JP2015159887A - X線撮影装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被検体以外の部分の背景領域においても濃度段差を補正することができるX線撮影装置を提供することを目的とする。【解決手段】濃度補正部51Dは、被検体領域では当該被検体領域での画素値に関するパラメータ(濃度補正係数α)に基づいて濃度補正を行うとともに、背景領域では当該背景領域での画素値に関するパラメータ(背景濃度補正係数β)に基づいて濃度補正を行うことで、被検体以外の部分の背景領域においても濃度段差を補正することができる。また、グリッドムラによる左右濃淡差がある場合においても、X線画像を分割して背景領域での画素値に関するパラメータ(背景濃度補正係数β)を濃度補正部51Dは補間することで、濃度段差を消去することができる。【選択図】図3

Description

この発明は、X線撮影を行うX線撮影装置に係り、特に、複数のX線画像を連結して長尺画像を作成する技術に関する。
従来、この種の装置として、X線管(X線照射手段)とX線検出器(X線検出手段)とを同期動作させて被検体の体軸方向に沿って移動させてX線画像をそれぞれ取得して、体軸方向にX線画像を連結して長尺画像を作成する。特に、コリメータによりX線の開き量を調節して照視野をスリット状に絞り込んで得られたX線画像を体軸方向に連結して長尺画像を作成する長尺撮影(以下、「スロット撮影」と呼ぶ)を行う手法が知られている。
長尺撮影においては、個々のX線画像の位置合わせを行った後に個々のX線画像を連結して長尺画像を作成することで、連結の対象となる互いに隣接する2つのX線画像において画素値のパターンが互いに一致した長尺画像を取得することができる。また、長尺撮影においては上述した位置合わせを行ったとしても、各々の画素値からなる画像の濃淡差を表す濃度段差が、個々のX線画像間で生じる。そこで、濃度段差を補正する濃度補正を行う手法がある(例えば、特許文献1、2参照)。
特許第4230731号明細書 特開2000−342566号公報
しかしながら、被検体以外の部分の背景領域においてはハレーションを起こしている可能性があり、かかる領域においては濃度段差を補正することができないという主たる問題がある。また、被検体による散乱線がX線検出器に入射されないようにX線検出器の検出面側にグリッドが配設されるが、連結方向を縦方向とした場合においてグリッドの配設時での僅かな傾斜により画像の左右に濃淡差が生じる場合がある。このようなグリッドムラによる左右濃淡差がある場合においても濃度段差を完全に消去することができないという問題がある。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、被検体以外の部分の背景領域においても濃度段差を補正することができるX線撮影装置を提供することを目的とする。
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、この発明に係るX線撮影装置は、X線撮影を行うX線撮影装置であって、被検体に向けてX線を照射するX線照射手段と、前記被検体を透過したX線を検出するX線検出手段と、当該X線検出手段で得られた複数のX線画像を連結して長尺画像を作成する画像連結手段と、被検体領域では当該被検体領域での画素値に関するパラメータに基づいて、各々の画素値からなる画像の濃淡差を表す濃度段差を補正する濃度補正を行うとともに、背景領域では当該背景領域での画素値に関するパラメータに基づいて前記濃度補正を行う濃度補正手段とを備え、当該濃度補正手段によって濃度補正が行われた画素値を有したX線画像を前記画像連結手段は連結して前記長尺画像を作成することを特徴とするものである。
[作用・効果]この発明に係るX線撮影装置によれば、X線検出手段で得られた複数のX線画像を連結して長尺画像を作成する際に、濃度補正手段は、被検体領域では当該被検体領域での画素値に関するパラメータに基づいて濃度補正を行うとともに、背景領域では当該背景領域での画素値に関するパラメータに基づいて濃度補正を行う。被検体領域・背景領域では特性が互いに異なるが、被検体領域・背景領域に区分して、それぞれの領域での画素値に関するパラメータに基づいて濃度補正をそれぞれ行うことで、被検体以外の部分の背景領域(例えばハレーションを起こしている領域)においても濃度段差を補正することができる。
上述したこの発明に係るX線撮影装置において、X線検出手段で得られたX線画像を複数に分割する画像分割手段と、当該画像分割手段で分割された各々のX線画像に基づいて、背景領域での画素値に関するパラメータを補間するパラメータ補間手段とを備え、当該パラメータ補間手段によって補間された背景領域での画素値に関するパラメータに基づいて、濃度補正手段は濃度補正を行うのが好ましい。
この発明に係るX線撮影装置によれば、濃度補正手段は、被検体領域では当該被検体領域での画素値に関するパラメータに基づいて濃度補正を行うとともに、背景領域では当該背景領域での画素値に関するパラメータに基づいて濃度補正を行うことで、被検体以外の部分の背景領域においても濃度段差を補正することができる。
実施例に係るX線撮影装置の概略図である。 実施例に係るX線撮影装置のブロック図である。 画像処理部の具体的なブロック図である。 実施例に係る一連の画像処理の流れを示したフローチャートである。 (a)は補正係数算出に用いられる画像領域の模式図であり、(b)は補正係数算出に用いられる重み係数である。
以下、図面を参照してこの発明の実施例を説明する。
図1は、実施例に係るX線撮影装置の概略図であり、図2は、実施例に係るX線撮影装置のブロック図であり、図3は、画像処理部の具体的なブロック図である。本実施例では、X線検出手段としてフラットパネル型X線検出器(FPD: Flat Panel Detector)を例に採って説明する。
図1に示すように、本実施例に係るX線撮影装置1は、天井に沿って移動可能にX線管22を懸垂支持するX線管懸垂ユニット2、被検体Mを立位姿勢の状態でX線撮影を行うX線撮影スタンドユニット3、被検体Mを臥位姿勢の状態でX線撮影を行う臥位テーブルユニット4および被検体MのX線画像に対して画像処理を行う画像処理ユニット5(図1では図示省略)とを備えている。図2に示すように、X線管懸垂ユニット2、X線撮影スタンドユニット3、臥位テーブルユニット4および画像処理ユニット5は互いに通信ケーブル6によって電気的に接続されており、この通信ケーブル6によって、X線管懸垂ユニット2、X線撮影スタンドユニット3、臥位テーブルユニット4および画像処理ユニット5は互いに通信可能に構成される。
X線管懸垂ユニット2は、図1に示すように、天井に沿って移動可能で上下に伸縮可能な支柱21と、その支柱21により支持され向きが調整可能なX線管22とを備えている。また、X線管懸垂ユニット2は、図2に示すように、X線管22の位置や角度を検出する位置検出部23と、位置検出部23により得られた位置情報のアナログ電圧をディジタルデータに変換するA/D変換器24とを備えている。その他に、X線管懸垂ユニット2は、メモリ部25と入力部26と出力部27と制御部28とを備えている。X線管22は、この発明におけるX線照射手段に相当する。
X線撮影スタンドユニット3は、図1に示すように、被検体Mを立位姿勢で支持する立位スタンド31と、この立位スタンド31に搭載され上下に昇降移動可能なフラットパネル型X線検出器(FPD)32とを備えている。また、X線撮影スタンドユニット3は、図2に示すように、FPD32の位置を検出する位置検出部33と、位置検出部33により得られた位置情報のアナログ電圧をディジタルデータに変換するA/D変換器34とを備えている。その他に、X線撮影スタンドユニット3は、メモリ部35と制御部36とを備えている。なお、X線管懸垂ユニット2と同様に、X線撮影スタンドユニット3は入力部と出力部とを備えてもよい。また、X線撮影スタンドユニット3にメモリ部35や制御部36を備えずに、X線管懸垂ユニット2の制御部28が、X線撮影スタンドユニット3のFPD32などを直接的に制御してもよい。X線撮影スタンドユニット3のFPD32、後述する臥位テーブルユニット4のFPD42は、この発明におけるX線検出手段に相当する。
臥位テーブルユニット4は、図1に示すように、被検体Mを臥位姿勢で載置する臥位テーブル41と、この臥位テーブル41に搭載され水平移動可能なフラットパネル型X線検出器(FPD)42とを備えている。また、臥位テーブルユニット4は、図2に示すように、FPD42の位置を検出する位置検出部43と、位置検出部43により得られた位置情報のアナログ電圧をディジタルデータに変換するA/D変換器44とを備えている。その他に、臥位テーブルユニット4は、メモリ部45と制御部46とを備えている。なお、X線管懸垂ユニット2と同様に、臥位テーブルユニット4は入力部と出力部とを備えてもよい。また、臥位テーブルユニット4にメモリ部45や制御部46を備えずに、X線管懸垂ユニット2の制御部28が、臥位テーブルユニット4のFPD42などを直接的に制御してもよい。
画像処理ユニット5は、図2に示すように、X線撮影スタンドユニット3のFPD32あるいは臥位テーブルユニット4のFPD42で得られた複数のX線画像に対して画像処理を行う画像処理部51を備えている。その他に、画像処理ユニット5は、FPD32あるいはFPD42で得られた直後のX線画像(収集画像)や前処理後のX線画像(前処理後画像)や前処理後のX線画像を縮小した画像(前処理後縮小画像)や連結後の長尺画像(合成画像)を書き込んで記憶するメモリ部52を備えている。なお、X線管懸垂ユニット2と同様に、画像処理ユニット5は入力部と出力部とを備えてもよい。また、画像処理ユニット5にメモリ部52を備えずに、X線管懸垂ユニット2のメモリ部25に、収集画像や前処理後画像や前処理後縮小画像や合成画像を書き込んで記憶するように構成してもよい。具体的な画像処理部51の機能については図3で後述する。
X線管懸垂ユニット2の支柱21は、天井に沿って敷設されたレールRに沿って移動可能である。図1の紙面の奥行き方向にも沿ってレールRは敷設され、奥行き方向にも沿って支柱21は移動可能である。この支柱21は伸縮可能に構成され、この支柱21によってX線管22が支持されることにより、X線管22は水平/昇降移動可能である。また、X線管22は向きが調整可能である。したがって、X線撮影スタンドユニット3の立位スタンド31の方に向けて、図1の実線に示すようにX線管22を水平/昇降移動させて向きを調整して、立位姿勢でX線撮影を行うことが可能である。また、臥位テーブルユニット4の臥位テーブル41の方に向けて、図1の2点鎖線に示すようにX線管22を水平/昇降移動させて向きを調整して、臥位姿勢でX線撮影を行うことも可能である。
図2に示すように、X線管22には位置検出部23が配設され、その位置検出部23によってX線管22の位置や角度を検出する。位置検出部23は例えばポテンショメータで構成され、X線管22の移動や回転移動に伴ってポテンショメータの抵抗値が変化し、その抵抗値に伴って基準電圧に対して出力電圧が変化する。この出力電圧はアナログ電圧であって、ポテンショメータにより得られた位置情報(角度も含む)のアナログ電圧をA/D変換器24に送り込み、A/D変換器24はアナログ電圧をディジタルデータに変換する。
X線管懸垂ユニット2のメモリ部25は、制御部28を介して、長尺撮影範囲や撮影毎のX線画像取得エリアや各撮影における撮影位置を書き込んで記憶し、適宜必要に応じて読み出す。X線管懸垂ユニット2のメモリ部25や、X線撮影スタンドユニット3のメモリ部35や、臥位テーブルユニット4のメモリ部45や、画像処理ユニット5のメモリ部52は、ROM(Read-only Memory)やRAM(Random-Access Memory)などに代表される記憶媒体で構成されている。
X線管懸垂ユニット2の入力部26は、操作者が入力したデータや命令を制御部28に送り込む。入力部26は、マウスやキーボードやジョイスティックやトラックボールやタッチパネルなどに代表されるポインティングデバイスで構成されている。本実施例では、立位姿勢で長尺撮影を行う場合には位置決定ボタン(上端位置決定ボタンおよび下端位置決定ボタン)(いずれも図示省略)を押下することで、そのときの上端位置および下端位置を決定して、長尺撮影範囲を決定する。また、臥位姿勢で長尺撮影を行う場合には位置決定ボタン(左端位置決定ボタンおよび右端位置決定ボタン)(いずれも図示省略)を押下することで、そのときの左端位置および右端位置を決定して、長尺撮影範囲を決定する。
X線管懸垂ユニット2の出力部27は、モニタなどに代表される表示部やプリンタなどで構成されている。出力部27が表示部の場合には出力表示し、出力部27がプリンタの場合には出力印刷する。
X線管懸垂ユニット2の制御部28は、X線管懸垂ユニット2を構成する各部分を統括制御する。X線管懸垂ユニット2の制御部28や、X線撮影スタンドユニット3の制御部36や、臥位テーブルユニット4の制御部46や、画像処理ユニット5の画像処理部51は、中央演算処理装置(CPU)などで構成されている。
図1に示すように、X線撮影スタンドユニット3の立位スタンド31は床面に対して設置されている。X線撮影スタンドユニット3のFPD32は、立位スタンド31に沿って上下に昇降移動可能である。一方、臥位テーブルユニット4の臥位テーブル41も床面に対して設置されている。臥位テーブルユニット4のFPD42は、臥位テーブル41内を水平移動可能である。
図2に示すように、X線撮影スタンドユニット3のFPD32には位置検出部33が配設され、その位置検出部33によってFPD32の位置を検出する。一方、臥位テーブルユニット4のFPD42にも位置検出部43が配設され、その位置検出部43によってFPD42の位置を検出する。X線管懸垂ユニット2の位置検出部23と同様に、X線撮影スタンドユニット3の位置検出部33や、臥位テーブルユニット4の位置検出部43もポテンショメータで構成され、FPD32,42の移動に伴ってポテンショメータの抵抗値が変化し、その抵抗値に伴って基準電圧に対して出力電圧が変化する。この出力電圧はアナログ電圧であって、ポテンショメータにより得られた位置情報のアナログ電圧を、X線撮影スタンドユニット3の場合にはA/D変換器34に送り込み、臥位テーブルユニット4の場合にはA/D変換器44に送り込み、A/D変換器34,44はアナログ電圧をディジタルデータにそれぞれ変換する。また、X線撮影スタンドユニット3や臥位テーブルユニット4のポテンショメータにより得られた位置情報のアナログ電圧を、通信ケーブル6を介してX線管懸垂ユニット2にも送り込む。
X線撮影スタンドユニット3のメモリ部35は、長尺撮影におけるFPD32の上端位置および下端位置を書き込んで記憶し、適宜必要に応じて読み出す。一方、臥位テーブルユニット4のメモリ部45は、長尺撮影におけるFPD42の左端位置および右端位置を書き込んで記憶し、適宜必要に応じて読み出す。
X線撮影スタンドユニット3の制御部36は、X線撮影スタンドユニット3を構成する各部分を統括制御し、臥位テーブルユニット4の制御部46は、臥位テーブルユニット4を構成する各部分を統括制御する。
X線管懸垂ユニット2の制御部28と、X線撮影スタンドユニット3の制御部36とを、通信ケーブル6によって電気的に接続し、X線管懸垂ユニット2の制御部28と、臥位テーブルユニット4の制御部46とを、通信ケーブル6によって電気的に接続し、X線管懸垂ユニット2の制御部28と、画像処理ユニット5の画像処理部51とを、通信ケーブル6によって電気的に接続する。このように接続することによって、X線管懸垂ユニット2、X線撮影スタンドユニット3、臥位テーブルユニット4および画像処理ユニット5を互いに通信可能に構成する。その他に、各制御部28,36,46は、X線管22やFPD32,42を駆動制御し、図示を省略するモータを各制御部28,36,46が制御することによりX線管22やFPD32,42をモータ駆動させる。このモータ駆動により、X線管22やFPD32,42を所望の位置に制御し、X線管22を所望の位置に制御することができる。
立位姿勢での長尺撮影では、通信ケーブル6を介してX線管懸垂ユニット2の制御部28およびX線撮影スタンドの制御部36は同期制御する。X線管懸垂ユニット2の制御部28は、X線管22をモータ駆動させて上下に昇降移動させながら、X線管22からX線を照射し続ける。一方、X線管22の上下の昇降移動に同期して、X線撮影スタンドの制御部36はFPD32をモータ駆動させて上下に昇降移動させる。このようにして、X線管22は立位姿勢の被検体M(図1を参照)に向けてX線を照射し続けながら、X線管22とFPD32とを同期動作させて被検体Mの体軸方向(立位姿勢では上下方向)に沿って移動させて、被検体Mを透過したX線をFPD32が検出することによりX線画像をそれぞれ取得する。なお、X線管22を固定した状態でFPD32にX線が常に照射されるようにX線管22の向きを調整して傾け続けながら、X線管22からX線を照射して長尺撮影を行ってもよい。
臥位姿勢での長尺撮影では、通信ケーブル6を介してX線管懸垂ユニット2の制御部28および臥位テーブルユニット4の制御部46は同期制御する。X線管懸垂ユニット2の制御部28は、X線管22をモータ駆動させて水平移動させながら、X線管22からX線を照射し続ける。一方、X線管22の水平移動に同期して、臥位テーブルユニット4の制御部46はFPD42をモータ駆動させて水平移動させる。このようにして、X線管22は臥位姿勢の被検体M(図1を参照)に向けてX線を照射し続けながら、X線管22とFPD42とを同期動作させて被検体Mの体軸方向(臥位姿勢では水平方向)に沿って移動させて、被検体Mを透過したX線をFPD42が検出することによりX線画像をそれぞれ取得する。なお、X線管22を固定した状態でFPD42にX線が常に照射されるようにX線管22の向きを調整して傾け続けながら、X線管22からX線を照射して長尺撮影を行ってもよい。
画像処理部51は、図3に示すように、FPD32,42(図1および図2を参照)で得られた直後のX線画像(収集画像)に対してオフセット補正やグリッド除去などの前処理を行う前処理部51Aと、前処理部51Aで前処理された前処理後のX線画像(前処理後画像)に対して縮小や背景解析などの後処理を行う後処理部51Bと、前処理部51Aで前処理された前処理後画像や後処理部51Bで後処理された前処理後画像を縮小した画像(前処理後縮小画像)の位置合わせを行う位置合わせ部51Cと、位置合わせを行った後のX線画像に対して濃度補正を行う濃度補正部51Dと、濃度補正部51Dで濃度補正が行われたX線画像を体軸方向に連結して長尺画像(合成画像)を作成する画像連結部51Eとを備えている。図3および後述する図4では、符号Pを収集画像とし、符号Pを前処理後画像とし、符号Pを前処理後縮小画像とし、符号Pを長尺画像(合成画像)とする。濃度補正部51Dは、この発明における画像補正手段に相当し、画像連結部51Eは、この発明における画像連結手段に相当する。また、濃度補正部51Dは、この発明における画像分割手段にも相当し、この発明におけるパラメータ補間手段にも相当する。
次に、具体的な画像処理部51(図2および図3を参照)の機能について、図4〜図5を参照して説明する。図4は、実施例に係る一連の画像処理の流れを示したフローチャートであり、図5(a)は、補正係数算出に用いられる画像領域の模式図であり、図5(b)は、補正係数算出に用いられる重み係数である。
図4のステップS1(前処理)については前処理部51A(図3を参照)が行う。ステップS2(縮小)およびステップS3(背景解析)については後処理部51B(図3を参照)が行う。ステップS4(マッチング)およびステップS6(マッチング)については位置合わせ部51C(図3を参照)が行う。ステップS5(補正係数算出),ステップS7(補正係数算出)およびステップS8(補正係数調整)については濃度補正部51D(図3を参照)が行う。ステップS9(画像連結)については画像連結部51E(図3を参照)が行う。
(ステップS1)前処理
FPD32,42(図1および図2を参照)で得られた直後のX線画像(収集画像)Pに対してオフセット補正やグリッド除去などの前処理を行う。X線を照射しなくとも画素値に一定のオフセット値が重畳される場合には、予め非照射時におけるFPDから得られたオフセット画像(各々のオフセット値を画素毎に並べた画像)を取得し、収集画像Pからオフセット値を減算するオフセット補正を行う。また、被検体M(図1を参照)による散乱線がFPDに入射されないようにFPDの検出面側にグリッド(図示省略)が配設される。このグリッドによりグリッド縞あるいはモアレが生じるので、グリッド除去(例えば空間周波数に変換してグリッド周波数を除去した後に実空間に逆変換)を行う。これらのオフセット補正やグリッド除去については公知の技術であるので、詳しい説明を省略する。
(ステップS2)縮小
ステップS1で後処理された前処理後のX線画像(前処理後画像)Pに対して縮小する。この縮小は、後述するステップS3(背景解析),ステップS4(マッチング)およびステップS5(補正係数算出)の高速化のための処理である。縮小率については特に限定されない。高速化に応じて縮小率を適宜決定すればよい。また、画像の縦横ともに同じ縮小率で縮小を行ってもよいし、画像の縦横を互いに異なる縮小率で縮小をそれぞれ行ってもよい。縮小についても公知の技術であるので、詳しい説明を省略する。
(ステップS3)背景解析
被検体M以外の部分の背景領域においてはハレーションを起こしている可能性がある。ハレーションを起こしていなくとも背景領域については、後述するステップS5(補正係数算出)およびステップS7(補正係数算出)で除外するのがより好ましい。そこで、背景解析を行ってハレーション判定閾値および背景閾値を求める。ハレーション判定閾値をhとし、背景閾値をbとする。
なお、後述するステップS5(補正係数算出)およびステップS7(補正係数算出)でハレーション判定閾値hおよび背景閾値bを用いて演算を行うので、ステップS5(補正係数算出)ではステップS2で縮小された各前処理後縮小画像Pに対してハレーション判定閾値hおよび背景閾値bを求め、ステップS7(補正係数算出)では各収集画像P(あるいは各前処理後画像P)に対してハレーション判定閾値hおよび背景閾値bを求める。なお、連結方向を縦方向とした場合において、精度向上のために各X線画像の上下について背景閾値を別々に求めてもよい。背景解析についても公知の技術であるので、詳しい説明を省略する。
(ステップS4)マッチング
ステップS2で縮小された各前処理後縮小画像Pの位置合わせを行う。本実施例では、位置合わせとして「テンプレートマッチング」を採用する。テンプレートマッチングについては本明細書では詳しい説明を省略する。
(ステップS5)補正係数算出
ステップS4でマッチングされた各前処理後縮小画像Pに基づいて、濃度補正係数を求める。後述するステップS7(補正係数算出)で前処理後画像Pに関する濃度補正係数を算出するので、そこで詳しく説明する。
(ステップS6)マッチング
ステップS1で得られた前処理後画像Pのテンプレートマッチングを行う。先に撮影されたX線画像(前画像)を基準として、その基準となる前画像に基づいて後に撮影されたX線画像(後画像)の位置合わせ(マッチング)を行う。ステップS6においてもテンプレートマッチングについては詳しい説明を省略する。
(ステップS7)補正係数算出
ステップS6でマッチングが行われたX線画像に基づいて濃度補正係数を算出する。濃度補正係数をfgCとすると、先に撮影されたX線画像(前画像)に基づいて、後に撮影されたX線画像(後画像)に対して濃度補正を行う。ただし、この濃度補正係数fgCは被検体領域での画素値に関するパラメータであるので、背景領域での画素値に関するパラメータとして背景濃度補正係数を別に求める。背景濃度補正係数をbgCとする。
具体的には、図5(a)に示すように、連結の対象となる互いに隣接する2つのX線画像(ここでは前処理後画像P、ただしステップS5(補正係数算出)を行う場合には前処理後縮小画像P)のうち、前画像Ppreおよび後画像Ppostの重複領域Pa,Pbの中央Cから一定範囲の各画像領域での画素値の指標値(例えば平均値,最大値,最小値,中央値,最頻値など)の比を濃度補正係数fgCとして求める。ここでは、重複領域Pa,Pbのうち、前画像Ppreに属する領域を重複領域Paとし、後画像Ppostに属する領域を重複領域Pbとする。なお、好ましくは重み付け加算を画素数で除算した値を指標値として求め、その指標値の比を濃度補正係数fgCとして求めることで、領域の中央に近づくほど信頼度が高くなることにより、精度がより一層向上する。
具体的には、図5(b)に示すように連結方向(縦方向)をy座標として横軸にして、重複領域Pa,Pbの中央Cで1,中央Cから向かって一定範囲Saの上端で0(または一定範囲Sbの下端で0)となって単調減少する重み係数を画素値に乗じたものを合計する。これにより、前画像Ppreにおける一定範囲Sa内の画素値に関する重み付け加算を求めるとともに、後画像Ppostにおける一定範囲Sb内の画素値に関する重みづけ加算を求める。そして、前画像Ppreに関する重み付け加算を、一定範囲Saの画素数で割った値を前画像Ppreに関する指標値として求める。同様に、後画像Ppostに関する重み付け加算を、一定範囲Sbの画素数で割った値を後画像Ppostに関する指標値として求める。そして、前画像Ppreに関する指標値を後画像Ppostに関する指標値で割った値を濃度補正係数fgCとして求める。
なお、精度向上のために、上述したステップS3(背景解析)で得られたハレーション判定閾値hおよび背景閾値bを用いて、一定範囲Sa,Sbからハレーションを起こしている画素領域あるいは背景領域に相当する画素値が高い画素領域を濃度補正係数算出時に除外してもよい。例えば、ハレーション判定閾値h、またはハレーション判定閾値h,背景閾値b(画像の左右に濃淡差が生じる場合には小さい方の値)のいずれか小さい方の値を評価上限値Lとし、評価上限値L以上の画素値を有する画素を一定範囲Sa,Sbから濃度補正係数算出時に除外してもよい。
一方、上述したように背景領域での画素値に関するパラメータとして背景濃度補正係数bgCを別に求める。具体的には、上述したステップS3(背景解析)で得られた背景閾値bを前画像Ppre・後画像Ppost毎にそれぞれ求めて、前画像Ppreの背景閾値をbPreとするとともに、後画像Ppostの背景閾値をbPostとすると、前画像Ppreの背景閾値bPreを、後画像Ppostの背景閾値bPostで割った値を背景濃度補正係数bgCとして求める。
なお、連結方向を縦方向とした場合において、ステップS3でも述べたように精度向上のために前画像Ppre・後画像Ppostの上下について背景閾値を別々に求めた場合には、X線画像(ステップS1で得られた前処理後画像P)を上下に分割して、背景濃度補正係数bgCを求める。
例えば、前処理後画像Pのうち、前画像Ppreを上下に分割した領域のうち下側領域をPpreLとするとともに、後画像Ppostを上下に分割した領域のうち、前画像Ppreの下側領域PpreLに一致する上側領域をPpostUとする。そして、前画像Ppreの下側領域PpreLの背景閾値をbPreLとするとともに、後画像Ppostの上側領域PpostUの背景閾値をbPostUとする。前画像Ppreの下側領域PpreLの背景閾値bPreLを、後画像Ppostの上側領域PpostUの背景閾値bPostUで割った値を背景濃度補正係数bgCとして求める。
(ステップS8)補正係数調整
上述したようにグリッドの配設時での僅かな傾斜により画像の左右に濃淡差が生じる場合がある。したがって、上述したステップS1(前処理)においてグリッド除去を行ったとしてもグリッドムラによる左右濃淡差が生じる場合がある。そこで、X線画像(ステップS1で得られた前処理後画像P)を左右に分割して、濃度補正係数fgCおよび背景濃度補正係数bgCをそれぞれ補間することにより調整する。
先ず、濃度補正係数fgCの補間について説明する。例えば、前処理後画像Pのうち、前画像Ppreを左右に分割した領域をPpre_Left,Ppre_Rightとするとともに、後画像Ppostを左右に分割した領域をPpost_Left,Ppost_Rightとする。そして、分割された領域毎に得られた濃度補正係数fgCの補間を行う。
前画像Ppreの左領域Ppre_Leftでの画素値の指標値を、後画像Ppostの左領域Ppost_Leftでの画素値の指標値で割った値(つまり左領域の濃度補正係数)をalpha_Leftとする。同様に、前画像Ppreの右領域Ppre_Rightでの画素値の指標値を、後画像Ppostの右領域Ppost_Rightでの画素値の指標値で割った値(つまり右領域の濃度補正係数)をalpha_Rightとする。すると、補間後の濃度補正係数fgCは下記(1)式により求められる。
α=alpha_Left・(1−r)+alpha_Right・r…(1)
ただし、α=濃度補正係数fgCである。ここで、連結方向(縦方向)をy座標として、それに垂直な水平方向(横方向)をx座標としたときに、横方向の画像幅で正規化したx座標の距離をrとする。つまり、補間の対象となる画素のx座標を横方向の画像幅で割った値を距離rとする。すなわち、距離rの重み付け加算により濃度補正係数fgCの補間を行う。
次に、背景濃度補正係数bgCの補間について説明する。X線画像を左右に分割して背景濃度補正係数bgCを補間する場合には、上述したステップS3(背景解析)で得られた背景閾値bを下記のように算出する。
1.前画像Ppreを1/4毎に分割した最下端領域を、さらに左右均等に分割する。そして、左右均等に分割した領域をrectPre_Left,rectPre_Rightとして、横軸を階級(画素値)とし、縦軸を度数(頻度)とした画素値に関するヒストグラムを領域rectPre_Left,rectPre_Right毎に算出する。
2.上記「1.」と同様に、後画像Ppostを1/4毎に分割した最上端領域を、さらに左右均等に分割する。そして、左右均等に分割した領域をrectPost_Left,rectPost_Rightとして、上記「1.」と同様に、画素値に関するヒストグラムを領域rectPost_Left,rectPost_Right毎に算出する。
3.上記「1.」および上記「2.」で得られた各ヒストグラムについて、度数が全体(全標本数:各領域の総画素数)の5%以上をPeak候補とし、最大画素値のものを背景閾値として算出する。ただし、算出された最大画素値の階級が平均以下であれば、背景は存在しないものとする。
4.前画像Ppreについて、左右のいずれか一方に背景が存在し他方に背景が存在しない場合には、いずれの背景閾値についても背景が存在する方の値とする。すなわち、背景が存在しない領域の背景閾値を、背景が存在する領域の背景閾値として設定する。なお、背景が存在する領域の背景閾値についてはそのままの値を用いる。
5.左右のいずれにも背景が存在しない場合には、β=αとする(ただし、β=背景濃度補正係数bgC,上述したようにα=濃度補正係数fgCである)。これにより、後述する濃度補正関数f(v)をf(v)=α・vとなるようにする(ただし、vは画素値である)。
6.背景が存在する場合には、後画像Ppostの左右の背景閾値bPost_Left,bPost_Rightを用いると、背景閾値bは下記(2)式により求められる。
b=bPost_Left・(1−r)+bPost_Right・r…(2)
上記(1)式でも述べたように連結方向(縦方向)をy座標として、それに垂直な水平方向(横方向)をx座標としたときに、横方向の画像幅で正規化したx座標の距離をrとする。つまり、補間の対象となる画素のx座標を横方向の画像幅で割った値を距離rとする。すなわち、距離rの重み付け加算により背景閾値bの補間を行う。
また、背景濃度補正係数bgVについては、下記のように左側係数beta_Left,右側係数beta_Rightを、下記(3)式のように前画像Ppreの左右の背景閾値bPre_Left,bPre_Right、および上述した後画像Ppostの左右の背景閾値bPost_Left,bPost_Rightを用いて求め、下記(3)式で求められた左側係数beta_Left,右側係数beta_Rightを用いて、背景濃度補正係数bgVは下記(4)式により求められる。
beta_Left=bPre_Left/bPost_Left,
beta_Right=bPre_Right/bPost_Right…(3)
β=beta_Left・(1−r)+beta_Right・r…(4)
ただし、上述したようにα=濃度補正係数fgC,β=背景濃度補正係数bgCである。上記(4)式からも明らかなように距離rの重み付け加算により背景濃度補正係数bgCの補間を行う。
なお、上記「3.」については、以下のような方法((a)または(b)の方法)で背景閾値を算出してもよい。
(a)上述したヒストグラムについて公知の判別分析法等により仮の閾値thを求める。仮の閾値thから前景側(吸収線量が低く低輝度側)にて度数が全標本数(各領域の総画素数)に対する指定割合を下回る階級Cmidを求める。階級Cmidを中心に前景側(低輝度側)および後景側(高輝度側)についてピークを検出する。前景側および後景側のいずれにもピークが存在すれば背景が存在するとして、背景閾値を背景側ピークの階級の中央画素値(メディアン値)とする。ここでピークの判断は、解析対象の階級内の標本に対して標準偏差または変動係数が指定閾値以下となる場合とする。
(b)上述したヒストグラムについて最も背景側(高輝度側)にある度数が最大の階級Cbgを求める。階級Cbgから前景側(低輝度側)に対して階級Cbgの度数に指定割合を乗じた底閾値thBaseを下回り、かつ隣り合う階級との度数の差が一定以上の階級Cbaseを求める。階級Cbaseよりも前景側(低輝度側)でピークとみなせる階級Cfgを検索し、階級Cfgがなければ背景が存在しないとする。また、階級Cfgと階級Cbgとの階級差(すなわち画素値の差)が指定閾値以下の場合には背景が存在しないとする。これに対して階級Cfgと階級Cbgとの階級差(画素値の差)が指定閾値よりも大きい場合には背景が存在すると判断して、背景閾値を階級Cbgの中央画素値(メディアン値)とする。
グリッドムラによる左右濃淡差が生じない場合にはステップS7で得られた濃度補正係数fgCおよび背景濃度係数bgCを用いて、グリッドムラによる左右濃淡差が生じる場合にはステップS8(上記(1)式、上記(4)式)で調整された濃度補正係数fgCおよび背景濃度係数bgCを用いて、後画像Ppostの濃度補正を行う。つまり、前画像Ppreに基づいて後画像Ppostに対して濃度補正を行う。重複領域Pbおよびそれ以外の領域も含めた後画像Ppostの全画素の画素値をvとしたときに、対象となる画素値vを下記の濃度補正関数f(v)に代入して得られたものを画素毎に並べることにより濃度補正が行われた画素値を有した後画像Ppostを求める。今度は、当該後画像Ppostを前画像Ppreにして、さらに後に撮影されたX線画像を後画像Ppostにして、同様の画像処理を行う。この画像処理を繰り返すことにより、残りのX線画像の位置合わせおよび濃度補正が順次に行われる。
なお、重複領域については重み付け加算を行う。濃度補正関数f(v)は下記(5)式で表される。
ただし、a=0.01,上述したようにbは背景閾値,α=濃度補正係数fgC,β=背景濃度補正係数bgCである。
画素値vが背景閾値bに比べて小さい領域は被検体M(図1を参照)が写り込んでいる領域だと考えられる。この場合、画素値vが小さくなるにつれてexp{a(v−b)}が0に近づき、exp{−a(v−b)}が大きくなることで、f(v)≒0+αv+0となり、αvのような線形変換に近い関数となる。これは画素値が飽和していない部分では線量に対する画素値の線形性が保たれるFPD(フラットパネル型X線検出器)の場合に濃度補正を問題なく行うことができる仕組みとなっている。
一方、背景領域を連結してつなぎ合わせる際に、ハレーションを起こしていた場合には上記したように線形変換に近い処理を施すと、濃度段差が生じる場合がある。これは、ハレーション領域では画素値が飽和しているので、線量に対する線形性が保てず、想定よりも低い画素値として扱ってしまうことにより生じる。上記関数では、画素値vが背景閾値bよりも大きい場合がそれに相当する。この場合、1+exp{a(v−b)}がexp{a(v−b)}に近づき、exp{−a(v−b)}がに近づくことで、f(v)≒(β−α)(v−b)+αv+b(β−α)=βvとなり、濃度補正係数αがあまり影響せず、背景濃度補正係数βに基づいて濃度補正が行われる仕組みとなっている。
以上をまとめると、被検体領域では当該被検体領域での画素値に関するパラメータ(濃度補正係数α)に基づいて濃度補正が行われ、背景領域では当該背景領域での画素値に関するパラメータ(背景濃度補正係数β)に基づいて濃度補正が行われる。
(ステップS9)画像連結
ステップS8で濃度補正が行われた画素値を有したX線画像を被検体M(図1を参照)に連結して長尺画像(合成画像)Pを作成する。
本実施例に係るX線撮影装置1によれば、フラットパネル型X線検出器(FPD)32,42で得られた複数のX線画像を連結して長尺画像を作成する際に、濃度補正部51Dは、被検体領域では当該被検体領域での画素値に関するパラメータ(濃度補正係数α)に基づいて濃度補正を行うとともに、背景領域では当該背景領域での画素値に関するパラメータ(背景濃度補正係数β)に基づいて濃度補正を行う。被検体領域・背景領域では特性が互いに異なるが、被検体領域・背景領域に区分して、それぞれの領域での画素値に関するパラメータ(濃度補正係数α,背景濃度補正係数β)に基づいて濃度補正をそれぞれ行うことで、被検体M以外の部分の背景領域(例えばハレーションを起こしている領域)においても濃度段差を補正することができる。
本実施例では、FPD32,42で得られたX線画像を複数(本実施例では左右)に濃度補正部51Dは分割し、当該濃度補正部51Dで分割された各々のX線画像に基づいて、背景領域での画素値に関するパラメータ(背景濃度補正係数β)を濃度補正部51Dは補間する。当該濃度補正部51Dによって補間された背景領域での画素値に関するパラメータ(背景濃度補正係数β)に基づいて、濃度補正部51Dは濃度補正を行うのが好ましい。これにより、例えばグリッドムラによる左右濃淡差がある場合においても濃度段差を消去することができる。
なお、本実施例では、コリメータにより照視野をスリット状に絞り込んで得られた短冊状のX線画像を連結して長尺画像を作成するスロット撮影に適用している。もちろん、スロット撮影以外において、照視野をスリット状に絞り込まずに得られたFPDと同サイズのX線画像を連結して長尺画像を作成する通常の長尺撮影にも適用することができる。通常の長尺撮影においても、スロット撮影と同様の効果を奏する。また、通常の長尺撮影においても、X線管とFPDとを平行に移動させながら長尺撮影を行ってもよいし、X線管を固定した状態でX線管の向きを調整して傾け続けながら長尺撮影を行ってもよい。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例では、X線撮影装置は、図1に示すような装置であったが、複数のX線画像を連結して長尺画像を作成する長尺撮影を行う装置であれば、立位姿勢のみの長尺撮影を行う装置であってもよいし、臥位姿勢のみの長尺撮影を行う装置であってもよい。また、立位姿勢・臥位姿勢の両方が適用可能な傾斜可能なテーブルを備えた長尺撮影を行う装置であってもよい。
(2)上述した実施例では、X線検出手段として、フラットパネル型X線検出器を例に採って説明したが、X線検出手段としては、例えばイメージインテンシファイア(I.I)などのように通常において用いられるものであれば、特に限定されない。
(3)上述した実施例では、先に撮影されたX線画像(前画像)に基づいて、後に撮影されたX線画像(後画像)に対して濃度補正を行ったが、逆に後画像に基づいて前画像に対して濃度補正を行ってもよい。
(4)上述した実施例では、背景領域での画素値は高く、被検体領域での画素値は低かったが、逆に背景領域での画素値が低く、被検体領域での画素値が高い場合にも同様に適用することができる。
(5)上述した実施例では、位置合わせとして「テンプレートマッチング」を採用したが、テンプレートマッチング以外の位置合わせの手法で公知の手法であれば、位置合わせの具体的な手法については特に限定されない。
(6)上述した実施例では、位置合わせ(実施例ではテンプレートマッチング)を行ったが、画素値のパターンが互いに一致している場合には必ずしも位置合わせを行う必要はない。
(7)上述した実施例では、濃度補正係数fgCを補間したが、グリッドムラによる濃淡差が生じない場合には、必ずしも濃度補正係数fgCを補間する必要はない。同様に、グリッドムラによる濃淡差が生じない場合には、必ずしも背景濃度補正係数bgCも補間する必要はない。
(8)上述した実施例では、グリッドムラによる濃淡差が左右に現れていた場合を例に採って補間について説明したが、グリッドムラによる濃淡差が上下に現れている場合には上下に分割して補間を行えばよい。また、分割数は必ずしも2つに限定されず、3つ以上であってもよいし、上下・左右にそれぞれ分割して補間を行ってもよい。
1 … X線撮影装置
22 … X線管
32,42 … フラットパネル型X線検出器(FPD)
51D … 濃度補正部
51E … 画像連結部
Ppre … 前画像(先に撮影されたX線画像)
Ppost … 後画像(後に撮影されたX線画像)
fgC … 濃度補正係数
bgC … 背景濃度補正係数
… 長尺画像(合成画像)
M … 被検体

Claims (2)

  1. X線撮影を行うX線撮影装置であって、
    被検体に向けてX線を照射するX線照射手段と、
    前記被検体を透過したX線を検出するX線検出手段と、
    当該X線検出手段で得られた複数のX線画像を連結して長尺画像を作成する画像連結手段と、
    被検体領域では当該被検体領域での画素値に関するパラメータに基づいて、各々の画素値からなる画像の濃淡差を表す濃度段差を補正する濃度補正を行うとともに、背景領域では当該背景領域での画素値に関するパラメータに基づいて前記濃度補正を行う濃度補正手段と
    を備え、
    当該濃度補正手段によって濃度補正が行われた画素値を有したX線画像を前記画像連結手段は連結して前記長尺画像を作成することを特徴とするX線撮影装置。
  2. 請求項1に記載のX線撮影装置において、
    前記X線検出手段で得られたX線画像を複数に分割する画像分割手段と、
    当該画像分割手段で分割された各々のX線画像に基づいて、前記背景領域での画素値に関するパラメータを補間するパラメータ補間手段と
    を備え、
    当該パラメータ補間手段によって補間された前記背景領域での画素値に関するパラメータに基づいて、前記濃度補正手段は前記濃度補正を行うことを特徴とするX線撮影装置。
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