JP2015150201A - 洗浄用スポンジ - Google Patents

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Shigenori Inoue
滋紀 井上
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Abstract

【課題】洗浄時に洗浄用スポンジ本体を把持した際に指がスポンジ層に食い込まないように把持できて、洗浄洩れを確実に防止することができる洗浄用スポンジを提供する。【解決手段】食器類や水周り部位の洗浄時に手で把持して使用する洗浄用スポンジを前提とする。洗浄時に変形するスポンジよりなる2つのスポンジ層2,2と、この両スポンジ層2,2の間に接着され、両スポンジ層2,2の洗浄時の変形を自身の剛性により抑制する不織布層3と、が厚み方向に積層された洗浄用スポンジ本体10を備える。不織布層3を、洗浄用スポンジ本体10を洗浄時に把持した際に指により把持可能となるように、各スポンジ層2の未変形時の厚さTの略2/3の厚さKに設定している。【選択図】図2

Description

本発明は、食器類や水周り部位の洗浄時に使用される洗浄用スポンジに関する。
一般に、この種の洗浄用スポンジは、洗浄時に洗浄剤を内部に保持した状態で自在に変形するスポンジからなる。
また、洗浄時に変形するスポンジよりなるスポンジ層と、このスポンジ層の厚み方向の一方の面に接着された不織布よりなる不織布層とが厚み方向に積層された洗浄用スポンジ本体を備えたものもある(特許文献1参照)。
特開2008−99916号公報
ところで、洗浄用スポンジは、前記従来の前者及び後者のいずれにおいても、洗浄時に手で把持して使用される。その場合、洗浄時にスポンジが変形すると、スポンジを指でしっかりと把持し難いものとなり、食器類や水周り部位に対しスポンジを押し付け難くなって、洗浄洩れが生じるおそれがある。
また、前記後者のものでは、スポンジ層の厚み方向の一方の面に不織布層が接着されているものの、洗浄時に洗浄用スポンジ本体を手で把持した際に手の平が不織布層に接するために指がスポンジ層に食い込んでしまう。そのため、同様に洗浄用スポンジ本体をしっかりと把持し難く、洗浄時の洗浄洩れが懸念される。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、洗浄時に洗浄用スポンジ本体を把持した際に指がスポンジ層に食い込まないように把持できて、洗浄洩れを確実に防止することができる洗浄用スポンジを提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明では、食器類や水周り部位の洗浄時に手で把持して使用する洗浄用スポンジを前提とする。そして、洗浄時に変形するスポンジよりなる2つのスポンジ層と、この両スポンジ層の間に接着され、前記両スポンジ層の洗浄時の変形を自身の剛性により抑制する芯材層と、が厚み方向に積層された洗浄用スポンジ本体を備える。更に、前記芯材層を、前記洗浄用スポンジ本体を洗浄時に把持した際に指により把持可能な厚みに設定することを特徴としている。
この特定事項により、洗浄時に洗浄用スポンジ本体を手で把持すると、手の平が一方のスポンジ層に接し、指が両スポンジ層の洗浄時の変形を抑制する芯材層に接する。このとき、芯材層が指により把持可能な厚みに設定されているので、洗浄時に洗浄用スポンジ本体を手で把持した際に指によって芯材層がしっかりと把持され、食器類や水周り部位に対し洗浄用スポンジを押し付け易くなって、洗浄時の洗浄洩れを確実に防止することが可能となる。
また、前記芯材層を、天然繊維又は合成繊維或いはこれらの混合物よりなる繊維を基材とする不織布により形成することが好ましい。
この場合には、洗浄用スポンジの厚み方向に接着される不織布を有効利用して芯材層が形成され、両スポンジ層の間に芯材層を簡単に接合することができる。
また、前記各スポンジ層及び前記芯材層を、前記洗浄用スポンジ本体の平面視で同一形状に形成することが好ましい。
この場合には、洗浄時に洗浄用スポンジ本体を手で把持した際に指が芯材層に触れてしっかりと把持することができる。
また、前記各スポンジ層を、未変形時に互いに同じ厚さに設定する一方、前記芯材層を、前記各スポンジ層の未変形時の厚さの1/2〜2/3の厚さに設定することが好ましい。
この場合には、洗浄時に洗浄用スポンジ本体を手で把持した際に指が広い範囲で芯材層に触れてよりしっかりと把持することができる。
また、前記洗浄用スポンジ本体の周面に、真っ直ぐな平坦面を設けることが好ましい。
この場合には、平坦面を下向けて洗浄スポンジ本体を接地させた際に、両スポンジ層の変形を抑制する芯材層によって洗浄用スポンジを起立状態に保持させることも可能となり、洗浄後の洗浄用スポンジの水切りを効率よく行うことができる。
しかも、2つのスポンジ層の間に芯材層が接着されていることにより、各スポンジ層への水の浸潤が芯材層を境にして洗浄用スポンジ本体の半分以下の厚み分で済み、洗浄後の洗浄用スポンジの水切り効率を図る上で非常に有利なものとなる。
更に、前記洗浄用スポンジ本体の外表面全領域を、合成樹脂製の糸により織成又は編成された合成樹脂布によって覆い包まれていてもよい。
この場合には、洗浄用スポンジ本体の経時的な劣化によって生じるスポンジ層及び芯材層の千切れた破片が合成樹脂布内で止められて洗浄時に食器類や水周り部位に付着することがなく、衛生上において非常に有利なものとなる。
しかも、合成樹脂布で覆い包まれた洗浄用スポンジ本体が芯材層によって両スポンジ層の変形を抑制することから、両スポンジ層の経時的なヘタリが抑制され、洗浄用スポンジ本体を合成樹脂布で覆い包んだ洗浄用スポンジの耐久性及び見栄えの向上に貢献することができる。
以上、要するに、洗浄用スポンジ本体の2つのスポンジ層の間に各スポンジ層の洗浄時の変形を抑制しかつ指により把持可能な厚みに設定した芯材層を接着することで、洗浄時に洗浄用スポンジ本体を手で把持した際に指によって芯材層をしっかりと把持でき、洗浄時の洗浄洩れを確実に防止することができる。
本発明の実施の形態に係る洗浄用スポンジ本体を起立させた状態での洗浄用スポンジの斜視図である。 図1の洗浄用スポンジを周方向から見た側面図である。 図1の洗浄用スポンジを把持した状態で一側方から見た斜視図である。 図1の洗浄用スポンジを把持した状態で他側方から見た斜視図である。 実施の形態の変形例に係る洗浄用スポンジ本体を合成樹脂布で覆う前の分解斜視図である。 図5の洗浄用スポンジ本体を合成樹脂布で覆い包んで起立させた状態での洗浄用スポンジの斜視図である。
以下添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明し、本発明の理解に供する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
図1は本発明の第1の実施の形態に係る洗浄用スポンジの斜視図、図2は洗浄用スポンジを起立させた状態で周方向から見た側面図をそれぞれ示している。
図1及び図2において、1は洗浄用スポンジであって、この洗浄用スポンジ1は、食堂、食品加工場や給食センターなどの大がかりな食品施設において食器類や水周り部位の洗浄時に使用される。洗浄用スポンジ1は、洗浄時に変形する2つのスポンジ層2,2と、この両スポンジ層2,2の間に接着された芯材層としての不織布層3とが厚み方向に積層された洗浄用スポンジ本体10を備えている。
両スポンジ層2,2としては、ウレタンを発泡させたスポンジが適用されている。両スポンジ層2,2は、平面視で略矩形状を呈し、それぞれの未変形時の厚さTが13.5mmに設定されている。また、両スポンジ層2,2は、洗剤や水分の保持及び良好な泡立ちを可能にするものであり、軟質ポリウレタンフォームからなる。軟質ポリウレタンフォームは、連続気泡を有するものであり、通気性を有する。この軟質ポリウレタンフォームとしては、ポリエーテルタイプあるいはポリエステルタイプの何れでもよい。また、軟質ポリウレタンフォームは、洗剤の泡立ちを良好にするため、セル規格値が25±5であり、セル数が20〜30個/25mm(JIS K6400準拠)からなるものが好ましい。
不織布層3は、平面視で両スポンジ層2,2と同じ略矩形状を呈し、両スポンジ層2,2と共に洗浄用スポンジ本体10の平面視で同一形状に形成されている。この不織布層3は、未変形時の両スポンジ層2,2の厚さTの略2/3程度(約9mm)の厚さKに設定されている。この場合、洗浄用スポンジ本体10の周面は、真っ直ぐな4つの平坦面11,11,…に形成されている。
また、不織布層3は、天然繊維又は合成繊維、或いはこれらの混合物を含め様々な繊維を基材とする不織布を用いることができる。天然繊維としては、綿、ウール、ジュートまたは麻などが挙げられ、合成繊維としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン、アクリル、レーヨン、酢酸セルロース、ポリ塩化ビニリデン−塩化ビニルコポリマーまたは塩化ビニル−アクリロニトリルコポリマー等が挙げられる。
更に、不織布層3の形態も特に限定されず、公知の方法で製造されるものを用いてよい。例えば、湿式不織布、乾式不織布(ケミカルボンド不織布、サーマルボンド不織布、スパンレース不織布、ニードルパンチ不織布、ステッチボンド不織布)、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布などいずれの形態を有したものであってもよい。
そして、不織布層3は、その材質、製造方法及び厚さKにより、両スポンジ層2,2に比して変形し難い芯材としての機能を有し、両スポンジ層2,2の洗浄時の変形を自身の剛性により抑制している。
図3は洗浄用スポンジ1を把持した状態で一側方から見た斜視図、図4は洗浄用スポンジ1を把持した状態で他側方から見た斜視図をそれぞれ示している。図3及び図4において、洗浄時に洗浄用スポンジ本体10を手で把持すると、手の平が一方のスポンジ層2に接し、各指が両スポンジ層2,2の洗浄時の変形を抑制する不織布層3に接する。このとき、不織布層3が各指により把持可能な厚さK(未変形時の両スポンジ層2,2の厚さTの略2/3程度(約9mm)の厚さ)に設定されているので、洗浄時に洗浄用スポンジ本体10を手で把持した際に各指によって不織布層3がしっかりと把持され、食器類や水周り部位に対し洗浄用スポンジ1を押し付け易くなって、洗浄時の洗浄洩れを確実に防止することができる。
しかも、各スポンジ層2及び不織布層3が洗浄用スポンジ本体10の平面視で同一形状に形成されているので、洗浄時に洗浄用スポンジ本体10を手で把持した際に各指が不織布層3に直に触れることができる。その上、各スポンジ層2が未変形時に互いに同じ厚さTに設定されている一方、不織布層3が各スポンジ層2の未変形時の厚さTの略2/3の厚さKに設定されているので、洗浄時に洗浄用スポンジ本体10を手で把持した際に各指が広い範囲で不織布層3に触れることができる。このため、洗浄時に洗浄用スポンジ本体10を手でしっかりと把持する上で、非常に有利なものとなる。
また、不織布層3が、天然繊維又は合成繊維或いはこれらの混合物よりなる繊維を基材とする不織布により形成されているので、洗浄用スポンジ本体10の厚み方向に接着される不織布を有効利用して両スポンジ層2,2の間に不織布層2が形成され、両スポンジ層2,2の間に不織布層3を簡単に接合することができる。
また、洗浄用スポンジ本体10の周面は、平面視で略矩形状を呈しているために真っ直ぐな4つの平坦面11,11,…を有しているので、いずれかの平坦面11を下向けて洗浄スポンジ本体10を接地させた際に、両スポンジ層2,2の変形を抑制する不織布層3によって洗浄用スポンジ1を起立状態に保持させることも可能となる。これにより、洗浄後の洗浄用スポンジ1の水切りを効率よく行うことができる。
しかも、2つのスポンジ層2,2の間に不織布層3が接着されていることにより、各スポンジ層2,2への水の浸潤が不織布層3を境にして洗浄用スポンジ本体10の半分以下の厚み分で済み、洗浄後の洗浄用スポンジ1の水切り効率を図る上で非常に有利なものとなる。
なお、本発明では、洗浄用スポンジ1を洗浄用スポンジ本体10で構成したが、図5及び図6に示すように、洗浄用スポンジ本体10の外表面全領域が、合成樹脂製の糸、たとえばポリエステル製、ポリプロピレン製又はナイロン製等の丸糸やテープ状の糸などにより織成又は編成された合成樹脂布4によって密接状態に覆い包まれていてもよい。つまり、合成樹脂布4は、洗浄用スポンジ本体10の周面のいずれかの平坦面11に対応する部分を開口させた袋状に縫製され、その開口部分から洗浄用スポンジ本体10を挿入してから当該開口部分の縁を折り込んだ状態で直線状に縫って閉じることで、洗浄用スポンジ本体10の外表面全領域を密接状態に覆い包んでいる。
この場合には、洗浄用スポンジ本体10の経時的な劣化によって生じるスポンジ層2,2及び不織布層3の千切れた破片が合成樹脂布4内で止められて洗浄時に食器類や水周り部位に付着することがなく、衛生上において非常に有利なものとなる。
しかも、合成樹脂布4で覆い包んだ洗浄用スポンジ本体10の両スポンジ層2,2の変形が不織布層3によって抑制されていることから、両スポンジ層2,2の経時的なヘタリが抑制され、洗浄用スポンジ本体10を合成樹脂布4で覆い包んだ洗浄用スポンジ1´の耐久性及び見栄えの向上に貢献することができる。
しかも、洗浄用スポンジ本体10を接地する際の接地面となる平坦面11に、洗浄用スポンジ本体10の外表面全領域を合成樹脂布4により覆う際に当該合成樹脂布4同士の重なりによる凹凸部が存在しないようにしてもよく、その場合には、洗浄用スポンジ1´を起立状態に保持させ易くなる。
加えて、洗浄用スポンジ本体10の周面うちの面積の広い平坦面11に対応する部分を開口させた袋状に合成樹脂布を縫製しておいてもよく、その場合には、スポンジ本体10を挿入させ易くなって、洗浄用スポンジ1´の製造作業の簡単化を図ることもできる。
また、本実施の形態では、芯材層として不織布層3を用いたが、両スポンジ層2,2の洗浄時の変形を自身の剛性により抑制するものであればなんでもよく、両スポンジ層同士を接着する接着剤よりなる芯材層や、両スポンジ層よりも硬い硬質ポリウレタンフォームなどからなる芯材層であってもよい。
また、本実施の形態では、両スポンジ層2,2及び不織布層3が共に平面視で略矩形状を呈する洗浄用スポンジ本体10を用いたが、形状はこれに限定されるものではなく、どのような形状であってもよい。その場合、洗浄用スポンジ本体の周面に少なくとも1つの真っ直ぐな平坦面が形成されていれば、この平坦面を接地させて洗浄後の洗浄用スポンジを起立状態にすることで、洗浄用スポンジの水切り効率を図る上で有利なものとなる。
更に、本実施の形態では、不織布層3の厚さKを各スポンジ層2,2の未変形時の2/3の厚さTに設定したが、これに限定されるものではなく、不織布層の厚さは各スポンジ層の未変形時の1/2〜2/3の厚さの範囲内であればよい。
1,1´ 洗浄用スポンジ
10 洗浄用スポンジ本体
11 平坦面
2 スポンジ層
3 不織布層(芯材層)
4 合成樹脂布
T スポンジ層の厚さ
K 不織布層の厚さ

Claims (6)

  1. 食器類や水周り部位の洗浄時に手で把持して使用する洗浄用スポンジであって、
    洗浄時に変形するスポンジよりなる2つのスポンジ層と、この両スポンジ層の間に接着され、前記両スポンジ層の洗浄時の変形を自身の剛性により抑制する芯材層と、が厚み方向に積層された洗浄用スポンジ本体を備え、
    前記芯材層は、前記洗浄用スポンジ本体を洗浄時に把持した際に指により把持可能な厚さに設定されていることを特徴とする洗浄用スポンジ。
  2. 前記芯材層は、天然繊維又は合成繊維或いはこれらの混合物よりなる繊維を基材とする不織布により形成されている請求項1に記載の洗浄用スポンジ。
  3. 前記各スポンジ層及び前記芯材層は、前記洗浄用スポンジ本体の平面視で同一形状に形成されている請求項1又は請求項2に記載の洗浄用スポンジ。
  4. 前記各スポンジ層は、未変形時に互いに同じ厚さに設定されている一方、
    前記芯材層は、前記各スポンジ層の未変形時の厚さの1/2〜2/3の厚さに設定されている請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の洗浄用スポンジ。
  5. 前記洗浄用スポンジ本体の周面には、真っ直ぐな平坦面が設けられている請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の洗浄用スポンジ。
  6. 前記洗浄用スポンジ本体の外表面全領域は、合成樹脂製の糸により織成又は編成された合成樹脂布によって覆い包まれている請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載の洗浄用スポンジ。
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