JP2015145485A - 樹脂多孔質体及びその製造方法 - Google Patents

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Tamotsu Nishizawa
保 西澤
田中 一也
Kazuya Tanaka
一也 田中
隆敏 牟田
Takatoshi Muta
隆敏 牟田
根本 友幸
Tomoyuki Nemoto
友幸 根本
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Abstract

【課題】 空隙率が高く、平均孔径が大きく、耐熱性、屈曲性、耐薬品性と生産性、コストのバランスに優れた樹脂多孔質体の提供。【解決手段】 塩素含有率が40%以上、60%以下である塩素含有樹脂組成物を主成分とし、空隙率が45%以上、80%以下の範囲であり、JIS K7244−4(1999年)に準拠して行う動的粘弾性測定において、20℃における貯蔵弾性率(E’)の値が2.50?109Pa以下であることを特徴とする、樹脂多孔質体。【選択図】 なし

Description

本発明は、塩素含有樹脂組成物を主成分とする樹脂多孔質体、及びその製造方法に関する。
樹脂多孔質体は、様々な用途(例えば、バッテリーセパレーター、水処理膜など)に使用される。例えば、水処理膜として使用される中空糸膜の製造については、各種の材料を用いた検討が行われてきた。
特許文献1には、ポリエチレンを用いた中空糸膜が開示されている。
特許文献2には、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、またはポリフェニレンスルフィドスルホンなどのエンジニアリングプラスチックを用いた中空糸膜が開示されている。
特許文献3には、ポリビニリデンフルオライド系樹脂を用いた中空糸膜が開示されている。
特許文献4には、ポリ塩化ビニルと塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸の三元共重合体とを含有する中空濾膜が開示されている。
特許文献5には、塩素化塩化ビニル樹脂を含んでなる高分子水処理膜が開示されている。
特開平5−49878号公報 特開平5−337343号公報 特開2003−210954号公報 特表2007−500591号公報 国際公開2011/004786号パンフレット
樹脂多孔質体のうち、特に水処理膜用の支持体は、平均孔径が大きく、空孔率が高く、耐薬品性、耐熱性に優れ、さらに延伸加工中に屈曲しないようなしなやかさに優れることが求められる。また、大量に生産・消費されていくことを踏まえると、生産性に優れ、かつ、より低コストであることが求められる。
しかし、特許文献1に記載の中空糸膜はポリエチレン製であるために、さらなる耐薬品性、耐熱性の改良が求められている。
特許文献2に記載の中空糸膜は、耐薬品性や耐熱性には優れるが、結晶性のエンジニアリングプラスチック製であることから耐屈曲性に劣り、しかも原料が高価であるため低コストで製造できない。
特許文献3に記載の中空糸膜は、ポリビニリデンフルオライド系樹脂製であって、溶融粘度が低いため多孔化が難しく、空隙率や平均孔径を大きくすることが困難である上、原料が高価であるため低コストで製造できない。
特許文献4に記載の中空濾膜は、通常のポリ塩化ビニル樹脂を主成分とするため、耐熱性や耐屈曲性が十分ではない。
特許文献5に記載の高分子水処理膜は、実質的に限外ろ過膜としての使用を想定されているため、平均孔径が極めて小さい。そのため空隙率が低く、水処理膜の支持体において必要とされるような透気・透水性能を達成できない。
また、多孔化に有機溶媒を使用するため製造工程が煩雑であるうえ、溶媒排出による環境影響が懸念される。
すなわち、従来の技術においては、空隙率が高く、平均孔径が大きく、耐熱性、屈曲性、耐薬品性と生産性、コストのバランスに優れた樹脂多孔質体は提供されていなかった。
本発明者らは上記の課題を鑑みて鋭意検討を進めた結果、特定の塩素化率を有する塩素含有樹脂組成物を主成分とし、特定の空隙率と貯蔵弾性率を有する樹脂多孔質体が上記の課題を全て解決し得ることを見出した。
また本発明者は、係る樹脂多孔質体の製造方法として、当該塩素含有樹脂組成物に対し水溶性粒子を特定の割合で含有する混合物を用いて作製された成形体から、水を主成分とする溶媒を用いて当該水溶性粒子を抽出し除去する方法が好適であることを見出した。
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1] 塩素含有率が40%以上、60%以下である塩素含有樹脂組成物を主成分とし、空隙率が45%以上、80%以下の範囲であり、JIS K7244−4(1999年)に準拠して行う動的粘弾性測定において、20℃における貯蔵弾性率(E’)の値が2.50×10Pa以下であることを特徴とする、樹脂多孔質体。
[2] 平均孔径が1μm以上、100μm以下の範囲であることを特徴とする、[1]に記載の樹脂多孔質体。
[3] 前記塩素含有樹脂組成物が後塩素化ポリ塩化ビニル樹脂を主成分とすることを特徴とする、[1]又は[2]に記載の樹脂多孔質体。
[4] 前記塩素含有樹脂組成物がさらに塩素化ポリエチレン樹脂を含有することを特徴とする、[1]〜[3]のいずれかに記載の樹脂多孔質体。
[5] 前記塩素含有樹脂組成物中における、前記塩素化ポリエチレン樹脂の含有比率が10質量%以上、50質量%未満であることを特徴とする、[4]に記載の樹脂多孔質体
[6] 前記塩素含有樹脂組成物100質量部に対し水溶性粒子50〜300質量部を含有する混合物を用いて作製された成形体から、水を主成分とする溶媒を用いて当該水溶性粒子を抽出し除去することを特徴とする、[1]〜[5]のいずれかに記載の樹脂多孔質体の製造方法。
[7] 前記水溶性粒子の、80℃の水100gへの溶解度が1g以上、100g以下であることを特徴とする、[6]に記載の製造方法。
[8] 前記水溶性粒子が、ポリビニルアルコール、非架橋ポリアクリル酸系水溶性樹脂、アルギン酸、水溶性たんぱく質、セルロース系化合物、糖類、塩化ナトリウム、及び塩化カリウムからなる群より選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする、[6]又は[7]に記載の製造方法。
[9] 前記水溶性粒子の平均粒径が1μm以上、100μm以下であることを特徴とする、[6]〜[8]のいずれかに記載の製造方法。
[10] 前記水溶性粒子が金属含有表面処理剤により表面処理されてなることを特徴とする、[6]〜[9]のいずれかに記載の製造方法。
[11] 前記金属含有表面処理剤がチタネート系カップリング剤であることを特徴とする、[10]に記載の製造方法。
[12] 前記金属含有表面処理剤が構造中にリンを含むことを特徴とする、[10]又は[11]に記載の製造方法。
[13] 前記金属含有表面処理剤が構造中に下記式(1)で表される末端基を有することを特徴とする、[10]〜[12]のいずれかに記載の製造方法。
CH−CH(CH)−O− (1)
[14] 前記成形体が、少なくとも1軸方向に延伸されてなることを特徴とする、[6]〜[13]のいずれかに記載の製造方法。
本発明によれば、空隙率が高く、平均孔径が大きく、耐熱性、屈曲性、耐薬品性と生産性、コストのバランスに優れた樹脂多孔質体を提供することができる。
以下、本発明の実施形態の一例としての樹脂多孔質体(以下、「本多孔質体」とも称する)について説明する。但し、本発明の範囲が以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
なお、本発明において「Pを主成分とするQ」という表現は、Q中においてPを、50質量%を超えて含有することを意味し、Pの比率は好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上、特に好ましくは90質量%以上であって、100質量%を包含するものである。
<塩素含有樹脂組成物>
本発明に用いる塩素含有樹脂組成物は、塩素含有樹脂を主成分として構成される樹脂組成物である。本発明で使用する塩素含有樹脂組成物は耐薬品性が高く、特に本多孔質体を水処理膜用支持体として用いて水処理膜を製造した際、耐薬品性が高く、膜表面が閉塞した際の洗浄性に優れた水処理膜となる。
使用できる塩素含有樹脂としては、例えば塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂などの単独重合樹脂、及び、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル−エチレン酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル−エチレン共重合樹脂、塩化ビニル−プロピレン共重合樹脂、塩化ビニル−スチレン共重合樹脂、塩化ビニル−イソブチレン共重合樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合樹脂、塩化ビニル−ウレタン共重合樹脂、塩化ビニル−アクリル酸エステル共重合樹脂、塩化ビニル−スチレン−無水マレイン酸三元共重合樹脂、塩化ビニル−スチレン−アクリロニトリル共重合樹脂、塩化ビニル−ブタジエン共重合樹脂、塩化ビニル−イソプレン共重合樹脂、塩化ビニル−塩素化プロピレン共重合樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン−酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル−マレイン酸エステル共重合樹脂、塩化ビニル−メタクリル酸エステル共重合樹脂、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合樹脂、塩化ビニル−マレイミド共重合樹脂などの塩化ビニル共重合樹脂、さらに後塩素化塩化ビニル樹脂や塩素化ポリエチレン樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂などの後塩素化樹脂を挙げることができ、これらのうちの1種を単独で使用することも、又は2種類以上を併用することもできる。
また、上記例示した塩素含有樹脂と、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ−3−メチルブテンなどのα−オレフィン重合樹脂又はエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−プロピレン共重合樹脂などのポリオレフィンとの共重合樹脂、又は、上記例示した塩素含有熱可塑性樹脂と、例えばポリスチレン、アクリル樹脂、ポリウレタン及びスチレンなどからなる群のうちの少なくとも1種と、他の単量樹脂(例えば無水マレイン酸、ブタジエン、アクリロニトリル等)との共重合樹脂なども使用することができる。
上記の中でも、塩素含有樹脂組成物が後塩素化塩化ビニル樹脂を主成分とすることにより、本多孔質体が耐熱性、耐薬品性に優れるものとなるため好ましい。
後塩素化塩化ビニル樹脂としては、塩素化前の塩化ビニル樹脂の平均重合度が500〜1400であるものが好ましい。平均重合度が500以上であれば、耐衝撃性を維持することができ、平均重合度が1400以下であれば、溶融流動性を維持することができ、成形が容易となる。
後塩素化塩化ビニル樹脂の平均塩素含有率は、58〜72質量%、特に60〜70質量%であることが好ましい。平均塩素含有率が58質量%以上であれば、本多孔質体の耐熱性が低下することなく、変形が発生しにくいため好ましい。また、平均塩素含有量が72質量%以下であれば、溶融流動性を維持することができ、成形が容易となるため好ましい。
また本発明においては、前記塩素含有樹脂組成物が、塩素化ポリエチレン樹脂を含有することが好ましい。塩素化ポリエチレン樹脂を含有することによって、本多孔質体に柔軟性を付与することができるため好ましい。
前記塩素含有樹脂組成物中における塩素化ポリエチレン樹脂の含有比率は、10質量%以上であることが好ましく、15質量%以上であることがさらに好ましく、20質量%以上であることが特に好ましい。また、50質量%未満であることが好ましく、45質量%以下であることがさらに好ましく、40質量%以下であることが特に好ましい。
塩素化ポリエチレンの含有量が10質量%以上であれば、本多孔質体に柔軟性を付与できるため好ましい。また50質量%未満であれば、本多孔質体の耐熱性、成形性を阻害しないため好ましい。
本発明においては、前記塩素含有樹脂組成物が、後塩素化塩化ビニル樹脂と、塩素化ポリエチレン樹脂を同時に含有することにより、本多孔質体に耐熱性、耐薬品性、及び、柔軟性を同時に付与することができるため特に好ましい。
特に、前述の通り、塩素含有樹脂組成物中において後塩素化塩化ビニル樹脂を主成分とすることにより、本発明における塩素含有樹脂組成物や樹脂多孔質体がとりわけ耐熱性、耐薬品性、成形性に優れるものとなるため好ましい。
本発明においては、前記塩素含有樹脂組成物の塩素含有率が40%以上、60%以下であることが重要である。塩素含有率は、42%以上、58%以下であることがさらに好ましく、45%以上、55%以下であることが特に好ましい。
塩素含有率が40%以上であれば、本多孔質体が十分な耐熱性と耐薬品性を有するため好ましい。また、塩素含有率が60%以下であれば、本多孔質体を成形する際の成形性が良好となるため好ましい。
なお、本発明において規定する塩素含有率は、燃焼管分解−イオンクロマトグラフ法により測定・算出されるものである。従って塩素含有樹脂組成物が2種類以上の塩素含有樹脂を含有する場合にあっては、各塩素含有樹脂の塩素含有率ではなく、塩素含有樹脂組成物全体としての塩素含有率について考慮するものとする。
前記塩素含有樹脂組成物中には、本多孔質体の有する効果を損なわない程度において、塩素含有樹脂以外の樹脂を含有しても構わない。
塩素含有樹脂以外の樹脂の具体例としては、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリスルホン系樹脂などが挙げられるが、これらに限定されることなく、各種公知の熱可塑性樹脂を挙げることができる。
前記塩素含有樹脂組成物中には、熱安定性を改善するための安定剤、混合樹脂の粘度を調整するための可塑剤、成形性を向上するための滑剤、及び、その他の公知の配合剤などが含まれていてもよい。
安定剤としては、例えばカルシウム、マグネシウム、バリウム、ストロンチウム、亜鉛、スズ、鉛などの金属の有機酸塩、無機酸塩などから選ばれる1種以上を採用することができる。
可塑剤としては、例えばジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ジエチルフタレートなどのジアルキルフタレート類、トリクレジルホスフェート、トリエチルホスフェートなどのホスフェート類、エポキシ化大豆油などのエポキシ化合物類などから選ばれる1種以上を採用することができる。
滑剤としては、例えばポリエチレンワックスなどの炭化水素類、ステアリン酸などの高級脂肪酸類、ブチルステアレートなどのエステル類などから選ばれる1種以上を採用することができる。
<樹脂多孔質体>
本多孔質体は、前記塩素含有樹脂組成物を主成分として構成され、その空隙率が45%以上、80%以下の範囲であることが重要である。空隙率は50%以上、80%以下であることがさらに好ましく、55%以上、80%以下であることが特に好ましい。
空隙率が45%以上であれば、本多孔質体の透気性能・透水性能を確保できるため好ましい。また、空隙率が80%以下であれば、本多孔質体の機械強度を確保できるため好ましい。
なお、本発明で規定する樹脂多孔質体の空隙率は、該樹脂多孔質体の比重と実重量の差より算出するものである。
本多孔質体は、その平均孔径が1〜100μm以下の範囲であることが好ましい。平均孔径は、1〜98μmの範囲であることがさらに好ましく、1〜95μmの範囲であることが特に好ましい。
平均孔径が1μm以上であれば、本多孔質体の連通性を維持しやすいため好ましい。また、平均孔径が100μm以下であれば、本多孔質体においてピンホール状の穴を抑制できるため好ましい。
なお、本発明で規定する樹脂多孔質体の平均孔径は、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて50μmスケールで観察したときの、一視野に存在する各空孔の断面を円径近似した時の直径を平均して算出するものである。
本多孔質体は、透気度が1〜100秒/dLの範囲であることが好ましい。透気度は1〜75秒/dLの範囲であることがさらに好ましく、1〜50秒/dLの範囲であることが特に好ましい。
透気度が1秒/dL以上であれば、本多孔質体の透水性能が十分であるため好ましい。また、透気度が100秒/dL以下であれば、本多孔質体を水処理膜用支持体として用いた時のろ過性能が十分であるため好ましい。
なお、本発明で規定する樹脂多孔質体の透気度は、厚さ350μmのシート状サンプルについて、王研式透気度試験機(旭精工(株)製)により測定するものである。
本多孔質体の耐薬品性(耐酸性)は、本多孔質体をJIS K7114(2001年)に準拠して35質量%の塩酸に3日間浸漬した場合において、浸漬前後の本多孔質体についてJIS K7161(1994年)に準拠して測定した引張強度値から算出して得られる強度低下率によって評価するものであり、当該強度低下率は30%以下であることが好ましく、25%以下であることが更に好ましく、20%以下であることが特に好ましい。
強度低下率が30%以下であれば、本多孔質体が洗浄工程などにおいて高濃度の酸に曝された場合でも、変形や破膜・破断等による不具合が生じないため好ましい。強度低下率をかかる範囲とする手段としては、前記塩素含有樹脂組成物の塩素含有率や、使用する塩素含有樹脂の塩素含有率を本明細書に記載の範囲とする方法や、本多孔質体の有する特徴を阻害しない範囲で、各種の熱可塑性樹脂を混合する方法などが例示される。
本多孔質体の耐熱性は、JIS K7244−4(1999年)に準拠して行う動的粘弾性測定において、貯蔵弾性率(E’)のグラフに現れるガラス転移温度(Tg)を示す変曲点のうち、最も高い温度(便宜上Tgmaxと表す)によって評価するものであり、Tgmaxは85℃以上であることが好ましく、90℃以上であることがさらに好ましく、95℃以上であることが特に好ましい。
Tgmaxが85℃以上であれば、本多孔質体が洗浄工程などにおいて高温に曝された場合でも、変形や破膜・破断等による不具合が生じないため好ましい。なお、上限は特に限定されないが、本多孔質体に使用する樹脂を鑑みると、通常120℃以下である。
Tgmaxをかかる範囲とする手段としては、前記塩素含有樹脂組成物の塩素含有率や、使用する塩素含有樹脂の塩素含有率を本明細書に記載の範囲とする方法や、本多孔質体の有する特徴を阻害しない範囲で、各種の熱可塑性樹脂を混合する方法などが例示される。
本多孔質体の柔軟性は、前述の動的粘弾性測定により得られる、20℃における貯蔵弾性率(E’)の値によって評価するものであり、2.50×10Pa以下であることが好ましく、2.25×10Pa以下であることがさらに好ましく、2.00×10Pa以下であることが特に好ましい。
20℃における貯蔵弾性率(E’)が2.50×10Pa以下であれば、本多孔質体が柔軟性や耐屈曲性に優れ、例えば水処理膜用支持体として使用する際に屈曲させて畳んだりしても、折れて破断するおそれが小さいため好ましい。なお、下限は特に限定されないが、本多孔質体に使用する樹脂を鑑みると、通常1.2×10Pa以上である。
20℃における貯蔵弾性率(E’)をかかる範囲とする手段としては、本発明における塩素含有樹脂組成物に、塩素化ポリエチレン樹脂を含有する方法や、本多孔質体の有する特徴を阻害しない範囲で、主にポリオレフィン系樹脂などの各種の熱可塑性樹脂を混合する方法などが例示される。
<樹脂多孔質体の製造方法>
本多孔質体を製造する方法は特に限定されるものではなく、例えば、前記塩素含有樹脂組成物と、非相溶の低分子量成分や有機系粒子を含有する混合物を用いて作製した成形体から、有機溶剤を主成分とする溶媒を用いて低分子量成分や有機系粒子を抽出し除去する方法、前記塩素含有樹脂組成物と発泡剤を含有する混合物を用いて加熱し発泡させる方法、前記塩素含有樹脂組成物に二酸化炭素などの気体を加圧含浸させ、発泡させる方法などを採用することが可能である。
中でも、本発明において特に好ましい製造方法は、前記塩素含有樹脂組成物と水溶性粒子とを含有する混合物を用いて作製した成形体から、水を主成分とする溶媒を用いて当該水溶性粒子を抽出し除去する方法(以下、「本方法」ともいう)である。
本方法によれば、従来の方法と比較し、特に水を主成分としているので、環境負荷や溶剤の後処理工程を簡素化できるという点において優れるため好ましい。
本方法において用いる水溶性粒子は、80℃の水100gへの溶解度が、1g以上、100g以下であることが好ましく、10g以上、90g以下であることがさらに好ましく、20g以上、80g以下であることが特に好ましい。
水溶性粒子の溶解度が1g以上であれば、抽出時に容易に水に溶解するため好ましい。また、溶解度が100g以下であれば、本多孔質体を製造する際に、フィラーの凝集や固化を容易に防止できるため好ましい。
本方法において用いる水溶性粒子としては、無機粒子、有機粒子の種類を問わず、各種の水溶性粒子を適用することが可能である。
これらの中でも、水に対する溶解度が高いという点から、ポリビニルアルコール、非架橋ポリアクリル酸系水溶性樹脂、アルギン酸、水溶性たんぱく質、セルロース系化合物、糖類、塩化ナトリウム、及び、塩化カリウムからなる群より選ばれる1種又は2種以上を使用することが好ましく、中でも特に抽出後の廃液処理が容易であり、かつ、環境負荷が極めて小さいという点から塩化ナトリウムが好ましい。
本方法において用いる水溶性粒子の平均粒径は、1μm以上、100μm以下であることが好ましく、60μm以下であることがさらに好ましく、30μm以下であることが特に好ましい。
平均粒径が1μm以上であれば、本多孔質体において透気性能・透水性能が確保されるため好ましい。また、平均粒径が100μm以下であれば、本多孔質体において平均孔径が大きくなりすぎないため好ましい。
本方法においては前記塩素含有樹脂組成物と前記水溶性粒子とを含有する混合物を用いるが、当該混合物中における前記水溶性粒子の含有割合は、前記塩素含有樹脂組成物100質量部に対し、50〜300質量部の範囲であることが好ましく、70〜250質量部の範囲であることがさらに好ましく、90〜200質量部の範囲であることが特に好ましい。
水溶性粒子の割合が50質量部以上であれば、本多孔質体において透気性能・透水性能が確保できるため好ましい。また、300質量部以下であれば、成形性を十分維持できるため好ましい。
本方法において用いる水溶性粒子は、金属含有表面処理剤により表面処理されてなることが好ましい。水溶性粒子が表面処理されていれば、混合物のマトリックスである塩素含有樹脂組成物中に水溶性粒子が均一に分散するため好ましい。また、後述するように、前記の混合物を用いて成形体を作製する際に少なくとも一軸方向に延伸する場合、該成形体を所定の倍率まで破断する事なく均一延伸できるため、空孔が偏ることなく均一になるため好ましい
ここで、表面処理されてなる、とは水溶性粒子の表面積のうち、通常50%以上が表面処理されている状態をいい、全表面にわたって表面処理されていることが好ましい。
また、水溶性粒子を表面処理する方法としては特に制限されるものではなく、乾式法や湿式法などの従来の方法を、水溶性粒子と金属含有表面処理剤の種類に応じて適宜選択することができる。
本方法において用いる金属含有表面処理剤としては特に限定されず、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミネート系カップリング剤などを好ましく例示することができる。これらの中でも、チタネート系カップリング剤が、塩素含有樹脂組成物中への水溶性粒子の分散性が向上する点から特に好ましい。
また、本方法において用いる金属含有表面処理剤は、その構造中に疎水基と親水基を共に含んでいることが好ましい。疎水基と親水基を共に含むことにより、水溶性粒子の表面への親和性に優れると共に、塩素含有樹脂組成物への親和性にも優れることから、水溶性粒子を塩素含有樹脂組成物中により均一に分散させることが可能となるため好ましい。
本方法において用いる金属含有表面処理剤は、その構造中にリンを含有していることが好ましい。より具体的には、疎水基の構造中にリンが含まれていることにより、水溶性粒子の塩素含有樹脂組成物中における均一分散性が特に良好となるため好ましい。
また、本方法において用いる金属含有表面処理剤は、特定の末端基を含有していることが好ましい。具体的には、その構造中に下記式(1)で表される親水基を末端基として含有していることにより、水溶性粒子の塩素含有樹脂組成物中における均一分散性が特に良好となるため好ましい。また、水溶性粒子として特に好ましく用いられる塩化ナトリウムに対して、特に良好な親和性を示すため好ましい。
CH−CH(CH)−O− (1)
本方法において前記塩素含有樹脂組成物と前記水溶性粒子の混合物を用いて作製される成形体の形状は、特に限定されるものではなく、具体的にはフィルム、シート、プレート、繊維、中空糸などを例示することができる。
また、成形体を作製する方法については、その形状に応じた従来の製造方法を採用することが可能であり、具体的には、押出成形、カレンダー成形、射出成形などを好ましく例示することができる。中でも、連続生産性に優れる観点から、押出成形が好ましい。
成形体を作製する過程における、前記塩素含有樹脂組成物と前記水溶性粒子を混合する方法についても特に限定されるものではなく、例えば押出成形であれば、事前に塩素含有樹脂組成物を構成する各樹脂や各種添加剤と、前記水溶性粒子とをドライブレンドしておき、これを押出機に投入する方法や、押出機において先に塩素含有樹脂組成物を構成する各樹脂を投入した後、サイドフィーダーを用いて水溶性粒子や各種添加剤を投入する方法、事前に塩素含有樹脂組成物を構成する各樹脂や各種添加剤と前記水溶性粒子を他の押出機で溶融混練してマスターバッチペレットを作製し、これをさらに成形体を作製するための押出機に投入する方法など、従来用いられる方法を適宜採用することが可能である。
本方法における成形体は、少なくとも1軸方向に延伸されてなることが好ましい。延伸する方法については特に限定されるものではなく、ロール延伸、テンター延伸、インフレーション成形やチューブラー成形における空気圧を利用した延伸、紡糸過程における引取速度を制御することによる延伸など、各種の方法を採用することができる。
また、延伸倍率については、好ましくは少なくとも1軸方向に1.5倍以上延伸されてなることが好ましく、2倍以上がさらに好ましく、2.5倍以上が特に好ましい。
成形体が少なくとも1軸方向に2.5倍以上延伸されていることにより、本多孔質体の空隙率や平均孔径を特定の範囲とし、かつ透気度・透水性を特に向上させることができるため好ましい。
前述の通り、本方法は前記成形体から水を主成分とする溶媒を用いて前記水溶性粒子を抽出し除去するものである。使用する溶媒は、水を主成分としていれば特に限定されるものではなく、その性状は酸性・アルカリ性・中性のいずれでも構わないが、特に好ましくは水のみからなる溶媒であり、またその性状は中性に近いもの(pH=7.0程度のもの)が特に好ましい。
また前記溶媒の温度は、前記水溶性粒子を抽出し除去することが可能であれば特に限定されるものではないが、その除去率を高める観点から、50℃以上とすることが好ましい。また、前記成形体のガラス転移温度以下とすることで、成形体の形状を維持しながら、空隙率が高く平均孔径の大きい樹脂多孔質体を得ることができるため好ましい。
本方法において、前記溶媒を用いて前記成形体から前記水溶性粒子を抽出し除去する手段としては、特に限定されるものではないが、例えば前記溶媒を満たした容器中に前記成形体を浸漬し、一定時間保持する手段などが挙げられる。
さらに、本方法においては、前記水溶性粒子を抽出し除去した後、乾燥させて前記溶媒を飛ばし、本多孔質体を得ることが好ましい。乾燥させる方法については特に限定されないが、その乾燥効率の観点から、例えば前記成形体のガラス転移温度以下の設定温度の真空乾燥機内で一定時間保持する手段を用いることが好ましい。
本多孔質体、好ましくは本方法によって作製された樹脂多孔質体は、通気性シート、透水性シート、バッテリーセパレーター、水処理膜などの各種用途に好適に用いることができる。
特に、本多孔質体は空隙率が高く平均孔径が大きい一方、耐熱性、屈曲性に優れることから、水処理膜の支持体として使用することにより、その表層に設けた限外ろ過層を支持しながら、透水性に優れた水処理膜を形成することが可能となる。
また、本多孔質体は耐薬品性に優れるため、これを用いて作製した水処理膜を水処理装置に用いる場合に、水中の薬品等で汚染されにくく劣化しにくいことから、頻繁に水処理膜を交換する必要のない、優れた水処理装置を得ることが可能となる。
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明する。但し、本発明が実施例の記載の態様に限定されるものではない。
[評価]
本実施例における評価方法・評価基準などは以下の通りである。
(塩素含有率)
作製した樹脂多孔質体について、燃焼管分解−イオンクロマトグラフ法により、塩素含有率を測定・算出した。塩素含有率が40質量%以上、60質量%以下であるものを合格とした。
(空隙率)
作製した樹脂多孔質体について、体積と実重量から比重を求めた。一方、使用した原材料の比重を組成比に応じて平均した値を求め、これと、前述した樹脂多孔質体の比重から、樹脂多孔質体の空隙率を算出した。空隙率が45%以上、80%以下であるものを合格とした。
(平均孔径)
作製した樹脂多孔質体について、測定したい任意の場所の断面構造を走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて50μmスケールで観察したときの、一視野に存在する各空孔の断面を円径近似した時の直径を平均して算出した。平均孔径が1μm以上、100μm以下であるものを合格とした。
(耐薬品性(強度低下率))
JIS K7114(2001年)に従い35質量%の塩酸溶液に3日間サンプルを浸漬した後、JIS K7161(1994年)に準拠して、幅5mm、厚さ0.4mmの試験片を、試験温度23℃、試験速度100mm/min、チャック間距離80mm、標線間距離40mmの条件下で引張試験を実施し、塩酸浸漬前後の引張強度低下率を算出した。強度低下率が30%以下であるものを合格とした。
(耐熱性)
作製した樹脂多孔質体について、JIS K7244−4(1999年)に準拠して動的粘弾性測定を行い、貯蔵弾性率(E’)のグラフに現れるガラス転移温度(Tg)を示す変曲点のうち、最も高い温度(Tgmax)を求めた。Tgmaxが85℃以上であるものを合格とした。
(柔軟性)
作製した樹脂多孔質体について、JIS K7244−4(1999年)に準拠して動的粘弾性測定を行い、20℃における貯蔵弾性率(E’)を求め、2.50×10Pa以下であるものを合格とした。
(透気度)
作製した樹脂多孔質膜について、厚みが350μmとなるように複数枚重ね合わせて、王研式透気度試験機(旭精工(株)製)により測定した。透気度が1秒/dL以上、100秒/dL以下であるものを合格とした。
[原材料]
また、本実施例において使用した原材料は以下の通りである。
(A−1):後塩素化塩化ビニル樹脂(徳山積水社製、商品名「HA17F」、塩素含有率:65%)
(A−2):後塩素化塩化ビニル樹脂(徳山積水社製、商品名「HA15E」、塩素含有率:62%)
(A−3):後塩素化塩化ビニル樹脂(徳山積水社製、商品名「HA05K」、塩素含有率:67.3%)
(A−4):塩化ビニル樹脂(大洋塩ビ社製、商品名「TH700」、塩素含有率:56%)
(B):塩素化ポリエチレン樹脂(昭和電工社製、商品名「エラスレン303A」、塩素含有率:65%)
(C):高密度ポリエチレン樹脂(プライムポリマー社製、商品名「ハイゼックス3600」)
(D):安定剤(日東化成社製、商品名「TVS8832」)及び滑剤(コグニス社製、商品名「G15」)
(E−1):表面処理済み塩化ナトリウム(表面処理剤(味の素ファインテクノ社製、商品名「プレンアクトKR38S」、塩化ナトリウム(ナイカイ塩業社製、商品名「ナクルUM20」、平均粒径:20μm)
(E−2):表面処理済み塩化ナトリウム(表面処理剤(味の素ファインテクノ社製、商品名「プレンアクトKR38S」、(ナイカイ塩業社製、商品名「ナクルUM10」、平均粒径:10μm)
[実施例1〜6、比較例1〜2]
各原材料を表1に記載の配合比率でドライブレンドし、東洋精機社製ラボプラストミル押出機とフィッシュテール口金を用いて、厚さ0.4mmのシートを採取した。得られたシートについて、ロール型縦延伸機を用いて温度130度で延伸倍率2.5倍に一軸延伸した後、減圧化(0.06MPa)でエタノールを用いて親水化処理を施した。その上で水に浸漬し、水溶性粒子を抽出して除去し、樹脂多孔質体を得た。
Figure 2015145485
表1に示したように、実施例で作製した本発明の樹脂多孔質体は空隙率が高く、平均孔径が大きく、耐熱性、屈曲性、耐薬品性のバランスに優れている。また、本発明に係る製造方法を用いることで、生産性とコストにも優れている。
一方、比較例1で作製した樹脂多孔質体は、塩素含有樹脂を使用していないため、耐薬品性が不十分であった。また、比較例2で作製した樹脂多孔質体は、空隙率が小さく、透気性能・透水性能が不十分であった。

Claims (14)

  1. 塩素含有率が40%以上、60%以下である塩素含有樹脂組成物を主成分とし、空隙率が45%以上、80%以下の範囲であり、
    JIS K7244−4(1999年)に準拠して行う動的粘弾性測定において、20℃における貯蔵弾性率(E’)の値が2.50×10Pa以下であることを特徴とする、樹脂多孔質体。
  2. 平均孔径が1μm以上、100μm以下の範囲であることを特徴とする、請求項1に記載の樹脂多孔質体。
  3. 前記塩素含有樹脂組成物が後塩素化ポリ塩化ビニル樹脂を主成分とすることを特徴とする、請求項1又は2に記載の樹脂多孔質体。
  4. 前記塩素含有樹脂組成物が塩素化ポリエチレン樹脂を含有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂多孔質体。
  5. 前記塩素含有樹脂組成物中における、前記塩素化ポリエチレン樹脂の含有比率が10質量%以上、50質量%未満であることを特徴とする、請求項4に記載の樹脂多孔質体
  6. 前記塩素含有樹脂組成物100質量部に対し水溶性粒子50〜300質量部を含有する混合物を用いて作製された成形体から、水を主成分とする溶媒を用いて当該水溶性粒子を抽出し除去することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂多孔質体の製造方法。
  7. 前記水溶性粒子の、80℃の水100gへの溶解度が1g以上、100g以下であることを特徴とする、請求項6に記載の製造方法。
  8. 前記水溶性粒子が、ポリビニルアルコール、非架橋ポリアクリル酸系水溶性樹脂、アルギン酸、水溶性たんぱく質、セルロース系化合物、糖類、塩化ナトリウム、及び塩化カリウムからなる群より選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする、請求項6又は7に記載の製造方法。
  9. 前記水溶性粒子の平均粒径が1μm以上、100μm以下であることを特徴とする、請求項6〜8のいずれか1項に記載の製造方法。
  10. 前記水溶性粒子が金属含有表面処理剤により表面処理されてなることを特徴とする、請求項6〜9のいずれか1項に記載の製造方法。
  11. 前記金属含有表面処理剤がチタネート系カップリング剤であることを特徴とする、請求項10に記載の製造方法。
  12. 前記金属含有表面処理剤が構造中にリンを含むことを特徴とする、請求項10又は11に記載の製造方法。
  13. 前記金属含有表面処理剤が構造中に下記式(1)で表される末端基を有することを特徴とする、請求項10〜12のいずれか1項に記載の製造方法。
    CH−CH(CH)−O− (1)
  14. 前記成形体が、少なくとも1軸方向に延伸されてなることを特徴とする、請求項6〜13のいずれか1項に記載の製造方法。
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