JP2015156888A - 医療用栓体 - Google Patents

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Abstract

【課題】外部からノズルが挿入されることにより医療用容器内とノズルとを連通可能にする医療用栓体において、液剤を移送する場合およびノズルを取り出す場合に液漏れを防止することができる医療用栓体を提供する。【解決手段】医療用栓体1は、封鎖体20と、ベース部40と、中空管路33を含む針部30とを備える。ベース部40は、筒状部41と、弁部42とを含む。針部30は、封鎖体20、筒状部41および弁部42によって囲まれた収容空間55に収容される。弁部42は、針部30が封鎖体20を刺通して中空管路33を介して医療用容器10内とノズルとが連通した状態において、ノズルの外周面に当接することにより収容空間55が密閉された状態を維持するとともに、ノズルが筒状部41から引き抜かれた状態において、筒状部41を閉鎖することにより収容空間55が密閉された状態を維持するように設けられている。【選択図】図4

Description

本発明は、医療用栓体に関し、特に、医療用容器の口部に取り付けられ、医療用容器内を外部に対して密閉するとともに、外部からノズルが挿入されることにより医療用容器内とノズルとを連通可能にする医療用栓体に関する。
医療分野においては、化学的に不安定で溶液の状態にしておくと急激にその効力を失う薬剤は、中空管路を有する針部によって刺通可能な封鎖体に口部を封鎖されたバイアル等の医療用容器に粉末、顆粒、凍結乾燥製剤として収容される。
これら薬剤は、使用時に封鎖体が刺通された後に針部の中空管路を介して医療用容器内に注入された注射用水、生理食塩液、ブドウ糖注射液等の溶液に溶解され、液状薬剤が調製される。調製された液状薬剤は、針部の中空管路を介して取り出される。
また、溶液の状態で安定する薬剤は、封鎖体に口部を封鎖された医療用容器に薬液として収容され、使用時に封鎖体が刺通された後に針部の中空管路を介して取り出される。
このような液状薬剤の調製または薬液の取り出しを簡便に調製できるように、医療用容器の口部を封鎖するための封鎖体と、封鎖体の上方に位置し、封鎖体に向けて押し込み移動可能に設けられた針部とを備えた医療用栓体が各種開発されている。
この種の医療用栓体が開示された文献としては、特開2000−185085号公報(特許文献1)、特開2000−237278号公報(特許文献2)および特表2003−511212号公報(特許文献3)等が挙げられる。
特許文献1に開示の医療用栓体は、医療用容器の口部を封鎖するための封鎖体と、封鎖体を覆うように設けられるとともに封鎖体を医療用容器内に保持する有底円筒形状の保持部と、保持部を覆うように設けられるとともに、封鎖体の上方に位置するように設けられた針部を有する有底円筒形状の刺通手段とを備える。
封鎖体は、取付状態において針部を受け入れる凹部と、当該凹部の底面部に針部によって刺通されることとなる刺通領域を含み、保持部は、取付状態において針部を受け入れる貫通孔を有する天板部と当該天板部の周縁に立設された側壁部を含む。刺通手段は、封鎖体に向けて突出するように設けられた針部を有する天井部と当該天井部の周縁に立設され側壁部の外周面に沿って摺動移動可能に設けられた周壁部を有する。取付状態において、刺通手段の周壁部は、針部が凹部に位置するように保持部の側壁部に保持されている。
このような構成においては、刺通手段を封鎖体に向けて押し込むことにより、刺通手段の移動に伴って移動した針部が封鎖体を刺通する。これにより、中空管路と医療用容器内とが連通する。この状態で、針部の基端部に静脈注射管等のノズルを接続して、医療用容器を反転させることにより医療用容器内の薬液を取り出す。
特許文献2に開示の医療用栓体は、医療用容器の口部を封鎖するための封鎖体と、封鎖体上に設けられた筒状部と、筒状部内に収容され、封鎖体に向けて押し込み移動可能に設けられた針部と、筒状部を露出させる開口部を有し、封鎖体を覆うように設けられるとともに封鎖体を医療用容器内に保持する有底円筒形状の保持部とを備える。
このような構成においては、針部の基端部に静脈注射管等のノズルを接続して、ノズルを押し込むことにより、針部が移動して封鎖体を刺通する。これにより、中空管路を介してノズルと医療用容器内とが連通する。この状態で医療用容器を反転させることにより医療用容器内の薬液を取り出す。
特許文献3に開示の医療用栓体は、医療用容器の口部を封鎖するための封鎖体と、封鎖体を覆うように設けられたベース部と、封鎖体に向けて押し込み可能に設けられ、中空管路を有する針部とを備える。封鎖体は、針部に刺通される刺通領域を有する。ベース部は、刺通領域を露出するように開口部を有する天板部を含み、封鎖体を医療用容器の口部に保持するための有底筒形状の保持部と、封鎖体の位置する側と反対側に向けて開口部の周縁部から立設する円筒形状の外筒部と、当該外筒部の内部に位置するように設けられた内筒部(筒状体)とを含む。針部は、内筒部内に収容されている。
このような構成においては、針部の基端部にシリンジに設けられたノズルを接続して、針部を封鎖体に向けて押し込むことにより、針部が封鎖体を刺通する。これにより、中空管路を介してノズルと医療用容器内とが連通する。シリンジ内の溶液を医療用容器内に注入し、医療用容器内に収容された薬剤を溶解して、液状薬剤を調製する。シリンジのプランジャを引くことにより、調製された液状薬剤を針部の中空管路を介して取り出す。
特開2000−185085号公報 特開2000−237278号公報 特表2003−511212号公報
特許文献1から特許文献3に開示の医療用栓体にあっては、ノズルの先端部を針部の基端部に設けられた係止部と螺合させてノズルと針部とを接続している。このような接続では、ノズルと針部との間で密閉性を十分に維持することはできない。このため、医療用容器内に収容された薬液、医療用容器内にて調製された液状薬剤等の液剤を取り出す場合に、接続部から液剤が外部に漏れ出ることが懸念される。
また、薬液または液状薬剤を取り出した後に、ノズルと針部との接続を解除してノズルを医療用栓体から取り外した場合には、針部の中空管路が医療用容器の外部と連通した状態となる。このため、医療用容器内に残存した液剤が中空管路を介して外部に漏れ出ることが懸念される。
このように接続部の周囲、針部の基端部側に何ら手立てがない場合には、漏れ出た液剤が使用者に付着する場合がある。治療に用いる液剤においては毒性の強いものが用いられる場合もあるため、液漏れを防止することが要求される。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、外部からノズルが挿入されることにより医療用容器内とノズルとを連通可能にする医療用栓体において、液剤を移送する場合およびノズルを取り出す場合に液漏れを防止することができる医療用栓体を提供することにある。
本発明に基づく医療用栓体は、医療用容器の口部に取り付けられ、医療用容器内を外部に対して密閉するとともに、外部からノズルが挿入されることにより医療用容器内とノズルとを連通可能にする医療用栓体であって、医療用容器の口部を封鎖するための封鎖体と、上記封鎖体を覆うように設けられたベース部と、ノズルによって押し込み可能に設けられ、中空管路を含む針部とを備える。上記ベース部は、上記封鎖体に向けてノズルを挿し込み可能な筒状部と、上記封鎖体の位置する側とは反対側に位置する上記筒状部の一端部側に設けられ、ノズルの挿抜に応じて開閉するように設けられたスリット状の弁孔を有する弁部とを含む。上記針部は、ノズルに押し込まれることにより、上記封鎖体を刺通して上記中空管路を介して医療用容器内とノズルとが連通するように上記封鎖体、上記筒状部および上記弁部によって囲まれた収容空間に収容される。上記弁部は、上記針部が上記封鎖体を刺通して上記中空管路を介して医療用容器内とノズルとが連通した状態において、ノズルの外周面に当接することにより上記収容空間が外部に対して密閉された状態を維持するとともに、上記針部が上記封鎖体を刺通した後にノズルが上記筒状部から引き抜かれた状態において、上記筒状部の上記一端部を閉鎖することにより上記収容空間が外部に対して密閉された状態を維持するように設けられている。
上記本発明に基づく医療用栓体にあっては、上記封鎖体は、上記ベース部が位置する側に上記筒状部を収容するための凹部を有することが好ましく、上記筒状部が上記凹部に収容されていることが好ましい。
本発明によれば、外部からノズルが挿入されることにより医療用容器内とノズルとを連通可能にする医療用栓体において、液剤を移送する場合およびノズルを取り出す場合に液漏れを防止することができる医療用栓体を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る医療用栓体の概略図である。 図1に示す医療用栓体の概略斜視図である。 図1に示すIII−III線に沿った概略断面図である。 図3に示すIV線に囲まれる領域を拡大して示す図である。 図1に示す筒状部にシリンジのノズルを挿入する前の状態を示す図である。 図1に示す筒状部にシリンジのノズルが挿入された状態を示す図である。 図6に示すVII線に囲まれる領域を拡大して示す図である。 図6に示す挿入されたノズルを筒状部から引き抜いた状態を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態においては、同一のまたは共通する部分について図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
図1は、本実施の形態に係る医療用栓体の概略図である。図2は、図1に示す医療用栓体の概略斜視図である。図3は、図1に示すIII−III線に沿った概略断面図である。図4は、図3に示すIV線に囲まれる領域を拡大して示す図である。図1から図4を参照して、本実施の形態に係る医療用容器について説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係る医療用栓体1は、医療用容器10の口部12(図2参照)に取り付けられるものである。また、医療用栓体1は、医療用容器10内を外部に対して密閉するとともに、外部からノズル72(図5参照)が挿入されることにより医療用容器内とノズルとを連通可能にするものである。
図2に示すように、医療用容器10は、口部12を有する容器本体11含む。容器本体11は、先端部に設けられた環状の開口端部11aを有する。容器本体11としては、ガラス製容器、樹脂性容器を採用することができる。
図1から図3に示すように、医療用栓体1は、封鎖体20、針部30およびベース部40を備える。医療用栓体1は、リング状部材60をさらに備える。
封鎖体20は、口部12を封鎖するため部位である。封鎖体20は、先端側に位置し、口部12に圧入される栓部21と、基端側に位置し当該栓部21の周縁に設けられたフランジ部22と、ベース部40が位置する側に設けられた凹部23とを含む。
封鎖体20の材料としては、ゴムや熱可塑性エラストマー樹脂を採用することができる。具体的には、ゴムとしては、たとえば天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、イソプレン−イソブチレンゴム等を採用することができる。また、熱可塑性エラストマー樹脂としては、オレフィン系、スチレン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリ塩化ビニル系、ポリブタジエン系等の熱可塑性エラストマーを採用することができる。
針部30は、後述するノズル72(図5参照)によって押し込み可能に設けられている。針部30は、先端に位置する刺通部31と、基端に位置する鍔部32と、先端から基端にかけて針部30の内部を連通するように設けられた中空管路33とを含む。針部30としては、プラスチック針を採用することができる。
ベース部40は、封鎖体20を覆うように設けられる。ベース部40は、筒状部41と、弁部42と、保持部50とを含む。筒状部41は、円筒形状を有する。筒状部41は、封鎖体20に向けてノズルを挿し込み可能に設けられている。
弁部42は、封鎖体20の位置する側とは反対側に位置する筒状部41の一端部41a(図4参照)側に設けられている。弁部42は、筒状部41の内周面に超音波溶着等によって固定されている。弁部42は、ノズル72の挿抜に応じて開閉するように設けられたスリット状の弁孔42aを有する。弁孔42aは、弁部42の厚み方向に貫通するように設けられている。
弁部42の材料としては、ゴムや熱可塑性エラストマー樹脂を採用することができる。具体的には、ゴムとしては、たとえば天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、イソプレン−イソブチレンゴム等を採用することができる。また、熱可塑性エラストマー樹脂としては、オレフィン系、スチレン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリ塩化ビニル系、ポリブタジエン系等の熱可塑性エラストマーを採用することができる。
保持部50は、封鎖体20を保持する部位である。保持部50は、天板部51と、天板部51の周縁に立設された周壁部52と、天板部51から窪むように設けられた有底円筒形状の外筒部53とを含む。
筒状部41および保持部50は、射出成形によって一体成形されており、これらの材料としては、医療用途として一般的に用いられる安全性の確立した合成樹脂を採用することができる。具体的には、上記の合成樹脂として、ポリエチレン、ポリプロピレン、PET(Polyethylene terephthalate)等の熱可塑性樹脂や、オレフィン系、スチレン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリ塩化ビニル系、ポリブタジエン系等の熱可塑性エラストマーを採用することができる。特に、上記の合成樹脂として、オレフィン系熱可塑性エラストマーを採用することが好ましい。
リング状部材60は、ベース部40を覆うように設けられる。リング状部材60は、筒状部41が露出するように設けられた開口部63が設けられた平板部61と、平板部61の周縁から立設する側壁部62とを含む。
図3および図4に示すように、医療用栓体1が医療用容器10の口部12に取り付けられた状態にあっては、フランジ部22は、容器本体11の開口端部11aに載置され、栓部21が口部12内に入り込む。これにより、医療用容器10内は外部に対して密閉される。この際、封鎖体20の凹部23の少なくとも一部が、口部12内に位置することとなる。
ベース部40が封鎖体20を覆うように医療用容器10に固定された状態にあっては、天板部51がフランジ部22の直上に位置することとなる。また、外筒部53および筒状部41は、凹部23に収容される。筒状部41の一端部41aは、外筒部53内に収まるように設けられる。
具体的には、筒状部41が外筒部53の底面部53aを貫通するように設けられ、底面部53aを含む外筒部53の外表面、封鎖体20が位置する側に位置する筒状部41の他端部41bおよび、筒状部41のうち底面部53aから封鎖体20に向けて突出する部分の外周面が凹部23の内表面に当接する。筒状部41の一端部41aは、天板部51の上面51aの位置よりも封鎖体20側に位置する。
これにより、医療用栓体1を取り付けた状態の医療用容器10の高さが高くなることを抑制でき、医療用容器10を容易に保管することができる。
保持部50は、周壁部52の先端側に係止部52aを有する。係止部52aは、周壁部52の内周面から内側へ突出するように設けられている。係止部52aは、たとえば、90度ピッチで周壁部52の内周面に設けられている。
ベース部40を医療用容器10に取り付ける際には、係止部52aが開口端部11aの下面に接するように嵌り込む。これにより、封鎖体20のフランジ部22が天板部51と開口端部11aとの間に挟持され、封鎖体20が安定して保持部50によって保持される。
針部30は、ノズルに押し込まれることにより、封鎖体20を刺通して中空管路33を介して医療用容器10内とノズルとが連通するように封鎖体20、筒状部41および弁部42によって囲まれた収容空間55に収容される。
針部30の鍔部32は、筒状部41の内周面を摺動可能に設けられている。針部30の刺通部31の先端を収容する断面視略V字形状の収容溝24が封鎖体20に設けられている。
針部30の刺通部31の先端が収容溝24に収容されるとともに、鍔部32が筒状部41の内周面に当接することで、針部30は、封鎖体20に対して垂直に刺通可能となるように筒状部41に保持される。
また、中空管路33の基端側には、ノズル72の先端を受け入れ可能に設けられた受け入れ部33aが設けられている。
リング状部材60は、筒状部41が露出するようにベース部40を覆う。平板部61は天板部51の直上に位置し、側壁部62は周壁部52に当接する。リング状部材60は、側壁部62の先端側に設けられた係合突起62aを有する。係合突起62aは、たとえば、90度ピッチで側壁部52の内周面に設けられている。係合突起62aがベース部40の周壁部52の先端に引っ掛かることにより、リング状部材60がベース部40を内側に締め付ける。これより、ベース部40がより強固に医療用容器10に取り付けられることとなる。
図5は、図1に示す筒状部にシリンジのノズルを挿入する前の状態を示す図である。図5を参照して、筒状部にシリンジのノズルを挿入する前の状態について説明する。
図5に示すように、シリンジ70は、先端にノズル72を有する本体部71と、本体部71に挿入されたプランジャ73とを含む。筒状部41にノズル72を挿入する前にあっては、ノズル72を弁部42の上方に配置する。この状態からノズル72が弁部42の弁孔42aに挿入されるように、シリンジ70を押し進める。
図6は、図1に示す筒状部にシリンジのノズルが挿入された状態を示す図である。図7は、図6に示すVII線に囲まれる領域を拡大して示す図である。図6および図7を参照して、筒状部41にシリンジ70のノズルが挿入された状態について説明する。
ノズル72が弁孔42aに挿入されると弁孔42aが開口する。ノズル72が筒状部41に挿入されている状態においては、弁部42は、ノズルの外周に当接しながら収容空間が外部に対して密閉された状態を維持する。ノズル72を押し進めると、ノズル72の先端が中空管路33の受け入れ部33aに到達し、ノズル72と針部30とが接続される。この状態からさらにノズル72を押し進めることにより、針部30が押下されて封鎖体20を刺通する。この際、弁孔42aは、ノズル72が略鉛直下方に針部30を押し込むようにノズル72の移動を補助する。これにより、針部30が封鎖体20に対して斜めに刺さることが抑制される。
図6および図7に示すように、針部30が封鎖体20を刺通して中空管路33を介して医療用容器10内とノズル72とが連通した状態においては、弁孔42aがノズルの外周面に当接することにより、弁部42は、収容空間55が外部に対して密閉された状態を維持する。
この状態において、本体部71内に収容された溶液等の液剤を医療用容器10内に注入して、医療用容器10内に収容された薬剤と混合する。これにより、液状薬剤が調製される。続いて、医療用容器10およびシリンジ70を反転させて、プランジャ73を引くことにより、中空管路33を介して医療用容器10内の液状薬剤を取り出す。
この場合においては、弁部42がノズル72の外周面に当接することにより収容空間55が外部に対して密閉された状態を維持するため、ノズル72と針部30との接続部から液状薬剤の一部が収容空間55に移動した場合であっても、当該液状薬剤が収容空間55から漏れ出ることが防止される。
次に、ノズル72を筒状部41から引き抜く。ノズル72の先端が受け入れ部33aから離間して、ノズル72と針部30の接続が解除される。ノズル72が筒状部41から引き抜かれている状態においては、弁部42は、ノズルの外周に当接しながら、収容空間55が外部に対して密閉された状態を維持する。
図8は、図6に示す挿入されたノズルを筒状部から引き抜いた状態を示す図である。図8を参照して、図6に示す挿入されたノズル72を筒状部41から引き抜いた状態について説明する。
図8に示すように、ノズル72を筒状部41から引き抜いた状態にあっては、針部30が封鎖体20を刺通した状態が維持されている。これにより、中空管路33を介して、収容空間55と医療用容器10内とが連通した状態が維持される。
ノズル72が筒状部41から引き抜かれたことにより、弁孔42aが閉じる。弁部42は、筒状部41の一端部41aを閉鎖することにより収容空間55が外部に対して密閉された状態を維持する。この結果、医療用容器10内に残存した液状薬剤の一部が中空管路33を介して収容空間55に移動した場合であっても、当該液状薬剤が収容空間55から漏れだすことが防止される。
以上のように、本実施の形態に係る医療用栓体1は、医療用容器10内の液剤を移送する場合および筒状部41からノズルを取り出す場合に液漏れを防止することができる。
上述した本実施の形態においては、ベース部40の周壁部52の先端に設けられた係止部52aが開口端部11aに係止することにより、封鎖体20が医療用容器10と保持部50との間に挟持されて、封鎖体20が保持部50に保持される場合を例示して説明したが、係止部52aが設けられていなくてもよい。
この場合には、リング状部材60の側壁部62の先端部が開口端部11aに向けてかしめられることにより、リング状部材60によって締め付けられた保持部50と医療用容器10と間に封鎖体20が挟持されることにより、封鎖体20が保持部50に保持される。さらにこの場合には、周壁部52の先端部も同時に開口端部11aに向けてかしめられてもよい。また、封鎖体20と保持部50とが射出成形によって一体に成形されることにより、封鎖体20が保持部50に保持されてもよい。
上述した本実施の形態においては、封鎖体20が、ベース部40が位置する側に設けられた凹部23を有する場合を例示して説明したが、凹部23を有さなくてもいい。この場合には、フランジ部22が栓部21の上面に覆い被さるように円板として設けられることが好ましく、保持部50の天板部51も当該円板を覆うように円板状に設けられることが好ましい。さらにこの場合には、筒状部41が天板部51の略中央から封鎖体20が位置する側とは反対側に向けて突出するように設けられることが好ましく、ベース部40が位置する側とは反対側から栓部21が窪むことにより、刺通領域を形成する薄肉部が設けられることが好ましい。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
1 医療用栓体、10 医療用容器、11 容器本体、11a 開口端部、12 口部、20 封鎖体、21 栓部、22 フランジ部、23 凹部、24 収容溝、30 針部、31 刺通部、32 鍔部、33 中空管路、33a 受け入れ部、40 ベース部、41 筒状部、41a 一端部、41b 他端部、42 弁部、42a 弁孔、50 保持部、51 天板部、51a 上面、52 周壁部、52a 係止部、53 外筒部、53a 底面部、55 収容空間、60 リング状部材、61 平板部、62 側壁部、62a 係合突起、63 開口部、70 シリンジ、71 本体部、72 ノズル、73 プランジャ。

Claims (2)

  1. 医療用容器の口部に取り付けられ、医療用容器内を外部に対して密閉するとともに、外部からノズルが挿入されることにより医療用容器内とノズルとを連通可能にする医療用栓体であって、
    医療用容器の口部を封鎖するための封鎖体と、
    前記封鎖体を覆うように設けられたベース部と、
    ノズルによって押し込み可能に設けられ、中空管路を含む針部とを備え、
    前記ベース部は、前記封鎖体に向けてノズルを挿し込み可能な筒状部と、前記封鎖体の位置する側とは反対側に位置する前記筒状部の一端部側に設けられ、ノズルの挿抜に応じて開閉するように設けられたスリット状の弁孔を有する弁部とを含み、
    前記針部は、ノズルに押し込まれることにより、前記封鎖体を刺通して前記中空管路を介して医療用容器内とノズルとが連通するように前記封鎖体、前記筒状部および前記弁部によって囲まれた収容空間に収容され、
    前記弁部は、前記針部が前記封鎖体を刺通して前記中空管路を介して医療用容器内とノズルとが連通した状態において、ノズルの外周面に当接することにより前記収容空間が外部に対して密閉された状態を維持するとともに、前記針部が前記封鎖体を刺通した後にノズルが前記筒状部から引き抜かれた状態において、前記筒状部の前記一端部を閉鎖することにより前記収容空間が外部に対して密閉された状態を維持するように設けられている、医療用栓体。
  2. 前記封鎖体は、前記ベース部が位置する側に前記筒状部を収容するための凹部を有し、
    前記筒状部が前記凹部に収容されている、請求項1に記載の医療用栓体。
JP2014031951A 2014-02-21 2014-02-21 医療用栓体 Active JP6318691B2 (ja)

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