JP2015160236A - ホース接続構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】ホースの抜けを確実に防止できるホース接続構造体を提供する。【解決手段】ホース接続構造体は、管継手10と、前記管継手の外周側に同芯状に配置されるスリーブ20と、補強糸層33を含み、前記管継手と前記スリーブとの径方向間に挟持される弾性変形可能なホース30とを備える。前記管継手は、環状溝12を備え、前記ホースが前記管継手と前記スリーブの径方向間に挿入された状態で、前記環状溝に対応する前記スリーブの軸方向位置が径方向内方へ加締めることにより、前記スリーブの前記軸方向位置の内突部と前記環状溝の底部とにより前記ホースが圧縮される。加締め率Aは、25〜50%である。【選択図】図6

Description

本発明は、管継手の外周側にホースが配置され、且つ、ホースの外周側に配置されたスリーブを加締めることにより、管継手とホースを一体的に接続するホース接続構造体に関するものである。
ホース接続構造体が、特許文献1〜4に記載されている。当該ホース接続構造体は、管継手と、管継手の外周側に同芯状に配置されるスリーブと、管継手とスリーブとの径方向間に挟持される弾性変形可能なホースとを備える。スリーブの径方向内方への加締めによって、ホースが、管継手とスリーブとの間に圧縮される。このようにして、管継手とホースが一体的に接続される。
特開2001−41377号公報 実開平7−22194号公報 特許第3873531号公報 特開2005−121187号公報
従来のホース接続構造体は、ホースが管継手から抜けないように種々の工夫が施されているが、改善の余地がある。近年、高圧の流体を流通させる要求が高まっており、このような場合においても、ホースが管継手から抜けないようにさらに改善することが求められている。
本発明は、ホースの抜けを確実に防止できるホース接続構造体を提供することを目的とする。
本手段に係るホース接続構造体は、管継手と、前記管継手の外周側に同芯状に配置されるスリーブと、補強糸層を含み、前記管継手と前記スリーブとの径方向間に挟持される弾性変形可能なホースと、を備える。
前記管継手は、少なくとも1つの環状溝を備え、前記ホースが前記管継手と前記スリーブの径方向間に挿入された状態で、前記環状溝に対応する前記スリーブの軸方向位置が径方向内方へ加締められることにより、少なくとも前記スリーブの前記軸方向位置の内突部と前記環状溝の底部とにより前記ホースが圧縮され、式(1)にて表される加締め率Aは、25〜50%である。
Figure 2015160236
加締め率Aが50%以下であることにより、スリーブを加締める際にホースの補強糸層の補強糸の糸切れ防止が可能となる。仮に、スリーブを加締める際に補強糸が切れると、使用時におけるホースの耐抜け荷重が低下する。つまり、加締め率Aが50%以下であることにより、ホースの耐抜け荷重が確実に高まる。また、加締め率Aが25%以上であることにより、ホースが管継手から引き抜かれるためには、加締め部分、すなわちスリーブの内突部と環状溝とにより圧縮されている部分が、破断する状態になる。ここで、ホースが引き抜かれる際にホースが破断する構成は、ホースが引き抜かれる際にホースが破断しない構成に比べて、ホースの耐抜け荷重が大きいことを意味する。つまり、加締め率Aが25%以上であることにより、ホースの耐抜け荷重が確実に高まる。
<実施態様>
上記手段に係るホース接続構造体の好適な実施態様について以下に説明する。すなわち、上記手段に係るホース接続構造体は、以下の好適な態様に限定されるものではない。
前記管継手の環状溝の肩部は、曲率半径Ra1の円弧状の軸方向断面形状に形成され、前記環状溝の底部の深さDe1に対する前記肩部の曲率半径Ra1の比率Bは、3.0以下としてもよい。
一般に、環状溝の肩部が円弧状の軸方向断面形状に形成される場合には、当該曲率半径Ra1が大きいほど、ホースの耐抜け荷重が低下する。一方、肩部が円弧状ではなく、角状に形成される場合には、スリーブを加締める際にホースの補強糸層の補強糸が、切れるおそれがある。そこで、加締め率Aが上記範囲の少なくとも一部である場合において、環状溝の底部の深さDe1に対する肩部の曲率半径Ra1の比率Bが3.0以下であることにより、補強糸が切れることを防止できる。つまり、ホースの耐抜け荷重が確実に高まる。
前記比率Bは、2.0以下とするとよい。加締め率Aが上記範囲の全範囲において、比率Bが2.0以下であることにより、ホースが管継手から引き抜かれるためには、加締め部分、すなわちスリーブの内突部と環状溝とにより圧縮されている部分が、破断する状態になる。つまり、ホースの耐抜け荷重が確実に高まる。
また、前記比率Bは、0.2以上とするとよい。加締め率Aが上記範囲の全範囲において、比率Bが0.2以上であることにより、スリーブを加締める際にホースの補強糸層の補強糸が切れることを防止できる。つまり、ホースの耐抜け荷重が確実に高まる。
また、前記スリーブの外周面において治具により加締め力を付与される軸方向の加締め幅Wsleeveに対する前記環状溝の底幅W2pipeの比率Cは、1.0〜5.0としてもよい。本発明者は、環状溝の肩部とスリーブの内突部との位置関係とが、ホースが管継手から引き抜かれる際に、加締め部分が破断するか否かに影響を及ぼすことを見出した。詳細に研究した結果、比率Cを1.0〜5.0にすることで、ホースが管継手から引き抜かれる際に、加締め部分が破断するようにできることを発見した。つまり、比率Cを上記範囲とすることで、ホースの耐抜け荷重が高まる。
また、前記スリーブの外周面において治具により加締め力を付与される軸方向の加締め範囲は、前記環状溝の底部の軸方向範囲の一部に一致するようにしてもよい。これにより、環状溝の一方の肩部とスリーブの内突部とにホースが圧縮される状態となり、且つ、他方の肩部とスリーブの内突部とにホースが圧縮される状態となる。従って、ホースの耐抜け荷重が確実に高まる。
また、前記ホースは、内側ゴム層と、外側ゴム層と、前記内側ゴム層と前記外側ゴム層との間に介在される前記補強糸層と、を備え、前記補強糸層は、前記内側ゴム層及び前記外側ゴム層が前記内突部と前記環状溝とに圧縮された状態で、波形の軸方向断面形状をなし、前記補強糸層の波形形状の最大外径は、前記スリーブの内突部の内径より大きいとしてもよい。
つまり、内側ゴム層および外側ゴム層が圧縮された状態において、補強糸層が確実にスリーブの内突部に対して引っ掛かる力を発生する。従って、ホースの耐抜け荷重が確実に高まる。
また、前記ホース接続構造体は、燃料電池用水素流路に用いられるようにしてもよい。燃料電池用水素は、非常に高圧の流体である。ホース接続構造体は、上述のように、高い耐抜け荷重を有するため、燃料電池用水素流路に用いられる場合に、ホースの抜けの発生が防止される。
また、前記補強糸層は、アラミドを主成分とする補強糸により形成されるようにしてもよい。つまり、アラミド系補強糸は、高い耐引張荷重を有する。そこで、補強糸層がアラミド系補強糸により形成されることで、ホースの耐抜け荷重が高まる。
ホース接続構造体の部分断面図を示す。 図1に示す管継手の拡大部分断面図を示す。 図1に示すホース接続構造体の製造過程におけるスリーブ挿入工程を示す部分断面図を示す。 図1に示すホース接続構造体の製造過程におけるスリーブ係止工程を示す部分断面図を示す。 図1に示すホース接続構造体の製造過程におけるホース挿入工程を示す部分断面図を示す。 図1に示すホース接続構造体の製造過程におけるスリーブ加締め工程を示す部分断面図を示す。
(1.ホース接続構造体1の構成)
本実施形態のホース接続構造体1は、管継手10と弾性変形可能なホース30とを接続する構造体である。ホース接続構造体1は、主として自動車において、燃料電池用水素流路、空調機用冷媒流路、油圧式パワーステアリング用の油圧流路など、高圧流体を流通させる流路に適用される。燃料電池用水素流路は、特に高圧で且つ分子数の小さな水素を流通させるため、本実施形態のホース接続構造体1は当該水素流路に好適である。水素は分子数が小さいため、より高いシール性が求められる。
ホース接続構造体1は、図1に示すように、管継手10と、スリーブ20と、弾性変形可能なホース30とを備える。スリーブ20が加締められることにより、管継手10とホース30とが一体的に接続される。高圧流体を流通させる場合に、ホース30が管継手10から抜けないようにすることが求められる。
管継手10は、図1に示すように、金属製であり、少なくとも一端側が直管状に形成される。図1においては、管継手10の一端側のみを図示しており、管継手10の他端側は、一端側の部分に同芯状でもよいし、曲がり部を有するようにしてもよい。
スリーブ20は、筒状に形成され、管継手10の外周側に同芯状に配置される。ホース30は、主としてゴムにより形成されることで弾性変形可能であり、管継手10とスリーブ20との径方向間に挟持される。ホース30は、ゴム層の中に補強糸層33を含む。
そして、ホース30が管継手10とスリーブ20の径方向間に挿入された状態で、スリーブ20が径方向内方へ加締められることにより、スリーブ20の内突部と管継手10とによりホース30が圧縮される。このようにして、管継手10とホース30とが一体的に接続される。
(2.各部材の詳細構成)
次に、ホース接続構造体1を構成する部材10,20,30の詳細構成について説明する。
管継手10は、図1及び図2に示すように、外径Do1pipeの円筒部の外周面に、一方の端面側から順に、第一環状溝11、第二環状溝12及び係止溝13が形成される。第一環状溝11及び第二環状溝12は、スリーブ20の加締めによってホース30を挟持する部位に相当する。なお、管継手10は、2箇所の環状溝11,12を形成する例をあげるが、少なくとも1箇所の環状溝があればよく、3箇所以上の環状溝を形成してもよい。係止溝13は、スリーブ20に直接係止され、スリーブ20の管継手10に対する軸方向の相対的な位置決めに用いられる。
管継手10の外径Do1pipeは、第一環状溝11の両側の肩部11a,11bの最大外径と同一となる。第一環状溝11の底部11cは、外径Do2pipeを有し、且つ、軸方向の底幅W2pipeの円筒面状に形成される。従って、第一環状溝11は、深さDe1(=1/2×(Do1pipe−Do2pipe))となる。
また、第一環状溝11は、円筒状の底部11cから開口端に位置する両側の肩部11a,11bに至るまで、拡開するように傾斜形成されている。第一環状溝11の肩部11a,11b間の軸方向幅W1pipeは、第一環状溝11の底幅W2pipeより広い。さらに、第一環状溝11の両側の肩部11a,11bは、曲率半径Ra1の円弧状の軸方向断面形状に形成される。
第二環状溝12は、第一環状溝11と実質的に同形状である。つまり、第二環状溝12の肩部12a,12b及び底部12cは、第一環状溝11の肩部11a,11b及び底部11cにそれぞれ対応する。
係止溝13の両側の肩部13a,13bの最大外径は、管継手10の外径Do1pipeと同一である。係止溝13の底部13cは、外径Do3pipeを有し、且つ、軸方向の底幅W4pipeの円筒面状に形成される。係止溝13は、深さDe3(=1/2×(Do1pipe−Do3pipe))となる。係止溝13の底部13cの外径Do3pipeは、第一環状溝11の底部11cの外径Do2pipeより大きい。係止溝13の底幅W4pipeは、第一環状溝11の底幅W2pipeより狭い。
また、係止溝13は、円筒状の底部13cから開口端に位置する両側の肩部13a,13bに至るまで、拡開するように傾斜形成されている。係止溝13の肩部13a,13b間の軸方向幅W3pipeは、係止溝13の底幅W4pipeより広い。さらに、係止溝13の両側の肩部13a,13bは、曲率半径Ra3の円弧状の軸方向断面形状に形成される。
スリーブ20は、図1に示すように、筒本体部21と、筒本体部21の軸方向端から径方向内方に突出する鍔部22とを備える。スリーブ20は、アルミニウムや鉄などの金属製である。
筒本体部21の初期形状は、円筒形状である。鍔部22の初期内径は、管継手10の外径Do1pipeより僅かに大きい。鍔部22は、治具40(後述する、図4に示す)により径方向内方へ加締められることにより、鍔部22の内周縁は、係止溝13に軸方向に係止される。また、筒本体部21の2箇所が治具50(後述する、図6に示す)により径方向内方へ加締められることにより、内突部21a,21bが形成される。ここで、筒本体部21における加締められる2箇所の軸方向位置は、第一環状溝11と第二環状溝12に対応する位置である。
ホース30は、主としてゴムにより筒状に形成される。ホース30は、少なくとも、内側ゴム層31と、外側ゴム層32と、内側ゴム層31と外側ゴム層32との間に介在される補強糸層33とを備える。なお、補強糸層33は、径方向内方から順に、内側補強糸層と、中間ゴム層と、外側補強糸層とを備えるようにしてもよいし、中間ゴム層を有しない内側補強糸層及び外側補強糸層のみにより形成されるようにしてもよい。
内側ゴム層31および外側ゴム層32は、それぞれ、ゴム材料により筒状に形成されている。内側ゴム層31および外側ゴム層32に適用されるゴム材料は、ニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合ゴム(EPDM)、ブチルゴム(IIR)、塩素化ブチルゴム(Cl−IIR)、臭素化ブチルゴム(Br−IIR)、ヒドリンゴム(CHR、CHC)、アクリルゴム(ACM)、クロロプレンゴム(CR)等である。
補強糸層33は、補強糸を編組してなるもので、その編組の形態は様々な形態が可能である。例えば、補強糸層33は、補強糸をブレード編みしたものであっても良いし、スパイラル編みしたものであっても良いし、ニッティング編みしたものであっても良い。また、補強糸層33は、全長に亘って内側ゴム層31と外側ゴム層32とにより被覆されている。つまり、補強糸層33は露出していない。
補強糸層33は、高い耐引張荷重を有する高強度補強糸、例えばアラミドを主成分とする補強糸により形成される。補強糸層33がアラミド系補強糸により形成されることで、ホース30の耐抜け荷重が高まる。
そして、ホース30が管継手10とスリーブ20の径方向間に挿入された状態で、第一,第二環状溝11,12に対応するスリーブ20の筒本体部21の2箇所の軸方向位置が径方向内方へ加締められる。そうすると、筒本体部21の軸方向位置の内突部21a,21bと第一,第二環状溝11,12の底部11c,12cとにより、ホース30が圧縮される。
このとき、図1に示すように、補強糸層33は、内側ゴム層31と外側ゴム層32が内突部21a,21bと第一,第二環状溝11,12とに圧縮された状態で、波形の軸方向断面形状をなす。さらに、補強糸層33の波形形状の最大外径は、スリーブ20の内突部21a,21bの内径より大きい。つまり、内側ゴム層31および外側ゴム層32が圧縮された状態において、補強糸層33が確実にスリーブ20の内突部21a,21bに対して引っ掛かる力を発生する。従って、ホース30の耐抜け荷重が確実に高まる。
ここで、管継手10には、スリーブ20を係止する係止溝13、並びに、スリーブ20を加締めることによって形成される内突部21a,21bに対応する第一環状溝11及び第二環状溝12の他には、スリーブ20が存在する軸方向範囲において、溝が形成されていない。つまり、ホース30は、第一環状溝11及び第二環状溝12の他には、管継手10の外周面(溝以外の部位)に対して押圧する。
(3.ホース接続構造体1の製造方法)
ホース接続構造体1の製造方法について、図3〜図6を参照して説明する。図3に示すように、スリーブ20が管継手10の外周側に同芯状に挿入される(スリーブ挿入工程)。このとき、スリーブ20の鍔部22は、管継手10の係止溝13に軸方向に一致する。そして、スリーブ20の筒本体部21は、第一環状溝11及び第二環状溝12の径方向外方に位置する。
続いて、図4に示すように、スリーブ20の鍔部22が、治具40により径方向内方に、八方加締めにより加締められる(スリーブ係止工程)。そうすると、鍔部22が係止溝13に嵌り込み、鍔部22が係止溝13に軸方向に係止される。従って、スリーブ20が、管継手10に軸方向に位置決めされる。
続いて、図5に示すように、管継手10の外周面とスリーブ20の筒本体部21の内周面との径方向隙間に、ホース30の端部が挿入される(ホース挿入工程)。ホース30の端部は、スリーブ20の鍔部22に当接する。ここで、ホース30の初期内径は、管継手10の外径Do1pipeより僅かに小さい。従って、ホース30は、管継手10に圧入されることで、僅かに圧縮変形する。一方、ホース30の初期外径は、スリーブ20の筒本体部21の初期内径と同一または僅かに小さい。ただし、ホース30の端部は、鍔部22を加締めた後の筒本体部21の鍔部22付近によって、僅かに圧縮変形する。
続いて、図6に示すように、スリーブ20の筒本体部21の2箇所が、治具50により径方向内方に八方加締めにより加締められる(スリーブ加締め工程)。ここで、加締められる軸方向位置は、管継手10の第一環状溝11及び第二環状溝12に対応する位置である。そうすると、筒本体部21の当該2箇所に位置する内突部21a,21bが形成される。そして、内突部21a,21bと第一,第二環状溝11,12とによって、ホース30が圧縮される。このとき、ホース30の内周面は、第一環状溝11の底部11c及び第二環状溝12の底部12cに圧縮状態にて接触する。さらに、補強糸層33が、波形形状となる。
(4.加締め率A)
本実施形態のホース接続構造体1は、加締め率Aを所定範囲にすることにより、スリーブ20の筒本体部21を加締める際において補強糸層33の補強糸の糸切れ防止が可能となる。仮に、スリーブ20を加締める際に補強糸が切れると、使用時におけるホース30の耐抜け荷重が低下する。そのため、上記により、ホース30の耐抜け荷重が高められる。
さらに、加締め率Aを所定範囲にすることで、加締め後においてホース30が管継手10から引き抜かれる際に、ホース30が破断することとなる。ホース30が引き抜かれる際にホース30が破断する構成は、ホース30が引き抜かれる際にホース30が破断しない構成に比べて、ホース30の耐抜け荷重が大きいことを意味する。
加締め率Aについて以下に説明する。加締め率Aは、式(2)により表される。つまり、加締め率Aは、第一環状溝11の肩部11a,11bと内突部21aとにより、ホース30が圧縮される割合に相当する。なお、加締め率Aは、第二環状溝12の肩部12a,12bと内突部21bとにより、ホース30が圧縮される割合にも相当する。
ここで、ホース30の初期厚みThose、第一環状溝11の肩部11a,11b及び第二環状溝12の肩部12a,12bの外径Do1pipeは、図1に示す。スリーブ20の内突部21a,21bの内径Disleeveは、図6に示す。内突部21a,21bの内径Disleeveは、治具50の加締め最終位置における内径Di3から、スリーブ20の筒本体部21の厚みTsleeveの2倍を引いた値に相当する。
Figure 2015160236
(5.実験及び考察)
(5−1)加締め率Aを変化させた場合について、実験を行った。実験の評価項目は、スリーブ20を加締める際における補強糸層33の糸切れの有無、及び、ホース30が引き抜かれる際にホース30の破断の有無とした。ここで、ホース30の引抜速度は、30mm/minとした。この実験結果は、表1に示す。
Figure 2015160236
表1より、加締め率Aが20%の場合には、ホース30が引き抜かれる際に、ホース30が破断しない。つまり、ホース30の耐抜け荷重は小さい。一方、加締め率Aが25%〜55%の場合には、ホース30が引き抜かれる際に、ホース30が破断する。また、加締め率Aが55%の場合には、スリーブ20の加締め時に、補強糸が切れる。一方、加締め率Aが20〜50%の場合には、スリーブ20の加締め時に、補強糸が切れることがなかった。
これらより、加締め率Aが25〜50%であることにより、スリーブ20が加締められる際に補強糸の糸切れが発生せずに、ホース30が引き抜かれる際にホース30が破断する。つまり、加締め率Aが上記範囲であることにより、ホース30の耐抜け荷重が確実に高まる。
(5−2)加締め率Aを50%とした場合と、25%とした場合とにおいて、第一,第二環状溝11,12の底部11c,12cの深さDe1に対する肩部11a,11b,12a,12bの曲率半径Ra1の比率Bを変化させて実験を行った。実験の評価項目は、上記同様である。この実験結果は、表2及び表3に示す。
Figure 2015160236
Figure 2015160236
一般に、第一,第二環状溝11,12の肩部11a,11b,12a,12bが円弧状の軸方向断面形状に形成される場合には、当該曲率半径Ra1が大きいほど、ホース30の耐抜け荷重が低下する。一方、肩部11a,11b,12a,12bが円弧状ではなく、角状に形成される場合には、スリーブ20を加締める際にホース30の補強糸層33の補強糸が、切れるおそれがある。
表2より、加締め率Aが50%の場合には、比率Bが0であると、スリーブ20の加締め時に、補強糸が切れる。一方、加締め率Aが50%の場合には、比率Bが0.2〜3.0であれば、スリーブ20の加締め時に補強糸が切れることはなく、ホース30の引抜時にホース30が破断する。従って、比率Bが0.2〜3.0であることにより、ホース30の耐抜け荷重が高まる。
表3より、加締め率Aが25%の場合には、比率Bが3.0であると、ホース30の引抜時にホース30が破断しない。一方、加締め率Aが25%の場合には、比率Bが0〜2.0であれば、スリーブ20の加締め時に補強糸が切れることはなく、ホース30の引抜時にホース30が破断する。従って、比率Bが0〜2.0であることにより、ホース30の耐抜け荷重が高まる。
上記より、加締め率Aが25〜50%の範囲において、比率Bが0.2〜2.0であれば、スリーブ20の加締め時に補強糸が切れることはなく、ホース30の引抜時にホース30が破断する。
(5−3)加締め率Aを25%とした場合において、スリーブ20の外周面において治具50により加締め力を付与される軸方向の加締め幅Wsleeve(図6に示す)に対する第一,第二環状溝11,12の底幅W2pipeの比率Cを変化させて、実験を行った。実験の評価項目は、上記同様である。この実験結果は、表4に示す。
Figure 2015160236
表4より、第一,第二環状溝11,12の肩部11a,11b,12a,12bとスリーブ20の内突部21a,21bとの位置関係とが、ホース30が管継手10から引き抜かれる際に、加締め部分が破断するか否かに影響を及ぼすことが分かった。加締め率Aが25%の場合には、比率Cが0,6.0であると、ホース30の引抜時にホース30が破断しない。一方、比率Cが1.0〜5.0であれば、ホース30の引抜時にホース30が破断する。つまり、比率Cを1.0〜5.0にすることで、ホース30の引抜時にホース30が破断するようにできることを発見した。つまり、比率Cを上記範囲とすることで、ホース30の耐抜け荷重が高まる。
特に、スリーブ20の外周面において治具50により加締め力を付与される軸方向の加締め範囲は、第一,第二環状溝11,12の底部11c,12cの軸方向範囲の一部に一致するようにしている。これにより、第一,第二環状溝11,12の一方の肩部11a,12aとスリーブ20の内突部21a,21bとにホース30が圧縮される状態となり、且つ、他方の肩部11b,12bとスリーブ20の内突部21a,21bとにホース30が圧縮される状態となる。従って、ホース30の耐抜け荷重が確実に高まる。
以上より、加締め率A、比率B,Cを適切な範囲にすることで、ホース30の耐抜け荷重を確実に高めることができる。その結果、上述した高圧流体の流路として、ホース接続構造体1の適用が可能となる。
1:ホース接続構造体、 10:管継手、 11:第一環状溝、 11a,11b:肩部、 11c:底部、 12:第二環状溝、 12a,12b:肩部、 12c:底部、 13:係止溝、 13a,13b:肩部、 13c:底部、 20:スリーブ、 21:筒本体部、 21a,21b:内突部、 22:鍔部、 30:ホース、 31:内側ゴム層、 32:外側ゴム層、 33:補強糸層、 40,50:治具

Claims (9)

  1. 管継手と、
    前記管継手の外周側に同芯状に配置されるスリーブと、
    補強糸層を含み、前記管継手と前記スリーブとの径方向間に挟持される弾性変形可能なホースと、
    を備えるホース接続構造体であって、
    前記管継手は、少なくとも1つの環状溝を備え、
    前記ホースが前記管継手と前記スリーブの径方向間に挿入された状態で、前記環状溝に対応する前記スリーブの軸方向位置が径方向内方へ加締められることにより、少なくとも前記スリーブの前記軸方向位置の内突部と前記環状溝の底部とにより前記ホースが圧縮され、
    式(1)にて表される加締め率Aは、25〜50%である、ホース接続構造体。
    Figure 2015160236
  2. 前記管継手の環状溝の肩部は、曲率半径Ra1の円弧状の軸方向断面形状に形成され、
    前記環状溝の底部の深さDe1に対する前記肩部の曲率半径Ra1の比率Bは、3.0以下である、
    請求項1に記載のホース接続構造体。
  3. 前記比率Bは、2.0以下である、請求項2に記載のホース接続構造体。
  4. 前記比率Bは、0.2以上である、請求項2又は3に記載のホース接続構造体。
  5. 前記スリーブの外周面において治具により加締め力を付与される軸方向の加締め幅Wsleeveに対する前記環状溝の底幅W2pipeの比率Cは、1.0〜5.0である、請求項1〜4の何れか一項に記載のホース接続構造体。
  6. 前記スリーブの外周面において治具により加締め力を付与される軸方向の加締め範囲は、前記環状溝の底部の軸方向範囲の一部に一致する、請求項1〜5の何れか一項に記載のホース接続構造体。
  7. 前記ホースは、内側ゴム層と、外側ゴム層と、前記内側ゴム層と前記外側ゴム層との間に介在される前記補強糸層と、を備え、
    前記補強糸層は、前記内側ゴム層及び前記外側ゴム層が前記内突部と前記環状溝とに圧縮された状態で、波形の軸方向断面形状をなし、
    前記補強糸層の波形形状の最大外径は、前記スリーブの内突部の内径より大きい、
    請求項1〜6の何れか一項に記載のホース接続構造体。
  8. 前記ホース接続構造体は、燃料電池用水素流路に用いられる、請求項1〜7の何れか一項に記載のホース接続構造体。
  9. 前記補強糸層は、アラミドを主成分とする補強糸により形成される、請求項1〜8の何れか一項に記載のホース接続構造体。
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