JP2015160799A - ガラス板製造装置及びガラス板の製造方法 - Google Patents

ガラス板製造装置及びガラス板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ガラス板製造装置を構成する流通管におけるフランジ部分と管部分の接合面での破損を防止すること。【解決手段】熔解部、清澄部、撹拌部、成形部を少なくとも構成として有し、前記各構成間を接続して熔融ガラスを流通させる流通管を有し、前記流通管は少なくとも一端にフランジを有する管から構成され、前記フランジと前記管との間に連接部分を有し、前記フランジは白金又は白金合金から選ばれた一種の材料から構成され、前記管は白金又は白金合金以外の材料から構成され、ガラス板製造装置において、前記フランジと前記管との連接部分が湾曲面で構成されている、ことを特徴とする、前記ガラス板の製造装置である。【選択図】図3

Description

本発明は、ガラス板製造装置及びガラス板の製造方法に関する。
ガラス板を製造する際、ガラス原料を熔解炉で熔融して熔融ガラスをつくり、この後熔融ガラスを清澄管で清澄し、清澄後の熔融ガラスを、例えば成形体を用いてシートガラスに成形する。熔解炉でつくられた熔融ガラスは移送管を通して清澄管に送られる。
特許文献1には、熔解炉、移送管及び清澄管のそれぞれの当接する端部を通過し前記端部の間にある空隙に進入する熔融ガラスを、前記端部が冷却固化することにより前記熔解炉と前記移送管と前記清澄管とを熔融ガラスの流路として形成することを特徴とするガラス板の製造方法が記載されている。
特許文献2には、白金もしくは白金合金に金属酸化物を分散させてなる強化白金製の中空管の外周に白金または白金合金製のフランジを気密接合する方法が記載されている。
ところで、上記特許文献1に記載されたガラス板の製造方法では、熔解炉と移送管と清澄管とを接続し、さらに、清澄管以降、熔融ガラスからシートガラスをつくるための成形装置までの熔融ガラスの流路を確保した後、ガラス板の製造が開始される。このとき、白金又は白金合金で構成されたフランジ部分と強化白金又は強化白金合金で構成された管部分が接合されて構成された移送管は、フランジ部分の通電加熱により千数百度に昇温されるので熱膨張し、フランジ部分と管部分の接合面における引っ張り強度差による応力集中により破損を生じる。この破損は、移送管からの熔融ガラスの漏れ、及び破損した移送管からの異物混入により、製品の歩留り低下等の原因となる。
図4は、上記特許文献1における移送管を、フランジ204a及び管204bからなり、角部IIを有する移送管204の形状の一例(図4(a))及び図4(a)における部分Aの拡大図(図4(b))として示す。
移送管204は、フランジ204aの通電加熱により千数百度に昇温されるので、フランジ204a及びフランジ204aを介して熱の伝播を受ける管204bは共に熱膨張する。ここで、フランジ204a及び管204bは、互いに異なる材料から構成されることにより引っ張り強度が異なるため、フランジ204a及び管204bとの接合面における角部IIで応力集中が生じる。角部IIとは、移送管204のフランジ204a及び管204bとの接合部分が角度を有する部分である。移送管204は、角部IIにおいては、その形状により応力集中を緩和することができないため、フランジ204a及び管204bの接合面において破損を生じる。この破損は、移送管204からの熔融ガラスMGの漏れ、及び破損した移送管204を介した熔融ガラスへの異物混入の原因となる。
特開第2013−216535号公報 特許第4872909号明細書
そこで、本発明者らは、フランジ部分と管部分との接合面での破損の原因が、接合面が角部であることにより、前記接合面に引っ張り強度差による応力が集中することにあることを見出し、連接部分を湾曲面で構成した流通管で構成したガラス板製造装置及びガラス板の製造方法とすることにより、本発明を完成した。
よって、本発明は、
熔解部、清澄部、撹拌部、成形部を少なくとも構成として有し、
前記各構成間を接続して熔融ガラスを流通させる流通管を有し、前記流通管は少なくとも一端にフランジを有する管から構成され、前記フランジと前記管との間に連接部分を有し、前記フランジは白金又は白金合金から選ばれた一種の材料から構成され、前記管は白金又は白金合金以外の材料から構成され、
ガラス板製造装置において、
前記フランジと前記管との連接部分が湾曲面で構成されている、ことにより、前記連接部分の破損を防止することを目的とする。
本発明の一態様は、ガラス板製造装置である。当該製造装置は、
熔解部、清澄部、撹拌部、成形部を少なくとも構成として有し、
前記各構成間を接続して熔融ガラスを流通させる流通管を有し、前記流通管は少なくとも一端にフランジを有する管から構成され、前記フランジと前記管との間に連接部分を有し、前記フランジは白金又は白金合金から選ばれた一種の材料から構成され、前記管は白金又は白金合金以外の材料から構成され、
ガラス板製造装置において、
前記フランジと前記管との連接部分が湾曲面で構成されている。
前記ガラス板製造装置の好ましい他の一態様では、前記フランジには、軸方向の応力が付与されている。
本発明の他の一態様は、ガラス板の製造方法である。当該製造方法は、
熔解部、清澄部、撹拌部、成形部を少なくとも構成として有し、
前記各構成間を接続して熔融ガラスを流通させる流通管を有し、前記流通管は少なくとも一端にフランジを有する管から構成され、前記フランジと前記管との間に連接部分を有し、前記フランジは白金又は白金合金から選ばれた一種の材料から構成され、前記管は白金又は白金合金以外の材料から構成され、
ガラス板製造装置において、
前記フランジと前記管との連接部分が湾曲面で構成されているガラス板製造装置によってガラス板を製造する。
上記の製造装置及びガラス板の製造方法によれば、フランジと管との連接部分を湾曲面とすることにより、従来技術における移送管の角部における引っ張り強度差による応力が緩和されるため、当該連接部分の破損を防止することができる。
図1は、本実施形態における熔解工程〜切断工程を行うガラス板製造装置の一例を模式的に示す図である。 図2は、本実施形態のガラス板の製造方法の工程の一例を示す図である。 図3は、本実施形態の流通管の形状の一例を示す図(図3(a))、及び図3(a)における部分Aの拡大図(図3(b))である。 図4は、従来技術における移送管の形状の一例を示す図(図4(a))、及び図4(a)における部分Aの拡大図(図4(b))である。
以下、図面を参照しながら、本発明のガラス板製造装置及びガラス板の製造方法についてさらに説明する。
図1は、本実施形態のガラス板製造装置の一例を示す図である。
(ガラス板製造装置)
図1は、本実施形態における熔解工程(ST1)〜切断工程(ST7)を行うガラス板製造装置の一例を模式的に示す図である。当該装置は、図1に示すように、主に熔解装置100と、成形装置200と、切断装置300と、を有する。熔解装置100は、熔解炉101と、清澄管102と、攪拌槽103と、流通管104、105、106と、を有する。
図1に示す熔解装置101では、ガラス原料の投入がバケット101dを用いて行われる。清澄管102では、熔融ガラスMGの温度を調整して、清澄剤の酸化還元反応を利用して熔融ガラスMGの清澄が行われる。さらに、攪拌槽103では、スターラ103aによって熔融ガラスMGが攪拌されて均質化される。成形装置200では、成形体210を用いたオーバーフローダウンドロー法により、熔融ガラスMGからガラス板SGが成形される。
なお、図1では、流通管104は熔解炉101と清澄管102とを接続する移送管であるが、流通管104は、熔解炉101に接続された処理槽と清澄管102を接続する移送管であってもよい。処理槽として、例えば、酸素ガスを熔融ガラスに供給するとともに、熔融ガラスMGの温度を低下させて清澄剤に上記酸素ガスの一部を吸収させる処理槽が挙げられる。
(流通管)
次に、本発明の特徴である、流通管104について詳述する。なお、流通管105及び106については、後述する。
図3は、本発明の流通管104の形状の一例を示す図(図3(a))、及び図3(a)における部分Aの拡大図(図3(b))を示す。
流通管104は、本発明のガラス板の製造装置において使用する。流通管104は、熔解炉101及び清澄管102を接続する。流通管104は、熔解炉101においてガラス原料を熔解してつくられた熔融ガラスMGを、清澄管102へ搬送する役目を果たす。
流通管104は、フランジ104aを有する。フランジ104aは、白金又は白金合金から選ばれた一種の材料からなる。フランジ104aは、その周囲に、通電加熱用の電極を備える。通電加熱の方法については後述する。
流通管104は、管104bを有する。管104bは、強化白金又は強化白金合金から選ばれた一種の材料からなる。
流通管104におけるフランジ104aと管104bとの連接部分は、図3(b)に示すとおり、湾曲面Iで構成されている。
図3(a)は、流通管104の一端にフランジ104aがある場合を示すが、流通管104は、少なくとも一端にフランジ104aを有していればよい。よって、流通管104は、両端にフランジ104aを有していてもよく、この場合にも、一端にフランジ104aがある場合と同様の効果が得られる。
(連接部分)
連接部分とは、流通管104におけるフランジ104a及び管104bが接合する部分である。連接部分が湾曲面Iで構成されることにより、従来技術の移送管204における角部II(図4(b))への応力集中を緩和することができ、流通管104の破損を防止することができる。
(湾曲面I)
湾曲面Iとは、流通管104におけるフランジ104aと管104bとの連接部分の凹面を意味する。
凹面とは、連続した円滑な面を意味するが、非連続的に円滑であって応力集中を回避できる面であってもよい。
湾曲面Iを有することにより、従来技術の移送管204における角部II(図4(b))への応力集中を緩和することができ、流通管104の破損を防止することができる。特に、フランジ104aに軸方向の応力が付与されている場合に、湾曲面Iにおける応力集中を緩和することができる。
白金とは、元素Ptを意味する。白金合金とは、これに限定されないが、例えば、白金−金合金、白金−ロジウム合金(例えば、PtRh10、PtRh20など)などの、白金と他の金属の合金である。
強化白金とは、白金又は白金合金に金属酸化物を分散させてなる強化白金を意味する。金属酸化物は、Al、ZrO又はYに代表される周期表(IUPAC(1989))による)における3族、4族又は13族の金属酸化物である。強化白金合金とは、これに限定されないが、例えば、強化白金−金合金、強化白金−ロジウム合金などである。
(引っ張り強度差)
引っ張り強度差とは、2種の異なる材料の引っ張り強度の差の絶対値を意味する。
移送管204においては、フランジ204a及び管204bは2種の異なる材料で構成されており、前記フランジ204a及び前記管204bの引っ張り強度差が、15MPa(1400℃)以上である場合、移送管204が通電加熱により高温となった場合に、フランジ204a及び管204bとの接合面への応力集中を緩和することができず、移送管204が破損する原因となる。
流通管104の長さは、流通管の寸法に応じて適宜選択される。なお、経済性の観点から、10mm〜5000mmであり、好ましくは、500mm〜3000mmであり、より好ましくは、1000mm〜2000mmである。
前記湾曲面Iの半径は、連接部分にかかる応力を緩和できればいずれであってもよく、流通管104の寸法に応じて適宜選択される。なお、流通管104の湾曲面Iにかかる応力緩和の観点から、R2〜R100であり、好ましくは、R5〜R50である。
前記湾曲面Iの角度は、連接部分にかかる応力を緩和できればいずれであってもよく、流通管104の寸法に応じて適宜選択される。なお、流通管104の湾曲面Iにかかる応力緩和の観点から、30°〜150°であり、好ましくは、60°〜120°である。
なお、流通管104の断面形状は通常真円であるが、連接部分にかかる応力を緩和できればいずれであってもよく、これに限定されない。流通管104の断面形状は、楕円であってもよく、四角形、六角形、八角形等の多角形であってもよい。多角形の場合、流通管104の湾曲面Iにかかる応力緩和の観点から、好ましくは、四角形以上の多角形であり、より好ましくは、多角形の角の部分を丸くした形状であることが好ましい。
(通電加熱)
通電加熱とは、電極に給電(通電)するとジュール熱により電極が発熱し、この発熱を利用して加熱することを意味する。
流通管104は、熔融ガラスMGを通電加熱するために、フランジ104aの周囲に取り付けられた電極を備える。電極に給電するとジュール熱により電極が発熱し、発熱により生じた熱がフランジ104a及び管104bを伝播する。伝播された熱は、流通管104内を流通する熔融ガラスMGに供給され、熔融ガラスMGの温度が上昇する。
熔融ガラスMGの温度は、高い粘度を保つために、千数百度に維持する必要がある。よって、通電加熱により加熱される移送管204は、熔融ガラスMGの温度より高温となる。ここで、フランジ204a及び管204bを有する、従来技術における移送管204は、通電加熱により千数百度より高温となる。すなわち、通電加熱により高温となったフランジ204a及び管204bは熱膨張し、角部IIに引っ張り強度差による応力集中が生じるが、前記角部IIの形状では、引っ張り強度差による応力集中を緩和することができず、フランジ204a及び管204bの接合面において破損を生じる。
本発明によれば、流通管104における連接部分が湾曲面Iで構成されていることにより、上記破損を防止することができる。
(流通管105及び106)
流通管105及び106について説明する。
上述の流通管104が、熔解炉101及び清澄管102を接続するものであるのに対し、流通管105及び106は、それぞれ清澄管102及び攪拌槽103、並びに攪拌槽103及び成形体210を接続するものである点において異なる。しかしながら、上記点を除き、流通管105及び106は、流通管104と同様の構成であり、その効果についても同様であるので、説明を省略する。
(ガラス板の製造方法)
次に、本発明のガラス板製造装置を使用したガラス板の製造方法について、以下に説明する。
(ガラス板の製造方法)
ガラス板の製造方法は、熔解工程(ST1)と、清澄工程(ST2)と、均質化工程(ST3)と、供給工程(ST4)と、成形工程(ST5)と、徐冷工程(ST6)と、切断工程(ST7)と、を主に有する。この他に、研削工程、研磨工程、洗浄工程、検査工程、梱包工程等を有し、梱包工程で積層された複数のガラス基板は、納入先の業者に搬送される。
熔解工程(ST1)は熔解炉で行われる。熔解炉では、ガラス原料を、熔解炉に蓄えられた熔融ガラスMGの液面に投入し、加熱することにより熔融ガラスMGを作る。さらに、熔解炉の内側側壁の1つの底部に設けられた流出口101aから下流工程に向けて熔融ガラスMGを流す。
熔解炉の熔融ガラスMGの加熱は、熔融ガラスMG自身に電気が流れて自ら発熱して加熱する方法に加えて、バーナーによる火炎を補助的に与えてガラス原料を熔解することもできる。なお、ガラス原料には清澄剤が添加される。清澄剤として、SnO、As、Sb等が知られているが、特に制限されない。しかし、環境負荷低減の点から、清澄剤としてSnO(酸化錫)を用いることが好ましい。
清澄工程(ST2)は、少なくとも清澄管において行われる。清澄工程では、清澄管内の熔融ガラスMGが昇温されることにより、熔融ガラス中に含まれるO、COあるいはSOを含んだ泡が、清澄剤の還元反応により生じたOを吸収して成長し、熔融ガラスMGの液面に泡は浮上して放出される。さらに、清澄工程では、熔融ガラスMGの温度を低下させることにより、清澄剤の還元反応により得られた還元物質が酸化反応をする。これにより、熔融ガラスMGに残存する泡中のO等のガス成分が熔融MGガラス中に再吸収されて、泡が消滅する。清澄剤による酸化反応及び還元反応は、熔融ガラスMGの温度を制御することにより行われる。なお、清澄工程は、減圧雰囲気の空間を清澄管につくり、熔融ガラスMGに存在する泡を減圧雰囲気で成長させて脱泡させる減圧脱泡方式を用いることもできる。この場合、清澄剤を用いない点で有効である。なお、清澄工程では、酸化錫を清澄剤として用いた清澄方法を用いる。
均質化工程(ST3)では、清澄管から延びる配管を通って供給された攪拌槽内の熔融ガラスMGを、スターラを用いて攪拌することにより、ガラス成分の均質化を行う。これにより、脈理等の原因であるガラスの組成ムラを低減することができる。
供給工程(ST4)では、攪拌槽から延びる配管を通して熔融ガラスMGが成形装置に供給される。
成形装置では、成形工程(ST5)及び徐冷工程(ST6)が行われる。
成形工程(ST5)では、熔融ガラスMGをガラス板に成形し、ガラス板の流れを作る。成形は、オーバーフローダウンドロー法が用いられる。
徐冷工程(ST6)では、成形されて流れるガラス板が所望の厚さになり、内部歪が生じないように、さらに、反りが生じないように冷却される。
切断工程(ST7)では、切断装置において、成形装置から供給されたガラス板を所定の長さに切断することで、板状のガラス板を得る。切断されたガラス板はさらに、所定のサイズに切断され、目標サイズのガラス基板が作られる。この後、ガラス基板の端面の研削、研磨が行われ、ガラス基板の洗浄が行われ、さらに、気泡等の異常欠陥の有無が検査された後、検査合格品のガラス板が最終製品として梱包される。
本発明のガラス板の製造方法は、流通管104を有するガラス板製造装置を使用する。流通管104は、上述のとおり熔解炉101と清澄管102とを接続する。流通管104は、通電加熱のための電極をフランジ104aの周囲に備えており、電極に給電するとジュール熱により電極が発熱し、発熱により生じた熱がフランジ104a及び管104bを伝播する。伝播された熱は、流通管104内を流通する熔融ガラスMGに供給され、熔融ガラスMGの温度が上昇する。通電加熱により、流通管104の温度は千数百度に達する。
本発明のガラス板の製造方法では、流通管104を有するガラス板製造装置を使用するため、通電加熱により、流通管104の温度が千数百度に達しても連接部分への応力集中による破損を回避することができ、効率よくガラス板を製造することができる。
本実施形態のガラス板の製造方法では、あらゆるガラス板の製造に適用可能ではあるが、特に液晶表示装置、有機EL表示装置及びプラズマディスプレイ装置などのフラットパネルディスプレイ用のガラス基板、あるいは、表示部を覆うカバーガラスの製造に好適である。
(ガラス原料、ガラス組成)
本実施形態のガラス板の製造方法に従ってガラス板を製造するには、所望のガラス組成となるようにガラス原料を調合する。例えば、フラットパネルディスプレイ用のガラス基板を製造する場合は、以下の組成を有するように原料を混合するのが好適である。
(a)SiO:50〜70質量%、
(b)B:5〜18質量%、
(c)Al:10〜25質量%、
(d)MgO:0〜10質量%、
(e)CaO:0〜20質量%、
(f)SrO:0〜20質量%、
(o)BaO:0〜10質量%、
(p)RO:5〜20質量%(但し、Rは、Mg、Ca、SrおよびBaから選ばれる少なくとも1種であり、ガラス板に含有される成分)、
(q)R’O:0.10質量%を超え2.0質量%以下(但し、R’は、Li、Na、およびKから選ばれる少なくとも1種であり、ガラス板に含有されるアルカリ金属成分)、
(r)酸化スズ、酸化鉄、および、酸化セリウムなどから選ばれる少なくとも1種の金属酸化物を合計で0.05〜1.5質量%。
なお、(q)R’Oは必須ではないため、含有させなくてもよい。この場合、R’Oを実質的に含まない無アルカリガラスとなり、ガラス板からR’Oが流出してTFTを破壊するおそれを低減することができる。他方、あえて(q)R’Oを、0.10質量%を超え2.0質量%以下含有させることによって、TFT特性の劣化やガラスの熱膨張を一定範囲内に抑制しつつ、ガラスの塩基性度を高め、価数変動する金属の酸化を容易にして、清澄性を高めることができる。さらに、ガラスの比抵抗を低下させることができるので、熔解槽101にて電気熔融を行うためには好適となる。
(実施例)
以下、実施例により本発明をさらに説明する。
本実施例では、管部分が白金合金(PtRh20)で構成され、フランジ部分が強化白金合金(PtRh20にZrOを分散させたもの)で構成された流通管を作製し、前記流通管を有するガラス板製造装置を使用した。前記白金合金と前記強化白金合金との引っ張り強度差は、約20MPaである。前記流通管は、管とフランジとの連接部分が湾曲面で構成されているため、1600℃で100時間の通電加熱後も破損しなかった。
一方、同様の条件において、従来技術の移送管を有するガラス板製造装置を使用した場合には、管とフランジとの連接部分が湾曲面で構成されていない角部であるため、24時間の通電加熱後に移送管の角部が破損した。
以上により、本発明のガラス板製造装置及びガラス板の製造方法によれば、流通管の破損を防止することができ、問題なくガラス板を製造することができた。
以上、本発明のガラス板製造装置及びガラス板の製造方法について詳細に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良又は変更をしてもよいことはもちろんである。
本発明は、ガラス板の製造に種々適用可能である。
100 熔解装置
200 成形装置
300 切断装置
104 流通管
104a フランジ
104b 管
204 従来技術における移送管
204a 従来技術におけるフランジ
204b 従来技術における管
I 湾曲面
II 角部

Claims (3)

  1. 熔解部、清澄部、撹拌部、成形部を少なくとも構成として有し、
    前記各構成間を接続して熔融ガラスを流通させる流通管を有し、前記流通管は少なくとも一端にフランジを有する管から構成され、前記フランジと前記管との間に連接部分を有し、前記フランジは白金又は白金合金から選ばれた一種の材料から構成され、前記管は白金又は白金合金以外の材料から構成され、
    ガラス板製造装置において、
    前記フランジと前記管との連接部分が湾曲面で構成されている、
    ことを特徴とする、前記ガラス板の製造装置。
  2. 前記フランジには、軸方向の応力が付与されている、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の製造装置。
  3. 請求項1又は2に記載のガラス板製造装置によってガラス板を製造する、
    ガラス板の製造方法。

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