JP2015149111A - 転がり軸受装置および情報記録装置 - Google Patents

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貴之 小坂
飯野 朗弘
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Abstract

【課題】転がり軸受装置の内部からのオイルミストの流出を確実に防止する。【解決手段】同軸に配置された内輪11および外輪13と、これら内輪11と外輪13との間の円環状空間に周方向に間隔をあけて配置される複数個の転動体15とを備え、軸方向に間隔をあけて配列される2つの転がり軸受10,20と、転動体15よりも軸方向の外側において内輪11の外周面に取り付けられ、該内輪11の外周面から外輪13の近傍まで半径方向に延びるフランジ状の蓋部材19とを備える転がり軸受装置1を提供する。【選択図】図2

Description

本発明は、転がり軸受装置および情報記録装置に関するものである。
従来、磁気記録装置(HDD)等に用いられる転がり軸受装置が知られている(例えば、特許文献1および2参照。)。この転がり軸受装置は、同軸に配置された内輪および外輪と、これら内輪と外輪との間の円環状空間に周方向に間隔をあけて配置される複数個の転動体とを有する転がり軸受を備え、前記円環状空間内において転動体を回転自在に支持するリテーナに回転体と内輪および外輪との回転運動を潤滑するためのグリースが保持されている。
特許文献1,2のような情報記録装置用の転がり軸受装置において、回転運動に伴ってグリースが霧状化することによって、その内部でオイルミストが発生する。このオイルミストが記録媒体や磁気ヘッドに付着すると、読み書きエラーや故障の原因となる。そこで、特許文献1,2では、転動体の軸方向の外側に円環状空間を覆うハブキャップを設けることによって、オイルミストの円環状空間からの流出を防止している。
特開2013−48005号公報 特開平11−166526号公報
しかしながら、特許文献1のハブキャップは、内輪の内側に嵌合されたシャフトに固定されたフランジ状の部材であり、外輪および内輪の軸方向の外側に配置されている。この構造においては、オイルミストの流出経路となるハブキャップと外輪との間の隙間の経路長を十分に確保することができず、オイルミストの流出を十分に防止することが難しい。
また、特許文献2のハブキャップは、シャフトに固定されたフランジ状の部材であり、シャフトから外輪の内周面近傍まで延びている。この構造においては、各部品の製造誤差および組み立て誤差の蓄積の影響により、ハブキャップと外輪との間の隙間の幅を正確に制御することが困難である。そのため、隙間の実際の幅が設計値よりも狭くなることによってハブキャップが外輪と接触し、それによって回転不良を引き起こすことを回避するために、前記隙間の幅を広く確保せざるを得ず、オイルミストの流出を十分に防止することが難しい。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、転がり軸受装置の内部からのオイルミストの流出を確実に防止することができる転がり軸受装置および情報記録装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は以下の手段を提供する。
本発明は、同軸に配置された内輪および外輪と、これら内輪と外輪との間の円環状空間に周方向に間隔をあけて配置される複数個の転動体とを備え、軸方向に間隔をあけて配列される2つの転がり軸受と、前記転動体よりも前記軸方向の外側において前記内輪の外周面に取り付けられ、該内輪の外周面から前記外輪の近傍まで半径方向に延びるフランジ状の蓋部材とを備える転がり軸受装置を提供する。
本発明によれば、2つの転がり軸受の各内輪の内側に軸部材を嵌合し、各外輪の外側に外枠部材を嵌合することによって、これら軸部材と外枠部材とを2つの転がり軸受によって軸回りに相対回転自在に支持することができる。また、内輪と外輪との間の円環状空間の出口を塞ぐように蓋部材が設けられているので、回転運動に伴って内部で発生するオイルミストの流出を防止することができる。
この場合に、十分な厚さの蓋部材を用いることによって、円環状空間からのオイルミストの流出経路となる、蓋部材の外周面と外輪の内周面との隙間の経路長を十分に確保することができる。また、蓋部材を内輪の外周面に取り付けることによって、蓋部材を軸部材の外周面に取り付けた場合と比べて、外輪との間の部品点数が少なくなり、個々の部品の製造誤差および組み立て誤差が前記隙間の実際の幅に与える影響が小さくなる。その結果、隙間の幅の正確な制御が可能となり、隙間の幅を十分に狭くすることができる。これにより、内部からのオイルミストの流出を確実に防止する。
また、上記発明においては、前記蓋部材が、前記内輪の前記外周面に嵌合する環状の部材であり、前記蓋部材は、2つの前記内輪が互いに近接する方向に押圧されて前記転がり軸受に予圧がかけている状態の前記内輪の外周面に圧入状態に嵌合されることによって、前記内輪に取り付けられてもよい。
内輪および外輪と転動体とを隙間なく接触させるために、内輪が互いに近接する方向に押圧されることによって転がり軸受に予圧がかけられる。この予圧工程の前に蓋部材を内輪の外周面に圧入状態に嵌合させた場合には、内輪の内径が縮小することによって転がり軸受に正常に予圧をかけることができなくなる可能性がある。したがって、予圧工程の後に蓋部材は内輪に取り付けられることが好ましい。また、内輪と蓋部材とを接着固定した場合、転がり軸受内部に接着剤が流れ込み、流れ込んだ接着剤が回転不良などの原因になり得る。そのため、内輪と蓋部材との固定には、圧入を用いることが好ましい。さらに、内輪と蓋部材とを圧入固定することで、内輪と蓋部材との間に隙間が生じないので、蓋部材の取り付け位置の誤差が発生せず、蓋部材と外輪との間の隙間を狭くすることができる。
また、上記発明においては、前記内輪が、前記蓋部材の前記軸方向の内側の端面と前記軸方向に突き当たる段差面を外周面に有していてもよく、または、前記蓋部材が、前記内輪の端面と前記軸方向に突き当たる段差面を前記軸方向の内側の端面に有していてもよい。
このようにすることで、蓋部材を内輪に圧入状態に嵌合させる際に、蓋部材の内側の端面が内輪の段差面に突き当たることによって、または、内輪の端面が蓋部材の内側の段差面に突き当たることによって、蓋部材と内輪との軸方向の相対位置が位置決めされる。これにより、蓋部材を内輪に対して押し込み過ぎて蓋部材が他の部材に接触することを防ぐことができる。
また、上記発明においては、前記蓋部材の前記軸方向の外側の端面と、前記内輪の端面とが、同一平面上に配置されていてもよい。
このようにすることで、蓋部材と内輪との軸方向の相対位置を容易に位置決めすることができる。
また、上記発明においては、前記蓋部材の外周面と前記外輪の内周面との隙間の幅が、該隙間の前記蓋部材の厚さ方向の経路長よりも小さいことが好ましく、前記蓋部材が、0.1mm以上の厚さを有し、前記隙間の幅が、50μm以下であることがさらに好ましい。
このようにすることで、オイルミストの流出をさらに確実に防止することができる。なお、蓋部材の厚さの上限は、1.5mmであることが好ましく、隙間の幅の下限は、30μmであることが好ましい。
また、上記発明においては、前記蓋部材の外周面に、前記軸方向の段差が形成され、前記外輪の端部が、前記蓋部材の外周面に相補的な形状を有していてもよい。
このようにすることで、オイルミストの流出経路の経路長をより長く確保し、オイルミストの流出をさらに確実に防止することができる。
本発明は、情報を記録する記録媒体と、前記2つの転がり軸受の各前記内輪に嵌合される軸部材および各前記外輪を嵌合させる嵌合孔を有する外嵌部材のうち少なくとも一方を備える、請求項1から請求項8のいずれかに記載の転がり軸受装置と、前記記録媒体および前記転がり軸受装置を支持するベース部と、該ベース部に対して前記転がり軸受装置により、該転がり軸受の軸回りに揺動可能に支持されるアーム部と、該アーム部に取り付けられ、前記記録媒体に情報を記録するヘッド部とを備える情報記録装置を提供する。
本発明によれば、転がり軸受装置の内部からのオイルミストの流出を確実に防止することができる。
本発明によれば、転がり軸受装置の内部で発生するオイルミストの流出を確実に防止することができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る転がり軸受装置を備える情報記録装置の概略構成図である。 図1の転がり軸受装置の縦断面図である。 図2の転がり軸受装置の変形例を示す縦断面図である。 図2の転がり軸受装置のもう1つの変形例を示す縦断面図である。 図2の転がり軸受装置のもう1つの変形例を示す縦断面図である。 図2の転がり軸受装置のもう1つの変形例を示す縦断面図である。 図2の転がり軸受装置のもう1つの変形例を示す縦断面図である。 図2の転がり軸受装置のもう1つの変形例を示す縦断面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る転がり軸受装置および情報記録装置について、図面を参照して説明する。
本実施形態に係る情報記録装置100は、ハードディスクドライブ装置であって、略矩形箱状のベースハウジング(ベース部)2と、ベースハウジング2に対して揺動可能なスイングアーム(アーム部)4と、このスイングアーム4を揺動自在に支持する転がり軸受装置1と、スイングアーム4を揺動させるボイスコイルモータ等の駆動部8とを備えている。図1において、符号6は磁気記録媒体を示している。
スイングアーム4の先端には、磁気記録媒体6に磁気情報を書き込んだり、磁気記録媒体6に記録されている磁気情報を読み取ったりする磁気ヘッド5が取り付けられている。
転がり軸受装置1は、ベースハウジング2に固定されるとともに、スイングアーム4の軸受嵌合孔(図示略)に嵌合されている。
この転がり軸受装置1は、図2に示すように、軸方向に間隔をあけて同軸に配列される第1転がり軸受10および第2転がり軸受20と、これらの転がり軸受10,20に嵌合されるシャフト31と、転がり軸受10,20間に軸方向に挟まれるスペーサ33とを備えている。
第1転がり軸受10は、同軸に配置された円環形状の内輪11および外輪13と、これら内輪11と外輪13との間の円環状空間に周方向に間隔をあけて内蔵される複数個の転動体15と、各転動体15を回転自在に支持するリテーナ17とを備えている。リテーナ17には図示しないグリースが保持されており、リテーナ17から転動体15、内輪11および外輪13にグリースが継時的に供給されることによって、転動体15と内輪11および外輪13との潤滑状態が維持されるようになっている。
第2転がり軸受20は、第1転がり軸受10と同様の構成および寸法を有し、内輪21および外輪23と、複数個の転動体25と、リテーナ27とを備えている。
これらの転がり軸受10,20は、内輪11,21に、ベースハウジング2に対して固定されるシャフト31が嵌合され、外輪13,23がそれぞれスイングアーム4の軸受嵌合孔に嵌合されるようになっている。
転がり軸受10,20の外輪13,23の内周面には、該内周面から半径方向内方に突出するフランジ状のシールド18が設けられている。シールド18は、外輪13,23の内周面の全周にわたって延びる円環状の薄い板状部材であり、50μm〜80μmの厚さを有している。また、シールド18は、内輪11の外周面との間に100μm程度の幅の隙間を形成するように、その内径が設計されている。
また、第1転がり軸受10の内輪11の外周面には、該外周面から半径方向外方に突出するフランジ状のハブキャップ(蓋部材)19が設けられている。なお、本実施形態においては、図2に示されるように、ハブキャップ19が第1転がり軸受10のみに設けられている構成について説明するが、図3に示されるように、ハブキャップ19は、両方の転がり軸受10,20に設けられていてもよい。
ハブキャップ19は、内輪11の外周面に嵌合可能な円筒状の部材であり、転動体15およびシールド18よりも軸方向の外側において内輪11に取り付けられる。具体的には、ハブキャップ19は、転がり軸受装置1の組み立て過程において、内輪11,21を互いに近接する方向に押圧することによって転がり軸受10,20に予圧をかけた状態で接着固定する予圧工程の後に、内輪11の外周面に圧入状態に嵌合させられる。
もし、予圧工程の前にハブキャップ19を内輪11に取り付けた場合には、内輪11とシャフト31との隙間が無くなり、すなわち、圧入状態になることで、転がり軸受10,20に正常に予圧をかけることができなくなる可能性がある。
また、圧入ではなく、接着剤を用いて、内輪11,21とハブキャップ19とを固定した場合、接着剤が転がり軸受10,20の内部に流れ込み、流れ込んだ接着剤が回転不良などの原因になり得る。したがって、内輪11,21とハブキャップ19との固定には、上記のような圧入や溶接を用いることが好ましい。また、圧入によれば、内輪11,21とハブキャップ19との間に隙間が生じないので、隙間分の位置ずれが生じず、後述するハブキャップ19と外輪13,23との隙間Sを狭くすることができる。
また、ハブキャップ19の内輪11への取り付け位置に関して、図3に示されるように、ハブキャップ19の軸方向の外側に配置される端面が、内輪11の軸方向の外側に配置される端面と同一平面上に位置するように内輪11に取り付けられたときに、ハブキャップ19がシールド18や転動体15に対して適切な配置となるように、設計されている。このようにすることで、ハブキャップ19と内輪11との組み立て時の軸方向の位置合わせを容易にすることができる。
ハブキャップ19は、該ハブキャップ19の外周面と外輪13の内周面との間に所定の幅の隙間Sを形成するように、その外径寸法が設計されている。これにより、ハブキャップ19と外輪13とは、互いに接触することなく相対回転可能となっている。
ここで、隙間Sの幅は、該隙間Sの、ハブキャップ19の内側の端面から外側の端面までの経路長よりも小さくなっている。隙間Sの幅は、50μm以下であることが好ましく、30μm以上50μm以下であることが好ましい。また、隙間Sの経路長を決定するハブキャップ19の厚さは、0.1mm以上1.5mm以下であることが好ましい。
以下、このように構成された転がり軸受装置1および情報記録装置100の作用について説明する。
本実施形態に係る転がり軸受装置1は、転がり軸受10,20の内輪11,21と外輪13,23との間で転動体15,25がそれぞれ転動させられることによって、シャフト31に固定された内輪11,21に対して外輪13,23がそれぞれ回動させられる。
これにより、本実施形態に係る情報記録装置100は、駆動部8の作動によって、転がり軸受10,20の外輪13,23に固定されたスイングアーム4が、シャフト31が固定されているベースハウジング2に対して中心軸線C回りに揺動させられる。そして、スイングアーム4の揺動に従い、磁気ヘッド5が磁気記録媒体6上を往復移動させられる。
例えば、駆動部8によりスイングアーム4を高速動作させると、磁気記録媒体6の所定の位置に記録されたデータへ磁気ヘッド5が瞬時に移動させられ、磁気ヘッド5により、磁気記録媒体6に記録されている磁気情報の読み取りや磁気情報の書き込みを行うことができる。
このような本実施形態に係る転がり軸受装置1および情報記録装置100によれば、回転運動に伴ってグリースが霧状化し、それによって転がり軸受装置1の内部でオイルミストが発生する。このオイルミストの、転がり軸受装置1外部への流出経路となる、内輪11,21と外輪13,23との間の円環状空間の出口が、僅かな隙間Sを空けてハブキャップ19によって覆われている。これにより、オイルミストの転がり軸受装置1外部への流出が防止され、オイルミストが磁気ヘッド5や磁気記録媒体6等に付着して読み書きエラーやその他の故障を引き起こすことを防止することができる。
この場合において、本実施形態に係る転がり軸受装置1および情報記録装置100は、ハブキャップ19が内輪21に設けられており、ハブキャップ19をシャフト31に設けた場合と比べて、外輪13の外周面との間に挟まれる部品点数が少なくて済む。これにより、個々の部品の製造誤差や組み立て誤差が蓄積したとしてもこれらの誤差が隙間Sの幅の実寸法に与える影響は小さく、隙間Sの幅がほぼ設計値通りである転がり軸受装置1を製造することが可能となる。
これにより、理想的な狭い幅を有する隙間Sを実現し、ハブキャップ19によるオイルミストの流出防止効果を十分に得ることができるという利点がある。具体的には、ハブキャップをシャフトに設けた従来の構成において、隙間の幅は100μm程度が限界であり、ハブキャップの厚さを200μm程度にまで厚くしていた。これ以上狭い幅の隙間を実現しようとしたとしても、各部品の製造誤差および組み立て誤差の影響によって隙間の幅を正確に制御することができず、ハブキャップと外輪との接触を招いていた。これに対し、本実施形態によれば、上述したように、50μm以下の幅の隙間Sであっても容易に実現することができる。
さらに、本実施形態においては、シールド18もオイルミストの流出の防止に寄与するが、シールド18と内輪11との隙間の幅は、シールド18の厚さよりも大きく、この隙間に侵入したオイルミストは容易にこの隙間を通過してしまう。これに対し、ハブキャップ19と外輪13との隙間Sの幅はシールド18と内輪11との隙間の幅よりも狭く、かつ、ハブキャップ19はシールド18よりも厚く形成されており、隙間Sの幅は、その経路長よりも十分に小さい。したがって、隙間Sにオイルミストが侵入したとしても容易にこの隙間Sを通過することはできない。これにより、オイルミストの流出に対して高い防止効果を発揮することができるという利点がある。
さらに、従来の薄いシールド18は、主にプレス加工で成形されるが、ハブキャップ19は、その厚さゆえに、プレス加工よりも高い加工精度が得られる切削加工で成形することができる。すなわち、シールド18と内輪11との隙間の幅を、100μmよりも狭くすることは困難であるが、ハブキャップ19と外輪13との隙間Sの幅は、50μm以下の加工であっても設計値通りの寸法に仕上げることができる。
なお、本実施形態においては、内輪11の外周面およびハブキャップ19の内周面のうち一方が、図4および図5に示されるように、段差面11aまたは19aを有していてもよい。
図4においては、内輪11の外周面が、端面から軸方向に全周にわたって切り欠かれることによって、段差面11aが形成されている。
図5においては、ハブキャップ19の内周面が、端部から軸方向に全周にわたって切り欠かれることによって、段差面19aが形成されている。
このようにすることで、ハブキャップ19を内輪11の外周面に圧入状態に嵌合する際に、ハブキャップ19が内輪11の段差面11aに突き当たることによって、または、内輪11がハブキャップ19の段差面19aに突き当たることによって、ハブキャップ19と内輪11との軸方向の相対位置が所定の位置に位置決めされる。これにより、ハブキャップ19の取り付け位置がシールド18に近接し過ぎて該シールド18と接触してしまうことを防ぐことができる。
また、本実施形態においては、隙間Sを画定するハブキャップ19および外輪13の外面形状は、適宜変更である。例えば、図6から図8に示されるように、ハブキャップ19の外周面に軸方向の段差が形成され、外輪13の端面が、ハブキャップ19の段差形状に相補的な形状を有していてもよい。
このようにすることで、隙間Sの経路長がより長くなり、オイルミストの流出をさらに確実に防止することができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。例えば、本発明を上記の一実施形態および変形例に適用したものに限定されることなく、これらの一実施形態および変形例を適宜組み合わせた実施形態に適用してもよく、特に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態においては、各転がり軸受10,20が、外嵌部材を備えない構成を例示して説明したが、転がり軸受10,20の外輪13,23を嵌合する嵌合孔を有する略円筒形状のスリーブ(外嵌部材、図示略)を備えることとしてもよい。
この場合、スリーブの嵌合孔に対して、スペーサ部材を挟んで軸方向の一方に第1転がり軸受10が嵌合され、軸方向の他方に第2転がり軸受20が嵌合されることとすればよい。また、スリーブがスイングアーム4の軸受嵌合孔に嵌合されることとすればよい。
また、転がり軸受装置1が、シャフト31を備えずにスリーブ(外嵌部材、図示略)を備え、外輪13,23間ではなく内輪11,21間に、内輪11,21と略同じ径寸法の円環形状のスペーサを配置することとしてもよい。
1 転がり軸受装置
2 ベースハウジング(ベース部)
4 スイングアーム(アーム部)
5 磁気ヘッド(ヘッド部)
10,20 転がり軸受
11,21 内輪
13,23 外輪
15,25 転動体
17,27 リテーナ
18 シールド
19 ハブキャップ(蓋部材)
31 シャフト(軸部材)
100 情報記録装置

Claims (9)

  1. 同軸に配置された内輪および外輪と、これら内輪と外輪との間の円環状空間に周方向に間隔をあけて配置される複数個の転動体とを備え、軸方向に間隔をあけて配列される2つの転がり軸受と、
    前記転動体よりも前記軸方向の外側において前記内輪の外周面に取り付けられ、該内輪の外周面から前記外輪の近傍まで半径方向に延びるフランジ状の蓋部材とを備える転がり軸受装置。
  2. 前記蓋部材が、前記内輪の前記外周面に嵌合する環状の部材であり、
    前記蓋部材は、2つの前記内輪が互いに近接する方向に押圧されて前記転がり軸受に予圧がかけている状態の前記内輪の外周面に圧入状態に嵌合されることによって、前記内輪に取り付けられる請求項1に記載の転がり軸受装置。
  3. 前記内輪が、前記蓋部材の前記軸方向の内側の端面と前記軸方向に突き当たる段差面を外周面に有する請求項1または請求項2に記載の転がり軸受装置。
  4. 前記蓋部材が、前記内輪の端面と前記軸方向に突き当たる段差面を前記軸方向の内側の端面に有する請求項1または請求項2に記載の転がり軸受装置。
  5. 前記蓋部材の前記軸方向の外側の端面と、前記内輪の端面とが、同一平面上に配置されている請求項1から請求項3のいずれかに記載の転がり軸受装置。
  6. 前記蓋部材の外周面と前記外輪の内周面との隙間の幅が、該隙間の前記蓋部材の厚さ方向の経路長よりも小さい請求項1から請求項5のいずれかに記載の転がり軸受装置。
  7. 前記蓋部材が、0.1mm以上の厚さを有し、
    前記隙間の幅が、50μm以下である請求項6に記載の転がり軸受装置。
  8. 前記蓋部材の外周面に、前記軸方向の段差が形成され、
    前記外輪の端部が、前記蓋部材の外周面に相補的な形状を有する請求項1から請求項7のいずれかに記載の転がり軸受装置。
  9. 情報を記録する記録媒体と、
    前記2つの転がり軸受の各前記内輪に嵌合される軸部材および各前記外輪を嵌合させる嵌合孔を有する外嵌部材のうち少なくとも一方を備える、請求項1から請求項8のいずれかに記載の転がり軸受装置と、
    前記記録媒体および前記転がり軸受装置を支持するベース部と、
    該ベース部に対して前記転がり軸受装置により、該転がり軸受の軸回りに揺動可能に支持されるアーム部と、
    該アーム部に取り付けられ、前記記録媒体に情報を記録するヘッド部とを備える情報記録装置。
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