JP2015151473A - 光反応物層含有シート、及び、その製造方法 - Google Patents

光反応物層含有シート、及び、その製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】支持体、光反応性組成物を光反応させて得られる光反応物層、基材フィルム上に剥離剤層を有する光透過性フィルムがこの順で貼り合わされ、光透過性フィルム及び光反応物層が適切な時に、適切に剥離する光反応物層含有シートの提供。
【解決手段】支持体6、光反応性組成物を光反応させて得られる光反応物層5、及び、基材フィルム2上に剥離剤層3を有する光透過性フィルム4がこの順で貼り合わされており、剥離剤層が、分子中にエチレン性不飽和基を有するポリオルガノシロキサン、及び分子中にヒドロシリル基を有するポリオルガノシロキサン架橋剤を含有する、付加型シリコーン系剥離剤組成物から形成されたものであり、光透過性フィルム4の光反応物層5に対する剥離力が、0.5N/50mm以下であり、支持体6の光反応物層5に対する剥離力が、光透過性フィルム4の光反応物層5に対する剥離力より高いことを特徴とする、光反応物層含有シート1。
【選択図】図1

Description

本発明は、支持体、光反応性組成物を光反応させて得られる光反応物層、基材フィルム上に剥離剤層を有する光透過性フィルムがこの順で貼り合わされてなる光反応物層含有シート、及び、その製造方法に関する。
従来から、シート等の支持体上に、光反応性組成物を光反応させて形成される光反応物層を含むシート(光反応物層含有シート)が広く製造されている。このような光反応物層含有シートとしては、例えば、光照射により重合して得られるアクリル系ポリマーを含むアクリル系粘着層を備えた粘着シート等を挙げることができる。このような粘着シート等の光反応物層含有シートは、耐候性、耐熱性、及び、耐薬品性等に優れているだけでなく、昨今問題となっている大気汚染の原因となる有機溶剤を使用せずに製造できるという利点を有するものである。
しかしながら、例えば、光照射による光重合反応には酸素による重合阻害の問題があり、この重合阻害を防止する方法として窒素雰囲気下で光重合反応を行う方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、別の方法として、支持体上に形成された光反応性組成物塗布層に、離型処理された光透過性フィルムを被せて前記塗布層を酸素から遮断した状態にしてから、前記光透過性フィルムを通して前記塗布層に光を照射する方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−138258号公報 特開2004−322408号公報
特許文献1に記載の窒素雰囲気下での光重合反応では、重合雰囲気下に酸素が存在しないため、重合阻害の問題は解消されるものの、光照射時に光反応性組成物の塗布層から未反応成分(例えば、モノマー成分等)が揮発して、塗布層の組成が変わったり、揮発した成分によって光照射手段が汚染されたりする問題があった。また、このような汚染の問題を回避しようとすると、光照射ゾーンの設備費が高価になるという問題もあった。
また、特許文献2の光透過性フィルムを用いる方法においても、光反応性組成物の塗布層を酸素から遮断できるため、重合阻害の問題は解消されるものであった。しかしながら、特許文献2に記載の方法では、光透過性フィルムと光反応性組成物塗布層が接触した状態で光重合がなされるため、当該光透過性フィルムの光反応物層に対する剥離力が大きくなり過ぎる(重剥離化)ことがあった。このような重剥離化の原因の一つとして、前記光透過性フィルムのシリコーン処理層(剥離剤層)中の残存官能基と、光反応性組成物塗布層中の官能基との反応が考えられる。光透過性フィルムが重剥離化すると、光反応物層から光透過性フィルムを剥離しにくくなり、無理に光透過性フィルムを剥離すると光反応物層が変形してしまうという問題点があった。
さらに、特許文献2においては、支持体と光反応物層との剥離力については検討がなされていないが、支持体と光反応物層との剥離力が小さすぎると、光透過性フィルムを剥離する際に、光反応物層が支持体より剥離してしまうという問題もあった。
そこで、本発明は、支持体、光反応性組成物を光反応させて得られる光反応物層、基材フィルム上に剥離剤層を有する光透過性フィルムがこの順で貼り合わされてなる光反応物層含有シートであって、前記光透過性フィルムの光反応物層に対する剥離力が大きくなり過ぎることなく、必要時に、光反応物層を変形させることなく、当該光透過性フィルムを光反応物層から容易に剥離することができ、かつ、光透過性フィルムを剥離する際に光反応物層が支持体より剥離してしまうことがなく、光反応物層を目的の用途に使用する前まで光反応物層が支持体から剥離することがない、光反応物層含有シートを提供することを目的とする。また、本発明は、光反応物含有シートの製造方法を提供することも目的とする。
本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、特定の付加型シリコーン系剥離剤組成物により形成された剥離剤層を有する光透過性フィルムは、光反応性組成物から形成される塗布層と接触した状態で光反応がなされても、光反応後に得られる光反応物層に対して重剥離化しないことを知見し、該知見に基づいてさらに研究を進めることによって、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、支持体、光反応性組成物を光反応させて得られる光反応物層、及び、基材フィルム上に剥離剤層を有する光透過性フィルムがこの順で貼り合わされており、前記光透過性フィルムの剥離剤層と前記光反応物層とが接している光反応物層含有シートであって、
前記剥離剤層が、分子中に、一般式(1):
Figure 2015151473
(式中、nは、2〜10の整数である)
で示される官能基を有するポリオルガノシロキサン、及び、分子中にヒドロシリル基を有するポリオルガノシロキサン架橋剤を含有する、付加型シリコーン系剥離剤組成物から形成されたものであり、
前記光透過性フィルムの光反応物層に対する剥離力が、0.5N/50mm以下であり、
前記支持体の光反応物層に対する剥離力が、光透過性フィルムの光反応物層に対する剥離力より高いことを特徴とする、光反応物層含有シートに関する。
前記光反応性組成物が粘着剤用光重合性組成物であり、前記光反応物層が粘着剤層であることが好ましい。
前記粘着剤用光重合性組成物が、炭素数1〜22のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートと該アルキル(メタ)アクリレートと共重合可能なモノマーを含むモノマー成分、及び、光重合開始剤を含有するアクリル系粘着剤用光重合性組成物であることが好ましい。
前記モノマー成分が、炭素数1〜22のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートを70〜100質量%、及び、共重合可能なモノマーを30〜0質量%含むことが好ましい。
前記基材フィルムがポリエステルフィルムであることが好ましい。
前記支持体が、剥離処理された剥離フィルムであり、支持体の剥離処理面と前記光反応物層とが接していることが好ましい。
また、本発明は、支持体、光反応性組成物から形成される塗布層、及び、基材フィルム上に剥離剤層を有する光透過性フィルムがこの順で、かつ、前記光透過性フィルムの剥離剤層と前記塗布層とが接するように積層している積層物を形成する工程、
前記積層物に光照射して、前記光反応性組成物から形成される塗布層を光反応させて光反応物層を形成する工程、を含み、
前記剥離剤層が、分子中に、一般式(1):
Figure 2015151473
(式中、nは、2〜10の整数である)
で示される官能基を有するポリオルガノシロキサン、及び、分子中にヒドロシリル基を有するポリオルガノシロキサン架橋剤を含有する、付加型シリコーン系剥離剤組成物から形成されたものであることを特徴とする、光反応物層含有シートの製造方法に関する。
前記光反応性組成物が粘着剤用光重合性組成物であり、前記光反応物層が粘着剤層であることが好ましい。
前記粘着剤用光重合性組成物が、炭素数1〜22のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートと該アルキル(メタ)アクリレートと共重合可能なモノマーを含むモノマー成分、及び、光重合開始剤を含有するアクリル系粘着剤用光重合性組成物であることが好ましい。
前記モノマー成分が、炭素数1〜22のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートを70〜100質量%、及び、共重合可能なモノマーを30〜0質量%含むことが好ましい。
前記基材フィルムがポリエステルフィルムであることが好ましい。
前記支持体が、剥離処理された剥離フィルムであり、支持体の剥離処理面と前記光反応物層とが接していることが好ましい。
さらに、本発明は、前記製造方法で製造された光反応物層含有シートに関する。
本発明の光反応物層含有シートは、特定の剥離剤層を有する光透過性フィルムを用いているため、光反応性組成物から形成される塗布層と接触した状態で光反応がなされても、前記光透過性フィルムの光反応物層に対する剥離力が大きくなり過ぎることなく、必要時に、光反応物層を変形させることなく、当該光透過性フィルムを光反応物層から容易に剥離することができる。また、本発明の光反応物層含有シートは、支持体の光反応物層に対する剥離力が、光透過性フィルムの光反応物層に対する剥離力より高いため、光透過性フィルムを剥離する際に光反応物層が支持体より剥離してしまうことがなく、光反応物層を目的の用途に使用する前まで光反応物層が支持体から剥離することがない。
本発明の光反応物層含有シートの一例を示す概略断面図である。
1.光反応物層含有シート
本発明の光反応物層含有シートを、図1を参照しながら説明する。本発明の光反応物層含有シート1は、支持体6、光反応性組成物を光反応させて得られる光反応物層5、基材フィルム2上に剥離剤層3を有する光透過性フィルム4がこの順で貼り合わされており、前記光透過性フィルム4の剥離剤層3と前記光反応物層5とが接している光反応物層含有シートであって、
前記剥離剤層3が、分子中に、一般式(1):
Figure 2015151473
(式中、nは、2〜10の整数である)
で示される官能基を有するポリオルガノシロキサン、及び、分子中に官能基としてヒドロシリル基を有するポリオルガノシロキサン架橋剤を含有する、付加型シリコーン系剥離剤組成物から形成されたものであり、
前記剥離剤層3を有する光透過性フィルム4の光反応物層5に対する剥離力が、0.5N/50mm以下であり、
前記支持体6の光反応物層5に対する剥離力が、光透過性フィルム4の光反応物層5に対する剥離力より高いことを特徴とするものである。なお、本発明の光反応物層含有シートの形状は、「シート状」だけでなく、一般に「テープ状」、「フィルム状」等と呼ばれる形状のものも包含する概念である。
本発明の光反応物層含有シートは、基材フィルム上に特定の剥離剤層を有する光透過性フィルムを用いるため、当該光透過性フィルムと光反応性組成物から形成される塗布層とが接触した状態で光反応がなされても、光反応物層から当該光透過性フィルムを容易に剥離できるものである。つまり、光透過性フィルムの光反応物層に対する剥離力は、0.5N/50mm以下であることが重要な技術的特徴である。当該剥離力は、0.4N/50mm以下であることが好ましく、0.3N/50mm以下であることがより好ましい。また、剥離力の下限値としては、特に限定されるものではないが、0.01N/50mm以上であることが好ましい。剥離力の測定は実施例に記載の方法による。
また、本発明の光反応物層含有シートは、光反応物層の光透過性フィルムが積層された面とは反対の面に支持体が積層されているものであるが、当該支持体の光反応物層に対する剥離力が、光透過性フィルムの光反応物層に対する剥離力より高いことも一つの特徴とするものである。支持体の光反応物層に対する剥離力は、光透過性フィルムの光反応物層に対する剥離力より0.1N/50mm以上高いことが好ましく、0.2N/50mm以上高いことがより好ましく、0.3N/50mm以上高いことがより好ましい。また、剥離力の上限値としては、特に限定されるものではないが、2N/50mm以下であることが好ましい。
本発明の光反応物層含有シートは、光反応物層の一方の面に積層された光透過性フィルムの光反応物層に対する剥離力と、他方の面に積層された支持体の光反応物層に対する剥離力が上記範囲にあることで、光反応物層から光透過性フィルムを剥離する際に、支持体から光反応物層が剥離してしまうことがなく、支持体と光反応物層が密着した状態のまま、当該光透過性フィルムを光反応物層から容易に剥離することができ、作業性がよいものである。
(1)光透過性フィルム
本発明で使用する光透過性フィルムは、基材フィルムの少なくとも片面に剥離剤層が形成されたものであればよく、基材フィルムの片面だけに剥離剤層が形成されていても、基材フィルムの両面に剥離剤層が形成されてもよい。
前記剥離剤層は、分子中に、一般式(1):
Figure 2015151473
(式中、nは、2〜10の整数である)
で示される官能基を有するポリオルガノシロキサン、及び、分子中に官能基としてヒドロシリル基を有するポリオルガノシロキサン架橋剤を含有する、付加型シリコーン系剥離剤組成物から形成されたものである。
本発明で使用する付加型シリコーン系剥離剤組成物は、分子中に一般式(1)で示される官能基を含有するポリオルガノシロキサン、及び、分子中に官能基としてヒドロシリル基を含有するポリオルガノシロキサン架橋剤を含む組成物であり、熱による付加反応型の架橋(硬化反応)により硬化して剥離性被膜を形成し、有用な剥離特性を発現することができるものである。
一般式(1)で示される官能基を含有するポリオルガノシロキサンは、分子中に一般式(1)で示される官能基を平均で2個以上有していることが好ましい。なお、上記一般式(1)で示される官能基は、通常、主鎖又は骨格を形成しているポリオルガノシロキサンのケイ素原子(例えば、末端のケイ素原子や、主鎖内部のケイ素原子など)に結合している。
一般式(1)で示される官能基としては、3−ブテニル基、4−ペンテニル基、5−ヘキセニル基、6−ヘプテニル基、7−オクテニル基、8−ノネニル基、9−デセニル基、10−ウンデセニル基、11−ドデセニル基等を挙げることができる。これらの中でも、光反応物層に対する剥離力の観点から、5−ヘキセニル基が好ましい。
また、上記主鎖又は骨格を形成しているポリオルガノシロキサンとしては、例えば、ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサン、ポリメチルエチルシロキサン等のポリアルキルアルキルシロキサンや、ポリアルキルアリールシロキサンの他、ケイ素原子含有モノマー成分が複数種用いられている共重合体(例えば、ポリ(ジメチルシロキサン−ジエチルシロキサン)等)などが挙げられる。これらの中でも、ポリジメチルシロキサンが好ましい。すなわち、具体的には、一般式(1)で示される官能基を有するポリジメチルシロキサンが好ましい。
一般式(1)で示される官能基を有するポリジメチルシロキサンとしては、例えば、下記式のものを挙げることができる。
Figure 2015151473
(式中、R〜Rは、それぞれ独立して、一般式(1)で示される官能基又はメチル基であり、R〜Rの少なくとも1つは一般式(1)で示される官能基であり、a+b=100〜8000、b/a=0〜0.05である。)
前記式中、(CHCHSiO)a(CHSiO)bで示されるセグメントは、(CHCHSiO)のブロックセグメントと(CHSiO)のブロックセグメントが結合されたセグメントであってもよいし、両者がランダムに結合されたセグメントであってもよい。
上記分子中に官能基としてヒドロシリル基を含有するポリオルガノシロキサン架橋剤は、分子中にケイ素原子に結合している水素原子(特に、Si−H結合を有するケイ素原子)を有しているポリオルガノシロキサンであり、特に分子中にSi−H結合を有するケイ素原子を2個以上有しているポリオルガノシロキサンが好ましい。上記Si−H結合を有するケイ素原子は、通常、主鎖又は骨格を形成しているポリオルガノシロキサンのケイ素原子(例えば、末端のケイ素原子や、主鎖内部のケイ素原子など)に結合している。なお、Si−H結合のケイ素原子の数は、2個以上であれば特に制限されない。上記分子中に官能基としてヒドロシリル基を含有するポリオルガノシロキサン架橋剤としては、具体的には、ポリメチルハイドロジェンシロキサンやポリ(ジメチルシロキサン−メチルハイドロジェンシロキサン)、ヒドロシリル基末端ポリジメチルシロキサン等が好適である。
ヒドロシリル基を有するポリオルガノシロキサン架橋剤としては、例えば、下記式のものを挙げることができる。
Figure 2015151473
(式中、R〜Rは、それぞれ独立して、水素原子又はメチル基であり、R〜Rの少なくとも2つは水素原子であり、cは10〜100である。)
また、本発明で使用する付加型シリコーン系剥離剤組成物は、分子中に一般式(1)で示される官能基を有するポリオルガノシロキサン、分子中に官能基としてヒドロシリル基を有するポリオルガノシロキサン架橋剤以外に、反応抑制剤が含まれていることが好ましい。
前記反応抑制剤は、付加型シリコーン系剥離剤組成物に白金系触媒を添加した後の保存安定性を付与するために用いられる成分であり、具体的には、例えば、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、3−メチル−1−ペンテン−3−オール、3−メチル−3−ペンテン−1−イン、3,5−ジメチル−3−ヘキセン−1−インなどが挙げられる。反応抑制剤の含有量は、特に限定されるものではなく、適宜決定することができる。
また、本発明で使用する付加型シリコーン系剥離剤組成物には、上記成分の他にも必要に応じて、MQレジンなどの剥離コントロール剤、アルケニル基又はヒドロシリル基を有しないポリオルガノシロキサン(トリメチルシロキシ基末端封鎖ポリジメチルシロキサンなど)、エポキシ基を有するポリオルガノシロキサンなどの密着性向上剤等が添加されていてもよい。これらの成分の含有量は、特に限定されないが、一般式(1)で示される官能基を含有する付加型シリコーン系剥離剤組成物中の全固形分に対して1〜30質量%であることが好ましい。
本発明で使用する付加型シリコーン系剥離剤組成物には、分子中に一般式(1)で示される官能基を有するポリオルガノシロキサンと分子中に官能基としてヒドロシリル基を有するポリオルガノシロキサン架橋剤との硬化反応の触媒を添加することができる。該触媒としては白金系触媒が好ましい。
前記白金系触媒としては、特に限定されるものではなく、熱硬化性付加型シリコーン用の触媒として一般的に用いられる白金系触媒を用いることができるが、例えば、塩化白金酸、白金のオレフィン錯体、塩化白金酸のオレフィン錯体から選ばれた少なくとも1つの白金系触媒が好ましく、シロキサン構造部分を含む白金のオレフィン錯体がより好ましく、Karstedt触媒(米国特許第3715334号明細書、第3775452号明細書参照)がシリコーンの硬化性に優れる観点で特に好ましく使用できる。
前記白金系触媒の含有量(白金元素としての濃度)は、特に限定されないが、前記付加型シリコーン系剥離剤組成物の全固形分に対して、一般的には白金換算で10〜1000ppm(質量ppm)であることが好ましく、50〜800ppmであることがより好ましく、100〜600ppmであることがさらに好ましい。白金系触媒の含有量が10ppm未満ではシリコーンの硬化性が悪くなる傾向があり、1000ppmを超えると付加型シリコーン系剥離剤組成物のポットライフが短くなる傾向があり、また、白金系触媒は高価であるためコスト的に不利となる傾向がある。
本発明で使用する付加型シリコーン系剥離剤組成物には、有機溶剤を添加してもよい。有機溶剤としては、特に制限されるものではないが、例えば、シクロヘキサン、ノルマルヘキサン、ノルマルヘプタンなどの炭化水素系溶剤;トルエン、キシレンなどの芳香族系溶剤;酢酸エチル、酢酸メチルなどのエステル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶剤;メタノール、エタノール、ブタノールなどのアルコール系溶剤などが使用できる。これらの有機溶剤は、単独で使用してもよいし、2種以上を混合使用してもよい。有機溶剤の添加量としては、特に限定されるものではないが、付加型シリコーン系剥離剤組成物中90〜99.9質量%程度であることが好ましい。
本発明で使用する付加型シリコーン系剥離剤組成物には、必要に応じて、さらに各種添加成分(添加剤)が用いられてもよい。必要に応じて用いられる添加成分としては、特に限定されないが、例えば、充填剤、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、着色剤(染料や顔料等)などが例示される。これらの各種添加成分は、本発明の効果を損なわない範囲で添加することができるが、例えば、付加型シリコーン系剥離剤組成物中の全固形分に対して10質量%以下であることが好ましい。
剥離剤層は、付加型シリコーン系剥離剤組成物を後述する基材フィルムに塗布し、乾燥させることによって形成することができる。
前記基材フィルムとしては、光透過性を有するものではあればよく、表面が平滑で透明性の高いプラスチックフィルムが好ましい。プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム等のポリエステルフィルム;ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等のポリオレフィンフィルムを挙げることができる。また、紫外線を透過する紙類等も基材フィルムとして使用することができる。基材フィルムの剥離剤層が設けられる面には、必要に応じて、予めコロナ処理、プラズマ処理、火炎処理等の処理を施しておいても良い。
基材フィルムの厚さは、特に限定されず、使用目的に応じて適宜設定することができる。光透過性フィルムにプラスチックフィルムを使用する場合、その厚さは、通常12〜250μm程度であり、16〜200μmであることが好ましく、25〜125μmであることがより好ましい。
付加型シリコーン系剥離剤組成物の前記基材フィルムへの塗布方法としては特に限定は無く、あらゆる公知の方法、例えば、キスロールコーター、ピードコーター、ロッドコーター、マイヤーバーコーター、ダイコーター、グラビアコーター等を用いる方法を使用できる。乾燥方法についても特に限定はなく、あらゆる公知の方法を使用できるが、一般的な乾燥方法としては熱風乾燥が挙げられる。熱風乾燥の条件は、基材フィルムの耐熱性によっても変わり得るが、通常80〜150℃程度で、10秒〜5分程度であることが好ましい。
乾燥後の剥離剤層の厚さは、30〜500nm程度であることが好ましく、40〜400nm程度がより好ましく、50〜300nm程度がさらに好ましい。剥離剤層の厚さが30nm未満である場合、光透過性フィルムの剥離力が高くなりすぎる場合があり、逆に500nmを超える場合、光透過性フィルムをロール状に巻き取った時に接触する基材と剥離剤層とがブロッキングしやすくなるという問題や、光透過性フィルムの剥離力が高くなるという問題が生じる場合がある。
本発明で使用する光透過性フィルムは、前記剥離剤層が最表面に存在する限り、剥離剤層と基材フィルムとの間に別の層(中間層)が存在していてもよい。また、中間層としては、光透過性を有する層であればいかなるものも使用することができるが、本発明においては、剥離剤層は基材フィルムの上に直接形成されていることが好ましい。
(2)光反応物層
本発明で用いる光反応物層を形成するための光反応性組成物は、光反応させて得られる生成物が23℃においてタックを発現する光反応性組成物であることが好ましい。このような光反応性組成物としては、アクリル系粘着剤用の光重合性組成物等を挙げることができる。また、前記「光反応」は典型的には「光重合反応」である。
前記アクリル系粘着剤用の光重合性組成物としては、主成分としての炭素数1〜22のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートと、当該アルキル(メタ)アクリレートと共重合可能なモノマーを含むモノマー成分、及び、光重合開始剤を含有する組成物を挙げることができる。ここで、主成分とは、全モノマー成分中50質量%より多く含むことをいい、60質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましい。なお、アルキル(メタ)アクリレートは、アルキルアクリレート及び/又はアルキルメタクリレートをいい、本発明の(メタ)とは同様の意味である。
モノマー成分における、炭素数1〜22のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートと共重合可能なモノマーの含有割合は、特に限定されるものではないが、例えば、炭素数1〜22のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートが70〜100質量%、共重合可能なモノマーが30〜0質量%であることが好ましく、炭素数1〜22のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートが80〜96質量%、共重合可能なモノマーが20〜4質量%であることがより好ましい。モノマー成分の配合比が、前記範囲内にあることで、良好な接着特性が得られるため好ましい。また、複数種類の炭素数1〜22のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートや共重合可能なモノマーを用いる場合、その合計量が前記範囲となればよい。
炭素数1〜22のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートに係るアルキル基としては、直鎖状、分岐鎖状又は環状の各種のものを用いることができる。炭素数1〜22の直鎖状アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、n−ウンデシル(メタ)アクリレート、n−ドデシル(メタ)アクリレート、n−トリデシル(メタ)アクリレート、n−テトラデシル(メタ)アクリレート、n−ペンタデシル(メタ)アクリレート、n−ヘキサデシル(メタ)アクリレート、n−ヘプタデシル(メタ)アクリレート、n−オクタデシル(メタ)アクリレート、n−ノナデシル(メタ)アクリレート、n−エイコシル(メタ)アクリレート、n−ヘンエイコシル(メタ)アクリレート、n−ドコシル(メタ)アクリレートが挙げられる。また、炭素数1〜22の分岐を有するアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートとしては、イソプロピル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、イソペンチル(メタ)アクリレート、ネオペンチル(メタ)アクリレート、イソヘキシル(メタ)アクリレート、3−メチルペンチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、2−プロピルヘプチル(メタ)アクリレート、イソウンデシル(メタ)アクリレート、イソドデシル(メタ)アクリレート、イソトリデシル(メタ)アクリレート、イソミスチリル(メタ)アクリレート、イソペンタデシル(メタ)アクリレート、イソヘキサデシル(メタ)アクリレート、イソヘプタデシル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、イソノナデシル(メタ)アクリレート、イソヘンエイコシル(メタ)アクリレート、イソドコシル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。また、環状アルキル基としては、炭素数6〜22のシクロアルキル基を挙げることができ、炭素数6〜22のシクロアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートとしては、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘプチル(メタ)アクリレート、シクロオクチル(メタ)アクリレート、シクロノニル(メタ)アクリレート、シクロデシル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。これらは単独で、または2種類以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、炭素数が8〜18のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートが好ましく、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレートが特に好ましい。
アルキル(メタ)アクリレートと共重合可能なモノマーとしては、ヒドロキシル基含有モノマー、環状窒素含有モノマー、及び、脂環構造含有モノマーからなる群から選択される1種以上のモノマーであることが好ましい。
また、ヒドロキシル基含有モノマーとしては、(メタ)アクリロイル基又はビニル基等の不飽和二重結合を有する重合性の官能基を有し、かつヒドロキシル基を有するものを特に制限なく用いることができる。ヒドロキシル基含有モノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート、10−ヒドロキシデシル(メタ)アクリレート、12−ヒドロキシラウリル(メタ)アクリレート、(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)メチル(メタ)アクリレート等を挙げることができ、これらを1種単独で、又は、2種以上を混合して用いることができる。
ヒドロキシル基含有モノマーは、(メタ)アクリル系ポリマーを形成する全モノマー成分中30質量%以下であることが好ましく、25質量%以下であることがより好ましい。
前記環状窒素含有モノマーとしては、(メタ)アクリロイル基またはビニル基等の不飽和二重結合を有する重合性の官能基を有し、かつ環状窒素構造を有するものを特に制限なく用いることができる。環状窒素構造は、環状構造内に窒素原子を有するものが好ましい。環状窒素含有モノマーとしては、例えば、N−ビニルピロリドン、N−ビニル−ε−カプロラクタム、メチルビニルピロリドン等のラクタム系ビニルモノマー;ビニルピリジン、ビニルピペリドン、ビニルピリミジン、ビニルピペラジン、ビニルピラジン、ビニルピロール、ビニルイミダゾール、ビニルオキサゾール、ビニルモルホリン等の窒素含有複素環を有するビニル系モノマー等が挙げられる。また、モルホリン環、ピペリジン環、ピロリジン環、ピペラジン環等の複素環を含有する(メタ)アクリルモノマーが挙げられる。具体的には、N−アクリロイルモルホリン、N−アクリロイルピペリジン、N−メタクリロイルピペリジン、N−アクリロイルピロリジン等が挙げられる。前記環状窒素含有モノマーの中でも、ラクタム系ビニルモノマーが好ましく、N−ビニルピロリドンがより好ましい。
前記環状窒素含有モノマーは、(メタ)アクリル系ポリマーを形成する全モノマー成分中20質量%以下であることが好ましい。
前記脂環構造含有モノマーとしては、(メタ)アクリロイル基またはビニル基等の不飽和二重結合を有する重合性の官能基を有し、かつ脂環構造を有するものを特に制限なく用いることができる。脂環構造は、環状の炭化水素構造であり、炭素数5以上であることが好ましく、炭素数6〜24がより好ましく、炭素数8〜20がさらに好ましく、炭素数10〜18が特に好ましい。脂環構造含有モノマーとしては、例えば、シクロプロピル(メタ)アクリレート、シクロブチル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘプチル(メタ)アクリレート、シクロオクチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、下記式で表されるHPMPA、TMA−2、HCPAなどの(メタ)アクリル系モノマーが挙げられる。これらの中でも、イソボルニル(メタ)アクリレートが好ましい。
Figure 2015151473
脂環構造含有モノマーは、(メタ)アクリル系ポリマーを形成する全モノマー成分中30質量%以下であることが好ましい。
アルキル(メタ)アクリレートと共重合可能なモノマーとしては、前記ヒドロキシル基含有モノマー、環状窒素含有モノマー、脂環構造含有モノマー以外にも、例えば、カルボキシル基含有モノマー、環状エーテル基を有するモノマー等も挙げることができる。
カルボキシル基含有モノマーとしては、(メタ)アクリロイル基またはビニル基等の不飽和二重結合を有する重合性の官能基を有し、かつカルボキシル基を有するものを特に制限なく用いることができる。カルボキシル基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシペンチル(メタ)アクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、クロトン酸、イソクロトン酸、メサコン酸、シトラコン酸、グルタコン酸等が挙げられ、これらは単独でまたは組み合わせて使用できる。イタコン酸、マレイン酸はこれらの無水物を用いることができる。これらの中でも、アクリル酸、メタクリル酸が好ましく、特にアクリル酸が好ましい。なお、本発明で用いる(メタ)アクリル系ポリマーの製造に用いるモノマー成分にはカルボキシル基含有モノマーを任意に用いることができ、一方では、カルボキシル基含有モノマーを用いなくともよい。
カルボキシル基含有モノマーは、(メタ)アクリル系ポリマーを形成する全モノマー成分中10質量%以下であることが好ましい。
環状エーテル基を有するモノマーとしては、(メタ)アクリロイル基またはビニル基等の不飽和二重結合を有する重合性の官能基を有し、かつエポキシ基またはオキセタン基等の環状エーテル基を有するものを特に制限なく用いることができる。エポキシ基含有モノマーとしては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテル等が挙げられる。オキセタン基含有モノマーとしては、例えば、3−オキセタニルメチル(メタ)アクリレート、3−メチル−オキセタニルメチル(メタ)アクリレート、3−エチル−オキセタニルメチル(メタ)アクリレート、3−ブチル−オキセタニルメチル(メタ)アクリレート、3−ヘキシル−オキセタニルメチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは単独でまたは組み合わせて使用できる。
環状エーテル基を有するモノマーは、(メタ)アクリル系ポリマーを形成する全モノマー成分中10質量%以下であることが好ましい。
その他の共重合モノマーとしては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、スチレン、α−メチルスチレン;(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシエチレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシポリプロピレングリコールなどのグリコール系アクリルエステルモノマー;(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、フッ素(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレートや2−メトキシエチルアクリレートなどのアクリル酸エステル系モノマー;アミド基含有モノマー、アミノ基含有モノマー、イミド基含有モノマー、ビニルエーテルモノマー、スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸などのスルホン酸基含有モノマーなども使用することができる。
さらに、ケイ素原子を含有するシラン系モノマーなどが挙げられる。シラン系モノマーとしては、例えば、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、4−ビニルブチルトリメトキシシラン、4−ビニルブチルトリエトキシシラン、8−ビニルオクチルトリメトキシシラン、8−ビニルオクチルトリエトキシシラン、10−メタクリロイルオキシデシルトリメトキシシラン、10−アクリロイルオキシデシルトリメトキシシラン、10−メタクリロイルオキシデシルトリエトキシシラン、10−アクリロイルオキシデシルトリエトキシシランなどが挙げられる。
光重合開始剤としては、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタールなどのベンゾインエーテル、アニソールメチルエーテルなどの置換ベンゾインエーテル、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノンなどの置換アセトフェノン、2−メチル−2−ヒドロキシプロピオフェノンなどの置換アルファーケトール、2−ナフタレンスルホニルクロライドなどの芳香族スルホニルクロライド、1−フェニル−1,1−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)−オキシムなどの光活性オキシム、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;チオキサントン、2−クロルチオキサントン、2−メチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン系化合物;2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン系化合物;1,2−オクタンジオン,1−〔4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)〕、O−(アセチル)−N−(1−フェニル−2−オキソ−2−(4’−メトキシ−ナフチル)エチリデン)ヒドロキシルアミン等のオキシムエステル系化合物;ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等のホスフィン系化合物;9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアントラキノン等のキノン系化合物; ボレート系化合物; カルバゾール系化合物;イミダゾール系化合物;あるいは、チタノセン系化合物等を挙げることができる。これらの光重合開始剤は、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
光重合開始剤の添加量は、前記炭素数1〜22のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートと共重合可能なモノマーを含むモノマー成分100質量部あたり、通常、0.01〜5質量部程度であり、0.01〜3質量部であることが好ましい。光重合開始剤の添加量が前記範囲より少ないと、重合速度が遅くなる傾向があり、工業的に好ましくない。また、光重合開始剤の添加量が前記範囲より多いと、分子量が低下し、好ましい接着特性が得られ難い傾向がある。
また、アクリル系粘着剤用の光重合性組成物には、必要に応じて架橋剤を配合することができる。架橋剤としては、多官能性モノマーを挙げることができ、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基等の不飽和二重結合を2個以上有する化合物などが挙げられる。具体的には、例えば、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレートなどの(モノ又はポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレートや、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレートなどの(モノ又はポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレートなどの(モノ又はポリ)アルキレングリコールジ(メタ)アクリレートの他、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,12−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸と多価アルコールとのエステル化物;ジビニルベンゼン等の多官能ビニル化合物;(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸ビニル等の反応性の不飽和二重結合を有する化合物等が挙げられる。
架橋剤としての多官能性モノマーの添加量は、その官能基数等により異なるが、前記炭素数1〜22のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートと共重合可能なモノマーを含むモノマー成分100質量部あたり、0.01〜5質量部が好ましく、0.1〜3質量部がより好ましい。多官能性モノマーを前記範囲で用いると、光重合性組成物が光重合されて得られる重合物(アクリル系粘着剤)に良好な凝集力を保持させることができるため、好ましい。
また、本発明で用いるアクリル系粘着剤用の光重合性組成物には、接着力向上の観点から、(メタ)アクリル系オリゴマーを含有させることができる。(メタ)アクリル系オリゴマーは、前記(メタ)アクリル系ポリマーよりもTgが高く、重量平均分子量が小さい重合体を用いるのが好ましい。かかる(メタ)アクリル系オリゴマーは接着力を増加させる利点を有するものであるが、本発明においては用いなくともよい。
前記(メタ)アクリル系オリゴマーは、Tgが約0℃以上300℃以下、好ましくは約20℃以上300℃以下、さらに好ましくは約40℃以上300℃以下であることが望ましい。Tgが前記範囲内であることにより、接着力を向上することができる。なお(メタ)アクリル系オリゴマーのTgは、(メタ)アクリル系ポリマーのTgと同じく、Foxの式に基づいて計算した理論値である。
上記ホモポリマーのTgについては、「Polymer Handbook」(第3版、John Wiley & Sons,Inc、1989年)に記載の数値を用いるものとする。なお、本文献に複数種類の値が記載されているモノマーについては、最も高い値が採用される。
「Polymer Handbook」(第3版、John Wiley & Sons,Inc、1989年)にも記載されていない場合には、以下の測定方法により得られる値を用いるものとする(特開2007−51271号公報参照)。
具体的には、温度計、攪拌機、窒素導入管及び還流冷却管を備えた反応器に、モノマー100重量部、アゾビスイソブチロニトリル0.2重量部及び重合溶媒として酢酸エチル200重量部を投入し、窒素ガスを流通させながら1時間攪拌する。このようにして重合系内の酸素を除去した後、63℃に昇温し10時間反応させる。次いで、室温まで冷却し、固形分濃度33重量%のホモポリマー溶液を得る。次いで、このホモポリマー溶液を剥離ライナー上に流延塗付し、乾燥して厚さ約2mmの試験サンプル(シート状のホモポリマー)を作製する。この試験サンプルを直径7.9mmの円盤状に打ち抜き、パラレルプレートで挟み込み、粘弾性試験機(商品名「ARES」、レオメトリックス社製)を用いて周波数1Hzのせん断歪みを与えながら、温度領域−70〜150℃、5℃/分の昇温速度でせん断モードにより粘弾性を測定し、tanδ(損失正接)のピークトップ温度をホモポリマーのTgとする。
(メタ)アクリル系オリゴマーの重量平均分子量は、1000以上30000未満、好ましくは1500以上20000未満、さらに好ましくは2000以上10000未満である。重量平均分子量が前記範囲内であることで、良好な接着力や保持特性が得られるため好ましい。本発明において、(メタ)アクリル系オリゴマーの重量平均分子量の測定は、GPC法によりポリスチレン換算して求めることができる。具体的には東ソー(株)製のHPLC8020に、カラムとしてTSKgelGMH−H(20)×2本を用いて、テトラヒドロフラン溶媒で流速約0.5ml/分の条件にて測定される。
前記(メタ)アクリル系オリゴマーを構成するモノマーとしては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、s−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、イソペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレートのようなアルキル(メタ)アクリレート;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレートのような(メタ)アクリル酸と脂環族アルコールとのエステル;フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートのようなアリール(メタ)アクリレート;テルペン化合物誘導体アルコールから得られる(メタ)アクリレート;等を挙げることができる。このような(メタ)アクリレートは単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
(メタ)アクリル系オリゴマーとしては、イソブチル(メタ)アクリレートやt−ブチル(メタ)アクリレートのようなアルキル基が分岐構造を持ったアルキル(メタ)アクリレート;シクロヘキシル(メタ)アクリレートや、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレートのような(メタ)アクリル酸と脂環式アルコールとのエステル;フェニル(メタ)アクリレートやベンジル(メタ)アクリレートのようなアリール(メタ)アクリレートなどの環状構造を持った(メタ)アクリレートに代表される、比較的嵩高い構造を有するアクリル系モノマーをモノマー単位として含んでいることが、粘着剤層の接着性をさらに向上させることができる観点からは好ましい。また、(メタ)アクリル系オリゴマーの合成の際や粘着剤層の作製の際に紫外線(紫外線)を採用する場合には、重合阻害を起こしにくいという点で、飽和結合を有したものが好ましく、アルキル基が分岐構造を持ったアルキル(メタ)アクリレート、または脂環式アルコールとのエステルを、(メタ)アクリル系オリゴマーを構成するモノマーとして好適に用いることができる。
このような点から、好適な(メタ)アクリル系オリゴマーとしては、例えば、シクロヘキシルメタクリレート(CHMA)とイソブチルメタクリレート(IBMA)の共重合体、シクロヘキシルメタクリレート(CHMA)とイソボルニルメタクリレート(IBXMA)の共重合体、シクロヘキシルメタクリレート(CHMA)とアクリロイルモルホリン(ACMO)の共重合体、シクロヘキシルメタクリレート(CHMA)とジエチルアクリルアミド(DEAA)の共重合体、1−アダマンチルアクリレート(ADA)とメチルメタクリレート(MMA)の共重合体、ジシクロペンタニルメタクリレート(DCPMA)とイソボルニルメタクリレート(IBXMA)の共重合体、ジシクロペンタニルメタクリレート(DCPMA)とメチルメタクリレート(MMA)の共重合体、ジシクロペンタニルメタクリレート(DCPMA)、シクロヘキシルメタクリレート(CHMA)、イソボルニルメタクリレート(IBXMA)、イソボルニルアクリレート(IBXA)、ジシクロペンタニルアクリレート(DCPA)、1−アダマンチルメタクリレート(ADMA)、1−アダマンチルアクリレート(ADA)の各単独重合体等を挙げることができる。特に、MMAを主成分として含むオリゴマーが好ましく、ジシクロペンタニルメタクリレート(DCPMA)とメチルメタクリレート(MMA)の共重合体がより好ましい。
本発明で用いるアクリル系粘着剤用の光重合性組成物において、前記(メタ)アクリル系オリゴマーを用いる場合、その含有量は特に限定されないが、(メタ)アクリル系ポリマー100重量部に対して10重量部以下であるのが好ましく、5重量部以下であることがより好ましく、3重量部以下であることがさらに好ましい。
さらに、本発明で使用する光反応性組成物には、必要に応じて、粘度調整剤、剥離調整剤、粘着付与剤、可塑剤、軟化剤、ガラス繊維、ガラスビーズ、金属粉、その他の無機粉末等からなる充填剤、顔料、着色剤(顔料、染料など)、pH調整剤(酸又は塩基)、酸化防止剤、紫外線吸収剤等を、本発明の目的を逸脱しない範囲で各種の添加剤を適宜に使用することもできる。
本発明の光反応物層含有シートを構成する光反応物層は、前述の光反応性組成物を光反応させて形成することができるが、その形成方法は後述する。
光反応物層の厚さは、特に限定されるものではなく、その用途に応じて適宜決定することができるが、光反応物層が粘着剤層である場合、その厚さは、25〜300μm程度であることが好ましく、50〜200μm程度がより好ましい。
本発の光反応物層含有シートにおける光反応物層の用途は、特に限定されるものではないが、例えば、前述のような粘着剤層であったり、粘着テープの基材であったり、これら以外の各種用途に使用される層、フィルム、シートとすることができる。
(3)支持体
本発明で使用する支持体は、光を透過するものであっても、光を透過しないものであってもよい。具体的には、ポリイミドフィルム、ポリエステルフィルム、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリエーテルサルフォンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、紙等が用いられる。また、かかる支持体には必要に応じて、離型処理を施すことができる。
支持体への剥離処理としては、特に限定されるものではなく、支持体の光反応物層に対する剥離力が、光透過性フィルムの光反応物層に対する剥離力より高くなるような剥離処理であればよい。具体的には、溶剤可溶性オルガノポリシロキサンレジンを配合して剥離力を調整する方法があり、R SiO1/2(式中、Rは1価の炭化水素基)及びSiO4/2で示されるシロキサン単位からなるMQレジンを付加型シリコーン組成物等に配合する方法等を挙げることができる。
市販されているMQレジンとしては、信越化学工業(株)製のKS−3800、X−92−183、東レ・ダウコーニング社製のSD7292、BY24−843等が挙げられる。また、MQレジンを配合する以外の方法としては、例えば、ビニル基含有付加型シリコーン系剥離剤(-CH=CH基を有する付加型シリコーン系剥離剤)を使用することもできる。
支持体が、剥離処理された剥離フィルムである場合、支持体の剥離処理面と前記光反応物層とが接しているように積層することが好ましい。
2.光反応物層含有シートの製造方法
本発明の光反応物層含有シートの製造方法は、
支持体、光反応性組成物から形成される塗布層、及び、基材フィルム上に剥離剤層を有する光透過性フィルムがこの順で、かつ、前記光透過性フィルムの剥離剤層と前記塗布層とが接するように積層している積層物を形成する工程、
前記積層物に光照射して、前記光反応性組成物から形成される塗布層を光反応させて光反応物層を形成する工程、を含み、
前記剥離剤層が、分子中に、一般式(1):
Figure 2015151473
(式中、nは、2〜10の整数である)
で示される官能基を有するポリオルガノシロキサン、及び、分子中にヒドロシリル基を有するポリオルガノシロキサン架橋剤を含有する、付加型シリコーン系剥離剤組成物から形成されたものであることを特徴とするものである。
支持体、光反応性組成物、光透過性フィルムについては、前述の通りである。
積層物を形成する方法としては、前記光透過性フィルムの剥離剤層と前記塗布層とが接するように積層すればよく、その積層順番については特に限定されないものである。例えば、支持体の少なくとも片面に光反応性組成物を塗布して塗布層を形成し、当該塗布層上に、光透過性フィルムの剥離剤層と前記塗布層とが接するように光透過性フィルムを積層する方法や、光透過性フィルムの剥離剤層上に光反応性組成物を塗布して塗布層を形成し、当該塗布層上に支持体を積層する方法を挙げることができる。
前記塗布層は、支持体や光透過性フィルムの剥離剤層上に光反応性組成物を塗布して形成するが、当該塗布方法としては、ベーカー式アプリケーター、ダイコーター、ロールコーター、ロールナイフコーター、リップコーター、クローズドエッジダイコーター、グラビアコーター、カーテンコーター、CAPコーター等の公知の塗布方法を挙げることができる。
前記塗布層の厚さは、特に限定されるものではなく、光重合後の厚さ(すなわち、光反応物層の厚さ)に応じて適宜決定することができる。例えば、光反応性組成物がアクリル系粘着剤用の光重合性組成物である場合、最終的に得られる粘着剤層が30〜300μm程度となるように、塗布層の厚さを適宜決定することができる。
本発明の光反応物層含有シートは、前記積層物に光を照射して、前記光反応性組成物から形成される塗布層を光反応させて光反応物層を形成して、得ることができる。
本発明における光照射における「光」とは、通常、紫外線であり、光照射装置には、紫外線照射ランプが使用され、光重合開始剤の吸収波長と同じ領域の光波長を発光するものが用いられる。このような光照射装置としては、例えば、LED、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、マイクロウエーブ励起水銀灯、ブラックライトランプ、ケミカルランプ、殺菌ランプ、低圧放電の水銀ランプ、エキシマレーザー等を使用でき、これらを一つあるいは二つ以上の組み合わせても良い。
また、紫外線は、300nm以下程度の短波長光をフィルターでカットした後、照射した方が望ましい。このようなフィルターとしては、パイレックス(登録商標)ガラスやソーダガラスが挙げられる。短波長光をカットして照射を行うことにより、重剥離化を抑制する効果があるため好ましい。また、後述するように、光透過性フィルムを繰り返して使用する場合があり、その際に、光透過性フィルムの劣化を抑制することができるため好ましい。また、ランプの発熱量や重合熱が多い場合、紫外線カットフィルターや冷却装置を用いることもできる。この場合の冷却は、光透過性フィルムのガラス転移領域への転移開始温度以下にしたほうが好ましい。転移開始温度以下にすることにより、光透過性フィルムの繰り返し使用時のフィルムの伸びやシワを防ぐことができる。
また、前記光照射は、連続的に行ってもよく、断続的に行ってもよい。
紫外線照射ランプによる光反応性組成物塗布層への光の照射強度は、光反応性組成物が光重合性組成物である場合、得られる重合体の重合度を左右する因子である。具体的には、紫外線の照度は、0.1〜300mW/cmであることが好ましく、1〜50mW/cmであることがより好ましい。照度が前記範囲より低いと、重合反応時間が長くなり、生産性に劣る傾向がある。また、照度が前記範囲より高いと、光重合開始剤が急激に消費されるため、重合体の低分子量化が起こる傾向がある。
また、紫外線の照射光量は、100〜600mJ/cm・min程度であることが好ましく、200〜500mJ/cm・min程度あることが好ましい。また、照射時間は、紫外線の照度や照射光量によって適宜決定することができるが、通常、10秒〜10分程度である。
積層物への光照射は、光透過性フィルム側から光を照射することが好ましい。また、支持体が光透過性を有する場合、光透過性フィルム側から照射に変えて、支持体側から光照射を行ってもよく、又は、光透過性フィルム側と支持体側の両方から光照射を行ってもよい。
また、本発明の製造方法においては、積層物に光照射して光反応物層を形成し、光反応物層含有シートを形成するものであるが、得られた光反応物層含有シートから、光透過性フィルムを剥離し、別の離型フィルムを光反応物層上に積層して、光反応物層含有シートとすることもできる。この場合使用される離型フィルムとしては、特に限定されるものではなく、公知の離型フィルムを好適に使用することができる。また、剥離した光透過性フィルムは、本発明の製造方法において、再度利用することもできる。
本発明の製造方法においては、光反応性組成物から形成される塗布層に光照射する際に、特定の剥離剤で離型処理された光透過性フィルムが当該塗布層上にあるため、未反応モノマー等の光反応性組成物中の未反応成分が飛散せず、光照射手段の汚染を防止することができる。また、光照射手段の汚染が防止されるため、光の照度の低下も防止することができる。また、光透過性フィルムを光反応物層含有シートから剥離する際には、支持体に光反応物層が密着された状態で、光透過性フィルムのみが剥がれる。
以下に、実施例および比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、これらは本発明を限定するものではない。なお、以下において「部」および「%」は、別の記載が無い限り、それぞれ「質量部」および「質量%」を示す。
製造例1(光反応性組成物の調製)
2−エチルへキシルアクリレート(2EHA)40.5質量部、イソステアリルアクリレート(ISA)40.5質量部、4−ヒドロキブチルアクリレート(4HBA)1質量部、N−ビニル−2−ピロリドン(NVP)18質量部に、光重合開始剤として、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン0.05質量部を4つロフラスコに投入し、窒素雰囲気下で紫外線に暴露することによって部分的に光重合したシロップを得た。この部分重合したシロップ100質量部に、架橋剤としてトリメチロールプロパントリアクリレート0.3質量部を均一に混合し、アクリル系粘着剤(1)(光反応性組成物)を得た。
製造例2(光反応性組成物の調製)
2−エチルへキシルアクリレート(2EHA)28.5質量部、イソステアリルアクリレート(ISA)28.5質量部、4−ヒドロキブチルアクリレート(4HBA)21質量部、イソボルニルアクリレート(IBXA)22質量部に、光重合開始剤として、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン0.05質量部を4つロフラスコに投入し、窒素雰囲気下で紫外線に暴露することによって部分的に光重合したシロップを得た。この部分重合したシロップ100質量部に、架橋剤としてトリメチロールプロパントリアクリレート0.3質量部を均一に混合し、アクリル系粘着剤(2)(光反応性組成物)を得た。
製造例3(光反応性組成物の調製)
2−エチルへキシルアクリレート(2EHA)78質量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)21.6質量部、N−ビニル−2−ピロリドン(NVP)18質量部に、光重合開始剤として、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン0.05質量部を4つロフラスコに投入し、窒素雰囲気下で紫外線に暴露することによって部分的に光重合したシロップを得た。この部分重合したシロップ100質量部に、架橋剤としてトリメチロールプロパントリアクリレート0.3質量部を均一に混合し、アクリル系粘着剤(3)(光反応性組成物)を得た。
製造例4(付加型シリコーン系剥離剤組成物の調製)
ヘキセニル基含有付加型シリコーン(商品名:LTC300B、30%トルエン溶液、東レ・ダウコーニング社製)100質量部、白金触媒(商品名:SRX212、東レ・ダウコーニング社製)1質量部、希釈溶媒としてのトルエン1500質量部、ノルマルヘキサン1500質量部を混合し、付加型シリコーン系剥離剤組成物(1)を製造した。
製造例5〜9(付加型シリコーン系剥離剤組成物の調製)
下記表1に示す組成にした以外は、製造例4と同様の方法で付加型シリコーン系剥離剤組成物(2)〜(6)を製造した。
Figure 2015151473
表1中の略記は、それぞれ以下の通りである。
LTC300B:ヘキセニル基含有付加型シリコーン(分子中にヘキセニル基を有するポリオルガノシロキサン、及び、分子中にヒドロシリル基を有するポリオルガノシロキサン架橋剤を含有する、付加型シリコーン系剥離剤、30%トルエン溶液、東レ・ダウコーニング社製)
LTC761:ヘキセニル基含有付加型シリコーン(分子中にヘキセニル基を有するポリオルガノシロキサン、及び、分子中にヒドロシリル基を有するポリオルガノシロキサン架橋剤を含有する、付加型シリコーン系剥離剤、30%トルエン溶液、東レ・ダウコーニング社製)
SRX211:ビニル基含有付加型シリコーン(30%トルエン溶液、東レ・ダウコーニング社製)
KS−847T:ビニル基含有付加型シリコーン(30%トルエン溶液、信越化学工業(株)製)
X−62−2829:ビニル基含有付加型シリコーン(30%トルエン溶液、信越化学工業(株)製)
SRX212:白金触媒(東レ・ダウコーニング社製)
CAT−PL−50T:白金触媒(信越化学工業(株)製)
実施例1
(離型処理した光透過性フィルムの作製)
マイヤーバー#6を用いて、製造例4で製造した付加型シリコーン系剥離剤組成物(1)を厚さ50μmのポリエステルフィルム(基材フィルム、商品名:ルミラーS−10、東レ社製)に塗布した後、熱風乾燥機で130℃×1分間加熱し、剥離剤層(塗布量:0.07g/m、厚さ:70nm)を有する光透過性フィルムを作製した。
(支持体の作製)
ビニル基含有シリコーン剥離剤(商品名:KS−3703、信越化学工業(株)製)92質量部、シリコンコントール剤(商品名:KS−3800、信越化学工業(株)製)8質量部、白金触媒(商品名:CAT−PL−50T、信越化学工業(株)製)3質量部、希釈溶媒としてのトルエン680質量部、ノルマルヘキサン680質量部を混合し、支持体用剥離剤溶液(1)を調整した。マイヤーバー#6を用いて、調整した支持体用剥離剤溶液(1)を厚さ50μmのポリエステルフィルム(基材フィルム、商品名:ルミラーS−10、東レ社製)に塗布した後、熱風乾燥機で130℃×1分間加熱し、剥離剤層(塗布量:0.1g/m)を有する支持体(1)を作製した。
(光反応物層含有シートの作製)
製造例1で得られたアクリル系粘着剤(1)を、前記光透過性フィルムの剥離層面にベーカー式アプリケーターを用いて、光反応後のアクリル系粘着剤層(光反応物層)の厚みが100μmとなるように塗布して塗布層を形成した。支持体(1)上の剥離剤層と前記塗布層と接するように、支持体(1)を前記塗布層上に貼り合せてサンプルを作製した。当該サンプルの光透過性フィルム側から、ブラックライトを照度5mW/cm、光量300mJ/cm・minで3分間照射して光反応を行い、光反応物層含有シートを作製した。
実施例2
実施例1の(離型処理した光透過性フィルムの作製)において、付加型シリコーン系剥離剤組成物(1)に代えて、製造例5で製造した付加型シリコーン系剥離剤組成物(2)を用いた以外は、実施例1と同様にして、光反応物層含有シートを作製した。
実施例3
実施例1の(離型処理した光透過性フィルムの作製)において、付加型シリコーン系剥離剤組成物(1)に代えて、製造例6で製造した付加型シリコーン系剥離剤組成物(3)を用い、実施例1の(光反応物層含有シートの作製)において、アクリル系粘着剤(1)に代えて、製造例2で得られたアクリル系粘着剤(2)を用い、かつ、光反応後のアクリル系粘着剤層の厚みが50μmとなるように塗布層を形成した以外は、実施例1と同様にして、光反応物層含有シートを作製した。
実施例4
実施例3の(光反応物層含有シートの作製)において、光反応後のアクリル系粘着剤層の厚みが75μmとなるように塗布層を形成した以外は、実施例3と同様にして、光反応物層含有シートを作製した。
実施例5
実施例3の(光反応物層含有シートの作製)において、光反応後のアクリル系粘着剤層の厚みが100μmとなるように塗布層を形成した以外は、実施例3と同様にして、光反応物層含有シートを作製した。
実施例6
実施例5の(光反応物層含有シートの作製)において、アクリル系粘着剤(2)の代わりにアクリル系粘着剤(3)を用いた以外は、実施例5と同様にして、光反応物層含有シートを作製した。
実施例7
(離型処理した光透過性フィルムの作製)
マイヤーバー#6を用いて、製造例4で製造した付加型シリコーン系剥離剤組成物(1)を厚さ50μmのポリエステルフィルム(基材フィルム、商品名:ルミラーS−10、東レ社製)に塗布した後、熱風乾燥機で130℃×1分間加熱し、剥離剤層(塗布量:0.07g/m、厚さ:70nm)を有する光透過性フィルムを作製した。
(支持体の作製)
ビニル基含有シリコーン剥離剤(商品名:KS−847H、30%トルエン溶液、信越化学工業(株)製)100質量部、白金触媒(商品名:CAT−PL−50T、信越化学工業(株)製)1質量部、希釈溶媒としてのトルエン1100質量部、ノルマルヘキサン1100質量部を混合し、支持体用剥離剤溶液(2)を調整した。マイヤーバー#6を用いて、調整した支持体用剥離剤溶液(2)を厚さ75μmのポリエステルフィルム(基材フィルム、商品名:ルミラーS−10、東レ社製)に塗布した後、熱風乾燥機で130℃×1分間加熱し、剥離剤層(塗布量:0.1g/m)を有する支持体(2)を作製した。
(光反応物層含有シートの作製)
製造例1で得られたアクリル系粘着剤(1)を、前記光透過性フィルムの剥離層面にベーカー式アプリケーターを用いて、光反応後のクリル系粘着剤層の厚みが100μmとなるように塗布して塗布層を形成した。支持体(2)上の剥離剤層と前記塗布層と接するように、支持体(2)を前記塗布層上に貼り合せてサンプルを作製した。当該サンプルの光透過性フィルム側から、ブラックライトを照度5mW/cm、光量300mJ/cm・minで3分間照射して光反応を行い、光反応物層含有シートを作製した。
実施例8
実施例7の(支持体の作製)において、厚さ75μmのポリエステルフィルム(基材フィルム、商品名:ルミラーS−10、東レ社製)を、厚さ50μmのポリエステルフィルム(基材フィルム、商品名:ルミラーS−10、東レ社製)にした以外は、実施例7と同様にして、光反応物層含有シートを作製した。
比較例1〜3
実施例1の(離型処理した光透過性フィルムの作製)において、付加型シリコーン系剥離剤組成物(1)の代わりに、製造例7〜9で製造した付加型シリコーン系剥離剤組成物(4)〜(6)を用いた以外は、実施例1と同様にして、光反応物層含有シートを作製した。
前記実施例及び比較例で得られた光反応物層含有シートについて以下の評価を行った。評価結果を表2に示す。
<光透過性フィルムの光反応物層に対する剥離力>
実施例及び比較例で得られた光反応物層含有シートを50mm幅に切り出し、ブラックライト照射から23℃で0.5時間保存後、引張試験機を用いて、光反応物層含有シートから光透過性フィルムを剥離する際の剥離力を測定した。剥離条件は、以下の通りである。
(剥離条件)
剥離角度:180°
引張速度:0.3m/min
測定温度:23℃
<支持体の光反応物層に対する剥離力>
光反応物層含有シートから支持体を剥離したこと以外は、前記<光透過性フィルムの光反応物層に対する剥離力>と同様の方法で剥離力を測定した。
Figure 2015151473
実施例で得られた光反応物層含有シートは、支持体の光反応物層に対する剥離力が、光透過性フィルムの光反応物層に対する剥離力より高く、かつ、光透過性フィルムの光反応物層に対する剥離力が、0.5N/50mm以下であるため、光反応物層が支持体より剥離することなく、光透過性フィルムを光反応物層から容易に剥離することができた。また、実施例で得られた光反応物層含有シートでは、光透過性フィルムを剥離した際に、光反応物層が変形することがなかった。
1 光反応物層含有シート
2 基材フィルム
3 剥離剤層
4 光透過性フィルム
5 光反応物層
6 支持体

Claims (13)

  1. 支持体、光反応性組成物を光反応させて得られる光反応物層、及び、基材フィルム上に剥離剤層を有する光透過性フィルムがこの順で貼り合わされており、前記光透過性フィルムの剥離剤層と前記光反応物層とが接している光反応物層含有シートであって、
    前記剥離剤層が、分子中に、一般式(1):
    Figure 2015151473
    (式中、nは、2〜10の整数である)
    で示される官能基を有するポリオルガノシロキサン、及び、分子中にヒドロシリル基を有するポリオルガノシロキサン架橋剤を含有する、付加型シリコーン系剥離剤組成物から形成されたものであり、
    前記光透過性フィルムの光反応物層に対する剥離力が、0.5N/50mm以下であり、
    前記支持体の光反応物層に対する剥離力が、光透過性フィルムの光反応物層に対する剥離力より高いことを特徴とする、光反応物層含有シート。
  2. 前記光反応性組成物が粘着剤用光重合性組成物であり、前記光反応物層が粘着剤層であることを特徴とする、請求項1に記載の光反応物層含有シート。
  3. 前記粘着剤用光重合性組成物が、炭素数1〜22のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートと該アルキル(メタ)アクリレートと共重合可能なモノマーを含むモノマー成分、及び、光重合開始剤を含有するアクリル系粘着剤用光重合性組成物であることを特徴とする、請求項2に記載の光反応物層含有シート。
  4. 前記モノマー成分が、炭素数1〜22のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートを70〜100質量%、及び、共重合可能なモノマーを30〜0質量%含むことを特徴とする、請求項3に記載の光反応物層含有シート。
  5. 前記基材フィルムがポリエステルフィルムであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光反応物層含有シート。
  6. 前記支持体が、剥離処理された剥離フィルムであり、支持体の剥離処理面と前記光反応物層とが接していることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光反応物層含有シート。
  7. 支持体、光反応性組成物から形成される塗布層、及び、基材フィルム上に剥離剤層を有する光透過性フィルムがこの順で、かつ、前記光透過性フィルムの剥離剤層と前記塗布層とが接するように積層している積層物を形成する工程、
    前記積層物に光照射して、前記光反応性組成物から形成される塗布層を光反応させて光反応物層を形成する工程、を含み、
    前記剥離剤層が、分子中に、一般式(1):
    Figure 2015151473
    (式中、nは、2〜10の整数である)
    で示される官能基を有するポリオルガノシロキサン、及び、分子中にヒドロシリル基を有するポリオルガノシロキサン架橋剤を含有する、付加型シリコーン系剥離剤組成物から形成されたものであることを特徴とする、光反応物層含有シートの製造方法。
  8. 前記光反応性組成物が粘着剤用光重合性組成物であり、前記光反応物層が粘着剤層であることを特徴とする、請求項7に記載の光反応物層含有シートの製造方法。
  9. 前記粘着剤用光重合性組成物が、炭素数1〜22のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートと該アルキル(メタ)アクリレートと共重合可能なモノマーを含むモノマー成分、及び、光重合開始剤を含有するアクリル系粘着剤用光重合性組成物であることを特徴とする、請求項8に記載の光反応物層含有シートの製造方法。
  10. 前記モノマー成分が、炭素数1〜22のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートを70〜100質量%、及び、共重合可能なモノマーを30〜0質量%含むことを特徴とする、請求項9に記載の光反応物層含有シートの製造方法。
  11. 前記基材フィルムがポリエステルフィルムであることを特徴とする、請求項7〜10のいずれか1項に記載の光反応物層含有シートの製造方法。
  12. 前記支持体が、剥離処理された剥離フィルムであり、支持体の剥離処理面と前記光反応物層とが接していることを特徴とする、請求項7〜11のいずれか1項に記載の光反応物層含有シートの製造方法。
  13. 請求項7〜12のいずれか1項に記載の製造方法で製造された光反応物層含有シート。
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