JP2015150908A - ブレーキシステム、及び車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】安定してブレーキ系統の切り替えを行って、十分な制動力を得ることが可能なブレーキシステム、及び車両を提供する。
【解決手段】第一ブレーキ指令EB1に応じた第一圧力を発生するブレーキ制御装置22と、ブレーキ制御装置22とは別系統に設けられ、第二ブレーキ指令EB2に応じた第二圧力を発生する圧力発生部26と、第一圧力又は第二圧力の空気によって車両本体の制動を行う基礎ブレーキ装置21と、ブレーキ制御装置22よりも圧力発生部26に近接して設けられ、第一圧力と第二圧力で空気が導入される互いに隔離された第一空気室及び第二空気室が形成され、これら第一圧力と第二圧力とのうち圧力の高い一方を選択するとともに、導入された空気よりも大流量の空気を、該圧力の高い一方の圧力で出力ポートから出力して基礎ブレーキ装置21に導入する中継弁31と、を備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は車両に用いられるブレーキシステム、及びブレーキシステムを備えた車両に関する。
従来からの交通手段として、車輪によってレール上を走行する鉄道車両や、案内レールによって案内されながらゴムタイヤによって軌道上を走行する軌道系交通システム(新交通システムやAPM(Automated People Mover)と呼ばれる)の車両等が知られている。
これらの車両には、車輪、ゴムタイヤに制動力を与えるブレーキシステムが設けられている。そして、車両のブレーキシステムには、一般に、空気タンクに蓄えた空気の圧力を用いてブレーキシリンダ等を制御することで制動力を調整する空気ブレーキが採用されている。
ここで、特許文献1には新幹線車両用のブレーキシステムが記載されている。このブレーキシステムでは、地震発生時等の非常時に車両の空走時間を短縮するために、非常ブレーキの作動時に複式逆止弁を介して通常のブレーキ系統とは別系統のブレーキを作動させる構成が開示されている。
なお、空走時間とは、特許文献1にも記載されているように、ブレーキシリンダの圧力が所定の圧力まで高まってブレーキが利き始めるまでのタイムラグを示す。
特開2012−11984号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたブレーキシステムでは、複式逆止弁によってブレーキ系統を切り替えるようになっている。この複式逆止弁はその構造上、一の系統からのブレーキ指令の圧力空気の流路と、他の系統からのブレーキ指令の圧力空気の流路とが連通してしまい、互いのブレーキ指令が機能しなくなってしまう可能性がある。また、これら二つの系統からの空気の圧力が略同一となっている場合には、二つの系統からの空気の流路を切り替える部品が鳴動してしまい、複式逆止弁の動作が不安定となって十分に機能を発揮できない可能性がある。さらに、このように鳴動が生じると、ブレーキを作動させるための空気の圧力上昇に時間を要してしまい、必要な制動力を得ることが難しいといった問題も生じる。
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、安定してブレーキ系統の切り替えを行って、十分な制動力を得ることが可能なブレーキシステム、及び車両を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は以下の手段を採用している。
即ち、本発明の一の態様としてのブレーキシステムは、第一ブレーキ指令に応じた第一圧力を発生する第一圧力発生部と、前記第一圧力発生部とは別系統に設けられ、第二ブレーキ指令に応じた第二圧力を発生する第二圧力発生部と、前記第一圧力又は前記第二圧力の空気によって車両本体の制動を行う基礎ブレーキ装置と、前記第一圧力発生部よりも前記第二圧力発生部に近接して設けられ、前記第一圧力と前記第二圧力で空気が導入される互いに隔離された制御用空気室が形成され、これら第一圧力と第二圧力とのうち圧力の高い一方を選択するとともに、導入された空気よりも大流量の空気を、該圧力の高い一方の圧力で出力ポートから出力して前記基礎ブレーキ装置に導入する中継弁と、を備えている。
このようなブレーキシステムによれば、中継弁を用いて、第一ブレーキ指令と第二ブレーキ指令との切り替えを行うようになっている。ここで中継弁では、各制御用空気室は互いに隔離された構造となっているため、これら制御用空気室同士が連通することはない。即ち、第一圧力の空気と第二圧力の空気とが混合することはなく、第一ブレーキ指令と第二ブレーキ指令とを明確に切り分け、いずれかの指令の圧力に応じて基礎ブレーキ装置を動作させることができる。そして例えば非常時には、より中継弁に近接して設けられた第二圧力発生部からの第二ブレーキ指令に基づき、制動力を作用させることで基礎ブレーキ装置のレスポンスを向上させることができ、車両本体の空走時間を低減することができる。
また、中継弁を設けることで、制御用空気室に導入される空気量よりも大流量の空気を基礎ブレーキ装置に出力できるため、簡易な構成で、車両本体の空走時間を低減することが可能となる。
さらに、上記のブレーキシステムでは、前記中継弁は、同一の受圧面積を有し、厚さ方向に互いに離間して配されて該厚さ方向に移動可能な第一膜板及び第二膜板と、前記第一膜板及び第二膜板を支持するとともに、前記制御用空気室として、これら膜板同士の間に前記第一圧力で空気が導入される第一空気室を形成し、かつ、前記制御用空気室として、第二膜板との間に前記第二圧力で空気が導入される第二空気室を形成するケーシングと、前記第一膜板及び前記第二膜板よりも小さい受圧面積を有し、前記ケーシングに支持されて、前記厚さ方向に移動可能となっており、前記第一膜板との間に前記第一空気室及び前記第二空気室と隔離された増圧用空気室を形成するとともに、前記厚さ方向に前記第一空気室とは離間する側に前記出力ポートに連通するフィードバック室を形成する増圧用膜板と、前記第一膜板、前記第二膜板、及び前記増圧用膜板の受圧に応じて、前記厚さ方向に移動し、前記出力ポートの開放を行う開閉部と、前記増圧用空気室と前記出力ポートとを連通するフィードバックラインと、前記フィードバックラインに設けられて、前記増圧用空気室を前記出力ポートに連通するか、又は大気に開放するかを切り替え可能な切替弁と、を有していてもよい。
このように、切替弁によって増圧用空気室と出力ポートとを連通した場合には、出力ポートから出力される圧力と第一膜板(又は第二膜板)が受圧する圧力である第一空気室(又は第二空気室)の圧力とがバランスすると、第一膜板の受圧圧力が見かけ上ゼロとなり、開閉部が初期位置に戻って出力ポートが閉塞される。一方で、切替弁によって増圧用空気室が大気開放されると、第一膜板(又は第二膜板)が受圧する圧力である第一空気室(又は第二空気室)の圧力に基づく開閉部を移動させる力と、増圧用膜板が受圧する圧力であるフィードバック室からの圧力に基づく開閉部を移動させる力とがバランスするまで出力ポートが開放を維持することになる。ここで、増圧用膜板は第一膜板よりも受圧面積が小さくなっていることにより、開閉部を移動させる力がバランスする状態は、フィードバック室の圧力である出力ポートからの圧力の方が、第一空気室(又は第二空気室)の圧力よりも大きくなった状態である。従って、このように増圧用空気室を形成し、増圧機能を中継弁に持たせることで、増圧用膜板の受圧面積を適宜選択して、基礎ブレーキ装置への出力圧力を調整可能となる。従って、非常時等には、急激に大きな制動力を車両本体に作用させる等が可能となり、非常時に空走時間を短縮することが可能となる。
また、上記のブレーキシステムは、操作信号が入力されない場合には、前記増圧用空気室を前記出力ポートに連通し、前記操作信号が入力された場合には、前記増圧用空気室を大気開放するように前記切替弁を切り替える制御部をさらに備えていてもよい。
このように制御部を設けることで、例えば地震発生等に基づく操作信号が入力されるように予め設定しておくことによって、中継弁での増圧を行うか否かを自動で判断可能となり、安全性の向上につながる。
また、上記のブレーキシステムでは、前記制御部は、前記車両本体への電力供給が停止した際に、前記増圧用空気室を大気開放するように前記切替弁を切り替えてもよい。
仮に非常時に停電等が発生し、車両本体への電力供給が停止した際には、増圧用空気室を大気開放することで、急激に大きな制動力を車両本体に作用させる等が可能となる。よって非常時に空走時間を短縮することができ、フェールセーフの機能をブレーキシステムに付加することができる。
また、上記のブレーキシステムでは、前記第二圧力発生部は、前記車両本体に設けられて該車両本体の重量を検知するブレーキコントロールユニットから受信した車両重量情報に応じた前記第二ブレーキ指令によって、前記第二圧力を発生してもよい。
このようにすることで、第二ブレーキ指令によって車両本体を制動する際には、車両本体の重量に応じた制動力を基礎ブレーキ装置で発生させることが可能となる。従って、車両本体の重量によらず、空走時間の短縮が可能である。
さらに、本発明の一の態様としての車両は、軌道、又は、走行路上を走行可能な車体及び走行台車を有する車両本体と、前記走行台車の制動を行う上記のブレーキシステムと、を備えている。
このような車両によると、中継弁が設けられたブレーキシステムによって、例えば非常時には、より中継弁に近接して設けられた第二圧力発生部からの第二ブレーキ指令に基づき、制動力を作用させることで基礎ブレーキ装置のレスポンスを向上させることができ、車両本体の空走時間を低減することができる。また。中継弁によって、制御用空気室に導入される空気量よりも大流量の空気を基礎ブレーキ装置に出力できるため、簡易な構成で、車両本体の空走時間を低減することが可能となる。
また、前記車両では、前記走行台車は、前記車体に複数設けられ、前記ブレーキシステムは、前記走行台車の各々に一つずつ設けられていてもよい。
このようにすることで、ブレーキシステムを各走行台車に近接して設けることができるため、基礎ブレーキ装置のレスポンスを向上させ空走時間をさらに短縮することができる。
上記のブレーキシステム、及び車両によれば、中継弁によって第一ブレーキ指令と第二ブレーキ指令とを切り替えることで、安定してブレーキ系統の切り替えを行って、十分な制動力を得ることが可能である。
本発明の第一実施形態に係る車両を示す概略図である。 本発明の第一実施形態に係る車両が備えるブレーキシステムを示すブロック図である。 本発明の第一実施形態に係る車両が備えるブレーキシステムの中継弁を模式的に示す図であって、第二ブレーキ指令が優位である場合を示し、(a)は出力ポートが開放されている場合を示し、(b)は出力ポートが閉塞されている場合を示す。 本発明の第一実施形態に係る車両が備えるブレーキシステムの中継弁を模式的に示す図であって、仮に第一ブレーキ指令が優位である場合を示し、(a)は出力ポートが開放されている場合を示し、(b)は出力ポートが閉塞されている場合を示す。 本発明の第一実施形態に係る車両が備えるブレーキシステムにおいて、第二ブレーキ指令が中継弁に入力されてからの経過時間と、出力ポートからの出力圧力との関係を示すグラフである。 本発明の第二実施形態に係る車両が備えるブレーキシステムの中継弁を模式的に示す図であって、(a)は非増圧時を示し、(b)は増圧時を示す。 本発明の第二実施形態に係る車両が備えるブレーキシステムにおいて、第二ブレーキ指令が中継弁に入力されてからの経過時間と、出力ポートからの出力圧力との関係を示すグラフである。
〔第一実施形態〕
以下、本発明の第一実施形態に係る車両1について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、車両1は、例えば鉄道車両等である。
車両1は、軌道上を走行可能な車両本体2と、車両本体2に設けられたブレーキシステム10とを備えている。
車両本体2は、本実施形態では複数両が互いに連結されて構成されている。以下、車両本体2は、一両分の車両本体2を示すものとする。
車両本体2は、軌道に設けられたレール(不図示)上を転動する車輪12aを有する走行台車12と、走行台車12に支持された車体11とを備えている。
図2に示すように、ブレーキシステム10は、走行台車12に制動力を付与する基礎ブレーキ装置21と、第一ブレーキ指令EB1及び第二ブレーキ指令EB2を発生させる指令発生装置23と、第一ブレーキ指令EB1によって第一圧力P1を発生させるブレーキ制御装置22(第一圧力発生部)とを備えている。
また、このブレーキシステム10は、指令発生装置23からの第一ブレーキ指令EB1と第二ブレーキ指令EB2とのうちから一のブレーキ指令を選択して基礎ブレーキ装置21の動作を制御する指令選択装置24と、指令選択装置24とブレーキ制御装置22との間に設けられた滑走防止弁29と、指令選択装置24に圧縮空気を供給する空気源25とを備えている。
基礎ブレーキ装置21は、例えば増圧シリンダを有するディスクブレーキや踏面ブレーキ等であって、走行台車12毎に、車両本体2毎に、又は、車輪12a毎に設けられている。
指令発生装置23は、例えば第一ブレーキ指令EB1として常用ブレーキ指令及び非常ブレーキ指令を発生させ、第二ブレーキ指令EB2として非常ブレーキ指令のみを発生させる。
本実施形態では、指令発生装置23として、第一ブレーキ指令EB1を発生させる第一指令発生装置23Aと、第二ブレーキ指令EB2を発生させる第二指令発生装置23Bとが設けられている。
ブレーキ制御装置22は、空気源25又は、空気源25とは異なる不図示の空気源からの空気を調整して第一ブレーキ指令EB1に応じた第一圧力P1を発生する。第一圧力P1は、第一ブレーキ指令EB1が、常用ブレーキ指令である場合と非常ブレーキ指令である場合とで異なる値となるように設定されている。例えば、非常ブレーキ指令の場合は、より大きな制動力を基礎ブレーキ装置21で発生させるように、第一圧力P1がより大きな値に設定されている。
ここで、図1に示すように、車両本体2には、車体11と走行台車12との間に設けられた空気バネ41と、空気バネ41の変位から車体11の重量を検知するブレーキコントロールユニット42(以下、BCU42)が設けられている。第一圧力P1は、このBCU42からの信号、及び車両本体2の走行速度の検知信号を受けて、車両本体2を所定距離で停止可能な制動力を基礎ブレーキ装置21に発生させるような圧力に調整される。
滑走防止弁29は、各車輪12a間の速度差を基に車輪12aの滑走を検知する滑走検知装置(不図示)によって操作され、車輪12aの滑走を防止するようにブレーキ制御装置22から出力される第一圧力P1を低下させる。
空気源25は、空気タンクであって、圧縮空気が貯留されている。
次に、指令選択装置24について説明する。
指令選択装置24は、空気源25からの圧縮空気の圧力を調整する圧力調整弁27、及び、圧力調整弁27からの圧縮空気の流路を開閉可能な電磁弁28を有する圧力発生部26(第二圧力発生部)と、電磁弁28を通過した圧縮空気及び、滑走防止弁を通過した圧縮空気が導入される中継弁31とを備えている。
圧力調整弁27は、空気源25から出力される圧力を、第二ブレーキ指令EB2に応じた第二圧力P2となるように減圧する。
電磁弁28は、圧力調整弁27から中継弁31に、第二圧力P2を出力するか否かの切り替えを行う。
ここで、中継弁31とブレーキ制御装置22とは空気通路L1によって接続されており、中継弁31と圧力発生部26における圧力調整弁27とは中途位置に電磁弁28が設けられた空気通路L2で接続されている。そして空気通路L1に比べ、空気通路L2の長さの方が短くなっており、即ち、ブレーキ制御装置22よりも圧力発生部26における圧力調整弁27の方が、より中継弁31と近接して設けられている。
中継弁31には、空気通路L1及び空気通路L2が接続されて第一圧力P1及び第二圧力P2で空気が導入されるとともに、圧力発生部26と空気源25との間の空気通路L3から分岐するように設けられた空気通路L4によって空気源25からの圧縮空気が直接導入されるようになっている。
図3に示すように、この中継弁31は、互いに離間して配置された第一膜板51及び第二膜板52と、これら第一膜板51及び第二膜板52を支持するケーシング54と、第一膜板51及び第二膜板52を貫通するようにケーシング54に対して相対移動可能に設けられた開閉部55とを備えている。
ケーシング54は内部が円筒状の部材であって、内部に空間Sが画成されている。さらに、ケーシング54の周面に開口し、空間Sとケーシング54の外部と連通する出力用開口部54aが形成されている。この出力用開口部54aには、基礎ブレーキ装置21に接続されて空間Sと基礎ブレーキ装置21とを連通する空気通路L5が接続されている。
第一膜板51及び第二膜板52は、略同一形状の板状をなす部材であって、例えば樹脂等によって形成されている。これら第一膜板51及び第二膜板52は、自身の厚さ方向に互いに離間してケーシング54内の空間Sに配され、外周縁がケーシング54の内面に固定されている。そして、これら第一膜板51及び第二膜板52では、その厚さ方向の両側の表面が圧力を受ける受圧面51a、52aとなっており、受圧面51a、52aが圧力を受けることで厚さ方向に撓むように移動する。
また、第二膜板52は、受圧面52aが圧力を受けない状態で、第一膜板51の受圧面51aに接触せず、一方で、受圧面52aが圧力を受けた際に第一膜板51に接触するように、部材53が受圧面52aに設けられている。
第一膜板51は出力用開口部54aに近接する位置に配され、第二膜板52は、第一膜板51に対して出力用開口部54aが形成された側と厚さ方向に反対側に配されている。そして、これら第一膜板51及び第二膜板52によってケーシング54の空間Sを厚さ方向に三つの空間に分割している。
即ち、三つの空間は、第一膜板51とケーシング54との間のフィードバック室SF、第一膜板51と第二膜板52との間の第一空気室S1(制御用空気室)、第二膜板52とケーシング54との間の第二空気室S2(制御用空気室)に分割されている。
ここで、フィードバック室SF側を厚さ方向の一方側とし、第二空気室S2側を厚さ方向の他方側とする。
ここで、フィードバック室SFよりも厚さ方向の一方側には出力室SOが設けられ、さらに出力室SOよりも厚さ方向の一方側には給気室SSが設けられている。よって、実際には、空間Sは、厚さ方向に五つの空間に分割されているが、フィードバック室SFと出力室SOとは連通しており、また、後述する開閉部55の動作によって、出力室SOと給気室SSとが連通可能であるため、空間Sは三つの空間に分割されているとした。なお、出力用開口部54aは、出力室SOに対応する位置のケーシングの外面に形成されている。
第一空気室S1に対応する位置のケーシング54の外面には空気通路L1が接続されて、ケーシング54に形成された第一開口部54bによって第一空気室S1とブレーキ制御装置22とが連通している。
第二空気室S2に対応する位置のケーシング54の外面には空気通路L2が接続されて、ケーシング54に形成された第二開口部54cによって第二空気室S2と圧力発生部26とが連通している。
給気室SSに対応する位置のケーシング54の外面には空気通路L4が接続されて、出力用開口部54aよりも厚さ方向の一方側でケーシング54に形成された導入用開口部54dによって給気室SSと空気源25とが連通している。
開閉部55は、厚さ方向に延びるとともに厚さ方向にケーシング54に対して進退可能に設けられた棒状をなすピストン58と、給気室SS内に配されてピストン58が挿入される出力ポート59aが形成されたポート形成部材59と、ピストン58の進退に伴って進退する押圧部材61と、ポート形成部材59と第一膜板51との間に設けられた付勢部材62とを有している。
ピストン58は、第一膜板51、第二膜板52、ポート形成部材59、及び付勢部材62を厚さ方向に貫通するようにして設けられている。またこのピストン58は、第一膜板51を貫通する位置で、第一膜板51に固定されている。
一方で、このピストン58は、第二膜板52との間、及び、付勢部材62との間で摺動可能に支持されている。この摺動部分にはパッキン63等が設けられており、第一空気室S1と第二空気室S2との間で空気の行き来が無いように、第一空気室S1と第二空気室S2とを隔離するような構造となっている。
また、ピストン58には、内部に空気が流通可能となるように厚さ方向に中空状の部材となっている。そしてケーシング54の厚さ方向の他方側に形成されてケーシング54の内外を連通する排気開口部54eを介して、出力室SOの空気をケーシング54の外部に排出可能としている。
付勢部材62は、出力用開口部54aと第一膜板51との間の厚さ方向位置でフィードバック室SF内に配されて、ケーシング54の内面に固定された本体部62bと、本体部62bと第一膜板51との間に介在されて、第一膜板51に付勢力を付与するバネ部材62aを有している。
なお、本実施形態ではこのバネ部材62aはコイルバネとなっているが、これに限定されるものではない。
バネ部材62aは、第一膜板51が厚さ方向に撓んだ際に、撓みの無い状態に戻す方向に第一膜板51に付勢力を付与するようになっている。
ポート形成部材59は、出力用開口部54aと導入用開口部54dとの間の厚さ方向位置で、ケーシング54の内面に固定されているとともに、ピストン58が厚さ方向の一方側に移動すると出力ポート59aが開放し、ピストン58が厚さ方向の他方側に移動すると出力ポート59aが閉塞するように設けられている。
押圧部材61は、ピストン58に厚さ方向の一方側から接触するように設けられている。またこの押圧部材61には、ポート形成部材59に接触するように押圧力を作用させるバネ部材61aを有している。
なお、本実施形態ではこのバネ部材61aはコイルバネとなっているが、これに限定されるものではない。
次に、中継弁31の動作について説明する。
図3(a)に示すように、第一空気室S1にブレーキ制御装置22から第一圧力P1で空気が導入される。また、第二空気室S2に圧力発生部26から第二圧力P2で空気が導入される。本実施形態では第二圧力P2の方が第一圧力P1よりも高圧に設定されているため、第一膜板51及び第二膜板52は厚さ方向一方側に向かって共に撓むように変形する。
すると、第一膜板51の受圧面51aに第二膜板52の受圧面52aに設けられた部材53が接触する。
そしてこの状態では、ピストン58には第一膜板51から第一圧力P1が作用して、ピストン58が厚さ方向の一方側へ移動される。これと同時に、第二膜板52からは第二圧力P2と第一圧力P1との差分が部材53及び第一膜板51を介して作用する。即ち、ピストン58にはトータルで第二圧力P2に応じた力が作用して、この力で、ピストン58が厚さ方向一方側に持ち上げられる。
これによって、出力ポート59aが開放され、空気源25に連通する導入用開口部54dと、基礎ブレーキ装置21に連通する出力用開口部54aとが連通し、空気源25からの圧縮空気が基礎ブレーキ装置21に流入することになる。
その後は、図3(b)に示すように、フィードバック室SF内の圧力が、ピストン58に作用する第二圧力P2と等しくなると、即ち、基礎ブレーキ装置21に込められる圧力が第二圧力P2と等しくなると、第一膜板51、部材53、及び、第二膜板52が厚さ方向他方側に押され、押圧部材61がピストン58に接触しつつ、ピストン58が厚さ方向の他方側に移動する。
すると、出力ポート59aが閉塞され、空気源25に連通する導入用開口部54dと、基礎ブレーキ装置21に連通する出力用開口部54aとの接続が解除され、基礎ブレーキ装置21に導入される空気の流路が遮断され、車両本体2への制動力が生じなくなる。
一方で、本実施形態とは逆に、仮に第一圧力P1の方が第二圧力P2よりも大きくなっている場合は、図4(a)に示すように、第一圧力P1によって第一膜板51が厚さ方向の一方側に撓み、ピストン58を厚さ方向の一方側に押し上げることで、出力ポート59aを開放する。この際、第二膜板52の部材53は第一膜板51に接触することはなく、ピストン58には第一圧力P1による力のみが作用することになる。
そして、図4(b)に示すように、フィードバック室SF内の圧力が、ピストン58に作用する第一圧力P1と等しくなると、即ち、基礎ブレーキ装置21に込められる圧力が第一圧力P1と等しくなると、第一膜板51が厚さ方向他方側に押され、押圧部材61がピストン58に接触しながら、ピストン58が厚さ方向の他方側に移動する。
すると、出力ポート59aが閉塞され、空気源25に連通する導入用開口部54dと、基礎ブレーキ装置21に連通する出力用開口部54aとの接続が解除され、基礎ブレーキ装置21での制動力が生じなくなる。
このような車両1によると、ブレーキシステム10では、中継弁31を用いて第一ブレーキ指令EB1と第二ブレーキ指令EB2との切り替えを行うようになっている。
ここで中継弁31では、第一空気室S1と第二空気室S2とが互いに隔離された構造となっているため、これらが連通することはない。即ち、第一圧力P1の空気と第二圧力P2の空気とが混合することはなく、第一ブレーキ指令EB1と第二ブレーキ指令EB2とを明確に切り分け、第一ブレーキ指令EB1と第二ブレーキ指令EB2のうちのいずれかのブレーキ指令の圧力に応じて基礎ブレーキ装置21を動作させることができる。
具体的には、仮に中継弁31に代えて複式逆止弁を設けた場合には、第一圧力P1と第二圧力P2とが入力された際に、第一ブレーキ指令EB1と第二ブレーキ指令EB2の経路を切り替える部品が鳴動し、第一圧力P1の空気と第二圧力P2の空気とが混合してしまう可能性がある。この場合には、図5の破線に示すように、基礎ブレーキ装置21に込められる圧力が上下に変動を繰り返し、基礎ブレーキ装置21を作動させるための空気の圧力上昇に時間を要してしまい、速やかに必要な制動力を基礎ブレーキ装置21で得ることが難しいといった問題が生じる。
この点、本実施形態では、第一空気室S1と第二空気室S2とが隔離されており、複式逆止弁のように鳴動する可能性のある部品は設けられていない。よって、図5の実線に示すように、圧力上昇が速やかに、円滑に行われ、必要な制動力を速やかに基礎ブレーキ装置21に発生させることができる。
そして、中継弁31は、ブレーキ制御装置22よりも圧力発生部26における圧力調整弁27の方に、より短い空気通路L1で接続されているため、基礎ブレーキ装置21での制動力の発生のレスポンスを向上することができる。よって、車両本体2の空走時間を低減することができる。
また。中継弁31を設けることで、空気源25からの圧縮空気を基礎ブレーキ装置21に直接導入することが可能となる。よって、第一空気室S1及び第二空気室S2に導入される空気量よりも大流量の空気を基礎ブレーキ装置21に出力できるため、簡易な構成で、車両本体2の空走時間を低減することが可能となる。
さらに、ブレーキ指令としての第一圧力P1、第二圧力P2を発生させる際の空気流量を小さく抑えることで、空気通路L1、L2、L3の径を小さく抑えることが可能となるため、車両本体2の重量軽減にもつながる。
また、指令選択装置24が走行台車12の各々に一つずつ設けられている場合には、ブレーキシステム10を各走行台車12により近接して設けることができるため、基礎ブレーキ装置21のレスポンスを向上させ、車両本体2の空走時間をさらに低減することができる。
本実施形態の車両1によると、中継弁31によって第一ブレーキ指令EB1と第二ブレーキ指令EB2とを切り替えることで、安定してブレーキ系統の切り替えを行って、十分な制動力を得ることが可能である。
なお、本実施形態では、滑走防止弁29は、指令選択装置24に一体化してもよく、この場合、ブレーキシステム10全体の小型化を図ることができる。
〔第二実施形態〕
以下、本発明の第二実施形態に係る車両1Aについて説明する。
なお、第一実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付して詳細説明を省略する。
図6に示すように、本実施形態では、ブレーキシステム10Aにおける中継弁31Aが第一実施形態とは異なっている。
中継弁31Aは、第一膜板51、第二膜板52、ケーシング54、及び開閉部55に加え、ケーシング54内に増圧用空気室SPを形成する増圧用膜板71と、増圧用空気室SPと出力用開口部54aとを連通するフィードバックライン72と、フィードバックライン72に設けられた切替弁73と、切替弁73を制御する弁制御装置74(制御部)をさらに有している。
増圧用膜板71は、第一膜板51及び第二膜板52と同様に、例えば樹脂等によって形成されている。この増圧用膜板71は、第一膜板51と出力用開口部54aとの間の厚さ方向の位置でケーシング54内の空間Sに配され、外周縁がケーシング54の内面に固定されている。また、増圧用膜板71にはピストン58が貫通しているとともに、貫通する位置でピストン58に固定されている。
さらに、この増圧用膜板71は、その厚さ方向の両側の表面が圧力を受ける受圧面71aとなっており、受圧面71aが圧力を受けることで厚さ方向に撓むように移動する。この受圧面71aは、第一膜板51及び第二膜板52に比べて受圧面積が小さくなっている。
このようにして増圧用膜板71は、第一空気室S1とフィードバック室SFとの間に、第一空気室S1、第二空気室S2、及びフィードバック室SFとは隔離された増圧用空気室SPを形成している。
ここで、本実施形態では付勢部材62は、出力用開口部54aと増圧用膜板71との間の厚さ方向位置で、フィードバック室SF内に配されてケーシング54の内面に固定されている。また、バネ部材62aは、本体部62bと増圧用膜板71との間に介在されている。
フィードバックライン72は、出力用開口部54aに接続された空気通路L5から分岐するように設けられ、出力用開口部54aと増圧用空気室SPとを接続する空気通路であって、出力ポート59aと増圧用空気室SPとを連通可能としている。
切替弁73は、フィードバックライン72の中途位置に設けられた三方弁であって、増圧用空気室SPを出力ポート59a、即ちフィードバック室SF(出力室SO)に連通させるか、又は、大気に開放するか、経路を切り替え可能となっている。
弁制御装置74は、例えば、外部からの操作信号が入力されない場合には、増圧用空気室SPを出力ポート59aに連通し、操作信号が入力された場合には、増圧用空気室SPを大気開放するように切替弁73の切り替えを行う。
ここで、逆に、操作信号の入力された場合に増圧用空気室SPを出力ポート59aに連通し、操作信号が入力されない場合に増圧用空気室SPを大気開放してもよい。また、異なる操作信号に応じて、増圧用空気室SPを出力ポート59aに連通するか、増圧用空気室SPを大気開放するかを切り替えてもよい。
ここで、本実施形態では、弁制御装置74は、何らかの原因で車両本体2への電力供給が停止した際に、増圧用空気室SPを大気開放するように、電気的ではなく機械的に切替弁73を切り替えるような開放機構を有している。
次に、中継弁31Aの動作について説明する。
図6(a)に示すように、まず、弁制御装置74によって切替弁73が、増圧用空気室SPと出力ポート59aとを連通するように、フィードバックライン72を開放する。
そして、出力ポート59aから出力される圧力と、第一膜板51(又は第二膜板52)の受圧面51aが受圧する圧力である第一空気室S1(又は第二空気室S2)の圧力とがバランスするまで出力ポート59aは開放された状態を維持する。そして、圧力がバランスした際には、第一膜板51の両側の受圧面51aに同じ第一圧力P1が作用し、第一膜板51への受圧圧力が見かけ上ゼロとなる。このようにして、ピストン58が初期位置に戻って出力ポート59aが閉塞される。つまり、基礎ブレーキ装置21への出力圧力は第一圧力P1(又は第二圧力P2)となり、中継弁31Aでの増圧は行われない。
一方で、図6(b)に示すように、弁制御装置74によって増圧用空気室SPが大気開放されると、第一膜板51(又は第二膜板52)が受圧する圧力である第一空気室S1(又は第二空気室S2)の圧力に基づくピストン58を厚さ方向の一方側に移動させる力と、増圧用膜板71が受圧する圧力であるフィードバック室SFからの圧力に基づくピストン58を厚さ方向の他方側へ移動させる力とがバランスするまで、出力ポート59aが開放を維持することになる。
ここで、増圧用膜板71は第一膜板51よりも受圧面積が小さくなっていることにより、ピストン58を移動させる力がバランスする状態は、フィードバック室SFの圧力である出力ポート59aからの圧力の方が、第一空気室S1(又は第二空気室S2)の圧力よりも大きくなった状態である。
即ち、増圧用膜板71の受圧面71aにフィードバック室SFから作用する圧力による力は、第一膜板51の受圧面51aの第一空気室S1から作用する圧力による力を比較した場合、増圧用膜板71の受圧面71aに作用する力の方が大きくなければ、第一膜板51の受圧面51aに作用する力に抗して、ピストン58を厚さ方向他方側に移動させることはできない。従って、フィードバック室SFの圧力である基礎ブレーキ装置21へ出力される圧力が、第一圧力P1(又は第二圧力P2)よりも増幅されることになる。
本実施形態の車両1Aによると、中継弁31Aに増圧用空気室SPを形成し、増圧機能を中継弁31Aに持たせることで、増圧用膜板71の受圧面積を適宜選択して、基礎ブレーキ装置21への出力圧力を調整可能となる。従って、非常時等には、急激に大きな制動力を車両本体2に作用させる等が可能となる。よって非常時に空走時間を短縮することが可能となる。
具体的には、図7の破線に示すように、第二ブレーキ指令EB2が中継弁31Aに入力されてから短時間の間だけ、中継弁31Aの増圧機能を用いて圧力を第二圧力P2より大きくして基礎ブレーキ装置21へ出力することで、空走時間を短縮することが可能となる。
また、例えば非常時に、弁制御装置74に操作信号が入力されて増圧用空気室SPを大気開放するように予め設定しておくことによって、中継弁31Aでの増圧を行うか否かを自動で判断可能となり、安全性の向上につながる。
また、例えば地震発生等の非常時に停電等が発生し、車両本体2への電力供給が停止した際には、弁制御装置74が増圧用空気室SPを機械的に大気開放することができる。即ち、電力供給が停止した際に中継弁31Aでの増圧を自動で行うことが可能となり、安全性の向上につながる。
そしてこのような場合、急激に大きな制動力を車両本体2に作用させることが可能となるため、車両本体2の空走時間を短縮することができ、フェールセーフの機能をブレーキシステム10Aに付加することができる。
以上、本発明の実施形態について詳細を説明したが、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内において、多少の設計変更も可能である。
例えば、上述の実施形態では、車両1(1A)として鉄道車両にブレーキシステム10(10A)を適用した例を説明したが、ゴムタイヤによって軌道上を走行する軌道系交通システムの車両に適用することも可能であるし、その他の走行路上を走行する交通システムの車両にも適用可能である。
1…車両 2…車両本体 10…ブレーキシステム 11…車体 12…走行台車 12a…車輪 21…基礎ブレーキ装置 22…ブレーキ制御装置(第一圧力発生部) 23…指令発生装置 23A…第一指令発生装置 23B…第二指令発生装置 24…指令選択装置 25…空気源 26…圧力発生部(第二圧力発生部) 27…圧力調整弁 28…電磁弁 29…滑走防止弁 31…中継弁 41…空気バネ 42…BCU 51…第一膜板 51a…受圧面 52…第二膜板 52a…受圧面 53…部材 54…ケーシング 54a…出力用開口部 54b…第一開口部 54c…第二開口部 54d…導入用開口部 54e…排気用開口部 55…開閉部 58…ピストン 59a…出力ポート 59…ポート形成部材 61…押圧部材 61a…バネ部材 62…付勢部材 62a…バネ部材 62b…本体部 63…Oリング EB1…第一ブレーキ指令 EB2…第二ブレーキ指令 P1…第一圧力 P2…第二圧力 L1〜L5…空気通路 S…空間 S1…第一空気室 S2…第二空気室 SF…フィードバック室 SO…出力室 SS…給気室 1A…車両 10A…ブレーキシステム 31A…中継弁 71…増圧用膜板 72…フィードバックライン 73…切替弁 74…弁制御装置 SP…増圧用空気室

Claims (7)

  1. 第一ブレーキ指令に応じた第一圧力を発生する第一圧力発生部と、
    前記第一圧力発生部とは別系統に設けられ、第二ブレーキ指令に応じた第二圧力を発生する第二圧力発生部と、
    前記第一圧力又は前記第二圧力の空気によって車両本体の制動を行う基礎ブレーキ装置と、
    前記第一圧力発生部よりも前記第二圧力発生部に近接して設けられ、前記第一圧力と前記第二圧力で空気が導入される互いに隔離された制御用空気室が形成され、これら第一圧力と第二圧力とのうち圧力の高い一方を選択するとともに、導入された空気よりも大流量の空気を、該圧力の高い一方の圧力で出力ポートから出力して前記基礎ブレーキ装置に導入する中継弁を有する指令選択装置と、
    を備えるブレーキシステム。
  2. 前記指令選択装置における前記中継弁は、同一の受圧面積を有し、厚さ方向に互いに離間して配されて該厚さ方向に移動可能な第一膜板及び第二膜板と、
    前記第一膜板及び第二膜板を支持するとともに、前記制御用空気室として、これら膜板同士の間に前記第一圧力で空気が導入される第一空気室を形成し、かつ、前記制御用空気室として、第二膜板との間に前記第二圧力で空気が導入される第二空気室を形成するケーシングと、
    前記第一膜板及び前記第二膜板よりも小さい受圧面積を有し、前記ケーシングに支持されて、前記厚さ方向に移動可能となっており、前記第一膜板との間に前記第一空気室及び前記第二空気室と隔離された増圧用空気室を形成するとともに、前記厚さ方向に前記第一空気室とは離間する側に前記出力ポートに連通するフィードバック室を形成する増圧用膜板と、
    前記第一膜板、前記第二膜板、及び前記増圧用膜板の受圧に応じて、前記厚さ方向に移動し、前記出力ポートの開放を行う開閉部と、
    前記増圧用空気室と前記出力ポートとを連通するフィードバックラインと、
    前記フィードバックラインに設けられて、前記増圧用空気室を前記出力ポートに連通するか、又は大気に開放するかを切り替え可能な切替弁と、
    を有する請求項1に記載のブレーキシステム。
  3. 操作信号によって、前記切替弁を切り替える制御部をさらに備える請求項2に記載のブレーキシステム。
  4. 前記制御部は、前記車両本体への電力供給が停止した際に、前記増圧用空気室を大気開放するように前記切替弁を切り替える請求項3に記載のブレーキシステム。
  5. 前記第二圧力発生部は、前記車両本体に設けられて該車両本体の重量を検知するブレーキコントロールユニットから受信した車両重量情報に応じた前記第二ブレーキ指令によって、前記第二圧力を発生する請求項1から4のいずれか一項に記載のブレーキシステム。
  6. 軌道、又は、走行路上を走行可能な車体及び走行台車を有する車両本体と、
    前記走行台車の制動を行う請求項1から5のいずれか一項に記載のブレーキシステムと、
    を備える車両。
  7. 前記走行台車は、前記車体に複数設けられ、
    前記ブレーキシステムにおける前記指令選択装置は、前記走行台車の各々に一つずつ設けられている請求項6に記載の車両。
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