JP2017211010A - 液圧配管用ホース、ブレーキホース、及びホース用口金具 - Google Patents

液圧配管用ホース、ブレーキホース、及びホース用口金具 Download PDF

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学 八百
宗一 横須賀
Soichi Yokosuka
宗一 横須賀
良平 嶋田
Ryohei Shimada
良平 嶋田
智則 柴田
Tomonori Shibata
智則 柴田
智則 斉藤
Tomonori Saito
智則 斉藤
洋平 市岡
Yohei Ichioka
洋平 市岡
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Abstract

【課題】口金具を小型に維持し、かつ、ホースの抜けや液漏れを抑制しつつも、加締めに伴う作動液の流路の狭小化を抑制することが可能な液圧配管用ホース、ブレーキホース、及びホース用口金具を提供する。
【解決手段】作動液の流路310が形成されたニップル部31、ニップル部31の外周に形成された円筒状のソケット部32、及びニップル部31とソケット部32を連結する連結部33を一体に有する口金具3と、ニップル部31とソケット部32との間に加締め固定されたホース体2とを備え、ニップル部31は、連結部33に接続された一端31cとその反対側の他端31dとの間に、他端31dから一端31cに向かって所定の範囲に形成されている拡径部311と、拡径部311と連結部33との間に形成されている本体部312と、を有し、拡径部311の外径が、本体部312の外径よりも大きい。
【選択図】図1

Description

本発明は、液圧配管用ホース、ブレーキホース、及びホース用口金具に関する。
従来、例えば車両のディスクブレーキ装置を構成するブレーキキャリパとマスタシリンダとを接続し、運転者のブレーキ操作によってマスタシリンダで発生する液圧をブレーキキャリパに伝達してディスクブレーキ装置を作動させるブレーキホースが広く用いられている。
ブレーキホースは、ブレーキ液を流通させる管状のホースと、ホースの両端に設けられた口金具とから構成されている。口金具は、円筒状のソケットと、このソケットの内側に組み付けられたニップルとを有している。ホースは、その端部がソケットとニップルとの間に挿入され、ソケットの加締めによって口金具に固定されている。
ところで、近年では、制動時における車輪のロックを抑制するアンチ・ロック・ブレーキシステムや、旋回時等における車両の横滑りを抑制するESC(Electronic Stability Control)システムの普及によってブレーキ液の最大液圧が上昇しており、この最大液圧に耐えるブレーキホースが求められている。また、例えばクレーン車やショベルカー等の重機や工作機械用の液圧配管用ホースでは、ブレーキホースよりもさらに高い液圧に耐えることが必要な場合がある。
そのため、ブレーキホース等の液圧配管用ホースでは、高い液圧においてもホースの抜けや液漏れを抑制するために、口金具の加締めを強固に行うこと(加締めの圧力を高くすること)が望まれる。しかし、口金具の加締めを強固に行うと、加締めに伴ってホースの肉が流動し、流動した肉がホースの内径側へと膨出してしまう現象が生じる。このような膨出部は、一般に「バルジ」と呼称されている。
特に、小型の口金具では、加締め位置が口金具の端部(ホースの延出側の端部)に近くなるため、バルジが発生し易くなる。バルジが発生すると、ブレーキ液等の作動液の流路が狭くなり、ブレーキの応答性が悪くなる等の不具合が発生するおそれがあり、対策が望まれる。
特許文献1では、ニップル部を、ホースの挿入側の端部から所定の範囲に形成された第1の円筒部(小径部)と、第1の円筒部の外径よりも大きな外径を有する第2の円筒部(大径部)とで構成した液圧配管用ホースが開示されている。
特許文献1に記載の液圧配管用ホースでは、加締めによって流動したホースの肉の少なくとも一部を、第1の円筒部の周囲の空間(第1の円筒部の外径を第2の円筒部の外径よりも縮径させることにより形成された空間)に吸収させることにより、バルジの発生を抑制している。
特開2013−119892号公報
しかしながら、特許文献1に記載の液圧配管用ホースでは、流動したホースの肉を吸収する空間がホースよりも内方、すなわち加締めにより圧力が加えられる方向に形成されているため、当該圧力の影響を十分に吸収できずにバルジが発生してしまうおそれもあり、さらなる改善が望まれていた。また、特許文献1に記載の液圧配管用ホースでは、ホースの挿入側のニップル部(小径部)が薄くなっているため、バルジが発生すると、そのバルジがニップル部よりも内方に突出することによる作動液の流路の狭小化を招きやすい。
そこで、本発明は、口金具を小型に維持し、かつ、ホースの抜けや液漏れを抑制しつつも、加締めに伴う作動液の流路の狭小化を抑制することが可能な液圧配管用ホース、ブレーキホース、及びホース用口金具を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決することを目的として、中心部に作動液の流路が形成されている円筒状のニップル部、前記ニップル部の外周に形成されている円筒状のソケット部、及び前記ニップル部と前記ソケット部とを連結している連結部を一体に有してなる口金具と、前記ソケット部を外周側から加締めることにより、前記ニップル部と前記ソケット部との間に固定されているホース体とを備え、前記ニップル部は、前記連結部に接続された一端とその反対側の他端との間に、前記他端から前記一端に向かって所定の範囲に形成されている拡径部と、前記拡径部と前記連結部との間に形成されている本体部と、を有し、前記拡径部の外径が、前記本体部の外径よりも大きい、液圧配管用ホースを提供する。
また、本発明は、上記課題を解決することを目的として、中心部にブレーキ液の流路が形成されている円筒状のニップル部、前記ニップル部の外周に形成されている円筒状のソケット部、及び前記ニップル部と前記ソケット部とを連結している連結部を一体に有してなる口金具と、前記ソケット部を外周側から加締めることにより、前記ニップル部と前記ソケット部との間に固定されているホース体とを備え、前記ニップル部は、前記連結部に接続された一端とその反対側の他端との間に、前記他端から前記一端に向かって所定の範囲に形成されている拡径部と、前記拡径部と前記連結部との間に形成されている本体部と、を有し、前記拡径部の外径が、前記本体部の外径よりも大きい、ブレーキホースを提供する。
また、本発明は、上記課題を解決することを目的として、中心部に作動液の流路が形成されている円筒状のニップル部、前記ニップル部の外周に形成されている円筒状のソケット部、及び前記ニップル部と前記ソケット部とを連結している連結部を一体に有し、前記ニップル部と前記ソケット部との間には、前記作動液を流通させるホース体の一端部が収容される環状空間が形成され、前記ニップル部は、前記連結部に接続された一端とその反対側の他端との間に、前記他端から前記一端に向かって所定の範囲に形成されている拡径部と、前記拡径部と前記連結部との間に形成されている本体部と、を有し、前記拡径部の外径が、前記本体部の外径よりも大きい、ホース用口金具を提供する。
本発明によれば、口金具を小型に維持し、かつ、ホースの抜けや液漏れを抑制しつつも、加締めに伴う作動液の流路の狭小化を抑制することが可能な液圧配管用ホース、ブレーキホース、及びホース用口金具を提供できる。
本発明の実施の形態に係る液圧配管用ホースの一例としてのブレーキホースを示す断面図である。 口金具の構成を示す図であり、(a)は口金具の破断面図、(b)は口金具の端部を拡大した拡大断面図である。 (a),(b)は、本発明の一変形例に係る口金具の端部を拡大した拡大断面図である。 (a),(b)は、本発明の一変形例に係る口金具の端部を拡大した拡大断面図である。 (a)〜(d)は、本発明の一変形例に係る口金具の端部を拡大した拡大断面図である。
[実施の形態]
以下、本発明の実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
図1は、液圧配管用ホースの一例としてのブレーキホースを示す断面図である。
図1に示すように、ブレーキホース1は、管状のホース体2と、ホース体2の両端部に設けられた一対の口金具3(ホース用口金具)とを有している。なお、図1ではブレーキホース1の一端部のみを示している。
ブレーキホース1の一方の口金具3は、例えばブレーキキャリパに接続され、他方の口金具3は、例えばマスタシリンダに接続される。ブレーキホース1は、マスタシリンダで発生した圧力を、ブレーキ液を作動液としてブレーキキャリパに伝達し、車両のブレーキ装置を作動させるものである。
ホース体2の両端部に設けられている一対の口金具3は、同形状であってもよいし、異なる形状であってもよい。口金具3としては、図1に例示する雌型の他、雄型や、一端部がリング状に形成された所謂メガネ型であってもよい。あるいは、ホース体2同士を接続する中間金具であってもよい。
(ホース体2の説明)
ホース体2は、その内側から、内層ゴム層21、第1補強層22、中間ゴム層23、第2補強層24、及び外層ゴム層25を、この順序に積層して構成されている。第1補強層22及び第2補強層24は、補強用の繊維を編み込んだ編組層である。
内層ゴム層21、中間ゴム層23、及び外層ゴム層25の材質としては、例えばエチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、天然ゴム(NR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、イソブチレンゴム(IIR)、クロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)等を用いることができる。また、ゴムの代わりにポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテリフタレート(PET)、エチレンビニルアルコールポリマー(EVOH)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン(PS)、ポリウレタン、テトラフルオロエチレンなどの樹脂を用いても良い。
また、第1補強層22及び第2補強層24の繊維材料としては、例えばPET(ポリエステル)繊維、ポリエチレン2,6−ナフタレート(PEN)繊維、ポリブチレンテレフタレート繊維、ポリアクリレート繊維、ビニロン繊維、ナイロン繊維、アラミド繊維、アクリル繊維、ポリアクリロニトリル繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリウレタン繊維、ポリオキシメチレン繊維、ポリテトラフルオロエチレン繊維、ポリパラフェニレンペンズビスオキサゾール繊維、ポリイミド繊維またはポリフェニレンサルファイド繊維のような合成繊維の他、レーヨンやノボラックのような化学繊維、あるいは綿や麻のような天然繊維を用いることができる。
(口金具3の説明)
図2は、口金具3の構成を示す図であり、(a)は口金具3の破断面図、(b)は口金具3の端部を拡大した拡大断面図である。
図1及び図2に示すように、口金具3は、中心部に車両のブレーキを作動させるブレーキ液の流路310が形成された円筒状のニップル部31、ニップル部31の外周に形成されたソケット部32、ニップル部31とソケット部32とを連結する連結部33、及び内周面に雌螺子340が形成された円筒状の頭部34を一体に有している。
ソケット部32とニップル部31との間には、ホース体2の一端部が収容される環状空間3aが形成されており、この環状空間3aにホース体2の端部が挿入されている。ホース体2は、ソケット部32を外周側から加締めることにより、ニップル部31とソケット部32との間に固定されている。
連結部33は、その外周部に、ソケット部32の外周面32bよりも突出した鍔部331を有している。また、連結部33の中心部には、ニップル部31の流路310に連通する流路330が形成されている。この流路330は、頭部34の内部に開口している。
ソケット部32は、ニップル部31の外径よりも大きな寸法の内径を有する円筒状に形成されている。ソケット部32の内周面32aは、ニップル部31の外周面31bに対向している。ニップル部31の内周面31aは、流路310の内壁として形成されている。また、ソケット部32とニップル部31とは、中心軸を共有して同軸上に配置されている。ソケット部32とニップル部31との間には、軸方向の一方に開口し、この開口からホース体2の一端部が挿入される環状空間3aが形成されている。環状空間3aの軸方向の他方(ホース体2の挿入側と反対側)は、連結部33により閉塞されている。
ニップル部31の軸方向の一端31c及びソケット部32の軸方向の一端32cは、連結部33に接続されている。また、この一端31c,32cの反対側であるニップル部31の他端31dとソケット部32の他端32dとの間の隙間は、環状空間3aの開口を形成している。
なお、図2に示す構成例では、口金具3の軸方向におけるニップル部31の他端31dの位置とソケット部32の他端32dの位置とが一致している場合を例示しているが、他端31dと他端32dの位置が軸方向に多少(例えば1mm程度)ずれていてもよい。
口金具3は、例えば塑性加工により製造される。口金具3を製造するために用いられる加工用素材の材質としては、塑性加工、特に冷間鍛造に適するように、脆化防止のため冷間圧造用炭素鋼もしくはその相当品を用いることが好ましい。また、この材質は、JIS Z 2241に定義される金属材料の引張試験方法における絞りが75%以上であることが望ましい。またさらに、加工用素材の硬度は、ビッカーズ硬さ100〜300HVであるとよい。具体的には、例えばJIS規格(JIS G 3539)のSWCH6Aを採用することができる。
また、口金具3には、めっきが施されていてもよい。このめっき素材としては、例えば錫、亜鉛、ニッケル、鉄、クロメート、又は各種の樹脂塗料、もしくはこれらの複合素材を用いることができる。
ソケット部32は、その一端32cと他端32dとの間に、ホース体2を固定している加締め部4を有している。
加締め部4は、ソケット部32の一部を径方向内側に押し込み塑性変形させた部分であり、径方向内方に突出する突出部4aを有する。突出部4aは、ホース体2を内方に押圧し、ニップル部31との間でホース体2を挟持することにより、ホース体2を口金具3に固定している。また、加締め部4は、その外周面に、加締め時に治具により押圧され平坦となっている平坦部4bを有している。ここでは、軸方向において平坦部4bと重なる位置のソケット部32を加締め部4と呼称している。
本実施の形態では、ソケット部32に複数(ここでは2つ)の加締め部4が形成されている。以下、加締め部4のうち、最も他端32d側に形成されたものを第1の加締め部41と呼称し、第1の加締め部41とソケット部32の一端32cとの間に形成されたものを第2の加締め部42と呼称する。
ソケット部32に複数の加締め部4を形成することで、ホース体2をより強固に口金具3に固定することが可能となり、ホース体2の抜けや液漏れをより抑制可能となる。ただし、加締め部4の数を多くするほどソケット部322の軸方向の長さを延長する必要が生じ、口金具3の大型化につながってしまうため、ソケット部32に形成する加締め部4の数は3つ以下、より好ましくは2つ以下であることが望ましい。
(ニップル部31の詳細の説明)
本実施の形態に係るブレーキホース1では、ニップル部31は、その一端31cと他端31dとの間に、他端31dから一端31cに向かって所定の範囲に形成されている拡径部311と、拡径部311と連結部33との間に形成されている本体部312と、を有している。
本体部312は、その内径寸法及び外形寸法Dが全長に亘って実質的に同一に形成されている。つまり、本体部312は、内径と外径が略一定の円筒体である。本体部312の厚さ((外径−内径)/2)は、例えば0.5〜0.6mmである。
拡径部311は、本体部312の他端31d側の端部に連結されており、本体部312と一体に形成されている。拡径部311の一端31c側(本体部312側)の端部における外径寸法は、本体部312の外径寸法Dと等しい。また、拡径部311の一端31c側(本体部312側)の端部における内径寸法は、本体部312の内径寸法と等しい。
拡径部311の外径(最大外径)は、本体部312の外径よりも大きい。つまり、拡径部311は、ニップル部31の他端31dにおいて径方向外方に突出する突出部分である。本実施の形態では、拡径部311は、ニップル部31の本体部312側の端部から他端31dにかけて外径が徐々に拡径されたテーパ状に形成されている。
拡径部311は、その内周面311aと外周面311bが、共にニップル部31の中心軸と平行な直線に対して傾斜している。本実施の形態では、拡径部311の厚さは略一定となっており、内周面311aと外周面311bとが略平行に形成されている。つまり、拡径部311は、ニップル部31の本体部312側の端部から他端31dにかけて内径及び外径が徐々に拡径されたテーパ状に形成されている。
拡径部311における本体部312とは反対側の端部は、ニップル部31の他端31dとなっている。拡径部311は、一端31c側から他端31d側にかけて徐々に拡径されるテーパ状に形成されているため、拡径部311の他端31dにおける外径寸法Dは、本体部312の外径寸法Dよりも大きい。
拡径部311の外径(最大外径、ここでは外形寸法D)は、ホース体2の内径よりも大きい。なお、ここでいうホース体2の内径とは、口金具3に装着される前の状態、すなわちホース体2に外部から力が加えられていない状態におけるホース体2の内径寸法である。
本実施の形態では、拡径部311の他端31dにおける外径寸法Dは、ホース体2の内径寸法よりも大きい。これにより、ホース体2の端部に口金具3を取り付けた状態(ホース体2の中空部にニップル部31を挿入した状態)では、ホース体2が拡径部311の他端31dによって拡径された状態となる。バルジ2aは、ニップル部31の近傍のホース体2に形成されるので、ホース体2にバルジ2aが生じた場合であっても、当該バルジ2aは拡径部311によって内径が拡径された部分のホース体2に形成されることになる。そのため、バルジ2aが本体部312の内周面31aよりも内側に突出してブレーキ液の流路が狭くなる、といった不具合を抑制することが可能になる。
また、拡径部311においては、ニップル部31の外周面31b(311b)とソケット部32の内周面32aとの距離が小さくなる。そのため、加締めを行った際には、拡径部311とソケット部32間にホース体2が挟持されることとなり、当該挟持によって、加締めを行った際のホース体2の肉の流動が抑制されることになる。つまり、拡径部311を有することにより、加締め時にホース体2の肉が拡径部311よりもホース体2の延出側に流動しにくくなり、バルジ2aが発生しにくくなる。なお、ソケット部32の内径寸法は、ホース体2の外径と略同じに(ホース体2の外径よりも若干大きく)形成されている。また、ニップル部31の本体部312の外径寸法Dは、ホース体2の内径と略同じに形成されている。
このように、拡径部311は、加締め時にホース体2の肉がホース体2の延出側へ流動することを抑制して、バルジ2aの発生を抑制する役割と、口金具3近傍においてホース体2の内径を拡大し、たとえバルジ2aが発生した場合であっても、バルジ2aによりブレーキ液の流路が狭くなることを抑制する役割とを兼ねている。
拡径部311の本体部312の外周面31bからの径方向外方への突出長ΔD(ΔD=(D−D)/2)は、加締めの圧力や第1の加締め部41の位置(発生するおそれのあるバルジ2aの大きさ)、ホース体2への口金具3の取り付け易さ等を考慮し、適宜設定するとよい。
より具体的には、作業者が手でホース体2の端部に口金具3を取り付ける場合には、突出長ΔDを0.05mm以下とすることが望ましい。なお、突出長ΔDが小さすぎると拡径部311を形成することによる効果を十分に発揮できなくなるおそれがあるため、突出長ΔDは少なくとも0.01mm以上とすることが望ましい。
なお、専用の機械を用いてホース体2の端部に口金具3を取り付ける場合には、突出長ΔDを0.05mmより大きくしてもよい。ただし、この場合、ホース体2に強い力を加えてホース体2を大きく変形させつつニップル部31とソケット部32の周囲へと挿入することになるため、ホース体2の挿入時に拡径部311の他端31dによってホース体2の内壁が損傷してしまうおそれがある。よって、この場合、ホース体2の損傷を抑制するために、拡径部311の他端31dに面取り加工や丸め加工を施すことが望ましい(詳細は後述する)。
軸方向において拡径部311と重なる位置に加締め部4(第1の加締め部41)が形成されると、加締めに伴ってホース体2の肉が拡径部311を超えてホース体2の延出側へと流動し易くなり、バルジ2aが発生し易くなる場合がある。そのため、加締め部4は、軸方向において拡径部311と重ならない位置、すなわち拡径部311よりも一端31c側に形成されている本体部312の外周側に形成されるとよい。
拡径部311の軸方向に沿った長さLは、加締め部4(第1の加締め部41)の位置等を考慮し、加締め部4と拡径部311が軸方向において重ならないように決定すればよく、例えば0.5mm以上1.5mm以下とすればよい。
また、バルジ2aを抑制するという観点からは、軸方向におけるニップル部31の他端31dの位置は、ソケット部32の他端32dの位置と一致しているか、ソケット部32の他端32dの位置よりもホース体2の延出側に突出した位置とされることが望ましいといえる。ただし、ニップル部31が長くなり過ぎると、口金具3の大型化を招いてしまうため、ニップル部31の他端31dのソケット部32の他端32dからの軸方向への突出長は、1.0mm以下であることが望ましい。
また、図3(a),(b)に示すように、拡径部311の他端31dの外周側の角部には、面取り加工または丸め加工が施されていてもよい。図3(a)では、拡径部311の他端31dの外周側の角部に面取り加工を施して面取り部313を形成した場合を示している。また、図3(b)では、拡径部311の他端31dの外周側の角部に丸め加工を施して丸め部314を形成した場合を示している。なお、図3(b)では、拡径部311の他端31dの全体を丸みを帯びた形状としたが、他端31dの外周側の角部のみに丸め加工が施されていてもよい。
拡径部311の他端31dに面取り部313や丸め部314を形成することで、ニップル部31とソケット部32との間にホース体2の端部を挿入しやすくなり、ホース体2に口金具3を取り付け易くなる。また、ホース体2に口金具3を取り付ける際に、拡径部311の他端31dによってホース体2が損傷してしまうことを抑制できる。
(実施の形態の作用及び効果)
以上説明したように、本実施の形態では、ニップル部31は、連結部33に接続された一端31cとその反対側の他端31dとの間に、他端31dから一端31cに向かって所定の範囲に形成されている拡径部311と、拡径部311と連結部33との間に形成されている本体部312と、を有し、拡径部311の外径が、本体部312の外径よりも大きい。
ニップル部31の他端部に拡径部311を形成することで、加締め時のホース体2の肉の流動を抑制してバルジ2aの発生を抑制することができる。つまり、ブレーキホース1では、加締め位置が口金具3の端部(ホース体2の延出側の端部)に近い場合や、加締めの圧力が大きい場合であっても、加締めに伴うホース体2の肉の流動を抑制し、バルジ2aの発生を抑制できる。よって、本実施の形態によれば、口金具3を小型に維持し、かつ、ホース体2の抜けや液漏れを抑制しつつも、加締めに伴う作動液の流路の狭小化を抑制することが可能になる。より具体的には、本実施の形態によれば、例えば10MPaを超えるブレーキ液の圧力に耐え得るように加締めを行っても、ブレーキ液の流路が狭くなることを回避することが可能となる。
さらに、本実施の形態では、拡径部311の他端31dにおける外径を、ホース体2の内径よりも大きくしているため、口金具3近傍のホース体2の内径が拡径されることになり、たとえバルジ2aが発生した場合であっても、そのバルジ2aによりブレーキ液の流路が狭小化してしまうことを抑制可能になる。
(変形例)
上記実施の形態では、他端31dに向けて内径及び外径が徐々に拡径されるように拡径部311を形成したが、拡径部311の具体的な形状はこれに限定されない。
例えば、図4(a)に示すように、拡径部311は、他端31dに向けて外径のみが徐々に拡径されており、内径は一定であってもよい。この場合、他端31dに向けて、徐々に拡径部311の厚さが大きくなっていくことになる。
さらに、図4(b)に示すように、拡径部311の外径を一定としてもよい。この場合、本体部312の外周面32bと拡径部311の外周面311bとの間に段差が形成されることになる。
また、図5(a)に示すように、拡径部311は、本体部312から他端31dに向けて内径及び外径が徐々に拡径される第1テーパ部311cと、第1テーパ部311cの端部から他端31dに向けて内径及び外径が徐々に縮径される第2テーパ部311dと、を有してもよい。第2テーパ部311dを有することにより、ホース体2内にニップル部31を挿入し易くなり、ホース体2の端部に口金具3を取り付ける作業が容易になる。なお、図5(b)に示すように、両テーパ部311c,311dの内径を一定とすることも可能である。
さらに、図5(c)に示すように、第1テーパ部311cと第2テーパ部311d間に外径が一定となる円筒部311eを備えてもよい。さらにまた、図5(d)に示すように、図5(b)における第1テーパ部311cを省略し、第2テーパ部311dと本体部312とを段差3111fを介して接続してもよい。
(実施の形態のまとめ)
次に、以上説明した実施の形態から把握される技術思想について、実施の形態における符号等を援用して記載する。ただし、以下の記載における各符号等は、特許請求の範囲における構成要素を実施の形態に具体的に示した部材等に限定するものではない。
[1]中心部に作動液の流路(310)が形成されている円筒状のニップル部(31)、前記ニップル部(31)の外周に形成されている円筒状のソケット部(32)、及び前記ニップル部(31)と前記ソケット部(32)とを連結している連結部(33)を一体に有してなる口金具(3)と、前記ソケット部(32)を外周側から加締めることにより、前記ニップル部(31)と前記ソケット部(32)との間に固定されているホース体(2)とを備え、前記ニップル部(31)は、前記連結部(33)に接続された一端(31c)とその反対側の他端(31d)との間に、前記他端(31d)から前記一端(31c)に向かって所定の範囲に形成されている拡径部(311)と、前記拡径部(311)と前記連結部(33)との間に形成されている本体部(312)と、を有し、前記拡径部(311)の外径が、前記本体部(312)の外径よりも大きい、液圧配管用ホース(1)。
[2]前記拡径部(311)の前記他端(31d)における外径が、前記ホース体(2)の内径よりも大きい、[1]に記載の液圧配管用ホース(1)。
[3]前記拡径部(311)は、前記ニップル部(31)の前記本体部(312)側の端部から前記他端(31d)にかけて外径が徐々に拡径されたテーパ状に形成されている、[1]または[2]に記載の液圧配管用ホース(1)。
[4]前記拡径部(311)の前記他端(31d)の外周側の角部には、面取り加工または丸め加工が施されている、[1]乃至[3]の何れか1項に記載の液圧配管用ホース(1)。
[5]中心部にブレーキ液の流路(310)が形成されている円筒状のニップル部(31)、前記ニップル部(31)の外周に形成されている円筒状のソケット部(32)、及び前記ニップル部(31)と前記ソケット部(32)とを連結している連結部(33)を一体に有してなる口金具(3)と、前記ソケット部(32)を外周側から加締めることにより、前記ニップル部(31)と前記ソケット部(32)との間に固定されているホース体(2)とを備え、前記ニップル部(31)は、前記連結部(33)に接続された一端(31c)とその反対側の他端(31d)との間に、前記他端(31d)から前記一端(31c)に向かって所定の範囲に形成されている拡径部(311)と、前記拡径部(311)と前記連結部(33)との間に形成されている本体部(312)と、を有し、前記拡径部(311)の外径が、前記本体部(312)の外径よりも大きい、ブレーキホース(1)。
[6]中心部に作動液の流路(310)が形成されている円筒状のニップル部(31)、前記ニップル部(31)の外周に形成されている円筒状のソケット部(32)、及び前記ニップル部(31)と前記ソケット部(32)とを連結している連結部(33)を一体に有し、前記ニップル部(31)と前記ソケット部(32)との間には、前記作動液を流通させるホース体(2)の一端部が収容される環状空間(3a)が形成され、前記ニップル部(31)は、前記連結部(33)に接続された一端(31c)とその反対側の他端(31d)との間に、前記他端(31d)から前記一端(31c)に向かって所定の範囲に形成されている拡径部(311)と、前記拡径部(311)と前記連結部(33)との間に形成されている本体部(312)と、を有し、前記拡径部(311)の外径が、前記本体部(312)の外径よりも大きい、ホース用口金具(3)。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上記に記載した実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変形して実施することが可能である。
例えば、本発明はブレーキホースに限らず、液圧配管用ホースとして、例えば車両用のパワーステアリングホースや、SUSメッシュホース、あるいはエアコンホースや樹脂ホースに適用することができる。さらには、クレーン車やショベルカー等の重機や工作機械等に用いられ、液圧によって動作対象装置を動作させる作動液を流通させる液圧配管用ホースに適用することが可能である。
1…ブレーキホース
2…ホース体
3…口金具(ホース用口金具)
3a…環状空間
4…加締め部
31…ニップル部
31c…一端
31d…他端
310…流路
311…拡径部
312…本体部
32…ソケット部
33…連結部

Claims (6)

  1. 中心部に作動液の流路が形成されている円筒状のニップル部、前記ニップル部の外周に形成されている円筒状のソケット部、及び前記ニップル部と前記ソケット部とを連結している連結部を一体に有してなる口金具と、
    前記ソケット部を外周側から加締めることにより、前記ニップル部と前記ソケット部との間に固定されているホース体とを備え、
    前記ニップル部は、前記連結部に接続された一端とその反対側の他端との間に、前記他端から前記一端に向かって所定の範囲に形成されている拡径部と、前記拡径部と前記連結部との間に形成されている本体部と、を有し、
    前記拡径部の外径が、前記本体部の外径よりも大きい、
    液圧配管用ホース。
  2. 前記拡径部の前記他端における外径が、前記ホース体の内径よりも大きい、
    請求項1に記載の液圧配管用ホース。
  3. 前記拡径部は、前記ニップル部の前記本体部側の端部から前記他端にかけて外径が徐々に拡径されたテーパ状に形成されている、
    請求項1または2に記載の液圧配管用ホース。
  4. 前記拡径部の前記他端の外周側の角部には、面取り加工または丸め加工が施されている、
    請求項1乃至3の何れか1項に記載の液圧配管用ホース。
  5. 中心部にブレーキ液の流路が形成されている円筒状のニップル部、前記ニップル部の外周に形成されている円筒状のソケット部、及び前記ニップル部と前記ソケット部とを連結している連結部を一体に有してなる口金具と、
    前記ソケット部を外周側から加締めることにより、前記ニップル部と前記ソケット部との間に固定されているホース体とを備え、
    前記ニップル部は、前記連結部に接続された一端とその反対側の他端との間に、前記他端から前記一端に向かって所定の範囲に形成されている拡径部と、前記拡径部と前記連結部との間に形成されている本体部と、を有し、
    前記拡径部の外径が、前記本体部の外径よりも大きい、
    ブレーキホース。
  6. 中心部に作動液の流路が形成されている円筒状のニップル部、前記ニップル部の外周に形成されている円筒状のソケット部、及び前記ニップル部と前記ソケット部とを連結している連結部を一体に有し、
    前記ニップル部と前記ソケット部との間には、前記作動液を流通させるホース体の一端部が収容される環状空間が形成され、
    前記ニップル部は、前記連結部に接続された一端とその反対側の他端との間に、前記他端から前記一端に向かって所定の範囲に形成されている拡径部と、前記拡径部と前記連結部との間に形成されている本体部と、を有し、
    前記拡径部の外径が、前記本体部の外径よりも大きい、
    ホース用口金具。
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