JP2015149425A - コンデンサ劣化診断装置、インバータ装置、及び家電機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】コンデンサの劣化状態の異常を精度良く検出することができるコンデンサ劣化診断装置、インバータ装置、及び家電機器を得る。【解決手段】電解コンデンサ200の劣化状態の異常を検知するコンデンサ劣化診断装置100であって、電解コンデンサ200の電解液と陰極端子23との間の電圧を検出する電圧検出手段10と、電圧検出手段10が検出した電圧値に基づいて、電解コンデンサ200の劣化状態の異常を判定する劣化判定手段11と、を備えたものである。【選択図】図6
Description
本発明は、コンデンサの劣化状態を検知するコンデンサ劣化診断装置、及びそれを備えたインバータ装置、及び家電機器に関する。
従来の技術においては、コンデンサに密着配置された温度センサの検出温度を用いてコンデンサの残存寿命を演算する電子機器が提案されている(特許文献1参照)。
また、赤外線温度計測装置などの非接触式温度計測装置により、コンデンサの表面温度を計測するフィルムコンデンサの劣化診断装置が提案されている(特許文献2参照)。
また、赤外線温度計測装置などの非接触式温度計測装置により、コンデンサの表面温度を計測するフィルムコンデンサの劣化診断装置が提案されている(特許文献2参照)。
特許文献1に記載の技術では、コンデンサに温度センサ自体を物理的に取り付けて、この温度センサの出力に基づいて劣化状態を判定しているため、熱抵抗のばらつきが出やすく検知精度が低い、という問題点があった。
また、コンデンサに温度センサを物理的に取り付ける際には、温度センサを薄膜テープで絶縁被覆するとともに、温度センサをコンデンサの外周面に当てつけた状態で熱収縮チューブに入れ、この熱収縮チューブを加熱収縮させることで、コンデンサと温度センサを密着させている。このため、製造の手間と温度センサを実装するための部品コストが高くなる、という問題点があった。
また、コンデンサに温度センサを物理的に取り付ける際には、温度センサを薄膜テープで絶縁被覆するとともに、温度センサをコンデンサの外周面に当てつけた状態で熱収縮チューブに入れ、この熱収縮チューブを加熱収縮させることで、コンデンサと温度センサを密着させている。このため、製造の手間と温度センサを実装するための部品コストが高くなる、という問題点があった。
特許文献2に記載の技術は、フィルムコンデンサの表面温度を含む物性値を時系列データとしてデータベースに蓄積し、任意の経過時間毎に計測した温度特性値を比較、照合して、表面温度の時間的変化値である差分量ΔTを求めて表面温度の差分量ΔTの特性曲線を作る。そして、この特性曲線からデータベースに蓄積していた判定値を用いて劣化判定を行っている。このように、特許文献2に記載の技術では、コンデンサの劣化状態の異常を検出するための構成及び演算処理が複雑であり、コンデンサの劣化状態の異常の検出を安価な構成で実現することができない、という問題点があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、コンデンサの劣化状態の異常を精度良く検出することができるコンデンサ劣化診断装置、インバータ装置、及び家電機器を得るものである。
また、コンデンサの劣化状態の異常の検出を安価な構成で実現することができるコンデンサ劣化診断装置、インバータ装置、及び家電機器を得るものである。
また、コンデンサの劣化状態の異常の検出を安価な構成で実現することができるコンデンサ劣化診断装置、インバータ装置、及び家電機器を得るものである。
本発明に係るコンデンサ劣化診断装置は、電解コンデンサの劣化状態の異常を検知するコンデンサ劣化診断装置であって、前記電解コンデンサの電解液と陰極端子との間の電圧を検出する電圧検出手段と、前記電圧検出手段が検出した電圧値に基づいて、前記電解コンデンサの劣化状態の異常を判定する劣化判定手段と、を備えたものである。
本発明は、電解コンデンサの電解液と陰極端子との間の電圧を検出する電圧検出手段の検出値に基づいて、電解コンデンサの劣化状態の異常を判定するので、コンデンサの劣化状態の異常を精度良く検出することができる。また、コンデンサの劣化状態の異常の検出を安価な構成で実現することができる。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係るコンデンサ劣化診断装置のブロック構成図である。
図1において、コンデンサ劣化診断装置100は、電圧検出手段10、劣化判定手段11、報知手段12、及び、停止手段13を備えている。このコンデンサ劣化診断装置100は、アルミ電解コンデンサ200の劣化状態の異常を検知するものである。
なお、アルミ電解コンデンサ200は本発明における「電解コンデンサ」に相当する。
図1は、実施の形態1に係るコンデンサ劣化診断装置のブロック構成図である。
図1において、コンデンサ劣化診断装置100は、電圧検出手段10、劣化判定手段11、報知手段12、及び、停止手段13を備えている。このコンデンサ劣化診断装置100は、アルミ電解コンデンサ200の劣化状態の異常を検知するものである。
なお、アルミ電解コンデンサ200は本発明における「電解コンデンサ」に相当する。
電圧検出手段10は、アルミ電解コンデンサ200の電解液と陰極端子23との間の電圧(以下「陰極箔電圧」という)を検出し、陰極箔電圧に応じた電圧を劣化判定手段11へ出力する。詳細は後述する。
なお、電圧検出手段10は、陰極箔電圧に応じた電圧(電圧値)を出力するものであれば良く、任意の回路構成によって実現できる。例えば、アルミ電解コンデンサ200に交流が印加される場合には、陰極箔電圧をダイオードによって半波整流しその平均を出力しても良い。また例えば簡易な検波回路などを用いても良い。
なお、電圧検出手段10は、陰極箔電圧に応じた電圧(電圧値)を出力するものであれば良く、任意の回路構成によって実現できる。例えば、アルミ電解コンデンサ200に交流が印加される場合には、陰極箔電圧をダイオードによって半波整流しその平均を出力しても良い。また例えば簡易な検波回路などを用いても良い。
劣化判定手段11は、電圧検出手段10から出力された電圧に基づいて、アルミ電解コンデンサ200の劣化状態の異常を判定する。詳細は後述する。
報知手段12は、例えばセグメントLED又は液晶表示素子等からなり、劣化判定手段11の出力に基づいてアルミ電解コンデンサ200の劣化状態に関する所定の情報を使用者に報知する。
停止手段13は、劣化判定手段11の出力に基づいて、例えばアルミ電解コンデンサ200が搭載された機器に対する停止信号などの、劣化状態に応じた所定の信号を出力する。
なお、報知手段12及び停止手段13の何れか一方を省略しても良い。
報知手段12は、例えばセグメントLED又は液晶表示素子等からなり、劣化判定手段11の出力に基づいてアルミ電解コンデンサ200の劣化状態に関する所定の情報を使用者に報知する。
停止手段13は、劣化判定手段11の出力に基づいて、例えばアルミ電解コンデンサ200が搭載された機器に対する停止信号などの、劣化状態に応じた所定の信号を出力する。
なお、報知手段12及び停止手段13の何れか一方を省略しても良い。
なお、コンデンサ劣化診断装置100の構成のうち、少なくとも電圧検出手段10及び劣化判定手段11は、アルミ電解コンデンサ200が搭載された回路基板に設けるのが望ましい。このように、アルミ電解コンデンサ200が搭載された回路基板と同一の回路基板上に電圧検出手段10及び劣化判定手段11を実装することで、劣化診断のために別途の装置を接続する必要を無くすことができる。よって、例えばアルミ電解コンデンサ200が搭載された機器の稼働中においても劣化診断を行うことが可能となる。
図2は、実施の形態1に係るアルミ電解コンデンサを模式的に示す斜視図である。
図2に示すように、アルミ電解コンデンサ200は、電荷が蓄積されるコンデンサ素子を収納し、アルミニウム等の導電性を有する金属から成るケース20の側面及び上面の外周部が薄い樹脂27で覆われている。また、アルミ電解コンデンサ200には、陽極端子22及び陰極端子23が設けられている。
図2に示すように、アルミ電解コンデンサ200は、電荷が蓄積されるコンデンサ素子を収納し、アルミニウム等の導電性を有する金属から成るケース20の側面及び上面の外周部が薄い樹脂27で覆われている。また、アルミ電解コンデンサ200には、陽極端子22及び陰極端子23が設けられている。
図3は、実施の形態1に係るアルミ電解コンデンサの構造を模式的に示す分解斜視図である。
図4は、実施の形態1に係るアルミ電解コンデンサの構造を模式的に示す断面図である。
図3、図4に示すように、コンデンサ素子210は、電解紙211を介して、陽極箔212と陰極箔213とが巻き重ねられ又は積層されて形成されている。陽極端子22は陽極箔212に接続され、陰極端子23は陰極箔213に接続されている。コンデンサ素子210は、電解液に含浸され、有底筒状のケース20に電解液とともに収納されている。そして、ケース20の開口は、絶縁性を有する封口部材21によって封止され、密閉されている。
図4は、実施の形態1に係るアルミ電解コンデンサの構造を模式的に示す断面図である。
図3、図4に示すように、コンデンサ素子210は、電解紙211を介して、陽極箔212と陰極箔213とが巻き重ねられ又は積層されて形成されている。陽極端子22は陽極箔212に接続され、陰極端子23は陰極箔213に接続されている。コンデンサ素子210は、電解液に含浸され、有底筒状のケース20に電解液とともに収納されている。そして、ケース20の開口は、絶縁性を有する封口部材21によって封止され、密閉されている。
図5は、実施の形態1に係るアルミ電解コンデンサの等価回路を示す図である。
図5に示すように、アルミ電解コンデンサ200は、陽極端子22と陰極端子23との間に、陽極箔212のコンデンサC1と陰極箔213のコンデンサC2とが、電解液の抵抗R1、R2を介して直列に接続されている回路構成となる。また、ケース20内は電解液で満たされているため、ケース20と抵抗R1、R2との間には、電解液の抵抗R3が接続されている回路構成となる。
図5に示すように、アルミ電解コンデンサ200は、陽極端子22と陰極端子23との間に、陽極箔212のコンデンサC1と陰極箔213のコンデンサC2とが、電解液の抵抗R1、R2を介して直列に接続されている回路構成となる。また、ケース20内は電解液で満たされているため、ケース20と抵抗R1、R2との間には、電解液の抵抗R3が接続されている回路構成となる。
次に、アルミ電解コンデンサ200の劣化と静電容量との関係について説明する。
アルミ電解コンデンサ200は、その劣化によって静電容量が低下することが知られている。上述したように、アルミ電解コンデンサ200は、陽極箔212のコンデンサC1と陰極箔213のコンデンサC2とが直列に接続された回路と等価とみなすことができる。
本発明者は、コンデンサC1の静電容量と劣化との関係と、コンデンサC2の静電容量と劣化との関係とが異なることを見出した。即ち、アルミ電解コンデンサ200の劣化に伴って、陽極箔212のコンデンサC1の静電容量の低下より、陰極箔213のコンデンサC2の静電容量の低下が先に生じることを見出した。
よって、陽極箔212のコンデンサC1の静電容量の低下を検知することで、アルミ電解コンデンサ200の劣化状態を精度良く判断することができる。
本発明者は、コンデンサC1の静電容量と劣化との関係と、コンデンサC2の静電容量と劣化との関係とが異なることを見出した。即ち、アルミ電解コンデンサ200の劣化に伴って、陽極箔212のコンデンサC1の静電容量の低下より、陰極箔213のコンデンサC2の静電容量の低下が先に生じることを見出した。
よって、陽極箔212のコンデンサC1の静電容量の低下を検知することで、アルミ電解コンデンサ200の劣化状態を精度良く判断することができる。
ここで、コンデンサの両端の電圧はその静電容量に反比例する。即ち、陰極箔213のコンデンサC2の静電容量の低下量は、コンデンサC2の両端の電圧の増加量に比例する関係にある。このようなことから、陰極箔213のコンデンサC2の両端の電圧を検出することで、アルミ電解コンデンサ200の劣化状態の異常を判定することができる。
上述したように、陽極箔212のコンデンサC1と陰極箔213のコンデンサC2との間には電解液が介在している。また、陰極箔213のコンデンサC2の一端は陰極端子23に接続されている。つまり、アルミ電解コンデンサ200の電解液と陰極端子23との間の電圧(陰極箔電圧)を検出することで、陰極箔213のコンデンサC2の両端の電圧を検出することが可能となる。
上述したように、陽極箔212のコンデンサC1と陰極箔213のコンデンサC2との間には電解液が介在している。また、陰極箔213のコンデンサC2の一端は陰極端子23に接続されている。つまり、アルミ電解コンデンサ200の電解液と陰極端子23との間の電圧(陰極箔電圧)を検出することで、陰極箔213のコンデンサC2の両端の電圧を検出することが可能となる。
次に、陰極箔電圧を検出する電圧検出手段10の具体例について説明する。
図6は、実施の形態1に係るコンデンサ劣化診断装置の電圧検出手段の接続状態の一例を示す図である。
図6に示すように、本実施の形態1における電圧検出手段10は、アルミ電解コンデンサ200のケース20と陰極端子23との間の電圧を、陰極箔電圧として検出する。
上述したように、導電性を有するケース20内は電解液で満たされており、ケース20は電解液の抵抗R3を介して陰極箔213のコンデンサC2と接続されている。このため、ケース20と陰極端子23との間の電圧を検出することで、アルミ電解コンデンサ200の電解液と陰極端子23との間の電圧(陰極箔電圧)を検出する。
なお、ケース20と電圧検出手段10との接続は、例えばケース20にケース端子24を設け、このケース端子24と電圧検出手段10とを、はんだ付けなどの任意の方法で接続する。
図6に示すように、本実施の形態1における電圧検出手段10は、アルミ電解コンデンサ200のケース20と陰極端子23との間の電圧を、陰極箔電圧として検出する。
上述したように、導電性を有するケース20内は電解液で満たされており、ケース20は電解液の抵抗R3を介して陰極箔213のコンデンサC2と接続されている。このため、ケース20と陰極端子23との間の電圧を検出することで、アルミ電解コンデンサ200の電解液と陰極端子23との間の電圧(陰極箔電圧)を検出する。
なお、ケース20と電圧検出手段10との接続は、例えばケース20にケース端子24を設け、このケース端子24と電圧検出手段10とを、はんだ付けなどの任意の方法で接続する。
次に、本実施の形態1におけるコンデンサ劣化診断装置のコンデンサ劣化診断装置100の劣化判定動作を説明する。
図7は、実施の形態1に係るアルミ電解コンデンサの使用時間と陰極箔電圧との関係を示す図である。
図7に示すように、アルミ電解コンデンサ200は、使用時間の経過によりコンデンサC2の静電容量が低下し、それに伴い陰極箔電圧が上昇する。
そこで、本実施の形態1においては、図7に示すように、陰極箔電圧の劣化判定レベルを劣化判定手段11に予め設定する。そして、劣化判定手段11は、電圧検出手段10が検出した電圧値がこの劣化判定レベル(図7のb点)を超えたとき、アルミ電解コンデンサ200の劣化状態の異常を判定する。即ち、アルミ電解コンデンサ200の陰極箔電圧が小さい場合(図7のb点以下の場合)には、劣化判定手段11は劣化状態が正常と判定するが、陰極箔電圧が大きい場合(図7のb点を超えた場合)には、劣化判定手段11は劣化状態が異常と判定する。
図7に示すように、アルミ電解コンデンサ200は、使用時間の経過によりコンデンサC2の静電容量が低下し、それに伴い陰極箔電圧が上昇する。
そこで、本実施の形態1においては、図7に示すように、陰極箔電圧の劣化判定レベルを劣化判定手段11に予め設定する。そして、劣化判定手段11は、電圧検出手段10が検出した電圧値がこの劣化判定レベル(図7のb点)を超えたとき、アルミ電解コンデンサ200の劣化状態の異常を判定する。即ち、アルミ電解コンデンサ200の陰極箔電圧が小さい場合(図7のb点以下の場合)には、劣化判定手段11は劣化状態が正常と判定するが、陰極箔電圧が大きい場合(図7のb点を超えた場合)には、劣化判定手段11は劣化状態が異常と判定する。
なお、陰極箔電圧はアルミ電解コンデンサ200の形状及び種類によって異なり、また電圧検出手段10の回路構成によっても出力される電圧値が異なるため、劣化判定レベルは、劣化発生時に実際の電圧を計測した実験値などで設定するのがよい。
なお、陰極箔電圧はアルミ電解コンデンサ200に流れる電流によっても変化するので、アルミ電解コンデンサ200に流れる電流に応じて劣化判断レベルを設定しても良い。
なお、陰極箔電圧はアルミ電解コンデンサ200に流れる電流によっても変化するので、アルミ電解コンデンサ200に流れる電流に応じて劣化判断レベルを設定しても良い。
劣化判定手段11は、劣化状態の判定結果を報知手段12に対して出力する。報知手段12は、例えばセグメントLED又は液晶表示素子等に判定された劣化状態に関する情報(例えば、エラーコードなど)を表示させる。なお、この表示の際、所定のメンテナンス内容の情報(例えば、部品交換を促すメッセージなど)を表示させるようにしても良い。また、スピーカー等により、当該劣化状態に関する情報を音により報知するようにしても良い。
また、劣化判定手段11は、劣化状態の判定結果を停止手段13に対して出力する。停止手段13は、例えばアルミ電解コンデンサ200が搭載された機器に対して停止信号を出力し、当該機器の動作を停止させる。なお、停止手段13からの出力はこれに限らず、例えば当該機器の出力電力の低下を指示する信号を出力するなど、任意の操作信号を出力するようにしても良い。
また、劣化判定手段11は、劣化状態の判定結果を停止手段13に対して出力する。停止手段13は、例えばアルミ電解コンデンサ200が搭載された機器に対して停止信号を出力し、当該機器の動作を停止させる。なお、停止手段13からの出力はこれに限らず、例えば当該機器の出力電力の低下を指示する信号を出力するなど、任意の操作信号を出力するようにしても良い。
以上のように本実施の形態1においては、アルミ電解コンデンサ200の電解液と陰極端子23との間の電圧(陰極箔電圧)を検出し、その電圧値に基づいてアルミ電解コンデンサ200の劣化状態の異常を判定する。
このため、アルミ電解コンデンサ200の劣化の兆候として現れる静電容量の低下を精度良く検出することができ、アルミ電解コンデンサ200の劣化状態異常の検出を精度良く実現することができる。
また、アルミ電解コンデンサ200に温度センサ自体を物理的に取り付ける必要が無いので、製造の手間と製造コストを低減することができる。また、従来の技術に比べ、取り付け誤差による検知精度の低下を回避できる。また、アルミ電解コンデンサ200に温度センサを物理的に取り付ける際の絶縁及び耐熱温度も考慮する必要が無い。
このため、アルミ電解コンデンサ200の劣化の兆候として現れる静電容量の低下を精度良く検出することができ、アルミ電解コンデンサ200の劣化状態異常の検出を精度良く実現することができる。
また、アルミ電解コンデンサ200に温度センサ自体を物理的に取り付ける必要が無いので、製造の手間と製造コストを低減することができる。また、従来の技術に比べ、取り付け誤差による検知精度の低下を回避できる。また、アルミ電解コンデンサ200に温度センサを物理的に取り付ける際の絶縁及び耐熱温度も考慮する必要が無い。
また、アルミ電解コンデンサ200の劣化状態の判定結果を、報知手段12により報知することにより、アルミ電解コンデンサ200の劣化状態に関する情報を使用者に報知することができる。これにより、使用者は例えばアルミ電解コンデンサ200が搭載された機器の運転を停止させ、アルミ電解コンデンサ200の劣化故障による発煙及び異臭の発生を防止することができる。
また、アルミ電解コンデンサ200の劣化状態の判定結果に応じて、停止手段13は、例えばアルミ電解コンデンサ200が搭載された機器に対して停止信号を出力し、当該機器の動作を停止させる。これにより、アルミ電解コンデンサ200の劣化状態が異常の際に、アルミ電解コンデンサ200が搭載された機器の運転を停止させることができ、アルミ電解コンデンサ200の劣化故障による発煙及び異臭の発生を防止することができる。
また本実施の形態1においては、アルミ電解コンデンサ200の劣化に伴って、陽極箔212のコンデンサC1の静電容量の低下より、陰極箔213のコンデンサC2の静電容量の低下が先に生じることに着目し、陰極箔電圧を検出しているので、アルミ電解コンデンサ200の劣化状態異常の検出を精度良く実現することができる。
また本実施の形態1においては、電圧検出手段10はアルミ電解コンデンサ200の電解液と陰極端子23との間の電圧を検出する。
このため、例えばアルミ電解コンデンサ200のケースと端子との間の電圧波形を測定してその波形のリップル電圧などによって劣化状態を判定する場合と比較して、回路構成を簡易にでき、コンデンサ劣化診断装置100を安価な構成で実現できる。また、例えばアルミ電解コンデンサ200のケースと端子との間にオシロスコープなどを接続して電圧波形を測定し、その波形を用いて劣化状態を判定する場合と比較して、回路構成を容易にできると共に、アルミ電解コンデンサ200に別の装置を接続する必要が無く、アルミ電解コンデンサ200が搭載された機器の稼働中においても劣化診断を行うことが可能となる。
このため、例えばアルミ電解コンデンサ200のケースと端子との間の電圧波形を測定してその波形のリップル電圧などによって劣化状態を判定する場合と比較して、回路構成を簡易にでき、コンデンサ劣化診断装置100を安価な構成で実現できる。また、例えばアルミ電解コンデンサ200のケースと端子との間にオシロスコープなどを接続して電圧波形を測定し、その波形を用いて劣化状態を判定する場合と比較して、回路構成を容易にできると共に、アルミ電解コンデンサ200に別の装置を接続する必要が無く、アルミ電解コンデンサ200が搭載された機器の稼働中においても劣化診断を行うことが可能となる。
また本実施の形態1においては、電圧検出手段10はアルミ電解コンデンサ200の電解液と陰極端子23との間の電圧を検出するので、アルミ電解コンデンサ200に印加される電圧が高い場合であっても、特段の信号処理などを行う必要が無く、回路構成を簡易にすることができる。例えば陽極端子22と電解液との間の電圧(以下「陽極箔電圧」という)を検出する場合、アルミ電解コンデンサ200に印加される電圧が高くなると、陽極箔電圧もそれに応じて高くなり、検出値を劣化判定手段11へ入力する際に信号処理をする必要が生じる。図8、図9を用いて詳しく説明する。
図8は、陰極箔電圧の電圧波形の一例を示す図である。
図9は、陽極箔電圧の電圧波形の一例を示す図である。
図8、図9においては、アルミ電解コンデンサ200に100Vの交流電圧が印加された場合における電圧波形の一例を示している。
図8に示すように、陰極箔電圧は、0Vを基準として例えば約±1V程度の電圧変動幅である。従って、電圧検出手段10を例えば簡易な検波回路などで構成し、その出力をそのまま劣化判定手段11へ入力することができる。
図9に示すように、陽極箔電圧は、100Vを基準として例えば約70V〜約130Vの電圧変動幅である。このため、電圧検出手段10において高圧電圧に対応する耐圧構成が必要になるとともに、電圧変動量を抽出するためには重畳された直流成分(この例では100V)を除去するための回路構成が必要となる。また、電圧変動幅も大きくなるため、例えばマイコンなどで構成された劣化判定手段11へ検出値を入力するには、電圧レベルを変換する回路構成が必要となる。よって、陽極箔電圧を検出する場合には、陰極箔電圧の場合と比較して回路構成が複雑となり、コンデンサの劣化状態の異常の検出を安価な構成で実現することができない。
図9は、陽極箔電圧の電圧波形の一例を示す図である。
図8、図9においては、アルミ電解コンデンサ200に100Vの交流電圧が印加された場合における電圧波形の一例を示している。
図8に示すように、陰極箔電圧は、0Vを基準として例えば約±1V程度の電圧変動幅である。従って、電圧検出手段10を例えば簡易な検波回路などで構成し、その出力をそのまま劣化判定手段11へ入力することができる。
図9に示すように、陽極箔電圧は、100Vを基準として例えば約70V〜約130Vの電圧変動幅である。このため、電圧検出手段10において高圧電圧に対応する耐圧構成が必要になるとともに、電圧変動量を抽出するためには重畳された直流成分(この例では100V)を除去するための回路構成が必要となる。また、電圧変動幅も大きくなるため、例えばマイコンなどで構成された劣化判定手段11へ検出値を入力するには、電圧レベルを変換する回路構成が必要となる。よって、陽極箔電圧を検出する場合には、陰極箔電圧の場合と比較して回路構成が複雑となり、コンデンサの劣化状態の異常の検出を安価な構成で実現することができない。
実施の形態2.
以下、本実施の形態2について、上記実施の形態1、2との相違点を中心に説明する。なお、上記実施の形態1、2と同一部分については同一符号を付して、その説明を省略する。
以下、本実施の形態2について、上記実施の形態1、2との相違点を中心に説明する。なお、上記実施の形態1、2と同一部分については同一符号を付して、その説明を省略する。
図10は、実施の形態2に係るコンデンサ劣化診断装置の電圧検出手段の接続状態の一例を示す図である。
図10に示すように、アルミ電解コンデンサ200は、封口部材21に設けられた電解液端子25によって、ケース20内の電解液とケース20外とが導通されている。
このような構成では、電解液端子25と抵抗R1、R2との間に、電解液の抵抗R4が接続された回路と等価となる。
なお、電解液端子25は、例えば、アルミ電解コンデンサ200を回路基板にはんだ付けするために、封口部材21に挿通されたダミー端子を用いても良い。これにより、劣化判断のために端子を別途設ける必要がなくなり、構成を簡略化することができる。
図10に示すように、アルミ電解コンデンサ200は、封口部材21に設けられた電解液端子25によって、ケース20内の電解液とケース20外とが導通されている。
このような構成では、電解液端子25と抵抗R1、R2との間に、電解液の抵抗R4が接続された回路と等価となる。
なお、電解液端子25は、例えば、アルミ電解コンデンサ200を回路基板にはんだ付けするために、封口部材21に挿通されたダミー端子を用いても良い。これにより、劣化判断のために端子を別途設ける必要がなくなり、構成を簡略化することができる。
本実施の形態2における電圧検出手段10は、電解液端子25と陰極端子23との間の電圧を陰極箔電圧として検出する。
なお、コンデンサ劣化診断装置100のその他の構成及び劣化判定動作は実施の形態1と同様である。
なお、コンデンサ劣化診断装置100のその他の構成及び劣化判定動作は実施の形態1と同様である。
本実施の形態2においても、実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
また、本実施の形態2においては、アルミ電解コンデンサ200と電圧検出手段10との接続が端子接続となるので、電圧検出手段10とアルミ電解コンデンサ200のケース20とを接続する場合と比較して、接続が容易となり、製品コストを低減することができる。
また、本実施の形態2においては、アルミ電解コンデンサ200と電圧検出手段10との接続が端子接続となるので、電圧検出手段10とアルミ電解コンデンサ200のケース20とを接続する場合と比較して、接続が容易となり、製品コストを低減することができる。
実施の形態3.
以下、本実施の形態3について、上記実施の形態1との相違点を中心に説明する。なお、上記実施の形態1と同一部分については同一符号を付して、その説明を省略する。
以下、本実施の形態3について、上記実施の形態1との相違点を中心に説明する。なお、上記実施の形態1と同一部分については同一符号を付して、その説明を省略する。
図11は、実施の形態3に係るコンデンサ劣化診断装置の電圧検出手段の接続状態の一例を示す図である。
図11に示すように、アルミ電解コンデンサ200は、陽極箔212のコンデンサC1と陰極箔213のコンデンサC2との間に、電解液電極214が設けられている。例えば、アルミ電解コンデンサ200は、陽極箔212と陰極箔213と電解液電極214とが、電解紙211を介して巻き重ねられて、電解液とともにケース20内に収納されて構成されている。電解液電極214は、封口部材21に挿通された電解液端子25に接続されている。
このような構成では、電解液電極214が抵抗R1、R2との間に接続された回路と等価となる。
図11に示すように、アルミ電解コンデンサ200は、陽極箔212のコンデンサC1と陰極箔213のコンデンサC2との間に、電解液電極214が設けられている。例えば、アルミ電解コンデンサ200は、陽極箔212と陰極箔213と電解液電極214とが、電解紙211を介して巻き重ねられて、電解液とともにケース20内に収納されて構成されている。電解液電極214は、封口部材21に挿通された電解液端子25に接続されている。
このような構成では、電解液電極214が抵抗R1、R2との間に接続された回路と等価となる。
本実施の形態3における電圧検出手段10は、電解液電極214と陰極端子23との間の電圧を陰極箔電圧として検出する。
なお、コンデンサ劣化診断装置100のその他の構成及び劣化判定動作は実施の形態1と同様である。
なお、コンデンサ劣化診断装置100のその他の構成及び劣化判定動作は実施の形態1と同様である。
本実施の形態3においても、実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
また、本実施の形態2においては、アルミ電解コンデンサ200と電圧検出手段10との接続が端子接続となるので、電圧検出手段10とアルミ電解コンデンサ200のケース20とを接続する場合と比較して、接続が容易となり、製品コストを低減することができる。
また、本実施の形態2においては、アルミ電解コンデンサ200と電圧検出手段10との接続が端子接続となるので、電圧検出手段10とアルミ電解コンデンサ200のケース20とを接続する場合と比較して、接続が容易となり、製品コストを低減することができる。
実施の形態4.
本実施の形態4における劣化判定手段11は、劣化判定レベルが予め複数設定され、アルミ電解コンデンサ200の劣化状態の異常の程度を多段階に判定する。
以下、本実施の形態4について、上記実施の形態1〜3との相違点を中心に説明する。なお、上記実施の形態1〜3と同一部分については同一符号を付して、その説明を省略する。
本実施の形態4における劣化判定手段11は、劣化判定レベルが予め複数設定され、アルミ電解コンデンサ200の劣化状態の異常の程度を多段階に判定する。
以下、本実施の形態4について、上記実施の形態1〜3との相違点を中心に説明する。なお、上記実施の形態1〜3と同一部分については同一符号を付して、その説明を省略する。
図12は、実施の形態4に係るアルミ電解コンデンサの使用時間と陰極箔電圧との関係を示す図である。
本実施の形態4における劣化判定手段11には、劣化判定レベルが予め複数設定されている。例えば図11に示すように、使用時間の各点a1〜a3に対応して、劣化判定レベル1〜3(b1〜b3)が設定されている。
劣化判定手段11は、電圧検出手段10が検出した電圧(陰極箔電圧)と、劣化判定レベル1〜3とを比較して、各劣化判定レベルに応じて、劣化状態の異常程度を判定する。
なお、陰極箔電圧はアルミ電解コンデンサ200によって異なるため、複数の劣化判定レベルは実際の電圧を計測した実験値などで設定するのが良い。
本実施の形態4における劣化判定手段11には、劣化判定レベルが予め複数設定されている。例えば図11に示すように、使用時間の各点a1〜a3に対応して、劣化判定レベル1〜3(b1〜b3)が設定されている。
劣化判定手段11は、電圧検出手段10が検出した電圧(陰極箔電圧)と、劣化判定レベル1〜3とを比較して、各劣化判定レベルに応じて、劣化状態の異常程度を判定する。
なお、陰極箔電圧はアルミ電解コンデンサ200によって異なるため、複数の劣化判定レベルは実際の電圧を計測した実験値などで設定するのが良い。
例えば劣化判定手段11は、陰極箔電圧がb1までは、劣化状態が正常状態であると判定する。
一方、陰極箔電圧がb1を上回った場合は、劣化状態が異常であり、劣化判定レベル1〜3に応じて、所定の異常の程度を判定する。劣化判定手段11は、劣化状態の判定結果を報知手段12に対して出力する。
例えば劣化判定レベル1を上回った場合は、異常の程度が注意状態であると判定する。また、劣化判定レベル2を上回った場合は、異常の程度が警告状態であると判定する。また、劣化判定レベル3を上回った場合は、異常の程度が遮断状態であると判定する。
そして、報知手段12は、異常の程度に応じて、例えばセグメントLED又は液晶表示素子等に判定された劣化状態の程度に関する情報(例えば、注意、警告、遮断など)を表示させる。なお、この表示の際、所定のメンテナンス内容の情報を表示させるようにしても良い。例えば、注意の警告の際には部品寿命が近いことを注意喚起し、警告の際には部品交換を促すメッセージを表示し、遮断の際には部品寿命により運転不可である表示などを行う。
一方、陰極箔電圧がb1を上回った場合は、劣化状態が異常であり、劣化判定レベル1〜3に応じて、所定の異常の程度を判定する。劣化判定手段11は、劣化状態の判定結果を報知手段12に対して出力する。
例えば劣化判定レベル1を上回った場合は、異常の程度が注意状態であると判定する。また、劣化判定レベル2を上回った場合は、異常の程度が警告状態であると判定する。また、劣化判定レベル3を上回った場合は、異常の程度が遮断状態であると判定する。
そして、報知手段12は、異常の程度に応じて、例えばセグメントLED又は液晶表示素子等に判定された劣化状態の程度に関する情報(例えば、注意、警告、遮断など)を表示させる。なお、この表示の際、所定のメンテナンス内容の情報を表示させるようにしても良い。例えば、注意の警告の際には部品寿命が近いことを注意喚起し、警告の際には部品交換を促すメッセージを表示し、遮断の際には部品寿命により運転不可である表示などを行う。
また、劣化判定手段11は、劣化状態の異常程度の判定結果を停止手段13に対して出力する。停止手段13は、例えばアルミ電解コンデンサ200が搭載された機器に対して、判定された異常の程度に応じた出力を行う。
例えば、異常の程度が注意状態である場合は機器に対する出力は行わない。異常の程度が警告状態である場合は、機器の出力電力の低下を指示する信号を出力する。また、異常の程度が遮断状態である場合は、停止信号を出力し、当該機器の動作を停止させる。
なお、劣化判定レベルの数は3つに限らず任意の数を設定することができる。
例えば、異常の程度が注意状態である場合は機器に対する出力は行わない。異常の程度が警告状態である場合は、機器の出力電力の低下を指示する信号を出力する。また、異常の程度が遮断状態である場合は、停止信号を出力し、当該機器の動作を停止させる。
なお、劣化判定レベルの数は3つに限らず任意の数を設定することができる。
以上のように本実施の形態4においては、劣化判定手段11は、劣化判定レベルが予め複数設定され、アルミ電解コンデンサ200の劣化状態の異常の程度を多段階に判定する。このため、上記実施の形態1〜3の効果に加え、アルミ電解コンデンサ200の劣化の程度に応じた判定を行うことができる。
なお、本実施の形態4における劣化判定動作は、上記実施の形態1〜3の何れにも適用することができる。
実施の形態5.
図13は、実施の形態5に係るインバータ装置の回路図である。
図13において、インバータ装置300は、整流回路3と、直流電圧を交流電圧に変換して出力するインバータ回路5と、アルミ電解コンデンサ200と、上記実施の形態1〜4の何れかに記載のコンデンサ劣化診断装置100と、インバータ回路5の駆動を制御する制御手段6とにより構成されている。このインバータ装置300は、商用電源1から供給される電力により駆動されるモータ7(負荷)の運転を制御するものである。
図13は、実施の形態5に係るインバータ装置の回路図である。
図13において、インバータ装置300は、整流回路3と、直流電圧を交流電圧に変換して出力するインバータ回路5と、アルミ電解コンデンサ200と、上記実施の形態1〜4の何れかに記載のコンデンサ劣化診断装置100と、インバータ回路5の駆動を制御する制御手段6とにより構成されている。このインバータ装置300は、商用電源1から供給される電力により駆動されるモータ7(負荷)の運転を制御するものである。
整流回路3は、例えば全波整流回路となっており、商用電源1の交流電圧を直流電圧に変換する。この整流回路3は、4個の半導体スイッチ素子の整流ダイオード3a〜3dをブリッジ接続して構成される。
整流回路3の出力側には平滑用のコンデンサとして、上述したアルミ電解コンデンサ200が接続されている。
整流回路3の出力側には平滑用のコンデンサとして、上述したアルミ電解コンデンサ200が接続されている。
インバータ回路5は、アルミ電解コンデンサ200により平滑された直流電圧が入力され、制御手段6からの制御により例えばPWM制御を行い、入力された直流電圧を任意電圧、任意周波数の交流に変換する。このインバータ回路5は、例えばトランジスタ等の半導体によるスイッチング素子5a〜5fを各々ブリッジ接続して構成される。また、各々のスイッチング素子5a〜5fには並列に逆電流方向にダイオードが設けられている。
制御手段6は、インバータ回路5のスイッチング素子5a〜5fのスイッチング時間を決定することでPWM(パルス幅変調:Pulse Width Modulation)を行い、モータ7の各巻線に電圧を印加することでモータ7を駆動制御する。
コンデンサ劣化診断装置100は、上述した実施の形態1〜4の何れかと同様に、整流回路3の出力側に設けられたアルミ電解コンデンサ200の劣化状態の異常を検知する。
また、コンデンサ劣化診断装置100の停止手段13は、劣化状態に応じた所定の信号を制御手段6に出力する。
例えば、停止手段13は、劣化判定手段11の出力に基づいて、制御手段6に対して停止信号又は負荷(モータ7)の出力電力の低下を指示する信号を出力する。
また、コンデンサ劣化診断装置100の停止手段13は、劣化状態に応じた所定の信号を制御手段6に出力する。
例えば、停止手段13は、劣化判定手段11の出力に基づいて、制御手段6に対して停止信号又は負荷(モータ7)の出力電力の低下を指示する信号を出力する。
制御手段6は、コンデンサ劣化診断装置100の判定結果に応じて、インバータ回路5を制御してモータ7を駆動制御する。
例えば、停止信号が入力された場合には、モータ7の駆動を停止させる。また、出力電力の低下を指示する信号が入力された場合には、モータ7の回転数を低減するなどして、インバータ回路5からの出力電力を低下させる。
例えば、停止信号が入力された場合には、モータ7の駆動を停止させる。また、出力電力の低下を指示する信号が入力された場合には、モータ7の回転数を低減するなどして、インバータ回路5からの出力電力を低下させる。
以上のように本実施の形態5においては、劣化判定手段11の判定結果に応じて、インバータ回路5の運転を制御するので、アルミ電解コンデンサ200の劣化故障による発煙及び異臭の発生を防止することができる。
実施の形態6.
本実施の形態6では、家電機器として例えば空気調和機にコンデンサ劣化診断装置100を搭載した場合の形態について説明する。
図14は、実施の形態6に係る空気調和機の構成を示す図である。
図14において、本実施の形態6における空気調和機は、室外機310、室内機320を備え、室外機310には、図示しない冷媒回路に接続され冷凍サイクルを構成する冷媒圧縮機311、図示しない熱交換器を送風する室外機用の送風機312を備えている。そして、この冷媒圧縮機311及び室外機用の送風機312の少なくとも一方は、上述したインバータ装置300により制御されるモータ7により駆動される。
このような構成においても、上記実施の形態1〜5と同様の効果が得られることはいうまでもない。
本実施の形態6では、家電機器として例えば空気調和機にコンデンサ劣化診断装置100を搭載した場合の形態について説明する。
図14は、実施の形態6に係る空気調和機の構成を示す図である。
図14において、本実施の形態6における空気調和機は、室外機310、室内機320を備え、室外機310には、図示しない冷媒回路に接続され冷凍サイクルを構成する冷媒圧縮機311、図示しない熱交換器を送風する室外機用の送風機312を備えている。そして、この冷媒圧縮機311及び室外機用の送風機312の少なくとも一方は、上述したインバータ装置300により制御されるモータ7により駆動される。
このような構成においても、上記実施の形態1〜5と同様の効果が得られることはいうまでもない。
なお、本実施の形態6では、家電機器の一例として空気調和機を説明したが、本発明はこれに限るものではなく、インバータ装置300により駆動される負荷を備えた家電機器であれば良く、例えば冷蔵庫、手乾燥機、IHクッキングヒータ、炊飯器、照明器具などでも良い。
1 商用電源、3 整流回路、3a〜3d 整流ダイオード、5 インバータ回路、5a〜5f スイッチング素子、6 制御手段、7 モータ、10 電圧検出手段、11 劣化判定手段、12 報知手段、13 停止手段、20 ケース、21 封口部材、22 陽極端子、23 陰極端子、24 ケース端子、25 電解液端子、27 樹脂、100 コンデンサ劣化診断装置、200 アルミ電解コンデンサ、210 コンデンサ素子、211 電解紙、212 陽極箔、213 陰極箔、214 電解液電極、300 インバータ装置、310 室外機、311 冷媒圧縮機、312 送風機、320 室内機。
Claims (11)
- 電解コンデンサの劣化状態の異常を検知するコンデンサ劣化診断装置であって、
前記電解コンデンサの電解液と陰極端子との間の電圧を検出する電圧検出手段と、
前記電圧検出手段が検出した電圧値に基づいて、前記電解コンデンサの劣化状態の異常を判定する劣化判定手段と、を備えた
ことを特徴とするコンデンサ劣化診断装置。 - 前記電解コンデンサは、
導電性を有するケース内に、電解紙を介して陽極箔と陰極箔とが巻き重ねられて前記電解液とともに収納され、
前記電圧検出手段は、
前記ケースと前記陰極端子との間の電圧を検出する
ことを特徴とする請求項1に記載のコンデンサ劣化診断装置。 - 前記電解コンデンサは、
導電性を有するケース内に、電解紙を介して陽極箔と陰極箔とが巻き重ねられて前記電解液とともに収納され、前記ケースの開口が絶縁性を有する封口部材によって封止され、
前記封口部材に設けられた電解液端子によって、前記ケース内の前記電解液と前記ケース外とが導通され、
前記電圧検出手段は、
前記電解液端子と前記陰極端子との間の電圧を検出する
ことを特徴とする請求項1に記載のコンデンサ劣化診断装置。 - 前記電解コンデンサは、
導電性を有するケース内に、電解紙を介して陽極箔と陰極箔と電解液電極とが巻き重ねられて前記電解液とともに収納され、
前記電圧検出手段は、
前記電解液電極と前記陰極端子との間の電圧を検出する
ことを特徴とする請求項1に記載のコンデンサ劣化診断装置。 - 前記電圧検出手段及び前記劣化判定手段は、
前記電解コンデンサが搭載された回路基板に設けられた
ことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のコンデンサ劣化診断装置。 - 前記劣化判定手段は、
前記電圧検出手段が検出した電圧値が、予め設定した劣化判定レベルを超えたとき、前記電解コンデンサの劣化状態の異常を判定する
ことを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載のコンデンサ劣化診断装置。 - 前記劣化判定手段は、
前記劣化判定レベルが予め複数設定され、前記電解コンデンサの劣化状態の異常の程度を多段階に判定する
ことを特徴とする請求項6に記載のコンデンサ劣化診断装置。 - 前記劣化判定手段が判定した劣化状態に関する情報を報知する報知手段を備えた
ことを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載のコンデンサ劣化診断装置。 - 整流された電源電圧を平滑する電解コンデンサと、
複数のスイッチング素子を有し、前記電解コンデンサによって平滑された直流電圧を交流電圧に変換して出力するインバータ回路と、
請求項1〜8の何れか一項に記載のコンデンサ劣化診断装置と
を備えたことを特徴とするインバータ装置。 - 前記インバータ回路の駆動を制御する制御手段を備え、
前記制御手段は、
前記劣化判定手段の判定結果に応じて、前記インバータ回路の運転を制御する
ことを特徴とする請求項9に記載のインバータ装置。 - 請求項9又は10に記載のインバータ装置と、
前記インバータ回路によって駆動される負荷と
を備えたことを特徴とする家電機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014022324A JP2015149425A (ja) | 2014-02-07 | 2014-02-07 | コンデンサ劣化診断装置、インバータ装置、及び家電機器 |
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ID=53892555
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019212858A (ja) * | 2018-06-08 | 2019-12-12 | 三菱電機エンジニアリング株式会社 | 電解コンデンサ用劣化度測定方法及び電解コンデンサ用劣化度測定装置 |
-
2014
- 2014-02-07 JP JP2014022324A patent/JP2015149425A/ja active Pending
Cited By (2)
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JP7120817B2 (ja) | 2018-06-08 | 2022-08-17 | 三菱電機エンジニアリング株式会社 | 電解コンデンサ用劣化度測定方法及び電解コンデンサ用劣化度測定装置 |
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