JP2015145137A - 船外機 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成で、エンジンから排出された冷却水が排気排出通路から逆流しないようにした船外機を提供する。
【解決手段】エンジン18から排出される排気をエクステンションケース34内に導く排気排出通路54と、エンジン18を冷却した後の冷却水をエクステンションケース34内に導く冷却水排出通路56と、排気排出通路54と冷却水排出通路56からエクステンションケース34内に排出される排気と冷却水を、プロペラ46を介して外部に導く第1通路58とエクステンションケース34に穿設された排出口60を介して外部に導く第2通路62とを備える船外機10において、冷却水排出通路56と第2通路62の間に冷却水排出通路56から排出される冷却水を第2通路62に案内するガイドプレート70を配置する。
【選択図】図2

Description

この発明は船外機に関し、より詳しくはエンジンからの排気と冷却水をエクステンションケースを経由して外部に排出する船外機に関する。
従来より、エンジンから排出される排気をエクステンションケース内に導く排気排出通路と、エンジンを冷却した後の冷却水を同じくエクステンションケース内に導く冷却水排出通路を備えると共に、排気排出通路と冷却水排出通路からエクステンションケース内に排出された排気と冷却水を、プロペラのボス部などから外部に排出するようにした船外機が知られている(例えば特許文献1)。
特許文献1記載の船外機は、冷却水を外部に排出する前に一旦エクステンションケース内に排出するため、例えばエンスト(エンジンの失火)などが起こって燃焼室から排気排出通路にかけて負圧が発生すると、エクステンションケース内の冷却水は排気排出通路から吸引されて逆流し、いわゆるウォーターハンマーなどを引き起こす場合があった。
上記の問題点に対して、排気排出通路と冷却水排出通路を遮蔽板などで完全に分離し、冷却水が排気排出通路から逆流しないようにした船外機が提案されている(例えば特許文献2参照)。
特開2000−337142号公報 特開平11−310197号公報
しかしながら、特許文献2記載の船外機は、排気排出通路と冷却水排出通路を遮蔽板などで完全に分離するように構成する必要があるため、エクステンションケース内の構造が複雑になり、船外機の重量増やコストアップを招くという不都合がある。
従って、この発明の目的は上記した課題を解決し、簡易な構成でありながら、エンジンからエクステンションケース内に排出された冷却水が排気排出通路から逆流しないようにした船外機を提供することにある。
上記した課題を解決するために、請求項1にあっては、船体に取り付け自在であると共に、プロペラに接続されるエンジンと、前記エンジンを収容するエンジンカバーと前記エンジンの動力を前記プロペラに伝達するギヤ機構を収容するギヤケースとの間に設けられるエクステンションケースと、前記エンジンから排出される排気を前記エクステンションケース内に導く排気排出通路と、前記エンジンを冷却した後の冷却水を前記エクステンションケース内に導く冷却水排出通路と、前記排気排出通路と冷却水排出通路から前記エクステンションケース内に排出される排気と冷却水を、前記プロペラを介して外部に導く第1通路と前記エクステンションケースに穿設された排出口を介して外部に導く第2通路とを備える船外機において、前記冷却水排出通路と前記第2通路の間に前記冷却水排出通路から排出される冷却水を前記第2通路に案内するガイドプレートを配置する如く構成した。
請求項2に係る船外機にあっては、前記第2通路は、前記エクステンションケース内から前記第2通路を介して外部への冷却水の流れのみを許容する逆止弁を有する如く構成した。
請求項3に係る船外機にあっては、前記第2通路は、冷却水を前記エクステンションケース内から取込口を介して取り込んで前記排出口から外部に排出すると共に、前記取込口は、前記船体に取り付けられるとき、前記船体が後進するときの喫水面よりも重力方向において上方に位置する如く構成した。
請求項4に係る船外機にあっては、前記ガイドプレートは、前記冷却水排出通路から前記第2通路の前記取込口近傍まで延びる如く構成した。
請求項1にあっては、エンジンから排出される排気をエクステンションケース内に導く排気排出通路と、エンジンを冷却した後の冷却水をエクステンションケース内に導く冷却水排出通路と、排気排出通路と冷却水排出通路からエクステンションケース内に排出される排気と冷却水を、プロペラを介して外部に導く第1通路とエクステンションケースに穿設された排出口を介して外部に導く第2通路とを備える船外機において、冷却水排出通路と第2通路の間に冷却水排出通路から排出される冷却水を第2通路に案内するガイドプレートを配置する如く構成、即ち、ガイドプレートで冷却水排出通路から排出された冷却水を第2通路まで案内するように構成したので、簡易な構成でありながら、エクステンションケース内における冷却水の排出位置を排気排出通路(の排気排出口)から遠ざけることができるため、エクステンションケース内の冷却水が排気排出通路を逆流するのを防止することができる。
請求項2に係る船外機にあっては、第2通路は、エクステンションケース内から第2通路を介して外部への冷却水の流れのみを許容する逆止弁を有する如く構成したので、上記した効果に加え、第2通路の排出口から侵入してきた海水や湖水が第2通路やエクステンションケース内を通って排気排出通路に逆流するのを防止することができる。
請求項3に係る船外機にあっては、第2通路は、冷却水をエクステンションケース内から取込口を介して取り込んで排出口から外部に排出すると共に、取込口は、船体に取り付けられるとき、船体が後進するときの喫水面よりも重力方向において上方に位置する如く構成したので、上記した効果に加え、エクステンションケース内への海水や湖水の浸入を確実に防止することができる。
請求項4に係る船外機にあっては、ガイドプレートは、冷却水排出通路から第2通路の取込口近傍まで延びる如く構成したので、上記した効果に加え、エクステンションケース内の冷却水が排気排出通路を逆流するのを一層効果的に防止することができる。
この発明の実施例に係る船外機を船体も含めて全体的に示す概略図である。 図1に示す船外機の断面側面図である。 図2に示すエクステンションケース内の部分拡大断面図である。 図3に示すエクステンションケース内をA方向から見たときの断面図である。 図3に示すエクステンションケース内をB方向から見たときの部分拡大断面図である。 図3に示すエクステンションケース内の冷却水が排気排出通路を逆流する場合を説明するための説明図である。 図2に示す第2通路の排出口から侵入した海水や湖水がエクステンションケース内を逆流する場合を説明するための説明図である。
以下、添付図面に即してこの発明に係る船外機を実施するための形態について説明する。
図1はこの発明の実施例に係る船外機を船体も含めて全体的に示す概略図であり、図2は図1に示す船外機の断面側面図である。
図1において、符号1は船舶を示す。船舶1には船外機10が船体(艇体)12に搭載される。
船外機10は、スターンブラケット14とチルティングシャフト16を介して船体12の後尾(船尾)12aに取り付けられる。船外機10の上部には、図2に示すように、内燃機関(以下「エンジン」という)18が搭載される。エンジン18は、排気量2000cc程度の火花点火式水冷ガソリンエンジンであり、クランクシャフト20が鉛直方向と平行になるように配置される。また、船外機10においてエンジン18は水面上に位置するように配置されると共に、エンジンカバー22によって覆われる。
エンジン18の吸気管(図で見えず)にはスロットルボディ24が接続される。スロットルボディ24は内部にスロットルバルブ26を備えると共に、スロットルバルブ26を開閉駆動するスロットル用電動モータ(図示せず)が一体的に取り付けられる。
スロットルバルブ26で調量された空気はインテークマニホルド(図示せず)を通ってインテークバルブ付近でインジェクタ(いずれも図示せず)から噴射された燃料と混合されて混合気となる。混合気はエンジン18の各気筒の燃焼室に流入して点火、燃焼させられる。
スイベルケース28の付近には、スイベルケース28の内部に鉛直軸回りに回転自在に収容され、スイベルシャフト30を駆動する転舵用電動モータ(図で見えず)が配置される。船外機10はこの転舵用電動モータによってスイベルシャフト30を転舵軸として左右(鉛直軸回り)に転舵される。
スイベルケース28の付近には、さらに船外機10の船体12に対するチルト角またはトリム角を調整可能なパワーチルトトリムユニット32が配置される。
エンジンカバー22の下方には、エクステンションケース34が取り付けられ、エクステンションケース34の下方には、さらにギヤケース36が取り付けられる。即ち、船外機10のフレームは、エンジンカバー22、エクステンションケース34およびギヤケース36から構成される。尚、これらのケース22,34,36はすべてアルミニウムなどの金属材から製作される。
エクステンションケース34とギヤケース36の内部には、鉛直軸と平行に配置され、鉛直軸回りに回転自在に支持されるドライブシャフト38が配置される。ドライブシャフト38の上端にはエンジン18のクランクシャフト20が接続され、下端にはギヤ機構(シフト機構)40を介して水平軸回りに回転自在に支持されるプロペラシャフト42が接続される。プロペラシャフト42の一端にはボス部44を介してプロペラ46が取り付けられる。
ギヤ機構40は、ドライブシャフト38の下端に設けられるピニオンギヤ40aと、ピニオンギヤ40aに係合(噛合)されて相反する方向に回転させられる前進ベベルギヤ40bと後進ベベルギヤ40cと、プロペラシャフト42を前進ベベルギヤ40bと後進ベベルギヤ40cのいずれかに係合自在とするクラッチ40dなどからなる。
クラッチ40dは図示しないシフト用電動モータによって動作させられ、それによりシフトポジションがフォワード、リバースおよびニュートラルの間で切り替え自在とされる。ギヤ機構40がフォワードポジションまたはリバースポジションのとき、ドライブシャフト38の回転はギヤ機構40を介してプロペラシャフト42に伝達され、プロペラ46は回転させられて船体10を前進または後進させる方向の推力(推進力)を生じる。
このように、ギヤ機構40はエンジン18の駆動力をプロペラ46に伝達すると共に、ギヤケース36に収容される。
船外機10は、外部の海水や湖水など(冷却水)を汲み上げてエンジン18に圧送するウォーターポンプ50を備える。ウォーターポンプ50はドライブシャフト38に取り付けられたインペラなどから構成される。ウォーターポンプ50とエンジン18(具体的には、エンジン18の冷却水通路(ウォータジャケット))は冷却水供給管52により接続される。
エクステンションケース34の内部には、エンジン18から排出される排気をエクステンションケース34内に導く排気排出通路54が設けられる。排気排出通路54は、一端がエンジン18のエキゾーストマニホルドに接続され、他端がエクステンションケース34内に開口する。
同じくエクステンションケース34の内部には、エンジン18を冷却した後の冷却水をエクステンションケース34内に導く冷却水排出通路56が設けられる。冷却水排出通路56は、一端がエンジン18の冷却水通路に接続され、他端がエクステンションケース34内に開口する。
エクステンションケース34の内部には、さらに排気排出通路54と冷却水排出通路56からエクステンションケース34内に排出された排気と冷却水を、プロペラ46のボス部44を介して外部に導く第1通路58とエクステンションケース34に穿設された排出口60を介して外部に導く第2通路62が設けられる。
第1通路58は、船体12が前進するときに排気や冷却水を外部に排出するための通路であり、図2の実線矢印で示すように、排気排出通路54の下方からエクステンションケース34内、ギヤケース36内のプロペラシャフト42の外周部およびプロペラ46のボス部44を経由して外部に連通するように構成される。
第2通路62は、船体12が後進するときに排気や冷却水を外部に排出するための通路であり、冷却水排出通路56の下方に設けられる。具体的には、図2の破線矢印で示すように、取込口64と排出口60を有して遮蔽板とエクステンションケース34の内壁などで仕切られた内部空間62aを通る通路である。取込口64は空間62aの頂部に形成され、排気や冷却水を取り込むと共に、排出口60は空間62aの底部近傍のエクステンションケース34の壁面に穿設され、排気や冷却水を排出する。このように、第2通路62は取込口64から空間62aの内部を経由して排出口60に至る経路を意味する。
冷却水排出通路56と第2通路62の間には、冷却水排出通路56から排出された冷却水を第2通路62の取込口64近傍まで案内するガイドプレート70が設けられる。
図3はエクステンションケース34内の部分拡大断面図、図4はエクステンションケース34内をA方向(図3に示す)から見たときの断面図、図5はエクステンションケース34内をB方向(図3に示す)から見たときの部分拡大断面図である。
ガイドプレート70は、図3に良く示すように、冷却水排出通路56から排出された冷却水を斜板70aと垂直板70bなどによって第2通路62の取込口64の上方まで導く。ガイドプレート70と取込口64とは垂直方向に所定の間隔で(僅かに離間して)配置される。
図4,5に示すように、ガイドプレート70は、平面視(A方向またはB方向から見たとき)L字状の板状部材として構成され、この板状部材、即ち、ガイドプレート70と、エクステンションケース34の内壁の一部34aとによって冷却水を案内するための矩形筒状の通路を形成する。
尚、ガイドプレート70の下端は、上記したように第2通路62の取込口64近傍まで延びるが(図3参照)、ガイドプレート70と取込口64は図5に示すようにB方向から見ると、互いにオフセットされるように配置される。即ち、ガイドプレート70の真下に取込口64が位置するのではなく、取込口64はガイドプレート70よりも船外機10の中心側(図で下方)にオフセットして配置される。
これは、ガイドプレート70の下端をできるだけ下方に下げてエクステンションケース34内における冷却水の排出位置と排気排出通路54(の排気排出口)を遠ざけると共に、エクステンションケース34内の排気を取込口64から取り込みやすくするためである。即ち、ガイドプレート70と取込口64を互いにオフセットさせることで、ガイドプレート70の下端をより下方に下げることができて冷却水の排気排出通路54への逆流を効果的に防止することができると共に、取込口64をガイドプレート70に邪魔されることなく位置させることで、排気を取込口64から取り込みやすくすることができる。
それに対して、例えばガイドプレート70の真下に取込口64が位置するようにすると、ガイドプレート70の下端をできるだけ下げて取込口64との間隔を小さくする場合、冷却水の排出位置と排気排出通路54を遠ざけることはできるものの、ガイドプレート70によって取込口64が覆われる上に、ガイドプレート70と取込口64との隙間が狭くなるため、排気を取り込みにくくなる。
但し、冷却水の排出位置と排気排出通路54を遠ざけることができ、かつガイドプレート70と取込口64との間隔を狭めすぎずに排気を取り込むのに十分な距離とすることで、ガイドプレート70と取込口64を互いに対峙(ガイドプレート70の真下に取込口64を配置)させることも可能である。
図2,3の説明に戻ると、第2通路62の取込口64には、エクステンションケース34内から第2通路62内への冷却水等の流れを許容する一方、第2通路62内からエクステンションケース34内への冷却水等の流れを阻止する逆止弁(ワンウェイバルブ)72が取り付けられる。
従って、例えば第2通路62の排出口60から海水や湖水が浸入した場合であっても、侵入した海水や湖水が第2通路62の取込口64からエクステンションケース34内へ逆流することはない。
尚、逆止弁72は、図3に示すように、断面視V字状のゴム製のバルブからなり、上方(図面上方)からの所定の圧力に応じて開口し、一方向(図で上方から下方)の流体の流れのみを許容する。ゴム製の逆止弁72は構造がシンプルで安価である反面、材料物性上、耐熱温度が低いことから排熱による劣化が懸念されるが、ガイドプレート70により冷却水を逆止弁72の周辺に流すことができるため、逆止弁72の冷却が可能となって排熱による劣化を抑制することができる。但し、ゴム製の逆止弁72ではなく、金属製あるいは樹脂性の逆止弁72としても良いのはもちろんである。
第2通路62の取込口64(逆止弁72)は、エクステンションケース34内への海水や湖水の浸入をより確実に防止するため、船体12が後進するときの喫水面よりも上方に位置するように設置される。
図1の説明に戻ると、エンジンカバー22の内部空間(エンジンルーム)には、エンジン18の他に、電子制御ユニット(Electronic Control Unit。以下「ECU」という)74が配置される。ECU74はCPU,ROM,RAMなどを備えたマイクロ・コンピュータからなり、船外機10の動作を制御する。
船体12の操縦席76の付近には、操船者(図示せず)によって回転操作自在なステアリングホイール78が配置される。ステアリングホイール78のシャフト(図示せず)には操舵角センサ80が取り付けられ、操船者によって入力されたステアリングホイール78の操舵角に応じた信号を出力する。
また、操縦席76付近には、操船者によって操作自在なシフトレバー(シフト・スロットルレバー)82が設けられる。シフトレバー82は、初期位置から前後方向に揺動操作自在とされ、操船者からのシフトチェンジ指示(フォワード/リバース/ニュートラル切り替え指示)と、エンジン回転数の調節指示を入力する。シフトレバー82の付近にはレバー位置センサ84が取り付けられ、シフトレバー82の位置に応じた信号を出力する。各センサ80,84の出力はECU74に入力される。
次に、図3等を参照してエンジン18からの排気と冷却水が船外機10の外部に排出されるまでの流れについて説明する。尚、図3において、実線で示す矢印は冷却水の流れを示したものであり、破線で示す矢印は排気の流れを示したものである。
混合気の燃焼によって生じた排気は、エキゾーストバルブやエキゾーストマニホルドを通過した後、排気排出通路54を通ってエクステンションケース34内に排出される。また、エンジン18を冷却した後の冷却水は冷却水排出通路56とガイドプレート70によって形成された通路を通って第2通路62の取込口64近傍まで案内される。
ここで、プロペラ46が船体12を前進させる方向に比較的高速で回転(正転)している場合、エクステンションケース34内に排出された排気と冷却水はプロペラ46の回転に巻き込まれるようにしてプロペラ46の方向に流れ、プロペラ46のボス部44から外部(水中)に排出される。即ち、船体12が前進しているときの排気と冷却水は第1通路58を通って外部に排出される。
一方、プロペラ46が船体12を後進させる方向に回転(逆転)している場合には、第1通路58はプロペラ46の逆回転によって遮断されるため、エクステンションケース34内に排出された排気と冷却水は第2通路62の取込口64(逆止弁72)を通過して排出口60から外部に排出される。
このように、排気排出通路54と冷却水排出通路56によってエクステンションケース34内に排出された排気と冷却水はプロペラ46の回転方向や回転速度に応じて第1通路58か第2通路62のいずれかから外部に排出される。
ところで、例えばエンジン18が失火してエンストなどが起こった場合、燃焼室から排気排出通路54にかけて負圧が発生する(特に、ギヤ機構40が後進の状態でエンストが起こると、エンスト後しばらくは惰性によってプロペラ46とエンジン18が逆回転するため、燃焼室から排気排出通路54にかけて負圧がより発生する)。そのため、エクステンションケース34内に排出された冷却水が排気排出通路54から燃焼室に吸引されて逆流し、いわゆるウォーターハンマーなどを引き起こす場合があった。
図6はガイドプレート70を設置しないときの冷却水が排気排出通路54を逆流する場合を説明するための説明図であり、図7は第2通路62の取込口64に逆止弁72を設置しないときの排出口60から侵入した海水や湖水がエクステンションケース34内を逆流する場合を説明するための説明図である。
図6に示すように、ガイドプレート70が設置されていないと、冷却水の排出位置と排気排出通路54とが近くなるため、排気排出通路54に負圧が発生した場合、冷却水排出通路56から排出された冷却水やエクステンションケース34内の冷却水は排気排出通路54に容易に逆流する(図6の矢印参照)。しかし、図3に示すように、ガイドプレート70を設けて冷却水の排出位置を下方に下げて排気排出通路54から遠ざけることによって、冷却水の排気排出通路54への逆流を効果的に防止することができる(図3の実線で示す矢印参照)。
また、例えば急減速時や後進時などに船外機10の喫水面が上昇し、第2通路62の排出口60から海水や湖水が勢いよく浸入する場合があるが、そのような場合、取込口64等に逆止弁72を設置しておかないと、図7に示すように、排出口60から侵入した海水や湖水が取込口64からエクステンションケース34内に逆流してしまう。
しかし、図3に示すように、取込口64に逆止弁72を設置しておくことで、侵入した海水や湖水が第2通路62の取込口64からエクステンションケース34内へ逆流せず、よって侵入してきた海水や湖水が排気排出通路54に逆流することもない。
以上の如く、この発明の実施例にあっては、船体12に取り付け自在であると共に、プロペラ46に接続されるエンジン18と、前記エンジンを収容するエンジンカバー22と前記エンジンの動力を前記プロペラに伝達するギヤ機構40を収容するギヤケース36との間に設けられるエクステンションケース34と、前記エンジンから排出される排気を前記エクステンションケース内に導く排気排出通路54と、前記エンジンを冷却した後の冷却水を前記エクステンションケース内に導く冷却水排出通路56と、前記排気排出通路と冷却水排出通路から前記エクステンションケース内に排出される排気と冷却水を、前記プロペラを介して外部に導く第1通路58と前記エクステンションケースに穿設された排出口60を介して外部に導く第2通路62とを備える船外機10において、前記冷却水排出通路と前記第2通路の間に前記冷却水排出通路から排出される冷却水を前記第2通路に案内するガイドプレート70を配置する如く構成、即ち、ガイドプレート70で冷却水排出通路56から排出された冷却水を第2通路62まで案内するように構成したので、簡易な構成でありながら、エクステンションケース34内における冷却水の排出位置を排気排出通路54(の排気排出口)から遠ざけることができるため、エクステンションケース34内の冷却水が排気排出通路54を逆流するのを防止することができる。換言すると、ガイドプレート70を設置するだけの簡易な構成で、冷却水の逆流を防止することができる。
また、前記第2通路は、前記エクステンションケース内から前記第2通路を介して外部への冷却水の流れのみを許容する逆止弁72を有する如く構成したので、第2通路62の排出口60から侵入してきた海水や湖水が第2通路62やエクステンションケース34内を通って排気排出通路54に逆流するのを防止することができる。
また、前記第2通路は、冷却水を前記エクステンションケース内から取込口64を介して取り込んで前記排出口から外部に排出すると共に、前記取込口は、前記船体に取り付けられるとき、前記船体が後進するときの喫水面よりも重力方向において上方に位置する如く構成したので、エクステンションケース34内への海水や湖水の浸入を確実に防止することができる。
また、前記ガイドプレートは、前記冷却水排出通路から前記第2通路の前記取込口近傍まで延びる如く構成したので、エクステンションケース34内の冷却水が排気排出通路54を逆流するのを一層効果的に防止することができる。
尚、実施例では、ガイドプレート70は平面視L字状の板部材として構成し、図4,5に示すように、L字状の板状部材とエクステンションケース34の内壁の一部34aとで冷却水を案内するようにしたが、これに限定されず、例えばガイドプレート70を矩形または円形の筒状部材とし、エクステンションケース34の内壁を利用せずに筒状のガイドプレート70のみで冷却水を案内するようにしても良い。換言すると、ガイドプレート70そのものを冷却水を通す筒状の管のように形成しても良い。
また、実施例では、逆止弁72を取込口64に設置したが、取込口64以外(例えば取込口64よりも下方)の第2通路62内のいずれかの場所に設置するようにしても良い。つまり、排出口60から侵入してきた海水や湖水が第2通路62内を逆流してエクステンションケース34内に流入しない構成であれば良く、逆止弁72の設置場所は必ずしも取込口64である必要はない。
1 船舶、10 船外機、12 船体、18 エンジン、22 エンジンカバー、34 エクステンションケース、36 ギヤケース、40 ギヤ機構、46 プロペラ、54 排気排出通路、56 冷却水排出通路、58 第1通路、60 排出口、62 第2通路、64 取込口、70 ガイドプレート、72 逆止弁

Claims (4)

  1. 船体に取り付け自在であると共に、プロペラに接続されるエンジンと、前記エンジンを収容するエンジンカバーと前記エンジンの動力を前記プロペラに伝達するギヤ機構を収容するギヤケースとの間に設けられるエクステンションケースと、前記エンジンから排出される排気を前記エクステンションケース内に導く排気排出通路と、前記エンジンを冷却した後の冷却水を前記エクステンションケース内に導く冷却水排出通路と、前記排気排出通路と冷却水排出通路から前記エクステンションケース内に排出される排気と冷却水を、前記プロペラを介して外部に導く第1通路と前記エクステンションケースに穿設された排出口を介して外部に導く第2通路とを備える船外機において、前記冷却水排出通路と前記第2通路の間に前記冷却水排出通路から排出される冷却水を前記第2通路に案内するガイドプレートを配置したことを特徴とする船外機。
  2. 前記第2通路は、前記エクステンションケース内から前記第2通路を介して外部への冷却水の流れのみを許容する逆止弁を有することを特徴とする請求項1記載の船外機。
  3. 前記第2通路は、冷却水を前記エクステンションケース内から取込口を介して取り込んで前記排出口から外部に排出すると共に、前記取込口は、前記船体に取り付けられるとき、前記船体が後進するときの喫水面よりも重力方向において上方に位置することを特徴とする請求項1または2記載の船外機。
  4. 前記ガイドプレートは、前記冷却水排出通路から前記第2通路の前記取込口近傍まで延びることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の船外機。
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