JP2015152045A - ころ軸受用の分割保持器及びころ軸受 - Google Patents

ころ軸受用の分割保持器及びころ軸受 Download PDF

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Abstract

【課題】保持器セグメント間で尖った角部による衝突を防ぐことができると共に、保持器セグメントの強度低下を防止する。【解決手段】ころ軸受用の分割保持器は、ころを収容する保持器セグメント6を複数周方向に沿って環状に配列して構成される。各保持器セグメント6は、周方向に隣り合う他の保持器セグメント6に対向する外側面23bを有している。この外側面23bの径方向に延在する角部51に、断面が円弧形状となる部分を含む突出部55が設けられている。【選択図】図3

Description

本発明は、ころ軸受用の分割保持器及びころ軸受に関する。
ころ軸受の内輪と外輪との間を転動する複数のころを周方向に沿って所定間隔毎に保持する保持器として、複数の保持器セグメントにより構成される分割保持器が知られている(例えば特許文献1参照)。これら保持器セグメントは、内輪と外輪との間の環状空間に、周方向に沿って環状に配列されており、各保持器セグメントは、ころを収容するポケットを有している。
図10は、分割保持器の一部を径方向外側から見た場合の模式的な説明図である。図10に示す各保持器セグメント90は、単一のころ99を収容する単一のポケット91を有している。各保持器セグメント90は、軸方向に所定間隔を隔てて互いに対向する一対のリム部92と、周方向に所定間隔を隔てて互いに対向する一対の柱部93とを有しており、一対のリム部92と一対の柱部93との間がポケット91となる。
特開2007−247687号公報
保持器セグメント90を内輪と外輪との間の環状空間に配列した状態では、周方向に隣り合う保持器セグメント90間に隙間が設けられており、ころ軸受が回転すると、隣り合う保持器セグメント90同士が衝突したり接触した状態となったりすることがある。この際、柱部93の外側面93a同士が衝突(接触)する場合の他に、一方の保持器セグメント90が傾くことでその外側面93aの尖った角部94が、その隣りの保持器セグメント90の外側面93aの一部に衝突する場合があり、この衝突により保持器セグメント90が損傷するおそれがある。
そこで、図11に示すように、保持器セグメント90が有する柱部93の外側面93aの角部95を、断面円弧形状とすることが考えられる。しかし、この場合、保持器セグメント90の強度が、以下に説明するように、低下するおそれがある。
すなわち、周方向に隣り合う保持器セグメント90同士が接触(衝突)すると、この接触により各保持器セグメント90には周方向の荷重(衝撃荷重)が作用するが、一対のリム部92と一対の柱部93とにより矩形枠状に構成されている保持器セグメント90の場合、この接触による荷重(衝撃荷重)を、リム部92が負担する、つまり、リム部92によって抗する構成となる。
そこで、図10の拡大図に示すように、角部94を断面円弧形状とせずに尖った形状とする場合、周方向に隣り合う保持器セグメント90同士が接触(衝突)すると、この接触による荷重を、リム部92に広い面積の接触面97を介して直接的に伝達することができる。つまり、接触による荷重をリム部92が効果的に負担することができる構成となり、前記接触による荷重(衝撃荷重)に抗する強度が確保される。
しかし、図11の拡大図に示すように、角部95を断面円弧形状とした場合には、周方向に隣り合う保持器セグメント90同士が接触(衝突)すると、この接触による荷重は、リム部92に狭い面積の接触面98を介して伝達され、この接触による荷重(衝撃荷重)をリム部92に直接的に伝達させることが可能となる接触面(98)の接触幅が、図10に示す形態の場合と比較して減少する。すなわち、接触による荷重(衝撃荷重)は、一部が、接触面98を介して直接的にリム部92に伝達されるが、残りの多くが、柱部93、及びこの柱部93とリム部92との間の連結部96を通じてリム部92に伝達される。この結果、角部95を断面円弧形状とすると、連結部96に大きな曲げ応力が作用する構成となり、前記接触による荷重(衝撃荷重)に抗する強度が低下する。
そこで本発明は、保持器セグメント間で尖った角部による衝突を防ぐことができる構成を備えていると共に、保持器セグメントの強度低下を防止することが可能となる分割保持器、及びこの分割保持器を備えたころ軸受を提供することを目的とする。
(1)本発明は、ころを収容する保持器セグメントを複数周方向に沿って環状に配列して構成されるころ軸受用の分割保持器であって、前記各保持器セグメントは、周方向に隣り合う他の保持器セグメントに対向する外側面を有し、前記外側面の径方向に延在する角部と、前記外側面の軸方向に延在する角部との内の少なくとも一方の角部に、断面が円弧形状となる部分を含む突出部が設けられている。
本発明によれば、各保持器セグメントは、周方向に隣り合う他の保持器セグメントに対向する外側面を有し、この外側面の角部に突出部が設けられている。そして、この突出部に、断面が円弧形状となる部分が含まれることから、周方向に隣り合う保持器セグメント間で、尖った角部による衝突を防ぐことができ、保持器セグメントの損傷を防止することが可能となる。更に、保持器セグメントの角部の断面を円弧形状としても、この円弧形状となる部分は突出部であるため、保持器セグメント間の接触(衝突)による荷重をリム部に直接的に伝達させることが可能となる接触面の接触幅が減少するのを防ぐことができ、前記接触による荷重(衝撃荷重)に抗する強度が低下するのを防止することが可能となる。
(2)また、前記突出部において前記断面が円弧形状となる部分は、周方向隣りに存在して当接可能となる他の保持器セグメント側の領域に設けられているのが好ましく、これにより、保持器セグメントの損傷を防止する効果がより一層高まる。
(3)また、本発明のころ軸受は、内輪と、外輪と、前記内輪と前記外輪との間の環状空間に転動可能に配置された複数のころと、前記分割保持器と、を備えている。
本発明によれば、分割保持器において、周方向に隣り合う保持器セグメント間で、尖った角部による衝突を防ぐことができると共に、保持器セグメント間の接触による荷重(衝撃荷重)に抗する強度の低下を防止することが可能となり、このような分割保持器を備えたころ軸受が得られる。
本発明によれば、周方向に隣り合う保持器セグメント間で、尖った角部による衝突を防ぐことができると共に、保持器セグメント間の接触による荷重(衝撃荷重)に抗する強度の低下を防止することが可能である。
本発明の保持器を備えたころ軸受を示す要部断面図である。 ころ軸受を示す側面図である。 保持器セグメントを示す斜視図である。 図3のA−A矢視断面図である。 図3に示す保持器セグメントを含む分割保持器の一部を径方向外側から見た場合の模式的な説明図である。 保持器セグメント(他の形態)を示す斜視図である。 図6に示す保持器セグメントを含む分割保持器の一部を軸方向から見た場合の模式的な説明図である。 図7に示す保持器セグメントの突出部の変形例を示す説明図である。 図5に示す保持器セグメントの突出部の変形例を示す説明図である。 従来の分割保持器(その1)の一部を径方向外側から見た場合の模式的な説明図である。 従来の分割保持器(その2)の一部を径方向外側から見た場合の模式的な説明図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の保持器を備えたころ軸受を示す要部断面図である。図2は、このころ軸受を示す側面図である。本実施形態のころ軸受1は、円すいころ軸受であり、内輪2と、外輪3と、内輪2と外輪3との間の環状空間に転動可能に配置された複数の円すいころ4と、これら円すいころ4を保持する保持器5とを備えている。本実施形態の保持器5は、複数の保持器セグメント6を備えている分割保持器である。内輪2、外輪3及び円すいころ4は、鋼製からなり、例えば軸受鋼である。
図1において、外輪3の内周には、円すいころ4が転動するように、円すい面からなる外輪軌道面3aが形成されている。内輪2の外周には、円すいころ4が転動するように、円すい面からなる内輪軌道面2aが形成されている。内輪2の軸方向の両側には、外径の大きい大鍔部2b及び外径の小さい小鍔部2cが径方向外方に突出して設けられており、大鍔部2bには、円すいころ4の軸方向一方側の大端面4aが接触する。円すいころ4及び分割保持器5が存在する軸受内部には、グリース等の潤滑剤が設けられており、このグリースによって円すいころ軸受1の潤滑が行われる。
分割保持器5は、複数の保持器セグメント6を有しており(図2参照)、これら保持器セグメント6を、内輪2と外輪3との間の環状空間に周方向に沿って環状に複数配列することによって構成されている。
また、この円すいころ軸受1は、各保持器セグメント6が円すいころ4によって案内される「ころ案内タイプ」のものである。つまり、保持器セグメント6の径方向(及び軸方向)についての位置決めが、円すいころ4によって行われる。これにより、各保持器セグメント6は内輪軌道面2a及び外輪軌道面3aに接触しない。
ころ案内とするために、各保持器セグメント6の内周面と内輪2の外周面との間、及び各保持器セグメント6の外周面と外輪3の内周面との間には、それぞれ所定の径方向隙間S1,S2が設けられている。また、隣接する保持器セグメント6の間には、所定の円周方向隙間S3が設けられている。そして、後にも説明するが、各保持器セグメント6は、円すいころ4の外周面4cに接触することによって保持器セグメント6の径方向についての位置決めをするための保持部31,32,33,34(図3、図4参照)を有している。
図3は、保持器セグメント6を示す斜視図である。図4は、図3のA−A矢視断面図である。本実施形態の保持器セグメント6は、合成樹脂製であり、射出成型によって矩形枠状に形成されたものである。具体的に説明すると、保持器セグメント6は、一対のリム部21,22と、一対の柱部23,24とを備えている。第1リム部21と第2リム部22とは、保持する円すいころ4の軸方向に所定間隔を隔てて互いに対向している。第1柱部23と第2柱部24とは、前記軸方向に直交する方向(分割保持器5の周方向)に所定間隔を隔てて互いに対向している。リム部21,22は柱部23,24の間に設けられており、これらリム部21,22と柱部23,24とは連結され一体となり矩形枠状となる。そして、この保持器セグメント6には、リム部21,22と柱部23,24とによって、単一の円すいころ4を収容するための単一のポケット25が形成されている。つまり、リム部21,22及び柱部23,24によって囲まれた領域が、ポケット25となる。なお、図3では、円すいころ4を省略している。
リム部21,22は直線板状であり、その内側面21a,22aは径方向及び周方向に広がる面となるが、本実施形態では、内側面21a,22aの中央にリセス部(凹部)27が設けられている。
柱部23,24は直線板状であり、その内側面23a,24aは径方向及び軸方向に広がる面となるが、本実施形態では、この内側面23a,24aから隆起している保持部31,32,33,34が設けられている。
また、リム部21,22それぞれと柱部23との間、及び、リム部21,22それぞれと柱部24との間の各領域、つまりポケット25の四カ所の隅部10にリセス部(凹部)28が設けられている。
図5は、図3に示す保持器セグメント6を含む分割保持器の一部を径方向外側から見た場合の模式的な説明図である。この図5に示すように、各保持器セグメント6は、周方向に隣り合う他の保持器セグメント6に対向する外側面23b(24b)を有している。この外側面23b(24b)は、柱部23(24)が有する面であって、周方向に向く面である。そして、前記のとおり(図2参照)、隣り合う保持器セグメント6の間には、所定の円周方向隙間S3が設けられている。
このため、円すいころ軸受1が回転すると、隣り合う保持器セグメント6同士が衝突したり接触した状態となったりする。この際、図5に示す隙間S3を挟んで左側に位置する保持器セグメント6(以下、これを左側保持器セグメント6という。)の柱部24の外側面24bと、この隙間S3を挟んで右側に位置する保持器セグメント6(以下、これを右側保持器セグメント6という。)の柱部23の外側面23bとが衝突(接触)する場合の他に、左側保持器セグメント6が傾くことでその外側面24bの角部51が、その隣りに存在している右側保持器セグメント6が有する柱部23の外側面23bの一部に衝突する場合がある。
そこで、本実施形態では、図3及び図5に示すように、左側保持器セグメント6が有する第2柱部24の外側面24bの径方向に延在する角部51に、断面が円弧形状となる部分55a(図5の拡大図参照)を含む突出部55が設けられている。本実施形態では、突出部55の全体が、断面円弧形状となる部分55aになっている。つまり、角部51に、断面が円弧形状である突出部55が設けられている。また、この柱部24の外側面24bの軸方向両側の角部51それぞれに、突出部55が設けられている。角部51は、リム部22(21)の外側面22b(21b)と、柱部24の外側面24bとが交差する部分であり、この交差する部分において、突出部55が設けられている。この突出部55は、外側面22b(21b)から軸方向外側に向かって突出している(張り出している)。なお、突出部55は、柱部24の外側面24bから周方向に突出していない。
また、左側保持器セグメント6が有する第1柱部23においても同様に突出部56が設けられている。つまり、第1柱部23の外側面23bの径方向に延在する角部52に、断面が円弧形状となる部分56aを含む突出部56が設けられている。本実施形態では、突出部55の全体が、断面円弧形状となる部分55aになっている。また、この柱部23の外側面23bの軸方向両側の角部52それぞれに、突出部56が設けられている。角部52は、リム部22(21)の外側面22b(21b)と、柱部23の外側面23bとが交差する部分であり、この交差する部分において、突出部56が設けられている。この突出部56は、外側面22b(21b)から軸方向外側に向かって突出している(張り出している)。なお、突出部56は、柱部23の外側面23bから周方向に突出していない。
以上より、各保持器セグメント6の柱部24(23)は、周方向に隣り合う他の保持器セグメント6に対向する外側面24b(23b)を有しており、この外側面24b(23b)の径方向に延在する角部51(52)に、断面が円弧形状となる部分55a(56a)を含む突出部55(56)が設けられている。
このように、突出部55(56)の断面が円弧形状であることから、周方向に隣り合う保持器セグメント6間で、尖った角部による衝突を防ぐことができ、保持器セグメント6の損傷を防止することが可能となる。
更に、図5の拡大図に示すように、柱部24の角部51の断面を円弧形状としても、この円弧形状となる部分は突出部55からなるため、この柱部24の外側面24bは、その軸方向両側において、リム部22の内側面22aから外側面22bまでの全幅Wと等しい幅を有する接触面60を有することができ、この接触面60が、対向する他方の保持器セグメント6における同様の接触面61と接触することができる。つまり、保持器セグメント6間の接触(衝突)による荷重をリム部22に直接的に伝達させることが可能となる接触面(60,61)の接触幅が減少するのを防ぐことができ、前記接触による荷重(衝撃荷重)に抗する強度が低下するのを防止することが可能となる。
図9は、図5に示す保持器セグメント6の突出部55,56の変形例を示す説明図である。図9(A)に示すように、角部51には、断面が円弧形状となる部分55aを含む突出部55が設けられている。この突出部55は、断面が円弧形状となる部分55aと、断面が直線形状となる部分(斜面部分)55bとを有している。これと同様に、突出部56は、断面が円弧形状となる部分56aと、断面が直線形状となる部分(斜面部分)56bとを有している。
また、図9(B)に示す突出部55は、断面が円弧形状となる第1部分55aと、断面が円弧形状となる第2部分55cと、これら部分55a,55cを繋ぐ断面が直線形状となる部分55dとを有している。第1部分55aは、周方向で隣りに存在して当接可能となる他の保持器セグメント(6)側の部分であり、第2部分55cは、リム部22の中央側の部分である。これと同様に、突出部56は、断面が円弧形状となる第1部分56aと、断面が円弧形状となる第2部分56cと、これら部分56a,56cを繋ぐ断面が直線形状となる部分56dとを有している。
以上のように、角部51(52)には、断面が円弧形状となる部分55a(56a)を含む突出部55(56)が設けられているが、この突出部55(56)において、断面が円弧形状となる部分55a(56a)は、周方向隣りに存在して当接可能となる他の保持器セグメント(6)側の領域に少なくとも設けられている。すなわち、突出部55(56)の断面形状は、完全に180度の円弧でなくてもよく、一部に直線部分が含まれていてもよい。
なお、他の変形例として、突出部55(56)の断面形状は、図示しないが、両側では直線形状であるがその間に位置する中央が円弧形状であってもよい。
また、図6は、保持器セグメント6の他の形態を示す斜視図である。この保持器セグメント6では、図3に示す保持器セグメント6と同様に、柱部24(23)の外側面24b(23b)の径方向に延在する角部51(52)に、断面が円弧形状となる部分を含む突出部55(56)が設けられており、更に、この外側面24b(23b)の軸方向に延在する角部53(54)にも、断面が円弧形状となる部分を含む突出部57(58)が設けられている。
第2柱部24の前記角部53は、柱部24の外側面24bと、この柱部24の径方向外側に向く面とが交差する部分であり、この交差する部分において、断面が円弧形状となる部分を含む突出部57が設けられている。そして、図7に示すように、この突出部57は、リム部22の径方向外側に向く面22cから径方向外側に向かって突出している(張り出している)。
また、このような角部53は、柱部24の外側面24bの径方向外側のみならず、径方向内側にも存在しており、この外側面24bと、柱部24の径方向内側に向く面とが交差する部分にも、断面が円弧形状となる部分を含む突出部57が設けられている。そして、図7に示すように、この突出部57は、リム部21,22の径方向内側に向く面22d(21d)から径方向内側に向かって突出している(張り出している)。
また、図7に示すように、第1柱部23の角部54においても同様に、断面が円弧形状となる部分を含む突出部58が設けられている。つまり、第1柱部23の角部54は、この柱部23の外側面23bと、この柱部23の径方向外側に向く面とが交差する部分であり、この交差する部分において、突出部58が設けられている。この突出部58は、リム部22の径方向外側に向く面22cよりも径方向外側に向かって突出している。
また、このような角部54は、柱部23の径方向外側のみならず、径方向内側にも存在しており、この外側面23bと、この柱部23の径方向内側に向く面とが交差する部分において、突出部58が設けられている。この突出部58は、リム部22の径方向内側に向く面22dよりも径方向内側に向かって突出している。
以上の図6及び図7に示す構成を有する保持器セグメント6では、柱部24(23)の外側面24b(23b)の径方向に延在する角部51(52)に、断面が円弧形状となる部分を含む突出部55(56)が設けられていると共に、この外側面24b(23b)の軸方向に延在する角部53(54)にも、断面が円弧形状となる部分を含む突出部57(58)が設けられている。
このため、周方向に隣り合う保持器セグメント6間で、尖った角部による衝突を防ぐことができ、保持器セグメント6の損傷を防止することが可能となる。さらに、図3に示す前記実施形態の場合と同様に、保持器セグメント6の角部(51,52,53,54)の断面を円弧形状としても、この円弧形状となる部分は突出部(55,56,57,58)からなることから、保持器セグメント6間の接触(衝突)による荷重をリム部22(21)に直接的に伝達させることが可能となる接触面の接触幅が減少するのを防ぐことができ、前記接触による荷重(衝撃荷重)に抗する強度が低下するのを防止することが可能となる。
なお、図6に示す実施形態では、柱部24(23)の径方向に延在する角部51(52)と、軸方向に延在する角部53(54)との双方に、断面が円弧形状である突出部を設けた場合について説明したが、径方向に延在する角部51(52)の突出部55(56)を省略してもよい。つまり、柱部24(23)の外側面24b(23b)の径方向に延在する角部51(52)と、この外側面24b(23b)の軸方向に延在する角部53(54)との内の少なくとも一方の角部に、断面が円弧形状である突出部が設けられていればよい。
また、図7に示す実施形態では、突出部57(58)の全体が、断面円弧形状となる部分になっているが、図9に示す突出部55(56)の場合と同様に、突出部57(58)の断面形状は、完全に180度の円弧でなくてもよく、一部に直線部分が含まれていてもよい。つまり、図8(A)に示すように、例えば、突出部57は、断面が円弧形状となる部分57aと、断面が直線形状となる部分(斜面部分)57bとを有している。また、図8(B)に示すように、断面が円弧形状となる第1部分57aと、断面が円弧形状となる第2部分57cと、これら部分57a,57cを繋ぐ断面が直線形状となる部分57dとを有している。
以上のように、角部53(54)には、断面が円弧形状となる部分57a(58a)を含む突出部57(58)が設けられているが、この突出部57(58)において、断面が円弧形状となる部分57a(58a)は、周方向隣りに存在して当接可能となる他の保持器セグメント(6)側の領域に少なくとも設けられている。
なお、他の変形例として、突出部57(58)の断面形状は、図示しないが、両側では直線形状であるがその間に位置する中央が円弧形状であってもよい。
ここで、前記各実施形態に示す分割保持器5を備えている円すいころ軸受1の組み立て、及び保持器セグメント6の位置決めに関して説明する。
この円すいころ軸受1の組み立ての際、図3(図6)において、各保持器セグメント6の径方向外側と径方向内側との内の一方側から、円すいころ4がポケット25に組み入れられる。なお、前記各実施形態では、保持器セグメント6(ポケット25)の径方向外側から円すいころ4が組み入れられ、ポケット25の径方向外側縁が円すいころ4の挿入口となる。
図4において、第1柱部23は、径方向外側及び径方向内側の双方において、円すいころ4側に突出(隆起)して設けられている第1の外側保持部31及び第1の内側保持部32を有している。これと同様に、第2柱部24は、径方向外側及び径方向内側の双方において、円すいころ4側に突出(隆起)して設けられている第2の外側保持部33及び第2の内側保持部34を有している。外側保持部31と外側保持部33とは同じ形状であり、内側保持部32と内側保持部34とは同じ形状である。
外側保持部31,33の(軸方向の各位置における)間隔は、(当該各位置に対応する)円すいころ4の直径よりも小さく設定されている。これと同様に、内側保持部32,34の(軸方向の各位置における)間隔は、(当該各位置に対応する)円すいころ4の直径よりも小さく設定されている。なお、前記間隔は、最小間隔である。そして、外側保持部31,33が、円すいころ4の外周面4cに径方向外側から接触可能であり、内側保持部32,35が、円すいころ4の外周面4cに径方向内側から接触可能であることによって、この保持器セグメント6の径方向についての位置決めがされる。つまり、これら保持部31,32,33,34によって、保持器セグメント6は径方向についてころ案内される。なお、軸方向についての位置規制は、リム部21,22の内側面21a,22aが円すいころ4の端面4a,4b(図1参照)に接触することで行われる。
図3及び図4に示すように、第1柱部23の内側保持部32は、柱部23の径方向内側の領域において柱部23の内側面23aから周方向に突出して設けられており、この内側保持部32は、柱部23の軸方向全長にわたって設けられている(図3参照)。なお、第2柱部24の内側保持部34も、第1柱部23の内側保持部32と同様の構成である。
また、図3及び図4に示すように、第1柱部23の外側保持部31は、柱部23の径方向外側の領域において柱部23の内側面23aから周方向に突出して設けられており、この外側保持部31は、軸方向全長ではなく、柱部23の一部である中央領域にのみ設けられている(図3参照)。なお、第2柱部24の外側保持部33も、第1柱部23の外側保持部31と同様の構成である。このように、円すいころ4がポケット25に組み入れられる径方向外側に位置する外側保持部31(33)は、柱部23(24)の軸方向の中央領域にのみ設けられており、軸方向の両側領域には存在していない。
このような分割保持器5を備えている円すいころ軸受1の組み立ての際、保持器セグメント6のポケット25に円すいころ4を径方向外側から組み入れるためには、円すいころ4は、柱部23,24の外側保持部31,33を乗り越える必要があり、そして、この乗り越えの際には、これら外側保持部31,33を含む柱部23,24が弾性変形する。つまり、円すいころ4をポケット25へ組み入れる作業は、外側保持部31,33を含む柱部23,24が円すいころ4に押されて弾性変形することにより、可能となる。なお、この柱部23(24)が弾性変形する態様は、その両側に位置するリム部21,22が支点(固定端)となりかつ中央領域に荷重が作用する梁の曲げの態様となる。したがって、この支点に含まれるポケット25の隅部10における応力は、柱部23(24)の他部(軸方向中央部)に比べて大きくなる。
そこで、本実施形態では、円すいころ4が組み入れられる側に位置する外側保持部31,33は、柱部23,24の軸方向の中央領域にのみ設けられており、軸方向の両側領域には存在していない。このため、この組み入れる作業の際、柱部23,24では、軸方向の中央領域において比較的大きく弾性変形するが、その軸方向両側の領域においては大きく変形しないで済む。このため、ポケット25の隅部10に発生する局部応力(応力集中)を軽減することができ、この隅部を起点とする保持器セグメント6の損傷を防ぐことが可能となる。
以上、本発明の保持器5は、図示する形態に限らず本発明の範囲内において他の形態のものであってもよい。前記実施形態では、ころを円すいころとして説明したが、円筒ころであってもよい。また、前記実施形態では(図3参照)、内側保持部32は、柱部23,24の全長にわたって形成されている場合について説明したが、この内側保持部32も、柱部の軸方向の一部(中央領域又は両側部の領域)にのみ設けられている構成であってもよい。
1:ころ軸受 2:内輪 3:外輪
4:円すいころ 5:分割保持器 6:保持器セグメント
21:第1リム部 22:第2リム部 23:第1柱部
23b:外側面 24:第2柱部 24b:外側面
25:ポケット 51:角部 52:角部
53:角部 54:角部 55:突出部
56:突出部 57:突出部 58:突出部
55a:断面が円弧形状となる部分 56a:断面が円弧形状となる部分
57a:断面が円弧形状となる部分 58a:断面が円弧形状となる部分

Claims (3)

  1. ころを収容する保持器セグメントを複数周方向に沿って環状に配列して構成されるころ軸受用の分割保持器であって、
    前記各保持器セグメントは、周方向に隣り合う他の保持器セグメントに対向する外側面を有し、
    前記外側面の径方向に延在する角部と、前記外側面の軸方向に延在する角部との内の少なくとも一方の角部に、断面が円弧形状となる部分を含む突出部が設けられていることを特徴とするころ軸受用の分割保持器。
  2. 前記突出部において前記断面が円弧形状となる部分は、周方向隣りに存在して当接可能となる他の保持器セグメント側の領域に設けられている請求項1に記載のころ軸受用の分割保持器。
  3. 内輪と、外輪と、前記内輪と前記外輪との間の環状空間に転動可能に配置された複数のころと、請求項1又は2に記載の分割保持器と、を備えていることを特徴とするころ軸受。
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