JP2015149606A - ファクシミリ装置及びその制御方法、並びにプログラム - Google Patents

ファクシミリ装置及びその制御方法、並びにプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、ファクシミリ装置がオフフックした直後に残留CIにより過電流保護機能が働くことも無くなり、受信時のオフフック失敗を防止できるファクシミリ装置を提供する。
【解決手段】回線捕捉したときに過電流を検知して回線を開放する過電流保護機能を有するファクシミリ装置において、呼出信号を検知すると、過電流保護機能を働かないよう制御した後でオフフックを行い、呼出信号を検知していない状態では、過電流保護機能を働くよう制御する。
【選択図】図7

Description

本発明は、ファクシミリ装置及びその制御方法、並びにプログラムに関し、特に、回線捕捉時に過電流を検知して回線を開放する過電流保護機能を有するファクシミリ装置及びその制御方法、並びにプログラムに関する。
1つ以上の外線電話回線を契約し、オフィス等に配置された複数の専用電話機(以下、「ビジネスホン端末」とも呼ぶ)から空いている外線電話回線に効率的に接続するビジネスホンシステムが普及している。ビジネスホンシステムでは、複数のビジネスホン端末がビジネスホンシステム主装置に接続され、該主装置が外線電話回線に接続されている。
ビジネスホン端末とビジネスホンシステム主装置を接続するインターフェース(以下、「IF」とも呼ぶ)はメーカーの独自仕様となっている。それは一般公衆回線(以下、「PSTN」(Public Switched Telephone Network)とも呼ぶ)用電話機の仕様とは異なっている。近年では、2芯のインターフェースケーブルで電源供給とデジタル信号伝送を兼用しているIFがある。
ビジネスホンシステム主装置には、ビジネスホン端末用のIFのほかに、PSTN用の電話機あるいはファクシミリ(以下、「FAX」とも呼ぶ)装置を接続するためのIFが設けられているものもある。このPSTN用の電話機あるいはファクシミリ装置を接続するためのIFは、RJ11という一般的な電話機用のモジュラージャックコネクタが使用されている。一方、ビジネスホン端末用のIFにも、このRJ11という一般的なコネクタが使用され、同じ信号ピンが使用されているものも存在する。そのため、PSTN用の電話機やファクシミリ装置が、ビジネスホン端末用のIFに誤って接続される可能性がある。
ところで、日本国内のPSTNの交換機では、48V程度の直流電圧で供給されるが、電話機を50〜300Ωの抵抗で閉結した場合、15〜130mA程度の電流しか流れない。これに対してビジネスホン端末用の電源では、50V程度の直流電圧が定電圧で供給され、その内部抵抗が10Ω程度しかないため、PSTNの交換機よりも電流供給能力が大きい。計算上300Ωの抵抗で閉結すると、約161mA(=50V/310Ω)、さらに低い抵抗値で閉結するともっと大きな電流が流れることになる。そのため、PSTN用の電話機やファクシミリ装置がビジネスホン端末用のIFに誤接続された場合、許容するこができない過度の電流が装置に供給され続けて、PSTN用の電話機やファクシミリ装置が故障する可能性がある。
そうした背景から、誤接続による故障を回避して装置を保護するために、誤接続を検知して誤接続されたIFと切断する保護機能を持った装置が存在する。例えば、PSTNが接続されるべき回線端子と負荷との間に保護機能を設けた回線閉結スイッチ保護装置が開示されている(特許文献1参照)。これはPSTNに接続する半導体素子からなる回線閉結スイッチを保護するものである。この回線閉結スイッチ保護装置では、回線閉結スイッチの負荷側端の電圧や電流が所定時間の間、継続して所定値以上にあることを検知すると、閉成状態にある回線閉結スイッチを開成することで回線閉結スイッチを保護することができる。
上記保護機能は、許容することができない過電圧や過電流が装置に実際に加わり異常を検知した後、回線閉結スイッチを開成(すなわち直流捕捉を停止(オンフック))するというものである。一方、例えば、FAXのモデムと付随する回路にて回線電流を監視して、このモデムに設定されたしきい値を超えた場合に過電流として検知し、過電流に対する保護を早期に行うために、オフフック時に過電流を短時間検知するとオンフックするものもある。
特開2006−14134号公報
PSTNの交換機とファクシミリ装置を接続した場合、上述した過電流に対する保護機能が働く必要はない。
しかしながら、世の中には様々なタイプのPSTN交換機が出回っており、PSTN交換機が呼出信号(以下、「CI信号」と呼ぶ)を送出した後に、直流捕捉を検知してからCI信号を停止するまでの時間が遅い場合(例えば数百ms)がある。これは、いわゆるPSTN交換機の残留CIである。
ファクシミリ装置がオフフックした直後、ファクシミリ装置側は低インピーダンスなので、もし残留CIが長く残ってしまうと回線電流がFAXモデムに設定されたしきい値を超えてしまう時間が長くなる。すると残留CIにより過電流保護機能が作動してしまい回線を開放するので、ファクシミリ受信に毎回失敗することが考えられる。
本発明は、上記問題に鑑みて成されたものであり、オフフック直後の残留CIによる過電流保護機能の作動がなくなり、ファクシミリ受信の失敗を防止できる技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のファクシミリ装置は、回線捕捉したときに過電流を検知して回線を開放する過電流保護機能を有するファクシミリ装置において、呼出信号を検知すると、前記過電流保護機能を働かないよう制御した後でオフフックを行い、呼出信号を検知していない状態では、前記過電流保護機能を働くよう制御する制御手段を備えることを特徴とする。
本発明によれば、オフフック直後の残留CIによる過電流保護機能の作動がなくなり、ファクシミリ受信の失敗を防止することができる。
本発明の第1の実施形態に係るファクシミリ装置の概略構成を示すブロック図である。 図1における直流捕捉回路の概略構成を示すブロック図である。 図1におけるレジスタに格納される情報の一例を示す図である。 第1の実施形態におけるSOCによる制御処理の流れを示すフローチャートである。 PSTN交換機の残留CIが所定時間以上残っても回線捕捉に成功したときの回線電圧波形の一例を示す図である。 (a)ビジネスホンシステム主装置に対する誤接続時に送信またはオフフック動作で過電流保護機能が働いたときの回線電圧波形の一例を示す図、(b)PSTN交換機接続時に送信またはフック動作で回線捕捉に成功したときの回線電圧波形の一例を示す図である。 DSPの過電流検知処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態におけるSOCによる制御処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の第3の実施形態におけるSOCによる制御処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の第4の実施形態に係るファクシミリ装置の概略構成を示すブロック図である。 従来のビジネスホンシステムの概略構成を示すブロック図である。 (a)従来のPSTN交換機の残留CIにより過電流保護機能が働いて回線捕捉が失敗したときの回線電圧波形の一例を示す図、(b)従来のPSTN交換機の残留CIにより過電流保護機能が働いて回線捕捉が失敗したときの回線電流波形の一例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係るファクシミリ装置の概略構成を示すブロック図である。
ファクシミリ装置100は、図1に示す各部を備える。
システム・オン・チップ(SOC)101はCPU200を備え、CPU200がメモリ140から読み出したプログラムを展開して実行することで装置全体を制御する。なお、SOC101には、不図示のバスコントローラやメモリコントローラ、各種IF、GPIO(General Purpose Input Output)ポート、画像処理部等が内蔵されている。
SOC101に接続されたメモリ140は主記憶装置であり、CPU200のシステムワークメモリとして機能し、後述する処理を実行するための制御プログラムやSDAAプログラム202を格納する。また、メモリ140は、ファクシミリ送受信等の際に、画像データや各種情報を一時的に格納するメモリとしても機能する。さらに、メモリ140は、不図示のHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの不揮発性メモリを備え、ユーザにより設定された情報等が格納される。
SDAAプログラム202は、SOC101を介してモデム102に転送され、RAM204に展開された後に、DSP205で実行されるプログラムである。
SOC101には、操作パネル118、読取部121、記録部122、インターフェース(IF)部123が接続されている。操作パネル118は、ユーザーインタフェース(UI)として機能する表示器119やキーボード類(KEY)120を備える。
表示器119は、ファクシミリ装置100の状態やメニューに関する表示を行う表示部である。また、キーボード類120は、ユーザからの各種の指示の入力を受け付けるボタンやテンキー等の操作部である。ユーザがキーボード類120を用いてユーザ設定情報を入力することが可能である。
読取部121は、原稿から画像を読み取って画像データを生成する。生成された画像データは、通信回線(PSTN)130を介して相手側装置(例えばファクシミリ装置(相手FAX)220)に対してファクシミリ送信されるか、記録部122にて印刷出力される。インターフェース(IF)部123は、各種の情報機器を外部から接続するためのインターフェースとして機能する。
モデム102は、SOC101に接続されており、SOC101による制御に基づいて動作する変復調器である。また、モデム102は、ファクシミリ送信の対象となる画像データの変調処理と、通信回線130を介して受信した信号の復調処理を行う。さらに、モデム102は、絶縁素子103を介してSDAA(シリコン・データ・アクセス・アレンジメント)104と接続されている。
モデム102は、ROM203、RAM204、DSP205、及びレジスタ206を備える。
ROM203は、RAM204に展開され、DSP205により実行されるプログラムを格納するメモリである。RAM204は、SOC101から転送されたSDAAプログラム202とROM203に格納されたプログラムを展開するためのメモリである。
DSP205は、SOC101から転送されるSDAAプログラム202をRAM204へ展開し、レジスタ206に格納された情報を利用し、RAM204に展開されたプログラムに基づいてモデム102の動作を制御する。
レジスタ206には、SDAA104の状態を示す情報が格納されたり、あるいはSOC101からの指示を示す情報が格納される。なお、レジスタ206に格納される情報の詳細については後述する。
絶縁素子103に接続されたSDAA104は、半導体NCU(ネットワーク制御ユニット)であって、ファクシミリ装置100と外部の通信回線130とのインターフェースとして機能する網制御装置である。また、SDAA104は、通信回線130を介して相手側装置との間で通信を行う際に、回線の接続(捕捉)状態を制御する。
ファクシミリ装置100には、外付け電話機128も接続することができる。外付け電話機128は、Hリレー110を介して通信回線130に接続することができる。
SDAA104は、外付け電話機128と並列に通信回線130に接続されており、ファクシミリ送受信を行う場合には、回線を捕捉してその通信を制御する。外付け電話機128が通信回線130を介して相手側装置との間で音声通信を行う場合に、SDAA104は回線の捕捉状態を監視する。SDAA104は、これらの制御をSOC101の制御に基づいて実行する。
SDAA104は、回線捕捉部105を使用して回線の直流捕捉状態を制御する。この回線捕捉部105により直流捕捉する場合の直流インピーダンスは可変である。この直流インピーダンスは、予め設定された、直流的な電圧に対する電流特性(以下、「DC−VI特性」とも呼ぶ)により制御されることで得られる。
電圧検知部150は、回線間の電圧をモニタする機能を有する。電流検知部151は、回線電流をモニタする機能を有する。ACフィルタ部201は、電圧検知部150あるいは電流検知部151の前段に接続される。
ACフィルタ部201は、電圧検知部150あるいは電流検知部151でDC電圧あるいは電流を検知する場合に、AC成分による誤検知を防ぐためのものである。
直流捕捉回路152は、図2に示すように、トランジスタや抵抗などにより構成され、直流捕捉を行いながら回線電流を調整することにより、SDAA104の制御で直流インピーダンスの調整を行う。直流捕捉回路152は、回線開放状態を作り出したり、回線に対する選択信号の1種であるダイヤルパルス送出にも使用される。
整流回路155は、ダイオードブリッジ等からなり、回線電圧を整流してSDAA104側へと伝えるものである。
送受信IF回路153は、通信回線130を介してファクシミリ信号などを送受信するためのインターフェースである。
交流インピーダンス整合回路154は、通信中の交流インピーダンスを合わせるための回路であり、例えば、交流インピーダンスを600Ωに合わせる。ノイズ除去回路156は、通信回線130からの雷サージ、電磁ノイズなどを抑制する一方、ファクシミリ装置100のノイズが通信回線130を介して送出されることを防ぐ回路である。
CI検知回路108は、フォトカプラ等で構成され、通信回線130から受信した呼出信号(CI信号)を検知する。CI検知回路108は、CI信号を検知するとCI検知信号109をSOC101に対して送信する。SOC101は、受信したCI検知信号109に基づいて、通信回線130からCI信号の着信があったか否かを判断することができる。
PSTN交換機210は、DC48V程度に重畳したAC75VrmsのCI信号を通信回線130を介してファクシミリ装置100へ送出する。
Hリレー110は、フック検知回路117を介して接続される外付け電話機128を擬似CI送出回路116あるいは通信回線130に接続するための回路であり、SOC101からのHリレー駆動信号111によって制御される。このHリレー110は、外付け電話機128を通信回線130へ接続した接続状態に切り替えたり、通信回線130から切断した切断状態に切り替えたりする。なお、図1に示すように、Hリレー110で外付け電話機が通信回線130から切り離されている場合、CI信号を検知しても外付け電話機128は鳴動しない。いわゆるファクシミリ装置100の無鳴動着信状態となる。
擬似CI送出回路116は、外付け電話機128にフック検知電圧あるいは外付け電話機を鳴動させる擬似CI信号を供給する回路である。
フック検知回路117には、フォトカプラ等を用いることができ、外付け電話機128のオフフック又はオンフックを検知する回路である。また、フック検知回路117は、外付け電話機128のオフフック又はオンフックの検知結果をフック検知信号114を用いてSOC101へ伝達する。SOC101は、フック検知信号114に基づいて、外付け電話機128におけるフックの状態を判断することができる。
また、フック検知回路117は、Hリレー110によって通信回線130に直接接続された場合及び擬似CI送出回路116に接続された場合の何れも、外付け電話機128に流れる電流を検知する。通信回線130を介して相手側装置からの着信があった場合、ファクシミリ装置100がSDAA104を制御して一度直流捕捉した後、ファクシミリ受信であることを示すCNG信号を検知できないときに、外付け電話機128を鳴動させる。そのため、PSTN交換機210から送出されるCI信号に似せた擬似的なCI信号を外付け電話機128に対して送り、外付け電話機128を鳴動させる。
擬似CI送出回路116は、SOC101からの擬似CI駆動信号115による送出指示に応じて、擬似CI信号を外付け電話機128に対して送出する。また、擬似CI送出回路116は、SOC101からの擬似CI駆動信号115による送出指示に応じて、外付け電話機128のフック検知用DC電圧(+24V程度)を外付け電話機128に対して送出するよう切替えることが可能である。
ところで、上述したように、ビジネスホンの電源は50V程度の直流電圧を定電圧供給するが、その内部抵抗が10Ω程度しかなくかつ線路抵抗は約0Ωとみなせるため、局側交換機の供給電源に比べてかなり大きな供給能力がある。
図11は、従来のビジネスホンシステムの概略構成を示すブロック図である。
2001は光ネットワークである。2002は回線終端装置であり、光信号をLANなどの電気信号に変更するユニットである。なお、2001を光ネットワークとして説明しているが、ISDN(Integrated System Digital Network)やその他の回線を用いることも可能である。
2003は、ビジネスホンシステムの主装置である。2004はビジネスホン専用の電話機(ビジネスホン端末)である。2005は、PSTN用のファクシミリ装置である。
2006は、ビジネスホン端末2004を接続するためのビジネスホン接続ユニットである。2007は、ファクシミリ装置あるいは電話機を接続するためのFAX/TEL接続ユニットである。
2009は、ビジネスホン端末2004とビジネスホン接続ユニット2006を接続するためのIFである。2010は、FAX/TEL接続ユニット2007とファクシミリ装置2005を接続するためのIFである。
IF2010,2009は、上述したRJ11という同じモジュラージャックコネクタが用いられている。また、同じ信号ピンが使用されている。IF2010からの電流は、PSTNの技術基準に基づいて約20mA〜120mAの範囲で制限されている一方、IF2009からの電流は、そういったPSTNと同様の制限はなく、PSTNの4倍以上の約600mAの電流が流れる場合もある。
図1に示すファクシミリ装置100がIF2009に誤って接続されてオフフックすると、直流インピーダンスを調整するが、内部抵抗が10Ω程度しかないため、ほとんど電圧降下しない。例えば、200mAの電流が流れたとしても2V(=200mA×10Ω)しか電圧降下せず、図1におけるL1〜L2間の回線間電圧は48Vと高いままである。つまり、ファクシミリ装置100がオフフックすると、SDAA104が直流捕捉回路152を制御して一時的に低インピーダンスにする。そのときにファクシミリ装置100におけるL1〜L2間の回線間電圧は上記のように高いままで、非常に大きな電流が流れる。
オフフック後に電圧降下するといった前提から外れた高い回線間電圧が印加され続け、規定のDC−VI特性を満足できず、非常に大きな電流が流れ続けるとファクシミリ装置の許容範囲を超えるため、故障が発生する。そこで、ファクシミリ装置を保護するために、SDAA104が過電流を一定時間検知すると、直流捕捉回路152を制御して回線を開放する。
図2は、図1における直流捕捉回路152の概略構成を示すブロック図である。
ファクシミリ装置100には、局側のPSTN交換機210から48V程度の直流電圧で電源供給されている。すなわち、通信回線130に接続された直流捕捉回路152に対して48Vの直流電圧が線路抵抗を介して供給される。
直流捕捉回路152は、図2に示すように、内部の直流インピーダンスが可変できる回路で構成され、SDAA104の制御によりPSTN交換機210より供給される電流の電流値Iを調整する。具体的には、SDAA104の制御により直流捕捉回路152の直流インピーダンスZを高くすると回線電流が少なくなり、直流インピーダンスZを低くすると回線電流が大きくなる。
SDAA104は、直流捕捉回路152の端子間の電圧や電流を監視して、規定された直流的な電圧Vと電流Iの特性(DC−VI特性)に適合するよう、直流捕捉回路152の直流インピーダンスZ(ZはV/Iで表される)を調整する。
ファクシミリ装置100の直流捕捉を開始したときにファクシミリ装置100のL1〜L2間の回線間電圧は、線路抵抗(数百〜数キロΩ)で大幅に電圧降下する。そして、電圧降下することを前提にして、規定のDC−VI特性を満足するよう直流インピーダンスは制御される。例えば、ファクシミリ装置100のL1〜L2間の回線間電圧は、直流捕捉前にDC48Vでも、直流捕捉後に電圧降下で約8Vに低下したとする。そのとき、ファクシミリ装置100の直流捕捉回路152を含めた直流インピーダンスは、直流捕捉前に1MΩ以上でも、直流捕捉後に数十Ωから数百Ωに低下するようSDAA104が制御する。
図3は、図1におけるレジスタ206に格納される情報の一例を示す図である。
過電流保護機能指示フラグ502は、オフフック時にSDAA104が過電流を一定時間検知すると、直流捕捉回路152を制御して回線を開放する過電流保護機能を働くようにするか、働かないようにするかを指示するためのフラグである。ここで過電流を検知したとみなす一定時間は、早く保護を行いたいのでなるべく短く設定するのが好ましく、例えば50msに設定される。また、一定時間の間隔(例えば25ms)で回線電流値を監視して規定回数しきい値を超えたかどうかで過電流検知と判断することができる。
回線電流モニタ値503は、SDAA104で検知された電流値を保持するレジスタ値である。
回線電圧モニタ値504は、SDAA104で検知された電圧値を保持するレジスタ値である。
過電流による電話回線切断表示フラグ505は、SDAA104で検知された電流値が電話回線切断電流しきい値507を一定時間超えたときに回線切断、すなわちオンフックに移行したことを示すフラグである。
オフフック/オンフック指示フラグ506は、SOC101からの指示で、SDAA104が直流捕捉すなわちオフフックに移行するか、もしくは、回線切断すなわちオンフックに移行するかを指示するためのフラグである。
電話回線切断電流しきい値507は、ファクシミリ装置100の保護のための電話回線を切断する回線電流のしきい値を設定するレジスタ値である。電話回線切断電流しきい値507には、例えば150mAが設定される。但し、上記過電流保護機能を常に働くよう制御しているとPSTN交換機を接続したときに問題が発生する可能性がある。上述したように、PSTN交換機の種類によってはCI信号の送出後に、ファクシミリ装置の直流捕捉を検知してからCI信号を停止するまでの時間が数百msと遅い場合がある。これは、いわゆるPSTN交換機の残留CIである。
なお、本実施形態ではPSTN交換機としたが、PBXやFAX/TEL接続ユニット2007、ターミナルアダプタのアナログポートでも同様である。
図12(a)は、従来のPSTN交換機の残留CIにより過電流保護機能が働いて回線捕捉が失敗したときの回線電圧波形の一例を示す図であり、縦軸が回線電圧、横軸が時間である。
図12(b)は、従来のPSTN交換機の残留CIにより過電流保護機能が働いて回線捕捉が失敗したときの回線電流波形の一例を示す図であり、縦軸が回線電流、横軸が時間である。
オフフックした直後、ファクシミリ装置側は低インピーダンスなので、もし残留CIが長く残ってしまうとFAXモデムに設定した過電流しきい値を回線電流が一定時間超えてしまい過電流保護機能が作動して、ファクシミリ受信に毎回失敗してしまう。
最初にDC48VにAC75Vrmsが1秒オン(図12(a)に示す区間31)、2秒オフ(図12(a)に示す区間32)の繰り返しで重畳されたCI信号がPSTN交換機から送出される。AC75Vrmsの周波数は交換機により例えば16〜25Hzと異なる。そして、SDAA104が図12(a)の33のタイミングでオフフックし直流捕捉回路152が低インピーダンスになっても、PSTN交換機210から送出されるCI信号は瞬時に停止しない。
残留CIを図12(a)の区間34(数百ms)送出した後にCI信号の送出を停止する。そして、残留CIがもし定電圧出力のAC75Vrmsとすると、それが低インピーダンスとなった直流捕捉回路152(例えば直流600Ωとする)に印加され、ピーク値では約177mA=(75*1.42)/600が回線電流としてCIの周波数で流れる。図12(b)の残留CIによる過電流41に示すように上記ピーク値はDC48Vを直流捕捉した回線電流に重畳して流れる。
図12(a)と図12(b)はファクシミリ装置100のL1〜L2間の回線電圧と回線電流であって、実際にSDAA104が検知するのは、整流回路155の後段なので、整流後の波形である。その回線電流が電話回線切断電流しきい値507を繰り返し超えると、SDAA104は過電流を検知したと判断する。SDAA104から直流捕捉回路152を制御し、高いインピーダンスに戻してオンフックしファクシミリ装置100を保護し、過電流による電話回線切断表示フラグ505が切断表示に変化する。オンフックに戻った時に回線電圧は図12(a)の35のようにDC48Vに、回線電流は図12(b)の42のように0mAに戻る。このように残留CIで保護機能が作動するとファクシミリ受信に失敗する可能性がある。
図4は、本発明の第1の実施形態におけるSOC101による制御処理の流れを示すフローチャートである。
ファクシミリ装置100は、電源が投入されて初期化が終了し、スタンバイ状態にあるものとする。SOC101は、プログラムやメモリ140から読み出した設定に従ってモデム102やSDAA104のリセット及び初期設定を終了し、スタンバイ状態にあるものとする。モデム102やSDAA104のリセットが行われると、レジスタ206の値はデフォルト値に戻る。例えば、レジスタ206内の過電流による電話回線切断表示フラグ505は立っていない状態に戻る。SOC101は、メモリ140から読み出した設定に従い、レジスタ206内の過電流保護機能指示フラグ502と電話回線切断電流しきい値507の値を書き換えてもよいし、デフォルト値のままとしてもよい。また、電話回線切断電流しきい値507の初期値をサービスマンが適切な値に変更して保存することも可能である。
ステップS602では、SOC101は、CI検知回路108から入力されたCI検知信号109がCI信号か、操作パネル118を介してFAX送信指示を受け付けたか、オフフックの指示を検知したかを判断する。いずれにも該当しないと判断した場合にはそのまま待機するが、いずれかに該当する場合には、ステップS603へ進む。
ステップS603では、SOC101は、CI信号が検知されたと判断するとステップS604へ移行する。そうでなければ、FAX送信指示あるいはオフフック指示が行われたと判断して、ステップS607へ移行する。
ステップS604では、SOC101は、レジスタ206内の過電流保護機能指示フラグ502の値を、過電流保護機能が働かないようにするための値に書き換える。なぜなら、CI信号が送出されるということは、ファクシミリ装置100はビジネスホン端末ではなく、PSTN交換機あるいは同等のPBX等の装置と接続されていると判別できるからである。そして、ビジネスホン端末から過電流が流れることも無いので、残留CIによるオフフックの失敗を抑止すべく、SOC101は過電流保護機能が働かないよう制御する。なお、既に過電流保護機能指示フラグ502が設定済みの場合、上書きしても、現在の値を維持してもよい。そして、SOC101の処理はステップS605へ移行する。
ステップS605では、SOC101は、レジスタ206内のオフフック/オンフック指示フラグ506の値を、オフフックする値に書き換える。その結果、SDAA104が直流捕捉回路152を制御してオフフックを行う。
図5は、ファクシミリ受信時に過電流保護機能を働かないよう制御することでPSTN交換機の残留CIが所定時間以上残っても回線捕捉に成功したときの回線電圧波形の一例を示す図であり、縦軸が回線電圧、横軸が時間である。
最初に、DC48VにAC75Vrmsが1秒オン(図5に示す区間71)、2秒オフ(図5に示す区間72)の繰り返しで重畳されたCI信号がPSTN交換機から送出される。そして、SDAA104が図5の73のタイミングでオフフックし、直流捕捉回路152が低インピーダンスになっても、PSTN交換機から送出されるCI信号は瞬時に停止しない。残留CIが図5の74の区間(数百ms)送出された後にCI信号の送出が停止する。そして、残留CIが定電圧出力のAC75Vrmsとすると、それが低インピーダンスとなった直流捕捉回路152(例えば直流600Ωとする)に印加され、ピーク値では約177mA=(75*1.42)/600が回線電流としてCIの周波数で流れる。過電流保護機能は働かないよう制御するので、過電流による電話回線切断は起こらない。なお、残留CIによる電流は短時間で終了するため、SDAA104と直流捕捉回路152は破壊しない。図5の75のタイミングで残留CIの送出が終了すると、SDAA104がDC−VI特性を満たすよう直流捕捉回路152を制御して、一定の直流インピーダンスに調整して図5の76の区間に示すように直流捕捉が成功する。
図4に戻り、ステップS606では、SOC101は、モデム102を制御してファクシミリ受信を行う。受信が終了すると、SOC101は、レジスタ206内のオフフック/オンフック指示フラグ506の値を書き換えて、オンフックを指示する。そして、受信した画像データをメモリ140に蓄積し、設定に応じて記録部122で印刷して、本処理を終了する。
ステップS607では、SOC101は、メモリ140から読み出した設定に従い、レジスタ206内の電話回線切断電流しきい値507の値を書き換えて、過電流とみなすしきい値を設定する。例えば、電話回線切断電流しきい値507の値が150mAに書き換えられる。なお、この電話回線切断電流しきい値807の値をサービスマン等が書き換えることも可能である。既に電話回線切断電流しきい値807が設定済みの場合、設定済みの値に上書きしてもよいし、設定されている現在の値を維持する構成でもよい。
次に、ステップS608では、SOC101は、レジスタ206内の過電流保護機能指示フラグ502の値を、過電流保護機能が働くように書き換える。なぜなら、CI信号が来ていない状態では、ファクシミリ装置100がビジネスホン端末用IFに接続されている可能があるからである。ステップS608のフラグの値の書き換えの際に、既に過電流保護機能指示フラグ502が設定済みの場合は、設定済みの値に上書きしてもよいし、設定されている現在の値を維持する構成でもよい。
ステップS609では、SOC101は、レジスタ206内のオフフック/オンフック指示フラグ506の値を、オフフックするように書き換える。その結果、SDAA104が直流捕捉回路152を制御してオフフックを行う。過電流保護機能が働くように制御しているので、ビジネスホン端末用IFに接続されている状態でオフフックが行われると、過電流保護機能が作動してオンフックに戻る。そして、過電流による電話回線切断表示フラグ505が切断を示す状態に変更される。一方、過電流保護機能が作動しない場合、過電流による電話回線切断表示フラグ505は立たない。
図6(a)は、ビジネスホンシステム主装置に対する誤接続時に送信またはオフフックで過電流保護機能が働いたときの回線電圧波形の変化の一例を示す図であり、縦軸が回線電圧、横軸が時間である。
図6(a)に示すように、ビジネスホンの信号は、PSTN交換機の信号とは異なり、交流成分1001と直流成分1002が含まれている。直流成分1002の電圧値は約50VのDC電圧であり、この直流成分1002に約10Vp−pの断続的な交流成分1001の交流信号が重畳されている。
ビジネスホンシステム主装置にビジネスホン端末が接続された場合、上述の電圧値はほとんど変わらず、交流成分1001はビジネスホン端末とビジネスホン接続ユニット間でのデータのやり取りを行う独自の信号となる。例えば、ビジネスホン端末に対して着信があった場合でも、ビジネスホン接続ユニットからはPSTN交換機のCI信号は送られず、独自の信号で着信を伝達している。また、ビジネスホン端末のハンドセットが上がった状態(いわゆるオフフック)では、ビジネスホン端末は、直流抵抗で回線捕捉するということは行わずに、オフフックに相当する独自の信号を送出する。過電流保護機能を働くよう制御しているときに、ビジネスホン端末用IFに接続されているファクシミリ装置100で図6(a)の1003のタイミングでオフフックが行われたとする。その結果、SDAA104が直流捕捉回路152を制御して過電流が流れて回線電圧が一定の電圧だけ降下する。そのときの電圧降下はビジネスホン端末用IFの直流抵抗が10Ω程度であることから、例えば過電流が200mAでも、電圧降下は2Vで、ほとんど電圧が降下しない。図6(a)の1004のタイミングで過電流保護機能が作動してオンフックに戻る。
図6(b)は、PSTN交換機接続時に送信またはオフフックで回線捕捉に成功したときの回線電圧波形の変化の一例を示す図であり、縦軸が回線電圧、横軸が時間である。
最初に、DC48V(図6(b)の9001)の回線電圧がPSTN交換機から印加される。そして、SDAA104が図6(b)の9002のタイミングでオフフックして、直流捕捉回路152が低インピーダンスになっても過電流は流れないため、過電流保護機能は作動しない。そして、SDAA104がDC−VI特性を満たすよう直流捕捉回路152を制御して、一定の直流インピーダンスに調整して、図6(b)の9003に示すように直流捕捉が成功する。
図4に戻り、ステップS610では、SOC101は、レジスタ206内の過電流による電話回線切断表示フラグ505の値を読み出して過電流を検知したかを判断する。過電流を検知したときはステップS611へ移行する。一方、過電流を検知していなければステップS612へ移行する。
ステップS611では、SOC101はエラー処理を行って本処理を終了する。このエラー処理では、例えば操作パネル118の表示器119に「通信エラー:エラーコードXX 接続回線をご確認ください。正常回線に接続後、電源をOFF/ONしてください。」のような通知をユーザに促すことが可能である。または「通信エラー:エラーコードXX 接続回線の変更を確認できません。正常回線に接続後、オフフックキーを押してください。」のような通知をユーザに促すことが可能である。なお、特に何も表示しなくてもよい。
ステップS612では、SOC101は、ユーザの指示がFAX送信指示であった場合、ステップS613へ移行する。一方、ユーザの指示がオフフックであれば、ステップS614へ移行する。
ステップS613では、SOC101は、ユーザに指示された宛先へ読み取った原稿をFAX送信し、送信が終了すれば、レジスタ206内のオフフック/オンフック指示フラグ506の値を、オンフックを指示する書き換えを行い、本処理を終了する。
ステップS614では、SOC101は、操作パネル118の表示器119にオフフック中であることを表示し、ユーザに宛先入力を促す。そして、入力された宛先へダイヤルするため、パルスあるいはDTMFを送出し、相手と接続後に相手側音声を操作パネル118のスピーカから聞くことができる。ユーザが手動送信を指示すればFAXの手動送信処理を行う。手動送信が終了するか、あるいはユーザがオンフックを指示すれば、SOC101は、レジスタ206内のオフフック/オンフック指示フラグ506の値を、オンフックを指示する書き換えを行い、本処理を終了する。
次に、図7を用いてDSP205の過電流検知処理について説明する。
図7は、DSP205の過電流検知処理の流れを示すフローチャートである。
DSP205は、初期化が完了したスタンバイ状態とする。
ステップS502では、DSP205は、電話回線切断電流しきい値507の値を過電流のしきい値とし、過電流保護機能指示フラグ502の値に応じて、過電流保護機能を作動させるか否かを切り替える。
次に、ステップS503では、DSP205は、オフフック/オンフック指示フラグ506を参照し、オフフック指示を検知して、ステップS504へ移行する。
次に、ステップS504では、DSP205は、SDAA104による直流捕捉回路152の制御により、直流インピーダンス調整に移行してオフフック処理を行う。その際、DSP205は、SDAA104を制御してACフィルタ部201をイネーブルすることや電話回線上のDC電圧を電圧検知部150で検知すること、電流検知部151で回線電流を検知することも行う。
次に、ステップS505では、DSP205は、電流検知部151で回線電流値を検知し、その値が電話回線切断電流しきい値507を超えているかを一定時間の間隔(例えば25ms)で監視して、該しきい値を規定回数超えたかどうかを判断する。その結果、回線電流値がしきい値を超えていた場合には過電流検知と判断して、ステップS506へ移行する。一方、回線電流値がしきい値を超えていなかった場合には過電流を検知していないと判断して、ステップS507へ移行する。
ステップS506では、DSP205は、過電流による電話回線切断表示フラグ505を立てて、ステップS508へ移行する。
ステップS507では、DSP205は、オフフック/オンフック指示フラグ506の値を参照し、SOC101からオンフック指示があったかを判断する。SOC101がオフフック/オンフック指示フラグ506の値を書き換えてオンフックを指示した場合は、DSP205はオンフック指示があったと判断してステップS508へ移行する。一方、SOC101からのオンフック指示が無いと判断した場合はステップS505へ戻る。
ステップS508では、DSP205は、SDAA104による直流捕捉回路152の制御により、直流インピーダンスを1MΩ以上にしてオンフック処理を行った後、スタンバイ状態に戻る。
以上説明したように、PSTN交換機よりCI信号が送出されたことを検知した場合、過電流保護機能が働かないように制御してからオフフックをモデムへ指示する。その結果、オフフックした直後に残留CIにより過電流保護機能が働くことも無くなるので、ファクシミリ受信の失敗を防止することができる。そして、呼出信号以外のFAX送信指示やオフフック指示(等のオフフック要因)が検知されたときには過電流保護機能が働くように制御してからオフフックを行う。その結果、ビジネスホンシステム主装置にファクシミリ装置を誤接続していた場合でも過電流保護機能が働くので、ファクシミリ装置の回路を保護することができるという効果がある。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施の形態では、図1〜図3に示す構成が上記第1の実施の形態と同じであり、第1の実施の形態と同様の部分については、同一の符号を用いてその説明を省略する。以下に、上記第1の実施の形態と異なる点のみを説明する。
図8は、本発明の第2の実施形態におけるSOC101による制御処理の流れを示すフローチャートである。なお、図8に示す処理は、図4に示す処理に対して、ステップS1202,S1203が追加され、ステップS607,S608が削除されている。それ以外はステップ番号を振り直しただけで他のステップは同じである。
ファクシミリ装置100は、電源が投入されて初期化が終了し、スタンバイ状態にあるものとする。SOC101は、プログラムやメモリ140から読み出した設定に従ってモデム102やSDAA104のリセット及び初期設定を終了し、スタンバイ状態にあるものとする。モデム102やSDAA104のリセットが行われると、レジスタ206の値はデフォルト値に戻る。
ステップS1200では、SOC101は、メモリ140から読み出した設定に従い、レジスタ206内の電話回線切断電流しきい値507の値を書き換えて、過電流とみなすしきい値を設定する。例えば、電話回線切断電流しきい値507が150mAに書き換えられる。なお、この電話回線切断電流しきい値507の初期値をサービスマンが適切な値に変更して保存することも可能である。
次に、ステップS1201では、SOC101は、メモリ140から読み出した設定に従い、レジスタ206内の過電流保護機能指示フラグ502の値を、過電流保護機能が働くよう制御するために書き換える。
次に、ステップS1202では、SOC101は、CI検知回路108から入力されたCI検知信号109がCI信号か、操作パネル118を介してFAX送信指示を受け付けたか、オフフックの指示を検知したかを判断する。いずれにも該当しないと判断した場合にはそのまま待機するが、いずれかに該当する場合には、ステップS1203へ進む。
ステップS1203では、SOC101は、CI信号が検知されたと判断するとステップS1204へ移行する。そうでなければ、FAX送信指示あるいはオフフック指示が行われたと判断して、ステップS1209へ移行する。
次に、ステップS1204では、SOC101は、レジスタ206内の過電流保護機能指示フラグ502の値を、過電流保護機能を働かないよう制御するための値に書き換えて、ステップS1205へ移行する。
次に、ステップS1205では、SOC101は、レジスタ206内のオフフック/オンフック指示フラグ506の値を、オフフックする値に書き換える。その結果、SDAA104が直流捕捉回路152を制御してオフフックを行う。
次に、ステップS1206では、SOC101は、モデム102を制御してファクシミリ受信を行う。受信が終了すると、SOC101は、レジスタ206内のオフフック/オンフック指示フラグ506の値を書き換えて、オンフックを指示する。そして、受信した画像データをメモリ140に蓄積し、設定に応じて記録部122で印刷して,本処理を終了する。
ステップS1209では、SOC101は、レジスタ206内のオフフック/オンフック指示フラグ506の値を、オフフックするように書き換える。その結果、SDAA104が直流捕捉回路152を制御してオフフックを行う。過電流保護機能が働くように制御しているので、ビジネスホン端末用IFに接続されている状態でオフフックが行われると、過電流保護機能が作動してオンフックに戻る。そして、過電流による電話回線切断表示フラグ505が切断を示す状態に変更される。一方、過電流保護機能が作動しない場合、過電流による電話回線切断表示フラグ505は立たない。
ステップS1210では、SOC101は、レジスタ206内の過電流による電話回線切断表示フラグ505の値を読み出して過電流を検知したかを判断する。過電流を検知したときはステップS1211へ移行する。一方、過電流を検知していなければステップS1212へ移行する。
ステップS1211では、SOC101はエラー処理を行って本処理を終了する。ステップS1211では、ステップS611と同様のエラー処理が実施される。
ステップS1212では、SOC101は、ユーザの指示がFAX送信指示であった場合、ステップS1213へ移行し、図4のステップS613と同様の処理を実施して本処理を終了する。一方、ユーザの指示がオフフックであれば、ステップS1214へ移行し、図4のステップS614と同様の処理を実施して、本処理を終了する。
以上説明したように、第2の実施形態によれば、上記第1の実施形態における効果と同様の効果を奏する。
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施の形態では、図1〜図3に示す構成が上記第1の実施の形態と同じであり、第1の実施の形態と同様の部分については、同一の符号を用いてその説明を省略する。以下に、上記第1の実施の形態と異なる点のみを説明する。
図9は、本発明の第3の実施形態におけるSOC101による制御処理の流れを示すフローチャートである。なお、図9に示す処理は、図4に示す処理に対して、ステップS1301が追加され、ステップS604に相当するステップが削除されている。それ以外はステップ番号を振り直しただけで他のステップは同じである。
ファクシミリ装置100に電源が投入され、初期化が終了し、スタンバイ状態にあるとする。SOC101は、プログラムやメモリ140から読み出した設定に従ってモデム102やSDAA104のリセット及び初期設定が終了し、スタンバイ状態にあるとする。モデム102やSDAA104のリセットを行われると、レジスタ206の値はデフォルト値に戻る。
ステップS1301では、SOC101は、メモリ140から読み出した設定に従い、レジスタ206内の過電流保護機能指示フラグ502の値を、過電流保護機能が働かないよう制御するために書き換える。
次に、ステップS1302では、SOC101は、CI検知回路108から入力されたCI検知信号109がCI信号か、操作パネル118を介してFAX送信指示を受け付けたか、オフフックの指示を検知したかを判断する。いずれにも該当しないと判断した場合にはそのまま待機するが、いずれかに該当する場合には、ステップS1303へ移行する。
ステップS1303では、SOC101は、CI信号が検知されたと判断するとステップS1305へ移行する。そうでなければ、FAX送信指示あるいはオフフック指示が行われたと判断して、ステップS1307へ移行する。
ステップS1305では、SOC101は、レジスタ206内のオフフック/オンフック指示フラグ506の値を、オフフックする値に書き換える。その結果、SDAA104が直流捕捉回路152を制御してオフフックを行う。
次に、ステップS1306では、SOC101は、モデム102を制御してファクシミリ受信を行う。受信が終了すると、SOC101は、レジスタ206内のオフフック/オンフック指示フラグ506の値を書き換えて、オンフックを指示する。そして、受信した画像データをメモリ140に蓄積し、設定に応じて記録部122で印刷して、本処理を終了する。
ステップS1307では、SOC101は、メモリ140から読み出した設定に従い、レジスタ206内の電話回線切断電流しきい値507を書き換えて、過電流とみなすしきい値を設定する。例えば、電話回線切断電流しきい値507の値が150mAに書き換えられる。
次に、ステップS1308では、SOC101は、レジスタ206内の過電流保護機能指示フラグ502の値を、過電流保護機能が働くように書き換える。
次に、ステップS1309では、SOC101は、レジスタ206内のオフフック/オンフック指示フラグ506の値を、オフフックするように書き換える。その結果、SDAA104が直流捕捉回路152を制御してオフフックを行う。過電流保護機能が働くよう制御しているので、ビジネスホン端末用IFに接続されている状態でオフフックが行われると、過電流保護機能が作動してオンフックに戻る。そして、過電流による電話回線切断表示フラグ505が切断を示す状態に変更される。一方、過電流保護機能が作動しない場合、過電流による電話回線切断表示フラグ505は立たない。
ステップS1310では、SOC101は、レジスタ206内の過電流による電話回線切断表示フラグ505の値を読み出して過電流を検知したかを判断する。過電流を検知したときはステップS1311へ移行する。一方、過電流を検知していなければステップS1312へ移行する。
ステップS1311では、SOC101はエラー処理を行って本処理を終了する。ステップS1311では、ステップS611と同様のエラー処理が実施される。
ステップS1312では、SOC101は、ユーザの指示がFAX送信指示であった場合、ステップS1313へ移行し、図4のステップS613と同様の処理を実施して本処理を終了する。一方、ユーザの指示がオフフックであれば、ステップS1314へ移行し、図4のステップS614と同様の処理を実施して、本処理を終了する。
以上説明したように、第3の実施形態によれば、上記第1の実施形態における効果と同様の効果を奏する。
[第4の実施形態]
図10は、本発明の第4の実施形態に係るファクシミリ装置の概略構成を示すブロック図である。
本発明の第4の実施形態では、SOC101の制御処理に差は無いが、過電流保護回路230が別途専用回路として設けられた所が異なる。過電流保護回路230には、従来の過電流保護回路を使用してもよいし、過電流検知回路や遮断リレーを組み合わせた回路を使用してもよい。
過電流保護回路230では、過電流のしきい値を可変あるいは固定とする。また、過電流保護回路230を働かせるか、働かせないかの制御はSOC101から絶縁素子113を経由した信号で行うことができる。または、SDAA104から過電流保護回路230を働かせるか、働かせないかの制御を行うよう構成することもできる。
過電流を検知して過電流保護機能が作動し、電話回線が切断されたかの結果をSOC101あるいはSDAA104から読み取ることができるよう構成してもよい。過電流保護回路230の制御は、SOC101のみから行うようにしてもよいし、SDAA104のみから行うようにしてもよいし、両方から行うようにしても構わない。なお、過電流保護回路230の制御をSDAA104のみから行うように構成した場合、絶縁素子113は不要となる。
過電流による電話回線切断表示フラグ505の値の書き換えは、過電流保護回路230からの電話回線切断結果の出力信号を利用することで実現される。また、過電流保護機能指示フラグ502の値の書き換えは、過電流保護回路230への、過電流保護機能を働かせるか働かせないかを制御する入力信号を利用することで実現される。また、電話回線切断電流しきい値507の値の書き換えは、過電流保護回路230への電話回線切断電流値を設定する入力信号を利用することで実現される。
以上説明したように、第4の実施形態によれば、上記第1の実施形態における効果と同様の効果を奏する。
[第5の実施形態]
例えば、ビジネスホンシステムの設置場所が誤接続を生じさせない環境の場合、残留CIによる受信失敗を防止するため、過電流保護機能が一切働かないようにサービスマンが設定を行うようにしてもよい。この場合、サービスマンが操作パネル118上で過電流保護機能が働かないように設定すると、当該設定がメモリ140(内の不揮発性メモリ)に保存される。
上記設定がなされると、SOC101は、図4、図7、図8、図9に示した制御処理を一切実施せず、常に過電流保護機能を働かないように設定して、ファクシミリ装置100の制御を行う。つまり、過電流保護機能を全く使用しないか、あるいは上記第1〜第4の実施形態を利用して過電流保護機能を使用するかをサービスマンの設定により切り替える。過電流保護機能を全く使用しない場合、SOC101は、過電流保護機能指示フラグ502あるいは過電流保護回路230が常に働かないよう設定してオフフックを行う。
上記第5の実施形態によれば、上記第1の実施形態における効果と同様の効果を奏する。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
100 ファクシミリ装置
101 SOC
102 モデム
104 SDAA
108 CI検知回路
152 直流捕捉回路
205 DSP
502 過電流保護機能指示フラグ
507 電話回線切断電流しきい値

Claims (11)

  1. 回線捕捉したときに過電流を検知して回線を開放する過電流保護機能を有するファクシミリ装置において、
    呼出信号を検知すると、前記過電流保護機能を働かないよう制御した後でオフフックを行い、呼出信号を検知していない状態では、前記過電流保護機能を働くよう制御する制御手段を備えることを特徴とするファクシミリ装置。
  2. 回線捕捉したときに過電流を検知して回線を開放する過電流保護機能を有するファクシミリ装置において、
    予め前記過電流保護機能を働かないよう制御し、呼出信号以外のオフフック要因を検知した場合に前記過電流保護機能を働くよう制御した後にオフフックを行う制御手段を備えることを特徴とするファクシミリ装置。
  3. 回線捕捉したときに過電流を検知して回線を開放する過電流保護機能を有するファクシミリ装置において、
    予め前記過電流保護機能を働くよう制御し、呼出信号を検知すると前記過電流保護機能を働かないよう制御した後にオフフックを行う制御手段を備えることを特徴とするファクシミリ装置。
  4. 前記制御手段は、前記呼出信号によりオフフック要因を検知した場合に前記過電流保護機能を働かないよう制御した後にオフフックを行い、呼出信号以外のオフフック要因を検知した場合に前記過電流保護機能を働くよう制御した後にオフフックを行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のファクシミリ装置。
  5. 回線捕捉したときに直流捕捉回路に流れる過電流を検知する検知手段をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のファクシミリ装置。
  6. 前記検知手段により過電流を検知するためのしきい値を書き換え可能にすることを特徴とする請求項5に記載のファクシミリ装置。
  7. 前記呼出信号以外のオフフック要因は、ユーザからの送信指示あるいはユーザからのオフフック指示を検知したことを特徴とする請求項2に記載のファクシミリ装置。
  8. 回線捕捉したときに過電流を検知して回線を開放する過電流保護機能を有するファクシミリ装置の制御方法において、
    呼出信号を検知すると、前記過電流保護機能を働かないよう制御した後でオフフックを行い、呼出信号を検知していない状態では、前記過電流保護機能を働くよう制御する制御工程を備えることを特徴とする制御方法。
  9. 回線捕捉したときに過電流を検知して回線を開放する過電流保護機能を有するファクシミリ装置の制御方法において、
    予め前記過電流保護機能を働かないよう制御し、呼出信号以外のオフフック要因を検知した場合に前記過電流保護機能を働くよう制御した後にオフフックを行う制御手段を備えることを特徴とする制御方法。
  10. 回線捕捉したときに過電流を検知して回線を開放する過電流保護機能を有するファクシミリ装置の制御方法において、
    予め前記過電流保護機能を働くよう制御し、呼出信号を検知すると前記過電流保護機能を働かないよう制御した後にオフフックを行う制御手段を備えることを特徴とする制御方法。
  11. 請求項8乃至10のいずれか1項に記載の制御方法をファクシミリ装置に実行させるためのコンピュータに読み取り可能なプログラム。
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