JP2015166452A - グラビア印刷およびフレキソ印刷のためのゲル化剤を含む銀ナノ粒子インク - Google Patents
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Abstract
【課題】グラビア印刷およびフレキソ印刷のための銀ナノ粒子とゲル化剤とを含む導電性インクの提供。
【解決手段】銀ナノ粒子と、ゲル化剤と、溶媒とを含み、導電性が約1.0×104〜約4.0×105(S/cm)であり、平均粒径が0.5〜100.0nmであり導電性インクの50.0〜95.0重量%含まれる、銀ナノ粒子導電性インク。
【選択図】なし
【解決手段】銀ナノ粒子と、ゲル化剤と、溶媒とを含み、導電性が約1.0×104〜約4.0×105(S/cm)であり、平均粒径が0.5〜100.0nmであり導電性インクの50.0〜95.0重量%含まれる、銀ナノ粒子導電性インク。
【選択図】なし
Description
本開示は、一般的に、導電性インクに関する。さらに具体的には、本開示は、グラビア印刷およびフレキソ印刷のための銀ナノ粒子とゲル化剤とを含む導電性インク、およびこのような導電性インクを製造するための方法に関する。
オフセット印刷技術のために用いられる従来の導電性銀インクは、銀粒子と、担体溶媒と、ポリマーバインダーとを含む。グラビアプロセスおよびフレキソプロセスは、低コストで多くの導電性要素を製造するための効果的な方法であろう。しかし、グラビア用インクおよびフレキソ用インクを用いることの主要な制限としては、導電性の不良および解像度の不良が挙げられる。
導電性の不良は、一般的に、印刷した膜の中の導電性銀粒子間の接触不良に起因する。実際に、この問題は、印刷物中の厚みを増やすことによって対処される。しかし、このことは、言い換えると基材に多くの材料が堆積するということであり、費用が増し、同様に多くの溶媒が必要になる。溶媒が増えると、硬化工程が遅くなり、このこと自体が印刷速度を遅くする。印刷速度が大きいことは、スクリーン印刷のようなバッチ印刷と比較したとき、ロールツーロールプロセスの利点である。
約50〜70%の高い保持量の銀ナノ粒子を含む現行の導電性インクは、粘度が8〜12cPの範囲である。このような低い粘度は、通常は、粘度が約20〜1,000cPであることを必要とすることが多いほとんどのグラビア印刷プロセスおよびフレキソ印刷プロセスにとって十分なものではない。
上の観点で、現行の銀導電性インクは、高品質電子回路(例えば、高い導電性が必要とされるRFIDアンテナ)を印刷するための用途に限定されている。
グラビア印刷プロセスおよびフレキソ印刷プロセスのための高い導電性および良好な印刷解像度を有する導電性インクが依然として必要である。
以下の詳細な記載は、本明細書の例示的な実施形態を行う現時点で最良であると考えられる態様の記載である。本明細書の開示の範囲は、添付の特許請求の範囲によって最も良く定義されるため、この記載は、限定するという観点で解釈されるべきではなく、単に、本明細書の開示の一般的な原理を示す目的でなされる。
互いに独立してそれぞれ使用することができ、または他の特徴と組み合わせて使用することができる種々の本発明の特徴を以下に記載する。
概して、本明細書の開示の実施形態は、一般的に、銀ナノ粒子と、ゲル化剤と、1つ以上の非極性有機溶媒とを含む銀ナノ粒子導電性インクを提供する。
本明細書の開示の別の態様では、銀ナノ粒子導電性インクは、銀ナノ粒子と、ゲル化剤と、溶媒とを含み、インクは、導電性が約1.0×104(S/cm)〜約4.0×105(S/cm)である。
本明細書の開示のさらに別の態様では、銀ナノ粒子導電性インクは、銀ナノ粒子と、ゲル化剤と、溶媒とを含み、インクは、粘度が約20cP〜約1000cPである。
種々の本開示の実施形態を、以下の図面を参照しつつ以下に詳細に記載する。
本開示では、「印刷」という用語は、基材の上に導電性インクから望ましいパターンを作成することができる任意のコーティング技術を指す。適切な技術の例としては、例えば、スピンコーティング、ブレードコーティング、ロッドコーティング、浸漬コーティング、リソ印刷またはオフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷、ステンシル印刷およびスタンピング、例えば、ミクロ接触プリンティングが挙げられる。
本発明では、「ナノ」という用語は、「銀ナノ粒子」で用いられる場合、例えば、約100nm未満、例えば、約0.5nm〜約100nm、または約1nm〜約50nm、または約1nm〜約20nmの粒径を指す。粒径は、透過型電子顕微鏡(TEM)または他の適切な方法によって決定される金属粒子の平均直径を指す。
本開示は、一般的に、銀ナノ粒子と、ゲル化剤と、非極性有機溶媒と、場合によりバインダーとを含む導電性インクを提供する。本発明の導電性インクは、グラビア印刷およびフレキソ印刷に適しているだろう。本開示は、さらに、このような導電性インクを製造するための方法も提供する。
本発明の導電性インクは、任意の適切な方法によって作られてもよい。例示的な1つの方法は、銀ナノ粒子をゲル化剤に分散させ、不活性なバブリング条件下で、溶媒と、場合によりバインダーとともに溶解することである。次いで、加熱することによって溶媒を除去することができ、得られるインクを振り混ぜ、回転させて確実に混合する。
導電性インクを使用し、印刷によって基材に導電性特徴を作成することができる。任意の適切な印刷技術、例えば、グラビア印刷、ロトグラビア印刷、フレキソ印刷、リソ印刷、エッチング印刷またはスクリーン印刷を用い、基材にインクを堆積させることによって、印刷を行ってもよい。
導電性インクが堆積する基材は、例えば、ケイ素、ガラス板、プラスチック膜、シート、布地または紙を含む任意の適切な基材であってもよい。構造的に可とう性のデバイスのために、プラスチック基材、例えば、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミドシートなどを使用してもよい。
印刷した後、パターン形成され、堆積した導電性インクに対し、硬化工程を行うことができる。硬化工程は、導電性インクの溶媒の実質的にすべてが除去され、インクが基材に密に付着する工程であってもよい。
基材への銀インクのアニーリングは、当該技術分野の任意の適切な手段によって行うことができる。例示的な実施形態では、基材を約50℃〜約300℃の範囲の温度に加熱する。別の例示的な実施形態では、基材を約100℃〜250℃の範囲の温度に加熱する。基材を約10〜約30分の範囲の時間加熱する。
印刷工程およびアニーリング工程は、一般的に周囲環境で行われてもよい。一般的に、周囲環境は、通常の大気環境を指し、不活性気体環境の存在を必要としない。それに加え、印刷工程およびアニーリング工程は、同時または連続して行うことができる。
本発明の実施形態によれば、銀ナノ粒子は、直径がミクロン未満の範囲であってもよい。本発明の銀ナノ粒子は、銀フレークと比較したとき、固有の特性を有していてもよい。例えば、本発明の銀ナノ粒子は、表面原子の反応性の向上、高い導電性および固有の光学特性によって特徴づけることができる。さらに、銀ナノ粒子は、銀フレークよりも融点が低く、焼結温度が低くてもよい。
その小さな粒径に起因して、本発明の銀ナノ粒子は、銀フレークよりも低い700℃程度の融点を示す。例えば、銀ナノ粒子を120℃で焼結してもよく、この温度は、塊状の銀の融点よりも低く、800℃以上である。この低い融点は、ナノ粒子の体積に対する表面積の比率が比較的高い結果であり、周囲の粒子間で簡単に結合を生成することができる。選択肢の可とう性基材が、比較的低い温度(例えば、150℃)で溶融または軟化し得るため、ナノ粒子の焼結温度が大幅に低いことで、可とう性のプラスチック基材の上に高導電性の軌跡またはパターンを作成することができる。
本発明の銀ナノ粒子は、元素状の銀、銀アロイ、銀化合物、またはこれらの組み合わせであってもよい。いくつかの実施形態では、銀ナノ粒子は、純粋な銀、銀アロイまたは銀化合物でコーティングまたはメッキされた基材材料であってもよい。例えば、基材材料は、銀メッキを有する銅フレークであってもよい。
有用な銀化合物の例としては、酸化銀、チオシアン酸銀、シアン化銀、シアン酸銀、炭酸銀、硝酸銀、亜硝酸銀、硫酸銀、リン酸銀、過塩素酸銀、テトラフルオロホウ酸銀、アセト酢酸銀、酢酸銀、乳酸銀、シュウ酸銀、およびこれらの誘導体が挙げられる。銀アロイは、具体的に限定されないが、Au、Cu、Ni、Co、Pd、Pt、Ti、V、Mn、Fe、Cr、Zr、Nb、Mo、W、Ru、Cd、Ta、Re、Os、Ir、Al、Ga、Ge、In、Sn、Sb、Pb、Bi、Si、As、Hg、Sm、Eu、Th、Mg、Ca、SrおよびBaから選択される少なくとも1つの金属から作られてもよい。
いくつかの実施形態では、銀化合物は、(i)1つ以上の他の金属および(ii)1つ以上の非金属のいずれかまたは両方を含んでいてもよい。適切な他の金属としては、例えば、Al、Au、Pt、Pd、Cu、Co、Cr、InおよびNi、特に、遷移金属、例えば、Au、Pt、Pd、Cu、Cr、Niおよびこれらの混合物が挙げられる。例示的な金属コンポジットとしては、Au−Ag、Ag−Cu、Au−Ag−CuおよびAu−Ag−Pdが挙げられる。金属コンポジット中の適切な非金属としては、例えば、Si、CおよびGeが挙げられる。
いくつかの実施形態では、銀ナノ粒子は、元素状の銀で構成される。
本発明の銀ナノ粒子は、平均粒径が、例えば、約0.5〜約100.0nm、または約1.0〜約50.0nm、または約1.0〜約20.0nmであってもよい。
本発明の銀ナノ粒子は、任意の形状または幾何形状を有していてもよい。特定の実施形態では、銀ナノ粒子は、球の形状を有していてもよい。
銀ナノ粒子は、導電性インク中に、例えば、導電性インクの約50〜約95重量%、または約60〜約90重量%、または約70〜約85重量%の量で存在していてもよい。
いくつかの実施形態では、銀ナノ粒子は、安定性(すなわち、ナノ粒子の最小限の沈殿または凝集が存在する時間)が、例えば、少なくとも約1日間、または約3日間〜約1週間、または約5日間〜約1ヵ月間、または約1週間〜約6ヵ月間、または約1週間から1年を超える期間である。
本発明の導電性インクは、ゲル化剤も含んでいてもよい。ゲル化剤を使用し、所望の温度範囲で導電性インクの粘度を上げてもよい。特に、ゲル化剤は、インク組成物を吐出する特定の温度より低い温度で、導電性インク中に半固体ゲルを形成してもよい。半固体ゲル相では、混合物の分子成分は、非共有結合性相互作用、例えば、水素結合、ファンデルワールス相互作用、芳香族の非結合性相互作用、イオン結合または配位結合、および/またはロンドン分散力によって結合することができる。物理的な力(例えば、温度または機械的な攪拌)または化学的な力(例えば、pHおよびイオン強度)によって刺激を受けると、ゲル化剤は、巨視的なレベルで液体から半固体状態へと可逆的に変化するだろう。
ゲル化剤は、以下に記載する溶媒に溶解することができるだろう。それに加え、ゲル化剤は、銀ナノ粒子および溶媒とともにゲルを形成することができるだろう。
ゲル化剤は、銀ナノ粒子に適切な濡れ性を与えるように選択されてもよい。いくつかの実施形態では、ゲル化剤は、熱可逆性のゲル化剤(すなわち、加熱によって液体へと変換され、冷却すると再びゲルになる)であってもよい。導電性インクをゲル化することができる任意の熱可逆性のゲル化剤は、本開示に適しているだろう。熱可逆性のゲル化剤は、例えば、ワセリン;パラフィンワックス;または直鎖炭化水素、例えば、ヘキサデカンおよびオクタデカンであってもよい。
ゲル化剤は、導電性インク中に、例えば、導電性インクの約0.25〜約5.0重量%、または約0.5〜約3.0重量%、または約1.0〜約2.0重量%の量で存在していてもよい。
本発明の導電性インクは、溶媒、例えば、非極性有機溶媒も含んでいてもよい。溶媒は、銀ナノ粒子が凝集するのを最低限にするか、または防ぐため、および/または場合により、銀ナノ粒子に溶解度または分散性を与えるか、または高めるために、銀ナノ粒子の分散物のための媒剤として使用されてもよい。
本発明の銀ナノ粒子導電性インクに適切な非極性有機溶媒としては、例えば、炭化水素、例えば、約10〜約18個の炭素原子を含むアルカン;アルケン;アルコール、例えば、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、テトラデカン、1−ヘキサデカン、2−ヘキサデカン、1−ウンデカノール、2−ウンデカノール、3−ウンデカノール、4−ウンデカノール、5−ウンデカノール、6−ウンデカノール、1−ドデカノール、2−ドデカノール、3−ドデカノール、4−ドデカノール、5−ドデカノール、6−ドデカノール、1−トリデカノール、2−トリデカノール、3−トリデカノール、4−トリデカノール、5−トリデカノール、6−トリデカノール、7−トリデカノール、1−テトラデカノール、2−テトラデカノール、3−テトラデカノール、4−テトラデカノール、5−テトラデカノール、6−テトラデカノール、7−テトラデカノールなど;アルコール、例えば、テルピネオール(α−テルピネオール)、β−テルピネオール、ゲラニオール、シネオール、セドラール、リナロール、4−テルピネオール、ラバンジュロール、シトロネロール、ネロール、メントール、ボルネオール、ヘキサノール、ヘプタノール、シクロヘキサノール、3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエン−1オール、2−(2−プロピル)−5−メチル−シクロヘキサン−1−オール;イソパラフィン系炭化水素、例えば、イソデカン、イソドデカン;イソパラフィンの市販の混合物、例えば、すべてExxon Chemical Companyによって製造されるISOPAR E(登録商標)、ISOPAR G(登録商標)、ISOPAR H(登録商標)、ISOPAR L(登録商標)、ISOPAR V(登録商標)およびISOPAR M(登録商標);Shell Chemical Companyによって製造されるSHELLSOL(登録商標);Philips Oil Co.,Ltd.によって製造されるSOLTROL(登録商標);Mobil Petroleum Co.,Inc.によって製造されるBEGASOL(登録商標);Idemitsu Petrochemical Co.,Ltdによって製造されるIP Solvent 2835;ナフテン系油;芳香族溶媒、例えば、ベンゼン、ニトロベンゼン、トルエン、オルト、メタおよびパラ−キシレン、およびこれらの混合物;1,3,5−トリメチルベンゼン(メシチレン);1,2−、1,3−および1,4−ジクロロベンゼンおよびこれらの混合物;トリクロロベンゼン;シアノベンゼン;フェニルシクロヘキサンおよびテトラリン脂肪族溶媒、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、ノナン、デカン、ドデカン;環状脂肪族溶媒、例えば、ビシクロヘキシルおよびデカリンが挙げられる。
いくつかの実施形態では、2種類以上の非極性有機溶媒を使用してもよい。
非極性有機溶媒は、導電性インク中、例えば、導電性インクの約5.0〜約50.0重量%、または約10.0〜約40.0重量%、または約10.0〜約30.0重量%の量で存在していてもよい。
導電性インクは、さらに、バインダー、例えば、ポリマーバインダーも含んでいてもよい。バインダーは、多種多様な基材への導電性インクの付着を促進するため、さらに、例えば、インクの貯蔵寿命を長くすることによってインクの安定性を高めるための接着促進剤として作用してもよい。
バインダー、例えば、ポリマーバインダーは、導電性インクが印刷後のパターンを保持するように、高い粘度(室温で>106cP)を有していてもよい。バインダーは、重量平均分子量(Mw)が約10,000〜約600,000Da、または約40,000〜約300,000Da、または約40,000〜約250,000Daであってもよい。
ポリマーバインダーは、例えば、ポリビニルブチラール(PVB)ターポリマー;ポリエステル、例えば、テレフタレート、テルペン、スチレンブロック;コポリマー、例えば、スチレン−ブタジエン−スチレンコポリマー、スチレン−イソプレン−スチレンコポリマー、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンコポリマーおよびスチレン−エチレン/プロピレンコポリマー;エチレン−酢酸ビニルコポリマー;エチレン−酢酸ビニル−無水マレイン酸ターポリマー;エチレンアクリル酸ブチルコポリマー;エチレン−アクリル酸コポリマー;ポリメタクリル酸メチル;ポリメタクリル酸エチル;ポリメタクリル酸(アルキル);ポリオレフィン;ポリブテン、ポリアミド;およびこれらの混合物であってもよい。
いくつかの実施形態では、ポリマーバインダーは、PVBターポリマーである。有用なPVBターポリマーの例としては、例えば、MOWITAL(登録商標)(Kuraray America)、S−LEC(登録商標)(Sekisui Chemical Company)、BUTVAR(登録商標)(Solutia)によって製造されるポリマーが挙げられる。
本発明のインクは、粘度が、約20cP〜約1000cP、または約30cP〜約750cP、または40cP〜約500cP、または50cP〜約300cPであってもよい。本発明のインクは、導電性が、約1.0×104S/cm〜約4.0×105S/cm、または約1.5×104S/cm〜約3.5×105S/cm、または約2×104S/cm〜約3×105S/cmであってもよい。いくつかの実施形態では、本発明のインクは、導電性が約3.5×104S/cmであってもよい。
以下の実施例は、本開示の例示的な一実施形態を示す。この実施例は、導電性インクを調製するためのいくつかの方法の1つを示すためのみに例示的であることを意図しており、本開示の範囲を限定することを意図していない。さらに、部およびパーセントは、特に指示のない限り、重量基準である。
この実施例では、2種類のサンプルインクを調製した。第1のサンプルは、有機溶媒と混合し、ゲル化剤を含まない銀ナノ粒子を含んでいた。第2のサンプルは、有機溶媒およびゲル化剤と混合した銀ナノ粒子を含んでいた。
実施例1(ゲル化剤を含まない銀ナノ粒子インクコントロール)
デカリンおよびトルエンの混合有機溶媒(40/60wt%)中に保持量が71wt%の銀ナノ粒子を含む銀ナノ粒子インクを以下のように調製した。5.88gの銀ナノ粒子の濡れたケーキを0.67gのトルエンに溶解し、次いで、アルゴン気体を約5時間バブリングして揮発性物質(例えば、メタノール)を除去した。次いで、バブリングプロセス中に失われた量のトルエンを加え、正確な溶媒組成物を得た。揮発物質を除去した後、0.45gのデカリンを加え、得られたインクを約2時間振り混ぜ、次いで、一晩回転させ、良好な混合を確保した。得られた導電性銀ナノ粒子インクは、含有量が65wt%の銀を含んでおり、この含有量は、ホットプレート(約250℃)で20分間、すべての溶媒および有機安定化剤を除去することによって決定した。インクの粘度は、3.3cPであり、ガラススライドにスピンコーティングした膜の導電性は、4点プローブ導電性測定機によって測定すると、3.7×104S/cmであった。
デカリンおよびトルエンの混合有機溶媒(40/60wt%)中に保持量が71wt%の銀ナノ粒子を含む銀ナノ粒子インクを以下のように調製した。5.88gの銀ナノ粒子の濡れたケーキを0.67gのトルエンに溶解し、次いで、アルゴン気体を約5時間バブリングして揮発性物質(例えば、メタノール)を除去した。次いで、バブリングプロセス中に失われた量のトルエンを加え、正確な溶媒組成物を得た。揮発物質を除去した後、0.45gのデカリンを加え、得られたインクを約2時間振り混ぜ、次いで、一晩回転させ、良好な混合を確保した。得られた導電性銀ナノ粒子インクは、含有量が65wt%の銀を含んでおり、この含有量は、ホットプレート(約250℃)で20分間、すべての溶媒および有機安定化剤を除去することによって決定した。インクの粘度は、3.3cPであり、ガラススライドにスピンコーティングした膜の導電性は、4点プローブ導電性測定機によって測定すると、3.7×104S/cmであった。
第1のサンプルの粘度は、比較的低く、このような低い粘度は、ほとんどのグラビア系印刷プロセスには適していないことを注記しておく。
実施例2(2重量%のゲル化剤を含有する銀ナノ粒子インク)
デカリンおよびトルエン溶媒の混合物(40/60重量%)中、保持量が71重量%の銀ナノ粒子と2重量%のワセリンとを含む銀ナノ粒子インクを、2重量%のワセリンをインク系に加えた以外は、実施例1と同様の様式で調製した。この実施例では、ワセリンをトルエンに溶解させ、次いで、インクに加えた。得られた導電性銀ナノ粒子インクは、含有量が約65重量%の銀を含んでおり、この含有量は、ホットプレート(約250℃)で20分間、すべての溶媒および有機安定化剤を除去することによって決定した。インクの粘度は、約65cPであり、ガラススライドにスピンコーティングされた膜の導電性は、4点プローブ導電性測定機によって測定すると、3.5×104S/cmであった。
デカリンおよびトルエン溶媒の混合物(40/60重量%)中、保持量が71重量%の銀ナノ粒子と2重量%のワセリンとを含む銀ナノ粒子インクを、2重量%のワセリンをインク系に加えた以外は、実施例1と同様の様式で調製した。この実施例では、ワセリンをトルエンに溶解させ、次いで、インクに加えた。得られた導電性銀ナノ粒子インクは、含有量が約65重量%の銀を含んでおり、この含有量は、ホットプレート(約250℃)で20分間、すべての溶媒および有機安定化剤を除去することによって決定した。インクの粘度は、約65cPであり、ガラススライドにスピンコーティングされた膜の導電性は、4点プローブ導電性測定機によって測定すると、3.5×104S/cmであった。
これら2つの実施例は、少量のゲル化剤(例えば、ワセリン)を加えることによって、インク粘度が3.3cPから65cPまで顕著に上がることを示す。さらに、このような少量のゲル化剤は、アニーリングされた膜の導電性に影響を与えない。
図1は、コントロールインク(実施例1)および本開示のゲル化剤を含む銀ナノ粒子インク(実施例2)の粘度曲線を示す。図1からわかるように、実施例2(ゲル化剤を含む)は、実施例1(コントロール)と比較して、高い粘度を示す。
実施例3−4重量%のゲル化剤を含有する銀ナノ粒子導電性インクの印刷試験(Flexi−プルーフコーティング)
4重量%のワセリンを含有するインクサンプルを第2の実施例(実施例2)と同様の様式で調製し、Flexi−プルーフプリンタ(RK Printcoat Instruments、Royston、UK)を用い、Digital Color Elite Gloss紙(DCEG紙)およびPET(ポリエチレンテレフタレート)プラスチック基材にコーティングし、130℃で30分間アニーリングした。2種類のコーティング重量をそれぞれの基材に塗布した(アニロックスロールコーティングの密度は、それぞれ18cm3/m2および13cm3/m2であった)。コーティングされた膜の導電性を、2点プローブ抵抗機を用いて測定した。コーティングされた膜の平均厚み(0.65um)は、SEMを用いて決定され、この値を用い、測定されたシート抵抗から概算抵抗率を計算した。
種々の上に開示した特徴および機能の改変物またはその代替物、および他の特徴および機能の改変物またはその代替物が、望ましくは多くの他の異なるシステムまたは用途に組み込まれてもよいことが理解されるだろう。種々の現時点でわかっていないか、または予想されていない代替物、改変、変形または改良も、当業者によって後でなされてもよく、これらも以下の特許請求の範囲に包含される。
Claims (8)
- 銀ナノ粒子導電性インクであって、
銀ナノ粒子と;
ゲル化剤と;
溶媒とを含み、
このインクは、導電性が約1.0×104(S/cm)〜約4.0×105(S/cm)である、銀ナノ粒子導電性インク。 - 銀ナノ粒子は、元素状の銀を含む、請求項1に記載の銀ナノ粒子導電性インク。
- 銀ナノ粒子は、導電性インクの約50.0〜約95.0重量%の量含まれる、請求項1に記載の銀ナノ粒子導電性インク。
- 銀ナノ粒子は、平均粒径が約0.5〜約100.0nmである、請求項1に記載の銀ナノ粒子導電性インク。
- 銀ナノ粒子が球の形状を有している、請求項1に記載の銀ナノ粒子導電性インク。
- 溶媒は、非極性有機溶媒を含む、請求項1に記載の銀ナノ粒子導電性インク。
- 溶媒は、ベンゼン、ニトロベンゼン、トルエン、オルト−、メタ−およびパラ−キシレンおよびこれらの混合物を含む芳香族溶媒;1,3,5−トリメチルベンゼン(メシチレン);1,2−、1,3−および1,4−ジクロロベンゼンおよびこれらの混合物;トリクロロベンゼン;シアノベンゼン;フェニルシクロヘキサン;テトラリン;ヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、ノナン、デカン、ドデカンおよびIsoparを含む脂肪族溶媒;ビシクロヘキシル、デカリンを含む環状脂肪族溶媒;環状テルペン;シクロデセン;1−フェニル−1−シクロヘキオセン;1−tert−ブチル−1−シクロヘキオセン;およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の銀ナノ粒子導電性インク。
- 溶媒は、導電性インクの約5.0〜約50.0重量%の量で存在する、請求項1に記載の銀ナノ粒子導電性インク。
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