JP2015147666A - 乗客コンベアの踏段着脱用工具 - Google Patents
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Abstract
【課題】踏段の踏板の下方にある踏段着脱用ボルトを回した後、使用者の手元の操作で容易に当該踏段を持ち上げることができる乗客コンベアの踏段着脱用工具を提供する。
【解決手段】乗客コンベアの踏段着脱用工具において、棒状の主軸部と、主軸部の一端に設けられたハンドル部と、主軸部の他端に設けられ、乗客コンベアの踏段の踏板に設けられた着脱孔を貫通して当該踏板の下方にある踏段着脱用ボルトの頭部の穴に先端が係合されるレンチ部と、レンチ部の側面から外方へ突出した突出位置とレンチ部の側面より内側に収容された収容位置との間で移動可能に設けられ、レンチ部を着脱孔に貫通させた状態で前記突出位置に配置されることにより踏板の下側に係合可能に形成された爪部と、主軸部におけるハンドル部側での操作により、爪部を前記突出位置と前記収容位置との間で移動させる爪移動手段と、を備える。
【選択図】図2
【解決手段】乗客コンベアの踏段着脱用工具において、棒状の主軸部と、主軸部の一端に設けられたハンドル部と、主軸部の他端に設けられ、乗客コンベアの踏段の踏板に設けられた着脱孔を貫通して当該踏板の下方にある踏段着脱用ボルトの頭部の穴に先端が係合されるレンチ部と、レンチ部の側面から外方へ突出した突出位置とレンチ部の側面より内側に収容された収容位置との間で移動可能に設けられ、レンチ部を着脱孔に貫通させた状態で前記突出位置に配置されることにより踏板の下側に係合可能に形成された爪部と、主軸部におけるハンドル部側での操作により、爪部を前記突出位置と前記収容位置との間で移動させる爪移動手段と、を備える。
【選択図】図2
Description
この発明は、乗客コンベアの踏段着脱用工具に関するものである。
従来においては、乗客コンベアの各踏段を踏段チェーンに取り付けるためのボルトを回転させるレンチを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。なお、踏段を踏段チェーンに取り付けるためのボルトは、踏段の踏板の下方にあることが一般的である。
乗客コンベアの踏段を取り外すためには、特許文献1に示されたもの等を用いてボルトを回した後、当該踏段を持ち上げる必要がある。しかし、踏段の左右にはスカートガードがあり踏段の前後には他の踏段があるため、踏段を持ち上げることが困難であった。
この発明は、このような課題を解決するためになされたもので、踏段の踏板の下方にある踏段着脱用ボルトを回した後、使用者の手元の操作で容易に当該踏段を持ち上げることができる乗客コンベアの踏段着脱用工具を得るものである。
この発明に係る乗客コンベアの踏段着脱用工具においては、棒状の主軸部と、前記主軸部の一端に設けられたハンドル部と、前記主軸部の他端に設けられ、乗客コンベアの踏段の踏板に設けられた着脱孔を貫通して当該踏板の下方にある踏段着脱用ボルトの頭部の穴に先端が係合されるレンチ部と、前記レンチ部の側面から外方へ突出した突出位置と前記レンチ部の側面より内側に収容された収容位置との間で移動可能に設けられ、前記レンチ部を前記着脱孔に貫通させた状態で前記突出位置に配置されることにより前記踏板の下側に係合可能に形成された爪部と、前記主軸部における前記ハンドル部側での操作により、前記爪部を前記突出位置と前記収容位置との間で移動させる爪移動手段と、を備えた構成とする。
この発明に係る乗客コンベアの踏段着脱用工具においては、踏段の踏板の下方にある踏段着脱用ボルトを回した後、使用者の手元の操作で容易に当該踏段を持ち上げることができるという効果を奏する。
この発明を添付の図面に従い説明する。各図を通じて同符号は同一部分又は相当部分を示しており、その重複説明は適宜に簡略化又は省略する。
実施の形態1.
図1から図5は、この発明の実施の形態1に係るもので、図1は乗客コンベアの踏段着脱用工具の斜視図、図2は踏段着脱用工具の内部構成を模式的に示す図、図3は踏段着脱用工具が使用される乗客コンベアの踏段の側面図、図4は同じく踏段の上面図、図5は踏段着脱用工具が乗客コンベアの踏段に使用された状態を示す側面図である。
図1から図5は、この発明の実施の形態1に係るもので、図1は乗客コンベアの踏段着脱用工具の斜視図、図2は踏段着脱用工具の内部構成を模式的に示す図、図3は踏段着脱用工具が使用される乗客コンベアの踏段の側面図、図4は同じく踏段の上面図、図5は踏段着脱用工具が乗客コンベアの踏段に使用された状態を示す側面図である。
図1に示すように、工具本体10は、棒状の主軸部11を備えている。この主軸部11の一端には工具の使用者である保守員等が掴むためのハンドル部が設けられている。ハンドル部は、主ハンドル12と補助ハンドル13とからなる。主ハンドル12は、主軸部11の一端に対して垂直に固定されている。主軸部11の一端は、主ハンドル12のほぼ中央で交わっている。このようにして、主軸部11と主ハンドル12とはT字状をなすように固定されている。
補助ハンドル13は、主ハンドル12の一端に設けられている。補助ハンドル13は、主ハンドル12から見て主軸部11とは反対側に突出している。この際、主ハンドル12と補助ハンドル13とがなす角は直角である。このようにして、主ハンドル12と補助ハンドル13とはL字状をなすように固定されている。
主軸部11の他端には、レンチ部14が設けられている。レンチ部14は、主軸部11の他端から、主軸部11の長手方向に延長されて設けられる。レンチ部14の先端は、後に述べる乗客コンベアの踏段30の踏段着脱用ボルト36の頭部の穴に係合可能な形状に形成されている。
さらに図2も参照しながら、工具本体10の構成の説明を続ける。レンチ部14の中途の側面部には、爪部21が設けられている。この爪部21は直角三角形状を呈している。爪部21は、突出位置と収容位置との間で移動可能に設けられている。突出位置においては、爪部21はレンチ部14の側面から外方へ突出している。収容位置においては、爪部21はレンチ部14の側面より内側に収容される。
主軸部11におけるハンドル部(主ハンドル12)側には、解除ボタン22が設けられている。主軸部11及びレンチ部14は中空になっている。この中空となった主軸部11及びレンチ部14の内部には、連結棒23が入れられている。連結棒23は、主軸部11及びレンチ部14の内部において、爪部21及び解除ボタン22を連結している。解除ボタン22及び爪部21は、連結棒23により連結されることで、一体となってレンチ部14の側面に垂直な方向に移動する。
中空の主軸部11及びレンチ部14の内部には、押しバネ24が設けられている。押しバネ24は、爪部21が収容位置から突出位置へと移動する方向に連結棒23を付勢する付勢手段である。ここでは、押しバネ24は、連結棒23の解除ボタン22側と爪部21側とに1つずつ計2つ設けられている。
通常の状態においては、押しバネ24により押されて、爪部21は突出位置に配置される。この際、連結棒23により解除ボタン22は爪部21と一体に移動するため、解除ボタン22は主軸部11の側面から外側に突出した位置に配置される(図2の(a))。
そして、使用者が解除ボタン22を押し込むと、連結棒23の作用により爪部21は解除ボタン22移動と連動して突出位置から収容位置へと移動する(図2の(b))。このようにして、解除ボタン22、連結棒23及び押しバネ24は、主軸部11におけるハンドル部(主ハンドル12及び補助ハンドル13)側での操作により、爪部21を突出位置と収容位置との間で移動させる爪移動手段を構成している。
次に図3及び図4を参照しながら、以上のように構成された工具本体10が使用される乗客コンベアの踏段について説明する。なお、ここでは乗客コンベアの例としてエスカレータの場合について説明する。乗客コンベアであるエスカレータは、上階と下階との間で乗客を運搬する。乗客コンベアは、無端状に連結されて上階側と下階側との間を循環移動する複数の踏段30を備えている。
図3及び図4は、このような踏段のうちの1つを示している。踏段30は、左右一対のブラケット31を備えている。これらのブラケット31は、略三角形状を呈する。一対のブラケット31は、左右に一定の間隔をあけて平行に配置される。この際、それぞれのブラケット31の向きは、前記略三角形状の3つの頂点のうち1つが上階側に配置され、2つが下階側に配置されるように決定される。
これらのブラケット31の上側には、踏板32が取り付けられる。ブラケット31の下階側には、ライザー33が取り付けられる。ブラケット31の下階側の下端に位置する前記略三角形状の頂点部には、踏段ローラ34が取り付けられている。ブラケット31の上階側に位置する前記略三角形状の頂点部には、口金35が設けられている。
踏段30の循環移動は、図示しない無端状の踏段チェーンを介して駆動される。各踏段30の口金35は、踏段30を踏段チェーンに取り付けるためのものである。口金35は、主に円環状の部材からなる。そして、この円環状の部材の内側に左右一対の踏段チェーン間にわたされた図示しないチェーン軸を挟むようにして踏段チェーンに係合される。
口金35には踏段着脱用ボルト36が設けられている。踏段着脱用ボルト36を回して緩めることにより、口金35(正確には口金35の円環状の部材。以下、単に口金35という)が開いて踏段30を踏段チェーンに対して着脱することができる。また逆に、口金35の内側にチェーン軸がある状態で、踏段着脱用ボルト36を回して締めることにより、口金35が閉じて踏段30が踏段チェーンから脱落することがないように取り付けられた状態となる。
踏段着脱用ボルト36の頭部には、踏段着脱用ボルト36を回す際に用いる穴が設けられている。この踏段着脱用ボルト36の穴の形状と工具本体10のレンチ部14の先端の形状とは、互いに対応している。すなわち、工具本体10のレンチ部14の先端が丁度係合する形状となっている。
ここでは、踏段着脱用ボルト36の穴は六角形状になっており、レンチ部14の先端の形状はこれに対応して六角柱状になっている。すなわち、踏段着脱用ボルト36はいわゆる六角ボルトである。そして、レンチ部14は、この踏段着脱用ボルト36を回すのに適合するいわゆる六角レンチになっている。
踏板32には着脱孔37が設けられている。着脱孔37は、踏板32の上面から下面まで貫通している。着脱孔37は、踏段着脱用ボルト36の頭部と対向する位置に配置されている。換言すれば、踏段着脱用ボルト36の中心軸の延長線上に着脱孔37が配置される。
したがって、図5に示すように、工具本体10のレンチ部14を踏板32の上側から下側へと着脱孔37を貫通させると、レンチ部14の先端を踏段着脱用ボルト36の頭部の穴に係合させることができる。
ここで、踏板32の下面と踏段着脱用ボルト36の頭部との間には隙間が形成されている。そして、レンチ部14を着脱孔37に貫通させてレンチ部14の先端を踏段着脱用ボルト36の頭部の穴に係合させた状態においては、爪部21は、踏板32と踏段着脱用ボルト36との間に配置されるようになっている。したがって、この状態で爪部21を突出位置に移動させると、踏板32と踏段着脱用ボルト36との間の空間に配置された爪部21を踏板32の下側に係合させることができる。
以上のように構成された工具本体10を用いた踏段30の着脱は、次のような手順により行うことができる。はじめに、踏段30を取り外す際の手順を説明する。まず、保守員等の使用者は主ハンドル12を持ちながら工具本体10のレンチ部14を、踏板32の上側から着脱孔37内へと挿し入れる。
この際、爪部21が突出位置にあると爪部21が着脱孔37の縁部に当たってしまう。これを避けるためには、着脱孔37にレンチ部14を挿し入れる際に、解除ボタン22を操作して爪部21を収容位置に移動させればよい。
ここで、前述したように爪部21は直角三角形状である。この直角三角形状の隣辺の一方はレンチ部14の側面と平行に配置されている。したがって、隣辺の他方はレンチ部14の側面と垂直に配置されることになるが、この際、レンチ部14の側面と垂直に配置される隣辺は、直角三角形状の斜辺よりも上側に配置されるように爪部21の向きが決定されている。
ゆえに、この直角三角形状の斜辺は、当該隣辺より下側に配置されることになるため、この斜辺部により、爪部21が突出位置にある場合にレンチ部14の先端側へいくほどレンチ部14の側面へと近づく傾斜が形成されている。この爪部21の傾斜と押しバネ24との作用により、レンチ部14を着脱孔37に挿し入れる際に爪部21が突出位置にあったとしても、爪部21の傾斜が着脱孔37の縁部に当たった状態で、さらにレンチ部14を挿し入れれば、爪部21は着脱孔37の縁部により押しバネ24の付勢力に抗して収容位置の方へと押し込まれていく。
そして、爪部21が踏板32の下側へと完全に抜けると、押しバネ24により爪部21は突出位置に復帰される。したがって、解除ボタン22の操作により意図的に爪部21を収容位置に移動させなくとも、レンチ部14を着脱孔37に挿し入れることは可能である。ただし、この方法を用いた場合には爪部21と着脱孔37の縁部とが接触してしまう。爪部21と着脱孔37の縁部との接触を避けたい事情等がある場合には、前述したように解除ボタン22を操作して爪部21を収容位置に移動させておくとよい。
こうしてレンチ部14を着脱孔37に貫通させた後、その下方にある踏段着脱用ボルト36の頭部の穴へとレンチ部14の先端を係合させる。次に、使用者は補助ハンドル13と主軸部11とを持って主軸部11を中心に工具本体10を回転させ、レンチ部14により踏段着脱用ボルト36を緩める方向に回す。
十分に踏段着脱用ボルト36を緩めたら、使用者は主ハンドル12を持って突出位置にある爪部21を踏板32の下側に係合させて、すなわち引っ掛けて、工具本体10により踏段30を持ち上げる。踏段着脱用ボルト36が十分に緩められているため、口金35から踏段チェーンのチェーン軸が外れ、踏段30を取り外すことができる。
なお、取り外された踏段30の着脱孔37から工具本体10のレンチ部14を抜く場合には、まず、解除ボタン22を押して爪部21を収容位置へと移動させる。これで、爪部21の踏板32の下側への係合が外れる。そして、解除ボタン22を押したままレンチ部14を着脱孔37から引き抜く。
踏段30を取り付ける場合には、今説明した踏段30を取り外す際の手順を逆の順番で行えばよい。
以上のように構成された乗客コンベアの踏段着脱用工具は、棒状の主軸部11と、主軸部11の一端に設けられたハンドル部である主ハンドル12及び補助ハンドル13と、主軸部11の他端に設けられ、乗客コンベアの踏段30の踏板32に設けられた着脱孔37を貫通して当該踏板32の下方にある踏段着脱用ボルト36の頭部の穴に先端が係合されるレンチ部14と、レンチ部14の側面から外方へ突出した突出位置とレンチ部14の側面より内側に収容された収容位置との間で移動可能に設けられ、レンチ部14を着脱孔37に貫通させた状態で突出位置に配置されることにより踏板32の下側に係合可能に形成された爪部21と、主軸部11におけるハンドル部側での操作により、爪部21を突出位置と収容位置との間で移動させる爪移動手段と、を備えている。
このため、踏段30の踏板32の下方にある踏段着脱用ボルト36を回した後、レンチ部14を着脱孔37内に入れたまま使用者の手元の操作で爪部21を突出位置に移動させることにより、爪部21で踏板を引っ掛けて、容易に当該踏段30を持ち上げることができる。
実施の形態2.
図6及び図7は、この発明の実施の形態2に係るもので、図6は乗客コンベアの踏段着脱用工具の斜視図、図7は踏段着脱用工具の内部構成を模式的に示す図である。
図6及び図7は、この発明の実施の形態2に係るもので、図6は乗客コンベアの踏段着脱用工具の斜視図、図7は踏段着脱用工具の内部構成を模式的に示す図である。
前述した実施の形態1は、通常時において爪部が突出位置にあり、解除ボタンを押し込んでいる間だけ爪部が収容位置へと引っ込むようにしたものであった。これに対し、ここで説明する実施の形態2は、まず、解除ボタンに代えて可動ハンドルを備えるようにした点で実施の形態1と異なっている。そして、通常時においては爪部が収容位置にあり、可動ハンドルと主ハンドルとを一緒に握り込むようにして可動ハンドルを主ハンドル側へと移動させると、爪部が収容位置から突出位置へと移動するようにしたものである。
図6に示すように、工具本体10は、主軸部11、主ハンドル12、補助ハンドル13及びレンチ部14を備えている。これらについての構成は実施の形態1と同様である。したがって、主軸部11及びレンチ部14は中空になっている。
主軸部11におけるハンドル部(主ハンドル12)側には、可動ハンドル25が設けられている。可動ハンドル25は、主ハンドル12と平行に配置されている。可動ハンドル25は、主ハンドル12にほぼ隣接する位置と主ハンドル12から予め定められた距離だけ離れた位置との間で、主軸部11の長手方向に移動可能に設けられている。レンチ部14の中途の側面部には、爪部21が設けられている。この爪部21は、実施の形態1と同様に突出位置と収容位置との間で移動可能である。
また、爪部21は直角三角形状を呈している。この爪部21がレンチ部14に対して配置される向きについても実施の形態1と同様である。すなわち、爪部21の直角三角形状の隣辺の一方はレンチ部14の側面と平行に配置され、隣辺の他方はレンチ部14の側面と垂直に配置される。そして、このレンチ部14の側面と垂直に配置される隣辺は、直角三角形状の斜辺よりも上側に配置される。したがって、爪部21の直角三角形状の斜辺は、当該隣辺より下側に配置される。すなわち、爪部21には、爪部21が突出位置にある場合にレンチ部14の先端側へいくほどレンチ部14の側面へと近づく傾斜が形成されている。
中空に形成されている主軸部11及びレンチ部14の内部には、移動棒26が入れられている。移動棒26の一端は可動ハンドル25の中央に固定されている。したがって、可動ハンドル25と移動棒26とは一体となって主軸部11及びレンチ部14の長手方向に移動する。移動棒26の他端である移動棒先端部26aは、移動棒の他の部分よりも幅広に形成されている。
爪部21には板バネ27が設けられている。この板バネ27は、爪部21を突出位置から収容位置へと移動する方向に付勢する付勢手段である。可動ハンドル25と主ハンドル12との間にはハンドル部バネ28が設けられている。このハンドル部バネ28は押しバネからなる。ハンドル部バネ28は可動ハンドル25を主ハンドル12から離れる方向へと付勢している。
保守員等の使用者が可動ハンドル25を主ハンドル12の側へと引き寄せていない通常の状態においては、ハンドル部バネ28により可動ハンドル25は主ハンドル12から離れた位置にある。そうすると、可動ハンドル25と移動棒26とは一体で移動するため、移動棒26はレンチ部14の先端側へと寄った位置にある。
この状態においては、幅広の移動棒先端部26aは、爪部21よりもさらにレンチ部14の先端側に配置される。したがって、爪部21は、板バネ27の作用により収容位置に配置される(図7(a))。
使用者が可動ハンドル25と主ハンドル12とを一緒に握り込むと、可動ハンドル25は主ハンドル12の側へと移動する。すると、この可動ハンドル25と一体となって移動棒26もレンチ部14の先端から離れる方向へと移動する。この移動棒26の移動により、移動棒先端部26aが爪部21を押し、爪部21は収容位置から突出位置へと移動する(図7(b))。
このようにして、移動棒26は、可動ハンドル25の主軸部11の長手方向の移動を、爪部21の収容位置から突出位置への移動へと機械的に変換して伝達する移動伝達手段を構成している。また、可動ハンドル25、移動伝達手段である移動棒26及び板バネ27は、主軸部11におけるハンドル部(主ハンドル12及び補助ハンドル13)側での操作により、爪部21を突出位置と収容位置との間で移動させる爪移動手段を構成している。
以上のように構成された工具本体10は、実施の形態1で説明したものと同様の構成を持つ乗客コンベアの踏段30の着脱に使用することができる。したがって、実施の形態1の説明で用いた図5に示すように、この実施の形態2においても、工具本体10のレンチ部14を踏板32の上側から下側へと着脱孔37を貫通させると、レンチ部14の先端を踏段着脱用ボルト36の頭部の穴に係合させることができる。
また、レンチ部14を着脱孔37に貫通させてレンチ部14の先端を踏段着脱用ボルト36の頭部の穴に係合させた状態においては、爪部21は、踏板32と踏段着脱用ボルト36との間に配置されるようになっている。したがって、この状態で爪部21を突出位置に移動させると、踏板32と踏段着脱用ボルト36との間の空間に配置された爪部21を踏板32の下側に係合させることができる。
以上のように構成された工具本体10を用いた踏段30の着脱は、次のような手順により行うことができる。はじめに、踏段30を取り外す際の手順を説明する。まず、保守員等の使用者は主ハンドル12を持ちながら工具本体10のレンチ部14を、踏板32の上側から着脱孔37内へと挿し入れる。
この際、主ハンドル12を持って可動ハンドル25を主ハンドル12の方へは引き寄せないようにすることで、爪部21は収容位置に配置されたままである。爪部21が着脱孔37の縁部に当たってしまう心配がない。
こうしてレンチ部14を着脱孔37に貫通させた後、その下方にある踏段着脱用ボルト36の頭部の穴へとレンチ部14の先端を係合させる。次に、使用者は補助ハンドル13と主軸部11とを持って主軸部11を中心に工具本体10を回転させ、レンチ部14により踏段着脱用ボルト36を緩める方向に回す。
十分に踏段着脱用ボルト36を緩めたら、使用者は可動ハンドル25と主ハンドル12とを一緒に握り込む。すると、可動ハンドル25が主ハンドル12の側へと移動し、移動棒先端部26aが爪部21を押して、爪部21は収容位置から突出位置へと移動する。
突出位置に移動した爪部21は、踏板32と踏段着脱用ボルト36との間の隙間に配置される。使用者は、突出位置にある爪部21を踏板32の下側に係合させて、すなわち引っ掛けて、工具本体10により踏段30を持ち上げる。踏段着脱用ボルト36が十分に緩められているため、口金35から踏段チェーンのチェーン軸が外れ、踏段30を取り外すことができる。
ここで、可動ハンドル25を主ハンドル12に近づく方向に移動させることで、爪部21が収容位置から突出位置へと移動されるようにすることで、工具本体10により踏段30を持ち上げている間において使用者が常に可動ハンドル25と主ハンドル12とを一緒に握り込むようにすることで、爪部21は突出位置に配置され続け工具本体10から踏段30が脱落することを防止できる。
そして、取り外された踏段30をどこか他の場所に置いた上で、使用者が可動ハンドル25を離すと、爪部21は突出位置から収容位置へと移動する。このように使用者が可動ハンドル25を離すだけで爪部21の踏板32の下側への係合を外すことができる。そして、この状態でレンチ部14を着脱孔37から引き抜く。
踏段30を取り付ける場合には、今説明した踏段30を取り外す際の手順を逆の順番で行えばよい。
なお、他の構成及び動作については実施の形態1と同様であって、その詳細説明は省略する。
以上のように構成された乗客コンベアの踏段着脱用工具においても実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
なお、他の構成及び動作については実施の形態1と同様であって、その詳細説明は省略する。
以上のように構成された乗客コンベアの踏段着脱用工具においても実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
10 工具本体、 11 主軸部、 12 主ハンドル、 13 補助ハンドル、 14 レンチ部、 21 爪部、 22 解除ボタン、 23 連結棒、 24 押しバネ、 25 可動ハンドル、 26 移動棒、 26a 移動棒先端部、 27 板バネ、 28 ハンドル部バネ、 30 踏段、 31 ブラケット、 32 踏板、 33 ライザー、 34 踏段ローラ、 35 口金、 36 踏段着脱用ボルト、 37 着脱孔
Claims (5)
- 棒状の主軸部と、
前記主軸部の一端に設けられたハンドル部と、
前記主軸部の他端に設けられ、乗客コンベアの踏段の踏板に設けられた着脱孔を貫通して当該踏板の下方にある踏段着脱用ボルトの頭部の穴に先端が係合されるレンチ部と、
前記レンチ部の側面から外方へ突出した突出位置と前記レンチ部の側面より内側に収容された収容位置との間で移動可能に設けられ、前記レンチ部を前記着脱孔に貫通させた状態で前記突出位置に配置されることにより前記踏板の下側に係合可能に形成された爪部と、
前記主軸部における前記ハンドル部側での操作により、前記爪部を前記突出位置と前記収容位置との間で移動させる爪移動手段と、を備えた乗客コンベアの踏段着脱用工具。 - 前記爪移動手段は、
前記主軸部における前記ハンドル部側に設けられたボタンと、
前記ボタン及び前記爪部の両者が一体となって前記レンチ部の側面に垂直な方向に移動するように前記両者を連結する連結棒と、
前記爪部が前記収容位置から前記突出位置へと移動する方向に前記連結棒を付勢する付勢手段と、を備えた請求項1に記載の乗客コンベアの踏段着脱用工具。 - 前記爪部は、前記突出位置において前記レンチ部の先端側へいくほど前記レンチ部の側面へと近づく傾斜が形成されている請求項2に記載の乗客コンベアの踏段着脱用工具。
- 前記爪移動手段は、
前記主軸部における前記ハンドル部側に設けられ、前記主軸部の長手方向に移動可能な可動ハンドルと、
前記可動ハンドルの前記主軸部の長手方向の移動を、前記爪部の前記収容位置から前記突出位置への移動へと、機械的に変換して伝達する移動伝達手段と、
前記爪部を前記突出位置から前記収容位置へと移動する方向に付勢する付勢手段と、を備えた請求項1に記載の乗客コンベアの踏段着脱用工具。 - 前記可動ハンドルを前記ハンドル部に近接する方向に移動させると、前記爪部が前記収容位置から前記突出位置へと移動される請求項4に記載の乗客コンベアの踏段着脱用工具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Cited By (2)
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JP6433624B1 (ja) * | 2017-09-27 | 2018-12-05 | 三菱電機ビルテクノサービス株式会社 | 乗客コンベアのステップ持上げ支援装置 |
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-
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- 2014-02-07 JP JP2014022486A patent/JP2015147666A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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