JP2015151132A - キャップ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】透明な上筒部12と、上筒部12の一方の開口端を塞ぐ天蓋部14とを有するキャップ1であって;上筒部12が、複数の第1の多角面20と第2の多角面22とで構成され、かつ多角面同士間に第1の稜線24と第2の稜線26とが形成された外周壁、および複数の第1の多角面21と第2の多角面23とで構成され、かつ多角面同士間に第1の谷線25と第2の谷線27とが形成された内周壁を有し;内周壁の第1の谷線25および第2の谷線27が、外周壁の第1の多角面20および第2の多角面22を、それぞれ3つの領域に分割するように外周壁側に透けて見える位置に形成されている。
【選択図】図1
Description
しかし、キャップの外周壁を、規則的に配置された数多くの多角面で構成する場合、下記のような問題が生ずる。
・キャビティの内周壁に数多くの多角面が形成された射出成形用金型は、キャビティの内周壁の形状が複雑となるため、キャップを成形した後に金型から抜きにくい。
・キャップの外周壁を構成する多角面の数が多くなると、天蓋側から見た外周形状が円形に近づくため、回動により容器本体からキャップを着脱する際に手指が滑りやすくなる。
前記多角面の少なくとも一部は、凹面とされていることが好ましい。
「透明」とは、可視光を透過することを意味する。よって、可視光を透過する点では、「半透明」は、透明に包含される。
「多角面」とは、3つ以上の角を有する面を意味する。多角面の辺は、直線に限定されず、湾曲していてもよい。また、多角面は、内方に湾曲した凹面であってもよく、外方に湾曲した凸面であってもよい。筒状部の外周壁に配置された複数の多角面の形状、サイズ等は、すべて同じであってもよく、一部または全部で異なっていてもよい。
「線条」とは、多角面同士間に形成されて、隣り合う多角面間の境界として認識できる稜線もしくは谷線、または凸条もしくは凹条を意味する。
「稜線」とは、隣り合う多角面が交わってできる山の頂部の連なりの線分を意味する。逆に「谷線」とは、隣り合う多角面が交わってできる谷の底部の連なりの線分を意味する。ここで「交わる」とは、隣り合う多角面が出会って少なくとも1つの辺を共有することを意味する。稜線および谷線は、直線に限定されず、湾曲していてもよい。
「凸条」とは、多角面の辺に沿って延びる、多角面よりも外方に突出した突起を意味する。逆に「凹条」とは、多角面の辺に沿って延びる、多角面よりも内方に窪んだ溝を意味する。凸条および凹条は、直線状のものに限定されず、湾曲していてもよい。
「第1の多角面」とは、天蓋部から離れるにしたがって筒状部の周方向の幅が狭くなる形状の多角面である。筒状部の外周壁に複数の第1の多角面が配置されている場合、第1の多角面の形状、サイズ等は、すべて同じであってもよく、一部または全部で異なっていてもよい。
「第2の多角面」とは、天蓋部から離れるにしたがって筒状部の周方向の幅が広くなる形状の多角面である。筒状部の外周壁に複数の第2の多角面が配置されている場合、第2の多角面の形状、サイズ等は、すべて同じであってもよく、一部または全部で異なっていてもよい。
「縮径部」とは、筒状部において天蓋部に接続する部分であって、天蓋部に向かうにしたがって外径が小さくされることによって、縮径部以外の筒状部本体に比べ、外周壁が筒状部の軸線方向に対して傾斜している部分を意味する。筒状部本体は、縮径部に比べて小さい傾斜角で、外周壁が筒状部の軸線方向に対して傾斜していてもよい。
「肉厚部」とは、筒状部において外周壁と内周壁とに挟まれた筒状部の厚み部分を意味する。
「対向」とは、2つの面がその少なくとも一部において平行に向き合っていることを意味する。
図1は、本発明のキャップの第1の実施形態を示す斜視図であり、図2は、側面図であり、図3は、上面図である。図1および図2における破線は、内周壁側の多角面同士間に形成された線条が外周壁側に透けて見えていることを示す。図4は、図2のIV−IV断面図であり、図5は、図2のV−V断面図である。
キャップ1は、キャップ本体10と、キャップ本体10の外壁面から外方に延設された螺合部40とが一体成形されたものである。
キャップ本体10の外径は、特に限定されないが、例えば、2〜5cmとされる。
螺合部40の外径は、特に限定されないが、例えば、3〜7cmとされる。
上筒部12は、上筒部本体12aと、天蓋部14に接続する縮径部12bとから構成される。縮径部12bは、天蓋部14に向かうにしたがって外径が小さくされることによって、上筒部本体12aに比べ、外周壁が上筒部12の軸線方向に対して傾斜している。
これにより、内周壁の第1の谷線25および第2の谷線27が、外周壁の第1の多角面20および第2の多角面22を、それぞれ3つの領域(1つのひし形面および2つの三角面)に分割するように、外周壁側に透けて見える位置に形成されることになる。
これにより、内周壁の第1の谷線35および第2の谷線37が、外周壁の第1の多角面30および第2の多角面32を、それぞれ3つの領域(1つのひし形面または五角形面および2つの三角面)に分割するように、外周壁側に透けて見える位置に形成されることになる。
外筒部44の内周壁には、容器本体のネジ部と螺合するネジ部46が形成されている。
外筒部44の外周壁には、外筒部44の周方向に直交する方向に延びる複数の凸条が周方向に複数並んで形成されたローレット部50、およびローレット部50に隣接する、凸条が形成されていない平滑部52が形成されている。
キャップ1の材料としては、例えば、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート等)、ポリスチレン等が挙げられる。
キャップ1は、例えば、金型のキャビティの内周壁および金型のコアの外周壁のそれぞれに、周方向に交互に配置された第1の多角面と第2の多角面とを同じように形成し、キャビティおよびコアを周方向に相対的にずらした状態で金型を型閉めし、キャビティとコアとの間に材料を射出し、成形することによって製造できる。
以上説明したキャップ1にあっては、上筒部本体12aが、複数の三角面で構成され、かつ三角面同士間に第1の稜線24と第2の稜線26とが形成された外周壁、および複数の三角面で構成され、かつ三角面同士間に第1の谷線25と第2の谷線27とが形成された内周壁を有し;内周壁の第1の谷線25および第2の谷線27が、外周壁の三角面を、それぞれ3つの領域(1つのひし形面および2つの三角面)に分割するように、外周壁側に透けて見える位置に形成されている。そのため、外周壁の三角面の数を多くすることなく、見かけ上、多角面が多く存在するように見せることができる。そのため、手指の滑りにくさや製造のしやすさを保ちつつ、上筒部12に宝石のカットのような意匠性を付与できる。また、内周壁の1つの谷線で2つの領域に分割されたように見える外周壁の多角面においては、外周壁側では2つの領域間で光の反射に差は見られないが、内周壁側では2つの領域(すなわち隣り合う2つの多角面)間で光の入射が異なるため、外周壁の多角面から出射する光に差が見られる。そのため、宝石のカットのようなキラキラした感じを出すことができる。
図6は、本発明のキャップの第2の実施形態を示す斜視図であり、図7は、側面図である。図6および図7における破線は、内周壁側の多角面同士間に形成された線条が外周壁側に透けて見えていることを示す。
第2の実施形態において、第1の実施形態と同じ構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
キャップ2は、キャップ本体10と、キャップ本体10の外壁面から外方に延設された螺合部40とが一体成形されたものである。
これにより、内周壁の第1の谷線25および第2の谷線27が、外周壁の多角面60を3つの領域(3つの三角面)に分割するように、外周壁側に透けて見える位置に形成されることになる。
これにより、内周壁の第1の谷線35および第2の谷線37が、外周壁の多角面70を3つの領域(1つの台形面および2つの三角面)に分割するように、外周壁側に透けて見える位置に形成されることになる。
キャップ2は、例えば、金型のキャビティの内周壁に周方向に配列した複数の四角面を形成し、金型のコアの外周壁に周方向に交互に配置された第1の多角面と第2の多角面とを形成し、金型を型閉めし、キャビティとコアとの間に材料を射出し、成形することによって製造できる。
以上説明したキャップ2にあっては、上筒部本体12aが、複数の多角面60(四角面)で構成され、かつ多角面60同士間に稜線62が形成された外周壁、および複数の三角面で構成され、かつ三角面同士間に第1の谷線25と第2の谷線27とが形成された内周壁を有し;内周壁の第1の谷線25および第2の谷線27が、外周壁の多角面60を、それぞれ3つの領域(3つの三角面)に分割するように、外周壁側に透けて見える位置に形成されている。そのため、外周壁の多角面60の数を多くすることなく、見かけ上、多角面が多く存在するように見せることができる。そのため、手指の滑りにくさや製造のしやすさを保ちつつ、上筒部12に宝石のカットのような意匠性を付与できる。また、内周壁の1つの谷線で2つの領域に分割されたように見える外周壁の多角面においては、外周壁側では2つの領域間で光の反射に差は見られないが、内周壁側では2つの領域(すなわち隣り合う2つの多角面)間で光の入射が異なるため、外周壁の多角面から出射する光に差が見られる。そのため、宝石のカットのようなキラキラした感じを出すことができる。
図8は、本発明のキャップの第3の実施形態を示す斜視図であり、図9は、側面図である。図8および図9における破線は、内周壁側の多角面同士間に形成された線条が外周壁側に透けて見えていることを示す。
第3の実施形態において、第1の実施形態および第2の実施形態と同じ構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
キャップ3は、キャップ本体10と、キャップ本体10の外壁面から外方に延設された螺合部40とが一体成形されたものである。
これにより、内周壁の谷線63が、外周壁の多角面60を2つの領域(2つの四角面)に分割するように、外周壁側に透けて見える位置に形成されることになる。
これにより、内周壁の谷線73が、外周壁の多角面70を2つの領域(2つの四角面)に分割するように、外周壁側に透けて見える位置に形成されることになる。
キャップ3は、例えば、金型のキャビティの内周壁および金型のコアの外周壁のそれぞれに、周方向に配列された四角面を同じように形成し、キャビティおよびコアを周方向に相対的にずらした状態で金型を型閉めし、キャビティとコアとの間に材料を射出し、成形することによって製造できる。
以上説明したキャップ3にあっては、上筒部本体12aが、複数の多角面60(四角面)で構成され、かつ多角面60同士間に稜線62が形成された外周壁、および多角面61(四角面)で構成され、かつ多角面61同士間に谷線63が形成された内周壁を有し;内周壁の谷線63が、外周壁の多角面60を、それぞれ2つの領域(2つの四角面)に分割するように、外周壁側に透けて見える位置に形成されている。そのため、外周壁の多角面60の数を多くすることなく、見かけ上、多角面が多く存在するように見せることができる。そのため、手指の滑りにくさや製造のしやすさを保ちつつ、上筒部12に宝石のカットのような意匠性を付与できる。また、内周壁の1つの谷線で2つの領域に分割されたように見える外周壁の多角面においては、外周壁側では2つの領域間で光の反射に差は見られないが、内周壁側では2つの領域(すなわち隣り合う2つの多角面)間で光の入射が異なるため、外周壁の多角面から出射する光に差が見られる。そのため、宝石のカットのようなキラキラした感じを出すことができる。
なお、本発明のキャップは、透明な筒状部と筒状部の一方の開口端を塞ぐ天蓋部とを有し、筒状部が複数の多角面で構成された外周壁および内周壁を有し、内周壁の線条の一部または全部が、外周壁の多角面を分割するように外周壁側に透けて見える位置に形成されているものであればよく、図示例の実施形態のものに限定はされない。
また、螺合部40におけるネジ部の形成箇所は、図示例のように螺合部40の外筒部44の内周壁に限定されず、螺合部40の外筒部44の外周壁であってもよい。
また、本発明のキャップは、容器本体の口部に着脱可能に取り付けられキャップであればよく、計量キャップに限定はされない。
また、本発明のキャップは、縮径部を有するものに限定はされず、縮径部を有しなくてもよい。
また、天蓋部は、図示例のような平面形状に限定はされず、軸線方向に漸次縮径する半球形状であってもよい。
また、図示例では、上筒部本体の外周壁の第1の多角面が凹面とされていたが、第2の多角面が凹面とされいてもよく、両方が凹面とされいてもよい。また、縮径部の外周壁の第1の多角面および第2の多角面の一方または両方が凹面とされていてもよい。また、凹面は、内方に向かって凹んだ面であればよく、その形状は特に限定はされない。
また、内周壁の多角面同士間に形成された線条は、図示例の谷線に限定はされず、凸条であってもよく、凹条であってもよい。
2 キャップ
3 キャップ
10 キャップ本体
12 上筒部(筒状部)
12a 上筒部本体
12b 縮径部
12c 肉厚部
14 天蓋部
16 下筒部
20 第1の多角面
21 第1の多角面
22 第2の多角面
23 第2の多角面
24 第1の稜線
25 第1の谷線
26 第2の稜線
27 第2の谷線
30 第1の多角面
31 第1の多角面
32 第2の多角面
33 第2の多角面
34 第1の稜線
35 第1の谷線
36 第2の稜線
37 第2の谷線
40 螺合部
42 段部
44 外筒部
46 ネジ部
50 ローレット部
52 平滑部
60 多角面
61 多角面
62 稜線
63 谷線
70 多角面
71 多角面
72 稜線
73 谷線
Claims (7)
- 透明な筒状部と、前記筒状部の一方の開口端を塞ぐ天蓋部とを有し、
前記筒状部が、複数の多角面で構成され、かつ多角面同士間に線条が形成された外周壁、および複数の多角面で構成され、かつ多角面同士間に線条が形成された内周壁を有し、
前記内周壁の線条の一部または全部が、前記外周壁の多角面を分割するように前記外周壁側に透けて見える位置に形成されている、キャップ。 - 前記外周壁および前記内周壁が、前記筒状部の周方向に交互に配置された、前記天蓋部から離れるにしたがって前記筒状部の周方向の幅が狭くなる第1の多角面と、前記天蓋部から離れるにしたがって前記筒状部の周方向の幅が広くなる第2の多角面とで構成されている、請求項1に記載のキャップ。
- 前記外周壁および前記内周壁のうち、
一方が、前記筒状部の周方向に交互に配置された、前記天蓋部から離れるにしたがって前記筒状部の周方向の幅が狭くなる第1の多角面と、前記天蓋部から離れるにしたがって前記筒状部の周方向の幅が広くなる第2の多角面とで構成され、
他方が、複数の四角面で構成されている、
請求項1に記載のキャップ。 - 前記外周壁および前記内周壁が、複数の四角面で構成されている、請求項1に記載のキャップ。
- 前記第1の多角面および前記第2の多角面が、三角面または台形面である、請求項2または3に記載のキャップ。
- 前記多角面の少なくとも一部が、凹面とされた、請求項1〜5のいずれか一項に記載のキャップ。
- 前記筒状部が、前記天蓋部に向かうにしたがって外径が小さくされた縮径部を有し、
前記縮径部が、複数の多角面で構成され、かつ多角面同士間に線条が形成された外周壁、および複数の多角面で構成され、かつ多角面同士間に線条が形成された内周壁を有し、
前記縮径部の内周壁の線条が、前記縮径部の外周壁の一部または全部の多角面を分割するように前記縮径部の外周壁側に透けて見える位置に形成されている、請求項1〜6のいずれか一項に記載のキャップ。
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