JP2015162905A - ドープされた圧電層を有するバルク音響共振器 - Google Patents

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Abstract

【課題】品質係数の大きなバルク音響共振器を提供する。
【解決手段】圧電薄膜共振器(FBAR)100は、キャビティを備える音響反射器106を有する基板105の上に、第1電極厚さを有する第1の電極101と、第2電極厚さを有する第2の電極107と、圧電層厚さを有して、第1の電極と第2の電極の間に配置された圧電層108から形成された音響スタック110を備えている。圧電層は、少なくとも1つの希土類元素がドープされた圧電材料から構成され、バルク音響共振器の特定の音響結合係数kt値及び直列共振周波数Fsに対して、第1電極厚さと第2電極厚さは、それぞれ、ドープされていない圧電層を備えるバルク音響共振器の第1の電極の厚さと第2の電極の厚さよりも大きい。
【選択図】図1B

Description

トランスデューサー(変換器)は、一般に、電気信号を機械的信号や振動に変換し、及び/または、機械的信号や振動を電気信号に変換する。特に、音響変換器は、逆圧電効果及び正圧電効果(direct piezoelectric effect)によって、電気信号を音響信号(音波)に変換し、及び、受け取った音響波(音波)を電信号に変換する。音響変換器は、一般に、弾性表面波(SAW)共振器やバルク音響(BAW:bulkacoustic wave)共振器などの音響共振器を含み、該音響変換器を、携帯電話、個人用携帯型情報機器(PDA)、電子ゲーム機、ラップトップコンピューター、及び、その他の携帯型通信装置などの様々な電子工学的用途において使用することができる。BAW共振器は、音響反射器の上に配置された音響スタックまたは共振器スタックを備える。たとえば、BAW共振器には、基板キャビティ(substrate cavity)の上に形成された共振器スタック(これは、音響反射器として機能する)を備える圧電薄膜共振器(FBAR)、及び、低音響インピーダンス材料と高音響インピーダンス材料が交互に積層された層の上に形成された共振器スタック(たとえばブラッグミラー)を備えるソリッドマウント共振器(solidly mounted resonator:SMR)などがある。BAW共振器を、たとえば、電気的フィルターや計器用変圧器に使用することができる。
一般に、音響共振器は、薄膜上に形成することができる2つの導電性プレート(電極)の間に圧電材料の層を有している。圧電材料を、たとえば、窒化アルミニウム(AlN)、酸化亜鉛(ZnO)、またはジルコン酸チタン酸塩(PZT)などの種々の材料からなる薄膜とすることができる。AlNから作られた薄膜は、一般に、高温(たとえば400°C以上)で圧電特性を維持する点で有利である。BAW共振器の音響スタックは、第1の電極、該第1の電極の上に配置された圧電層、及び、該圧電層の上に配置された第2の電極を備えている。該音響スタックは、音響反射器の上に配置される。BAW共振器の直列共振周波数(Fs)は、該BAW共振器の圧電層における双極子振動(dipole vibration)が、印加されている電界と位相が合う周波数である。スミスチャート(Smith Chart)上では、直列共振周波数(Fs)は、Q円(Qcircle)が水平軸と交差する周波数である。周知のように、直列共振周波数(Fs)は、とりわけ、音響スタックの層の全厚さによってほぼ決定される。理解されるように、共振周波数が高くなると、音響スタックの全厚さは小さくなる。さらに、BAW共振器の帯域幅によって圧電層の厚さが決まる。具体的には、ある所望の帯域幅に対して、特定の帯域幅要件を満たすために所定の電気機械結合係数(kt2)が必要とされる。BAW共振器のkt2は、圧電材料及び電極の寸法(たとえば厚さ)、組成、及び構造的特性などのいくつかの要因に影響される。一般に、ある特定の圧電材料に対して、kt2が大きいほど、大きな厚さの圧電材料が必要になる。そのため、帯域幅が決まると、kt2が設定され、及び、BAW共振器の圧電層の厚さが固定される。したがって、ある特定のBAW共振器に対してより高い共振周波数を望む場合には、音響スタックの層の厚さの低減を、圧電層の厚さを小さくすることによってではなく、電極の厚さを小さくすることによって行わなければならない。
音響スタックの電極の厚さを小さくすることによって、BAW共振器の共振周波数を高くすることができるが、かかる電極の厚さの低減は、BAW共振器の性能を犠牲にすることによって成立する。たとえば、電極の厚さが薄くなると、音響スタックの電極のシート抵抗が高くなる。シート抵抗が高くなると、BAW共振器の直列抵抗(Rs)が高くなり、直列共振周波数Fsの近辺における品質係数(Qファクター)が望ましくない小さな値になってしまう。さらに、電極の厚さが小さくなるほど、音響スタックは、高い並列抵抗(Rp)にとって望ましくないものになり、その結果、並列共振周波数Fpの近辺における品質係数(Qp)が望ましくないほどに小さくなってしまう。
したがって、既知のBAW共振器の少なくとも上記の欠点を克服するBAW共振器が必要とされている。
米国特許第6,107,721号明細書
例示的な実施形態は、添付の図面及び下記の詳細な説明から最も良く理解される。種々の特徴部ないし構造は必ずしも一律の縮尺で描かれているわけではないことを強調しておく。実際に、説明をわかりやすくするために、寸法は適宜拡大または縮小されている場合がある。適用可能で実用性がある場合には、同じ参照番号は同じ要素を示す。
代表的な1実施形態による、ドープされている副層及びドープされていない副層から形成された圧電層を有する圧電薄膜共振器(FBAR)の上面図である。 図3Aの線3B−3Bに沿ったFBARの断面図である。 代替の代表的な実施形態によるSMRの断面図である。 シート抵抗をモリブデン層の厚さに対して示すグラフである。 音響結合係数(kt2)を、ドープされていない窒化アルミニウム圧電層の厚さに対して示すグラフである。 第1の電極の厚さ及び第2の電極の厚さを、ある特定の直列共振周波数(Fs)を有するBAW共振器のドープされていない窒化アルミニウム圧電層の厚さに対して示すグラフである。 代表的な1実施形態による、音響結合係数(kt2)を、希土類がドープされた窒化アルミニウム圧電層の厚さに対して示すグラフである。 代表的な1実施形態による、第1の電極の厚さ及び第2の電極の厚さを、ある特定の直列共振周波数(Fs)を有するBAW共振器の希土類元素窒化アルミニウム圧電層の厚さに対して示すグラフである。 代表的な1実施形態による、音響結合係数(kt2)を、希土類がドープされた窒化アルミニウム圧電層の厚さに対して示すグラフである。 代表的な1実施形態による、第1の電極の厚さ及び第2の電極の厚さを、ある特定の直列共振周波数(Fs)を有するBAW共振器の希土類元素窒化アルミニウム圧電層の厚さに対して示すグラフである。
本明細書で使用されている用語は、特定の実施形態だけを説明するためのものであり、限定することは意図されていない。定義されている用語は、本教示の技術分野において一般に理解され及び許容されている該用語の技術的意味及び科学的意味も含んでいる。
本明細書及び特許請求の範囲において使用されている場合がある「1つの」もしくは「ある」、「前記」もしくは「該」という用語は、文脈上明らかである場合を除いて、単一の対象及び複数の対象の両方を含む。したがって、たとえば、「1つのデバイス」は、1つのデバイス及び複数のデバイスを含む。本明細書及び特許請求の範囲において使用されている場合がある「実質的な」または「実質的に」という用語は、これらの用語の通常の意味に加えて、許容可能な限界内においてもしくは程度内においてを意味する(「実質的に」を「ほぼ」に言い換えることができる)。たとえば、「実質的に打ち消される」は、当業者が、許容できるとみなす程度に「打ち消される」ことを意味する。本明細書及び特許請求の範囲において使用されている場合がある「およそ」または「約」という用語は、これらの用語の通常の意味に加えて、当業者にとって許容可能な限界内または量内にあることを意味する。たとえば、「ほぼ同じ」は、当業者が、比較される対象物が互いに同じであるとみなす程度に同じであることを意味する。
以下の詳細な説明では、本教示による例示的な実施形態の完全な理解を提供するために、限定ではなく説明のために、特定の細部が説明される。しかしながら、本開示を知得した当業者には、本明細書に開示されている特定の細部から逸脱する本教示による他の実施形態も、依然として添付の特許請求の範囲内にあることが明らかであろう。さらに、例示的な実施形態の説明が不明瞭にならないようにするために、周知の装置および方法に関する説明は省いている場合がある。明らかなことであるが、そのような方法及び装置も本教示の範囲内にある。
概して、図面及び図面に記載されている様々な要素は一律の縮尺で描かれていない。さらに、「上」、「下」、「上部」、「下部」、「上側」、及び「下側」などの相対的な用語は、添付の図面に示されているような様々な要素の相互の関係を説明するために使用されている。これらの相対的な用語は、図面に示された向きに加えて、デバイス及び/又は要素の異なる向きを含むことが意図されている。たとえば、デバイスが図面の表示に対して反転された場合には、たとえば、(反転される前は)別の要素の「上」にあるものとして記述されていた要素は、今やその要素の「下」にあることになる。
本教示のいくつかの側面は、BAW共振器デバイス及びフィルターの構成要素、並びに、それらの材料及び製造方法に関連する。そのようなデバイス及び対応する製造方法の詳細は、たとえば、次の米国特許公報のうちの1以上に記載されている。
・Lakinに対する米国特許第6,107,721号。
・Ruby他に対する米国特許第5,587,620号、5,873,153号、6,507,983号、7,388,454号、7,629,865号、及び7,714,684号。
・Fazzio他に対する米国特許第7,791,434号及び8,188,810号。
・Feng他に対する米国特許第7,280,007号。
・Choy他に対する米国特許第8,248,185号。
・Grannen他に対する米国特許第7,345,410号。
・Bradley他に対する米国特許第6,828,713号。
・Choy他に対する米国特許出願公開第20120326807号。
・Choy他に対する米国特許出願公開第20100327994号。
・LarsonIII他に対する米国特許出願公開第20110180391号及び第20120177816号。
・Jamneala他に対する米国特許出願公開第20070205850号。
・John L. Larson IIIに対する、2014年1月22日に提出された「Method of Fabricating Rare-Earth Element Doped PiezoelectricMaterial with Various Amounts of Dopants and aSelected C-Axis Orientation」と題する米国特許出願第14/161,564号。
・Choy他に対する、2012年10月27日に提出された「BulkAcoustic Wave Resonator having Piezoelectric Layer with Multiple Dopants」と題する米国特許出願第13/662,460号。
・John Choy他に対する、2013年5月31日に提出された「BulkAcoustic Wave Resonator having Piezoelectric Layer with Varying Amounts of Dopants」と題する米国特許出願第13/906,873号。
上記の特許、特許出願公開および特許出願の各々の全開示内容は、参照により本明細書に具体的に組み込まれるものとする。これらの特許および特許出願に記載されている構成要素、材料、及び製造方法は、代表的なものであって、当業者が理解する範囲内にある他の製造方法および材料も考慮されていることを強調しておく。
説明されている実施形態は一般に、バルク音響(BAW)共振器に関連する。一般に、BAW共振器は、第1の電極、第2の電極、第1の電極と第2の電極の間に配置された圧電層を備える。該圧電層は、少なくとも1つの(または少なくとも1つの種類の)希土類元素がドープされた圧電材料から構成される。特定の原子百分率(原子濃度)の希土類元素を圧電層に組み込むことによって、圧電係数d33及び電気機械結合係数kt2を含む圧電材料の圧電特性が、完全に化学量論的である(すなわち、ドープされていない)同じ圧電材料に比べて改善される。
有益なことに、及び、より詳しく後述するように、この代表的な実施形態の圧電材料へのドーピング(添加)によってkt2が改善されるために、所与の帯域幅及び共振周波数に対して、既知のドープされていない圧電材料で可能な圧電層よりも薄い圧電層でBAW共振器を作製することができる。したがって、電極に対する厚さの制約を緩和することができ、代表的な実施形態のBAW共振器の音響スタックの電極の厚さを、既知のドープされていない圧電材料で可能な圧電層よりも薄い圧電層を有するBAW共振器の音響スタックの電極よりも厚くすることができる。代表的な実施形態のBAW共振器の電極は比較的厚いので、BAW共振器のより小さな直列抵抗(Rs)及び改善されたQsが実現される。さらに、電極の厚さが比較的厚いと、BAW共振器は、並列共振周波数Fpの近辺において所望の比較的大きな並列抵抗(Rp)及び品質係数(Qファクター)を有することになる。
いくつかの実施形態では、圧電層は、スカンジウム(Sc)がドープされた窒化アルミニウム(AlN)から構成される。窒化アルミニウム層のスカンジウムの原子百分率は、約0.5%〜約10.0%(すなわち、約0.5%〜約10.0%以下、または、約0.5%〜約10.0%未満)の範囲内にある。より一般的には、いくつかの実施形態では、窒化アルミニウム層のスカンジウムの原子百分率は、約0.5%〜約44%の範囲内にある。さらに別の代表的な実施形態では、窒化アルミニウム層のスカンジウムの原子百分率は、約2.5%〜約5.0%(すなわち、約2.5%〜約5.0%以下、または、約2.5%〜約5.0%未満)の範囲内にある。本明細書に記載されている、圧電層への要素(たとえば元素)のドーピングの割合(%)は、該圧電層の全原子に対するものである。とりわけ、ドープされたAlN層におけるドーピング元素(たとえばSc)の割合が本明細書において説明されているときには、それは、AlN圧電層108の全原子(窒素を含まない)に対するものである。そのため、たとえば米国特許出願第14/161,564号に記載されているように、たとえば、代表的な1実施形態の圧電層内のAlの原子百分率が約95.0%で、Scの原子百分率が約5.0%である場合には、該圧電層104の原子一貫性(atomic consistency)を、Al0.95Sc0.05Nとして表すことができる。
上記したように、AlN材料に、たとえばスカンジウム(Sc)をドープして、Scの所定の原子百分率を有するAlScN合成物を生成することができる。Sc原子の原子半径はAl原子の原子半径よりも大きいために、Sc−N結合距離(2.25Å)は、Al−N結合距離(1.90Å)よりも大きい。この結合距離の違いによって、生成されたAlScN材料に応力が生じる。
図1Aは、代表的な1実施形態によるFBAR100の上面図である。FBAR100は、相互接続部103に電気的に接続するように構成された接続用側部102を含む5つの側部を例示的に有する第1の電極101を備えている。相互接続部103は、FBAR100の圧電層(図1には示されていない)において所望の音響波(音波)を励起するために、第1の電極101に電気信号を供給する。とりわけ、米国特許第8,248,185号に記載されているようなエアブリッジ(不図示)を、接続用側部102に設けることができ、米国特許出願公開第20100327994号に記載されているようなカンチレバー(片持ちばり)部(不図示)を、接続用側部102以外の1以上の側部に設けることができる。
図1Bは、代表的な1実施形態による、(図1Aの)線1B−1Bに沿ったFBAR100の断面図である。FBAR100は、基板105の上に複数の層から形成された音響スタック110を備えており、該基板105は、該基板105内に形成されたキャビティ(空洞)を備える音響反射器106を有している。第2の電極107が基板105の上に配置されて、音響反射器106の上に延在している。とりわけ、音響反射器106、第2の電極107、第1の電極101、及び圧電層108のオーバーラップ部分(重なり部分)は、FBAR100の活性領域(アクティブ領域ともいう)を画定する。
図示のように、平坦化層107’を基板105の上に設けることもできる。代表的な1実施形態では、平坦化層107’は、たとえば、耐エッチングホウケイ酸ガラス(etch resist borosilicate glass:NEBSG)を含んでいる。一般に、平坦化層107’は、(全体的な加工費が高くなるので)該構造に設ける必要はないが、設けたときには、後続の層の成長の品質を高め及びそれらの処理を単純化することができる。圧電層108は、第2の電極107の上に配置され、第1の電極101は、圧電層108の上に配置される。当業者には理解されることであるが、第2の電極107、圧電層108、及び第1の電極101によって提供される構造は、BAW共振器の音響スタック110を形成する。
基板105を、シリコン(Si)、ガリウムヒ素(GaAs)、リン化インジウム(InP)などの半導体プロセスに適合する半導体材料を含む種々のタイプの材料から形成することができ、それらの材料は、接続部と電子部品を一体化し、共振器から生成された熱を放散するのに有用であり、したがって、サイズ及びコストを低減し、さらに、より頑強なデバイスを提供するのに有用である。例示として、第2の電極107及び第1の電極101はモリブデン(Mo)から構成される。タングステン(W)やバイメタル材料(これらには限定されないが)を含む他の材料を、第1の電極101及び第2の電極107に使用することができる。
より詳しく後述するように、代表的な実施形態の第1の電極101及び第2の電極107の厚さ(図1Bに示されている座標系のY軸方向における厚さ)を、特定の直列共振周波数(Fs)及び音響結合係数(kt2)に対して、既知のFBARの厚さに比べて厚くすることができる。これは、希土類元素がドープされた(たとえば、スカンジウム(Sc)がドープされた窒化アルミニウム(AlN)からなる)圧電層108は、その厚さが相当程度薄くなった場合でも、選択された音響結合係数(kt2)を提供するからである。
たとえば、いくつかの代表的な実施形態によれば、2200MHzの直列共振周波数(Fs)において7%に近い音響結合係数(kt2)を、約5000Åの厚さを有する圧電層108で実現することができる。さらに、代表的な1実施形態では、圧電層108は、9%という最大の音響結合係数(kt2)を提供すると同時に10000Åの厚さを有することができる。そのため、(ドープされた)圧電層108を含めることによって、特定の直列共振周波数(Fs)に対して、第1の電極101及び第2の電極107は、比較的大きな厚さを有することができる。
より詳しく後述するように、たとえば、シート抵抗をある所定のレベルよりも小さく維持するために、第1の電極101及び第2の電極107の材料にモリブデンを使用するときは、第1の電極101及び第2の電極107の厚さは、少なくとも2000Åでなければならない。ある特定の直列共振周波数(Fs)用に既知の圧電材料を使用する場合には、これは、FBARの音響結合係数(kt2)を犠牲にしてFBARの帯域幅を損なうことなくしては、不可能ではないにしても困難である。これとは対照的に、本教示の代表的な実施形態によれば、ある特定の直列共振周波数(Fs)用に、少なくとも2000Åの厚さを有する第1の電極101及び第2の電極107と、所望の音響結合係数(kt2)を有する圧電層を容易に提供することができる。実際、第1の電極101及び第2の電極107の厚さを大幅に大きく(たとえば、3000Å〜4000Å、またはこれ以上に)すると同時に、FBAR100の所望の音響結合係数(kt2)及び帯域幅を維持することができる。
音響反射器106を、たとえばリンケイ酸ガラス(PSG:phosphosilicate glass)などの(後で除去される)犠牲材料を用いて形成することができる。上記の米国特許出願第14/161,564号及び第13/662,460号に記載されているようないくつかの既知の方法のうちの1つを用いて、第2の電極107を、基板105の上面及び音響反射器106を初めに充填する犠牲材料の上面に付加することができ、第1の電極101を、圧電層108の上面に付加することができる。
いくつかの代表的な施形態によれば、圧電層108は、AlScNなどの、希土類元素がドープされた圧電材料(圧電層)から構成されており、この場合、該圧電層の一部の結晶格子に1以上の希土類元素を組み込むことによって、圧電係数d33及び電気機械結合係数kt2が改善される。特定の原子百分率の複数の希土類元素を組み込むことによって、希土類元素がドープされたAlNの圧電特性(圧電係数d33及び改善された有効電気機械結合係数kt2を含む)が、完全に化学量論的である(ドープされていない)AlNに比べて改善される。さらに、より詳しく後述するように、特定の帯域幅、音響結合係数(kt2)値及び直列共振周波数(Fs)に対して、代表的な実施形態のFBAR100の圧電層108の厚さは、希土類元素がドープされていない既知のFBAR共振器に比べて薄い。
ある特定の直列共振周波数(Fs)に対して所望の帯域幅及び音響結合係数を提供するために、圧電層108に、ある特定の原子百分率の希土類元素がドープされる。上記したように、いくつかの実施形態では、圧電層108におけるドープされた圧電材料はドープされたAlNから構成される。AlN結晶格子内の複数のAl原子が、「ドーピング元素」と呼ばれる、所定の割合の希土類元素で置換される。ドーピング元素は、(たとえばAlターゲットの)Al原子だけを置換するので、圧電材料中の窒素原子の割合は、ドーピングの量に関係なく実質的に同じままである。そのため、本明細書に記載されているドーピング元素の割合は、AlN圧電材料の(窒素を含めない)全原子に対するものであり、本明細書では、「原子百分率」という。
さまざまな実施形態において、AlN材料に、たとえばスカンジウム(Sc)をドープして、所定の原子百分率のScを有するAlScN合成物を生成することができる。Sc原子の原子半径は、Al原子の原子半径よりも大きいので、Sc−N結合距離(2.25Å)は、Al−N結合距離(1.90Å)よりも大きくなる。この結合距離の違いによって、生成されたAlScN材料内に応力が生じる。
いくつかの代表的な実施形態によれば、窒化アルミニウム層中のスカンジウムの原子百分率は、約0.5%〜約10.0%(すなわち、約0.5%〜約10.0%以下、または、約0.5%〜約10.0%未満)の範囲内にある。より一般的には、いくつかの実施形態では、窒化アルミニウム層中のスカンジウムの原子百分率は、約0.5%〜約44%の範囲内にある。さらに別の代表的な実施形態では、窒化アルミニウム層のスカンジウムの原子百分率は、約2.5%〜約5.0%(すなわち、約2.5%〜約5.0%以下、または、約2.5%〜約5.0%未満)の範囲内にある。そのため、たとえば、より詳しく後述するように、圧電層104を作製する方法で使用されるAlターゲットの1つが約5%のScを含んでいる場合には、圧電層104内のAlの原子百分率は約95.0%であり、一方、Scの原子百分率は約5.0%である。この場合、圧電層104の原子一貫性(atomic consistency)を、Al0.95Sc0.05Nと表すことができる。
代表的な実施形態の多くが、スカンジウムがドープされたAlNに関連するが、圧電層108の厚さを、希土類がドープされた圧電材料からなる圧電層を含んでいない既知のFBARの圧電層よりも小さくし、かつ、第1の電極101及び第2の電極107の厚さを、該既知のFBARのそれらの電極の厚さよりも大きくすることを目的として、特定の帯域幅、音響結合係数(kt2)値及び直列共振周波数(Fs)を達成するために、圧電層108の圧電材料にドープするための他の希土類ドーパントも考慮されていることに留意されたい。当業者には既知のように、具体的には、かかる他の希土類元素には、イットリウム(Y)、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユーロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)などがある。本明細書ではいくつかの特定の例が説明されるが、様々な実施形態において、1以上の任意の希土類元素の組み込みが考慮されている。
図2は、代表的な1実施形態によるSMR200の断面図である。SMR200の構成要素の多くは、図1BのFBAR100に関して説明した対応する要素と実質的に同じである。中でも注目すべきは、FBAR100に関連して説明した第1の電極101及び第2の電極107並びに圧電層108の材料及び厚さは、SMR200に関連して下記する第1の電極101及び第2の電極107並びに圧電層108の材料及び厚さと実質的に同じである。概して、説明が不明瞭になるのを避けるために、それらの実質的に同じ要素の詳細は、SMR200の代表的な実施形態の説明において繰り返して述べることはしない。
FBAR100に関連して上記したキャビティを備える音響反射器106とは異なり、SMR200は、基板205内にまたは該基板の上に形成された高音響インピーダンス層と低音響インピーダンス層の交互層からなる音響反射器220を備えている。とりわけ、音響反射器220、第1の電極101、第2の電極107、及び圧電層108のオーバーラップ部分は、SMR200の活性領域を画定する。
音響反射器220を、たとえば、代表的な6つの音響インピーダンス層221〜226によって表されている複数の音響インピーダンス層から形成された分布ブラッグ反射器(DBR)もしくは他の音響ミラーとすることができる。第2の電極107及び平坦化層107’は、音響反射器220の上に配置されており、圧電層108は、第2の電極107の上に配置されており、第1の電極101は、圧電層108の上に配置されている。当業者には理解されるように、第2の電極107、圧電層108、及び第1の電極101によって提供される構造は、BAW共振器の音響スタック110を形成する。
代表的な1実施形態によれば、音響反射器220は、基板105の上面内(もしくは基板105内)または該上面の上に形成されて、基板105と音響スタック110とを音響的に分離(音響分離)する。音響反射器220の音響インピーダンス層221〜226は、(互いにもしくはそれらのうちの少なくとも2以上が)異なる音響インピーダンスを有する材料から形成される。たとえば、音響インピーダンス層221〜226は、音響インピーダンス層221が比較的低い音響インピーダンスを有し、音響インピーダンス層222が比較的高い音響インピーダンスを有し、音響インピーダンス層223が比較的低い音響インピーダンスを有し、音響インピーダンス層224が比較的高い音響インピーダンスを有し、音響インピーダンス層225が比較的低い音響インピーダンスを有し、音響インピーダンス層226が比較的高い音響インピーダンスを有するように、低音響インピーダンスと高音響インピーダンスを交互に有することができる。これらの異なる音響インピーダンスは、たとえば、奇数番目の音響インピーダンス層221、223及び225を比較的軟らかい材料で形成し、偶数番目の音響インピーダンス層222、224及び226を比較的硬い材料で形成することによって得ることができる。とりわけ、本教示の範囲から逸脱することなく、音響インピーダンス層の数を6とは異なるものとすることができる。一般に、音響インピーダンス層の数を、所望のミラー性能(たとえば、層の数が多くなるほど性能は良くなる)と、コスト及び処理の問題(たとえば、層の数が少なくなるほど、安価になり、かつ、ミラー成長及び後処理が容易になる)とのトレードオフによって決定することができる。
音響反射器220によって提供される音響分離の程度は、一般に、隣接する音響インピーダンス層221〜226の音響インピーダンスの違いに依存し、違いの程度が大きいほど音響分離は良好になる。いくつかの実施形態では、音響反射器220は、互いに異なる音響インピーダンスを有する誘電材料と金属の(1以上の)対、または、互いに異なる音響インピーダンスを有する誘電材料の(1以上の)交互対で形成される。たとえば、奇数番目の音響インピーダンス層221、223及び225を、酸化ケイ素(SiOx)(xは整数)などの低音響インピーダンスを有する材料から形成することができ、対応する奇数番目の音響インピーダンス層221、223及び225とそれぞれ対にされた偶数番目の音響インピーダンス層222、224及び226を、タングステン(W)やモリブデン(Mo)などの高音響インピーダンスを有する材料から形成することができる。別の例では、奇数番目の音響インピーダンス層221、223及び225を、カーボンドープ酸化シリコン(CDO:carbon-doped silicon oxide)から形成することができ、対応する奇数番目の音響インピーダンス層221、223及び225とそれぞれ対にされた偶数番目の音響インピーダンス層222、224及び226を、窒化ケイ素(SiNx)(xは整数)から形成することができる。このように対にすることの利点は、たとえば、第1のチャンバー(室や容器など)内でシリコンウェーハ上にCDOを堆積し、該ウェーハを第2のチャンバーに移動し、該第2のチャンバー内で該ウェーハ上に窒化ケイ素を堆積し、該ウェーハを該第1のチャンバー内に戻すなどすることによって、該層を単一の機械装置内で成長させることができることである。この処理は、たとえばエッチングされたエアキャビティ(空洞など)を作製するよりも(たとえば約10%だけ)コストが低いものでありえ、したがって、エアキャビティに対する費用効果が高い代用物を提供することができる。
音響反射器220を様々な代替の技術を用いて製造することができ、かかる技術の1例が、Larson III他に対する米国特許第7,358,831号に記載されている。尚、該米国特許の全内容は、参照により本明細書に組み込まれるものとする。もちろん、音響反射器220の積み重ねられた(すなわち積層された)層を形成する低音響インピーダンス材料及び高音響インピーダンス材料を、本教示の範囲から逸脱することなく変更することができる。本教示は、フィルター(たとえば、複数のBAW共振器から構成されるはしご形フィルタ)を含む様々な用途においてFBAR(たとえばFBAR100)またはSMR(たとえばSMR200)を使用することを考慮している。
図3は、モリブデン層の厚さに対するシート抵抗(の関係)を示すグラフである。上記したように、BAW共振器の直列共振周波数(Fs)は、とりわけ、音響スタックの層の全厚さによって決まる。理解されるように、直列共振周波数が高くなると、音響スタックの全厚さは小さくなる。しかしながら、BAW共振器の帯域幅によって圧電層の厚さが決まり、ある所望の帯域幅に対して、その特定の帯域幅要件を満たすために、ある所定の電気機械結合係数(kt2)が必要とされる。BAW共振器のkt2は、圧電材料及び電極の寸法(たとえば厚さ及び面積)、組成、及び構造的特性などのいくつかの要因に影響される。一般に、ある特定の圧電材料に対して、kt2が大きいほど、大きな厚さの圧電材料が必要になる。そのため、帯域幅が決まると、kt2が設定され、及び、BAW共振器の圧電層の厚さが固定される。したがって、ある特定のBAW共振器に対してより高い直列共振周波数(Fs)を望む場合には、音響スタックの層の厚さの低減を、圧電層の厚さを小さくすることによってではなく、音響共振器スタック内の電極の厚さを小さくすることによって行わなければならない。所望の直列共振周波数(Fs)を達成するために要求されるかかる電極の厚さの低減は、BAW共振器の性能を犠牲にすることによって成立する。たとえば、電極の厚さが薄くなると、音響スタックの電極におけるシート抵抗が高くなる。シート抵抗が高くなると、BAW共振器の直列抵抗(Rs)が高くなり、直列共振周波数Fsの近辺における品質係数(Qs)が望ましくないほど小さくなってしまう。さらに、電極の厚さが小さくなるほど、音響スタックは、大きな並列抵抗(Rp)にとって望ましくないものになり、その結果、並列共振周波数Fpの近辺における品質係数(Qp)が望ましくないほどに小さくなってしまう。
図3を参照すると、領域301の始めの部分では、モリブデン(Mo)の層のシート抵抗は、厚さが小さくなると共に指数関数的に大きくなることがわかる。実際、約2000Å〜約2500Åの厚さ(ポイント302の近く)を有する層は、BAW共振器の音響スタックに使用することができる最大のシート抵抗とほぼ同じシート抵抗を有すると共に、適切に小さくされた直列抵抗(Rs)、適切に高い並列抵抗(Rp)、及び、適切に高い共振器Q(Qs及びQp)を維持する。しかしながら、直列共振周波数(Fs)を大きくすることが望まれるので、所望の電気機械結合係数(kt2)を達成するために、BAW共振器の圧電層の厚さを小さくすることが必要となるが、これは、既知のドープされていない圧電層を用いて達成することはできない。一方、FBAR100またはSMR200の圧電層108に、ドープされた圧電材料を含めることによって、ある特定の直列共振周波数(Fs)に対して、相当程度小さくされた厚さで、ある所定の電気機械結合係数(kt2)を実現することができる。
図4Aは、ドープされていない窒化アルミニウム(AlN)圧電層の厚さに対する音響結合係数(kt2)(の関係)を示すグラフである。AlN層は、フィルター(たとえば、複数のBAW共振器から構成されるはしご形フィルタ)に提供される既知のBAW共振器に設けられる。AlNを圧電材料として用いることは例示にすぎず、その他の圧電材料も、BAW共振器の音響スタックに使用するために考慮されていることに留意されたい。
BAW共振器は、約2200MHzの直列共振周波数(Fs)を有し、フィルターの帯域幅は約75MHzである。図示しているように、この直列共振周波数(Fs)においてこの帯域幅要件を満たすために、電気機械結合係数(kt2)は約7%(ポイント401)である。とりわけ、この特定の直列共振周波数(Fs)においてこの圧電材料で達成することができる最大の電気機械結合係数(kt2)は、約7.2%(ポイント402)である。図4Aからわかるように、7%という電気機械結合係数(kt2)は、ドープされていないAlNの層が約12500Åの厚さを有することを必要とする。上記したように、選択された直列共振周波数(Fs)においてこの特定のフィルター帯域幅を維持するために、該AlN層の厚さを小さくすることはできない。
図4Bは、ある特定の直列共振周波数(Fs)を有するBAW共振器のドープされていない窒化アルミニウム圧電層の厚さに対する、第1及び第2の電極の厚さを示すグラフである。とりわけ、約2200MHzの直列共振周波数(Fs)における7%という要求された音響結合係数(kt2)に対して、既知のBAW共振器の音響スタックの下部電極の厚さは、約2200Å(ポイント403)でなければならず、該既知のBAW共振器の音響スタックの上部電極の厚さは、約1500Åでなければならない。したがって、既知のフィルターを構成する該既知のBAW共振器では、指定された性能要件を満たすためには、該指定された音響結合係数(kt2)が必要である。この音響結合係数(kt2)を達成するために、AlN圧電層の厚さは実質的に固定されて、該既知のBAW共振器の音響スタックの電極の対応する厚さが比較的小さい厚さに制限される。
該既知のBAW共振器の音響スタックの電極の厚さが比較的小さいと、シート抵抗は大きくなり、その結果、該BAW共振器の直列抵抗(Rs)が大きくなって、抵抗損が増大する。さらに、該既知のBAW共振器の電極のシート抵抗が比較的大きいと、直列共振周波数(Fs)の近辺における品質係数(Qs)は望ましくないほどに小さくなる。さらに、電極の厚さが比較的小さいと、該既知のBAW共振器の音響スタックは、大きな並列抵抗(Rp)にとって望ましくないものになり、その結果、並列共振周波数Fpの近辺における品質係数(Qp)が望ましくないほどに小さくなってしまう。そのため、図4A及び図4Bに関連して説明した構成要素を含む該既知のBAW共振器は、許容できない抵抗損、及び、許容できない低いQ値を有する。
図5Aは、代表的な1実施形態による、希土類がドープされた窒化アルミニウム圧電層の厚さに対する音響結合係数(kt2)(の関係)を示すグラフである。AlN層は、フィルター(たとえば、複数のBAW共振器から構成されるはしご形フィルタ)に提供される既知のBAW共振器に設けられる。AlNを圧電材料として用いることは例示にすぎず、その他の圧電材料も、該代表的な実施形態のBAW共振器の音響スタックに使用するために考慮されていることに留意されたい。もちろん、図4A〜図5Bの説明に関連して提示されている既知のBAW共振器と代表的な実施形態のBAW共振器の比較のために、該既知のBAW共振器の音響スタックは、選択された圧電層のドープされていない層を備え、一方、該代表的な実施形態のBAW共振器は、選択された圧電層のドープされた層を備えている(または、該既知のBAW共振器の音響スタックについて選択された圧電層はドープされておらず、一方、該代表的な実施形態のBAW共振器の音響スタックについて選択された圧電層はドープされている)。
例示として、BAW共振器を、代表的な1実施形態による上記のFBAR(たとえばFBAR100)またはSMR(たとえばSMR200)とすることができる。さらに、BAW共振器は、例示として、スカンジウムがドープされたアルミニウム圧電層を備え、この場合、ドーピングレベルは約5原子百分率のScである。スカンジウムを希土類元素ドーパントとして用いることは例示にすぎず、他の希土類元素ドーパントも、該代表的な実施形態のBAW共振器の音響スタックに使用するために考慮されていることに留意されたい。さらに、約5.0原子百分率のScというドーピングレベルも例示であって、特定の直列共振周波数(Fs)において所望の電気機械結合係数(kt2)を達成するために、ドーピングレベルを、このドーピングレベルよりも大きくすることも小さくすることもできる。
図5A及び図5Bに関連して説明されているBAW共振器の直列共振周波数は、図4A及び図4Bに関連して説明した既知のBAW共振器の直列共振周波数、すなわち2200MHzと同じである。同様に、図5A及び図5Bに関連して説明されているBAW共振器の帯域幅要件は、図4A及び図4Bに関連して説明した既知のBAW共振器の帯域幅要件、すなわち75MHzと同じである。
この直列共振周波数(Fs)においてこの帯域幅要件を満たすために、電気機械結合係数(kt2)は、この場合も、約7%(ポイント501)である。とりわけ、この特定の直列共振周波数(Fs)においてこの圧電材料で達成することができる最大の電気機械結合係数(kt2)は、約9%(ポイント502)である。図5Aからわかるように、7%という電気機械結合係数(kt2)は、AlNから構成されるScがドープされたAlN層が約6000Åの厚さ(すなわち、ドープされていない上記のAlNの層の厚さ約12500Åの約半分の厚さ)を有することを必要とする。この所望の電気機械結合係数(kt2)を、該既知のBAW共振器のドープされていないAlN層の厚さよりも大幅に小さい厚さで達成することによって、代表的な実施形態のBAW共振器の電極に対する厚さの制約が大幅に緩和される。
図5Bは、代表的な1実施形態による、選択された直列共振周波数(Fs)を有するBAW共振器の希土類元素(がドープされた)窒化アルミニウム圧電層の厚さに対する、第1及び第2の電極の厚さ(の関係)を示すグラフである。とりわけ、約2200MHzの直列共振周波数(Fs)における7%という要求された音響結合係数(kt2)に対して、代表的な1実施形態のBAW共振器の音響スタックの下部電極の厚さは、約4100Å(ポイント503)であり、該既知のBAW共振器の音響スタックの上部電極の厚さは、約3000Å(ポイント504)でなければならない。したがって、代表的な1実施形態によるフィルターのBAW共振器では、指定された性能要件を満たすために、特定の(指定された)音響結合係数(kt2)が必要である。この音響結合係数(kt2)を達成するために、AlN圧電層の厚さは、ドープされていないAlN圧電層を有する既知のBAW共振器に比べて大幅に小さくされ、該代表的な実施形態のBAW共振器の音響スタックの対応する電極の厚さは、ドープされていないAlN圧電層を備える該既知のBAW共振器の電極の厚さよりも大幅に大きくされる。そのため、代表的な実施形態のBAW共振器の音響スタックの電極のシート抵抗は、図4A及び図4Bに関連して説明した既知のBAW共振器の電極のシート抵抗に比べて大幅に小さくなる。これを達成するために、例示として、電極はモリブデンから作製される。
図3に関して説明した電極の厚さに対するシート抵抗の関係を検討すると、該既知のBAW共振器の下部電極(厚さ2200Å)と該代表的な実施形態のBAW共振器の下部電極(厚さ4100Å)との間、及び、該既知のBAW共振器の上部電極(厚さ1500Å)と該代表的な実施形態のBAW共振器の上部電極(厚さ3000Å)との間で、シート抵抗が大幅に低下していることがわかる。代表的な1実施形態のBAW共振器の音響スタックの電極のシート抵抗がこのようにかなり小さくなると、該BAW共振器の直列抵抗(Rs)は、図4A及び図4Bに関連して説明した既知のBAW共振器の直列抵抗(Rs)に比べて小さくなり、かつ、該実施形態のBAW共振器の抵抗損は、該既知のBAW共振器の抵抗損よりも小さくなる。さらに、該代表的な実施形態のBAW共振器の電極のシート抵抗がかなり小さいと、直列共振周波数Fsの近辺における品質係数(Qs)が改善されることになる。さらに、電極の厚さがかなり大きくなると、該代表的な実施形態のBAW共振器の音響スタックは、大きな並列抵抗(Rp)にとってより望ましいものになり、その結果、並列共振周波数Fpの近辺における品質係数(Qp)は、該既知のBAW共振器の品質係数に比べて有利に大きくなる(上記のとおり、該代表的な実施形態のBAW共振器の上部電極の厚さと下部電極の厚さは、それぞれ、該既知のBAW共振器の上部電極の厚さと下部電極の厚さの約2倍である)。
代表的な実施形態のBAW共振器の性能における上記の改善に加えて、該代表的な実施形態のドープされた圧電層は、他の改善ももたらす。具体的には、8.5%(ポイント510)の音響結合係数(kt2)を、該代表的な実施形態のドープされた圧電層の上記ドーパント及びドーピングレベルで達成することができる。音響結合係数(kt2)がこのように大きくなると、選択された直列共振周波数(Fs)(2200MHz)における帯域幅が大きくなる。さらに、図5Bの検討から、BAW共振器の適切な性能を提供するために、下部電極の厚さ(ポイント506)及び上部電極の厚さ(ポイント508)は、電極の厚さの下限に達していることが理解できる。とりわけ、点線505は、約2500Åで垂直線509と交差(ポイント506)しており、点線507は、約2000Åで垂直線509と交差(ポイント508)している。そのため、代表的な1実施形態のBAW共振器の音響スタックの下部電極及び上部電極の厚さが、許容可能な最小レベルに達しているときでも、代表的な実施形態のBAW共振器から構成されるフィルターの帯域幅を大幅に大きくすることができる。
より一般的には、図5A及び図5Bに関連して説明した、Scが5原子百分率までドープされたAlN圧電層を有し、かつ、2200MHzの直列共振周波数(Fs)を有するBAW共振器の場合、所望の帯域幅に依存して、電気機械結合係数kt2は、約6.5%〜約9.0%の範囲内の値をとりうる。これらのパラメータを有する場合には、Scがドープされた該圧電層は、約4600Å〜約12000Åの範囲内の厚さを有する。さらに、第1の電極の厚さは、約3300Å〜約2000Åの範囲内にあり、第2の電極の厚さは、約4500Å〜約2500Åの範囲内にある。
図6Aは、代表的な1実施形態による、希土類がドープされた窒化アルミニウム圧電層の厚さに対する音響結合係数(kt2)(の関係)を示すグラフである。AlN層は、フィルター(たとえば、複数のBAW共振器から構成されるはしご形フィルタ)に提供される既知のBAW共振器に設けられる。AlNを圧電材料として用いることは例示にすぎず、その他の圧電材料も、該代表的な実施形態のBAW共振器の音響スタックに使用するために考慮されていることに留意されたい。もちろん、図4A〜図5Bの説明に関連して提示されている既知のBAW共振器と代表的な実施形態のBAW共振器の比較のために、該既知のBAW共振器の音響スタックは、選択された圧電層のドープされていない層を備え、一方、該代表的な実施形態のBAW共振器は、選択された圧電層のドープされた層を備えている(または、該既知のBAW共振器の音響スタックについて選択された圧電層はドープされておらず、一方、該代表的な実施形態のBAW共振器の音響スタックについて選択された圧電層はドープされている)。
例示として、BAW共振器を、代表的な1実施形態による上記のFBAR(たとえばFBAR100)またはSMR(たとえばSMR200)とすることができる。さらに、BAW共振器は、例示として、スカンジウムがドープされたアルミニウム圧電層を備え、この場合、ドーピングレベルは約9原子百分率のScである。スカンジウムを希土類元素ドーパントとして用いることは例示にすぎず、他の希土類元素ドーパントも、該代表的な実施形態のBAW共振器の音響スタックに使用するために考慮されていることに留意されたい。さらに、約9.0原子百分率のScというドーピングレベルも例示であって、ある特定の直列共振周波数(Fs)において所望の電気機械結合係数(kt2)を達成するために、ドーピングレベルを、このドーピングレベルよりも大きくすることも小さくすることもできる。
図6A及び図6Bに関連して説明されているBAW共振器の直列共振周波数は、図4A及び図4Bに関連して説明した既知のBAW共振器の直列共振周波数、すなわち2200MHzと同じである。同様に、図6A及び図6Bに関連して説明されているBAW共振器の帯域幅要件は、図4A及び図4Bに関連して説明した既知のBAW共振器の帯域幅要件、すなわち75MHzと同じである。
この直列共振周波数(Fs)においてこの帯域幅要件を満たすために、電気機械結合係数(kt2)は、この場合も、約7%(ポイント601)である。とりわけ、この特定の直列共振周波数(Fs)においてこの圧電材料で達成することができる最大の電気機械結合係数(kt2)は、約10%(ポイント602)である。図6Aの検討からわかるように、7%という電気機械結合係数(kt2)は、AlNから構成されるScがドープされたAlN層が約4500Åの厚さを有することを必要とする。この所望の電気機械結合係数(kt2)を、該既知のBAW共振器のドープされていないAlN層の厚さよりも大幅に小さい厚さで達成することによって、代表的な実施形態のBAW共振器の電極に対する厚さの制約が大幅に緩和される。
図6Bは、代表的な1実施形態による、選択された直列共振周波数(Fs)を有するBAW共振器の希土類元素(がドープされた)窒化アルミニウム圧電層の厚さに対する、第1及び第2の電極の厚さ(の関係)を示すグラフである。とりわけ、約2200MHzの直列共振周波数(Fs)における7%という要求された音響結合係数(kt2)に対して、代表的な1実施形態のBAW共振器の音響スタックの下部電極の厚さは、約4500Å(ポイント603)であり、該既知のBAW共振器の音響スタックの上部電極の厚さは、約3700Å(ポイント604)でなければならない。したがって、代表的な1実施形態によるフィルターのBAW共振器では、指定された性能要件を満たすために、特定の(指定された)音響結合係数(kt2)が必要である。この音響結合係数(kt2)を達成するために、AlN圧電層の厚さは、ドープされていないAlN圧電層を有する既知のBAW共振器に比べて大幅に小さくされ、該代表的な実施形態のBAW共振器の音響スタックの対応する電極の厚さは、ドープされていないAlN圧電層を備える該既知のBAW共振器の電極の厚さよりも大幅に大きい。そのため、代表的な実施形態のBAW共振器の音響スタックの電極のシート抵抗は、図4A及び図4Bに関連して説明した既知のBAW共振器の電極のシート抵抗に比べて大幅に小さい。これを達成するために、例示として、それらの電極はモリブデンから作製されたものであることが想定されている。
図3に関して説明した電極の厚さに対するシート抵抗の関係を検討すると、該既知のBAW共振器の下部電極(厚さ2200Å)と該代表的な実施形態のBAW共振器の下部電極(厚さ4500Å)との間、及び、該既知のBAW共振器の上部電極(厚さ1500Å)と該代表的な実施形態のBAW共振器の上部電極(厚さ3700Å)との間で、シート抵抗が大幅に低下していることがわかる。代表的な1実施形態のBAW共振器の音響スタックの電極のシート抵抗がこのようにかなり小さくなると、該BAW共振器の直列抵抗(Rs)は、図4A及び図4Bに関連して説明した既知のBAW共振器の直列抵抗(Rs)に比べて小さくなり、かつ、該実施形態のBAW共振器の抵抗損は、該既知のBAW共振器の抵抗損よりも小さくなる。さらに、該代表的な実施形態のBAW共振器の電極のシート抵抗がかなり小さいと、直列共振周波数Fsの近辺における品質係数(Qs)が改善されることになる。さらに、電極の厚さがかなり大きくなると、該代表的な実施形態のBAW共振器の音響スタックは、大きな並列抵抗(Rp)にとってより望ましいものになり、その結果、並列共振周波数Fpの近辺における品質係数(Qp)は、該既知のBAW共振器の品質係数に比べて有利に大きくなる。
代表的な実施形態のBAW共振器の性能における上記の改善に加えて、該代表的な実施形態のドープされた圧電層は、他の改善ももたらす。具体的には、9.7%(ポイント610)の音響結合係数(kt2)を、該代表的な実施形態のドープされた圧電層の上記ドーパント及びドーピングレベルで達成することができる。音響結合係数(kt2)がこのように大きくなると、選択された直列共振周波数(Fs)(2200MHz)における帯域幅が大きくなる。さらに、図6Bの検討から、BAW共振器の適切な性能を提供するために、下部電極の厚さ(ポイント606)及び上部電極の厚さ(ポイント608)は、電極の厚さの下限に達していることが理解できる。とりわけ、点線605は、約2900Åで垂直線609と交差(ポイント606)しており、点線607は、約2000Åで垂直線609と交差(ポイント608)している。そのため、代表的な1実施形態のBAW共振器の音響スタックの下部電極及び上部電極の厚さが、許容可能な最小レベルに達しているときでも、代表的な実施形態のBAW共振器から構成されるフィルターの帯域幅を大幅に大きくすることができる。
より一般的に、図6A及び図6Bに関連して説明した、Scが9.0原子百分率までドープされたAlN圧電層を有し、かつ、2200MHzの直列共振周波数(Fs)を有するBAW共振器の場合、所望の帯域幅に依存して、電気機械結合係数kt2は、約6.5%〜約9.7%の範囲内の値をとりうる。これらのパラメータを有する場合には、Scがドープされた該圧電層は、約4200Å〜約10000Åの範囲内の厚さを有する。さらに、第1の電極の厚さは、約3900Å〜約2000Åの範囲内にあり、第2の電極の厚さは、約4500Å〜約2900Åの範囲内にある。
図5A〜図6Bに関連して説明した、特定の電気機械結合係数kt2を達成するために使用される特定の圧電材料、希土類ドーパント、及びドーピングレベルは例示にすぎず、代表的な実施形態のBAW共振器の音響スタック中の電極の厚さを、ドープされていない圧電層を備える既知のBAW共振器の電極の厚さよりも厚くできるようにすることによって、該代表的な実施形態のBAW共振器の上記の性能パラメータを維持もしくは改善するために、所望の帯域幅を提供するための適切な値の電気機械結合係数kt2を提供し、しかも、ドープされていない同じ圧電材料よりも厚さを小さくすることを全体的な目的として、他の材料、ドーパント及びドーピングレベルも考慮されていることを強調しておく。
当業者には、本教示にしたがう多くの変形形態が可能であり、それらの変形形態も添付の特許請求の範囲内にあることが理解されよう。本明細書、図面、及び特許請求の範囲を知得した当業者には、それらの変形形態及び他の変形形態が明らかになるであろう。したがって、本発明は、添付の特許請求に記載された発明の思想及び範囲によってのみ限定される。
以下に、本発明の種々の構成要件の組み合わせからなる例示的な実施態様を示す。
1.第1電極厚さを有する第1の電極と、
第2電極厚さを有する第2の電極と、
圧電層厚さを有して、前記第1の電極と前記第2の電極の間に配置された圧電層
を備えるバルク音響(BAW)共振器であって、
前記圧電層は、少なくとも1つの希土類元素がドープされた圧電材料を含み、
前記BAW共振器の特定の音響結合係数(kt2)値及び直列共振周波数(Fs)について、前記第1電極厚さと前記第2電極厚さが、それぞれ、ドープされていない圧電層を備えるBAW共振器の第1の電極の厚さと第2の電極の厚さよりも大きいことからなる、BAW共振器。
2.前記特定のFs及びkt2値について、前記第1電極厚さ及び前記第2電極厚さの各々が、前記ドープされていない圧電層を備える前記BAW共振器の第1の電極の厚さと第2の電極の厚さの約2倍である、上項1のBAW共振器。
3.前記kt2は、約6,5%〜約9.0%未満の範囲内にある、上項1のBAW共振器。
4.前記圧電材料は、窒化アルミニウム(AlN)からなる、上項1のBAW共振器。
5.前記少なくとも1つの希土類元素は、スカンジウム(Sc)を含む、上項4のBAW共振器
6.前記AlN圧電材料中のScの原子百分率は、約0.5%〜約10.0%未満の範囲内にある、上項5のBAW共振器。
7.前記AlN圧電材料中のScの原子百分率は、約2.5%〜約5.0%未満の範囲内にある、上項5のBAW共振器。
8.前記特定のFs及びkt2値について、前記第1電極厚さ及び前記第2電極厚さの各々が、前記ドープされていない圧電層を備える前記BAW共振器の第1の電極の厚さと第2の電極の厚さの約2倍である、上項1のBAW共振器。

Claims (25)

  1. 第1電極厚さを有する第1の電極と、
    第2電極厚さを有する第2の電極と、
    圧電層厚さを有して、前記第1の電極と前記第2の電極の間に配置された圧電層
    を備えるバルク音響(BAW)共振器であって、
    前記圧電層は、少なくとも1つの希土類元素がドープされた圧電材料を含み、
    前記BAW共振器の特定の音響結合係数(kt2)値及び直列共振周波数(Fs)に対して、前記第1電極厚さと前記第2電極厚さが、それぞれ、ドープされていない圧電層を備えるBAW共振器の第1の電極の厚さと第2の電極の厚さよりも大きいことからなる、BAW共振器。
  2. 前記特定のFs及びkt2値に対して、少なくとも1つの希土類元素がドープされた前記圧電材料を含む前記圧電層の厚さは、前記ドープされていない圧電層の厚さよりも薄い、請求項1のBAW共振器。
  3. 前記特定のFs及びkt2値に対して、前記第1電極厚さ及び前記第2電極厚さが、それぞれ、前記ドープされていない圧電層を備える前記BAW共振器の第1の電極の厚さと第2の電極の厚さの約2倍である、請求項1のBAW共振器。
  4. 前記kt2は、約7.0%である、請求項1のBAW共振器。
  5. 少なくとも1つの希土類元素がドープされた前記圧電材料を含む前記圧電層は、約5800Åの厚さを有する、請求項4のBAW共振器。
  6. 前記第1の電極は、約4100Åの厚さを有する、請求項4のBAW共振器。
  7. 前記第2の電極は、約3000Åの厚さを有する、請求項4のBAW共振器。
  8. 前記kt2は、約6.5%〜約9.0%の範囲内にある、請求項1のBAW共振器。
  9. 少なくとも1つの希土類元素がドープされた前記圧電材料を含む前記圧電層は、約4600Å〜約12000Åの範囲内の厚さを有する、請求項8のBAW共振器。
  10. 前記第1の電極は、約3300Å〜約2000Åの範囲内の厚さを有する、請求項8のBAW共振器。
  11. 前記第2の電極は、約4500Å〜約2500Åの範囲内の厚さを有する、請求項8のBAW共振器。
  12. 前記特定のFs及びkt2値に対して、前記第1電極厚さ及び前記第2電極厚さが、それぞれ、ドープされていない圧電層を備える前記BAW共振器の第1の電極の厚さと第2の電極の厚さの約2倍である、請求項1のBAW共振器。
  13. 前記特定のFs及びkt2値に対して、少なくとも1つの希土類元素がドープされた前記圧電材料を含む前記圧電層の厚さは、前記ドープされていない圧電層の厚さの約半分である、請求項2のBAW共振器。
  14. 前記第1の電極、前記第2の電極、及び前記圧電層の下に配置された音響反射器をさらに備え、
    前記音響反射器と前記第1の電極と前記第2の電極と前記圧電層のオーバーラップ部分が、前記音響共振器の活性領域を画定する、請求項1のBAW共振器。
  15. 前記音響反射器は、基板内に配置されたキャビティを備え、該基板の上に、前記第1の電極、前記第2の電極、及び前記圧電層が配置される、請求項1のBAW共振器。
  16. 前記音響反射器は、高音響インピーダンスと低音響インピーダンスを交互に有する複数の層から構成される、請求項1のBAW共振器。
  17. 前記圧電材料は、窒化アルミニウム(AlN)からなる、請求項1のBAW共振器。
  18. 前記少なくとも1つの希土類元素は、前記AlN圧電材料の結晶格子に組み込まれる、請求項17のBAW共振器。
  19. 前記少なくとも1つの希土類元素は、スカンジウム(Sc)を含む、請求項17のBAW共振器。
  20. 前記少なくとも1つの希土類元素は、前記AlN圧電材料の結晶格子に組み込まれた2つ以上の希土類元素を含む、請求項17のBAW共振器。
  21. 前記少なくとも2つの希土類元素は、スカンジウム(Sc)及びエルビウム(Er)を含む、請求項20のBAW共振器。
  22. 前記少なくとも2つの希土類元素は、イットリウム(Y)をさらに含む、請求項17のBAW共振器。
  23. 前記AlN圧電材料中のScの原子百分率は、約0.5%〜約10.0%の範囲内にある、請求項19のBAW共振器。
  24. 前記AlN圧電材料中のScの原子百分率は、約0.5%〜約44%の範囲内にある、請求項19のBAW共振器。
  25. 前記AlN圧電材料中のScの原子百分率は、約2.5%〜約5.0%の範囲内にある、請求項19のBAW共振器。
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