JP2015145033A - 液圧式打撃装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】前室2は、シリンダ10の内面に嵌合された前室用ライナ30を有する。シリンダ10の内面には、円環状に形成された前室ポート4が設けられ、この前室ポート4に連通するように高低圧を切替える前室通路5が接続されている。そして、前室用ライナ30は、前室ポート4に対向する位置まで延設されるとともに、前室ポート4に対向する面に、周方向に離隔する複数の貫通孔58が径方向に貫通して穿孔されている。
【選択図】図2
Description
特許文献1に記載の液圧式打撃装置は、軸方向中央の大径部と、その大径部の前後に形成された小径部とを有するピストンを備えている。そして、このピストンが、シリンダ内に摺嵌して設けられることで、ピストンの外周面とシリンダの内周面との間に前室と後室とがそれぞれ画成されている。
ところで、「後室交互切替方式」を採用する特許文献1記載の液圧式打撃装置は、打撃時には、上記のように、受圧面積差でピストンを打撃方向に移動させるところ、前室が常時高圧回路に連通されているので、前室側の作動油が打撃方向へのピストンの移動に抗するように作用する。そのため、打撃効率をより向上させる上では検討の余地がある。
同図に示す例では、ピストン120の前方にシャンクロッド160が配置されている。シリンダ110の内部の前側には、円環状の前室ポート104が形成され、この前室ポート104の前方に、銅合金製の一体構造の前室用ライナ130がシリンダ110の内面に嵌合されている。なお、この例では、前室用ライナ130の後部に、作動油が満たされる液室空間が画成され、この液室空間が前室102と連通するクッション室103になっている。
ここで、「前後室交互切替方式」の液圧式打撃装置において、打撃局面では、前室が低圧回路に連通されるところ、ピストンがシャンクロッドを打撃するとピストンには急制動がかかる。このとき、ピストンが急制動されても作動油は慣性によって流出を続けるので、前室において負圧状態が生じる。そのため、作動油の圧力がごく短時間だけ飽和蒸気圧より低くなったとき、作動油中に多数の微小気泡、つまりキャビテーション(cavitation)が生じ易くなるのである。そして、打撃後にピストンが後退工程に移行時に、切換弁機構により前室が高圧回路に連通される。そのため、発生したキャビテーションが圧縮されて消滅するときの衝撃圧力により前室内でエロージョン(壊食)が発生し易いという問題がある。
すなわち、上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る液圧式打撃装置は、シリンダ内に摺嵌されたピストンを前後進させて打撃用のロッドを打撃する液圧式打撃装置であって、前記ピストンの外周面と前記シリンダの内周面との間に画成されて前後に離隔配置された前室および後室と、前記ピストンの前進時に前記前室を低圧回路に切り替えて前記ピストンの前進および後退が繰返されるように作動油を給排させる切換弁機構とを備え、前記前室は、前記シリンダ内面に嵌合された前室用ライナを有し、前記シリンダ内面には、前記前室用ライナの後方側の外周面に対向して円環状に形成された前室ポートを有し、該前室ポートに連通するように前記前室の作動油の高低圧を切替える高低圧切替ポートが接続され、前記前室用ライナは、前記前室ポートに対向する位置まで延設されるとともに、前記前室ポートに対向する面に、周方向に離隔する複数の貫通孔が径方向に貫通して形成されていることを特徴とする。
また、前記後ライナは、前記複数の貫通孔の後方側縁面の位置にて軸方向前後に二分割された分割構造を有し、当該分割構造によって、周方向で隣りあう貫通孔同士の間に形成された各柱部が片持ち梁とされていることは好ましい。このような構成であれば、ピストンの往復に伴ってサージ圧が発生するところ、複数の柱部を片持ち梁とすれば、柱部にサージ圧による引張り圧力は作用しない。そのため、サージ圧による柱部の破壊を防止または抑制する上で好適である。
本実施形態の液圧式打撃装置1は、「前後室交互切替方式」の打撃装置であって、図1に示すように、ピストン20は、中実円筒状の軸部材であって、軸方向中央の大径部21、22と、この大径部21、22の前後に形成された小径部23、24とを有する。そして、このピストン20が、シリンダ10内に摺嵌して設けられることで、ピストン20の外周面20gとシリンダ10の内周面10nとの間に前室2と後室8とがそれぞれ画成されている。なお、軸方向前側の大径部21と小径部23とが接続する段部は、ピストン20の進行方向に推力を与えるための、前室2側での受圧面とされ、本実施形態では、前室2側での受圧面は、大径部21側から小径部23側に向けて縮径する円錐面26となっている。一方、軸方向後側の大径部22と小径部24とが接続する段部は、後室8側での受圧面とされ、本実施形態では、後室8側での受圧面は、大径部22側の端面が、軸方向と直交する直交面27となっている。
さらに、前ライナ40には、円筒状の軸受部42の外周面42gに、上記第一端面溝46の形成位置に合せて、軸方向に沿って複数のスリット48が軸方向連通路として形成されている。この例では、複数のスリット48は、上記第一端面溝46の位置に合せて4か所に等配されている(図3(a)参照)。さらに、前ライナ40のつば部41の後方側を向く面には、複数のスリット48の位置に合せて、複数の第二端面溝47が径方向に沿って径方向連通路として形成されている。
0.1Apf<A<2.5Apf ・・・・・(式1)
但し、Apf:ライナ軸受部のクリアランス量
A:連通孔の総通路面積
本実施形態においては、後ライナ50には、上記延設部55の外周面に、前室ポート4に対向する位置に外面側円環状溝56が形成されるとともに、延設部55の内周面に内面側円環状溝57が形成されている。そして、この内外の円環状溝56,57内に、周方向に離隔する複数の貫通孔58が径方向に穿孔されている。複数の貫通孔58は、周方向に等配されることは好ましい(図3(c)に示す例では、貫通孔58が16か所に等配されている。)。複数の貫通孔58の形状は特に限定されないが、例えば円形(図4(a)参照)、または図4(b)に示すように、矩形(但し角はR形状)や楕円形等にすることができる。貫通孔58を矩形や楕円形等のように、軸方向よりも周方向のを長くした「スロット形状」とすれば、個々の貫通孔58の通路面積が拡大するので、作動油の流速を抑えてキャビテーションの発生を低減する上で好ましい。
ここで、周方向で隣りあう貫通孔58同士の間に形成された複数の柱部62を片持ち梁とすることは好ましい。この場合において、図4(c)に示した第三実施例のように、「スロット形状」とした貫通孔58の後方側縁面の位置にて後ライナ50を分割して後ライナ(前)63と後ライナ(後)64とから後ライナ50を構成することは好ましい。
つまり、図6(a)に示すように、仮に、複数の貫通孔58の部分に内面側円環状溝57を設けない場合には、貫通孔58の部分をピストン20の大径部21が直接摺接して通過することになる。そのため、貫通孔58の部分をピストン20の大径部21が通過するときに、同図(c)に示すように、低圧側(前室ポート4側)への圧油の流出通路面積の変化が大きくなる(同図の二点鎖線は、大径部端部稜線が通過する過程のイメージを示す)。そのため、クッション室3に突入する前の段階からクッション作用が生じて打撃効率が低下する。
例えば特許文献3に開示されるような、「前室交互切替方式」の打撃装置にも適用することができる。つまり、「前室交互切替方式」の打撃装置は、後室が常時高圧回路に連通される一方、前室が切換弁機構により高圧回路と低圧回路のそれぞれに交互に連通される。前室が高圧回路に連通時は、後退方向にピストンが移動するように前後の受圧面積を異ならせており、これにより、シリンダ内でピストンの前進および後退が繰返される。よって、ピストン前進時に前室を低圧回路に切り替える方式なので、前室でのキャビテーションエロージョン等の問題が同様の作用機序にて生じることから、本発明を適用することができるのである。
しかし、前室2側で必要な軸受としてのピストン摺動支持機能を前ライナ40で維持しつつ、後ライナ50によって前室2でのキャビテーションの消滅による衝撃圧力に対抗してエロージョンを効果的に防止若しくは抑制、またはキャビテーションエロージョンによって引き起こされる不具合を最小限に止める上では、上記実施形態のように、前室用ライナ30を軸方向前後に二分割した前ライナ40と後ライナ50とから構成することが好ましい。なお、二分割した前ライナ40と後ライナ50とから構成する場合において、後ライナ50は、前ライナ40よりも機械的強度が高い合金製であれば、種々の材料や表面硬化処理を採用可能である。
2 前室
3 クッション室
4 前室ポート
5 前室通路
6 フロントヘッド
7 バックヘッド
8 後室
9 切換弁機構
10 シリンダ
20 ピストン
21、22 大径部
23、24 小径部
25 制御用溝部
26 円錐面
27 直交面
30 前室用ライナ
32 シールリテーナ
40 前ライナ
41 つば部
42 軸受部
45 ドレンポート
46 第一端面溝(第一の径方向連通路)
47 第二端面溝(第二の径方向連通路)
48 スリット(軸方向連通路)
49 ドレン通路
50 後ライナ
51 第一円環部
52 第二円環部
53 直交面
54 小径部
55 延設部
56 外面側円環状溝
57 内面側円環状溝
58 貫通孔
59 円錐面
62 柱部
63 後ライナ(前)
64 後ライナ(後)
80 後室用ライナ
81 後室画成部
82 軸受部
83 シールリテーナ部
84 ドレン用の連通孔
85 後室通路
91 高圧回路
92 低圧回路
Claims (4)
- シリンダ内に摺嵌されたピストンを前後進させて打撃用のロッドを打撃する液圧式打撃装置であって、
前記ピストンの外周面と前記シリンダの内周面との間に画成されて前後に離隔配置された前室および後室と、前記ピストンの前進時に前記前室を低圧回路に切り替えて前記ピストンの前進および後退が繰返されるように作動油を給排させる切換弁機構とを備え、
前記前室は、前記シリンダ内面に嵌合された前室用ライナを有し、
前記シリンダ内面には、前記前室用ライナの後方側の外周面に対向して円環状に形成された前室ポートを有し、該前室ポートに連通するように前記前室の作動油の高低圧を切替える高低圧切替ポートが接続され、
前記前室用ライナは、前記前室ポートに対向する位置まで延設されるとともに、前記前室ポートに対向する面に、周方向に離隔する複数の貫通孔が径方向に貫通して形成されていることを特徴とする液圧式打撃装置。 - 前記複数の貫通孔は、軸方向よりも周方向を長くしたスロット形状であることを特徴とする請求項1に記載の液圧式打撃装置。
- 前記後ライナは、前記複数の貫通孔の後方側縁面の位置にて軸方向前後に二分割された分割構造を有し、当該分割構造によって、周方向で隣りあう貫通孔同士の間に形成された各柱部が片持ち梁とされていることを特徴とする請求項1または2に記載の液圧式打撃装置。
- 前記前室用ライナには、前記前室と連通して作動油が満たされる液室空間がクッション室として設けられており、
前記複数の貫通孔は、前記後ライナの内周面に形成された内面側円環状溝内に設けられ、前記クッション室は、軸方向後方が内面側円環状溝に全周に亘って連通していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の液圧式打撃装置。
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