JP2015153970A - 基板保持機構、基板搬送装置および基板搬送方法 - Google Patents

基板保持機構、基板搬送装置および基板搬送方法 Download PDF

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Abstract

【課題】可動部を増やすことなく、貫通孔や反りなどが有るウエハーを搬送したい場合に対応する。
【解決手段】 ウエハー2を保持するためのフィンガー部材6は、ウエハー2を載置する載置部9と、載置部9に設けられ、ウエハー2の縁部を吸着する吸着部とを有する。吸着部は、柔軟性を有する吸引用配管と、当該配管の端部の周囲を覆い、ウエハー2に当接する吸着パッド10とからなる。ロボット7は、カセット5内に間隔をおいて積層した状態で支持されているウエハーどうしの間隙にフィンガー部材6を挿入し、吸着パッド10でウエハー2の縁部を吸着保持してウエハー2の搬送を行う。
【選択図】 図2

Description

本発明は、支持構造部に支持されている基板を、該支持構造部から、該支持構造部とは異なる場所へ搬送することを含む基板搬送方法、それを実施する基板保持機構および基板搬送装置に関する。
基板として例えば半導体ウエハーを搬送する場合、ウエハー裏面を真空吸着する方法が一般に広く使われている。しかし、ウエハーに貫通孔や反りなどが有って裏面を吸着できない場合や、吸着の際に裏面に傷(吸着痕)が付くことを嫌う場合などでは、特許文献1に開示されているエッジクランプ方式の使用が公知になっている。図7の(A)にウエハーを保持したクランプ部材の上面図を、(B)にそのクランプ部材の側面図を、(C)に(B)中の一点鎖線で囲んだ部分の拡大図を示している。
ウエハーを保持して搬送するためのクランプ部材は、図7の(A)〜(C)に示すように、ウエハー101を保持する少なくとも3つのコマ102を備える。3つのコマ102は、保持すべきウエハー101の中心軸に対して回転対称で配置されている。3つのコマ102のうちの1つは、クランプ部材の基材103のガイド穴に移動可能に取り付けられた可動コマである。可動コマは、ウエハー101を保持するときは当該ウエハーのエッジに向かう方向に付勢され、その保持を解除するときは当該ウエハーのエッジから離れる方向に移動される。残りの2つのコマは、基材103から延びる2本のアーム104の先端にそれぞれ固定されている。
各コマ102は側面の中央部102aが窪んでおり、3つのコマの中央部102aをウエハー101のエッジに突き当てた状態にすることで、ウエハー101がクランプ部材により保持される。
特開2003―142553号公報(図3参照)
ところで、複数枚のウエハーを一定の間隔で積層した状態で支持したウエハーカセットのような支持構造部から処理ユニットや検査ユニットなどに、処理または検査対象のウエハーを搬送する場合がある。この場合、ウエハーを保持するための基板保持機構を、ウエハーカセット内に隣り合って支持されたウエハーとウエハーの隙間に挿入する工程が発生する。
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、基板保持機構としてのクランプ部材の厚さは、図7(B)に示されるようにクランプ部材の基材103とコマ102との合計の厚さtになる。汎用のウエハーカセットはSEMI規格に準拠して作られているため、そのような厚みになるクランプ部材では、クランプ部材をウエハーカセット内のウエハーとウエハーの隙間に挿入して、搬送対象のウエハーをウエハーカセットから直接取り出すことができないという課題が生じる。その場合、専用のウエハーカセットを用意するか、ウエハーをカセット内から引き出すための別の搬送機構との組み合わせで、カセットユニットを製作する必要がある。従って、搬送装置も大型化する虞もある。
また、特許文献1に記載されるエッジクランプ方式の場合、ウエハーを保持する機構としてクランプ部材のガイド穴内を移動する可動コマを要する。そのため、吸着方式と比較すると機構が複雑化し他部品と擦れあう可動部が増えている。結果、当該エッジクランプ方式では、ウエハーに付着するパーティクルが増加し、製品の歩留まり低下の要因になるという課題が生じる。更に、可動部が増え機構が複雑になると、装置全体のコストが高くなる。
一方、ウエハー裏面を真空吸着するのに一般に広く使用されている方式(特許文献1の図20参照)は、ウエハー裏面を何処と無く吸着するため、ウエハー裏面に傷が付かない事を要求される場合や、貫通孔や反りなどが有るウエハーを搬送したい場合などには対応できない。
そこで本発明の目的は、前述したような課題を解決するための基板搬送方法、基板保持機構および基板搬送装置を提供することである。また、その目的の一例は、エッジクランプ方式のように他部品と擦れあう可動部を持った複雑な機構を使用せずに、吸着方式によって上記の課題を解決することにある。
本発明の一の態様は、基板を保持する基板保持機構に係わる。この機構は、基板を載置する載置部と、載置部に設けられ、基板の縁部を吸着する吸着部と、を備える。そして吸着部は、柔軟性を有する吸引管と、該吸引管の端部の周囲を覆い、基板に当接する当接部とからなることを特徴とする。
本発明の別の態様は、複数の基板を間隔をおいて積層した状態に支持する支持構造部に対して基板の搬出および搬入を行う基板搬送装置に係わる。この装置は、上記の態様の基板保持機構と、基板保持機構を着脱自在に装着する装着部を有し基板保持機構を移動させる移動装置と、を備えることを特徴とする。
本発明の別の態様は、基板を搬送する基板搬送方法に係わる。この方法は、複数の基板を間隔をおいて積層した状態に支持する支持構造部から基板を搬送する基板搬送方法に係わる。この方法は、上記の態様の基板保持機構を設け、搬送対象の基板に基板保持機構の載置部を対面させ、吸着部で基板の縁部を吸着して、当該基板の搬送を行うことを特徴とする。
本発明によれば、基板裏面に傷がつくことを抑制し、貫通孔や反りなどが有る基板を搬送することができ、その上、クランプ機構のように可動部を持った複雑な構造にならず、基板搬送装置が大型化しない基板保持機構を提供できる。また、基板保持時にパーティクルが発生しにくい、廉価な基板搬送装置を提供することもできる。
一実施例による基板搬送装置を上面から見た概略図。 図1のフィンガー部材の拡大図。 吸着パッドを弾性支持する構造を示す図。 フィンガー部材に対するウエハーのセンタリング位置決めを示す上面図。 ウエハー搬送過程をウエハーカセットの側面から見た図。 ウエハー搬送過程をウエハーカセットの後ろから見た図。 吸着パッドの配置位置を示す図。 特許文献1に開示された、ウエハーを保持して搬送するクランプ部材を説明する図。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施例による基板搬送装置を適用した基板処理装置の概略上面図を示している。本実施例で搬送される物としては半導体ウエハーを例示するが、本発明はこれに限られず、ガラス板、金属板、樹脂板などのいかなる材料の基板の搬送に使用できる。
図1に示される基板処理装置1は、ウエハー2の搬送を行う基板搬送装置としての搬送ユニット3と、ウエハー2の処理を行う処理ユニット4とを有する。ここでいう「処理」には、研磨や切削等の物理的処理や、エッチングやコーティング等の化学的処理のほかに、検査処理も含まれる。
搬送ユニット3は、複数のウエハー2を収納するカセット5と、ウエハー2を保持する基板保持機構としてのフィンガー部材6と、処理ユニット4およびカセット5に対してフィンガー部材6を移動させるロボット7と、カセット5内のウエハー2の有無を検出する検出手段としてのセンサー8と、を備える。ロボット7はフィンガー部材6を他の真空吸着フィンガーと交換することも可能である。
カセット5は、ウエハー2の搬入および搬出のための開口を有し、かつ内部に複数のウエハー2を一定の間隔に積層した状態で支持する支持構造部であるが、本例のカセット5はSEMI規格に準拠して作られた汎用のウエハーカセットとする。カセット5の左右の側壁の内面それぞれに支持部5aが凸条に設けられている。カセット5内の左右の支持部5aにより、各ウエハー2の両端部(ウエハー周辺部のうちの一部位とこの一部位とは反対側の部位)が支持される。このような支持部5aは、支持されるウエハー2とは垂直な方向にも一定の間隔で配置されており、その垂直な方向にて隣り合う支持部5aとそれらの間の部分により、ウエハー2の搬入や搬出時にウエハー2を案内するガイド溝を複数有する支持構造部が構成されている(図5(A),(B)参照)。
このガイド溝に関しては、カセット5の左右の側壁に形成されるが、ウエハー2の両端部を左右一対のガイド溝に差し込んだときに該ウエハーの端部が該ガイド溝の底部に当たってウエハー位置が規制されるように構成されている。そのため図1の例では、カセット5における左右一対の支持部5aを設けた側壁5bがカセット5の入口から奥側へ延びる途中で同じ角度θでカセット中心寄りに折れ曲がっている(図4参照)。
またロボット7は、フィンガー部材6を着脱自在に装着する装着部(不図示)と、フィンガー部材6を装着した装着部を、ウエハー2を載置する載置部9を上に向けた状態で、上下移動および水平移動させる駆動部としてのロボットアーム部と、センサー8で検出された搬送対象のウエハー2の位置に基づいて、前記ロボットアーム部の動作制御を行う制御手段(不図示)と、を備える。このようなロボット7により、カセット5内の左右一対の支持部5aで支持されているウエハー2を搬送するときに該ウエハーに載置部9が対面するようにフィンガー部材6を移動させることが可能である。カセット5内部には複数のウエハー2が一定の間隔で積層された状態で支持されているため、ロボット7は、カセット5内の隣り合うウエハー2どうしの間隙にフィンガー部材6を、載置部9がウエハー2に対面するように挿入することとなる。この挿入動作においてカセット5内のウエハー2が損傷しないように、フィンガー部材6の形状は、カセット5内の隣り合うウエハー2どうしの間隙よりも小さく設定されている。このため、フィンガー部材6はカセット5内の隣り合うウエハー2間の間隔よりも小さい厚みを有し、かつ、左右一対の支持部5aの最小間隔よりも狭く構成されている。
図2(A)は図1のロボット7に取付けられたフィンガー部材6を上から見た図を示し、図2(B)はそのフィンガー部材6を側面から見た図を示している。本実施例では短冊状(I字形)のフィンガー部材6を例示しているが、本発明はこの形状に限定されず、カセット5内の左右一対の支持部5aの最小間隔よりも狭く構成するならばY字形やU字形であってもよい。
図2の(A),(B)に示すように、フィンガー部材6にはウエハー2を載置する載置部9の領域が定められている。この載置部9の領域は、フィンガー部材6が有する平坦面において、載置部9に載置されたウエハー2の縁部に対応する部位6aが当該平坦面より突出することで画定されている。なお、図2(A)から分かるようにフィンガー部材6が短冊状(I字形)であるため、前記の部位6aは2つとなっているが、フィンガー部材6の形状(Y字形やU字形など)によっては3つ以上設けることができる。また、載置部9を画定するとき、フィンガー部材6の中心にウエハー2の重心位置が略一致するようにウエハー2を載置して載置部9の領域を定めるとよい。
前記の部位6aにはウエハー2を吸着するための吸着パッド10が配置されている。吸着パッド10が配置された部位6a(吸着部)では、吸着パッド10がウエハー2の反りに合わせて動くように構成されている(図3(B)参照)。なお、載置部9の領域では、ウエハー裏面に当接する吸着パッド10が載置部9の平坦面より突出しているので、反りが有るウエハーの凸曲面を載置部9の平坦面に向けて置かれても、該ウエハーの縁部を吸着パッド10に確実に当接させることができる。
また、フィンガー部材6における載置部9の外周に沿って位置決めガイド12が配設されているとよい。位置決めガイド12は、カセット5内の隣り合うウエハー2どうしの間隙にフィンガー部材6を挿入する動作に伴い、載置部9に対してウエハー2の位置決めを行うものであり、フィンガー部材6の根元側の部位6aの外側に、ウエハー2の端面に当接する壁部として配置される。そのため位置決めガイド12の形状は、少なくとも1対のガイド面12aが、フィンガー部材6の載置部9にウエハー2を載置したときの該ウエハーの外周に沿って有り、かつフィンガー部材6を間に挟んだ位置に設けられた形状を有する。なお、フィンガー部材6上に設けられた位置決めガイド12の厚みは、上記フィンガー部材6の挿入動作時に載置部9に載置させるウエハー2の端部に位置決めガイド12を当接させられる厚みになっている(図5(A)参照)。
さらに、吸着パッド10を有する吸着部の構成例について詳述する。図3の(A)にフィンガー部材6の吸着パッド10を有する部位6aの断面の模式図を示し、図3の(B)に、図3(A)に示した部位6aの拡大図を示す。これらの図に例示されるように、フィンガー部材6の部位6aの内部に空洞を有し、部位6aの上面には、この空洞と連通する貫通孔が設けられている。そして、柔軟性を有する吸引用配管(吸引管)13が前記空洞の底面から前記貫通孔を通って、その配管13の先端が部位6aの上面より突出しており、配管13の先端の周囲に吸着パッド10が形成されている。前記貫通孔の孔径は、配管13の先端の吸着パッド10が配管13の根元を中心に揺動できる大きさを有する。配管13が柔軟性を有し、かつ吸着パッド10が硬質樹脂で作られているので、ウエハー2と吸着パッド10が当接した際にパーティクルが発生しにくくなっている。さらに、前記空洞に設けられた板ばね14で吸着パッド10の下部が支持され、これにより、吸着パッド10でウエハー2を吸着した際に当該吸着パッドが上下するのをアシストする。また、配管13は、フィンガー部材6の内部を通って不図示の真空源に繋がる別の配管15に接続されている。
このような構成で部位6aに配置された吸着パッド10は、反りが有るウエハー2に接すると、その吸着するウエハー面の微量の傾斜にならって動く。そのため、ウエハーを吸着した際に吸着パッド10の吸着面の向きが決まり、当該ウエハーの反りに対応することができる。また反り量や、ウエハーの向き(特定端部の方向)が変わったとしても、この変化に対応可能である。なお、本実施例では上記のように吸着パッド10を柔軟な配管13と板ばね14などで支持しているが、吸着面を揺動運動(振り子運動)および上下運動させられるのであれば、吸着部の構成はこの限りでない。
次に、上記基板処理装置1の搬送ユニット3によるウエハー搬送動作について説明する。
基板処理装置1では、該装置の中央付近にあるロボット7が、フィンガー部材6でカセット5から未処理のウエハー2を取り出して処理ユニット4に搬入し、また処理ユニット4から処理の終わったウエハー2をフィンガー部材6で受け取ってカセット5に搬入する。
詳細には、基板処理装置1に処理を開始させると、まず、図1に示されるカセット5に収納されているウエハー2の枚数と、カセット5における夫々のウエハー2の収納位置とを、センサー8で検出する。カセット5は、最大25枚まで収納できる。
図4に、カセット5内のウエハー2をフィンガー部材6で取出して搬送するときの様子をカセットの上側から見た図を示す。さらに図5(A)に、カセット5内のウエハー2をフィンガー部材6で取出して搬送するときの様子をカセット5の側面から見た図を示し、図5(B)に、図5(A)の(1)〜(4)に示した状態をカセット5の後ろから見た図(Y−Y’矢視図)を示す。特に図4は図5の(A)の(2)に示した状態をカセットの上側から見た図を示す。
上記センサー8でウエハー収納位置を検出すると、ウエハー2を取り出すために、ロボット7(図5(A)では省略)はフィンガー部材6を、図5(A)の(1)に示される状態で待機させる。そして、この状態から、図5(A)の(2)に示すように、カセット5内の搬送対象のウエハー2とこの直下の隣のウエハー2との間隙にフィンガー部材6を、載置部9が搬送対象のウエハー2に対面するように挿入する。フィンガー部材6を挿入する位置および停止位置は、ロボット7の動作に関してオペレータが予めロボットティーチングを実施することで決定されている。
このようにウエハー2間の間隙内へフィンガー部材6が挿入されたとき、位置決めガイド12のガイド面12aが搬送対象のウエハー2の一端部に当たって該ウエハーを、フィンガー部材6の載置部9の直上領域(載置部9の対面)に誘導案内する。さらに、位置決めガイド12を用いて、載置部9に対して搬送対象のウエハー2の位置決めを行う。このとき、位置決めガイド12は、図4に示すように、カセット5における支持部5aを設けた側壁5b(ガイド溝の底部)と協同して、搬送対象のウエハー2の位置決めを行う。より詳述すると、ロボット7は、カセット5内へのフィンガー部材6の挿入において、位置決めガイドのガイド面12aを搬送対象のウエハー2の一端部に当接させつつ、該一端部とは異なるウエハー端部の位置を、カセット5における支持部5aを設けた壁5bで規制することで、該ウエハーを載置部9に対して位置決めする。なお、本実施例では、図4に示すように載置部9の中心に対して円盤状のウエハー2の中心が位置合わせされる(センタリング位置決め)。
位置決め完了後、図5(A)の(3)に示すように、ロボット7がフィンガー部材6を上昇し、搬送対象のウエハー2を支持部5aから持ち上げると、搬送対象のウエハー2がフィンガー部材6の載置部9に載置される。この状態で、載置部9における突出した部位6aの吸着パッド10で、搬送対象のウエハー2の縁部が吸着される(一点鎖線枠A参照)。続いて、ロボット7は、搬送対象のウエハー2を載置したフィンガー部材6をカセット5の外へ、図5(A)の(4)に示すように引き出す。
上記の説明はカセット5内のウエハー2をフィンガー部材6で取出して搬送する場合であるが、カセット5内へウエハー2を搬入する場合は図5(A)の(1)〜(4)とは逆の流れとなる。但し、ウエハー2をカセット5に挿入するときは、前述の位置決めガイド12を利用したウエハーのセンタリング位置決めは行わず、当該ウエハーを搭載したフィンガー部材6の挿入位置だけでカセット5へのウエハー挿入位置を決めている。ウエハー搬入後、吸着パッド10の吸着が解除され、ロボット7がフィンガー部材6を下降させると、図5(B)の(2)に示されるようにウエハー2がカセット5内の左右一対の支持部5aに支持される。そしてロボット7は、図5(A)の(1)に示すようにフィンガー部材6をカセット5の外へ退出させる。
以上に例示したような本発明では、ウエハー2を保持するためのフィンガー部材6に関して、ウエハー2を載置する載置部9の周辺領域に該ウエハーの縁部を吸着する吸着部を備え、当該吸着部は、柔軟性を有する吸引用の配管13と、配管13の周囲を覆い、ウエハー2に当接する当接部としての吸着パッド10を有している。こうした構造のフィンガー部材6ではウエハー2の縁部に対応して吸着部が配設されているので、ウエハー裏面に傷が付かない事を要求される場合や、貫通孔や反りなどが有るウエハーを搬送したい場合などに対処することができる。さらに、ウエハーに当接する吸着パッド10が柔軟性を有する配管13の周囲を覆ったものなので、吸着パッド10は基板面に傾斜が有る場合でもその傾斜にならって確実に当接して吸着を行うことができる。また、吸着部の構造は、柔軟性を有する配管13と、配管13の周囲を覆いウエハー2に当接する吸着パッド10とからなるので、エッジクランプ方式のように他部品と擦れあう可動部を持った複雑な構造にならない。この結果、エッジクランプ方式と比べて基板保持機構が厚くならず、汎用の標準ウエハーカセットからウエハーを取り出すことができ、また廉価な基板搬送装置となる。さらに、吸着パッド10がクランプ機構を持たず、吸着パッド10の材質として硬質樹脂を選択できるので、基板保持時にパーティクルが発生しにくい。
上記フィンガー部材6を用いてウエハー2を搬送する場合、ウエハー2の縁部を確実に吸着パッド10で保持するために、フィンガー部材6においてウエハー2を載置する載置部9の領域が定められている。カセット5内に支持されているウエハー2の位置が正確に決まっている場合、ロボット7によってカセット5内へフィンガー部材6を挿入する位置および停止位置を予めロボットティーチング等で決めておくことで、カセット5からウエハー2を取り出すときに当該ウエハーに対してフィンガー部材6の載置部9を位置決めすることができる。また、本例のようなカセット5ではなく、例えばステージにウエハーを載置して当該ステージよりピンで当該ウエハーをリフトアップして支持する支持構造部の場合でも、当該ステージにおけるウエハーの位置を正確に決めておくとよい。しかしこれらの場合、カセット等の支持構造部にウエハー2の位置を位置決めする機構が必要であり、基板搬送装置の構成が複雑になる。そのため、本実施例ではフィンガー部材6に位置決めガイド12を設けることにより、カセット5内へフィンガー部材6を挿入する動作に伴い、カセット5内に支持されているウエハー2がフィンガー部材6の載置部9の対面に誘導案内されるようになっている。
さらに、カセット5からウエハー2を取り出すときのフィンガー部材6の挿入で、位置決めガイド12をウエハー2の一端部に当接させつつ、該一端部とは異なるウエハー端部の位置を、カセット5内のウエハー支持部5aを設けた側壁5bで規制する。これにより、当該ウエハーをフィンガー部材6の載置部9に対して正確に位置決めすることができる。このような位置決め方式は、カセット5に位置決め機構が必要なくなるため、廉価な装置を提供でき、装置の省スペース化およびコンパクト化にも寄与する。
(他の実施例)
前述した実施例に示したフィンガー部材6がセラミックスで作られていることが好ましい。また、フィンガー部材6の部位6aに配置する吸着パッド10の数は、図2等の例では2個であるが、搬送する基板の大きさや重さなどにより、2個以上配置してもよい。
さらに、図2等に示したようにフィンガー部材6の根元側の部位6aに吸着パッド10が設けられているが、フィンガー部材6の先端側の部位6aにも吸着パッド10を配置してもよい。例えば、フィンガー部材6の根元側の部位6aに2個の吸着パッド10を設け、フィンガー部材6の先端側の部位6aにも2個の吸着パッド10を設けて、ウエハーの縁部の4点を吸着するように構成すると、搬送中のウエハーの安定性を向上させることが可能である。
また、ウエハーに関するチップ配置ルールによれば、製品チップはウエハーの端部からウエハー中心側へ5mm以上離れた所に配置しなければならない。したがって、吸着パッド10の配置に関しては、図6に示すように、ウエハー2の端部からウエハー中心側へ5mm離れた所までを吸着可能領域とし、吸着パッド10を吸着可能領域の中央、すなわちウエハー端部から2.5mmの位置に吸着穴の中心が来るように配置するとよい。本実施例ではウエハーの反り量が、0μm〜700μmのものを搬送できている。
また、ウエハー2を吸着パッド10で吸着保持した後フィンガー部材6をロボット7により高速で動かしてもウエハー2が載置部9の領域からずれないように、フィンガー部材6の先端側の部位6aの外周には、ウエハーの端面に当接する壁部としてのウエハーガイド11が配設されているとよい(図4,図5(A)等参照)。但し、このウエハーガイド11を含むフィンガー部材6の厚みは、カセット5内の隣り合うウエハー2どうしの間隙にフィンガー部材6を挿入するときにカセット5内のウエハー2が損傷しないように、カセット5内の隣り合うウエハー2どうしの間隔よりも小さくする必要がある(図5(B)参照)。例えば、ウエハーガイド11を含むフィンガー部材6の厚みは、3mm以下にする。
すなわち、SEMI規格によれば、標準の8インチウエハーカセットを使用する場合ハイトピッチは6.35mmで、そこに0.725mm厚のウエハーを挿入したとき、隣り合うウエハーとウエハーの間隔は、5.625mmとなる。更に、ウエハーの反り量が0.0mmから最大0.7mmあり、その反り量が一定でないことを想定すると、最小で4.925mmまで狭くなることが考えられる。このとき、フィンガー部材6の厚さを最大3mmで作ると、フィンガー部材6を隣り合うウエハー間に挿入したときの当該各々のウエハーとフィンガー部材6とのクリアランスは、1mm以下になる。そのため、フィンガー部材6の厚みが3mm以上になると、フィンガー部材6をカセット5内に挿入する際に、ウエハーと干渉する可能性が出てくる。したがって、ウエハーガイド11を含むフィンガー部材6の厚みが3mm以下にすることが望ましい。本実施例のフィンガー部材6は、ウエハーどうしの間隙に挿入される基材の一部分に吸着部を設けるという単純な構造なので、3mm以下の厚みで作ることができる。
これに対して、特許文献1に記載の方法では、図7に示したクランプ部材の厚さは標準のウエハーカセットからウエハーを取り出すことができない厚さになり、汎用のウエハーカセットに替えて専用のウエハーカセットを用意するか、ウエハーをカセット内から引き出すための別の搬送機構との組み合わる必要が生じる。したがって、本実施例のフィンガー部材6は、特許文献1に記載のクランプ部材と比べて、装置の省スペース化およびコンパクト化に寄与することができる。
なお、本発明は、吸着部で基板の縁部を吸着することで、貫通孔や反りなどが有る基板の搬送に対処する技術を提供するものであり、ウエハー以外の基板にも適用できる。

Claims (8)

  1. 基板を保持する基板保持機構であって、
    前記基板を載置する載置部と、
    前記載置部に設けられ、前記基板の縁部を吸着する吸着部と、を備え、
    前記吸着部は、柔軟性を有する吸引管と、該吸引管の端部の周囲を覆い、前記基板に当接する当接部とからなることを特徴とする基板保持機構。
  2. 請求項1に記載の基板保持機構において、
    前記載置部の外周に設けられ、前記基板の端面に当接する壁部をさらに備える、基板保持機構。
  3. 請求項1または2に記載の基板保持機構において、
    前記載置部は平坦面を有し、前記当接部が前記平坦面より突出していることを特徴とする基板保持機構。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の基板保持機構において、
    前記当接部は硬質樹脂からなることを特徴とする基板保持機構。
  5. 複数の基板を間隔をおいて積層した状態に支持する支持構造部に対して基板の搬出および搬出を行う基板搬送装置であって、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の基板保持機構と、
    前記基板保持機構を着脱自在に装着する装着部を有し、前記基板保持機構を移動させる移動装置と、
    を備えることを特徴とする基板搬送装置。
  6. 複数の基板を間隔をおいて積層した状態に支持する支持構造部から基板を搬送する基板搬送方法であって、
    搬送対象の基板を載置する載置部を有する基板保持機構を設け、前記載置部に、前記基板の縁部を吸着する吸着部であって、柔軟性を有する吸引管と、該吸引管の端部の周囲を覆い、前記基板に当接する当接部と、からなる前記吸着部を設け、前記搬送対象の基板に前記基板保持機構の前記載置部を対面させ、前記吸着部で前記基板の縁部を吸着して、当該基板の搬送を行う、基板搬送方法。
  7. 請求項6に記載の基板搬送方法において、
    前記搬送対象の基板に前記基板保持機構の前記載置部を対面させるのに先だって、前記載置部を前記搬送対象の基板とその隣の基板との間隙に挿入することを含み、
    前記載置部の外周に、前記搬送対象の基板の端面に当接する壁部を設け、
    前記載置部を前記間隙に挿入するとき、前記壁部を前記搬送対象の基板に当接させつつ該基板の端面を前記支持構造部で規制することにより、該搬送対象の基板を前記載置部に対して位置決めすることを特徴とする基板搬送方法。
  8. 請求項6または7に記載の基板搬送方法において、前記基板はウエハーであり、前記支持構造部はウエハーカセットであることを特徴とする基板搬送方法。
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