JP4682902B2 - X線撮像装置 - Google Patents

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Description

この発明は、複数枚のスロット状X線画像を長辺側で結合して被検体の長尺撮影領域に対応する長尺X線画像を取得する長尺X線画像撮影用のX線撮像装置に係り、特に長尺X線画像の濃度むらを抑える為の技術に関する。
近年、病院などで診断に用いられている長尺X線画像撮影用のX線撮像装置は、図7に示すように、スロット状X線ビーム照射用のX線管91と透過X線像検出用の2次元X線検出器であるフラットパネル型X線検出器92を備え、X線管91およびフラットパネル型X線検出器(以下、適宜「FPD」と略記)92が被検体Mの長手方向Zに沿って移動させられながら、X線管91は撮影対象の被検体Mへスロット状X線ビームSXaをその短手方向XRaが被検体Mの長手方向Zと平行となる向きで照射すると共に、FPD92は被検体Mへのスロット状X線ビームSXaの照射により生じる被検体Mの透過X線像を検出してX線検出信号を出力する。
FPD92の後段では、図8に示すように、FPD92から出力されるX線検出信号にしたがって被検体Mの長手方向Zが長辺側となっているスロット状X線画像ra1〜ra8が次々と取得されるのに加え、複数枚のスロット状X線画像ra1〜ra8が長辺側で結合され、図9に示すように、被検体Mの長尺撮影領域に対応する1枚の長尺X線画像Raが取得される(例えば、特許文献1を参照。)。
特開平2004−57506号公報(5頁〜11頁,図1〜図3)
しかしながら、上記従来の長尺X線画像撮影用のX線撮像装置は、往々にして長尺X線画像に濃度むら(画像の明るさのむら)が生じるという問題がある。各スロット状X線画像ra1〜ra8は画像の平均的な明るさが同じとは限らず、スロット状X線画像ra1〜ra8の間の画像の平均的な明るさの違いが長尺X線画像の濃度むらになって出現するのである。特に、X線検出器92に入射する注目部位のX線量を一定にする自動露出制御機構(フォトタイマ機構)が用いられているX線撮像装置の場合、各スロット状X線画像ra1〜ra8における注目部位の明るさは一定になっても、その周辺部の明るさがスロット状X線画像ごとに相違するので、長尺X線画像Raの濃度むらは顕著となる。
一方、長尺X線画像の濃度むらを軽減するために、通常、図10(a)に示すように、隣り合う二つのスロット状X線画像の長辺側は両スロット状X線画像の端が重なり合う重複領域waとするのに加え、スロット状X線画像の端が重なり合う重複領域waの画素信号については、同一位置の画素信号を、図10(b)に示すように、各スロット状X線画像の端に近づくに従って減少する重み係数をそれぞれ乗じてから、二つの画素信号を加え合わせて長尺X線画像Raの画素信号としている。しかし、スロット状X線画像の端が重なり合う重複領域waだけが改善されるだけで、図10(c)に示すように、長尺X線画像Raの濃度むらを十分に抑えられない。
図11に示すように、スロット状X線画像の端が重なり合う重複領域waを拡大すると、長尺X線画像Raの濃度むらが軽減される範囲は広がるが、X線が重複照射される範囲も広がるので、被検体のX線被曝量が増加するという別の問題を招来する。
また特許文献1のX線撮像装置の場合、スロット状X線画像の端が重なり合う重複領域waにおいて画素信号の平均値や最大値および最小値などを求めて濃度むら軽減用の指標値としている。しかしながら、やはりスロット状X線画像の端が重なり合う重複領域waだけが改善されるだけで、長尺X線画像Raの濃度むらは十分に抑えられない。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、長尺X線画像の濃度むらを十分かつ適切に抑えることができるX線撮像装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明に係るX線撮像装置は、(A)複数枚のスロット状X線画像を長辺側で結合して被検体の長尺撮影領域に対応する長尺X線画像を取得する長尺X線画像取得手段を備えたX線撮像装置において、(B)スロット状X線画像を対数変換処理する対数変換処理手段と、(C)対数変換処理手段で対数変換処理されたスロット状X線画像に基づいて各スロット状X線画像の直流成分を検知する直流成分検知手段と、(D)直流成分検知手段で検知されたスロット状X線画像の直流成分にしたがって全スロット状X線画像の直流成分を同等レベルに揃える直流成分同等化手段とを備え、長尺X線画像取得手段は直流成分同等化手段により直流成分が同等レベルに揃えられたスロット状X線画像を結合して長尺X線画像を取得する。
[作用・効果]請求項1の発明のX線撮像装置により長尺X線画像を撮影する場合、先ず対数変換処理手段がスロット状X線画像を対数変換処理した後、対数変換処理手段で対数変換処理されたスロット状X線画像に基づいて直流成分検知手段が各スロット状X線画像の直流成分を検知する。対数変換処理手段で対数変換処理されたスロット状X線画像に基づいて直流成分検知手段が検知する各スロット状X線画像の直流成分は画像の平均的な明るさを示す指標である。更に、直流成分検知手段で検知されたスロット状X線画像の直流成分にしたがって直流成分同等化手段が全スロット状X線画像の直流成分を同等レベルに揃える。そして、長尺X線画像取得手段は直流成分同等化手段により直流成分が同等レベルに揃えられたスロット状X線画像を長辺側で結合して被検体の長尺撮影領域に対応する長尺X線画像を取得する。
即ち、請求項1の発明の装置の場合、長尺X線画像を構築するスロット状X線画像の平均的な明るさを示す指標となる直流成分を直流成分検知手段で検知すると共に、全スロット状X線画像の直流成分が直流成分同等化手段で同等レベルに揃えられるので、長尺X線画像を形成するスロット状X線画像間で画像の平均的な明るさの相違が予め軽減される。したがって、スロット状X線画像の端が重なり合う重複領域を拡大せずとも、長尺X線画像取得手段によりスロット状X線画像を長辺側で結合して取得される長尺X線画像の濃度むらを十分に抑えることができる。
また、請求項2の発明は、請求項1に記載のX線撮像装置において、2次元X線検出手段に入射する注目部位のX線量を一定にする自動露出制御手段を備えているものである。
[作用・効果]請求項2の発明の装置の場合、自動露出制御手段を用いた場合、自動露出制御手段により2次元X線検出手段に入射する注目部位のX線量が一定となるので、スロット状X線画像における注目部位のスポット的な明るさが安定する。ただスロット状X線画像の注目部位の周辺の明るさは相当に変動することになる。しかし、この発明の装置では、スロット状X線画像間で画像の平均的な明るさの相違が予め軽減されるので、自動露出制御手段を用いた場合でも長尺X線画像の濃度むらは十分に抑えられる。
また、請求項3の発明は、請求項1または2に記載のX線撮像装置において、直流成分検知手段はスロット状X線画像の画素信号の強度と頻度の対応関係を示すヒストグラムの重心に位置する画素信号の信号強度を直流成分として検知するものである。
[作用・効果]請求項3の発明の装置の場合、直流成分検知手段がスロット状X線画像の画素信号の強度と頻度の対応関係を示すヒストグラムの重心に位置する画素信号の信号強度を求めることによって直流成分を速やかに検知する。
また、請求項4の発明は、請求項1または2に記載のX線撮像装置において、直流成分検知手段はスロット状X線画像の画素信号の強度と頻度の対応関係を示すヒストグラムのピークに位置する画素信号の信号強度を直流成分として検知するものである。
[作用・効果]請求項4の発明の装置の場合、直流成分検知手段がスロット状X線画像の画素信号の強度と頻度の対応関係を示すヒストグラムのピークに位置する画素信号の信号強度を求めることによって直流成分を速やかに検知する。
また、請求項5の発明は、請求項1または2に記載のX線撮像装置において、直流成分検知手段はスロット状X線画像の画素信号の強度と頻度の対応関係を示すヒストグラムの半値幅の中央に位置する画素信号の信号強度を直流成分として検知するものである。
[作用・効果]請求項5の発明の装置の場合、直流成分検知手段がスロット状X線画像の画素信号の強度と頻度の対応関係を示すヒストグラムの半値幅の中央に位置する画素信号の信号強度を求めることによって直流成分を速やかに検知する。
また、請求項6の発明は、請求項1から5のいずれかに記載のX線撮像装置において、隣り合う二つのスロット状X線画像の長辺側は両スロット状X線画像の端が重なり合う重複領域となるものである。
[作用・効果]請求項6の発明の装置の場合、隣り合う二つのスロット状X線画像の長辺側は両スロット状X線画像の端が重なり合う重複領域となるので、スロット状X線画像の間に未撮影領域が生じない。
また、請求項7の発明は、請求項6に記載のX線撮像装置において、長尺X線画像取得手段はスロット状X線画像の端が重なり合う重複領域の画素信号については、同一位置の画素信号を、各スロット状X線画像の端に近づくに従って減少する重み係数をそれぞれ乗じてから加え合わせて長尺X線画像の画素信号とするものである。
[作用・効果]請求項7の発明の装置の場合、スロット状X線画像の端が重なり合う重複領域の画素信号については、同一位置の画素信号を各X線ビームの端に近づくに従って減少する重み係数をそれぞれ乗じてから加え合わせて長尺X線画像の画素信号とするので、スロット状X線画像の端が重なり合う重複領域が、長尺X線画像の上で明瞭な継ぎ目として現れることを回避できる。
この発明のX線撮像装置の場合、長尺X線画像を構築するスロット状X線画像の平均的な明るさを示す指標となる直流成分を直流成分検知手段で検知すると共に、全スロット状X線画像の直流成分が直流成分同等化手段で同等レベルに揃えられるので、長尺X線画像を形成するスロット状X線画像間で画像の平均的な明るさの相違が予め軽減される。したがって、スロット状X線画像の端が重なり合う重複領域を拡大しなくても、長尺X線画像取得手段によりスロット状X線画像を長辺側で結合して取得される長尺X線画像の濃度むらを十分に抑えられる。
よって、この発明のX線撮像装置によれば、長尺X線画像の濃度むらを十分かつ適切に抑えることができる。
この発明のX線撮像装置の実施例を説明する。図1は実施例に係る病院等で使用される(医用)長尺X線画像撮影用のX線撮像装置の全体構成を示すブロック図である。
実施例のX線撮像装置は、図1に示すように、撮影対象の被検体Mへスロット状X線ビームSAを、スロット状X線ビームSAの短手方向が被検体Mの長手方向(体軸方向)Zと平行となる向きで照射するX線管1と、被検体Mへのスロット状X線ビームSAの照射により生じる被検体Mの透過X線像を検出してX線検出信号を出力するFPD2と、被検体Mは停止した状態のままでX線管1およびFPD2を被検体Mの長手方向Zに沿って連続移動させる連続移動部3とを備えている。
X線管1は、X線ビームをスロット状に整形するコリメータ(図示省略)が前面側に配備されていて、スロット状X線ビームSAの短手方向は被検体Mの長手方向Zと平行となる向きであるので、スロット状X線ビームSAの長手方向は被検体Mの長手方向Zに対し直角となる向きになる。
FPD2は、検出対象の透過X線像が投影されるX線検出面にX線を電気信号に変換して検出する多数のX線検出素子が横・縦の2次元マトリックス状に配列されている。X線検出素子の配列マトリックスとしては、例えば横:数千×縦:数千が挙げられる。X線検出素子はX線が直に電気信号に変換される直接変換タイプであるが、X線がいったん光に変換されてから更に電気信号に変換される間接変換タイプであってもよい。
X線管1とFPD2からなる撮像系は被検体Mを載置する天板4を挟んで取り付けアーム5の一端側と他端側に取り付けられていると共に連続移動部3により取り付けアーム5がX線管1とFPD2ごと被検体Mの長手方向Zに沿って連続移動させられる構成とされている。連続移動部3は、ラックおよびピニオン等の機械部品で構成され、取り付けアーム5を被検体Mの長手方向Zに沿って往復移動させる撮像系連続移動機構6と、X線管1とFPD2の始動や停止あるいは移動速度の制御を行なう撮像系連続移動制御部7とからなり、撮像系連続移動制御部7の制御にしたがって撮像系連続移動機構6がX線管1とFPD2を連続移動させる。
一方、X線管1はX線照射制御部8の制御にしたがってスロット状X線ビームSAを間歇的にパルス照射する。つまり、実施例の装置の場合、連続移動部3の作動によりX線管1とFPD2が被検体Mの長手方向Zに沿って連続移動しながら、スロット状X線ビームSAを繰り返し被検体Mへ照射すると共に、スロット状X線ビームSAが照射される毎にFPD2が透過X線像を検出してX線検出信号を出力する。換言すれば、被検体Mには長手方向Zに沿ってスロット状X線ビームSAが繰り返し照射されると共に、スロット状X線ビームSAが照射される毎にスロット状透過X線像がFPD2により次々と検出されるのである。
加えて、X線照射制御部8は、被検体Mにおいて隣り合うスロット状X線ビームSAの照射域同士の間に隙間が空かないで全スロット状X線ビームSAの合計照射域が被検体Mにおける長尺撮影領域にちょうど合致させる制御を実行する。具体的にはスロット状X線ビームSAの照射タイミングを制御するのである。
また、実施例の装置は、FPD2に入射する注目部位のX線量を一定にする自動露出制御機構9を備えている。自動露出制御機構9はFPD2の前面に配置されたX線センサ10とフォトタイマ11を有していて、FPD2に入射する注目部位のX線量が予め定められた一定量に達すると、X線照射制御部8へX線照射停止信号を送出してX線照射をストップさせる。
他方、FPD2の後段に配備されているスロット状X線画像取得部12はFPD2から出力されるX線検出信号にしたがって、図2に示すように、被検体Mの長手方向Zが長辺側となっているスロット状X線画像Pa1〜Pa8を次々と取得する。
スロット状X線画像取得部12で取得されたスロット状X線画像Pa1〜Pa8は、対数変換処理部13で対数変換処理された後、スロット状X線画像メモリ14に送り込まれて記憶される。
さらに、実施例の装置は、対数変換処理部13で対数変換処理されたスロット状X線画像に基づいて各スロット状X線画像の直流成分を検知する直流成分検知部15と、直流成分検知部15で検知されたスロット状X線画像の直流成分にしたがって全スロット状X線画像の直流成分を同等レベルに揃える直流成分同等化部16とを備えている。以下、直流成分検知部15および直流成分同等化部16について、スロット状X線画像の数が4枚である場合(つまりスロット状X線画像Pa1〜Pa4である場合)に即して具体的に説明する。
直流成分検知部15はスロット状X線画像の画素信号の強度と頻度の対応関係を示すヒストグラムを作成するヒストグラム作成部15Aと、ヒストグラムの重心に位置する画素信号の信号強度を直流成分として検知する重心検知部15Bとからなる。スロット状X線画像Pa1〜Pa4の画像の明るさは、図3(a)に示す通りであり、スロット状X線画像の直流成分はスロット状X線画像Pa1〜Pa4の画像の平均的な明るさと対応している。なお、図3では、スロット状X線画像Pa1〜Pa4の各グラフは番号の順に上から下へ図示されている。またスロット状X線画像Pa1,Pa3の画像の明るさ及びヒストグラムは同等であるものとする。
検体MのX線照射量IinとFPD2に入射するX線入射量Iout と被検体MのX線吸収量μとの間にはIout =Iin・exp(−μ)の関係式が成立する。この関係式を対数変換すると、log(Iout)=log(Iin)−μとなる。つまり、log(Iin)はスロット状X線画像の直流成分と相関関係があると共に、自動露出制御に応じて変化するので、スロット状X線画像Pa1〜Pa4の間で画像の明るさに違いが生じる。
ヒストグラム作成部15Aが作成する具体的なヒストグラムの一例を図4に示す。重心検知部15Bは、ヒストグラムの重心を(画素信号の信号強度0〜画素信号の信号強度αの間のヒストグラムの面積UA=画素信号の信号強度α〜画素信号の信号強度∞の間のヒストグラムの面積UB)なる関係にしたがって容易に求められる。もちろん画素信号の信号強度αはスロット状X線画像の直流成分である。
なお、直流成分検知部15の場合、スロット状X線画像の画素信号の強度と頻度の対応関係を示すヒストグラムのピークに位置する画素信号の信号強度をスロット状X線画像の直流成分として検知してもよいし、スロット状X線画像の画素信号の強度と頻度の対応関係を示すヒストグラムの半値幅の中央に位置する画素信号の信号強度をスロット状X線画像の直流成分として検知してもよい。但し、ヒストグラムの重心の位置は統計的変動(ノイズ)の影響を受け難く、スロット状X線画像の直流成分が的確に求められる。
スロット状X線画像Pa1,Pa3の直流成分を画素信号の信号強度αとすると、図5に示すように、スロット状X線画像Pa2の直流成分は画素信号の信号強度(α+a)となり、スロット状X線画像Pa4の直流成分は画素信号の信号強度(α−b)となる。図3(a)に示すように、スロット状X線画像Pa2は画素信号の信号量aだけスロット状X線画像Pa1,Pa3よりも画像が明るく、スロット状X線画像Pa4は画素信号の信号量bだけスロット状X線画像Pa1,Pa3よりも画像が暗くなることになる。
直流成分同等化部16は、スロット状X線画像Pa1〜Pa4の直流成分を画素信号の信号強度αに揃える。図3(b)に示すように、スロット状X線画像Pa2については全画素信号の信号強度を信号量aだけ増加させ、スロット状X線画像Pa4については全画素信号の信号強度を信号量bだけ減少させる。スロット状X線画像Pa1,Pa3の直流成分は元々画素信号の信号強度αであるので、増減無しである。その結果、図3(c)に示すように、スロット状X線画像Pa1〜Pa4の直流成分は画素信号の信号強度αに同等化される。
そして、実施例の装置は、複数枚のスロット状X線画像Pa1〜Pa4を長辺側で結合して被検体Mの長尺撮影領域に対応する長尺X線画像を取得する長尺X線画像取得部17を備えている。長尺X線画像取得部17は、重み付け処理部17Aと画像結合部17Bとからなる。
なお、図3(a)に示すように、隣り合う二つのスロット状X線画像の長辺側は両スロット状X線画像の端が重なり合う重複領域WAとなっている。したがって、隣り合う二つのスロット状X線ビームSXも端が重なり合う重複領域となるわけであるが、スロット状X線ビームSXの幅は例えば4cm程度で重複領域は1cm程度である。
重み付け処理部17Aはスロット状X線画像の端が重なり合う重複領域WAの画素信号については、同一位置の画素信号を、図3(d)に示すように、各スロット状X線画像の端に近づくに従って減少する重み係数をそれぞれ乗じてから、二つの画素信号を加え合わせて長尺X線画像の画素信号とする。画像結合部17Bは直流成分同等化部16により直流成分が同等レベルに揃えられているスロット状X線画像を重み付け処理部17Aによる重み付け処理してから結合することにより、図6に示すように、長尺X線画像PAに仕上げることになる。
例えば15〜20枚程度のスロット状X線画像を結合して1枚の長尺X線画像PAが取得される。長尺X線画像PAの画像の明るさは、図3(e)に示すように、画像全体にわたって変動がなく、濃度むらが十分に抑えられている。こうして取得された長尺X線画像PAは表示モニタ18などで表示される。長尺X線画像PAの場合、例えば整形外科で要求される脊椎の全体が映し出されるので、脊椎について的確な診断を下すのに威力を発揮する。
なお、主制御部20は、コンピュータ(CPU)と動作プログラムを中心に構成されていて、操作部19などによる各種の指令入力、あるいは、X線撮影の進行状況などに応じて適切な命令やデータを必要な部所へ適時に送出し、装置全体を常に適切に動作させる統括制御機能を果たす。
以上に述べたように、実施例の装置の場合、長尺X線画像PAを構築するスロット状X線画像の平均的な明るさを示す指標となる直流成分を直流成分検知部15で検知すると共に、全スロット状X線画像の直流成分が直流成分同等化部16で同等レベルに揃えられるので、長尺X線画像PAを形成するスロット状X線画像間で画像の平均的な明るさの相違が予め軽減される。したがって、スロット状X線画像の端が重なり合う重複領域を拡大しなくても、長尺X線画像取得部17によりスロット状X線画像を長辺側で結合して取得される長尺X線画像の濃度むらを十分に抑えられる。
よって、実施例のX線撮像装置によれば、長尺X線画像の濃度むらを十分かつ適切に抑えることができる。
この発明は、上記の実施例に限られるものではなく、以下のように変形実施することも可能である。
(1)実施例の装置において、スロット状X線画像の直流成分を次のようにフーリエ変換を利用して求める他は同一の構成であるX線撮像装置を、変形例として挙げることができる。
すなわち、対数変換処理部13で対数変換処理されたスロット状X線画像f(x,y)=log〔Iout (x,y)〕を下記の式(1)でF(u,v)に変換する。
Figure 0004682902
但し,上の式(1)ではJ=√(−1)である。
そして、F(u,v)において、u=v=0であるF(0,0)がスロット状X線画像の直流成分となる。
(2)実施例の装置の場合、X線管1とFPD2の方だけが被検体Mの長手方向に沿って連続移動し、被検体Mの方は停止したままであったが、X線管1とFPD2は停止したままで被検体Mだけが長手方向に沿って連続移動する構成の装置である他は、実施例と同一の構成の装置を、変形例として挙げることができる。
(3)実施例の装置は、2次元X線検出器がFPDであったが、2次元X線検出器はFPD以外の検出器であってもよい。
(4)実施例の装置は、医用のX線撮像装置であったが、この発明は医用以外のX線撮像装置にも適用することができる。
実施例のX線撮像装置の全体構成を示すブロック図である。 実施例の装置により取得されるスロット状X線画像を被検体と対応して示す模式図である。 実施例の装置における画像の明るさの同等化に関連する主要ファクターの変化を示すグラフである。 実施例の装置のヒストグラム作成部で作成されるヒストグラムと重心検知部で求められる重心位置を示すグラフである。 実施例の装置で取得される4枚のスロット状X線画像のヒストグラムと重心位置を同時に示すグラフである。 実施例の装置で取得される長尺X線画像を示す模式図である。 従来のX線撮像装置のX線撮像系の構成を示す概略図である。 従来の装置により取得されるスロット状X線画像を被検体と対応して示す模式図である。 従来の装置により取得される長尺X線画像を示す模式図である。 従来の装置における画像の明るさに関連する主要ファクターの変化を示すグラフである。 従来の別の装置における画像の明るさの変化を示すグラフである。
符号の説明
1 …X線管
2 …FPD(2次元X線検出手段)
9 …自動露出制御機構(自動露出制御手段)
13 …対数変換処理部(対数変換処理手段)
15 …直流成分検知部(直流成分検知手段)
16 …直流成分同等化部(直流成分同等化手段)
17 …長尺X線画像取得部(長尺X線画像取得手段)
M …被検体
PA …長尺X線画像
Pa1〜Pa8 …スロット状X線画像
WA …(スロット状X線画像の端が重なり合う)重複領域
Z …(被検体の)長手方向

Claims (7)

  1. (A)複数枚のスロット状X線画像を長辺側で結合して被検体の長尺撮影領域に対応する長尺X線画像を取得する長尺X線画像取得手段を備えたX線撮像装置において、(B)スロット状X線画像を対数変換処理する対数変換処理手段と、(C)対数変換処理手段で対数変換処理されたスロット状X線画像に基づいて各スロット状X線画像の直流成分を検知する直流成分検知手段と、(D)直流成分検知手段で検知されたスロット状X線画像の直流成分にしたがって全スロット状X線画像の直流成分を同等レベルに揃える直流成分同等化手段とを備え、長尺X線画像取得手段は直流成分同等化手段により直流成分が同等レベルに揃えられたスロット状X線画像を結合して長尺X線画像を取得することを特徴とするX線撮像装置。
  2. 請求項1に記載のX線撮像装置において、2次元X線検出手段に入射する注目部位のX線量を一定にする自動露出制御手段を備えているX線撮像装置。
  3. 請求項1または2に記載のX線撮像装置において、直流成分検知手段はスロット状X線画像の画素信号の強度と頻度の対応関係を示すヒストグラムの重心に位置する画素信号の信号強度を直流成分として検知するX線撮像装置。
  4. 請求項1または2に記載のX線撮像装置において、直流成分検知手段はスロット状X線画像の画素信号の強度と頻度の対応関係を示すヒストグラムのピークに位置する画素信号の信号強度を直流成分として検知するX線撮像装置。
  5. 請求項1または2に記載のX線撮像装置において、直流成分検知手段はスロット状X線画像の画素信号の強度と頻度の対応関係を示すヒストグラムの半値幅の中央に位置する画素信号の信号強度を直流成分として検知するX線撮像装置。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載のX線撮像装置において、隣り合う二つのスロット状X線画像の長辺側は両スロット状X線画像の端が重なり合う重複領域となるX線撮像装置。
  7. 請求項6に記載のX線撮像装置において、長尺X線画像取得手段はスロット状X線画像の端が重なり合う重複領域の画素信号については、同一位置の画素信号を、各スロット状X線画像の端に近づくに従って減少する重み係数をそれぞれ乗じてから加え合わせて長尺X線画像の画素信号とするX線撮像装置。
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