JP2015156080A - 車両の空中像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】自車両の周囲に存在する物体に対する安全性を確保した上で、運転支援のための空中像を表示することが可能な車両の空中像表示装置を提供する。【解決手段】レーザー光を空中の目標位置に集光し、空中の気体をプラズマ発光させこのプラズマ発光を利用して所望の画像を空中像として表示するレーザー表示装置1と、レーザー表示装置1を制御する運転支援ECU2を備え、運転支援ECU2は、表示を行う目標位置に存在する他車両や歩行者等の物体を検出する手段23を有し、表示制御部25は物体が検出されたときに空中像の表示を停止し、レーザー光の集光による物体へのダメージを未然に防止する。【選択図】 図3

Description

本発明は自動車等の車両に搭載され、例えば運転を支援するための画像を自車両の周囲空間に表示することを可能にした空中像表示装置に関するものである。
自動車の運転を支援するために、運転支援に有効な情報を含む画像を路面に投影描画し、運転者が当該画像を視認して安全運転を行うようにした技術が提案されている。特許文献1には、自車両が走行中の車線を検出し、この検出された車線に対して自車両が逸脱するか否かを判定し、逸脱するおそれがあるときに車線逸脱の注意を喚起するための情報や画像を自車両の前方の路面上にレーザー光を投影して表示する技術が提案されている。
特許文献1はレーザー光を用いて自車両の前方の路面に投影する技術である。そのため、降雪時や降雨時のように路面が水で濡れていて光反射率が高い状態にあるときには路面に好適な投影を行うことは難しい。そこで、特許文献2に記載の空中可視像を投影する技術を採用することが考えられている。この特許文献2の技術は、高エネルギのレーザー光を空中に集光させることによって集光領域の気体を昇温してプラズマ発光させ、当該発光点を時系列的に走査することにより所望のパターンの画像を表示する技術である。
特開2010−26759号公報 特許第3650811号公報
特許文献2の技術は、空中の気体をプラズマ発光させるのでレーザー光を集光させて集光点を高いエネルギ状態にする必要がある。そのため、当該レーザー光が自車両の周囲に存在する物体、特に他車両や歩行者等に投射されて集光されると、集光されたときの光エネルギによる熱損傷が生じる。例えば、レーザー光が他車両の車体塗装面に集光されると当該塗装面を損傷する。あるいは歩行者に集光されると歩行者の皮膚や目に障害を与える等のダメージを与えることがある。したがって、他車両や歩行者に対する安全性を考慮すると、特許文献2の技術をそのまま特許文献1の運転支援技術に適用することはできない。
本発明の目的は、自車両の周囲に存在する物体に対する安全性を確保した上で、例えば運転支援のための空中像を表示することが可能な車両の空中像表示装置を提供するものである。
本発明は、レーザー光を空中の目標位置に集光して発光を生じさせ、当該発光を利用して所望の画像を空中像として表示するレーザー表示装置と、前記目標位置に存在する物体を検出し、物体が検出されたときに前記空中像の表示を停止する表示停止手段を備える。
本発明にかかるレーザー表示装置は、レーザー光源から出射される光を目標位置に集光し、当該目標位置の気体をプラズマ発光させるレーザー表示装置として構成される。また、本発明にかかるレーザー表示装置は、それぞれレーザー光源を出射する複数のレーザー表示装置で構成され、各レーザー表示装置から出射されたレーザー光を前記目標位置において重畳させる構成としてもよい。この場合、複数のレーザー表示装置の少なくとも1つは目標位置にレーザー光を集光し、他のレーザー表示装置は目標位置を含む所要の範囲にレーザー光を投射する構成とする。
本発明にかかる表示停止手段は、目標位置を含む領域、すなわち表示を行う領域を撮像する手段によって撮像した画像を解析して物体を検出する手段と、検出した物体と目標位置との位置関係を演算する手段を含む構成としてもよい。
本発明によれば、レーザー光で表示しようとする空中像の位置に物体が存在していることを検出したときに、当該レーザー光による空中像の表示を停止するので、レーザー光が物体に投射されることがなく、レーザー光による物体へのダメージを防止することができる。特に、レーザー光を目標位置に集光し、集光した光エネルギにより空気中の気体をプラズマ発光させるレーザー表示装置を適用したときには、集光されたレーザー光の光エネルギにより物体が熱損傷されることが防止できる。
また、本発明によれば、複数のレーザー表示装置のレーザー光を重畳した状態で集光させることで、1つのレーザー表示装置のレーザー光を低出力に構成することができ、個々のレーザー表示装置の小型化、低消費電力化が可能になる。
さらに、本発明によれば、表示を行う領域を撮像し、撮像した画像に基づいて物体の存在と、当該物体が表示位置との位置関係を求めているので、レーザー光により物体にダメージを与えるおそがあるときにはレーザー光による表示を未然に停止させ、物体に対するダメージを確実に防止することができる。
本発明の表示装置を備えた自動車の外観斜視図。 レーザー表示装置の概略構成を示す斜視図。 本発明の表示装置のブロック構成図。 本発明を運転支援装置に適用したときに表示する支援パターンの平面図。 表示の一形態を説明する透視図と模式側面図。 表示の他の形態を説明する透視図と模式側面図。 レーザー光を集光する形態を説明する模式平面図。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の空中像表示装置を自動車の運転支援装置に適用した実施形態の概略外観斜視図である。自動車(以下、自車両と称することもある)CARの左右のヘッドランプL−HL,R−HLにそれぞれレーザー表示装置1が内装されている。このレーザー表示装置1は、自動車CARの車体に配置されて運転支援制御を行うための運転支援ECU(電子制御ユニット)2に接続されており、この運転支援ECU2での制御によって自動車CARの周囲領域、特に前方領域に運転を支援するための支援画像を空中像として表示することが可能とされている。
前記レーザー表示装置1は、図2に概念構成を示すように、レーザー光Lを発光するレーザー光源11と、このレーザー光源で発光されたレーザー光Lを平行光束とするコリメートレンズ12と、このコリメートレンズ12で平行光束とされたレーザー光Lを集光して自車両の前方の所要領域に投射させるズームレンズからなる集光レンズ13を備えている。また、集光されるビーム状のレーザー光Lを表示する画像に対応させて走査する走査部14と、この走査部14で走査されるレーザー光を所要のタイミングで遮光するシャッター部15を備えている。さらに、前記集光レンズ13にはその焦点距離を制御するためのズーム部16が設けられている。
前記レーザー光源11は、可視領域または不可視領域の波長の高出力のレーザー光を発光するYAGレーザー装置あるいは高出力半導体レーザー素子等が用いられる。ここではディスクリート型の高出力半導体レーザー素子で構成されている。前記走査部14は例えば垂直軸の回りに傾動される水平偏向ミラー(Hミラー)14hと、水平軸の回りに傾動される垂直偏向ミラー(Vミラー)14vを備え、これらミラー14h,14vの傾動角度を変化制御しながらレーザー光Lを各ミラー14h,14vにおいて順次反射させることでレーザー光Lを水平方向(H方向)と垂直方向(V方向)の二次元方向に走査可能に構成されている。前記シャッター部15は前記走査部14でのレーザー光Lの走査と同期して開閉制御され、開放されたときにレーザー光Lを走査部14に向けて透過させる。前記集光レンズ13は前記ズーム部16により焦点距離が変化制御され、走査部14で走査されたレーザー光の集光位置をレーザー光Lの投射方向(光軸方向)に沿って変化制御する。
このレーザー表示装置1によれば、レーザー光源11においてレーザー光Lを連続発光し、シャッター部15では発光したレーザー光を所要のタイミングで透過または遮光する。走査部14ではこのシャッター部15を透過したレーザー光Lをミラー14h,14vによりH方向とV方向に、すなわち自車両から見て左右方向と上下方向に走査する。走査されたレーザー光Lはズーム部16で設定された集光レンズ13の焦点距離に応じて目標位置に点状に集光される。
このようにレーザー表示装置1によりレーザー光Lは目標位置に集光される。レーザー表示装置1では、集光されたレーザー光Lが目標位置において光エネルギのパワー密度が少なくとも108W/cm2となるように構成されているので、当該目標位置において空中に存在する気体がプラズマ発光される。そして、レーザー表示装置1の走査部14において、レーザー光Lを時系列的に多数の点(目標位置)に順次集光させると、当該レーザー光Lが集光されてプラズマ発光される点は二次元ないし三次元に高速移動されるので、多数の発光点を連ねることによってこれら発光点の残像により空中に所望の二次元あるいは三次元の支援画像が空中像として表示される。
図3は前記レーザー表示装置1を用いて構成された実施形態の運転支援装置のブロック構成図である。前記レーザー表示装置1は前記左右のヘッドランプL−HL,R−HLの各ランプハウジング10内に配設されており、各ランプハウジング10内に共に内装されている照明用のランプユニット11の点灯、非点灯の状態にかかわらず、前記運転支援ECU2での制御によって任意のタイミングで支援画像の表示が可能とされている。運転支援ECU2は、これら左右のレーザー表示装置1を同時にあるいは個別に、さらには時系列的に交互に駆動させることが可能とされている。
前記運転支援ECU2には、道路情報を取得するために、図1に示した自動車CARのフロントガラスに臨む位置に配設されて自車両の前方領域を撮像する撮像カメラCAMが接続されている。また、図1では図示を省略したが、自動車CARに装備されているナビゲーション装置NAVと、自動車(自車両)CARが走行する道路に配設された各種道路設備との間でいわゆる路車間通信を行って道路情報を取得するための路車間通信装置TRが接続されている。また、自動車CARの走行状態を検出するために、自車両の車速を検出する車速センサーSvと、運転者が操作するハンドルの操舵角を検出する操舵角センサーSθが接続されている。
前記運転支援ECU2は、前記撮像カメラCAMで撮像した前方領域の画像から、自車両が走行する道路の情報、特に坂道、トンネル、曲路または直線路等の道路情報と、当該道路に存在する道路標識や路面に描かれている車線ライン等の道路情報を検出する道路情報検出部21を備えている。また、前記運転支援ECU2は、前記操舵角センサーSθの出力から自車両の操舵方向、すなわち進行方向を検出し、かつ前記車速センサーSvの出力から自車両の現在の車速を検出する等の自車両の走行状態を検出する走行状態検出部22を備えている。
さらに、前記運転支援ECU2は、前記撮像カメラCAMで撮像した前方領域の画像から、少なくとも自車両の前方領域に存在する物体、特に、先行車や対向車あるいは停車車両等の他車あるいは歩行者、さらに道路に設置されている設置物を物体として検出する物体検出部23を備えている。また、前記道路情報検出部21で検出した道路情報と、前記走行状態検出部22で検出した自車両の走行状態とに基づいて自車両の運転に支援が必要であるか否かを判定する支援判定部24を備えている。この支援判定部24は、例えば、道路情報検出部21で検出した道路情報に基づいて自車両両が安全走行するのに好ましい車速や操舵方向等の適正運転状態を設定する。そして、走行状態検出部22で検出した自車両の現在の運転状態を当該設定した適正運転状態と比較し、現在の運転状態が適正運転状態から外れていると判定した場合に運転支援が必要であると判定する。
また、前記運転支援ECU2は、前記支援判定部24の判定結果に基づいて前記レーザー表示装置1で表示する支援画像を制御するための表示制御部25を備えている。この表示制御部25は前記レーザー表示装置1を制御することにより前記したように自車両の周囲、ここでは自車両の前方に空中像を表示することが可能である。例えば、表示制御部25には予め複数の支援画像が電子データとして記憶されており、前記支援判定部24の判定結果に基づいて所定の支援画像の電子データを選択する。そして、選択した電子データに基づいて前記レーザー表示装置1の走査部14、シャッター部15、ズーム部16を駆動することによって当該支援画像を表示するようになっている。その一方でこの表示制御部25は前記物体検出部23で物体を検出したときにレーザー表示装置1での表示を停止する制御を行うことも可能とされている。ここではシャッター部15においてレーザー光を遮光することによって表示を停止することが可能であり、このシャッター部15が本発明における表示停止手段の一部を構成している。
図4は支援画像の一例を示す図である。図4(a)は自車両CARが走行する車線領域を明示するための疑似車線ラインを表示する車線ライン画像Da、図4(b)は自車両の走行先の道路が曲路であることを表示する矢印状の曲路画像Db、図4(c)は走行先に存在する交差点を表示する交差点画像Dcである。これらの支援画像はいずれも自車両の前方領域の空間において、少なくとも自車両の前後方向および左右方向に延びる二次元画像として、あるいは自車両の前後方向および左右方向さらに上下方向に延びる三次元画像として表示されるようになっている。
以上の構成の実施形態の運転支援装置によれば、運転支援ECU2は、道路情報検出部21で検出した道路情報と、走行状態検出部22で検出した自車両の走行状態に基づいて支援判定部24が運転支援の必要性の有無を判定し、運転支援が必要と判定したときに表示制御部25がレーザー表示装置1を駆動制御し、必要な支援画像を空中像として自車両CARの前方領域に表示する。あるいは、運転者の操作によって運転支援ECU2を駆動させることにより運転支援を実行させ、支援画像を表示するようにしてもよい。
例えば、図5は図4(a)に示した車線ライン画像Daの表示形態を説明する図であり、図5(a)に運転席から見た前方領域の透視図を示す。運転者が雨天走行時のように自車両両が走行する路面が濡れていて運転者が路面に描かれている車線ラインを視認し難いと判断したときに、手操作で運転支援ECU2を駆動させ、レーザー表示装置1によって自車両の前方の空中に車線ライン画像Daを表示する。また、運転者が運転支援ECU2を駆動しなくても、当該運転支援ECU2の道路情報検出部21において車線ラインが検出できなかったときには、支援判定部24は車線ライン画像Daを表示する支援が必要であると判定し、表示制御部25によりレーザー表示装置1での表示を実行する。
表示を実行するときには、表示制御部24は運転支援を行うために車線ライン画像Daの電子データを選択し、これを左右の各レーザー表示装置1に出力する。この電子データが入力されると、レーザー表示装置1はレーザー光源11においてレーザー光Lを発光し、同時に電子データに基づいて走査部14、シャッター部15、ズーム部16を制御する。これにより、前記したようにレーザー表示装置1から出射されるレーザー光Lの集光位置をH方向およびV方向に走査し、同時に集光レンズ13の焦点距離を変化制御する。また、必要に応じてシャッター部15によりレーザー光Lの投射を断続させる。
図5(b)は車線ライン画像Daを表示しているときの模式的な側面図であり、各レーザー表示装置1から投射されるレーザー光Lは、自車両の前方領域の左右両側の路面Rよりも数ないし数十cm上方の空中に集光され、かつ実際に路面に描かれている左右の車線ライン(図示せず)に沿って走査される。レーザー光LをH方向に走査するとレーザー光Lは自車両の前方の左右方向に偏向され、V方向に走査するとレーザー光Lは自車両の前方の前後方向に偏向される。これに同期して集光レンズ13の焦点距離を変化することで、レーザー光Lの集光位置を変化制御する。これにより、自車両の前方の空中には、実際に路面に描かれている車線ラインに沿った多数の点位置に時系列にレーザー光Lを集光し、このレーザー光Lの集光点において当該レーザー光Lの光エネルギによって空中の気体がプラズマ発光される。
これら多数の集光点での発光による残像が連なって表示されることで自車両の前方の空中に左右の各車線ライン画像Daが空中像として二次元的に表示される。ここでは図5(a)に示した右側の車線ライン画像Darは右側のレーザー表示装置1で表示し、左側の車線ライン画像Dalは左側のレーザー表示装置1で表示する。したがって、雨天により路面が濡れて本来の車線ラインが視認することが難しい状況でも、また従来のようにプロジェクタによる画像投影が困難な状況でも、運転者は空中像で表示された支援画像としての車線ライン画像Daを視認することが可能となり、安全走行に有効となる。
また、運転支援ECU2は、前記した支援画像の表示を行うと同時に、物体検出部23において物体、すなわち先行車等の他車や歩行者等が検出されたときには、当該物体の情報を表示制御部25に出力する。ここでは、図5(b)のように自車両の前方領域に歩行者Mを検出したとする。表示制御部25は当該情報から歩行者Mの位置を検出し、当該歩行者Mの位置が表示する車線ライン画像Daの表示位置と重なるか否かを判定する。この車線ライン画像Daの表示位置はあらかじめ自車両CARの前方の所定距離の位置に設定されているので、撮像カメラCAMで撮像した画像を画像解析して検出した歩行者Mの位置を検出すれば、当該歩行者Mが表示する車両ライン画像Daと重なる位置にあるか否かは容易に判定することができる。
表示制御部25において物体位置、ここでは歩行者Mが車線ライン画像Daと重ならないと判定したときには表示制御部25は車線ライン画像Daの表示を実行する。物体位置が車線ライン画像Daと重なると判定したときには、表示制御部25はレーザー表示装置1のシャッター部15を制御し、シャッターを閉じるように制御する。これにより、レーザー光源11のレーザー光は遮光されて走査部14に出力されず、レーザー光による車線ライン画像Daの表示は停止される。したがって、レーザー表示装置1から出射されたレーザー光Lが歩行者Mに投射されて集光されることが未然に防止でき、歩行者Mに対するダメージが防止される。したがって、運転支援ECU2の物体検出部23、表示制御部25、シャッター部15は本発明の表示停止手段を構成することになる。
支援画像の表示の他の例として、図6に図4(b)の曲路画像Dbの例を示す。自車両CARの走行時に道路情報検出部21において撮像カメラCAMで撮像した画像の情報やナビゲーション装置NAVからの道路情報に基づいて 自車両CARの走行先の道路状態、例えば右に曲がる登り坂の曲路であることを検出する。支援判定部24は検出した道路情報に対して運転者に対する支援が必要であるか否かを判定する。例えば走行状態検出部22から得られた自車両CARの現在の操舵方向が曲路に対して適正ではなく支援が必要であると判定すると、表示制御部25はこれに基づいて曲路画像Dbの電子データを選択し、レーザー表示装置1は図6(a)のように、自車両CARの前方領域に右曲がりの曲路画像Dbを空中像として表示する。
図6(b)はそのときの模式的な側面図であり、レーザー表示装置1はレーザー光を発光し、曲路画像Dbの電子データに基づいてシャッター部15を透過したレーザー光を走査部14においてH方向およびV方向に走査し、同時にズーム部16において集光レンズ13の焦点距離を変化制御する。この場合には、自車両CARの前方領域で路面Rの上方の運転者DRの視線高さよりも幾分低い位置の空中にレーザー光Lを集光させて曲路画像Dbの表示を行う。このとき、左右のレーザー表示装置1を協働させて表示を行ってもよくあるいいずれか一方のレーザー表示装置1のみで表示を行ってもよい。
これにより、自車両CARの前方領域で、運転者DRの視線高さより幾分低い空中の多数の点位置に時系列的にレーザー光が集光され、各点においてプラズマ発光が行われ、これら多数の発光点による残像で右に曲がる曲路画像Dbが表示される。この曲路画像Dbは車線ライン画像Daと同様な二次元画像であってもよいが、ここでは走行先の道路が登り坂であることを検出しているので、図6(a)に示したように、走行先側が上方に向けて傾斜された勾配のある三次元画像として曲路画像Dbが表示される。このときに表示する傾斜角度は実際の道路の登り坂の勾配に対応した角度とすることで運転者は登り坂の勾配を認識し易くなる。したがって、運転者は自車両の前方の空中に表示された支援画像としての曲路画像Dbを視認して当該曲路に対応した適正な車速操作および操舵操作を実行し、安全走行が確保される。
この場合においても、表示制御部25は道路情報検出部21で検出された自車両の前方に存在する他車や歩行者等の物体の位置を検出し、当該物体の位置が表示する支援画像、ここでは曲路画像Dbと重なるか否かを判定する。物体位置が支援画像と重ならないと判定したときには表示制御部25は表示を実行する。図6(b)のように物体として先行車CAR1を検出し、この先行車CAR1の位置が曲路画像Dbと重なると判定したときには曲路画像Dbの表示を停止する。これにより、レーザー表示装置1から出射されたレーザー光Lが先行者CAR1に対して集光されることが未然に防止できるようになり、先行車CAR1に対するダメージが防止される。
ここで、この実施形態のように自動車CARの左右に2つのレーザー表示装置1を備えている場合には、左右のレーザー表示装置1のそれぞれから出射されるレーザー光Ll,Lrを重畳させて支援画像の表示を行うようにしてもよい。すなわち、図7(a)に模式的に示すように、左右のレーザー表示装置1L,1Rから出射されるレーザー光Ll,Lrを空中の同じ目標位置P1に集光させることにより、これら左右のレーザー光Ll,Lrの出力が目標位置P1で重畳され、当該目標位置での光エネルギを高めてプラズマ発光させるようにする。このようにすることで、各レーザー表示装置1L,1Rのそれぞれのレーザー光の出力をほぼ半分に低減でき、各レーザー表示装置1L,1Rのレーザー光源を小型化、低消費電力化することができる。特に、YAGレーザーに比較して光出力が低い半導体レーザーでレーザー光源を構成しているレーザー表示装置を本発明に適用することが可能になる。
なお、図7(a)に示したように、左右のレーザー表示装置1L,1Rの各レーザー光Ll,Lrを目標位置P1に重ねた状態で集光することは各レーザー表示装置の走査部やズーム部での制御精度に高いものが要求され、制御が難しくなる。両レーザー光の集光点がずれると必要な出力が得られず、プラズマ発光が生じない場合がある。そこで、例えば図7(b)に示すように、一方のレーザー表示装置1Rではレーザー光Lrを目標位置P1に集光するようにズーム制御を行うが、他方のレーザー表示装置1Lはズーム制御により集光点を目標位置P1からずらすことが考えられる。
ここでは、他方のレーザー表示装置1Lはレーザー光Llの集光点P2を目標位置P1よりも前方(遠方)にずらすようにズーム制御することで、このレーザー表示装置1Lにおける走査部とズーム部の制御にずれが生じた場合でも、目標位置P1では所要の径寸法の範囲にレーザー光Llが投射されることになる。このようにしても、一方のレーザー光が集光された目標位置P1では他方のレーザー光Llが重畳されるため、両レーザー光Ll,Lrの重畳による光エネルギの増加によってプラズマ発光が生じることになる。したがって、他方のレーザー表示装置1Lにおけるレーザー光の走査およびズームの制御精度を緩和することができ、さらには目標位置において確実にプラズマ発光させることが可能になる。
以上の実施形態では、自動車の左右にそれぞれ配設したレーザー表示装置の各レーザー光を重畳して集光させる例について説明したが、1つのレーザー表示装置内に複数のレーザー光源を備え、各レーザー光源のレーザー光をそれぞれ重畳して集光させるように構成したレーザー表示装置として構成してもよい。このように構成すれば、複数のレーザー光を目標位置に重畳させる際の制御精度を緩和することが可能な低出力、低消費電力の1つのレーザー表示装置が構成できる。
実施形態ではレーザー光による表示を停止する際にはシャッターを閉じるように構成しているが、表示を停止する時間が長くなるような場合にはレーザー光源を消灯するように構成してもよい。特に、レーザー光源に半導体レーザー素子を用いる場合には、半導体レーザー素子の発光応答性(電源のオン・オフに対応する発光・消光の応答性)が速いので、レーザー光源を消灯して表示を停止するように構成することでシャッター部を省略することができ、レーザー表示装置の小型化が可能になる。また、表示の停止は運転者が物体を視認したときにスイッチ操作して強制的に行うようにしてもよく、特に市街地を走行する場合のように物体を検出して表示を停止する確度が高い走行時には、表示が断続的に行われる煩わしさを解消するとともに物体へのダメージを確実に防止する。
以上の実施形態において、レーザー光に可視光を用いると支援画像を表示する際にレーザー表示装置から出射されたレーザー光ビームが視認されるため運転者が煩わしさを感じることがある。したがって、可視光であっても赤外領域に近いレーザー光あるいは紫外領域に近いレーザー光を用いれば運転者はレーザー光ビームを視認し難くなり、煩わしさを低減することができる。この場合、特許文献2のように不可視光を利用すれば、レーザー光ビームが運転者に視認されることは殆どなく、運転者が煩わしさを感じることはない。
以上本発明の表示装置を運転支援装置での支援画像を表示する装置として説明したが、本発明の表示装置はこれに限定されるものではない。例えば、自車両から他車等に対して所要のメッセージを表示する用途としても利用できる。特に、本発明の表示装置を自車両の後部に配設して自車両の後方領域の空中に画像やメッセージを表示するように構成しておけば、自車両ないしは前方道路において緊急事態が発生したときに、後続車等の他車に対して緊急事態を報知するために利用することもできる。この場合においても、表示を行う領域における物体の有無を確認し、物体が確認されたときには表示を停止することは必要である。
また、本発明の表示装置では、操作部およびズーム部での制御によって空中の任意の位置に画像を表示することができるので、実施形態に例示したような静止画を表示するのではなく、三次元の動画を表示することも可能である。したがって、運転者の死角にある物体、例えば停車自動車の陰になっている歩行者等の移動物体を赤外線検出装置や超音波検出装置等で検出したときに、当該歩行者を三次元の動画として自車両の前方に表示することもできる。このように三次元の動画として表示することで、運転者において歩行者等の移動物体の挙動を正しく認識でき、より安全性の高い運転を実現させる上で有効になる。
本発明は車両の周囲に空中像を表示するようにした車両に採用することが可能である。
1(1L,1R) レーザー表示装置
2 運転支援ECU
11 レーザー光源
12 コリメートレンズ
13 集光レンズ
14 走査部
15 シャッター部(表示停止手段)
16 ズーム部
21 道路情報検出部
22 走行状態検出部
23 物体検出部(表示停止手段)
24 支援判定部
25 表示制御部(表示停止手段)
CAR 自動車(自車両)
CAM カメラ
NAV ナビゲーション装置
TR 通信機
Sθ 操舵角センサー
Sv 車速センサー
L(Ll,Lr) レーザー光
CAR1 先行車(物体)
M 歩行者(物体)

Claims (6)

  1. レーザー光を空中の目標位置に集光して発光を生じさせ、当該発光を利用して所望の画像を空中像として表示するレーザー表示装置と、前記目標位置に存在する物体を検出し、物体が検出されたときに前記空中像の表示を停止する表示停止手段を備えることを特徴とする車両の空中像表示装置。
  2. 前記レーザー表示装置は、レーザー光源から出射される光を目標位置に集光し、当該目標位置の気体をプラズマ発光させるレーザー表示装置であることを特徴とする請求項1に記載の車両の空中像表示装置。
  3. 前記レーザー表示装置は、それぞれがレーザー光源を出射する複数のレーザー表示装置で構成され、各レーザー表示装置から出射されたレーザー光を前記目標位置において重畳させることを特徴とする請求項2に記載の車両の空中像表示装置。
  4. 前記複数のレーザー表示装置の少なくとも1つは前記目標位置にレーザー光を集光し、他のレーザー表示装置は前記目標位置を含む所要の範囲にレーザー光を投射することを特徴とする請求項3に記載の車両の空中像表示装置。
  5. 前記表示停止手段は、前記目標位置を含む領域を撮像する手段によって撮像した画像を解析して物体を検出する手段と、検出した物体と前記目標位置との位置関係を演算する手段を含むことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の車両の空中像表示装置。
  6. 前記レーザー表示装置は車両の運転を支援するための支援画像を表示する運転支援装置として構成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の車両の空中像表示装置。
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