JP2015147606A - アンモニア貯蔵設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】アンモニア貯蔵設備において、アンモニア漏洩時の大気へのアンモニアの放出量をより低減し、かつ、散水後の残留アンモニアの処理作業での作業者の負担を軽減する。
【解決手段】アンモニアを貯蔵する貯槽と、貯槽を収容すると共に、地下にアンモニア溶解水を一時的に貯留する排水ピットを有する建屋と、建屋内におけるアンモニアの漏洩を検知するアンモニア検知器と、建屋内への散水を行う散水設備と、排水ピットからアンモニア溶解水を排出する非常用排出ポンプと、建屋内を換気する非常用換気設備と、アンモニア検知器によってアンモニアが検知されたときに散水設備に散水させると共に非常用換気設備に建屋内の換気をさせる制御部と、非常用排出ポンプにより排出されたアンモニア溶解水及び非常用換気設備により排気された気体に含まれるアンモニアを除害するアンモニア除害設備とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、アンモニア貯蔵設備に関するものである。
従来から、アンモニアを使用する工場等には、液化アンモニアを貯蔵する貯槽を備えるアンモニア貯蔵設備が設置されている。このようなアンモニア貯蔵設備には、例えば、特許文献1に示すように、万が一アンモニアが漏洩した場合には、アンモニアの拡散を防ぐための散水設備が設置されている。アンモニアは、水に対して溶解する速度が早い。このため、散水設備によって散水して水にアンモニアを溶解させることで、アンモニアが大気中に放出されることを抑制することができる。
特開2001−327978号公報
しかしながら、現実には、全てのアンモニアを水に溶解させることは難しく、一部が大気中に放出される。大気中に放出されたアンモニアは急速に拡散することから、有害な濃度で長時間大気中を漂うことは考え難い。しかしながら、大気中に放出されるアンモニアは少ないほど良いことも確かである。
また、現状のアンモニア貯蔵設備においては、散水後に貯槽等に残留したアンモニアは、作業者の手作業によって除去されている。しかしながら、このような作業は、防護服を着てするものとなることから、作業者に対する負担が大きなものとなる。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、アンモニア貯蔵設備において、アンモニア漏洩時の大気へのアンモニアの放出量をより低減し、かつ、散水後の残留アンモニアの処理作業での作業者の負担を軽減することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するための手段として、以下の構成を採用する。
第1の発明は、アンモニア貯蔵設備であって、アンモニアを貯蔵する貯槽と、上記貯槽を収容すると共に、地下にアンモニア溶解水を一時的に貯留する排水ピットを有する建屋と、上記建屋内における上記アンモニアの漏洩を検知するアンモニア検知器と、上記建屋内への散水を行う散水設備と、上記排水ピットから上記アンモニア溶解水を排出する非常用排出ポンプと、上記建屋内を換気する非常用換気設備と、上記アンモニア検知器によってアンモニアが検知されたときに上記散水設備に散水させると共に上記非常用換気設備に上記建屋内の換気をさせる制御部と、上記非常用排出ポンプにより排出された上記アンモニア溶解水及び上記非常用換気設備により排気された気体に含まれる上記アンモニアを除害するアンモニア除害設備とを備えるという構成を採用する。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記散水設備が、上記建屋の天井に設けられる建屋の天井用散水ノズルと、上記貯槽内に設けられる貯槽内用散水ノズルとを備えるという構成を採用する。
第3の発明は、上記第2の発明において、上記貯槽内で生じた上記アンモニア溶解水を上記排水ピットに案内する貯槽用排出部と、上記貯槽の外部かつ上記建屋の内部で生じた上記アンモニア溶解水を上記排水ピットに案内する建屋用排出部とを備えるという構成を採用する。
第4の発明は、上記第1〜第3いずれかの発明において、上記貯槽内の液面レベルを検出すると共に検出結果を上記制御部に入力する貯槽用液面計を備えるという構成を採用する。
第5の発明は、上記第1〜第4いずれかの発明において、上記建屋の上記貯槽の設置面に設けられ、上方から見て上記貯槽を囲う防液堤を備えるという構成を採用する。
第6の発明は、上記第1〜第5いずれかの発明において、上記建屋内に設置されると共に平時において上記貯槽に貯蔵されたアンモニアを上記建屋の外部に圧送する排出ポンプと、上記排出ポンプで発生した上記アンモニア溶解水を上記排水ピットに案内する排出ポンプ用排出部とを備えるという構成を採用する。
第7の発明は、上記第1〜第6いずれかの発明において、上記建屋の内外を通気可能とすると共に上記散水設備に接続されたU字配管を備え、上記制御部が、上記アンモニア検知器によってアンモニアが検知されたときに上記U字配管に上記散水設備より水を供給することで上記U字配管を封止するという構成を採用する。
本発明によれば、貯槽が建屋の内部に収容されていることから、万が一アンモニアの漏洩が生じたとしても、アンモニアが建屋の外部に出ることを防止し、アンモニア漏洩時の大気へのアンモニアの放出量をより低減させることができる。また、本発明によれば、アンモニアの検知がアンモニア検知器によってなされると、制御部によって散水設備と非常用換気設備とが稼働され、アンモニアが除害設備へと送られる。このため、作業者による作業を行うことなく漏洩したアンモニアの全てをアンモニア除害設備に送ることができ、散水後の残留アンモニアの処理作業での作業者の負担を軽減することが可能となる。したがって、本発明によれば、アンモニア貯蔵設備において、アンモニア漏洩時の大気へのアンモニアの放出量をより低減し、かつ、散水後の残留アンモニアの処理作業での作業者の負担を軽減することが可能となる。
本発明の一実施形態のアンモニア貯蔵設備の全体を示す概略構成図である。 本発明の一実施形態のアンモニア貯蔵設備の制御ブロック図である。
以下、図面を参照して、本発明に係るアンモニア貯蔵設備の一実施形態について説明する。なお、以下の図面において、各部材を認識可能な大きさとするために、各図面における各部材の縮尺を適宜変更している。
図1は、本実施形態のアンモニア貯蔵設備の全体を示す概略構成図である。また、図2は、本実施形態のアンモニア貯蔵設備の制御ブロック図である。これらの図に示すように、本実施形態のアンモニア貯蔵設備1は、貯槽2と、建屋3と、アンモニア排出部4と、外気取込部5と、内気排出部6と、ファンユニット7と、防液堤8と、アンモニア検知器9と、散水設備10と、非常用排出ポンプ11と、貯槽用排出部12と、建屋用排出部13と、排出ポンプ用排出部14と、貯槽用液面計15と、排水ピット用液面計16と、非常用換気設備17と、アンモニア除害設備18と、制御部19とを備えている。
貯槽2は、液化されたアンモニアを貯蔵する圧力容器であり、建屋3の床部3a上に設置されている。なお、図1においては省略しているが、貯槽2にはタンクローリ等と接続される受入設備が接続されており、当該受入設備を介してタンクローリ等との間でアンモニアを受渡すことが可能とされている。建屋3は、例えばコンクリートから形成されており、上述の貯槽2が設置される床部3aの他、貯槽2を覆う壁部3b及び床部3aの下方(すなわち地下)に設けられた排水ピット3cを備えている。このように、本実施形態においては、貯槽2が建屋3に収容されている。排水ピット3cは、アンモニア漏洩時に、散水された水にアンモニアが溶解することで生成されるアンモニア溶解水を一時的に貯留する部位である。この排水ピット3cは、建屋用排出部13を通じて、貯槽2が収容された上部空間と接続されており、当該上部空間で生じると共に建屋用排出部13を通じて流れ込むアンモニア溶解水を貯留する。
アンモニア排出部4は、アンモニアを使用する外部設備であるアンモニア設備に向けて貯槽2に貯蔵されたアンモニアを排出するものであり、排出ポンプ4aと、貯槽出口弁4bと、ポンプ出口弁4cとを備えている。排出ポンプ4aは、建屋3内に設置されると共に、平時において制御部19の制御の下、貯槽2に貯蔵されたアンモニアを建屋3の外部に圧送する。この排出ポンプ4aは、防液堤8よりも高くかつ上方から見て防液堤8に囲まれた領域内に設置されている。このため、排出ポンプ4aは、アンモニア漏洩時に防液堤8の内部にアンモニア溶解水が溜った場合であっても水没することがない。また、排出ポンプ4aからアンモニアの漏洩が生じたときに当該アンモニアが防液堤8で囲われた領域内に落下するため、アンモニアが防液堤8の外部に漏れることがない。
貯槽出口弁4bは、建屋3の内部でありかつ貯槽2と排出ポンプ4aとの間に設けられている。この貯槽出口弁4bは、制御部19の制御の下、貯槽2と排出ポンプ4aとの間において流路の開閉を行う制御弁である。ポンプ出口弁4cは、建屋3の内部でありかつ排出ポンプ4aの下流側に設けられている。このポンプ出口弁4cは、制御部19の制御の下、排出ポンプ4aの出口側における流路の開閉を行う制御弁である。
外気取込部5は、建屋3の上部に設けられており、建屋3の外部から内部に外気を取り込む部位である。この外気取込部5は、建屋3の内外を通気可能とするU字配管5aを有しており、このU字配管5aを通じて外気を建屋3に取り込み可能としている。このU字配管5aは、散水設備10と接続されており、制御部19の制御の下、アンモニア漏洩時には水が供給されることで封止される。
内気排出部6は、建屋3の上部において外気取込部5と反対側に設けられており、建屋3の内部から外部に内気を排気する部位である。この内気排出部6は、建屋3の内外を通気可能とするU字配管6aを有しており、このU字配管6aを通じて内気を建屋3から排出可能としている。このU字配管6aは、散水設備10と接続されており、制御部19の制御の下、アンモニア漏洩時には水が供給されることで封止される。
ファンユニット7は、内気排出部6と一体的に設けられており、内気を建屋3の外部に向けて圧送するファンブレードや、当該ファンブレードを回転駆動されるモータ等を備えている。
防液堤8は、建屋3の貯槽2の設置面である床部3aの上面に設けられ、上方から見て貯槽2を囲うように設けられている。この防液堤8は、アンモニア漏洩時に散水されることによって発生するアンモニア溶解水が建屋3の外部に漏出しないようにアンモニア溶解水を堰き止める。本実施形態においては、防液堤8は、図1に示すように、建屋3の床部3aの隅部に沿って設けられている。
アンモニア検知器9は、建屋3の内部に設けられており、貯槽2の外部であって建屋3内におけるアンモニアの有無を検知する。このアンモニア検知器9は、アンモニアの存在を検知した場合には、アンモニアが漏洩していることを示す信号を制御部19に入力する。すなわち、アンモニア検知器9は、建屋3内におけるアンモニアの漏洩を検知する。
散水設備10は、貯槽2の内部を含む建屋3内に散水を行う設備であり、建屋の天井用散水ノズル10aと、建屋散水弁10bと、貯槽内用散水ノズル10cと、貯槽散水弁10dとを備えている。建屋の天井用散水ノズル10aは、建屋3の天井近傍に対して複数設けられたノズルであり、供給される水Wを建屋3の床部3aに向けて散水する。建屋散水弁10bは、建屋の天井用散水ノズル10aの上流側に設けられており、制御部19の制御の下、建屋の天井用散水ノズル10aに接続された流路の開閉を行う制御弁である。貯槽内用散水ノズル10cは、貯槽2の天井近傍に対して複数設けられたノズルであり、供給される水Wを貯槽2の内部に散水する。貯槽散水弁10dは、貯槽内用散水ノズル10cの上流側に設けられており、制御部19の制御の下、貯槽内用散水ノズル10cに接続された流路の開閉を行う制御弁である。
なお、本実施形態においては、アンモニア貯蔵設備1が設置される工場等に水源があることを前提としており、当該水源から散水設備10に水Wの供給が行われるものとして説明をしている。ただし、水源を備えていない場合や他の水源と別途独立させる必要がある場合は、散水設備10が独自に水源を備えていても良い。
非常用排出ポンプ11は、建屋3の外部に設置されると共に建屋3の排水ピット3cに接続されており、制御部19の制御の下、排水ピット3cに貯留したアンモニア溶解水をアンモニア除害設備18に向けて排出する。
貯槽用排出部12は、貯槽2の底部に設けられており、貯槽内用散水ノズル10cから散水されることで生じるアンモニア溶解水を建屋3の排水ピット3cに案内するものであり、貯槽底部排出弁12aを備えている。この貯槽底部排出弁12aは、制御部19の制御の下、貯槽2と排水ピット3cとを接続する流路の開閉を行う制御弁である。
建屋用排出部13は、建屋3の床部3aであって防液堤8によって囲われた領域に設けられている。この建屋用排出部13は、貯槽2の外部であって建屋3の上部空間で発生したアンモニア溶解水あるいは貯槽2から漏出したアンモニア溶解水を排水ピット3cに案内するものである。
排出ポンプ用排出部14は、貯槽出口弁4bの下流側であって排出ポンプ4aの上流側において、アンモニア排出部4と接続されており、排出ポンプ4aで生じてアンモニア排出部4内に溜ったアンモニア溶解水を排水ピット3cに案内するものである。この排出ポンプ用排出部14は、ポンプ排出弁14aを備えている。このポンプ排出弁14aは、制御部19の制御の下、アンモニア排出部4と排水ピット3cとを接続する流路の開閉を行う制御弁である。
貯槽用液面計15は、貯槽2に接続されており、貯槽2内に貯蔵されたアンモニアの液面レベルを検出し、この検出結果を制御部19に入力する。排水ピット用液面計16は、排水ピット3cに接続されており、排水ピット3cに貯留するアンモニア溶解水の液面レベルを検出し、この検出結果を制御部19に入力する。
非常用換気設備17は、アンモニア漏洩時に散水設備10による散水後、建屋内を窒素Nによって換気するものであり、窒素供給弁17aと、貯槽内供給弁17bと、建屋内供給弁17cと、アンモニア排出部供給弁17dと、貯槽上部排出弁17eと、建屋排出弁17fとを備えている。窒素供給弁17aは、外部の窒素源から非常用換気設備17に窒素Nを取り込むための制御弁であり、貯槽内供給弁17b、建屋内供給弁17c及びアンモニア排出部供給弁17dの上流側に配置されている。
貯槽内供給弁17bは、貯槽内用散水ノズル10cの上流側であって建屋3の外側に設けられており、手動式の開閉弁である。この貯槽内供給弁17bは、貯槽内用散水ノズル10cに水が供給されていないときであって貯槽2内に窒素Nの供給が必要なときに開口される。窒素供給弁17aが開口され、さらに貯槽内用散水ノズル10cが開口されることによって、貯槽内用散水ノズル10cを介して窒素Nが貯槽2内に供給される。
建屋内供給弁17cは、建屋3に接続された流路であって建屋3の外側に設けられており、手動式の開閉弁である。この建屋内供給弁17cは、建屋3内に窒素Nの供給が必要なときに開口される。窒素供給弁17aが開放され、さらに建屋内供給弁17cが開口されることによって、窒素Nが建屋3内に供給される。
アンモニア排出部供給弁17dは、アンモニア排出部4に接続された流路であって建屋3の外側に設けられており、手動式の開閉弁である。このアンモニア排出部供給弁17dは、アンモニア排出部4内に窒素Nの供給が必要なときに開口される。窒素供給弁17aが開放され、さらにアンモニア排出部供給弁17dが開口されることによって、窒素Nがアンモニア排出部4に供給される。
アンモニア除害設備18は、非常用換気設備17の建屋排出弁17fを介して排気される建屋3の内気(気体)に含まれるアンモニア、及び、非常用排出ポンプ11から供給されるアンモニア溶解水に含まれるアンモニアを除害するものである。
制御部19は、本実施形態のアンモニア貯蔵設備1の全体の制御を行う。例えば、本実施形態において制御部19は、アンモニア検知器9によってアンモニアが検知されたときに散水設備10に散水させると共に非常用換気設備17に建屋3内の換気をさせる。また、制御部19は、アンモニア検知器9によってアンモニアが検知されたときにU字配管5a及びU字配管6aに散水設備10より水Wを供給することでU字配管5a及びU字配管6aを封止する。
次に、このような本実施形態のアンモニア貯蔵設備1のアンモニア漏出時の動作について説明する。
制御部19は、アンモニア検知器9によってアンモニアが検知されると、排出ポンプ4aを停止すると共にポンプ出口弁4cを閉鎖し、さらに貯槽用液面計15によって貯槽2におけるアンモニアの液面レベルを取得し、貯槽2のアンモニアが減少しているか否かを判断する。
制御部19は、貯槽2のアンモニアが減少していると判断した場合には、貯槽2からアンモニアが漏出していると判断し、貯槽底部排出弁12a及びポンプ排出弁14aを開放し、貯槽2に貯留されたアンモニアを貯槽用排出部12から排水ピット3cに排出させ、アンモニア排出部4に残留するアンモニアを排出ポンプ用排出部14から排水ピット3cに排出させる。
また、制御部19は、建屋散水弁10b及び貯槽散水弁10dを開放し、散水設備10に建屋の天井用散水ノズル10a及び貯槽内用散水ノズル10cから散水させる。これによって、建屋3の内部に残存するアンモニア及び貯槽2の内部に残存するアンモニアが水Wに溶解してアンモニア溶解水となり、このアンモニア溶解水が貯槽用排出部12、建屋用排出部13及び排出ポンプ用排出部14を通じて排水ピット3cに流れ込む。なお、建屋散水弁10bが開放されることにより、U字配管5a及びU字配管6aは封止される。
その後、制御部19は、散水を停止させた後、窒素供給弁17a及び貯槽上部排出弁17eを開放する。なお、ここでは、貯槽2からアンモニアが漏出しているため、作業者によって、貯槽内供給弁17b、建屋内供給弁17c、アンモニア排出部供給弁17d及び建屋排出弁17fが開放される。これによって、貯槽2の内部及び建屋3の内部に窒素Nが供給され、貯槽2の内部及び建屋3の内部がパージされる。また、制御部19は、排水ピット用液面計16の検出結果に基づいて、非常用排出ポンプ11を駆動し、排水ピット3cに溜ったアンモニア溶解水を汲み上げる。
一方、制御部19は、貯槽2のアンモニアが減少していないと判断した場合には、貯槽2からアンモニアが漏出していないと判断し、ポンプ排出弁14aを開放すると共に貯槽出口弁4bを閉鎖し、貯槽2に貯蔵されたアンモニアを流すことなく、アンモニア排出部4に残留するアンモニアを排出ポンプ用排出部14から排水ピット3cに排出させる。
また、制御部19は、貯槽散水弁10dを閉鎖したまま建屋散水弁10bを開放し、散水設備10に建屋の天井用散水ノズル10aから散水させる。これによって、建屋3の内部に残存するアンモニアが水Wに溶解してアンモニア溶解水となり、このアンモニア溶解水が建屋用排出部13及び排出ポンプ用排出部14を通じて排水ピット3cに流れ込む。なお、建屋散水弁10bが開放されることにより、U字配管5a及びU字配管6aは封止される。
その後、制御部19は、散水を停止させた後、窒素供給弁17a及び貯槽上部排出弁17eを開放する。なお、ここでは、貯槽2からアンモニアが漏出していないため、作業者によって、建屋内供給弁17c、アンモニア排出部供給弁17d及び建屋排出弁17fが開放される。これによって、建屋3の内部に窒素Nが供給され、建屋3の内部がパージされる。また、制御部19は、排水ピット用液面計16の検出結果に基づいて、非常用排出ポンプ11を駆動し、排水ピット3cに溜ったアンモニア溶解水を汲み上げる。
以上のような本実施形態のアンモニア貯蔵設備1によれば、貯槽2が建屋3内部に収容されていることから、万が一アンモニアの漏洩が生じたとしても、アンモニアが建屋3の外部に出ることを防止し、アンモニア漏洩時の大気へのアンモニアの放出量をより低減させることができる。また、本実施形態のアンモニア貯蔵設備1によれば、アンモニアの検知がアンモニア検知器9によってなされると、制御部19によって散水設備10と非常用換気設備17とが稼働され、アンモニアがアンモニア除害設備18へと送られる。このため、作業者による作業を行うことなく漏洩したアンモニアの全てをアンモニア除害設備18に送ることができ、散水後の残留アンモニアの処理作業での作業者の負担を軽減することが可能となる。したがって、本実施形態のアンモニア貯蔵設備1によれば、アンモニア漏洩時の大気へのアンモニアの放出量をより低減し、かつ、散水後の残留アンモニアの処理作業での作業者の負担を軽減することが可能となる。
また、本実施形態のアンモニア貯蔵設備1においては、散水設備10が、建屋3の天井に設けられる建屋の天井用散水ノズル10aと、貯槽2内に設けられる貯槽内用散水ノズル10cとを備える。このため、建屋3の内部と、貯槽2の内部とに散水を行うことができ、より確実にアンモニアを水に溶解させることができる。また、貯槽内用散水ノズル10cのみを開放することで、貯槽2以外の箇所からアンモニアが漏洩したときに貯槽2内のアンモニアが使用できなくなることを防止することができる。
また、本実施形態のアンモニア貯蔵設備1においては、貯槽2内で生じたアンモニア溶解水を排水ピット3cに案内する貯槽用排出部12と、貯槽2の外部かつ建屋3の内部で生じたアンモニア溶解水を排水ピット3cに案内する建屋用排出部13と、排出ポンプ4aで発生したアンモニア溶解水を排水ピット3cに案内する排出ポンプ用排出部14を備えている。このため、アンモニア溶解水を確実に排水ピット3cに案内することができる。
また、本実施形態のアンモニア貯蔵設備1においては、貯槽2内の液面レベルを検出すると共に検出結果を制御部19に入力する貯槽用液面計15を備えている。このため、アンモニアの漏出が貯槽2であるか否かの判断を行うことができる。
また、本実施形態のアンモニア貯蔵設備1においては、建屋3の貯槽2の設置面に設けられ、上方から見て貯槽2を囲う防液堤8を備えている。このため、貯槽2から液化したアンモニアが漏出した場合であっても、このアンモニアが建屋3の外部に漏出することをより確実に防止することができる。
また、本実施形態のアンモニア貯蔵設備1においては、建屋3の内外を通気可能とすると共に散水設備10に接続されたU字配管5a及びU字配管6aを備え、制御部19は、アンモニア検知器9によってアンモニアが検知されたときにU字配管5a及びU字配管6aに散水設備10より水を供給することでU字配管5a及びU字配管6aを封止する。このため、アンモニアがU字配管5a及びU字配管6aから建屋3の外部に漏出することを防止することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態においては、窒素Nにてパージを行う構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、空気を用いてパージを行う構成を採用することも可能である。
1……アンモニア貯蔵設備、2……貯槽、3……建屋、3a……床部、3b……壁部、3c……排水ピット、4……アンモニア排出部、4a……排出ポンプ、4b……貯槽出口弁、4c……ポンプ出口弁、5……外気取込部、5a……U字配管、6……内気排出部、6a……U字配管、7……ファンユニット、8……防液堤、9……アンモニア検知器、10……散水設備、10a……建屋の天井用散水ノズル、10b……建屋散水弁、10c……貯槽内用散水ノズル、10d……貯槽散水弁、11……非常用排出ポンプ、12……貯槽用排出部、12a……貯槽底部排出弁、13……建屋用排出部、14……排出ポンプ用排出部、14a……ポンプ排出弁、15……貯槽用液面計、16……排水ピット用液面計、17……非常用換気設備、17a……窒素供給弁、17b……貯槽内供給弁、17c……建屋内供給弁、17d……アンモニア排出部供給弁、17e……貯槽上部排出弁、17f……建屋排出弁、18……アンモニア除害設備、19……制御部、N……窒素、W……水

Claims (7)

  1. アンモニアを貯蔵する貯槽と、
    前記貯槽を収容すると共に、地下にアンモニア溶解水を一時的に貯留する排水ピットを有する建屋と、
    前記建屋内における前記アンモニアの漏洩を検知するアンモニア検知器と、
    前記建屋内への散水を行う散水設備と、
    前記排水ピットから前記アンモニア溶解水を排出する非常用排出ポンプと、
    前記建屋内を換気する非常用換気設備と、
    前記アンモニア検知器によってアンモニアが検知されたときに前記散水設備に散水させると共に前記非常用換気設備に前記建屋内の換気をさせる制御部と、
    前記非常用排出ポンプにより排出された前記アンモニア溶解水及び前記非常用換気設備により排気された気体に含まれる前記アンモニアを除害するアンモニア除害設備と
    を備えることを特徴とするアンモニア貯蔵設備。
  2. 前記散水設備は、
    前記建屋の天井に設けられる建屋の天井用散水ノズルと、
    前記貯槽内に設けられる貯槽内用散水ノズルと
    を備えることを特徴とする請求項1記載のアンモニア貯蔵設備。
  3. 前記貯槽内で生じた前記アンモニア溶解水を前記排水ピットに案内する貯槽用排出部と、
    前記貯槽の外部かつ前記建屋の内部で生じた前記アンモニア溶解水を前記排水ピットに案内する建屋用排出部と
    を備えることを特徴とする請求項2記載のアンモニア貯蔵設備。
  4. 前記貯槽内の液面レベルを検出すると共に検出結果を前記制御部に入力する貯槽用液面計を備えることを特徴とする請求項1〜3いずれか一項に記載のアンモニア貯蔵設備。
  5. 前記建屋の前記貯槽の設置面に設けられ、上方から見て前記貯槽を囲う防液堤を備えることを特徴とする請求項1〜4いずれか一項に記載のアンモニア貯蔵設備。
  6. 前記建屋内に設置されると共に平時において前記貯槽に貯蔵されたアンモニアを前記建屋の外部に圧送する排出ポンプと、
    前記排出ポンプで発生した前記アンモニア溶解水を前記排水ピットに案内する排出ポンプ用排出部と
    を備えることを特徴とする請求項1〜5いずれか一項に記載のアンモニア貯蔵設備。
  7. 前記建屋の内外を通気可能とすると共に前記散水設備に接続されたU字配管を備え、
    前記制御部は、前記アンモニア検知器によってアンモニアが検知されたときに前記U字配管に前記散水設備より水を供給することで前記U字配管を封止する
    ことを特徴とする請求項1〜6いずれか一項に記載のアンモニア貯蔵設備。
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