JP2015160407A - 液体受容装置及び液体噴射装置 - Google Patents

液体受容装置及び液体噴射装置 Download PDF

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Abstract

【課題】液体を保持した液体保持部が移動するときまたは停止するときに、慣性力によって流動する液体の飛散を抑制することができる液体受容装置及び液体噴射装置を提供する。
【解決手段】液体受容装置15は、底部45及び底部45に突設される周壁部46を有して、底部45と周壁部46とが液体を貯留可能な液体貯留部47を形成する液体保持部32を備える。液体保持部32は、重力方向Zと交差する移動方向に移動可能であり、液体貯留部47において底部45よりも鉛直方向上方に突出する突出部51を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、インクなどの液体を受容可能な液体受容装置及び液体噴射装置に関する。
液体噴射装置の一例として、記録ヘッドに設けたノズルからインクを吐出することで印刷を行うインクジェット式のプリンターがある。こうしたプリンターのうちには、ノズルから排出されるインクを受容可能なキャップ部材を備え、キャップ部材の水平姿勢を維持させながら、同キャップ部材を移動させるものがある(例えば、特許文献1)。
特開2011−16314号公報
ところで、液体を保持したキャップ部材を重力方向と交差する移動方向に移動させると、キャップ部材に保持された液体は、慣性力によって移動方向の反対方向に流動しようとする。また、移動するキャップ部材を急停止させると、キャップ部材に保持された液体は、慣性力によって移動方向に流動しようとする。そして、このように慣性力によって流動する液体がキャップ部材の周壁に衝突すると、液体がキャップ部材から溢れて周囲に飛散し、装置内が汚れてしまうという課題がある。
なお、このような課題は、インクを受容するキャップ部材に限らず、フラッシングに伴ってノズルから吐出される液体を受容するフラッシングボックスなど、液体を保持した状態で移動する液体保持部を備える液体受容装置及び液体噴射装置においては、概ね共通したものとなっている。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、液体を保持した液体保持部が移動するときまたは停止するときに、慣性力によって流動する液体の飛散を抑制することができる液体受容装置及び液体噴射装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決する液体受容装置は、底部及び前記底部に突設される周壁部を有して、前記底部と前記周壁部とが液体を貯留可能な液体貯留部を形成する液体保持部を備え、前記液体保持部は、重力方向と交差する移動方向に移動可能であり、前記液体貯留部において前記底部よりも鉛直方向上方に突出する突出部を有する。
この構成によれば、液体保持部が移動または停止するときに、慣性力によって液体貯留部内を流動しようとする液体が突出部にぶつかることによって、移動方向に沿う液体の流速が遅くなったり、周壁部まで到達する液体の量が少なくなったりする。そのため、慣性力によって流動する液体が周壁部にぶつかったとしても、周壁部を超えて溢れ出るには至りにくい。したがって、液体を保持した液体保持部が移動するときまたは停止するときに、慣性力によって流動する液体の飛散を抑制することができる。
上記液体受容装置において、前記底部には前記液体貯留部に貯留された液体を排出するための排出孔が設けられるとともに、前記周壁部は前記排出孔を囲むように前記底部に突設され、前記液体貯留部には、重力方向及び前記移動方向と交差する前記底部の延設方向において前記突出部と並ぶ位置に、前記移動方向に沿う液体の流動を許容する通路部が設けられる。
この構成によれば、液体貯留部には、底部の延設方向において突出部と並ぶ位置に通路部が設けられるので、底部に沿って流れる液体は、通路部を通じて移動方向に沿って流動することができる。したがって、液体貯留部に貯留された液体を通路部を通じて流動させて、排出孔に流入させることができる。
上記液体受容装置では、前記液体貯留部において、前記突出部と前記移動方向に並ぶ位置には前記通路部が設けられるとともに前記通路部と前記移動方向に並ぶ位置には前記突出部が設けられる。
この構成によれば、通路部を通じて移動方向に沿う方向に流動した液体は、通路部と移動方向に並ぶ位置に配置された突出部にぶつかる。また、突出部にぶつかった液体は突出部に沿って移動方向と交差する方向に流動して通路部を通過した後に、突出部と移動方向に並ぶ位置にある通路部に向けて流れる。これにより、液体を移動方向に沿って分流と合流を繰り返して蛇行するように流動させることができるので、液体の移動方向に沿う流動速度を低減して、周壁部に衝突する液体の流速を遅くしたり、周壁部に衝突する液体の量を少なくしたりすることができる。
上記液体受容装置において、前記液体貯留部には、前記延設方向において偶数の前記突出部と奇数の前記通路部とが交互に並ぶ第1の列と、前記延設方向において奇数の前記突出部と偶数の前記通路部とが交互に並ぶ第2の列とが、前記移動方向に交互に並ぶように設けられる。
この構成によれば、延設方向及び移動方向に沿って突出部及び通路部が規則正しく配置されるので、液体貯留部内を流動する液体の流速や量の偏りを低減することができる。
上記液体受容装置において、前記突出部及び前記通路部は、前記液体貯留部の前記延設方向における中心線を対象軸として線対称をなすように配置される。
この構成によれば、延設方向において突出部及び通路部が規則正しく配置されるので、液体貯留部内を流動する液体の流速や量の偏りを低減することができる。
上記液体受容装置において、前記突出部は前記底部に突設され、前記底部からの突出高さは、前記突出部よりも前記周壁部の方が高い。
この構成によれば、液体貯留部内を流動して突出部にぶつかった液体が突出部を乗り越えて流動した場合にも、突出部よりも高い周壁部によって液体が液体貯留部の外に溢れ出ることを抑制することができる。
上記液体受容装置において、前記移動方向は実質的に水平な方向である。
この構成によれば、液体保持部が実質的に水平な方向に移動するときや、このような移動を停止するときに、慣性力によって水平方向に流動しようとする液体の勢いを、鉛直方向上方に突出する突出部によって低減することができる。
上記液体受容装置において、前記移動方向は重力方向及び水平方向と交差する方向であり、前記突出部は、前記移動方向において前記周壁部から離れた位置に配置される。
液体保持部が水平方向と交差する方向に移動すると、液体を流動させる慣性力に鉛直方向に作用する成分が含まれることになるので、突出部にぶつかった液体が突出部を乗り越えて流動するおそれがある。その点、上記構成によれば、突出部は移動方向において周壁部から離れた位置に配置されるので、突出部にぶつかった液体が突出部を乗り越えて流動した場合にも、その先にある周壁部によって液体の流動を抑制することができる。
上記液体受容装置において、前記液体保持部は、液体を受容可能な受容位置と、前記受容位置よりも鉛直方向下方に設定される待機位置との間で移動可能であり、前記液体保持部の移動経路は、前記待機位置から実質的に水平方向に延びる部分と、前記受容位置から実質的に重力方向に延びる部分とを含む。
この構成によれば、液体保持部の移動経路は、液体を受容可能な受容位置から実質的に重力方向に延びる部分を含むので、液体保持部が待機位置から移動を開始して受容位置において停止するときに、液体が水平方向に流動しにくい。したがって、液体保持部が受容位置で移動を停止するときに、液体の飛散を抑制することができる。
上記液体受容装置において、前記液体保持部は、前記液体貯留部において前記突出部よりも鉛直方向上方に配置される液体受容部を有し、前記底部が形成する前記液体貯留部の底面の面積をVb、前記突出部を前記底面に投影した面積をVw、前記液体受容部を前記底面に投影した面積をVaとすると、Vb>Va>Vwである。
この構成によれば、液体貯留部には、底面に対する投影面積が突出部よりも大きい液体受容部が突出部よりも鉛直方向上方に配置されているので、突出部を乗り越えて流動しようとする液体の流れを液体受容部によって抑制することができる。また、液体受容部の底面に対する投影面積は底部の面積よりも小さいので、液体受容部が受容した液体を液体貯留部に流入させることができる。
上記液体受容装置において、前記移動方向への移動時及び停止時に、前記底部が水平をなすように前記液体保持部の姿勢を維持させる姿勢維持機構を備える。
この構成によれば、姿勢維持機構によって底部が水平をなすように液体保持部の姿勢が維持されるので、移動方向への移動時及び停止時に液体貯留部に貯留された液体が慣性力によって流動した場合にも、液体が液体貯留部の外にこぼれにくい。
上記課題を解決する液体噴射装置は、液体を噴射可能な液体噴射部と、上記液体受容装置と、を備える。
この構成によれば、上記液体受容装置と同様の作用効果を得ることができる。
一実施形態の液体噴射装置の構成を示す側面図。 一実施形態の液体受容装置の動作を示す側面図。 液体噴射部及び液体受容装置の構成を示す上面図。 図3における4−4線矢視断面図。 移動時の液体保持部を図3に5−5線矢視で示す面で切断した断面図。 停止時の液体保持部を図3に5−5線矢視で示す面で切断した断面図。 (a)は液体保持部の第1変更例を示す上面図で、(b)は液体保持部の第2変更例を示す上面図。 液体保持部の第3変更例を示す断面図。 (a)は液体保持部の第4変更例を示す断面図で、(b)は第4変更例の液体保持部の上面図。 姿勢維持機構の構成及び動作を示す模式図。 他の姿勢維持機構の構成及び動作を示す模式図。
以下、液体噴射装置の実施形態について、図を参照して説明する。液体噴射装置は、例えば、用紙などの媒体に液体の一例であるインクを噴射することによって記録(印刷)を行うインクジェット式のプリンターである。
図1に示すように、液体噴射装置11は、液体を噴射可能な液体噴射部12と、媒体Sを支持するための支持台13と、媒体Sを搬送方向Yに搬送するための搬送機構14と、液体噴射部12から排出される液体を受容する液体受容装置15とを備えている。搬送機構14は、例えば搬送方向Yにおいて印刷領域PAの上流側と下流側とに配置される搬送ローラー21,22を備える。なお、搬送機構14は、媒体Sを載置可能な搬送ベルトを備えるようにしてもよい。
液体噴射部12には液体を液滴として噴射する複数のノズル17が設けられている。液体噴射部12は、搬送機構14によって搬送される媒体Sに対して、印刷領域PAにおいてノズル17から液滴を噴射することで印刷を行う。
支持台13は、印刷領域PAに設定される支持位置(図1に実線で示す位置)と印刷領域PAから離れた退避位置(図1に二点鎖線で示す位置)との間で移動する。例えば、支持台13は、媒体Sが印刷領域PAに搬送されるときには支持位置に移動して、液滴を受容する媒体Sを支持する。また、印刷が終了したときなどには、支持台13は退避位置に移動する。
液体受容装置15は、支持部材31に支持された液体保持部32と、支持部材31を介して液体保持部32を重力方向Zと交差する移動方向に沿って移動させる移動機構33と、液体保持部32に接続される排出機構34と、液体保持部32に接続される大気開放機構35と、を備える。また、液体噴射装置11は、移動機構33、排出機構34及び大気開放機構35の制御を行う制御部100を備える。
図2に示すように、移動機構33は、支持部材31に設けられた突部31aを案内するガイドレール36を有して、液体保持部32を印刷領域PAに設定される受容位置(図2に実線で示す位置)と印刷領域PAから離れた待機位置(図2に二点鎖線で示す位置)との間で移動させる。液体保持部32の待機位置は、例えば受容位置よりも鉛直方向下方であって、受容位置から搬送方向Yに離れた位置に設定される。
ガイドレール36は、待機位置から実質的に水平な方向に延びる水平部36aと、受容位置から水平と交差する方向に斜めに延びる傾斜部36bと、を含む。そして、液体保持部32が受容位置と待機位置との間で移動するときには、支持部材31の突部31aがガイドレール36に案内される。
例えば、液体保持部32が待機位置から受容位置に向けて移動するときには、まず水平部36aに沿って水平方向に移動し、次に傾斜部36bに沿って重力方向Z及び水平方向に対して交差する方向に移動する。なお、ガイドレール36においては、水平部36aと傾斜部36bとの接続部分を湾曲させて、水平部36aと傾斜部36bとの接続部分における液体保持部32の引っかかりを抑制するようにすることが好ましい。
排出機構34は、液体を収容可能な回収体37と、回収体37と液体保持部32とを接続する排出流路38と、排出流路38の途中位置に配置される減圧部39と、を備える。大気開放機構35は、大気開放弁41と、大気開放弁41と液体保持部32とを接続する通気流路42とを備える。排出流路38及び通気流路42は、例えば可撓性を有するチューブからなり、液体保持部32の移動に追従して変位する。
図3に示すように、本実施形態の液体噴射部12は、搬送方向Yと交差する媒体Sの幅方向Xが長手方向になっている。液体噴射部12に設けられた開口面12aには、ノズル17の下流端となる液滴の噴射口23が開口している。
複数のノズル17は、搬送方向Y及び幅方向Xと交差する方向に並んでノズル列Nを形成するとともに、液体噴射部12には幅方向Xに所定の間隔をあけて複数のノズル列Nが配置されている。なお、液体噴射部12に設けられるノズル17の数及びノズル列Nの数は任意に変更することができる。
支持部材31の突部31aは、幅方向Xにおける両端側であって、搬送方向Yにおける上流側となる位置に対をなすように突設されて、支持部材31の幅方向Xにおける両端側に配置された一対のガイドレール36と係合している。
本実施形態において、図3に二点鎖線で示す受容位置から図3に実線で示す待機位置に向かう液体保持部32の移動方向を第1移動方向+M、待機位置から受容位置に向かう液体保持部32の移動方向を第2移動方向−Mとする。すなわち、第1移動方向+Mにおいては、受容位置が移動の始点位置となるとともに待機位置が移動の終点位置となる。また、第2移動方向−Mにおいては、待機位置が移動の始点位置となるとともに受容位置が移動の終点位置となる。なお、本実施形態において、第1移動方向+Mと第2移動方向−Mとを区別しない場合には、移動方向Mと表記することがある。
支持部材31には、液体噴射部12に対応する複数(本実施形態では4つ)の液体保持部32が幅方向Xに並ぶように配置されている。本実施形態の液体保持部32は、排出流路38に連通する排出孔43と、通気流路42に連通する連通孔44と、排出孔43及び連通孔44が設けられる底部45と、排出孔43及び連通孔44を囲むように底部45に突設される周壁部46とを有する。
液体保持部32は、底部45と周壁部46とが液体を貯留可能な液体貯留部47を形成する有底箱状のキャップであり、周壁部46が形成するキャップの開口部は、複数(例えば、4列)のノズル列Nの噴射口23を囲むことができる大きさになっている。なお、液体受容装置15が備える液体保持部32の数は任意に変更することができる。例えば、1つの液体保持部32によって全ての噴射口23を囲む場合には、液体受容装置15が備える液体保持部32は1つでもよい。
液体保持部32が複数ある場合、排出流路38及び通気流路42は、液体保持部32の底部45に接続される一端側が複数に分岐してそれぞれ分岐流路38a,42aになるとともに、複数の分岐流路38a,42aが合流する他端側がそれぞれ回収体37と大気開放弁41とに接続される。
液体保持部32は、液体貯留部47において底部45よりも鉛直方向上方に突出する複数の突出部51を有する。また、液体貯留部47には、重力方向Z及び移動方向Mと交差する底部45の延設方向(本実施形態では幅方向X)において突出部51と並ぶ位置に、移動方向Mに沿う液体の流動を許容する通路部52が設けられる。なお、突出部51は、移動方向Mにおいて周壁部46から離れた位置に配置するのが好ましい。例えば、図3においては、周壁部46のうち、移動方向Mと直交する幅方向Xに延びる部分から離れた位置に突出部51を配置している。
液体貯留部47には、延設方向(幅方向X)において偶数の突出部51と奇数の通路部52とが交互に並ぶ第1の列L1と、延設方向(幅方向X)において奇数の突出部51と偶数の通路部52とが交互に並ぶ第2の列L2とが、移動方向Mに所定の間隔をあけて交互に並ぶように設けるのが好ましい。
また、液体貯留部47において、突出部51と移動方向Mに並ぶ位置には通路部52が配置される一方、通路部52と移動方向Mに並ぶ位置には突出部51が配置されるように、第1の列L1と第2の列L2とを配置するのが好ましい。
ただし、突出部51は、鉛直方向において排出孔43及び連通孔44と重ならない位置に配置するのが好ましい。例えば、第1の列L1と第2の列L2とを配置するにあたって、第1の列L1及び第2の列L2を構成する突出部51が排出孔43または連通孔44と重なる場合には、その位置にある突出部51を省略するのが好ましい。
図4に示すように、液体保持部32の底部45は、液体貯留部47を形成する底面45aを有している。また、突出部51は底部45に突設されているとともに、底部45(底面45a)からの突出高さは、突出部51よりも周壁部46の方が高い。
次に、液体受容装置15の動作について説明する。
液体噴射部12が印刷を終了すると、制御部100が大気開放弁41を閉弁状態にするとともに移動機構33を制御して、待機位置にある液体保持部32を第2移動方向−Mに移動させて、受容位置に配置させる。
そして、図4に示すように、液体保持部32が液体噴射部12に対して相対移動して、周壁部46の先端部分が噴射口23を囲むように液体噴射部12の開口面12aに接触することで、液体貯留部47を閉空間CAにするキャッピングを行う。なお、キャッピングは、受容位置にある液体保持部32に対して液体噴射部12を移動させて行うこともできるし、受容位置にある液体保持部32を液体噴射部12に対して移動させて行うこともできる。このキャッピングによってノズル17が乾燥しにくくなるので、ノズル17の目詰まりによる噴射不良の発生が抑制される。
キャッピングの実行後において印刷を開始するときなどには、液体保持部32が液体噴射部12と離れる方向に相対移動することによって、キャッピングが解除される。なお、キャッピングの際に液体保持部32が接触する対象は開口面12aに限らず、例えば液体噴射部12の側面部分や液体噴射部12を保持する保持体と液体保持部32とを接触させることで、噴射口23が開口する閉空間CAを形成することもできる。
また、ノズル17において液滴の噴射不良が生じた場合などには、噴射不良を解消するためのメンテナンス動作として、大気開放弁41を閉弁状態にするとともに液体保持部32が液体噴射部12のキャッピングを行った状態で、制御部100が減圧部39を駆動させる。これにより、噴射口23が開口する閉空間CAが排出孔43を通じて減圧されて負圧になるので、ノズル17から液体とともに噴射不良の原因となっている気泡等の異物が排出される吸引クリーニングが行われる。また、ノズル17から排出された液体は、液体保持部32の液体貯留部47に一時的に貯留されるとともに、減圧部39の駆動に伴って排出孔43を通じて液体貯留部47から排出される。そして、排出された液体は、排出流路38を通じて回収体37に回収される。
なお、吸引クリーニングが行われた後には、制御部100が大気開放弁41を開弁状態にすることで閉空間CAの負圧を解消した上で、キャッピングを解除する。また、制御部100が減圧部39を駆動することによって、液体貯留部47に貯留された液体を排出孔43を通じて排出する空吸引を行う。こうした空吸引は、大気開放弁41を開弁状態にしておけば、キャッピングをした状態で行うこともできる。
このように、大気開放弁41は、開弁状態になることで連通孔44を通じて閉空間CAを大気に連通させる。なお、減圧部39は、例えば、排出流路38としてのチューブを押し潰しながら回転する回転部材を有するチューブポンプとすることができる。この構成を採用する場合には、回転部材によるチューブの押し潰しを解除することで、閉空間CAを大気開放することができる。また、排出流路38に大気開放弁を設けた場合には、この大気開放弁を開弁することによって、閉空間CAを大気開放することができる。このように、排出機構34を大気開放機構として機能させることができる場合には、大気開放機構35を備えなくてもよい。
さらに、液体噴射装置11においては、噴射不良を解消するためのメンテナンス動作として、受容位置にある液体保持部32に向けて液体噴射部12が液滴を噴射するフラッシングを行うこともある。そして、フラッシングが行われた後には、減圧部39を駆動することによって、液体貯留部47に貯留された液体を排出孔43を通じて排出する空吸引が行われる。
次に、以上のように構成された液体噴射装置11の作用について説明する。
本実施形態の液体噴射装置11は、多数の媒体Sに対して連続的に印刷を行う場合に、所定枚数の印刷が終了する毎に、または、所定時間が経過する毎に、フラッシングを行う。このとき、フラッシングのために媒体Sの搬送を停止すると、印刷が終了するまでの時間が長くなってしまうため、印刷が終了した媒体Sが印刷領域PAから搬送されて、次の媒体Sが印刷領域PAに搬送されるまでの合間(紙間)に、フラッシングを行うのが好ましい。
この場合、媒体Sの搬送の合間に、支持台13を支持位置から退避位置に往路移動させるとともに液体保持部32を待機位置から受容位置に往路移動させ、フラッシングを行い、液体保持部32を受容位置から待機位置に復路移動させるとともに支持台13を退避位置から支持位置に復路移動させる、という一連の動作を行う必要がある。
また、このような一連の動作によって印刷の合間に1回目のフラッシングを行った後、所定枚数または所定時間の印刷が行われると、再度、支持台13及び液体保持部32を移動させて2回目のフラッシングを行うことになる。すると、特に媒体Sの搬送速度が速い場合などには、フラッシングで噴射された液体を液体保持部32が受容して、その液体を排出するための空吸引を行う時間が待機位置で停止している間だけでは不十分になり、液体保持部32が移動しているときにも液体の排出を行うことがある。
あるいは、1回のフラッシングで排出される液体の量が少ない場合には、フラッシングの度に吸引を行うほど、液体貯留部47に液体が溜まらない場合もある。この場合には、複数回フラッシングを行って、液体貯留部47にある程度液体が溜まった段階で減圧部39を駆動して液体貯留部47を吸引する。
このような場合、液体保持部32は、受容位置で受容した液体を液体貯留部47に貯留した状態で、受容位置から第1移動方向+Mに移動して待機位置で停止したり、待機位置から第2移動方向−Mに移動して受容位置で停止したりする。
ここで、図5に示すように、液体保持部32が移動方向Mに移動すると、液体貯留部47に貯留された液体(図5に点線で示す)は慣性力によって移動方向Mの反対方向に流動しようとして、突出部51及び周壁部46にぶつかる。なお、本実施形態の液体保持部32は、受容位置から移動を開始したときには水平方向及び重力方向と交差する方向に移動するが、この移動に伴って液体に作用する慣性力は水平方向に作用する成分を含む。そのため、液体保持部32が受容位置から移動を開始したときにも、液体保持部32が水平方向に移動する場合と同様に、液体貯留部47に貯留された液体は突出部51及び周壁部46にぶつかる。
また、図6に示すように、液体保持部32が移動方向Mにおける終点位置Pe(受容位置または待機位置)で停止すると、液体貯留部47に貯留された液体(図6に点線で示す)は慣性力によって移動方向Mに流動しようとして、突出部51及び周壁部46にぶつかる。なお、本実施形態の液体保持部32は、受容位置で停止する直前に水平方向及び重力方向と交差する方向に移動しているが、この移動に伴って液体に作用する慣性力は水平方向に作用する成分を含む。そのため、液体保持部32が受容位置で停止するときにも、液体保持部32が水平方向に移動する場合と同様に、液体貯留部47に貯留された液体は突出部51及び周壁部46にぶつかる。
このとき、液体保持部32に突出部51が設けられていないと、慣性力によって液体が周壁部46まで一気に流れて周壁部46に勢いよくぶつかり、図6に二点鎖線で示すように周壁部46を乗り越えて周囲に飛散してしまうおそれがある。その点、本実施形態においては、慣性力によって流動する液体が複数の突出部51にぶつかるので、移動方向Mに沿う液体の流動速度が低減される結果、周壁部46まで到達する液体の量が少なくなる。そのため、一部の液体が周壁部46まで到達して周壁部46にぶつかったとしても、その量が少なく、流速も遅いため、液体貯留部47の外にこぼれるまでには至りにくい。
特に、図3に示すように、移動方向Mに沿って突出部51と通路部52とが交互に並ぶように配置されている場合には、慣性力によって流動する液体が突出部51にぶつかった後、幅方向Xに流動して通路部52を通過する結果、移動方向Mに分流と合流を繰り返して蛇行しながら流れるような態様になる。そのため、突出部51がなく、液体が慣性力によって移動方向Mに沿ってまっすぐ流動する場合と比較して、液体が流動する速度を効果的に低減することができる。
また、液体は通路部52を通じて移動方向Mに沿う流動が許容されているので、減圧部39が駆動した場合などには、液体貯留部47に貯留された液体を排出孔43を通じて排出することができる。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)液体保持部32が移動または停止するときに、慣性力によって液体貯留部47内を流動しようとする液体が突出部51にぶつかることによって、移動方向Mに沿う液体の流速が遅くなったり、周壁部46まで到達する液体の量が少なくなったりする。そのため、慣性力によって流動する液体が周壁部46にぶつかったとしても、周壁部46を超えて溢れ出るには至りにくい。したがって、液体を保持した液体保持部32が移動するときまたは停止するときに、慣性力によって流動する液体の飛散を抑制することができる。
(2)液体貯留部47には、底部45の延設方向(幅方向X)において突出部51と並ぶ位置に通路部52が設けられるので、底部45に沿って流れる液体は、通路部52を通じて移動方向Mに沿って流動することができる。したがって、液体貯留部47に貯留された液体を通路部52を通じて流動させて、排出孔43に流入させることができる。
(3)通路部52を通じて移動方向Mに沿う方向に流動した液体は、通路部52と移動方向Mに並ぶ位置に配置された突出部51にぶつかる。また、突出部51にぶつかった液体は突出部51に沿って移動方向Mと交差する方向に流動して通路部52を通過した後に、突出部51と移動方向Mに並ぶ位置にある通路部52に向けて流れる。これにより、液体を移動方向Mに沿って分流と合流を繰り返して蛇行するように流動させることができるので、液体の移動方向Mに沿う流動速度を低減して、周壁部46に衝突する液体の流速を遅くしたり、周壁部46に衝突する液体の量を少なくしたりすることができる。
(4)延設方向(幅方向X)及び移動方向Mに沿って突出部51及び通路部52を規則正しく配置することによって、液体貯留部47内を流動する液体の流速や量の偏りを低減することができる。
(5)液体貯留部47内を流動して突出部51にぶつかった液体が突出部51を乗り越えて流動した場合にも、突出部51よりも高い周壁部46によって液体が液体貯留部47の外に溢れ出ることを抑制することができる。
(6)液体保持部32が実質的に水平な方向に移動するときや、このような移動を停止するときに、慣性力によって水平方向に流動しようとする液体の勢いを、鉛直方向上方に突出する突出部51によって低減することができる。
(7)液体保持部32が水平方向と交差する方向に移動すると、液体を流動させる慣性力に鉛直方向に作用する成分が含まれることになるので、突出部51にぶつかった液体が突出部51を乗り越えて流動するおそれがある。その点、上記構成によれば、突出部51は移動方向Mにおいて周壁部46から離れた位置に配置されるので、突出部51にぶつかった液体が突出部51を乗り越えて流動した場合にも、その先にある周壁部46によって液体の流動を抑制することができる。
なお、上記実施形態は以下に示す変更例のように変更してもよい。なお、以下の変更例において上記実施形態と同じ符号を付したものは上記実施形態と同様の構成を備えるので説明を省略し、以下においては上記実施形態と異なる点を中心に説明を行う。
・例えば図7〜図9に示すように、突出部51及び通路部52の形状、配置及び数は、液体保持部32の形状や移動方向Mなどに応じて、任意に変更することができる。なお、図7〜図9においては、突出部51及び通路部52の構成を明示するために、排出孔43及び連通孔44の図示を省略しているが、底部45における排出孔43及び連通孔44の形状、配置及び数も任意に変更することができる。
・図7(a)に示す第1変更例のように、液体保持部32が形状の異なる複数種類の突出部51T,51Vを備えるようにしてもよい。例えば、突出部51Tの延設方向(幅方向)における長さが通路部52よりも短くてもよいし、突出部51Vが移動方向Mに向けて屈曲していてもよい。
・図7(b)に示す第2変更例のように、液体保持部32の短手方向が移動方向Mであってもよい。
・図7(b)に示す第2変更例のように、幅方向Xに延びる壁状の突出部と移動方向Mに延びる壁状の突出部とを交差させて平面視十字状の突出部51Pを形成してもよいし、移動方向Mに対して傾斜する2つの壁状の突出部を交差させて平面視X字状の突出部51Xを形成してもよい。
・図8に示す第3変更例のように、液体貯留部47において移動方向Mにおける両端側に配置する突出部51Hの先端を、それぞれ液体貯留部47の内側に向けて屈曲させてもよい。また、移動方向Mにおいて2つの突出部51Hの間に突出部51Sを設け、2つの突出部51Hの底部45(底面45a)からの突出高さを突出部51Sよりも高くしてもよい。このようにすれば、慣性力によって流動する液体が突出部51Sを乗り越えた場合にも、その先に位置する突出部51Hによって移動方向Mに沿う液体の流動を抑制することができる。また、突出部51Hの先端を液体貯留部47の内側に向けて屈曲させておくと、突出部51Hを乗り越えようとする液体の流れを突出部51Hの先端部分によって抑制することができる。
・図9(a),(b)に示す第4変更例のように、液体保持部32は、液体貯留部47において突出部51Bよりも鉛直方向上方に配置される液体受容部53を有してもよい。液体受容部53は、例えば板状の樹脂部材や多孔質材などによって構成することができる。また、液体受容部53を突出部51Bで支持する構成にしたり、一体形成された液体受容部53及び突出部51Bを1つの突出部としたりしてもよい。
ここで、液体噴射装置11において吸引クリーニングを行うと、ノズル17から排出された液体が開口面12aに付着した液滴となって残ることがある。このとき、噴射口23と対面するように配置された液体受容部53が開口面12aに付着した液滴に触れることによって、開口面12aから液滴を除去することができる。なお、液体受容部53を多孔質材によって構成すると、液体受容部53の内部に形成された孔の毛管力によって接触した液滴を吸引することができるので、液滴を効率よく除去することができる。
また、フラッシングを行うときには、ノズル17から噴射された液滴が液体貯留部47に入る前に液体受容部53によって受容される。なお、フラッシングを行うと、液滴とともに微細なミストが生じて開口面12aに付着することがある。こうしたミストが開口面12aで徐々に大きくなって液滴となると、この大きくなった液滴が、ノズル17から噴射される液滴に接触して噴射された液滴の飛翔方向を変化させ、印刷品質を低下させてしまうことがある。その点、フラッシングの液滴を液体貯留部47内において中空配置された液体受容部53によって受容すれば、ノズル17から噴射された液滴の飛翔距離を短くすることができる分、ミストの発生を抑制することができるので、好ましい。
なお、底部45が形成する液体貯留部47の底面45aの面積をVb、突出部51を底面45aに投影した面積をVw、液体受容部53を底面45aに投影した面積をVaとすると、Vb>Va>Vwとするのが好ましい。このようにすれば、液体貯留部47には、底面45aに対する投影面積が突出部51よりも大きい液体受容部53が突出部51よりも鉛直方向上方に配置されているので、突出部51を乗り越えて流動しようとする液体の流れを液体受容部53によって抑制することができる。また、液体受容部53の底面45aに対する投影面積は底部45の面積よりも小さいので、液体受容部53が受容した液体を液体貯留部47に流入させることができる。なお、液体受容部53が受容した液体を液体貯留部47に向けて速やかに流下させるために、液体受容部53に貫通孔を設けてもよい。
・図7(a),(b)及び図9(b)に示すように、突出部51(51T,51V,51P,51X,51B)及び通路部52は、液体貯留部47の延設方向(幅方向X)における中心線を対象軸AXとして線対称をなすように配置してもよい。この構成によれば、延設方向(幅方向X)において突出部51及び通路部52が規則正しく配置されるので、液体貯留部47内を流動する液体の流速や量の偏りを低減することができる。
・図10に示す第5変更例のように、液体保持部32の移動方向Mへの移動時及び停止時に、底部45(底面45a)が水平をなすように液体保持部32の姿勢を維持させる姿勢維持機構55を液体受容装置15が備えるようにしてもよい。姿勢維持機構55は、例えば一端側が支持部材31に回動可能に接続されるとともに他端側が図示しない支持部に回動可能に接続される少なくとも一対のリンク部材56を有するリンク機構とすることができる。
この構成によれば、姿勢維持機構55によって底部45が水平をなすように液体保持部32の姿勢が維持されるので、移動方向Mへの移動時及び停止時に液体貯留部47に貯留された液体が慣性力によって流動した場合にも、液体が液体貯留部47の外にこぼれにくい。
・図11に示す第6変更例のように、液体保持部32の移動時及び停止時に、底面45aが水平をなすように液体保持部32の姿勢を維持させる姿勢維持機構61を液体受容装置15が備えるようにしてもよい。
姿勢維持機構61は、実質的に水平方向に延びるガイド部62と、ガイド部62に沿って移動する移動体63と、一端(下端)が移動体63に回動可能に接続される一方で他端(上端)が支持部材31に回動可能に接続される少なくとも一対のリンク部材56とを有する。リンク部材56の一端と他端の間には、水平部36a及び傾斜部36bを有するガイドレール36に係合する突部61aが突設されている。
移動体63がガイド部62に沿って水平方向に移動する場合、液体保持部32は、突部61aが水平部36aに係合しているときは実質的に水平方向に移動し、突部61aが傾斜部36bに係合しているときは実質的に鉛直方向に移動する。なお、突部61aが傾斜部36bに係合した状態で移動体63が水平方向に移動するとき、液体保持部32は図11に一点鎖線で示すように曲線状の経路をたどって鉛直方向に移動する。
このように、「液体保持部32が実質的に鉛直方向(または水平方向)に移動する」という場合、液体保持部32が鉛直方向(または水平方向)にまっすぐ移動する場合のみでなく、湾曲しながら、あるいは傾斜しながら鉛直方向(または水平方向)に移動する場合を含む。すなわち、液体保持部32の移動の始点位置と終点位置とが水平方向に離れていれば、液体保持部32は実質的に水平方向に移動することになり、液体保持部32の移動の始点位置と終点位置とが鉛直方向に離れていれば、液体保持部32は実質的に鉛直方向に移動することになる。
そして、液体保持部32の移動経路は、受容位置から実質的に水平方向に延びる部分と、受容位置(図11に実線で示す位置)から実質的に重力方向Zに延びる部分とを含む。この構成によれば、液体保持部32の移動経路は、液体を受容可能な受容位置から実質的に重力方向Zに延びる部分を含むので、液体保持部32が待機位置から移動を開始して受容位置において停止するときに、液体が水平方向に流動しにくい。また、液体保持部32が受容位置で停止する直前の移動経路は、鉛直上方に向かいつつ、水平方向において移動の開始位置(待機位置)に近づくように湾曲しているので、受容位置において液体保持部32が停止するときに、周壁部46に衝突する液体の勢いを低減することができる。したがって、液体保持部32が受容位置で移動を停止するときに、慣性力によって流動する液体の飛散を抑制することができる。これにより、受容位置にある液体保持部32から飛散した液体の媒体Sや媒体Sの搬送経路に対する付着を抑制することができる。
なお、液体保持部32は、突部61aが傾斜部36bの上端付近に係合したときに、液体噴射部12に接触してキャッピングを行うキャッピング位置に配置されるとともに、突部61aが傾斜部36bの途中位置に係合したときに受容位置に配置されるようにしてもよい。この場合には、液体保持部32の移動経路における下端付近に待機位置が設定される一方で、液体保持部32の移動経路における上端付近にキャッピング位置が設定される。また、液体保持部32の移動経路において、キャッピング位置と待機位置との間に受容位置が設定される。この構成によれば、キャッピングを行うときに液体噴射部12を移動させる必要がないので、キャッピングのために液体噴射部12を移動させる移動機構を備えなくてよい分、装置を簡素化することができる。
・ガイドレール36に水平部36aを設けず、移動機構33が重力方向Z及び水平方向と斜めに交差する移動方向に沿って液体保持部32を移動させるようにしてもよい。なお、液体保持部32が水平方向と交差する方向に移動すると、液体を流動させる慣性力に鉛直方向に作用する成分が含まれることになるので、突出部51にぶつかった液体が突出部51を乗り越えて流動するおそれがある。その点、突出部51を移動方向Mにおいて周壁部46から離れた位置に配置しておけば、突出部51にぶつかった液体が突出部51を乗り越えて流動した場合にも、その先にある周壁部46によって液体の流動を抑制することができる。
また、このように液体保持部32を重力方向Z及び水平方向と交差する移動方向に移動させることによって、図10に示す第5変更例のように、液体保持部32が開口面12aに対して斜めに交差する移動方向に移動して開口面12aに接触することによって閉空間CAを形成するようにしてもよい。
なお、液体保持部32が開口面12aに直交する方向に移動して開口面12aに接触すると、接触時に液体噴射部12に衝撃を与えてしまうおそれがある。また、液体保持部32が閉空間CAを形成する位置に向けて開口面12aに沿う方向に移動すると、開口面12aに摺接することで噴射口23に形成された液体のメニスカスを破壊したり、開口面12aを傷付けたりしてしまうおそれがある。その点、液体保持部32が開口面12aに対して斜めに交差する移動方向Mに移動することによって、接触時に液体噴射部12に与える衝撃を抑制するとともに、開口面12aに対する接触を抑制することができる。
また、液体保持部32を往路移動させて液体噴射部12に接触させるとともに液体保持部32を復路移動させて液体噴射部12から離す場合には、液体噴射部12から離れる復路移動時よりも、液体噴射部12に接触する往路移動時の移動速度を遅くするのが好ましい。このようにすれば、液体保持部32が液体噴射部12に接触するときに液体噴射部12に加わる衝撃を低減することができる。
・ガイドレール36に傾斜部36bを設けなくてもよい。すなわち、液体保持部32の移動方向が実質的に水平な方向であってもよい。このように、液体保持部32の移動方向は、重力方向Zと交差する方向であれば、任意に変更することができる。例えば、液体保持部32が幅方向Xに移動するようにしてもよい。ただし、液体保持部32の待機位置を受容位置よりも鉛直方向における下側に設定することによって、待機位置において液体保持部32を搬送機構14の下に配置することができるため、装置を幅方向Xに大型化させなくて済む。
・液体保持部32は、液体噴射部12から噴射される液体を受容するフラッシングボックスであってもよい。この場合には、液体保持部32が液体噴射部12に対して接触しなくてもよいし、突出部51の底部45(底面45a)からの突出高さが周壁部46より高くてもよい。また、液体受容装置15が大気開放機構35を備えなくてもよい。
・液体噴射部12が搬送方向Yと交差する幅方向Xに往復移動しながら媒体Sに印刷を行うようにしてもよい。この場合には、液体噴射部12の移動方向における一端側にキャップである液体保持部32を有する液体受容装置15を配置し、液体噴射部12の移動方向における他端側にフラッシングボックスである液体保持部32を有する液体受容装置15を配置してもよい。
・媒体Sは用紙に限らず、プラスチックフィルムや薄い板材などでもよいし、捺染装置などに用いられる布帛であってもよい。
・液体噴射部12が噴射する液体は、インク以外の液体であってもよいし、機能材料の粒子が液体に分散又は混合されてなる液状体であってもよい。例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材(画素材料)などの材料を分散または溶解のかたちで含む液状体を噴射して記録(印刷)を行う構成にしてもよい。
11…液体噴射装置、12…液体噴射部、12a…開口面、15…液体受容装置、23…噴射口、32…液体保持部、43…排出孔、45…底部、45a…底面、46…周壁部、47…液体貯留部、51,51B,51H,51P,51S,51T,51V,51X…突出部、52…通路部、53…液体受容部、55,61…姿勢維持機構、M,+M,−M…移動方向、X…延設方向、Z…重力方向、AX…対象軸、CA…閉空間、L1…第1の列、L2…第2の列。

Claims (12)

  1. 底部及び前記底部に突設される周壁部を有して、前記底部と前記周壁部とが液体を貯留可能な液体貯留部を形成する液体保持部を備え、
    前記液体保持部は、重力方向と交差する移動方向に移動可能であり、前記液体貯留部において前記底部よりも鉛直方向上方に突出する突出部を有することを特徴とする液体受容装置。
  2. 前記底部には前記液体貯留部に貯留された液体を排出するための排出孔が設けられるとともに、前記周壁部は前記排出孔を囲むように前記底部に突設され、
    前記液体貯留部には、重力方向及び前記移動方向と交差する前記底部の延設方向において前記突出部と並ぶ位置に、前記移動方向に沿う液体の流動を許容する通路部が設けられることを特徴とする請求項1に記載の液体受容装置。
  3. 前記液体貯留部において、前記突出部と前記移動方向に並ぶ位置には前記通路部が設けられるとともに前記通路部と前記移動方向に並ぶ位置には前記突出部が設けられることを特徴とする請求項2に記載の液体受容装置。
  4. 前記液体貯留部には、前記延設方向において偶数の前記突出部と奇数の前記通路部とが交互に並ぶ第1の列と、前記延設方向において奇数の前記突出部と偶数の前記通路部とが交互に並ぶ第2の列とが、前記移動方向に交互に並ぶように設けられることを特徴とする請求項3に記載の液体受容装置。
  5. 前記突出部及び前記通路部は、前記液体貯留部の前記延設方向における中心線を対象軸として線対称をなすように配置されることを特徴とする請求項2〜請求項4のうちいずれか一項に記載の液体受容装置。
  6. 前記突出部は前記底部に突設され、
    前記底部からの突出高さは、前記突出部よりも前記周壁部の方が高いことを特徴とする請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の液体受容装置。
  7. 前記移動方向は実質的に水平な方向であることを特徴とする請求項1〜請求項6のうちいずれか一項に記載の液体受容装置。
  8. 前記移動方向は重力方向及び水平方向と交差する方向であり、
    前記突出部は、前記移動方向において前記周壁部から離れた位置に配置されることを特徴とする請求項1〜請求項6のうちいずれか一項に記載の液体受容装置。
  9. 前記液体保持部は、液体を受容可能な受容位置と、前記受容位置よりも鉛直方向下方に設定される待機位置との間で移動可能であり、
    前記液体保持部の移動経路は、前記待機位置から実質的に水平方向に延びる部分と、前記受容位置から実質的に重力方向に延びる部分とを含むことを特徴とする請求項1〜請求項6のうちいずれか一項に記載の液体受容装置。
  10. 前記液体保持部は、前記液体貯留部において前記突出部よりも鉛直方向上方に配置される液体受容部を有し、
    前記底部が形成する前記液体貯留部の底面の面積をVb、前記突出部を前記底面に投影した面積をVw、前記液体受容部を前記底面に投影した面積をVaとすると、Vb>Va>Vwであることを特徴とする請求項1〜請求項9のうちいずれか一項に記載の液体受容装置。
  11. 前記移動方向への移動時及び停止時に、前記底部が水平をなすように前記液体保持部の姿勢を維持させる姿勢維持機構を備えることを特徴とする請求項1〜請求項10のうちいずれか一項に記載の液体受容装置。
  12. 液体を噴射可能な液体噴射部と、
    請求項1〜請求項11のうちいずれか一項に記載の液体受容装置と、
    を備える液体噴射装置。
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