JP2003210381A

JP2003210381A - 洗浄具

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Publication number: JP2003210381A
Application number: JP2002009620A
Authority: JP
Inventors: Kaoru Nakatani; 馨中谷
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 2002-01-18
Filing date: 2002-01-18
Publication date: 2003-07-29

Abstract

(57)【要約】【課題】洗剤や水を十分に含んだまま擦り洗いするこ
とができ、耐久性も優れている洗浄具が求められてい
る。【解決手段】洗浄具１は、軟質スポンジ１０と、この
軟質スポンジ１０を被う布帛９とを備えて成り、布帛９
はポリエステル繊維とポリアミド繊維の混紡糸で構成さ
れている。軟質スポンジ１０はシート状に形成され、こ
の軟質スポンジシート１０が布帛９の内面に接着されて
いる。布帛９の外面の少なくとも一部に、布帛９よりも
硬質の研磨布６が被着されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えば食器、浴
槽、車体その他の洗浄に使用される洗浄具に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の洗浄具としては、図１０に示すよ
うな、いわゆるスポンジたわし５１が知られている。こ
のスポンジたわし５１は、軟質スポンジ１０の片面全体
に研磨布６が被着されたものである。研磨布６は軟質ス
ポンジ１０よりも硬質であり、頑固な汚れ取りに使用さ
れる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記したスポンジたわ
し５１は、十分な吸水力を有しているがいわゆる保水力
が小さいため、擦り洗いの際に食器などに押し付けられ
ると洗剤や水が直ちに軟質スポンジ１０から滴り落ちて
しまう。そのため、洗剤などを無駄に使用してしまうと
いう不具合がある。また、一般に軟質スポンジは耐摩耗
性が低いとされているが、この洗浄具５１は軟質スポン
ジ１０で直に擦り洗いされることがほとんどであり、使
用により軟質スポンジ１０が磨耗していくという問題も
ある。

【０００４】本発明は、上記した従来の問題点に鑑みて
なされたものであって、洗剤や水を十分に含んだまま擦
り洗いすることができ、耐久性も優れている洗浄具の提
供を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る洗浄具は、軟質スポンジと、この軟質
スポンジを被う布帛とを備えて成る洗浄具であって、前
記布帛がポリエステル繊維とポリアミド繊維の混紡糸で
構成されているものである。

【０００６】ここで、本発明の混紡糸に用いられるポリ
エステル繊維としては、例えば、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリオキシエチレンベンゾエート、ポリブチレ
ンテレフタレート、これらの共重合体や混合物から成る
繊維などが例示される。また、ポリアミド繊維として
は、例えば、ナイロン６、ナイロン６−６、ナイロン１
１、ナイロンＭＸＤ６などが例示される。

【０００７】また、前記構成において、布帛の外面の少
なくとも一部に、布帛よりも硬質の研磨布が被着されて
いるものである。

【０００８】そして、前記した各構成において、軟質ス
ポンジがシート状に形成され、布帛の内面に前記軟質ス
ポンジシートが接着されているものである。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図１は本発明の一実施形態に係る
洗浄具の外観図、図２は図１におけるＡ−Ａ線矢視端面
図である。各図において、この実施形態の洗浄具１は符
号３で示す袋体を備えている。この袋体３は、上側の一
体型シート２Ａと、下側の一体型シート２Ｂとがそれぞ
れの３辺で縫目１２（図４（ａ）参照）のように袋縫い
されている。残る１辺の袋口４は縫目５のように縫着さ
れている。袋体３の他端側には吊紐８が縫着されてい
る。

【００１０】一体型シート２Ａ，２Ｂは、それぞれ、シ
ート状に形成された軟質スポンジ１０が布帛９の片面全
面にわたり例えば高周波ミシンによる熱溶着で接着され
ている。軟質スポンジ１０と布帛９とは熱溶着に限ら
ず、例えば接着剤などで接着しても構わない。そして、
一体型シート２Ａ，２Ｂは、袋体３となった状態で布帛
９，９が外側に、軟質スポンジ１０，１０が内側となる
ようにそれぞれ配置されている。軟質スポンジ１０，１
０間は袋内空間１３となっている。一体型シート２Ａに
おける布帛９上面の一端側には、布帛９よりも硬質の研
磨布６が高周波ミシンにより被着されており、更に補強
のため縫目７のように縫い付けられている。

【００１１】前記の布帛９は、ポリエステル繊維とポリ
アミド繊維の混紡糸を原料としてパイル織りされた片面
パイル地で構成されている。かかる布帛９はパイル側が
外面に配され平織り側が軟質スポンジ１０との接着面１
１（図３、図４参照）となっている。片面パイル地は安
価であり、その平織り側が比較的平坦であるから軟質ス
ポンジ１０との接着に適している。上記混紡糸の一例と
しては、例えば、ポリエステル短繊維を芯成分とし、こ
のポリエステル短繊維に巻き付けられたポリアミド短繊
維を鞘成分とした芯鞘型紡織糸が挙げられる。この例に
おいて、混紡糸のポリエステル繊維はポリエチレンテレ
フタレート短繊維を使用してある。また、ポリアミド繊
維はナイロン６短繊維を使用してある。

【００１２】前記の軟質スポンジ１０は擦り洗いに適し
た柔軟性と吸水性を有するものであれば、特に限定され
ないが、例えば汎用されている連続気泡構造の軟質ポリ
ウレタンフォームで構成されている。軟質スポンジ１０
は一部分に独立気泡構造を有するものでもよい。前記の
研磨布６は頑固な汚れを擦り取るためのものであり、布
帛９よりも硬質の素材から成っている。かかる硬質素材
としては、例えばナイロン製不織布、ポリ塩化ビニリデ
ン製不織布などが挙げられる。

【００１３】上記した構成の洗浄具１は、図３および図
４に示すように製造される。まず、図３のように、一体
型シート２Ｂと、研磨布６付きの一体型シート２Ａとが
それぞれの布帛９，９を対面させて重ね合わせられる。
重ね合わせられた一体型シート２Ａと一体型シート２Ｂ
の間に吊紐８が添えられたのち、図４の通り、一体型シ
ート２Ａと一体型シート２Ｂが縫目１２のように３辺で
縫製されて袋状にされる。次に、残った１辺の袋口１４
から袋内の空間１５に手を入れて内面側が引き出され、
袋状体が裏返される。そして、袋口１４の裏返しとなっ
た袋口４が図１の縫目５のような縫製により封止され
て、本実施形態の洗浄具１が出来上がる。

【００１４】このように出来上がった洗浄具１は軟質ス
ポンジ１０が十分な吸水力を有することに加えて、ポリ
エステル繊維とポリアミド繊維の混紡糸から成る布帛９
を用いてあるので、十分な保水力も有している。従っ
て、擦り洗いの際に被洗浄物に押し付けられても洗剤や
水が簡単に滴り落ちたりしない。従って、洗剤などを十
分に含ませて洗い作業をすることができ、洗剤を無駄に
しない。一方で、被洗浄物に付着している水を拭き取る
場合は布帛９がよく吸水する。

【００１５】また、布帛９は最小限こすり洗いに必要な
摩擦力を呈する反面、食器などに対し滑りやすいので、
軽い力で手早く洗い作業をすることができる。因みに、
布帛９として綿糸製のものを用いると、必要以上に滑り
が悪く力を要した。そして、布帛９の片面全面に軟質ス
ポンジ１０が接着されているので、布帛９と軟質スポン
ジ１０がずれることがない。従って、擦るときの力を集
中させることができ、汚れを確実に擦り落とすことがで
きる。また、軟質スポンジ１０は布帛９で被われている
ので磨耗しにくい。更には、布帛９の外面の一部に研磨
布６が被着されているので、硬い汚れや強固にこびり付
いた汚れを研磨布６で簡便に取り除くことができる。

【００１６】尚、上記の実施形態では袋体３の袋口４を
封止したものを例示したが、本発明の洗浄具はそれに限
定されるものでない。例えば、図５に示す洗浄具１ａの
ように、袋口４を開放したままの袋体３ａから成るもの
も挙げられる。袋体３ａにおける袋口４の縁部は、袋内
へ折り返されたのち縫目１７のように縫着されて折り返
し部１６とされる。かかる洗浄具１ａは、袋口４から袋
内に指を差し入れて洗浄に使用することができる。

【００１７】一方、図６および図７のような柄付き洗浄
具２０に用いられる洗浄具１ｂも、本発明に含まれる。
この柄付き洗浄具２０では、方形板状の台板２１の上面
中央部に１対の竪リブ２２，２２が立設されている。こ
れらの竪リブ２２，２２に、柄２４が枢支軸２３を介し
て前後揺動自由に取り付けられている。洗浄具１ｂは、
一体型シート２Ａと一体型シート２Ｂが既述した洗浄具
１のように縫目１２で縫着されることにより袋体３ｂと
成っている。一体型シート２Ａの上面中央部には、台板
２１の竪リブ２２，２２を通すための孔部１８が設けら
れている。袋体３ｂの袋口４は、軟質スポンジ１０，１
０間の袋内空間１３に台板２１が装入されたのちに縫着
封止される。かかる柄付き洗浄具２０はトイレや浴室の
洗浄に好適である。

【００１８】また、図８に示す柄付き洗浄具２０ａのよ
うに、台板２１ａと柄２４が一体に形成されたものも挙
げられる。台板２１ａと柄２４の間は上下方向に弾性変
形する可撓部２５となっている。この柄付き洗浄具２０
ａに用いられる洗浄具１ｄは、図６，７の袋体３ｂと同
様に構成されるが、柄２４および可撓部２５を通すため
の孔部１８ａが袋体の上面でなく側面に設けられてい
る。台板２１ａは一体型シート２Ａ，２Ｂの軟質スポン
ジ１０，１０間に装入されている。この柄付き洗浄具２
０ａは、柄２４を手で持ち、トイレや浴室の床などに洗
浄具１ｄの片面を押し付けて使用される。このとき、可
撓部２５が弾性的に曲がるため、洗浄具１ｄの片面全体
が床に接するから効率よく掃除できる。そして、洗浄具
１ｄの片面が汚れた場合は、洗浄具１ｄをひっくり返し
他面を下側にして使用することができる。

【００１９】他方、図９に示すように、塊状の軟質スポ
ンジ１０ａと、軟質スポンジ１０ａの外面全体を被う布
帛９Ａ，９Ｂとから成る洗浄具１ｃも本発明に含まれ
る。すなわち、この洗浄具１ｃでは、上下２枚の布帛９
Ａ，９Ｂから袋体３ｃが形成され、この袋体３ｃの袋内
空間１９に、布帛９Ａ，９Ｂとは分離独立の軟質スポン
ジ１０ａが収容されている。上記した洗浄具１ａ，１
ｂ，１ｃでは研磨布６を使用していないが、研磨布６を
袋体３ａ，３ｂ，３ｃのどこかに被着しても構わない。

【００２０】尚、本発明に係る洗浄具の外形は方形に限
らず、例えば円形、楕円形、三角形、球形、ドーナツ形
のほか、任意の形状が適用される。また、本発明に用い
る布帛は両面パイル地でもよく、あるいはパイルカット
したものでも構わない。更には、パイルなしの平織り地
であってもよい。そして、本発明の布帛には、編成によ
る生地、例えばメリヤス編地その他も含まれる。

【００２１】

【発明の効果】以上詳述したように、本発明に係る洗浄
具によれば、軟質スポンジを被う布帛がポリエステル繊
維とポリアミド繊維の混紡糸で構成されているので、十
分な吸水力および保水力を有している。そのため、擦り
洗いの際に被洗浄物に押し付けても容易には洗剤や水が
滴り落ちない。従って、洗剤などを十分に含ませて洗い
作業をすることができ、洗剤の使用量が少なくてすむ。
また、布帛は軟質スポンジと比べて滑りやすいので、洗
い作業を手早く行うことができる。加えて、この洗浄具
の軟質スポンジは布帛に被われているから磨耗しにく
く、耐久性に優れている。

【００２２】また、布帛よりも硬質の研磨布が布帛の外
面の少なくとも一部に被着されている場合は、硬い汚れ
や強固にこびり付いた汚れを研磨布の部分で簡便に取り
除くことができる。

【００２３】そして、布帛の内面に軟質スポンジシート
が接着されている場合は、布帛と軟質スポンジがずれる
ことがなく、擦るときの力を集中させることができる。
従って、頑固な汚れも確実に除去することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態に係る洗浄具の外観図であ
る。

【図２】図１におけるＡ−Ａ線矢視端面図である。

【図３】前記洗浄具の製造に用いられる１組の一体型シ
ートを示す外観図である。

【図４】前記１組の一体型シートを袋縫いした態様を示
し、（ａ）は平面図、（ｂ）は（ａ）におけるＢ−Ｂ線
矢視端面図である。

【図５】本発明の別の実施形態に係る洗浄具を示す外観
図である。

【図６】本発明の他の実施形態に係る柄付き洗浄具を示
す外観図である。

【図７】図６におけるＣ−Ｃ線矢視端面図である。

【図８】柄付き洗浄具の別例を示す外観図である。

【図９】本発明の更に別の実施形態に係る洗浄具を示す
側断面図である。

【図１０】本発明の背景の一例となる従来の洗浄具を示
す外観図である。

【符号の説明】

１ａ，１ｂ，１ｃ，１ｄ洗浄具２Ａ，２Ｂ一体型シート３ａ，３ｂ，３ｃ袋体６研磨布９，９Ａ，９Ｂ布帛１０，１０ａ軟質スポンジ１１接着面

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】軟質スポンジと、この軟質スポンジを被
う布帛とを備えて成る洗浄具であって、前記布帛がポリ
エステル繊維とポリアミド繊維の混紡糸で構成されてい
ることを特徴とする洗浄具。
【請求項２】布帛の外面の少なくとも一部に、布帛よ
りも硬質の研磨布が被着されている請求項１に記載の洗
浄具。
【請求項３】軟質スポンジがシート状に形成され、布
帛の内面に前記軟質スポンジシートが接着されている請
求項１または請求項２に記載の洗浄具。