、・・・と導電部3は、例えば、金、銀、銅、錫、ニッケル、亜鉛、アンチモン、ビスマス、インジウム又はこれらの合金等の所定の金属材料によって形成されている。
このような基板1に対して塗布工程(S1)が行われる。塗布工程においては、図2Bに示すように、基板1に設けられた電極2、2、・・・にそれぞれ金属微粉末ペースト4、4、・・・が塗布される。金属微粉末ペースト4は、第一の金属の微粉末と、第一の金属よりも融点の高い一種類以上の第二の金属の微粉末とを混合したものとする。
第一の金属は、錫(231.9℃)、インジューム(156℃)、ビスマス(271℃)、又はそれらの合金のいずれかが適切である(括弧内は1気圧での融点)。即ち比較的融点が低い金属である。以下ではSn(錫)の例で説明する。
第二の金属は、銀(961.9℃)、銅(1084℃)、金(1064℃)、パラジューム(1552℃)、ニッケル(1455℃)、アンチモン(630℃)、亜鉛(419℃)、又はそれらを含む合金が適切である(括弧内は1気圧での融点)。これらの二種類以上が混合されていてもよい。即ち第一の金属に比較して融点が十分に高いものである。特に熱伝導率、電気伝導率が高いものが適している。以下では第二の金属はAg(銀)であるとして説明する。
次に、電子部品を配置する配置工程が行われる(S2)。配置工程では、図3Aに示すように、電極2、2、・・・にそれぞれ電子部品5、5、・・・が位置合わせされて載置される。電子部品5、5、・・・は、その下面に電極端子8、8、・・・を有しており、電子部品5、5、・・・の電極端子8、8、・・・はそれぞれ金属微粉末ペースト4、4、・・・を介して電極2、2、・・・に載置される。
次いで、揮発工程が行われる(S3)。図3Aのように電子部品5を配置した状態において基板1を加熱し、金属微粉末ペースト4の溶剤を揮発させる。
なお前述したように、この揮発工程は電子部品5の配置前、即ち図2Bの状態で行うようにしてもよい。
電子部品5の配置及び金属微粉末ペースト4の揮発が完了したら、次に加圧工程が行われる(S4)。即ち図3Bのように基板1が部品接合装置のステージヒーター6に載置させる。上方には部品接合装置の加圧ヘッドヒーター7が位置されている。この加圧ヘッドヒーター7が図4Aのように降下されて、電子部品5、5、・・・の上面から加圧を開始する。これにより電子部品5、5、・・・は基板1側に押しつけられる方向に所定の圧力が加えられる。この場合の圧力は1〜10MPaの範囲とする。10MPaを越えると、電子部品5や基板1にかかる負荷が過大になるためである。説明上、5MPaで加圧するものとする。
次に急加熱工程が行われる(S5)。図4Aのように加圧を継続した状態で、加圧ヘッドヒーター7及びステージヒーター6により急峻に加熱する。この場合、揮発工程で加熱した状態での温度(例えば125℃程度)から、第一の金属であるSnの融点温度である約231℃を越える温度、例えば260℃まで急速に加熱する。
なお、この場合に図1Bで説明したように、超音波印加を行うようにしてもよい。即ち部品接合装置に超音波印加部を設け、図4Aの状態で温度がSnの融点以下の所定温度となった際に、瞬間的に超音波印加を実行するようにする。超音波の印加は、加圧ヘッドヒーター7又はステージヒーター6を介して行う。
そして温度・圧力維持工程(S6)として、加熱した260℃の状態で、例えば5MPaの圧力を加えたままの状態を所定時間維持する。
その後、終了工程(S7)として、加圧ヘッドヒーター7及びステージヒーター6による加熱及び加圧を終了する。
この時点で図4Bのように電子部品5が基板1に接合された状態となる。
急加熱工程及び温度・圧力維持工程により接合が行われる際の現象と、その効果については後述する。
なお、終了工程では、基板1を部品接合装置から取り出して冷却してもよく、また、基板1を部品接合装置から取り出すことなく加圧ヘッドヒーター7とステージヒーター6の加熱を停止して冷却してもよい。
また上記には、急加熱工程及び温度・圧力維持工程において加圧する部材として加圧ヘッドヒーター7を用いる例を示した。加圧ヘッドヒーター7を加熱部材及び加圧部材として用いることにより、専用の加熱部材及び加圧部材をそれぞれ設ける必要がなく、電子部品5、5、・・・の接合作業における作業時間の短縮化及び部品点数の削減によるコストの低減を図ることができる。
<フリップチップ接合プロセス>
続いて図5,図6を参照してフリップチップ接合プロセスを上記同様に説明する。
まず基板1が準備されて図示しない作業台に載置される。
そして基板1に対して塗布工程(S1)が行われる。即ち図5Aに示すように、基板1に設けられた電極2、2、・・・にそれぞれ金属微粉末ペースト4、4、・・・が塗布される。上記同様、金属微粉末ペースト4は、例えば第一の金属(Sn)の微粉末と、第二の金属(Ag)の微粉末とを混合したものである。
次に、図5Bのように電子部品としてシリコンチップ10を配置する配置工程が行われる(S2)。配置工程では、基板1上の金属微粉末ペースト4が塗布された電極2、2、・・・に、シリコンチップ10の電極11のそれぞれが位置合わせされて載置される。
次いで、揮発工程が行われる(S3)。即ち図5Bのようにシリコンチップ10を配置した状態において基板1を加熱し、金属微粉末ペースト4の溶剤を揮発させる。この場合も揮発工程はシリコンチップ10の配置前に行うようにしてもよい。
シリコンチップ10の配置及び金属微粉末ペースト4の揮発が完了したら、次に加圧工程が行われる(S4)。即ち図6Aのように基板1が部品接合装置のステージヒーター6に載置され、上方からの部品接合装置の加圧ヘッドヒーター7による加圧を開始する。これによりシリコンチップ10は基板1側に押しつけられる方向に所定の圧力が加えられる。圧力は1〜10MPaの範囲、例えば5MPaで加圧する。
次に急加熱工程が行われる(S5)。図6Aのように加圧を継続した状態で、第一の金属であるSnの融点温度である約231℃を越える温度、例えば260℃まで加圧ヘッドヒーター7及びステージヒーター6により急峻に加熱する。この場合も図1Bで説明したように、瞬間的な超音波印加を行ってもよい。
そして温度・圧力維持工程(S6)として、加熱した260℃の状態で、例えば5MPaの圧力を加えたままの状態を所定時間維持する。
その後、終了工程(S7)として、加圧ヘッドヒーター7及びステージヒーター6による加熱及び加圧を終了する。この時点で図6Bのようにシリコンチップ10が基板1に接合された状態となる。
<接合プロセスにおける接合原理>
本実施の形態では以上のように、急加熱工程及び温度・圧力維持工程により接合が行われるが、その際の現象と、そのための加圧及び急加熱のプロファイルを説明する。
図7Aは、SnとAgの金属微粉末の焼結の圧力と温度のプロファイルを示している。
まず図示する125℃は、揮発工程で金属微粉末ペースト4を揮発させるために加熱した温度である。例えば125℃の状態を10分継続することで揮発させる。その後、加圧を開始する。例えば1秒間で5MPaの加圧状態に持っていく。
この5MPaの圧力を加えた状態で、温度をSnの融点(約231℃)以上の260℃に加熱し、5分間保持して電子部品(5mm□)を接合した。
接合後、室温で電子部品のシェアー強度を測定した。ペーストの乾燥の温度(125℃)からSnの融点までの立ち上がり時間をTとする。
立ち上がり時間Tとシェアー強度の関係を図7B示す。立ち上がり時間Tが短いほど強いシェアー強度が得られる。例えばシェアー強度としては、一般に20MPaを越えることが適切と考えられるが、立ち上がり時間Tが10秒を超えて長くなると、シェアー強度は不十分になる。つまり、第一の金属の融点温度に達するまでを10秒以内とする急峻な温度の立ち上がりが、短時間で十分な接合強度を得るために必要である。
図8で、立ち上がり時間Tに応じて生じていると推定される現象を説明する。
図8Aは図4Aに示した加圧及び加熱を実行している状態を示しており、図8B〜図8Fは、その際の金属微粉末ペースト4としてのSnとAgの粉末の状態を模式的に示したものである。図8C、図8Dは、立ち上がり時間Tが10秒以内の急峻な昇温を行った場合、図8E,図8Fは、緩やかな昇温を行った場合である。
まず図8Bは、加圧開始により圧力が加えられた組織(Sn粒子、Ag粒子)を表している。もし立ち上がり時間Tが10秒を越える緩やかな昇温を行うと、図8EのようにSnとAgとの間に厚い金属間化合物(Ag3Sn)が生成される。Sn粒子の周辺にAg3Snが生成されることで、Snが溶けて流れることが妨げられる。その後、例えば5分など温度及び圧力を維持すると、図8Fのように、Sn粒子周辺のAg3SnがSnの拡散を妨げることから、金属化合物の成長が相対的に遅く、Snが残り易い。安定な焼結に至るには、より時間をかけることが必要になる。
これに対して、立ち上がり時間Tが10秒以内となる急峻な昇温を行うと、図8Cのようになる。即ち急峻な昇温でSnの融点を超えると、Agとの金属間化合物(Ag3Sn)が厚く生成される前にSnが溶融し、Ag粒子間に流れ出す。Snの流れ出しにより、圧力でAg粒子も流動する。
その後例えば5分など温度及び圧力を維持すると、図8Dのように金属間化合物(Ag3Sn)の成長が促進される。これにより、強固な結合強度が得られると考えられる。
なお、図1Bで超音波印加を行う場合を述べたが、超音波印加によってはSnの流動性を促す効果がある。従ってSnの融点付近において瞬間的に超音波印加を行うことで図8Cの状態におけるSnの流動性を高め、Ag粒子間への浸透を促すことになる。これにより、短時間で強固な結合が得られる。
<まとめ>
以上のように本実施の形態では、加圧及び急加熱を行う。特に急加熱工程は、急加熱直前の状態から第一の金属の融点以上の温度に達するまでを所定の温度上昇速度以上の温度上昇速度で加熱している。
所定の温度上昇速度以上の温度上昇速度とは、例えば以下のように考える。
例えば揮発工程後の温度(例えば125℃程度)から融点温度まで10秒で昇温させる温度上昇速度を基準とし、急加熱工程では、その基準の温度上昇速度以上の温度上昇速度とすればよい。
但し、急加熱工程直前の温度が揮発工程直後の温度に限られるものではなく、例えば室温状態から融点温度以上に急加熱してもよいし、揮発工程後に多少温度を上げた状態から急加熱してもよい。
少なくとも急加熱工程の直前の温度は、加圧した状態で原子間化合物(上記例ではAg3Sn)が成長しない温度であることが適切である。その意味で例えば、融点温度からマージンとして例えば100℃低い温度を起点として急加熱を行うようにしてもよい。このため、第一の金属の融点温度から100℃低い温度(Snの場合、約131℃)から融点温度(Snの場合、約231℃)まで10秒で昇温させる温度上昇速度を基準とし、急加熱工程では、その基準の温度上昇速度以上の温度上昇速度とすることも考えられる。
もちろん融点は圧力によっても変動するため、加圧工程で開始する加圧による急加熱時の圧力値や、第一、第二の金属の種類によって、その圧力状態で第一の金属と第二の金属の化合物を生成させない温度とするための十分なマージンも上述の100℃とは限らない。マージンが100℃も必要無い場合もあれば、100℃以上が必要な場合もある。そのため急加熱工程の開始時の温度は必ずしも一意に決められず、上記の所定の温度上昇速度も一意に決められるものではないが、いずれにしても、実施する条件下で、十分なシェアー強度が得られるという観点から、急加熱と評価できる温度上昇速度で昇温させるようにすればよい。
即ち所定の温度上昇速度以上の温度上昇速度とは、実施条件下で加圧した状態で原子間化合物が成長しない温度から、第一の金属の融点温度までを、第一の金属の溶融が十分に発生するように加熱する速度ということができる。
このような温度上昇速度で急加熱する急加熱工程を含むことで、短時間で安定した接合を実現できる。
従来の粉末焼成は、圧力と温度を加えて長時間にわたり焼成するものである。これに対して本実施の形態では、急加熱として急峻な昇温を行うことにより、低い融点の金属の溶融を用いた粒子の流動化現象を用いた動的な焼結である。
2種類以上の金属を含む金属微粉末にまず圧力を加え、次に温度を最も融点の低い金属の融点以上に急峻に上昇させることで、金属微粉末を高速に焼結できる。急峻な温度上昇により、低融点の金属微粉末と他の金属の化合物の生成という現象よりも、低融点金属の溶融という現象が優位に発生する。つまり金属間化合物が十分成長する前に低融点金属の溶融が多く発生する。この溶融により、金属微粉末が流動化して電極と金属微粉末の酸化被膜を動的に破ると同時に、溶融した低融点金属が溶融しない金属微粉末間と電子部品の金属電極間に浸透することで接合する。そしてその後、低融点の金属は高融点金属との金属間化合物を生成して消費される。生成された金属間化合物は、金属の低い融点で溶けないため、高温に耐えることができる。
また、例えばAg:Sn=3:1の微粉末を圧力と温度を加えて焼結させる場合、Snの融点以上で時間を掛ければSnが消費され、均一なAg3Snの安定した合金が生成される。時間が不足すると、Snの周辺にAg3Snの金属間化合物が形成され、Snが拡散されにくくなり、単体で残る。このため安定な焼結とならない。
本実施の形態の場合、急加熱で粒子が流動するため、流動による粒子の酸化被膜の破壊と、基板と電子部品の電極の酸化被膜の破壊が起こる。また流動することにより、溶けたSnがAg粒子間と電極間に早く浸透し、接合させることができる。
従って、短時間で安定した接合が可能となり、電子部品の接合作業における作業時間が短縮化され、生産性の向上を図ることができる。
またこれらのことから、少ない量のSnで接合できることが理解される。従って金属微粉末ペーストにおける第一の金属微粉末(Sn)と第二の金属微粉末(Ag)の混合比率は、両者が安定した合金となる比率よりも、Snの比率を少なくするようにAgの比率を増やすことができる。Agの量を増やすことで、電気的、熱的に良好な接合が可能となる。即ち熱伝導率、電気伝導率の点で好適な接合を実現できる。
また実施の形態では、金属微粉末ペーストを用い、その後に揮発させているが、まずペースト状とすることで第一、第二の金属微粉末が適切に混合されるようにしている。これにより第一、第二の金属微粉末の図8C、図8Dで説明した現象を適切に発現させ、短時間での十分な接合強度を得ることができる。
なお、実施の形態では主にSnとAgの金属微粉末ペーストを挙げたが、第一、第二の金属としては、上掲した各種の金属の組み合わせが想定され、それらの場合も同様の効果が得られる。
また第二の金属として2種類以上の金属の微粉末を第一の金属の微粉末と混合したものを用いてもよい。接合原理は同様である。即ち、急加熱により第一の金属微粉末と他の複数種類の第二の金属との金属間化合物が十分成長する前に、第一の金属微粉末の溶融が多く発生する。この溶融により、金属微粉末が流動化して電極と金属微粉末の酸化被膜を動的に破ると同時に、溶融した低融点の第一の金属が、溶融しない複数種類の第二の金属の金属微粉末間と電子部品の金属電極間に浸透することで接合する。
また上記には、電子部品の電極端子を基板の電極に接合する例を示したが、本発明は、例えば、半導体チップ(電子部品)同士を接合し複合部品化する所謂チップオンチップや半導体パッケージ等における電極の接合等の実装基板(回路基板)や半導体装置の分野に広く適用することが可能である。
1…基板
2…電極
4…金属微粉末ペースト
5…電子部品
6…ステージヒーター
7…加圧ヘッドヒーター
10…シリコンチップ

Claims (6)

  1. 基板の金属電極と電子部品の金属電極を接合する接合方法であって、
    前記基板の金属電極に、第一の金属の微粉末と、前記第一の金属よりも融点の高い一種類以上の第二の金属の微粉末とを混合した金属微粉末ペーストを塗布する塗布工程と、
    塗布した前記金属微粉末ペースト上に、前記電子部品の金属電極を配置する配置工程と、
    前記電子部品の配置前もしくは配置後において、前記金属微粉末ペーストを加温して溶剤を揮発させる揮発工程と、
    前記電子部品の配置後及び前記金属微粉末ペーストの揮発後において、前記電子部品を前記基板側に押しつける方向に所定の圧力を加える加圧工程と、
    前記電子部品に所定の圧力を加えたままで、前記第一の金属の融点以上の温度に達するまで所定の温度上昇速度以上の温度上昇速度で急加熱する急加熱工程と、
    前記電子部品に所定の圧力を加えたままで、前記急加熱工程で昇温した温度状態を維持する温度圧力維持工程と、を備えた
    金属微粉末ペーストを用いた接合方法。
  2. 前記金属微粉末ペーストにおける前記第一の金属の微粉末と前記第二の金属の微粉末の混合比率は、両者が安定した合金となる比率よりも、前記第一の金属の微粉末の比率が少ない
    請求項1に記載の金属微粉末ペーストを用いた接合方法。
  3. 前記第一の金属は、錫、インジューム、ビスマス、又はそれらの合金のいずれかであり、前記第二の金属は、銀、銅、金、パラジューム、ニッケル、アンチモン、亜鉛、又はそれらを含む合金である
    請求項1又は請求項2に記載の金属微粉末ペーストを用いた接合方法。
  4. 前記加圧工程では1〜10MPaの圧力を加える
    請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の金属微粉末ペーストを用いた接合方法。
  5. 前記急加熱工程では、前記揮発工程で溶剤を揮発させた温度状態から、前記第一の金属の融点より高い所定温度に10秒で達する温度上昇速度以上の温度上昇速度で急加熱する
    請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の金属微粉末ペーストを用いた接合方法。
  6. 前記加圧工程で所定の圧力を加えた状態での前記急加熱工程において、前記第一の金属の融点以下の所定の温度状態のときに、超音波を印加する
    請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の金属微粉末ペーストを用いた接合方法。
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