JP2015154538A - 非接触充電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】電力線の劣化を抑制して、効率よく充電することができる非接触充電システムを提供する。
【解決手段】非接触充電システム100は、複数の駐車スペース10にそれぞれ設置され、駐車スペース10内の車両11の駐車位置を表示する車止め50を備える。これによって運転者は、車止め50によって駐車位置を確認し、車止め50によって所定の駐車位置に車両11を駐車することができる。また給電制御部31は、第1給電通信部33によって駐車スペース10に駐車する車両11の受電コイル13の搭載位置を取得し、取得した受電コイル13の搭載位置に応じて、給電コイル41に非接触で送電可能な位置となるように車止め本体51を配置するように制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、外部の電源から車両の電池に非接触で電力を給電する非接触充電システムに関する。
電気自動車およびハイブリッド車などの電動車両には、走行用の電力を外部電源から充電可能とする電池が装備されている。充電用の電力を給電する方法としては、給電側の電源口と車両の充電口とをケーブルで接続するプラグイン式の給電装置、およびケーブルを用いない非接触式の充電装置が知られている。
非接触の充電装置に関する技術では、外部に設置された1次側コイルと、車体下部に設置された2次側コイル間で電磁場を介して、1次側コイルから2次側コイルへ送電が行われる。これによって2次側コイルは、電磁結合により電流が流れることによって、対向する1次側コイルからの給電を受ける。
非接触の充電装置において、複数台の車両を1台の充電装置によって充電する充電装置が、特許文献1に開示されている。特許文献1に記載の充電装置では、1次側コイルが複数の駐車スペースにわたって移動可能に構成されている。このような充電装置では、駐車された車両から電池の残容量を取得し、残容量が所定値以下であった場合に1次側コイルを該当車両の電力供給が可能な位置に移動させて充電している。
特開2011−254593号公報
前述の特許文献1に記載の充電装置では、1次側コイルが移動している間は、いずれの車両も充電ができないため、複数台の車両を充電する場合の充電効率が悪いという問題がある。さらに電力線も合わせて移動するので電力線の劣化が早くなるという問題がある。
そこで、本発明は前述の問題点を鑑みてなされたものであり、電力線の劣化を抑制して、効率よく充電することができる非接触充電システムを提供することを目的とする。
本発明は前述の目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。
本発明は、複数の駐車スペース(10)にそれぞれ設置され、駐車スペース内の車両(11)の駐車位置を表示する位置表示部(50,59)を含み、制御手段(31)は、通信手段(33)によって駐車スペースに駐車する車両の2次側コイル(13)の搭載位置を取得し、取得した2次側コイルの搭載位置に応じて、1次側コイル(41)に非接触で送電可能な位置となるように駐車位置を表示するように位置表示部を制御することを特徴とする非接触充電システム(100)である。
このような本発明に従えば、複数の駐車スペースにそれぞれ設置され、駐車スペース内の車両の駐車位置を表示する位置表示部を備える。これによって運転者は、位置表示部によって駐車位置を確認し、位置表示部によって所定の駐車位置に車両を駐車することができる。また制御手段は、通信手段によって駐車スペースに駐車する車両の2次側コイルの搭載位置を取得し、取得した2次側コイルの搭載位置に応じて、1次側コイルに非接触で送電可能な位置となるように駐車位置を表示する。したがって運転者は位置表示部に従って駐車すると、車両に搭載されている2次側コイルの位置が、駐車スペースに設置されている1次側コイルからの電力を受電可能な位置になる。これによって車種の大きさなどによって2次側コイルの位置が異なる場合であっても、1次側コイルからの電力を受電して、車両を充電することができる。そして1次側コイルは駐車スペースに対して変位することなく、駐車スペースに固定されているので、1次側コイルの変位に起因する電力線の劣化を防ぐことができる。また1次側コイルは駐車スペース毎に設置されているので、効率よく充電することができる。
なお、前述の各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
非接触充電システム100を簡略化して示す図である。 非接触充電システム100の電気的構成を示すブロック図である。 駐車スペース10の一部を拡大して示す平面図である。 給電装置30の給電制御部31の処理を示すフローチャートである。 車止め制御部55の処理を示すフローチャートである。 車両制御部15の処理を示すフローチャートである。 給電制御部31の充電処理を示すフローチャートである。 第2実施形態の非接触充電システム100Aの電気的構成を示すブロック図である。 車止め制御部55の処理を示すフローチャートである。 車両制御部15の処理を示すフローチャートである。 駐車中の画像の第1の例を示す図である。 駐車中の画像の第2の例を示す図である。 駐車が完了した場合の画像を示す図である。 第3実施形態の駐車スペース10を示す図である。
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための形態を、複数の形態について説明する。各実施形態で先行する実施形態で説明している事項に対応している部分には同一の参照符を付すか、または先行の参照符号に一文字追加し、重複する説明を略する場合がある。また各実施形態にて構成の一部を説明している場合、構成の他の部分は、先行して説明している実施形態と同様とする。各実施形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施形態同士を部分的に組合せることも可能である。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に関して、図1〜図7を用いて説明する。非接触充電システム100は、たとえば電気自動車およびプラグインハイブリッド自動車などの車両11に搭載される車両蓄電池17を充電する場合に適用することができる。非接触充電システム100は、車両11の2次電池である車両蓄電池17と車両11の外部に設置される外部電源との間で、非接触で電磁誘導方式によって電力を伝送するシステムである。電磁誘導方式は、送電側と受電側との間で発生する誘導磁束を利用して電力を送る方式のことである。非接触充電システム100は、図2に示すように、給電装置30、駐車スペース10に設置される給電パッド40、駐車スペース10に設置される車止め50を含んで構成される。
駐車スペース10は、図1に示すように、家庭、集合住宅、コインパーキングなどの駐車設備、商業施設および公共施設などに複数設置されている。駐車スペース10は、駐車する車両11を区画するための目印であり、舗装された地面にたとえば白いペンキなどによって長方形に描かれている。各駐車スペース10には、1台の車両11が駐車可能である。各駐車スペース10には、給電パッド40が設置されている。また各駐車スペース10には、位置表示部として機能する車止め50がそれぞれ設置されている。各給電パッド40は、給電装置30から給電される。
先ず、給電パッド40に関して説明する。給電パッド40は、図2に示すように、給電コイル41およびリレー42を含んで構成される。給電コイル41は、1次側コイルであって、駐車設備に画成された駐車スペース10内に各々設置または埋設され、所定の通電によって電磁界を発生するように構成されている。給電コイル41は、車両11側に設けられた受電コイル13との間で非接触による電力の受け渡しを行う。給電コイル41は、リレー42を介して給電装置30に接続され、給電装置30から与えられる電力を電磁誘導により受電コイル13が搭載される車両11へ電力を送電する。また各リレー42は、給電装置30にリレー制御線42aを介して電気的に接続される。各リレー42のオンオフは、給電装置30によって制御される。
次に、給電装置30に関して説明する。給電装置30は、図2に示すように、給電制御部31、電源部32、第1給電通信部33および第2給電通信部34を含んで構成される。電源部32は、各給電パッド40に電力線40aを介して電気的に接続されている。電源部32は、たとえば系統電源であり、各給電パッド40に送電可能である。
第1給電通信部33は、車両11と通信する通信手段であって、取得した情報を給電制御部31に与える。また第1給電通信部33は、給電制御部31からの情報を車両11に送信する。第1給電通信部33は、たとえば車両11から駐車要求、車両11毎に個別に割り当てられる車両ID、および車種情報を受信する。駐車要求は、複数の駐車スペース10のいずれかの駐車スペース10に駐車したい旨を要求する情報である。車種情報は、2次側コイルである受電コイル13の搭載位置、および車両11の幅などである。また車種情報は、たとえば単純に車種名や各車種ごとに異なる車種コードであってもよく,その場合、車種名および車種コードごとに車止めの位置情報を紐付けて管理されていてもよい。受電コイル13の搭載位置は、たとえばいずれか一方の後輪を基準にして、基準にした後輪から距離である。第1給電通信部33は、たとえば車両11に駐車スペース10の位置である駐車場所を送信する。
第2給電通信部34は、車止め50と通信する通信手段であって、取得した情報を給電制御部31に与える。また第2給電通信部34は、給電制御部31からの情報を車止め50に送信する。第2給電通信部34は、たとえば車止め50から駐車完了通知を受信する。駐車完了通知は、駐車スペース10に対して車両11の駐車が完了したことを示す情報である。第2給電通信部34は、たとえば車止め位置情報、および接続IDを送信する。車止め位置情報は、車止め50を駐車スペース10のどの位置に配置するかを示す情報である。接続IDは、駐車スペース10に駐車している車両11が、給電可能な車両11か否かを判断する認証に用いられる認証情報である。
給電制御部31は、給電源から各給電コイル41に給電する電力量を個別に制御する制御手段として機能する。給電制御部31は、各給電パッド40に内蔵されるリレー42とリレー制御線42aを介して電気的に接続されている。給電制御部31は、第1給電通信部33および第2給電通信部34から取得した情報に基づいて、各給電パッド40のリレー42の開閉を制御する。給電制御部31は、送電を許容する少なくとも1つのリレー42をオンにすることによって、オンにした給電コイル41に送電することができる。したがって給電制御部31は、複数の給電パッド40のうち、たとえば1つのリレー42をオンにして、他のリレー42をオフにすることによって、オンにした1つの給電コイル41だけに電源部32から送電するように制御する。
次に、車止め50に関して説明する。車止め50は、図2に示すように、車止め本体51、車止め通信部52、充電部53、車止め蓄電池54、車止め制御部55、移動モータ56、位置決めセンサ57、駐車検出センサ58および位置決めガイド59を含んで構成される。
車止め本体51は、図1に示すように、駐車スペース10に地面から凸となるように設置されている。車止め本体51は、車両11の駐車位置を示す位置表示部として機能する。そして車止め本体51は、車両11の車輪に接触して車両11の駐車位置からの移動を規制する。たとえば車両11が駐車スペース10に対して後退すると、後輪の両輪が車止め50に接触して、それ以上の後退が規制される。
車止め通信部52は、給電装置30および車両11と通信する通信手段であって、取得した情報を車止め制御部55に与える。また車止め通信部52は、車止め制御部55からの情報を給電装置30および車両11に送信する。車止め通信部52は、たとえば車両11から車両IDを受信する。また車止め通信部52は、たとえば給電装置30からの車止め位置情報および接続IDを受信する。また車止め通信部52は、たとえば給電装置30に駐車完了通知を送信する。
充電部53は、たとえば太陽光発電装置および風力発電装置によって実現され、発電した電力を車止め蓄電池54に送電する。車止め蓄電池54は、充電部53からの電力を蓄電し、車止め50を構成する各部に電力を供給する。したがって車止め蓄電池54は、車止め50の電源として機能する。
駐車検出センサ58は、駐車スペース10に対して車両11の駐車が完了したか否かを検出する駐車検出手段として機能する。また駐車検出センサ58は、駐車スペース10に駐車していた車両11が出庫したか否かを検出する出庫検出手段としても機能する。駐車検出センサ58は、たとえば圧力センサ、光センサおよびカメラなどによって実現される。圧力センサの場合は、車止め50に車輪が接触したことを検出すると、駐車が完了したと検出する。駐車検出センサ58は、駐車が完了したことを検出した場合には、検出したことを示す情報を車止め制御部55に与える。さらに圧力センサの場合は、車止め50に車輪が接触した状態から、車輪が非接触になったことを検出すると、車両11が出庫したと検出する。駐車検出センサ58は、車両11が出庫したことを検出した場合には、検出したことを示す情報を車止め制御部55に与える。
位置決めガイド59は、車止め本体51の位置をガイドする。位置決めセンサ57は、位置決めガイド59が示す位置を検出し、検出した位置情報を車止め制御部55に与える。移動モータ56は、車止め本体51を駐車スペース10に対して変位させる変位手段である。移動モータ56は、駐車スペース10に車が止まっている状態を基準にすると、車両11の前後方向および左右方向に駐車スペース10に対してスライド変位させる。これによって車止め本体51によって、車両11が駐車すべき位置を示すことができる。
位置決めガイド59は、図3に示すように、駐車スペース10に埋設されている複数の発光部59aによって実現される。発光部59aは、車止め制御部55によって、個別に点灯状態が制御される。図3では、点灯している発光部59aを黒丸で示し、消灯している発光部59aを白丸で示す。したがって図3に示すように、車止め本体51の両端の発光部59aを点灯させて、他の発光部59aを消灯することによって、変位する車止め本体51の位置を運転者にわかりやすく示すことができる。
車止め制御部55は、車止め通信部52によって駐車スペース10に駐車する車両11の受電コイル13の搭載位置を取得し、取得した受電コイル13の搭載位置に応じて、給電コイル41に非接触で送電可能な位置となるように移動モータ56を制御する。また車止め制御部55は、駐車検出センサ58によって、駐車スペース10に駐車が完了したと判断すると、車両IDを用いて駐車した車両11が適正な車両11であるか認証する。認証の結果、正規な車両11であると判断した場合に、給電するように給電装置30と通信する。したがって車止め制御部55は、駐車スペース10に駐車している車両11が、給電可能な車両か否かを判断する認証手段として機能する。
次に、車両11に関して説明する。車両11は、車両通信部12、表示部14、車両制御部15、車両蓄電池17、光センサ16および受電コイル13を含んで構成される。
受電コイル13は、非接触で電力を受電する2次側コイルであって、車外に露出するように車両11の底部に設けられる。受電コイル13は、給電コイル41との間で非接触による電力の受け渡しを行う。受電コイル13は、給電コイル41が発生した電磁界の影響により、受電コイル13にも電磁界が発生し、受電コイル13に電流が流れ、電圧が発生する。受電コイル13は、車両蓄電池17に接続され、発生した高周波電力を車両蓄電池17に与える。車両蓄電池17は、受電コイル13からの高周波電力を蓄電する。
光センサ16は、位置決めガイド59の発光を検出し、検出した情報を車両制御部15に与える。表示部14は、車両11の各種情報および車両蓄電池17の状態などを表示する。また表示部14は、ナビゲーション装置の表示部14としても機能する。
車両通信部12は、給電装置30および車止め50と通信する通信手段であって、取得した情報を車両制御部15に与える。また車両通信部12は、車両制御部15からの情報を車両11および車止め50に送信する。車両通信部12は、たとえば給電装置30から駐車場所を受信する。また車両通信部12は、たとえば給電装置30に、駐車要求、車両IDおよび車種情報を送信する。また車両通信部12は、たとえば車止め50に車両IDを送信する。
車両制御部15は、充電する際は、給電装置30に駐車要求を送信するように制御し、所定の駐車場所に駐車して、所定量まで充電するように受電コイル13を制御する。
次に、各部の制御に関して、図4〜図7を用いて説明する。先ず、給電装置30の給電制御部31の処理に関して図4を用いて説明する。図4に示す処理は、給電装置30が電源投入状態において繰り返し実行される。
ステップS41では、車両11から駐車要求を受信したか否かを判断し(図2の(1))、受信した場合は、ステップS42に移り、受信するまでステップS41の処理を繰り返す。駐車要求は、複数の駐車スペース10のいずれかの駐車スペース10に駐車したい旨を要求する情報である。
ステップS42では、駐車要求を受信したので、車両11に対して車種情報を要求するように第1給電通信部33を制御し、ステップS43に移る。
ステップS43では、車両11から車種情報を受信したか否かを判断し(図2の(1))、受信した場合は、ステップS44に移り、受信するまでステップS43の処理を繰り返す。
ステップS44では、車種情報を受信したので、当該車両11の駐車場所を決定し、ステップS45に移る。ステップS45では、車種情報から車止め本体51の位置を決定し、ステップS46に移る。
ステップS46では、決定した車止め位置情報および車種情報(車両ID、接続ID)を車止め50に送信するように第1給電通信部33を制御し(図2の(3))、ステップS47に移る。接続IDは、たとえば属している無線ネットワークを識別するためのSSID(Service Set ID)である。
ステップS47では、駐車位置情報を車両11に送信するように第2給電通信部34を制御し(図2の(2))、ステップS48に移る。
ステップS48では、車止め50から駐車完了通知を受信したか否かを判断し(図2の(5))、受信した場合は、ステップS49に移り、受信するまでステップS48の処理を繰り返す。
ステップS49では、駐車が完了して充電が可能であるので、充電対象車両を1台プラスして、ステップS410に移る。
ステップS410では、車両11と充電のための充電通信を開始し、ステップS411に移る。ステップS411では、給電処理を実施し、本フローを終了する。
次に、車止め制御部55の処理に関して図5を用いて説明する。図5に示す処理は、車止め50が電源投入状態において繰り返し実行される。
ステップS51では、給電装置30から車止め位置情報、車種情報(車両ID、接続ID)を受信したか否かを判断し、受信した場合は、ステップS52に移り、受信するまでステップS51の処理を繰り返す。
ステップS52では、車止め位置情報を受信したので、車止め50を指示された位置へ移動するように移動モータ56を制御し、ステップS53に移る。
ステップS53では、駐車検出センサ58によって駐車を検出したか否かを判断し、駐車を検出した場合は、ステップS54に移り、駐車を検出するまでステップS53の処理を繰り返す。
ステップS54では、駐車が完了したので、受信した接続IDによって車両11と無線通信回線を接続し、車両IDを車両11に要求し、ステップS55に移る。
ステップS55では、駐車した車両11から車両IDを受信したか否かを判断し、受信した場合は、ステップS56に移り、受信するまでステップS55の処理を繰り返す。
ステップS56では、給電装置30から受信した車両IDと車両11から受信した車両IDが一致しているか否かを判断し、一致している場合は、ステップS57に移り、一致していない場合には、ステップS58に移る。車両11と接続できない場合も、正規な車両11でないので、一致していないと判断する。ステップS57では、駐車完了通知を給電装置30に送信し(図2の(5))、本フローを終了する。
ステップS58では、車両IDが一致しないので、車両11に対して駐車位置が異なる旨を通知し、ステップS59に移る。ステップS59では、駐車検出センサ58によって出庫を検出したか否かを判断し、出庫を検出した場合は、ステップS53に戻り、出庫を検出するまでステップS59の処理を繰り返す。
次に、車両制御部15の処理に関して図6を用いて説明する。図6に示す処理は、車両11のイグニッションがオンの状態において繰り返し実行される。
ステップS61では、駐車要求を給電装置30に送信するように車両通信部12を制御し、ステップS62に移る。駐車要求は、たとえば駐車場に入るタイミングで充電したい場合に、運転者の操作によって送信される。
ステップS62では、車種情報の要求を受信したか否かを判断し、受信した場合は、ステップS63に移り、受信するまでステップS62の処理を繰り返す。
ステップS63では、給電装置30に対して車種情報を送信するように車両通信部12を制御し、ステップS64に移る。ステップS64では、駐車位置情報を受信したか否かを判断し、受信した場合は、ステップS65に移り、受信するまでステップS64の処理を繰り返す。
ステップS65では、受信した駐車位置情報に基づいて、駐車場所を表示するように表示部14を制御し、ステップS66に移る。ステップS66では、車両ID要求を受信したか否かを判断し、受信した場合は、ステップS67に移り、受信するまでステップS66の処理を繰り返す。
ステップS67では、要求があったので、車止め50に対して車両IDを送信するように車両通信部12を制御し、ステップS68に移る。この際、車両11が走行中は車両IDを送信しないようにする。これによって他の車両11が誤った駐車場所へ駐車した場合に、正しい車両11が近くを走行していると車両IDが送信され認証が成功してしまうことを防ぐことができる。
ステップS68では、車止め50からの認証結果するまでの間、「認証中」と表示するように表示部14を制御し、ステップS69に移る。
ステップS69では、車止め50から駐車位置が異なる旨を受信したか否かを判断し、受信した場合は、ステップS611に移り、受信してない場合は、ステップS610に移る。ステップS610では、駐車完了通知を受信したか否かを判断し、受信した場合は、ステップS612に移り、受信していない場合は、ステップS69に戻る。
ステップS612では、駐車および認証が完了したので、正しく駐車できた旨を表示するように表示部14を制御し、本フローを終了する。
ステップS611では、認証が成功しなかったので、駐車位置が間違っている旨を表示するように表示部14を制御し、本フローを終了する。
次に、給電制御部31の充電処理に関して図7を用いて説明する。図7に示す充電処理は、図4のステップS411に移ると実行される。
ステップS71では、充電対象の各車両11の充電時間の割合を決定し、ステップS72に移る。ステップS72では、次に充電すべき充電対象車両を決定し、ステップS73に移る。
ステップS73では、ステップS72にて決定した充電対象車両に充電するためにリレー42を切り替えるように制御し、ステップS74に移る。ステップS74では、充電対象車両を充電し、ステップS75に移る。
ステップS75では、充電対象車両の充電完了したか、または出庫したか否かを判断し、充電完了または出庫した場合には、ステップS78に移り、そうでない場合には、ステップS76に移る。
ステップS76では、当該車両11に割当てられた充電時間が終了したか否かを判断し、終了した場合には、ステップS77に移り、終了していない場合には、引き続き充電するためステップS74に移る。ステップS77では、充電時間が終了しているので、車両11の充電を停止し、ステップS72に移る。
ステップS78では、充電完了または出庫しているので、充電を停止し、ステップS79に移る。ステップS79では、充電対象車両から1台マイナスし、ステップS710に移る。ステップS710では、ステップS79の駐車スペース10に対応する車両11を充電対象車両から除外し、ステップS71に戻る。
このように給電制御部31は、各車両11に時間を割り当て、順番に充電するように制御する。時間の割り当てに際して、給電制御部31は、第1給電通信部33によって、まず駐車スペース10に駐車している車両11と通信して、車両11の残電力量を取得する。そして給電制御部31は、給電装置30ら1つの給電コイル41に給電するように、複数の給電コイル41から給電する給電コイル41を選択する。そして駐車している車両11の残電力量が所定量になるまで、所定時間毎に給電装置30から給電する給電コイル41を順番に切り換える。所定量は、充電対象車両の台数によって変更され、充電対象車両が少ない場合に満充電になるまで充電する。そして給電制御部31は、ステップS75に示すように、車両11が出庫したと判断した場合であって、出庫した駐車スペース10に対応する給電コイル41への給電中の場合には、給電を停止する(ステップS78)。
図4〜図7に示したように、給電装置30は車両11から車種情報を取得すると車両11に駐車場所を指示し、またその駐車位置にある車止め50に対し車両11の車種情報に応じた車止め50の位置情報を送信する。そして車止め50は給電装置30から指示された位置に自身を移動させる。また車止め50は、車両11が駐車したことを検出すると車両11から車両IDを取得して、その車両11が最初に指示した駐車位置に正しく駐車したかどうかを判定する。そして正しく駐車できた場合に充電を許可する。
以上説明したように本実施形態の非接触充電システムでは、複数の駐車スペース10にそれぞれ設置され、駐車スペース10内の車両11の駐車位置を表示する車止め50を備える。これによって運転者は、車止め50によって駐車位置を確認し、車止め50によって所定の駐車位置に車両11を駐車することができる。また給電制御部31は、第1給電通信部33によって駐車スペース10に駐車する車両11の受電コイル13の搭載位置を取得し、取得した受電コイル13の搭載位置に応じて、給電コイル41に非接触で送電可能な位置となるように車止め本体51を配置するように制御する。したがって運転者は車止め50に従って駐車すると、車両11に搭載されている受電コイル13の位置が、駐車スペース10に設置されている給電コイル41からの電力を受電可能な位置になる。これによって車種の大きさなどによって受電コイル13の位置が異なる場合であっても、給電コイル41からの電力を受電して、車両11を充電することができる。そして給電コイル41は駐車スペース10に対して変位することなく、駐車スペース10に固定されているので、給電コイル41の変位に起因する電力線40aの劣化を防ぐことができる。また給電コイル41は駐車スペース10毎に設置されているので、効率よく充電することができる。
また本実施形態では、給電コイル41は固定されているので、従来技術のように給電コイルが移動することにより、歩行者や車の移動が妨げられことを防ぐことができる。また車種によって受電コイル13の位置が異なるので、従来技術では駐車位置への案内を多く設ける必要があり、案内設置のためのコストが多くなるという問題がある。しかし本実施形態では、車止め50を変位するだけでよいので、運転者は車止め50の位置に応じて通常行っている駐車動作を実施するだけでよい。したがってスムーズに受電コイル13と給電コイル41とを位置合わせすることができる。
さらに本実施形態では、駐車スペース10に駐車する車両11の受電コイル13の搭載位置を取得し、取得した受電コイル13の搭載位置に応じて、給電コイル41に非接触で送電可能な位置となるように車止め50を変位するように移動モータ56を制御する。これによって車止め50は、車輪に接触することによる車止め50本来の機能と、受電コイル13と給電コイル41との位置合わせをする機能とを有することになる。したがって前述のように、運転者は位置合わせを意識することなくスムーズに駐車後に充電を開始することができる。
また本実施形態では、給電制御部31は、駐車検出センサ58によって車両11の駐車が完了したと判断した場合には、駐車スペース10に対応する給電コイル41を給電可能な給電コイル41と判断する。これによってどの給電コイル41が給電可能な給電コイル41であるかを給電制御部31は、把握することができる。したがって給電可能な給電コイル41のリレー42を適宜切り換えることによって、給電することができる。また駐車していない駐車スペース10における給電コイル41を作動することを防止することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に関して、図8〜図13を用いて説明する。本実施形態では、駐車検出センサ58を用いず、車両11の光センサ16によって駐車を検出する点に特徴を有する。図8に示すように、車止め50は、駐車検出センサ58を搭載していない。その他の構成に関しては、第1実施形態と同様の構成である。
次に、車止め制御部55の処理に関して図9を用いて説明する。図9に示す処理は、車止め50が電源投入状態において繰り返し実行される。図9における処理は、図5における処理と類似しており、図5のステップS53およびステップS54を除いた処理が図9における処理である。
したがって駐車を検出する処理(ステップS53)に対応する処理がなく、車両11側にて駐車が完了すると、車両11から車両IDが送信される。換言すると、車両IDを受信した場合、すなわちステップS93のYESの場合は、駐車が完了していることを意味している。
次に、車両制御部15の処理に関して図を用いて説明する。図10に示す処理は、車両11のイグニッションがオンの状態において繰り返し実行される。
ステップS101〜ステップS103までの処理は、ステップS61〜ステップS63までの処理と同一である。
ステップS104では、駐車位置情報と接続IDを受信したか否かを判断し、受信した場合は、ステップS105に移り、受信するまでステップS104の処理を繰り返す。
テップS105では、受信した駐車位置情報に基づいて、駐車場所を表示するように表示部14を制御し、ステップS106に移る。ステップS105では、表示部14は駐車時に駐車位置情報を駐車支援画面、たとえばバックモニターカメラおよびアラウンドビューなどに重畳して表示する。
ステップS106では、表示部14に表示される画像に基づいて、正しく駐車されたか否かを判断し、駐車された場合には、ステップS107に移り、駐車されるまでステップS106の処理を繰り返す。
ステップS107では、車両11は給電装置30から指示された駐車位置に車両11が正しく駐車したことを検出すると車止め50に対して車両IDを送信するように車両通信部12を制御し、ステップS107に移る。
ステップS108〜ステップS1012までの処理は、ステップS68〜ステップS612までの処理と同一である。
次に、ステップS105で表示部14に表示される画像の一例に関して図11〜図13を用いて説明する。図11に示すように、車止め50の位置と後退方向の軌跡とが一致している場合は、「OK」と表示して、このままの進路を変更することなく後退してもよいことが表示される。また図12に示すように、車止め50の位置と後退方向の軌跡とが不一致の場合は、「NG」と表示して、進路の変更を促すように表示される。また図13に示すように、適切な位置に駐車がなされると、駐車が完了した旨が表示される。
このように本実施形態では、車止め50は正しく駐車した旨を車両11から車両IDとして受信したら、給電装置30から受信した車両IDと認証する。そして車止め制御部55は、車両11が最初に指示した駐車位置に正しく駐車したかどうかを判定し、正しく駐車できた場合には駐車完了通信を送信する。これによって給電装置30は、認証された駐車スペース10に対応する給電パッド40からの充電を許可する。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に関して、図14を用いて説明する。本実施形態では、車止め50を用いず、位置決めガイド59Bによって、駐車位置を示す点に特徴を有する。
図14では、点灯している発光部59aを黒丸で示し、消灯している発光部59aを白丸で示す。図14に示すように、第1実施形態にて車止め50が配置されるべき場所、および車両11の後端が配置される場所に対応する発光部59aが点灯している。したがって位置決めガイド59Bは、駐車スペース10内の車両11の駐車位置を表示する位置表示部として機能する。また車止め50を構成する車止め本体51、移動モータ56および位置決めセンサ57を除く残余の電気的構成は、位置決めガイド59Bと共に駐車スペース10に埋設されている。
これによって運転者は、点灯している発光部59aを目安にして、車両11を駐車する。この際、光センサ16やバックカメラなどを用いて、車輪の位置を所定の位置に配置する。このように本実施形態では、車止め50を用いることなく、車両11を充電可能な位置に案内することができる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。
上記実施形態の構造は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの記載の範囲に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものである。
前述の第1実施形態では、給電装置30は車両11から車種情報を取得することによって、車種を特定しているが、このような特定方法に限るものではない。たとえば運転者が入力手段を用いて車種情報を入力してもよく、運転者が情報端末装置から送信してもよく、カメラによって自動的に車種を判断するような構成であってもよい。
また前述の第1実施形態では、給電装置30が指定した駐車場に、車両11が駐車したかどうかの認証フローとしては、車両IDを用いているが、車両IDを用いる認証に限るものではない。たとえば、カメラによってナンバープレートの番号を認証してもよく、予め設定される暗証情報の入力などによって認証してもよい。
また前述の第1実施形態では、駐車位置を表示する位置表示部として、車止め50を用いているが、車止め50に限るものではない。たとえば複数の上下にスライドする凸部分を駐車スペース10に埋設しておき、凸となる部分を変化させることによって、位置表示部を実現してもよい。
また前述の第1実施形態では、充電する際に各車両11に時間を割り当て、順番に充電するように制御しているが、このような充電処理に限るものではない。たとえば満充電になるまで1台を充電し、順次、満充電になるまで充電してもよい。また充電の優先度に応じて、充電する時間の優劣をつけてもよい。
10…駐車スペース 11…車両 12…車両通信部
13…受電コイル(2次側コイル) 14…表示部
15…車両制御部 17…車両蓄電池 30…給電装置
31…給電制御部(制御手段) 32…電源部(給電源)
33…第1給電通信部(通信手段) 34…第2給電通信部
40…給電パッド 41…給電コイル(1次側コイル)
50…車止め(位置表示部) 51…車止め本体
52…車止め通信部(通信手段) 55…車止め制御部(認証手段)
56…移動モータ(変位手段) 58…駐車検出センサ(駐車検出手段,出庫検出手段)
59…位置決めガイド(位置表示部) 100…非接触充電システム

Claims (6)

  1. 駐車スペース(10)に設置されている1次側コイル(41)から、車両に搭載されている2次側コイル(13)へ非接触で送電を行う非接触充電システム(100)であって、
    複数の前記駐車スペースにそれぞれ設置される1次側コイルと、
    電力を複数の前記1次側コイルへ給電する給電源(32)と、
    複数の前記駐車スペースにそれぞれ設置され、前記駐車スペース内の前記車両の駐車位置を表示する位置表示部(50,59)と、
    前記車両と通信する通信手段(33,52)と、
    前記給電源から前記各1次側コイルに給電する電力量を個別に制御する制御手段(31)と、を含み、
    前記制御手段は、前記通信手段によって前記駐車スペースに駐車する前記車両の前記2次側コイルの搭載位置を取得し、取得した前記2次側コイルの搭載位置に応じて、前記1次側コイルに非接触で送電可能な位置となるように前記駐車位置を表示するように前記位置表示部を制御することを特徴とする非接触充電システム。
  2. 前記位置表示部は、前記駐車スペースに地面から凸となるように設置されて、前記車両の車輪に接触して前記車両の前記駐車位置を表示する車止めであり、
    前記位置表示部は、前記車止めを前記駐車スペースに対して変位させる変位手段(56)をさらに含み、
    前記制御手段は、前記通信手段によって前記駐車スペースに駐車する前記車両の前記2次側コイルの搭載位置を取得し、取得した前記2次側コイルの搭載位置に応じて、前記1次側コイルに非接触で送電可能な位置となるように前記変位手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の非接触充電システム。
  3. 前記位置表示部は、前記駐車スペースに対して前記車両の駐車が完了したか否かを検出する駐車検出手段(58)をさらに含み、
    前記制御手段は、前記駐車検出手段によって前記車両の駐車が完了したと判断した場合には、前記駐車スペースに対応する前記1次側コイルを給電可能な1次側コイルと判断することを特徴とする請求項1または2に記載の非接触充電システム。
  4. 前記位置表示部は、前記駐車スペースに駐車している前記車両が、給電可能な車両か否かを判断する認証手段(55)をさらに含み、
    前記制御手段は、前記駐車スペースに駐車している前記車両が、前記給電可能な車両である場合には、前記駐車スペースに対応する前記1次側コイルを給電可能な1次側コイルと判断することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の非接触充電システム。
  5. 前記通信手段は、前記駐車スペースに駐車している前記車両と通信して、前記車両の残電力量を取得し、
    前記制御手段は、
    前記給電源から1つの前記1次側コイルに給電するように、複数の前記1次側コイルから給電する前記1次側コイルを選択し、
    前記通信手段によって駐車している前記車両の残電力量が所定量になるまで、所定時間毎に前記給電源から給電する前記1次側コイルを順番に切り換えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の非接触充電システム。
  6. 前記位置表示部は、前記駐車スペースに駐車していた前記車両が出庫したか否かを検出する出庫検出手段(58)をさらに含み、
    前記制御手段は、前記出庫検出手段によって前記車両が出庫したと判断した場合であって、出庫した前記駐車スペースに対応する前記1次側コイルへの給電中の場合には、前記給電を停止することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の非接触充電システム。
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