JP2015163952A - 偏光板の保管方法、偏光板が有する波打ち欠陥の解消又は低減方法、及び偏光板の製造方法 - Google Patents

偏光板の保管方法、偏光板が有する波打ち欠陥の解消又は低減方法、及び偏光板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】実質的に波打ち欠陥の無い状態を維持、又は気泡混入やそれに伴う視認性低下の問題を生じない程度に波打ち欠陥を抑制できる偏光板の保管方法及び製造方法を提供する。【解決手段】偏光子及びその上に積層される保護フィルムを含む偏光板であって、23℃相対湿度55%の環境下で1週間保管したときに、いずれかの辺において高さが3mmを超える波打ち欠陥を生じるか、又はいずれかの辺において3個以上の波打ち欠陥を生じる偏光板を用意する工程と、保管後の偏光板水分率が、23℃相対湿度55%の環境下で1週間保管したときの偏光板水分率よりも低くなる環境下で前記偏光板を保管する工程とを含む偏光板の保管方法及び製造方法である。【選択図】図1

Description

本発明は、液晶表示装置等の画像表示装置に好適に用いられる偏光板の保管方法、偏光板が有する波打ち欠陥の解消又は低減方法、及び偏光板の製造方法に関する。
液晶表示装置として、液晶セル及びその表裏に貼合された偏光板からなる液晶パネルと、液晶パネルを収納する筐体とを備え、液晶パネル及び表側偏光板の周縁部を覆い隠すための額縁を筐体の表側に設けたものが広く使用されている。この額縁は、デザイン性等の観点から、幅をより狭くすることが要求されている。
一方、偏光板は一般に、偏光子の片面又は両面に接着剤層を介して保護フィルムを貼合した積層構造を有している(例えば特許文献1)。偏光子と保護フィルムとは通常、材質を異にしており、そのためもあってか、製造後の保管中に偏光板がウェーブ状に波打つ変形(ウェーブカールともいう。)を生じることがある。本明細書中では、このような偏光板がウェーブ状に変形する外観上の不具合を「波打ち欠陥」という。
特開2004−245925号公報
波打ち欠陥は、とりわけ偏光板サイズが大きいときに、生じる波打ちの高さ及び/又は数において顕著になりやすい。偏光板に波打ち欠陥が生じていると、例えば液晶表示装置に適用する場合を例に挙げれば、粘着剤層を介して偏光板と液晶セルとを貼合するときに、粘着剤層と液晶セルとの貼合界面、特に貼合界面の周縁部又はその近傍に気泡が混入しやすくなる。この気泡が液晶パネルの画像表示領域内に生じると、点灯時に輝点となって視認性を低下させ得る。従って、偏光板、とりわけ上述のような額縁幅の狭い筐体を用いた液晶表示装置に適用され、偏光板周縁部により近い領域が画像表示領域に利用される偏光板には、液晶セルとの貼合時において波打ち欠陥を有しないか、又は波打ち欠陥が上述の気泡混入やそれに伴う視認性低下の問題を生じない程度まで十分低減されていることが求められる。
そこで本発明は、実質的に波打ち欠陥の無い状態を維持できるか、又は上述の気泡混入やそれに伴う視認性低下の問題を生じない程度に波打ち欠陥を抑制できる偏光板の保管方法の提供を目的とする。また本発明の他の目的は、波打ち欠陥を生じるに至った偏光板の当該波打ち欠陥を実質的に解消、又は上記問題を生じない程度に波打ち欠陥を抑制できる方法を提供することにある。本発明のさらに他の目的は、実質的に波打ち欠陥を有しないか、又は上記問題を生じない程度に波打ち欠陥が抑制された偏光板の製造方法を提供することにある。
本発明は、以下に示す偏光板の保管方法、偏光板が有する波打ち欠陥の解消又は低減方法、及び偏光板の製造方法を提供する。
[1]偏光子及びその上に積層される少なくとも1つの保護フィルムを含む偏光板であって、23℃相対湿度55%の環境下で1週間保管したときに、いずれかの辺において高さが3mmを超える波打ち欠陥を生じるか、又はいずれかの辺において3個以上の波打ち欠陥を生じる偏光板を用意する工程と、
保管後の偏光板水分率が、23℃相対湿度55%の環境下で1週間保管したときの偏光板水分率よりも低くなる環境下で前記偏光板を保管する工程と、
を含む、偏光板の保管方法。
[2]偏光子及びその上に積層される少なくとも1つの保護フィルムを含む偏光板であって、いずれかの辺において高さが3mmを超える波打ち欠陥を有するか、又はいずれかの辺において3個以上の波打ち欠陥を有する偏光板を用意する工程と、
保管後の偏光板水分率が保管前の偏光板水分率よりも低くなる環境下で前記偏光板を保管する工程と、
を含む、偏光板が有する波打ち欠陥の解消又は低減方法。
[3]偏光子及びその上に積層される少なくとも1つの保護フィルムを含む偏光板であって、23℃相対湿度55%の環境下で1週間保管したときに、いずれかの辺において高さが3mmを超える波打ち欠陥を生じるか、又はいずれかの辺において3個以上の波打ち欠陥を生じる偏光板を用意する工程と、
保管後の偏光板水分率が、23℃相対湿度55%の環境下で1週間保管したときの偏光板水分率よりも低くなる環境下で前記偏光板を保管する工程と、
を含む、偏光板の製造方法。
[4]偏光子及びその上に積層される少なくとも1つの保護フィルムを含む偏光板であって、いずれかの辺において高さが3mmを超える波打ち欠陥を有するか、又はいずれかの辺において3個以上の波打ち欠陥を有する偏光板を用意する工程と、
保管後の偏光板水分率が保管前の偏光板水分率よりも低くなる環境下で前記偏光板を保管する工程と、
を含む、偏光板の製造方法。
[5]前記保管する工程が相対湿度30〜50%の環境下で偏光板を保管する工程を含む、[1]〜[4]のいずれかに記載の方法。
[6]前記保管する工程において偏光板は、密封容器内で保管される、[1]〜[5]のいずれかに記載の方法。
[7]前記保管する工程において偏光板は、除湿剤の入った密封容器内で保管される、[1]〜[5]のいずれかに記載の方法。
[8]前記用意する工程で用意される偏光板は、長辺700mm以上短辺400mm以上の方形形状を有する、[1]〜[7]のいずれかに記載の方法。
[9]前記保護フィルムのうち少なくとも1つは、ポリオレフィン系樹脂フィルム及び(メタ)アクリル系樹脂フィルムからなる群より選ばれる熱可塑性樹脂フィルムである、[1]〜[8]のいずれかに記載の方法。
本発明によれば、例えば液晶セルのような他の部材との貼合時において実質的に波打ち欠陥を有しないか、又は波打ち欠陥が上述の気泡混入やそれに伴う視認性低下の問題を生じない程度に抑制された偏光板を提供することができる。
波打ち欠陥を有する偏光板の一例を示す側面図である。 本発明の保管方法、波打ち欠陥の解消又は低減方法、及び偏光板の製造方法に供される偏光板の層構成の一例を示す概略断面図である。
<偏光板の保管方法>
本発明に係る偏光板の保管方法は、次の工程:
(1)偏光子及びその上に積層される少なくとも1つの保護フィルムを含む偏光板であって、23℃相対湿度55%の環境下で1週間保管したときに、いずれかの辺において高さが3mmを超える波打ち欠陥を生じるか、又はいずれかの辺において3個以上の波打ち欠陥を生じる偏光板Aを用意する工程、及び
(2)保管後の偏光板水分率が、23℃相対湿度55%の環境下で1週間保管したときの偏光板水分率よりも低くなる環境下で偏光板Aを保管する工程、
を含む。以下、各工程について説明する。
(1)偏光板Aを用意する工程
本発明に係る偏光板の保管方法に供される偏光板Aは、通常の保管条件では上述したような気泡混入やそれに伴う視認性低下の問題を伴う波打ち欠陥を生じやすい偏光板であり、具体的には、図1を参照して、23℃相対湿度55%の環境下で1週間保管したときに、いずれかの辺において高さが3mmを超える波打ち欠陥を生じるか、又はいずれかの辺において3個以上の波打ち欠陥を生じてしまう偏光板である。このような波打ち欠陥を有する偏光板は、上記問題を極めて生じやすい。図1は、波打ち欠陥を有する偏光板の一例を示す側面図であり、その偏光板における波打ち欠陥が生じている辺を示したものである。図1の例において当該辺は、波打ち欠陥を5個有しており(図1中のウェーブ状変形W、X及びZ)、そのうち1個は高さが3mmを超える波打ち欠陥である(図1中のウェーブ状変形W)。
波打ち欠陥の高さとは、偏光板を平面台に載置した場合における平面台から波打ち欠陥頂部までの高さである。当該高さは、偏光板の辺(端部)において測定される。また、波打ち欠陥の数は、実質的に波打ち欠陥と認められるものの数であり、具体的には、偏光板を平面台に載置したときに高さが平面台から0.5mm以上である波打ち欠陥の数である。従って、図1に示されるYのように高さが平面台から0.5mm未満であるウェーブ状変形は波打ち欠陥としてカウントされない。図1に示されるウェーブ状変形Zは高さが0.5mmであり、波打ち欠陥としてカウントされる。波打ち欠陥の数もまた、偏光板の辺(端部)において測定される。なお、図1に示されるKのように、偏光板の辺(端部)の端(角部)は、平面台から浮き上がっていても波打ち欠陥としてはカウントされない。
偏光板Aの形状は特に制限されないが、長辺700mm以上短辺400mm以上の方形(典型的には長方形)の偏光板枚葉体であることが好ましい。これよりサイズの小さい偏光板においては、波打ち欠陥は一般に問題となりにくい。枚葉体である偏光板Aは、例えば、長尺体として製造された偏光板を裁断することにより得ることができる。本明細書において「偏光板Aを用意する」とは、偏光板Aを得る(製造する)ことをも含む。
偏光板Aの層構成は、偏光子及びその上に積層される少なくとも1つの保護フィルムを備える限り特に制限されないが、実用に供される前の保管時、例えば液晶表示装置用の偏光板においては、液晶セルに貼合する前の保管時においては、偏光板は液晶セルに貼合するための粘着剤層を有することが一般的であり、かつこの粘着剤層の表面(外面)を保護するためのセパレートフィルムや、保護フィルムの表面(外面)を保護するためのプロテクトフィルム(表面保護フィルム)を設けることが一般的であることから、偏光板Aは、偏光子及び保護フィルムに加えて、粘着剤層、セパレートフィルム及びプロテクトフィルムを有するものであることが好ましい。
偏光板Aの層構成の一例を図2に示す。図2に示される偏光板1は、偏光子10;偏光子10の一方の面に貼合される第1保護フィルム20;偏光子10の他方の面に貼合される第2保護フィルム30;第2保護フィルム30の外面に積層される粘着剤層40;粘着剤層40の外面に積層されるセパレートフィルム50;第1保護フィルム20の外面に積層されるプロテクトフィルム60を含む。
偏光子10は、光学軸に平行な振動面をもつ直線偏光を吸収し、光学軸に直交する振動面をもつ直線偏光を透過する性質を有する光学フィルムであり、例えば、一軸延伸され、二色性色素が吸着配向されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムであることができる。二色性色素としては、ヨウ素や二色性有機染料が用いられる。偏光子10を構成するポリビニルアルコール系樹脂は、ポリ酢酸ビニルのケン化物であるポリビニルアルコールのほか、酢酸ビニルとそれに共重合可能な他のモノマー(例えばエチレンや不飽和カルボン酸等)との共重合体のケン化物であるビニルアルコール系共重合体であってもよい。偏光子10の厚みは通常、5〜40μm程度である。
偏光子10は、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを一軸延伸する工程、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを二色性色素で染色してその二色性色素を吸着させる工程、二色性色素が吸着されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸水溶液で処理する工程、及びホウ酸水溶液による処理後に水洗する工程を経て製造することができる。二色性色素の染色は二色性色素を含有する水溶液にフィルムを浸漬することにより、ホウ酸水溶液による処理はホウ酸水溶液にフィルムを浸漬することにより行うことができる。
ポリビニルアルコール系樹脂フィルムの一軸延伸は、二色性色素の染色前、染色と同時、又は染色の後に行うことができる。一軸延伸を染色の後で行う場合、この一軸延伸は、ホウ酸処理の前又はホウ酸処理中に行ってもよい。また、これらの複数の段階で一軸延伸を行ってもよい。
第1及び第2保護フィルム20,30は、透光性を有する(好ましくは光学的に透明な)熱可塑性樹脂フィルムであることができる。熱可塑性樹脂の具体例は、鎖状ポリオレフィン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂(ノルボルネン系樹脂など)のようなポリオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレートのようなポリエステル系樹脂;メタクリル酸メチル系樹脂のような(メタ)アクリル系樹脂;セルローストリアセテート、セルロースジアセテートのようなセルロース系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;ポリビニルアルコール系樹脂;ポリ酢酸ビニル系樹脂;ポリアリレート系樹脂;ポリスチレン系樹脂;ポリエーテルスルホン系樹脂;ポリスルホン系樹脂;ポリアミド系樹脂;ポリイミド系樹脂;及びこれらの混合物、共重合物を含む。なお本明細書において「(メタ)アクリル系樹脂」とは、アクリル系樹脂及びメタクリル系樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも1種を表す。その他の「(メタ)」を付した用語においても同様である。偏光板Aが有する保護フィルムの少なくとも1つは、ポリオレフィン系樹脂フィルム及び(メタ)アクリル系樹脂フィルムからなる群より選ばれる熱可塑性樹脂フィルムであることが好ましい。
第1保護フィルム20と第2保護フィルム30とは、同種の熱可塑性樹脂で構成されていてもよいし、異種の熱可塑性樹脂で構成されていてもよい。第1及び第2保護フィルム20,30の厚みは、例えば5〜200μm程度であり、好ましくは10〜150μm、より好ましくは20〜100μmである。
粘着剤層40は、液晶セルのような他の部材に偏光板を貼合するための層である。粘着剤層40を構成する粘着剤としては、例えば(メタ)アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、ポリエーテル系粘着剤、フッ素系粘着剤、ゴム系粘着剤等が挙げられる。中でも、透明性、粘着力、信頼性、リワーク性等の観点から、(メタ)アクリル系粘着剤が好ましく用いられる。粘着剤層40の厚みは通常、2〜40μmである。
セパレートフィルム50及びプロテクトフィルム60はそれぞれ、偏光板を保管又は運搬したり、検査したりするときに、粘着剤層40、第1保護フィルム20を仮保護する目的で設けられる。粘着剤層40を保護するセパレートフィルム50は、偏光板1が実用に供される(例えば液晶セルのような他の部材に貼合される)直前に剥離除去される。また、プロテクトフィルム60は通常、偏光板1が実用に供された(例えば液晶セルのような他の部材に貼合された)後に、その粘着剤層ごと剥離除去される。
セパレートフィルム50は通常、片面に離型処理が施された熱可塑性樹脂フィルムで構成され、その離型処理面が粘着剤層40に貼り合わされる。また、プロテクトフィルム60は通常、熱可塑性樹脂フィルムの片面に粘着剤層を設けて構成される。セパレートフィルム50及びプロテクトフィルム60を構成する熱可塑性樹脂は、例えば、ポリエチレンのようなポリエチレン系樹脂、ポリプロピレンのようなポリプロピレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートのようなポリエステル系樹脂等であることができる。プロテクトフィルム60が有する粘着剤層については、前述した粘着剤層40についての記述が引用される。
偏光板Aの層構成は図2に示される例に限定されるものではなく、例えば次のような層構成であることもできる。
〔a〕粘着剤層40、セパレートフィルム50及びプロテクトフィルム60のいずれか1以上を省略した構成、
〔b〕第1保護フィルム20及び第2保護フィルム30のいずれか一方を省略した構成、
〔c〕第2保護フィルム30として位相差フィルムのような光学補償フィルムを用いる構成、
〔d〕第1保護フィルム20及び第2保護フィルム30に加えて、位相差フィルムのような光学補償フィルムを有する構成。
上記〔b〕の一例は第2保護フィルム30を省略した構成であり、その好適な具体例は、偏光子10におけるプロテクトフィルム60とは反対側の面に粘着剤層40を直接積層して、プロテクトフィルム60/第1保護フィルム20/偏光子10/粘着剤層40/セパレートフィルム50の層構成としたものである。
上記〔c〕の好適な具体例は、プロテクトフィルム60/第1保護フィルム20/偏光子10/位相差フィルム(第2保護フィルム30)/粘着剤層40/セパレートフィルム50の層構成としたものである。上記〔d〕の好適な具体例は、プロテクトフィルム60/第1保護フィルム20/偏光子10/第2保護フィルム30/位相差フィルム/粘着剤層40/セパレートフィルム50の層構成としたものである。
位相差フィルムは、一軸又は二軸等の光学異方性を有する光学フィルムであり、例えば熱可塑性樹脂の延伸フィルムであることができる。熱可塑性樹脂は、第1及び第2保護フィルム20,30について上で例示したものであることができるほか、ポリビニリデンフルオライド/ポリメチルメタクリレート共重合体、液晶ポリエステル、アセチルセルロース、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物、ポリ塩化ビニル等を用いることもできる。延伸倍率は通常、1.01〜6倍程度である。
偏光子10と、第1保護フィルム20及び第2保護フィルム30(位相差フィルムである場合を含む。)とは、接着剤又は粘着剤(この粘着剤については、前述した粘着剤層40についての記述が引用される。)を用いて貼合することができる。接着剤としては、水系接着剤、すなわち、接着剤成分を水に溶解したもの又は水に分散させたものや、活性エネルギー線硬化性接着剤を用いることができる。
水系接着剤の接着剤成分は、例えばポリビニルアルコール系樹脂やウレタン樹脂であることができる。活性エネルギー線硬化性接着剤は、例えば、エポキシ系化合物や(メタ)アクリル系化合物等の活性エネルギー線硬化性化合物と、重合開始剤とを含む硬化性組成物であることができる。活性エネルギー線硬化性接着剤は、無溶剤型の接着剤であることができるが、有機溶剤(水以外の溶剤)を含むこともできる。無溶剤型の接着剤を用いれば、溶剤を除去するための乾燥処理が不要となる。活性エネルギー線硬化性接着剤を使用する場合、接着剤を介してフィルムを貼合した後、可視光線、紫外線、X線、電子線等の活性エネルギー線、好ましくは紫外線を照射して接着剤層を硬化させる。
水系接着剤を使用する場合、接着剤を介して貼合されたフィルム積層体は通常、乾燥処理が施され、接着剤層の水分除去が行われる。この場合において、偏光子10に貼合されるフィルムが透湿度の低い熱可塑性樹脂フィルムであるときには、乾燥時間が長くなり生産性が低下したり、水系接着剤中の水分を十分に乾燥できずに、接着力が低下したりすることがある。この点、活性エネルギー線硬化性接着剤は、透湿度の低い熱可塑性樹脂フィルムを貼合する場合においても上記の問題が生じるおそれがないため、有利である。
偏光子10に透湿度の低い熱可塑性樹脂フィルムを貼合する場合には、偏光子10との水分率の差が大きくなり、偏光板の波打ち欠陥が大きくなる傾向にある。従って、第1保護フィルム20及び/又は第2保護フィルム30(位相差フィルムである場合を含む。)として透湿度の低い熱可塑性樹脂フィルムを用いる場合に、本発明はとりわけ有効である。透湿度の低い熱可塑性樹脂フィルムの具体例は、鎖状ポリオレフィン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂(ノルボルネン系樹脂など)のようなポリオレフィン系樹脂;メタクリル酸メチル系樹脂のような(メタ)アクリル系樹脂を挙げることができる。
(2)偏光板Aを保管する工程
本工程において偏光板Aは、保管後の偏光板水分率S1が、23℃相対湿度55%の環境下で1週間保管したときの偏光板水分率S0よりも低くなる環境下で保管される。なお、ここでいう保管とは、偏光板Aを運搬等する場合を含む。
上述のように偏光板Aは、23℃相対湿度55%、1週間での保管条件ではいずれかの辺において高さが3mmを超える波打ち欠陥を生じるか、又はいずれかの辺において3個以上の波打ち欠陥を生じてしまう偏光板であるが、本工程に従う保管方法によれば、実質的に波打ち欠陥の無い状態を維持しながら、又は気泡混入やそれに伴う視認性低下の問題を生じない程度に波打ち欠陥を抑制しながら、すなわち、いずれの辺においても高さが3mmを超える波打ち欠陥を生じず、かついずれの辺においても3個以上の波打ち欠陥を生じない状態で偏光板を保管することができる。
偏光板水分率は、次の乾燥試験によって求められる。すなわち、測定対象の偏光板から200mm×300mmの試料を切り出し、この試料について、設定105℃のオーブン内で2時間乾燥させる乾燥試験を行う。乾燥試験前の試料の重量をW0、乾燥試験後の試料の重量をW1とするとき、偏光板水分率(%)は、下記式:
偏光板水分率(%)=100×{(W0−W1)/W0}
で定義される。
保管後の偏光板Aの偏光板水分率S1は、波打ち欠陥を効果的に抑制する観点から、23℃相対湿度55%の環境下で1週間保管したときの偏光板水分率S0の0.9倍以下(S1≦0.9S0)であることが好ましく、0.85倍以下(S1≦0.85S0)であることがより好ましい。なお、通常、偏光板水分率S1は、偏光板水分率S0の0.5倍以上(S1≧0.5S0)である。
偏光板水分率S1が、23℃相対湿度55%の環境下で1週間保管したときの偏光板水分率S0よりも低くなる環境下で保管するための具体的方法としては、偏光板Aを低湿度条件下で保管する方法が好適である。低湿度条件下で保管する方法としては、防水性(防湿性)及びガスバリア性を有する密封可能なフィルム包装体を密封容器として用い、これで偏光板Aを密封梱包する方法や、密封可能なプラスチック製容器又は金属製容器等を密封容器として用い、これで偏光板Aを密封梱包する方法などを挙げることができる。
また、波打ち欠陥を効果的に抑制する観点から、本工程は相対湿度30〜50%の環境下で偏光板Aを保管する工程を含むことが好ましく、内部の相対湿度を30〜50%とした上述のような密封容器内で偏光板Aを保管する工程を含むことがより好ましく、内部の相対湿度を35〜45%とした上述のような密封容器内で偏光板Aを保管する工程を含むことがさらに好ましい。相対湿度30%未満の環境下で保管すると、波打ち欠陥の高さが大きくなる傾向にある。また、相対湿度が50%を超える環境下で保管すると、波打ち欠陥の数が増加する傾向にある。
密封容器内の相対湿度を上述の範囲とする(密封容器内の相対湿度を低下させる)好適な方法は、低湿度の不活性ガス(窒素、空気等)や乾燥剤のような除湿剤を密封容器内に入れることである。不活性ガスを用いる場合には、密封容器内に不活性ガスを導入して該ガスで置換した状態で偏光板Aを密封梱包すればよい。乾燥剤を用いる場合には、密封容器内に乾燥剤を入れ、偏光板Aとともに密封梱包すればよい。
低湿度の空気としては、乾燥空気、例えばコンプレッサーで圧縮された計装空気(その相対湿度は通常、40%程度以下である。)を用いることができる。乾燥剤としては、各種多孔質体、例えば、シリカゲル(シリカゲルA型、シリカゲルB型等)、モレキュラーシーブ、活性炭などを用いることができる。
本発明は、上述の偏光板Aを上述の環境下で保管する工程を含む偏光板の製造方法にも関連している。当該偏光板の製造方法は、次の工程:
(1’)偏光子及びその上に積層される少なくとも1つの保護フィルムを含む偏光板であって、23℃相対湿度55%の環境下で1週間保管したときに、いずれかの辺において高さが3mmを超える波打ち欠陥を生じるか、又はいずれかの辺において3個以上の波打ち欠陥を生じる偏光板Aを用意する工程、及び
(2’)保管後の偏光板水分率が、23℃相対湿度55%の環境下で1週間保管したときの偏光板水分率よりも低くなる環境下で偏光板Aを保管する工程、
を含む。
工程(1’)及び(2’)の詳細については、前述した工程(1)及び(2)についての記述が引用される。当該偏光板の製造方法によれば、実質的に波打ち欠陥を有しないか、又は上述の気泡混入やそれに伴う視認性低下の問題を生じない程度に波打ち欠陥が抑制された偏光板を提供することができる。
<波打ち欠陥の解消又は低減方法>
本発明に係る波打ち欠陥の解消又は低減方法は、次の工程:
(I)偏光子及びその上に積層される少なくとも1つの保護フィルムを含む偏光板であって、いずれかの辺において高さが3mmを超える波打ち欠陥を有するか、又はいずれかの辺において3個以上の波打ち欠陥を有する偏光板Bを用意する工程、及び
(II)保管後の偏光板水分率が保管前の偏光板水分率よりも低くなる環境下で偏光板Bを保管する工程、
を含む。
本発明に係る波打ち欠陥の解消又は低減方法に供される偏光板Bは、上述したような気泡混入やそれに伴う視認性低下の問題を伴う波打ち欠陥を生じている偏光板であり、具体的には、いずれかの辺において高さが3mmを超える波打ち欠陥を有するか、又はいずれかの辺において3個以上の波打ち欠陥を有する偏光板である。波打ち欠陥の高さ及び数の意味や測定方法は上記と同じである。
偏光板Bの形状は特に制限されないが、長辺700mm以上短辺400mm以上の方形(典型的には長方形)の偏光板枚葉体であることが好ましい。これよりサイズの小さい偏光板においては、波打ち欠陥は一般に問題となりにくい。枚葉体である偏光板Bは、例えば、長尺体として製造された偏光板を裁断するした後、何らかの条件下で保管、運搬する等の過程で波打ち欠陥が生じた偏光板であることができる。偏光板Bの層構成については、偏光板Aについての記述が引用される。本明細書において「偏光板Bを用意する」とは、偏光板Bを得る(製造する)ことをも含む。
上記工程(II)に従い、保管後の偏光板水分率T1が保管前の偏光板水分率T0よりも低くなる環境下で偏光板Bを保管することにより、偏光板Bの波打ち欠陥を実質的に解消できるか、又は気泡混入やそれに伴う視認性低下の問題を生じない程度に波打ち欠陥を抑制できる。すなわち、いずれの辺においても高さが3mmを超える波打ち欠陥を有さず、かついずれの辺においても3個以上の波打ち欠陥を有しない偏光板を得ることができる。なお、ここでいう保管もまた、偏光板Bを運搬等する場合を含む。偏光板水分率の求め方は上記のとおりである。
保管後の偏光板Bの偏光板水分率T1は、波打ち欠陥を効果的に解消又は低減する観点から、保管前の偏光板水分率T0の0.9倍以下(T1≦0.9T0)であることが好ましく、0.85倍以下(T1≦0.85T0)であることがより好ましい。なお、通常、偏光板水分率T1は、偏光板水分率T0の0.5倍以上(T1≧0.5T0)である。
保管後の偏光板水分率T1が保管前の偏光板水分率T0よりも低くなる環境下で保管するための具体的方法は、上述の偏光板水分率S1が、23℃相対湿度55%の環境下で1週間保管したときの偏光板水分率S0よりも低くなる環境下で偏光板Aを保管するための具体的方法と同様であることができる。
波打ち欠陥を効果的に解消又は低減する観点から、上記工程(II)は相対湿度30〜50%の環境下で偏光板Bを保管する工程を含むことが好ましく、内部の相対湿度を30〜50%とした密封容器内で偏光板Bを保管する工程を含むことがより好ましく、内部の相対湿度を35〜45%とした密封容器内で偏光板Bを保管する工程を含むことがさらに好ましい。相対湿度30%未満の環境下で保管すると、波打ち欠陥の高さが大きくなる傾向にある。また、相対湿度が50%を超える環境下で保管すると、波打ち欠陥の数が増加する傾向にある。密封容器内の相対湿度を上述の範囲とする(密封容器内の相対湿度を低下させる)具体的方法については、偏光板Aを保管する方法についての記述が引用される。
本発明は、上述の偏光板Bを上述の環境下で保管する工程を含む偏光板の製造方法にも関連している。当該偏光板の製造方法は、次の工程:
(I’)偏光子及びその上に積層される少なくとも1つの保護フィルムを含む偏光板であって、いずれかの辺において高さが3mmを超える波打ち欠陥を有するか、又はいずれかの辺において3個以上の波打ち欠陥を有する偏光板Bを用意する工程、及び
(II’)保管後の偏光板水分率が保管前の偏光板水分率よりも低くなる環境下で偏光板Bを保管する工程、
を含む。
工程(I’)及び(II’)の詳細については、前述した工程(I)及び(II)についての記述が引用される。当該偏光板の製造方法によれば、実質的に波打ち欠陥を有しないか、又は上述の気泡混入やそれに伴う視認性低下の問題を生じない程度に波打ち欠陥が抑制された偏光板を提供することができる。
以下、実施例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
<実験1>
〔1〕偏光板の作製
図2に示される構成を有する長尺の偏光板を用意した。この偏光板の層構成は、厚み75μmのプロテクトフィルム60((メタ)アクリル系粘着剤層とポリエチレンテレフタレートフィルムとからなる)/厚み80μmの第1保護フィルム20((メタ)アクリル系樹脂フィルム)/厚み23μmの偏光子10(ヨウ素が吸着配向しているポリビニルアルコールフィルム)/厚み50μmの第2保護フィルム30(環状ポリオレフィン系樹脂からなる位相差フィルム)/厚み25μmの粘着剤層40((メタ)アクリル系粘着剤層)/厚み38μmのセパレートフィルム50(ポリエチレンテレフタレートフィルム)である。この長尺の偏光板を1220mm×690mmの長方形に裁断し、枚葉体の偏光板Aを得た。
〔2〕偏光板Aの保管
上で得られた枚葉体の偏光板Aについて、下記の参考例1、比較例1及び実施例1〜2の4種の条件で保管工程を実施した。下記4種の保管工程は、枚葉体の偏光板Aを切り出した後ただちに実施した。
(参考例1)
200枚の偏光板Aを容器に収容することなく、23℃相対湿度55%の環境下で7日間保管した。
(比較例1)
開口部の淵にゴムパッキンを有し、水分を通さないプラスチック容器に200枚の偏光板Aを入れ、密封し、23℃の環境下で10日間保管した。保管開始当初の相対湿度は55%であり、10日間保管後の相対湿度は53%であった。容器内の温度及び湿度の測定には、「おんどとり」(T&D Corporation社製 Tr−72Ui)を用いた(以下同様。)。
(実施例1)
比較例1で用いたのと同じプラスチック容器に、200枚の偏光板Aを入れるとともに、シリカゲルA型(富士ゲル産業株式会社製 CPシリーズ)10gを入れ、密封し、23℃の環境下で10日間保管した。保管開始当初の相対湿度は55%であり、10日間保管後の相対湿度は42%であった。
(実施例2)
比較例1で用いたのと同じプラスチック容器に200枚の偏光板Aを入れた後、23℃相対湿度30%の計装空気を容器内に導入し充填して密封し、23℃の環境下で10日間保管した。保管開始当初の相対湿度は45%であり、10日間保管後の相対湿度は47%であった。
〔3〕保管後の偏光板の評価
下記項目について、保管工程後の偏光板の評価を行った。結果を表1に示す。
(偏光板水分率)
保管工程後の偏光板200枚の中からランダムに1枚抜き取り、この偏光板について上述の乾燥試験を行い、上述の定義式に従って偏光板水分率を算出した。なお、保管前(裁断直後)における偏光板Aの偏光板水分率は、1.8%であった。
(波打ち欠陥の数及び高さ)
保管工程後の偏光板200枚の中からランダムに1枚抜き取り、この偏光板をプロテクトフィルム60側を下向きにして平面台に載置し、偏光板の各辺における波打ち欠陥の数(上述のように、高さが平面台から0.5mm以上である波打ち欠陥に限る。)、及び波打ち欠陥の平面台からの高さを測定した。表1には、最も多くの波打ち欠陥を有する辺における波打ち欠陥の数、すべての波打ち欠陥のうち最も高い波打ち欠陥の高さを記載している。
(気泡の有無)
保管工程後の偏光板200枚の中からランダムに1枚抜き取り、この偏光板を大型精密貼合機(クライムプロダクツ社製、HAL−1485)を用いて、偏光板の粘着剤層を介して無アルカリガラス(コーニング社製、イーグルXG)に貼合し、粘着剤層と無アルカリガラスとの貼合界面の周縁部における気泡の有無を目視で確認した。
<実験2>
〔1〕偏光板Aの保管
実験1で作製した枚葉体の偏光板Aについて、下記の比較例2及び実施例3〜5の4種の条件で保管工程を実施した。下記4種の保管工程は、枚葉体の偏光板Aを切り出した後ただちに実施した。
(比較例2)
防水性とガスバリア性を有するフィルム包装体として、アルミニウム薄膜を防湿層とし、ガスバリア性の樹脂フィルムが複数層ラミネートされたレトルト袋(カイト化学工業(株)製)に30枚の偏光板Aを入れ、密封し、23℃の環境下で10日間保管した。保管開始当初の相対湿度は55%であり、10日間保管後の相対湿度は50%であった。
(実施例3)
比較例2で用いたのと同じレトルト袋に偏光板30枚を入れた後、23℃相対湿度30%の計装空気を容器内に導入し充填して密封し、23℃の環境下で10日間保管した。保管開始当初の相対湿度は36%であり、10日間保管後の相対湿度は39%であった。
(実施例4)
比較例2で用いたのと同じレトルト袋に偏光板30枚を入れた後、23℃の窒素ガスを容器内に導入し充填して密封し、23℃の環境下で10日間保管した。保管開始当初の相対湿度は35%であり、10日間保管後の相対湿度は36%であった。
(実施例5)
比較例2で用いたのと同じレトルト袋に、30枚の偏光板Aを入れるとともに、シリカゲルA型(富士ゲル産業株式会社製 CPシリーズ)10gを入れ、密封し、23℃の環境下で10日間保管した。保管開始当初の相対湿度は55%であり、10日間保管後の相対湿度は35%であった。
〔2〕保管後の偏光板の評価
保管工程後の偏光板について、実験1と同様にして偏光板水分率、波打ち欠陥の数及び高さ、気泡の有無の評価を行った。結果を表2に示す。なお表2には、比較のため、参考例1の保管条件及び評価結果を併せて示している。
<実験3>
〔1〕偏光板Bの保管(波打ち欠陥の解消又は低減)
参考例1で得られた保管工程後の偏光板(偏光板B)について、下記の実施例6〜7の2種の条件で保管工程を実施し、波打ち欠陥の解消又は低減を行った。
(実施例6)
比較例1で用いたのと同じプラスチック容器に200枚の偏光板Bを入れた後、23℃相対湿度30%の計装空気を容器内に導入し充填して密封し、23℃の環境下で5日間保管した。保管開始当初の相対湿度は44%であり(相対湿度は、計装空気の導入時間により調整した。)、5日間保管後の相対湿度は45%であった。
(実施例7)
比較例1で用いたのと同じプラスチック容器に200枚の偏光板Bを入れた後、23℃相対湿度30%の計装空気を容器内に導入し充填して密封し、23℃の環境下で5日間保管した。保管開始当初の相対湿度は38%であり(相対湿度は、計装空気の導入時間により調整した。)、5日間保管後の相対湿度は40%であった。
〔2〕保管後の偏光板の評価
保管工程後の偏光板について、実験1と同様にして偏光板水分率、波打ち欠陥の数及び高さ、気泡の有無の評価を行った。結果を表3に示す。なお表3には、比較のため、参考例1の保管条件及び評価結果を併せて示している。
1 偏光板、10 偏光子、20 第1保護フィルム、30 第2保護フィルム、40 粘着剤層、50 セパレートフィルム、60 プロテクトフィルム。

Claims (9)

  1. 偏光子及びその上に積層される少なくとも1つの保護フィルムを含む偏光板であって、23℃相対湿度55%の環境下で1週間保管したときに、いずれかの辺において高さが3mmを超える波打ち欠陥を生じるか、又はいずれかの辺において3個以上の波打ち欠陥を生じる偏光板を用意する工程と、
    保管後の偏光板水分率が、23℃相対湿度55%の環境下で1週間保管したときの偏光板水分率よりも低くなる環境下で前記偏光板を保管する工程と、
    を含む、偏光板の保管方法。
  2. 偏光子及びその上に積層される少なくとも1つの保護フィルムを含む偏光板であって、いずれかの辺において高さが3mmを超える波打ち欠陥を有するか、又はいずれかの辺において3個以上の波打ち欠陥を有する偏光板を用意する工程と、
    保管後の偏光板水分率が保管前の偏光板水分率よりも低くなる環境下で前記偏光板を保管する工程と、
    を含む、偏光板が有する波打ち欠陥の解消又は低減方法。
  3. 偏光子及びその上に積層される少なくとも1つの保護フィルムを含む偏光板であって、23℃相対湿度55%の環境下で1週間保管したときに、いずれかの辺において高さが3mmを超える波打ち欠陥を生じるか、又はいずれかの辺において3個以上の波打ち欠陥を生じる偏光板を用意する工程と、
    保管後の偏光板水分率が、23℃相対湿度55%の環境下で1週間保管したときの偏光板水分率よりも低くなる環境下で前記偏光板を保管する工程と、
    を含む、偏光板の製造方法。
  4. 偏光子及びその上に積層される少なくとも1つの保護フィルムを含む偏光板であって、いずれかの辺において高さが3mmを超える波打ち欠陥を有するか、又はいずれかの辺において3個以上の波打ち欠陥を有する偏光板を用意する工程と、
    保管後の偏光板水分率が保管前の偏光板水分率よりも低くなる環境下で前記偏光板を保管する工程と、
    を含む、偏光板の製造方法。
  5. 前記保管する工程が相対湿度30〜50%の環境下で偏光板を保管する工程を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記保管する工程において偏光板は、密封容器内で保管される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記保管する工程において偏光板は、除湿剤の入った密封容器内で保管される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記用意する工程で用意される偏光板は、長辺700mm以上短辺400mm以上の方形形状を有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記保護フィルムのうち少なくとも1つは、ポリオレフィン系樹脂フィルム及び(メタ)アクリル系樹脂フィルムからなる群より選ばれる熱可塑性樹脂フィルムである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
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