JP2017077405A - 放射線撮影システム、画像処理装置及び画像処理方法 - Google Patents

放射線撮影システム、画像処理装置及び画像処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 長尺撮影における画質を向上させることが可能な放射線撮影技術を提供すること。【解決手段】一部が重なり合う複数の放射線撮影装置を用いて撮影した複数の放射線画像から長尺の放射線画像を生成する放射線撮影システムは、被検者が撮影された放射線画像を用いて、放射線撮影装置の構造を含む放射線画像を補正する補正値を推定する補正値推定部と、被検者が撮影された放射線画像と補正値とを用いて、放射線撮影装置の構造の写り込みを低減した放射線画像を生成する処理部と、を備える。【選択図】 図1

Description

本発明は、放射線撮影システム、画像処理装置及び画像処理方法に関するものである。
医療現場では放射線を用いた撮影に基づく診断や治療が盛んに行なわれており、FPD(Flat Panel Detector)を用いて撮影された放射線画像によるデジタル画像診断が世界的に普及しつつある。FPDはフォトダイオードをマトリクス状に配置したガラス基板上に放射線を可視光に変換する蛍光体を形成することで、平坦化、薄型化、軽量化を実現した放射線撮影装置である。
FPDは出力を直ちにデジタル画像化できるメリットの他、ハンドリングが容易なため、ポータブルやモバイルなどの自由度の高い撮影が可能である。また、FPDを用いた放射線撮影の診断技術の一つとして被検者の脊髄や下肢の全体や全身を撮影するといった、診断領域が広い撮影(以下、長尺撮影と称する)も行われている。特許文献1や特許文献2には、複数のFPDを並べて撮影することで、長尺撮影を行うことができる放射線撮影システムが開示されている。
特開2012−040140号公報 特許03475847号公報
特許文献1や特許文献2において、FPDの一部を重ねながら複数のFPDを並べて撮影する際、下側のFPDには上側のFPDの構造が写り込んでしまう。この課題を解決するため、特許文献1や特許文献2は長尺撮影用にFPDの額縁構造を工夫することでこの写り込みを軽減する方法が開示されている。これらの方法によれば撮影された放射線画像の重複部に生じるFPDの構造写り込みを単純化し、画像補正ができることが特許文献2に記載されている。
一方でFPDの普及により既に複数のFPDを有している病院施設も多く、これを用いて長尺撮影をしたいという強い市場要望が存在する。この場合、長尺撮影時におけるFPD重複部にはFPDの構造物が写り込み、画像補正で取り除くことが困難になる。
そこで本発明は、このような課題に鑑み、長尺撮影における画質を向上させることが可能な放射線撮影技術の提供を目的とする。
本発明の目的を達成するために、本発明の一つの側面に係る放射線撮影システムは、一部が重なり合う複数の放射線撮影装置を用いて撮影した複数の放射線画像から長尺の放射線画像を生成する放射線撮影システムであって、
被検者が撮影された放射線画像を用いて、前記放射線撮影装置の構造を含む放射線画像を補正する補正値を推定する補正値推定手段と、
前記被検者が撮影された放射線画像と前記補正値とを用いて、前記放射線撮影装置の構造の写り込みを低減した放射線画像を生成する処理手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、長尺撮影における画質を向上させることが可能な放射線撮影技術を提供することが可能になる。すなわち、放射線撮影装置の構造が写り込んだ長尺画像の画質を向上させることができる。
実施形態の放射線撮影システムの概略構成を示す図。 実施形態の放射線撮影システムのFPDと放射線画像の関係を示す図。 実施形態の放射線撮影システムの画像表示制御部の構成を示す図。 実施形態の放射線撮影システムの構造低減処理を説明する図。 放射線エネルギースペクトルとビームハードニングを示す図。 実施形態の放射線撮影システムの構造低減処理を示す図。 実施形態の放射線撮影システムの構造低減処理を模式的に説明する図。 実施形態の放射線撮影システムの処理の流れを説明する図。 実施形態の放射線撮影システムの画像表示制御部の構成を示す図。 実施形態の放射線撮影システムの画像表示制御部の構成を示す図。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって確定されるのであって、以下の個別の実施形態によって限定されるわけではない。
(第1実施形態)
図1に複数の放射線撮影装置(FPD)を並べて行われる長尺撮影に用いられる放射線撮影システムの概略構成を示す。放射線撮影システムは、一部が重なり合う複数の放射線撮影装置を用いて撮影した複数の放射線画像から長尺の放射線画像を生成することが可能である。放射線撮影システムは、放射線を発生させる放射線発生部112を備えている。放射線発生部112は、照射範囲114に放射線を照射することが可能である。また、放射線撮影システムは、複数の放射線撮影装置(FPD120、122、124)を備えている。ここでは、放射線撮影装置として、3つのFPD120、122、124を備えた構成を示すが、FPDの数は3つに限定されず、2つのFPD、4つ以上のFPDであってもよい。複数のFPD120、122、124は、被検者100を通過した放射線を検出し、放射線の強度に応じた放射線画像を生成する。生成された放射線画像は画像表示制御部130へ送信される。
複数の放射線撮影装置(FPD)は、撮影台110内に収納されている。撮影台110は、複数の放射線撮影装置(FPD120、122、124)を支持する支持部(架台機能)を有しており、被検者100を支持する機能や寝台としての機能を有してもよい。
撮影台110には、複数の放射線撮影装置(FPD)の一部が重ねられた状態で配置される。例えば、図1に示すように、FPD120とFPD122とは、一部が互いに重なるように配置されている。また、FPD122とFPD124とは、一部が互いに重なるように配置されている。FPD122は、FPD120とFPD124の背面側、つまり放射線発生部112の位置を基準として、FPD120およびFPD124よりも遠い位置に配置されており、FPD122の放射線画像にはFPD120とFPD124の構造が写り込むことになる。
また、放射線撮影システムは、複数の放射線撮影装置(FPD120、122、124)のそれぞれから出力された放射線画像に対して画像処理を行ない、画像を生成する画像表示制御部130(画像処理装置)と、生成された画像を表示する表示部132と、操作者が指示を行うための操作部134とを備えている。また、画像表示制御部130(画像処理装置)は、各構成要素を制御する機能を有している。
画像表示制御部130は、複数のFPD120、122、124に接続されている。具体的には、画像表示制御部130は、複数のFPD120、122、124と有線または無線のネットワークもしくは専用線で接続されている。複数のFPD120、122、124は、放射線発生部112で発生した放射線を撮像し、放射線画像を画像表示制御部130に出力する。画像表示制御部130は、コンピュータ上で動作するアプリケーション機能を有している。
画像表示制御部130は、複数のFPD120、122、124の動作を制御しつつ、表示部132へ画像を出力したり、医療用画像管理システム(PACS)に画像を転送することが可能である。
画像表示制御部130は、放射線発生部112の放射線を発生するタイミングと放射線の撮影条件の設定を制御することが可能である。また、画像表示制御部130は、複数のFPD120、122、124の撮影タイミングを制御することが可能である。これにより、画像表示制御部130は、放射線発生部112から放射線を照射し、各FPDに対して同時に撮影を行わせることで、放射線画像を出力させることができる。
また、画像表示制御部130(画像処理装置)は、階調処理等の診断用画像処理を行う機能を有しており、表示部132は、画像表示制御部130から出力される当該画像を表示させる。各FPDで撮影された複数の放射線画像は画像表示制御部130でつなぎ合わせ処理され、被検者100の一枚の長尺の放射線画像(以下、長尺画像ともいう)が生成される。このつなぎ合わせ処理は各FPDの位置のずれや回転のずれをパターンマッチング等で整合性を取り、位置ずれを補正してから各放射線画像をつなぎ合わせる。生成された長尺撮影は被検者100の全体を観察できる画像であり、全脊椎撮影や全下肢撮影などに用いられる。表示部132は、画像表示制御部130(画像処理装置)から出力される長尺画像を表示させる。
本発明の実施形態に係る放射線撮影システムでは、1回の放射線の照射によって、被検者100の全脊髄や全下肢の長尺撮影を行うことができる。これらの撮影は主に整形領域や高齢者の診断に用いられるため、長時間姿勢を維持することが困難な患者に対して1回の放射線の照射で長尺撮影が行える極めて有用な技術である。また、複数回で放射線を照射する従来の放射線撮影システムは被検者100に放射線の照射重複領域が生じてしまい、被曝量が増えてしまうが、本発明の実施形態に係る放射線撮影システムではそのような問題点も解消される。
しかしながら、本発明の実施形態に係る放射線撮影システムでは、FPD120、124の背後にFPD122が重なり合うように配置されている。このため、FPD122の放射線画像には、FPD120、124の蛍光体、回路基板、支持物等の構造が写り込む領域が存在する。この領域について、本発明の実施形態に係る放射線撮影システムのFPDと放射線画像の関係を示す図2を用いて説明する。
FPDは、放射線入射面側から、放射線を検出する蛍光体、フォトダイオード、TFTが形成されたガラス基板203、ガラス基板203を支持する基台204、ガラス基板203を粘着保持して基台204に設置させる粘着材205と、ガラス基板203から電気信号を出力させる制御基板206が積層された結合体を内包する。ガラス基板203と制御基板206は、フレキシブル基板207を介して接続されている。
また、FPDの外装筺体は、金属から成る金属筺体208と、放射線を透過させる放射線透過部材から成る放射線透過部209とから構成される。ガラス基板203は、放射線を検出可能な有効画素領域と、有効画素領域の外周に辺縁部を有する。
FPD122は、その有効画素領域がFPD120の有効画素領域と一部重なるように配置され、長尺画像を形成したときに被検者100の放射線画像に欠損が生じないようにする。この結果、FPD122から取得される放射線画像201には、FPD120の内部構造が写り込んだ構造写り込み領域202が生じてしまう。構造写り込み領域202には、FPD120におけるガラス基板203、フレキシブル基板207、基台204、金属筺体208の一部が画像情報として含まれる。このように構造写り込み領域202は放射線透過率が低い構造物によって診断に不要な画像情報が写り込んでしまい、長尺画像の診断時の妨げとなる可能性がある。
以降の説明では、図3に示す本発明の実施形態に係る放射線撮影システムの構成図を用いて、上述したFPDの重ね合わせに起因する長尺画像の構造写り込みを低減し、画質を向上させる構成を説明する。
図3に示すように、画像表示制御部130(画像処理装置)は、放射線撮影装置(FPD120、122、124)から出力された画像データを記憶する記憶部301と、複数の放射線画像をつなぎ合わせて長尺の放射線画像を生成する、つなぎ合わせ処理部302と、FPDの構造が写り込んだ構造放射線画像の補正値を求める補正値推定部305と、長尺画像に生じる構造写り込み領域202の低減処理を行う、すなわちFPDの構造の写り込みを低減する構造低減処理部303と、構造低減処理部303によって出力された長尺画像に対して診断用画像処理を行う診断用画像処理部304とを備えている。
補正値推定部305は、被検者が撮影された放射線画像を用いて、放射線撮影装置の構造を含む放射線画像を補正する補正値を推定することが可能である。また、補正値推定部305は、放射線撮影装置の構造が撮影された領域を含む画像の補正値を長尺の放射線画像の画素値を用いて推定することが可能である。具体的には、補正値推定部305は、放射線撮影装置の構造が写り込んだ構造放射線画像と、放射線撮影装置を用いて撮影した被検者が存在する長尺の放射線画像とから構造放射線画像の補正値を推定する。また、構造低減処理部303(処理部)は、被検者が撮影された放射線画像と補正値とを用いて、放射線撮影装置の構造の写り込みを低減した放射線画像を生成することが可能である。例えば、構造低減処理部303(処理部)は、長尺の放射線画像と補正値で補正した画像とに基づく補正により、放射線撮影装置の構造の写り込みを低減した長尺の放射線画像を生成することが可能である。また、本実施形態の画像処理装置は、一部が重なり合う複数の放射線撮影装置を用いて撮影した複数の放射線画像から長尺の放射線画像を生成することが可能である。また、本実施形態の画像処理装置は、被検者が撮影された放射線画像を用いて、放射線撮影装置の構造を含む放射線画像を補正する補正値を推定する補正値推定部305と、被検者が撮影された放射線画像と補正値とを用いて、放射線撮影装置の構造の写り込みを低減した放射線画像を生成する構造低減処理部303(処理部)と、を備える。
診断用画像処理部304は、構造低減処理部303で生成された長尺の放射線画像に対して画像処理を行うことが可能であり、診断用画像処理部304は画像処理された画像を表示部132に出力する。
記憶部301は、複数の放射線撮影装置(FPD120、122、124)から出力される放射線画像を記憶する。ここで、記憶部301は、複数の放射線撮影装置によって同時に撮影された複数の放射線画像を、一部が互いに重なるように配置されている複数の放射線撮影装置の相対的な位置関係を示す配置情報と関連付けて記憶することが可能である。すなわち、記憶部301は、複数の放射線撮影装置によって同時に撮影された複数の放射線画像を、一部が互いに重なるように配置されている複数の放射線撮影装置の相対的な位置関係を示す配置情報(空間的配置情報)と関連付けて記憶する。例えば、記憶部301は、FPD120から出力される放射線画像とFPD122から出力される放射線画像とが隣接していることを、空間的配置情報として関連付けて記憶することができる。同様にして、記憶部301は、FPD122から出力される放射線画像とFPD124から出力される放射線画像とが隣接していることを、空間的配置情報として関連付けて記憶することができる。更に記憶部301は、FPD122がFPD120、124の背面側に配置されていることを、空間的配置情報として関連付けて記憶する。記憶部301は、つなぎ合わせ処理部302に対して、複数の放射線画像とその空間的配置情報を出力する。
つなぎ合わせ処理部302は、記憶部301に記憶された複数の放射線画像をつなぎ合わせて長尺画像を生成する。つなぎ合わせ処理部302は、複数の放射線画像と、複数の放射線画像に関連付けられた配置情報とに基づいて、長尺の放射線画像を生成する。つなぎ合わせ処理部302は、FPD120、122、124から出力された複数の放射線画像とその配置情報(空間的配置情報)に基づいて放射線画像をつなぎ合わせる。また、FPD120、122、124のそれぞれは、長尺撮影に用いないときは取り外して使うことも可能であり、取り外したFPDを撮影台110に再設置する際には、微小なずれが生じ得る。したがって、配置のずれや回転のずれをパターンマッチング等で整合性を取り、位置ずれを補正してから各放射線画像をつなぎ合わせる。
続いて、つなぎ合わせ処理部302から出力された長尺画像に対して、構造の写り込みを低減する処理を行う。図4は、本発明の実施形態に係る放射線撮影システムの構造低減処理を説明する図である。図4(a)は、つなぎ合わせ処理部302によって、複数の放射線画像をつなぎ合わせて生成された長尺画像400を表している。また、画像401は、FPD120から出力される放射線画像であり、この例では主に被検者100の頭部と肩が含まれている。続いて図4(a)に示す画像402は、FPD122から出力される放射線画像であり、この例では主に被検者100の胴体と手が含まれている。画像402の上端部と下端部には、構造写り込み404と構造写り込み405が存在する。図4(a)に示す画像403は、FPD124から出力される放射線画像であり、この例では主に被検者100の脚部が含まれている。
図4(b)の構造放射線画像406は構造低減処理に用いられる画像であり、被検者が存在しない状態で撮影された放射線画像を表している。構造放射線画像406は、放射線撮影装置の構造が写り込んだ画像である。図4(b)に示すように、構造放射線画像406には、一部が重なった他の放射線撮影装置の構造が撮影されている。また、画像408は構造放射線画像406を補正した補正構造放射線画像である。補正構造放射線画像は、後に述べる補正処理により、構造放射線画像406を補正した結果、得られる画像である。
図4(c)の画像409は、図4(a)の長尺画像400から、補正構造放射線画像408を除去した構造低減長尺画像である。この構造低減長尺画像409は、構造低減処理部303の出力となる。
一般的に2つの被写体が重なり合って放射線撮影された場合、発明が属する技術分野の通常の知識を有する者であれば容易にわかるように、一方の被写体のみが撮影された放射線画像を撮影し、各放射線画像を対数変換して差分すれば分離することができる。そこで、あらかじめ被検者が無い状態で複数のFPDを重ね合わせて撮影した構造放射線画像406を取得しておいて、被検者が存在する放射線画像402から対数差分すれば構造写り込みを除去できるようにも思える。
しかしながら、一般的な病院等の施設にある放射線発生装置は電子線を金属に衝突させて制動放射で放射線を発生させるため、放射線は単一のエネルギーではなく、図5(a)のように広がりを持ったエネルギースペクトルを持つ。放射線撮影は物質内で放射線が減弱する程度を画像化する技術であるが、この減弱の程度を表す放射線減弱係数はエネルギーが低いときほど大きい。
したがって、物質を通過した放射線は低エネルギーの放射線ほど大きく減衰することになる。この結果、広がりを持ったエネルギースペクトルは図5(a)のように高エネルギー側にシフトすることになる。この現象は一般にビームハードニングと呼ばれる。被検者100を撮影した放射線画像402には被検者でビームハードニングが生じた放射線で形成された構造写り込み404、405が存在する。
一方、被検者100が存在しない状態で撮影した構造放射線画像406には被検者100によるビームハードニングが生じない放射線で撮影された構造写り込み410、411が形成される。したがって、そのまま対数差分しても構造写り込み領域410、411を除去することはできない。
そこで、本発明の実施形態ではこのビームハードニングを補正した補正構造放射線画像408を用いて被検者100が存在する放射線画像402の構造写り込みを低減する。以下の説明では放射線画像は対数変換されたものとしてこの構造写り込みの原理を詳細に説明する。まず、本実施形態では以下の数1式のようにビームハードニングを近似する。
ここで、ξは構造放射線画像406の画素値であり、ξBはビームハードニング補正された補正構造放射線画像408の画素値である。αはビームハードニング補正係数、zは構造写り込みが低減処理された構造低減長尺画像409の画素値である。また、x、yはそれぞれ、画素の画像上の横座標位置、縦座標位置を示す。放射線画像は対数変換されているので、放射線で撮影された物質の厚さ×減弱係数に比例する。したがって、数1式は被検者100の厚さ×減弱係数に比例して構造放射線画像406の画素値がビームハードニングにより、小さくなることを示している。
実際は、図5(b)に示すように減弱係数は放射線のエネルギーに依存して非線形に変化するので、数1式を多項式や非線形関数で表現してもよい。しかしながら、本発明の実施形態では画素毎にビームハードニング補正係数を推定するため、複雑な関数を用いるとオーバーフィッティングし易くなる。したがって、数1式のように係数の数が少なく、線形な形が好ましい。また、非線形性に関しては画素毎の推定で吸収可能であり、計算コストも小さい。
ここで、ビームハード二ング補正係数αは予めデータベースとして記録することも可能である。実際には人体は複雑な構造と減弱係数から構成され、放射線の撮影条件やエネルギースペクトルの形状も種々に渡ることを考えると、画像からビームハードニング補正係数αを求めることも可能である。そこで、本発明の実施形態では画像からビームハードニング補正係数αを求める例を説明する。補正値推定部305は、長尺の放射線画像において、放射線撮影装置の構造が撮影された領域の画素値と、構造が撮影されていない領域の画素値とを用いて、構造が撮影された領域の画素値を補正するための補正係数を取得する。あるいは、補正値推定部305は、長尺の放射線画像において、放射線撮影装置の構造が撮影された領域内の補正されていない画素の画素値と、画素の周辺に位置する補正済の画素の画素値とを用いて、構造が撮影された領域の画素値を補正するための補正係数を取得する。
この過程を図6を用いて説明する。図6は、本発明の実施形態の放射線撮影システムの構造低減処理を説明するである。生成された長尺画像には、一部が重なった放射線撮影装置の構造が撮影された構造写り込み領域600が含まれる。ここで構造写り込み領域600は、図6に示すように行601から行602までという行番号で範囲が特定される領域である。まず、補正値推定部305を用いて行601から行602に向かって、もしくは602から601に向かって逐次的に画素毎にビームハードニング補正係数を求める。ここで行601の一つ上の行はFPD120で撮影された放射線画像401であり、構造写り込みの無い正常な行である。人体構造の性質上、隣接行は相関が強く、類似した値を持つと考えるのが自然である。
補正値推定部305は、図6に示すように写り込みのある行601の画素のビームハードニング補正係数αを、構造写り込みの無い1つ上の行から推定する。すなわち、以下の数2式のsを最小化するようにαを求める。
ここでz(x,y)が求めたい構造低減長尺画像409の画素値であり、z(i,y−1)は構造の写り込みの無い正常な行の画素値である。また、dは推定に用いる横方向の画素の範囲である。処理前の画素値、すなわち放射線画像402の画素値をm(x,y)とすると、構造低減長尺画像409の画素値は、以下の数3式となる。
数3式を数1式に代入すると、以下の数4式となる。
更に、数4式をz(x,y)について解くと、以下の数5式となる。
数5式を数1式に代入して、sをαで微分してsが最小になる条件からビームハードニング補正係数αを求めると、以下の数6式となる。
次に構造低減処理部303は、補正値推定部305が数6式に基づいて求めたビームハードニング補正係数αを用いて、写り込んだ構造が低減された構造低減長尺画像409の画素値z(x,y)を求める。構造低減処理部303は、この操作を逐次的に画素毎に求めていくことで構造低減処理を実行する。
図7は、構造低減処理を模式的に説明する図である。構造低減処理前の画素値をm、構造低減処理後もしくは構造写り込みが無い正常な画素値をzとすると図7(a)に示したように、数6式の総和の範囲は実線範囲701となる。実線範囲701では処理画素が画像の左端部に位置するため、推定範囲がd+1個になる。これを図7(b)の実線範囲702に示すように右にずらしながら1画素ずつ処理していくとy行の画素値mをすべて処理して、構造低減長尺画像409の画素値z(x,y)を得ることができる。続いて、図7(c)のように、構造低減処理部303は、y+1行目も処理していき、最終的に構造写り込み領域600全体の行を処理することができる。構造低減処理部303は、構造が撮影された領域の画素値と、構造が撮影されていない領域の画素値とが同一となるように補正を行う。
ここで推定に用いる横方向の画素の範囲dが小さすぎるとz(x,y−1)≒z(x,y)となってしまい、y方向に被検者100の構造がボケてしまい、画素の範囲dが大きすぎると被検者の人体構造の影響によりビームハードニング補正係数αが適切な値が求められない。従って、画素ピッチや人体の構造を鑑みて適切な値を設定する必要がある。実験によると画素ピッチが250μmでは、d=10〜30ぐらいが適切である。
このように行601から行602の画素値z(x,y)がすべて求まれば、ビームハードニング補正係数α(x,y)も求めることができ、図4のビームハードニング補正がされた補正構造放射線画像408を数1式から求めることができる。
ただし、本実施形態の場合、ビームハードニング補正係数α(x,y)の推定と構造低減長尺画像409の画素値z(x,y)が同時に求められるので、改めて補正構造放射線画像408を402から減算する必要はなく、構造低減長尺画像409が得られる。
なお、構造低減処理部303は、上下2方向の処理結果をブレンドすることもできる。行601から行602に向かって構造低減処理された結果は行601から離れるほどビームハードニング補正係数αの推定精度が低下する。また、行602から行601に向かって構造低減処理された結果は602から離れるほどビームハードニング補正係数αの推定精度が低下する。したがって、行601から行602に向かって構造低減処理した結果をz、行602から行601に向かって構造低減処理した結果をzとし、以下の数7式を用いて、ブレンドすればビームハードニング補正係数αの推定精度の低下を補うことが可能になる。
ここでw、wはブレンドの重み係数を表し、行601でwは1となり、行602でwは1となり、w+wが1となるような任意の関数である。
構造低減処理部303により生成された構造低減長尺画像409は診断用画像処理部304に送られ、階調処理やダイナミックレンジ調整、強調処理、ノイズ低減処理が施され、プレビュー用放射線画像として表示部132に表示されたり、PACSに送信されたりして医師の診断に供される。
これらの処理の結果、FPDの内部構造が写り込んだ画像の構造写り込み404、405を低減させ、図1のような放射線撮影システムで撮影された長尺画像の画質を向上させ、より診断能の高い長尺放射線画像を提供することができる。
次に、本実施形態の放射線撮影システムの処理の流れを図8のフローチャートを用いて説明する。
ステップS801において、操作者は、撮影台110に複数のFPDを配置し、放射線撮影を行う。
ステップS802において、つなぎ合わせ処理部302は、放射線画像をつなぎ合わせて長尺画像400を生成する。
ステップS803において、補正値推定部305は、予め撮影しておいた構造放射線画像406と、先のステップS802で生成された長尺画像400を用いて構造放射線画像406のビームハードニング補正係数を取得する。
ステップS804において、構造低減処理部303は、構造放射線画像406とステップS802で生成された長尺画像400とステップS803で計算されたビームハードニング補正係数を用いて、長尺画像400のセンサ構造写り込みを低減し、構造低減長尺画像409を生成する。
ステップS805において、診断用画像処理部304は、ステップS804で生成された構造低減長尺画像409に、階調処理やダイナミックレンジ調整、強調処理、ノイズ低減処理が施し、プレビュー用放射線画像として表示部132に表示する。
以上、本発明によれば、一部が重なり合う複数の放射線撮影装置を用いて撮影した複数の放射線画像から長尺画像を生成する放射線撮影システム、画像処理装置において、長尺画像の画質を向上させることができる。
(第2実施形態)
次に第2実施形態について説明する。第1実施形態と異なる点は、図9に示すように放射線撮影システムは、構造推定部901と構造低減処理部902を備えている点である。第1実施形態では構造放射線画像406にビームハードニング補正を行い、構造低減処理を行う実施形態を示した。しかしながら、適切な構造放射線画像406が必ずしも準備できない場合も考えられる。
具体的には、医療現場では図1に用いる放射線発生部112を動かして撮影したり、放射線を発生させる電圧値を変えたりして撮影することも生じる。これは被検者100の体格や病状に応じて最適な撮影条件が異なるからである。このような場合、構造放射線画像406を撮影条件に合わせて撮影し直さなくては被検者100が存在する放射線画像402と不整合が生じる場合もあり、第1実施形態の構造低減処理が効率的に使えない場合も生じ得る。本実施形態ではこのような場合を鑑みて、放射線画像402に写り込んだ構造写り込み404、405を低減する実施形態を説明する。
本実施形態において、構造推定部901は、放射線撮影装置の構造が撮影された領域を含む画像の画素値を、長尺の放射線画像の画素値を用いて推定することが可能である。具体的には、構造推定部901は、放射線撮影装置の構造と被検者が存在する画像から放射線撮影装置の構造が写り込んだ画像を推定する。
構造推定部901は補正構造放射線画像408を長尺画像400から直接推定する。放射線画像が対数変換されている場合、数3式に示したように長尺画像400から補正構造放射線画像408を減算すれば構造低減長尺画像409を得ることができる。第1実施形態では構造放射線画像406にビームハードニング補正をすることで補正構造放射線画像408を得たが、本実施形態では補正構造放射線画像408の画素値ξそのものを未知数とする。この場合、数3式を数2式に代入すると、以下の数8式ようになる。
数8式をξで微分してsが最小になる条件からξを求めると、以下の数9式のようになる。
また、構造低減処理部902(処理部)は、長尺の放射線画像と推定された画像の画素値により、放射線撮影装置の構造の写り込みを低減した放射線画像を生成することが可能である。すなわち、構造低減処理部902(処理部)は、長尺の放射線画像(長尺画像)と推定された画像の画素値により、放射線撮影装置の構造の写り込みを低減した長尺の放射線画像(長尺画像)を生成することが可能である。具体的には、構造低減処理部902(処理部)は、放射線撮影装置の構造と被検者が存在する画像と推定された放射線撮影装置の構造が写り込んだ画像を用いて、放射線撮影装置の構造の写り込みを低減した放射線画像を生成する。構造低減処理部902は、構造推定部901が数9式に基づいて求めた補正構造放射線画像408の画素値であるξを用いて、数3式により写り込んだ構造が低減された構造低減長尺画像409の画素値z(x,y)を求める。構造低減処理部902は、数3式により、処理前の画素値、すなわち、放射線画像402の画素値m(x,y)から補正構造放射線画像408の画素値であるξを減算する。構造低減処理部902は、この演算操作を逐次的に画素毎に求めていくことで構造低減処理を実行する。また、本発明の実施形態の画像処理装置は、一部が重なり合う複数の放射線撮影装置を用いて撮影した複数の放射線画像から長尺の放射線画像を生成することが可能である。また、本実施形態の画像処理装置は、放射線撮影装置の構造が撮影された領域を含む画像の画素値を、長尺の放射線画像の画素値を用いて推定する構造推定部901と、長尺の放射線画像と推定された画像の画素値により、放射線撮影装置の構造の写り込みを低減した放射線画像を生成する構造低減処理部902(処理部)と、を備える。
図7は、構造低減処理を模式的に説明する図である。構造低減処理前の画素の画素値をm、構造低減処理後もしくは構造写り込みが無い正常な画素の画素値をzとすると、図7(a)に示したように、数7式または数8式の総和の範囲は実線範囲701となる。実線範囲701では処理画素が画像の左端部に位置するため、推定範囲がd+1個になる。これを図7(b)の実線範囲702に示すように右にずらしながら1画素ずつ処理していくとy行の画素値mをすべて処理して、構造低減長尺画像409の画素値z(x,y)を得ることができる。続いて、図7(c)のように、構造低減処理部902は、y+1行目も処理していき、最終的に構造写り込み領域600全体の行を処理して、行601から行602のz(x,y)がすべて求まれば構造低減長尺画像409が得ることができる。
これらの処理の結果、FPDの内部構造が写り込んだ画像の構造写り込み404、405を低減させ、構造放射線画像406が得られない場合でも図1のような放射線撮影システムで撮影された長尺画像の画質を向上させ、より診断能の高い長尺放射線画像を提供することができる。
(第3実施形態)
次に第3実施形態ついて説明する。第1実施形態および第2実施形態と異なる点は、図10に示すように類似度判定部1001を備えている点である。図10では、第1実施形態を基にして説明するが、本実施形態は第2実施形態を基にしても実施可能である。
第1実施形態では構造放射線画像406に補正を行い、構造低減処理を行う実施形態を示した。第1実施形態で説明したようにこの方法は構造が無い、あるいは構造が低減された周辺の画素を用いて構造放射線画像406のビームハードニング補正係数を求めていく。これは人体構造が連続的に変化し、隣接画素が類似していることに基づいている。
しかしながら、図6の領域603のように人体と人体が存在しない部分では画素は不連続に変化し、類似性を持たない。補正値推定部305がビームハードニング補正係数を求める際、数6式の総和の範囲が、領域603のように、不連続部分を含むと、ビームハードニング補正係数の推定精度は低下し、アーチファクトの原因となり得る。
本実施形態ではこのような場合でもビームハードニング補正係数の推定精度を担保する方法を説明する。
放射線撮影システムの類似度判定部1001は、複数の画素の画素値差に基づいた類似度を取得することが可能である。補正値推定部1002は、類似度に基づいて、構造が撮影されていない領域内で補正係数を取得するために用いる画素を選択することが可能である。例えば、類似度判定部1001は、画素値差が基準値以内の場合に、放射線撮影装置の構造が撮影された領域の画素値と、構造が撮影されていない領域の画素値とが類似すると判定し、補正値推定部1002は、類似すると判定された画素の画素値を用いて、補正係数を取得する。あるいは、類似度判定部1001は、画素値差が基準値を超える場合、放射線撮影装置の構造が撮影された領域の画素値と、構造が撮影されていない領域の画素値とは非類似と判定する。この場合、補正値推定部1002は、非類似すると判定された画素の画素値を、補正係数の取得のために使用しない。また、構造低減処理部303の結果は、類似度判定部1001に入力され、類似度判定部1001は、構造低減処理部303の結果を用いて、構造写り込み領域600内における画素について、類似判定処理を逐次実行することが可能である。
類似度判定部1001は、ビームハードニング補正係数α(x,y)を求める位置の対象画素と、対象画素よりも一つ上の行の構造が無い画素、もしくは、構造が低減された補正済の画素z(x,y−1)の周辺画素z(x,y−1)との類似度L(x,x,y−1)を求める。類似度判定部1001は、例えば、数10式のヘヴィサイドの階段関数や、数10式のガウス関数を適用することにより、類似度L(x,x,y−1)を取得することができる。
ここで、数10式のεや数11式のσは類似度判定基準であり、類似度判定部1001は、設定された人体の構造等の条件に応じて決定することが可能である。数10式はεの基準値を超えない画素値差のときは1を出力し、それ以外のときは0を出力する。数11式は画素値差が無いときは1を出力し、画素値差とσに応じて1より小さい値を出力する。すなわち、画素値差を基準にして類似度L(x,x,y−1)を表現する。
次に、補正値推定部1002は、類似度判定部1001が出力した類似度L(x,x,y−1)を用いて、以下の数12式に基づきビームハードニング係数α(x、y)を取得する。
このように求められたビームハードニング係数α(x、y)は人体の不連続部分の影響が軽減された状態で求められる。次の構造低減処理部303以降の処理は第1実施形態と同様であるので省略する。
また、第2実施形態に第3実施形態の構成を適用する場合、構造推定部901は、類似度に基づいて、構造が撮影された領域を含む画像の画素値の推定のために用いる画素を選択する。例えば、類似すると判定された画素の画素値を用いて、画素値の推定を行い、非類似すると判定された画素の画素値を、画素値の推定のために使用しないように処理することも可能である。
これらの処理の結果、FPDの内部構造が写り込んだ画像の構造写り込み404、405を低減させ、長尺画像400に、図6の領域603のような不連続領域が存在しても、図1のような放射線撮影システムで撮影された長尺画像の画質を向上させ、より診断能の高い長尺放射線画像を提供することができる。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
301:記憶部、302:つなぎ合わせ処理部、303:構造低減処理部
304:診断用画像処理部、305:補正値推定部

Claims (19)

  1. 一部が重なり合う複数の放射線撮影装置を用いて撮影した複数の放射線画像から長尺の放射線画像を生成する放射線撮影システムであって、
    被検者が撮影された放射線画像を用いて、前記放射線撮影装置の構造を含む放射線画像を補正する補正値を推定する補正値推定手段と、
    前記被検者が撮影された放射線画像と前記補正値とを用いて、前記放射線撮影装置の構造の写り込みを低減した放射線画像を生成する処理手段と、
    を備えることを特徴とする放射線撮影システム。
  2. 前記補正値推定手段は、前記長尺の放射線画像において、前記放射線撮影装置の構造が撮影された領域の画素値と、前記構造が撮影されていない領域の画素値とを用いて、前記構造が撮影された領域の画素値を補正するための補正係数を取得することを特徴とする請求項1に記載の放射線撮影システム。
  3. 前記補正値推定手段は、前記長尺の放射線画像において、前記放射線撮影装置の構造が撮影された領域内の補正されていない画素の画素値と、前記画素の周辺に位置する補正済の画素の画素値とを用いて、前記構造が撮影された領域の画素値を補正するための補正係数を取得することを特徴とする請求項1または2に記載の放射線撮影システム。
  4. 複数の画素の画素値差に基づいた類似度を取得する類似度判定手段を更に備え、
    前記補正値推定手段は、前記類似度に基づいて、前記構造が撮影されていない領域内で前記補正係数を取得するために用いる画素を選択する
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の放射線撮影システム。
  5. 前記類似度判定手段は、前記画素値差が基準値以内の場合に、前記放射線撮影装置の構造が撮影された領域の画素値と、前記構造が撮影されていない領域の画素値とが類似すると判定し、
    前記補正値推定手段は、前記類似すると判定された画素の画素値を用いて、前記補正係数を取得することを特徴とする請求項4に記載の放射線撮影システム。
  6. 前記類似度判定手段は、前記画素値差が基準値を超える場合、前記放射線撮影装置の構造が撮影された領域の画素値と、前記構造が撮影されていない領域の画素値とは非類似と判定し、
    前記補正値推定手段は、前記非類似すると判定された画素の画素値を、前記補正係数の取得のために使用しないことを特徴とする請求項4に記載の放射線撮影システム。
  7. 前記処理手段は、前記構造が撮影された領域の画素値と、前記構造が撮影されていない領域の画素値とが同一となるように補正を行うことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の放射線撮影システム。
  8. 前記補正値推定手段は、前記放射線撮影装置の構造が写り込んだ構造放射線画像と、前記放射線撮影装置を用いて撮影した被検者が存在する長尺の放射線画像とから前記構造放射線画像の補正値を推定することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の放射線撮影システム。
  9. 前記補正値推定手段は、前記放射線撮影装置の構造が撮影された領域を含む画像の補正値を前記長尺の放射線画像の画素値を用いて推定し、
    前記処理手段は、前記長尺の放射線画像と前記補正値で補正した前記画像とに基づく補正により、前記放射線撮影装置の構造の写り込みを低減した長尺の放射線画像を生成することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の放射線撮影システム。
  10. 一部が重なり合う複数の放射線撮影装置を用いて撮影した複数の放射線画像から長尺の放射線画像を生成する放射線撮影システムであって、
    前記放射線撮影装置の構造が撮影された領域を含む画像の画素値を、前記長尺の放射線画像の画素値を用いて推定する構造推定手段と、
    前記長尺の放射線画像と前記推定された画像の画素値により、前記放射線撮影装置の構造の写り込みを低減した放射線画像を生成する処理手段と、
    を備えることを特徴とする放射線撮影システム。
  11. 前記構造推定手段は、前記放射線撮影装置の構造と被検者が存在する画像から放射線撮影装置の構造が写り込んだ画像を推定することを特徴とする請求項10に記載の放射線撮影システム。
  12. 前記処理手段は、前記放射線撮影装置の構造と被検者が存在する画像と前記推定された放射線撮影装置の構造が写り込んだ画像を用いて、前記放射線撮影装置の構造の写り込みを低減した放射線画像を生成することを特徴とする請求項10または11に記載の放射線撮影システム。
  13. 複数の画素の画素値差に基づいた類似度を取得する類似度判定手段を更に備え、
    前記構造推定手段は、前記類似度に基づいて、前記構造が撮影された領域を含む画像の画素値の推定のために用いる画素を選択する
    ことを特徴とする請求項10または11に記載の放射線撮影システム。
  14. 前記複数の放射線撮影装置によって同時に撮影された複数の放射線画像を、一部が互いに重なるように配置されている複数の放射線撮影装置の相対的な位置関係を示す配置情報と関連付けて記憶する記憶手段と、
    前記複数の放射線画像をつなぎ合わせて前記長尺の放射線画像を生成するつなぎ合わせ処理手段と、を更に備え、
    前記つなぎ合わせ処理手段は、前記複数の放射線画像と、前記複数の放射線画像に関連付けられた配置情報とに基づいて、前記長尺の放射線画像を生成することを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の放射線撮影システム。
  15. 前記生成された長尺の放射線画像に対して画像処理を行う画像処理手段を更に備え、
    前記画像処理手段は前記画像処理された画像を表示手段に出力することを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載の放射線撮影システム。
  16. 一部が重なり合う複数の放射線撮影装置を用いて撮影した複数の放射線画像から長尺の放射線画像を生成する画像処理装置であって、
    被検者が撮影された放射線画像を用いて、前記放射線撮影装置の構造を含む放射線画像を補正する補正値を推定する補正値推定手段と、
    前記被検者が撮影された放射線画像と前記補正値とを用いて、前記放射線撮影装置の構造の写り込みを低減した放射線画像を生成する処理手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  17. 一部が重なり合う複数の放射線撮影装置を用いて撮影した複数の放射線画像から長尺の放射線画像を生成する画像処理装置であって、
    前記放射線撮影装置の構造が撮影された領域を含む画像の画素値を、前記長尺の放射線画像の画素値を用いて推定する構造推定手段と、
    前記長尺の放射線画像と前記推定された画像の画素値により、前記放射線撮影装置の構造の写り込みを低減した放射線画像を生成する処理手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  18. 一部が重なり合う複数の放射線撮影装置を用いて撮影した複数の放射線画像から長尺の放射線画像を生成する画像処理方法であって、
    被検者が撮影された放射線画像を用いて、前記放射線撮影装置の構造を含む放射線画像を補正する補正値を推定する工程と、
    前記被検者が撮影された放射線画像と前記補正値とを用いて、前記放射線撮影装置の構造の写り込みを低減した放射線画像を生成する工程と、
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  19. 一部が重なり合う複数の放射線撮影装置を用いて撮影した複数の放射線画像から長尺の放射線画像を生成する画像処理方法であって、
    前記放射線撮影装置の構造が撮影された領域を含む画像の画素値を、前記長尺の放射線画像の画素値を用いて推定する工程と、
    前記長尺の放射線画像と前記推定された画像の画素値により、前記放射線撮影装置の構造の写り込みを低減した放射線画像を生成する工程と、
    を有することを特徴とする画像処理方法。
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