JP2015144186A - 電磁アクチュエータ - Google Patents

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翔大 戸田
Shota Toda
翔大 戸田
修平 大江
Shuhei Oe
修平 大江
聖慈 磯貝
Seiji Isogai
聖慈 磯貝
晴弘 真田
Haruhiro Sanada
晴弘 真田
昌志 荒尾
Masashi Arao
昌志 荒尾
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Abstract

【課題】プランジャの動作の応答性を高めることの可能な電磁アクチュエータを提供する。【解決手段】電磁アクチュエータ1は、ステータ20の内側にプランジャ30を往復移動可能に収容するプランジャ室23を有する。ステータ20の端部から径外方向に延びるフランジ部22は、呼吸孔52を有する。連絡通路50は、プランジャ30の反蓋部側に位置する後側プランジャ室232と呼吸孔52とを連通する。その連絡通路50の下側の底壁には、呼吸孔側に位置する底壁よりもプランジャ室側に位置する底壁が高く形成された移動抑制手段としてのスロープ61が設けられる。これにより、連絡通路50に沈殿した異物のプランジャ室側への移動が抑制される。【選択図】図2

Description

本発明は、電磁アクチュエータに関する。
従来、コイルに通電することにより筒状のステータの径内側に設けたプランジャを駆動する電磁アクチュエータが知られている。
特許文献1に記載の電磁アクチュエータは、バルブタイミング調整装置の回転中心に取り付けられた油圧制御弁に対向して設けられている。電磁アクチュエータは、コイルへの通電により、プランジャと共に動作するシャフトによって油圧制御弁のスプールを押圧する。一方、電磁アクチュエータは、コイルへの通電が停止されると、油圧制御弁に設けられたスプリングの弾性力によってシャフトが元の位置に戻される。
この電磁アクチュエータは、ステータの油圧制御弁側を塞ぐ蓋部に、プランジャが収容されたプランジャ室と大気とを連通する呼吸孔を有する。その呼吸孔を通じて空気が流通することにより、プランジャ室の空気がプランジャの移動の妨げとなることが防がれる。
また、この電磁アクチュエータは、油圧制御弁等から排出された油を呼吸孔からプランジャ室に流入することにより、プランジャ室の内壁とプランジャとの摩擦抵抗を低減している。
特開2012−163050号公報
しかしながら、特許文献1に記載の電磁アクチュエータは、呼吸孔からプランジャ室に流入する油に異物が含まれていると、その異物は油と共に呼吸孔からプランジャ室に流入するおそれがある。この場合、プランジャ室に堆積する異物の量が増加すると、プランジャ室の内壁とプランジャとの摩擦抵抗が大きくなり、プランジャの動作の応答性が低下することが懸念される。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、プランジャ室内への異物の侵入を抑制し、プランジャの動作の応答性を高めることの可能な電磁アクチュエータを提供することを目的とする。
本発明は、ステータの内側にプランジャ室を有する電磁アクチュエータにおいて、ステータの径外側のフランジ部に設けた呼吸孔とプランジャの反蓋部側に位置するプランジャ室とを連通する連絡通路は、呼吸孔側の底壁よりもプランジャ室側の底壁が高いことを特徴とする。
これにより、プランジャの移動によって空気と油が外気から呼吸孔及び連絡通路を通りプランジャ室へ流入するとき、連絡通路の底壁に沈殿した異物がプランジャ室側へ移動することが抑制される。また、連絡通路は、プランジャの反蓋部側に位置するプランジャ室と呼吸孔とを連通しているので、その距離が長い。そのため、異物のプランジャ室への侵入が抑制される。
一方、プランジャの移動により、空気と油がプランジャ室から連絡通路及び呼吸孔を通って外気へ排出されるとき、連絡通路の底壁に沈殿した異物は油と共に速やかに外気へ排出される。
そのため、電磁アクチュエータは、呼吸孔と連絡通路を通じてプランジャ室に空気と油を流通可能であると共に、油に含まれる異物のプランジャ室内への侵入を抑制することが可能である。したがって、電磁アクチュエータは、プランジャ室の内壁とプランジャとの摺動抵抗が低減されるので、プランジャの動作の応答性を向上し、その信頼性を高めることができる。
なお、本明細書において、「上側」又は「上方」とは電磁アクチュエータが通常使用される状態における重力方向上側をいい、「下側」又は「下方」とは電磁アクチュエータが通常使用される状態における重力方向下側をいうものとする。
本発明の第1実施形態による電磁アクチュエータと、バルブタイミング調整装置と、油圧制御弁の断面図である。 電磁アクチュエータの通電オンの状態の断面図である。 電磁アクチュエータの通電オフの状態の断面図である。 図2のIV方向の矢視図である。 図2のV−V線の断面図である。 図2のVI部分の拡大図である。 本発明の第2実施形態による電磁アクチュエータの要部断面図である。 (A)は図7のVIII部分の拡大図であり、(B)、(C)はその変形例である。 本発明の第3実施形態による電磁アクチュエータの要部断面図である。 本発明の第4実施形態による電磁アクチュエータの要部断面図である。 本発明の第5実施形態による電磁アクチュエータの要部断面図である。
以下、本発明の複数の実施形態を図面を参照して説明する。なお、複数の実施形態において、実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略するものとする。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態を図1−図6に示す。第1実施形態の電磁アクチュエータ1は、バルブタイミング調整装置2の回転中心部に固定された油圧制御弁3に対向して設けられ、油圧制御弁3を駆動する。
まず、電磁アクチュエータ1の構成について説明する。
電磁アクチュエータ1は、コイル10、ステータ20、蓋部21、フランジ部22、プランジャ30、シャフト31、ヨーク41、モールド体42及び連絡通路50などを備えている。
図2及び図6に示すように、コイル10は、ボビン11に巻線12が巻回されて成り、モールド体42に形成されたコネクタ46の端子47からその巻線12に通電されることで、磁界を生じる。
ステータ20は、磁性体から筒状に形成され、コイル10の内側に設けられる。ステータ20は軸方向に亘り内径が同一であり、径内側にプランジャ室23を有する。
ステータ20は、反油圧制御弁側から後筒部24、磁気絞り部25及びテーパ部26をこの順に有する。後筒部24は、軸方向に亘り外径が同一である。磁気絞り部25の外径は、後筒部24の外径よりも小さい。そのため、磁気絞り部25の肉厚は、後筒部24の肉厚よりも薄い。テーパ部26は、磁気絞り部25から遠いほど外径が大きいテーパ状である。そのため、テーパ部26は、磁気絞り部25から遠いほど肉厚が厚い。
蓋部21は、ステータ20の油圧制御弁側の端部を塞いでいる。フランジ部22は蓋部21から径外方向に円環状に延び、ボビン11の油圧制御弁側を覆う。ステータ20と蓋部21とフランジ部22は、一体に形成されている。
プランジャ30は、磁性体から円柱状に形成され、ステータ20の内側のプランジャ室23に軸方向に往復移動可能に収容される。プランジャ30は、プランジャ室23を蓋部側の前側プランジャ室231と、反蓋部側の後側プランジャ室232に区分している。プランジャ30は、前側プランジャ室231と後側プランジャ室232とを連通する複数の連通孔32を有する。
シャフト31は、プランジャ30の中央に設けられた嵌合穴33に固定され、プランジャ30と共に軸方向に往復移動可能である。シャフト31は、蓋部21に設けられた軸受孔27に往復移動可能に支持され、蓋部21から外気側へ突出している。シャフト31は、油圧制御弁3のスプール90を押圧可能である。
ヨーク41は、磁性体から有底筒状に形成され、コイル10の径外側を覆う。ヨーク41は、フランジ部22の外周とステータ20の後筒部24の外周とを接続している。
モールド体42は、ヨーク41とコイル10を樹脂モールドしている。ステータ20の反蓋部側の端面とモールド体42との間には、開口部51が形成される。モールド体42は、ボルト孔48に挿通される図示しないボルトにより、エンジンカバー4に取り付け可能である。
図2、図4及び図6に示すように、フランジ部22は、ステータ20よりも重力方向下側に位置する個所に呼吸孔52を有する。この呼吸孔52は、油圧制御弁3から排出された作動流体としての油が直接かからない位置に設けられている。
図2、図5及び図6に示すように、連絡通路50は、筒状空間53と外壁通路54,55と開口部51によって構成される。
筒状空間53は、ステータ20の磁気絞り部25及びテーパ部26とボビン11との間に形成される。筒状空間53は、フランジ部22の呼吸孔52により外気と連通している。
複数の外壁通路54,55は、ステータ20の後筒部24の外壁に軸方向に延びている。本実施形態では、外壁通路54,55は、重力方向下側と上側の2か所に設けられている。外壁通路54,55は、ステータ20の反蓋部側に設けられた開口部51と筒状空間53とを連通している。
油圧制御弁3等から排出されてフランジ部22の外壁を流れる油は、呼吸孔52と連絡通路50を通じてプランジャ室23に供給される。また、外気とプランジャ室23との間を、呼吸孔52と連絡通路50を通じて空気が流通する。
連絡通路50の底壁には、呼吸孔側から開口部側にかけて、上側へ徐々に高くなるスロープ61が設けられている。このスロープ61は、油圧制御弁3等から排出された油に含まれる異物が連絡通路50の底壁を伝ってプランジャ室23へ侵入することを抑制する移動抑制手段として機能する。
図6では、連絡通路50の底壁に沈殿した異物を模式的に符号100を付して表している。
なお、スロープ61は、ボビン11と別体で形成され、ボビン11の連絡通路側に固定される。また、スロープ61は、ボビン11と一体に形成してもよい。また、スロープ61は、ステータ20と一体に形成しても良い。
プランジャ30の移動により、連絡通路内の油が呼吸孔側から開口部側に移動する場合、底壁に沈殿した異物はスロープ61を上方へ移動することになるので、移動速度が遅くなる。一方、プランジャ30の移動により、連絡通路50の油が開口部側から呼吸孔側に移動する場合、底壁に沈殿した異物はスロープ61を下方へ移動することになるので、移動速度が速くなる。そのため、連絡通路50に沈殿した異物は、プランジャ室23へ侵入することが抑制され、油と共に外気へ速やかに排出される。
次に、電磁アクチュエータ1の作動を説明する。
図2に示すように、コネクタ46の端子47からコイル10に通電されると、コイル10は磁界を生じる。これにより、ステータ20、プランジャ30及びヨーク41によって構成された磁気回路に磁束が流れる。磁気絞り部25の磁気抵抗が大きいので、後筒部24からプランジャ30を経由してテーパ部26へ流れる磁束が増加する。そのため、プランジャ30は、テーパ部26に磁気吸引され、蓋部側へ移動する。したがって、プランジャ30に固定されたシャフト31は、油圧制御弁3のスプール90を押圧する。
コイル10へ供給される電流に応じて、プランジャ30とテーパ部26との磁気吸引力が変化する。後述する油圧制御弁3のスプリング97がスプール90を介してシャフト31を付勢する弾性力と、プランジャ30とテーパ部26との磁気吸引力とが釣り合う位置でプランジャ30は停止する。
プランジャ30が蓋部側へ移動するとき、フランジ部22の外気側の壁面を流れる油は、呼吸孔52及び連絡通路50を通じてプランジャ室23へ流入する。その際、連絡通路50に沈殿した異物は、スロープ61によりプランジャ室側への移動が抑制される。
一方、コイル10への通電が停止されると、油圧制御弁3のスプリング97の弾性力により、プランジャ30は図3の位置に移動する。
プランジャ30が反蓋部側へ移動するとき、プランジャ室23の油は連絡通路50及び呼吸孔52を通じて大気へ排出される。その際、油と共に異物はスロープ61により連絡通路50及び呼吸孔52を通じて大気へ排出される。
続いて、バルブタイミング調整装置2と油圧制御弁3について、図1を参照して説明する。
バルブタイミング調整装置2は、図示しないエンジンのクランクシャフト及びカムシャフト5と共に回転しつつ、油圧制御弁3を通じて供給される油により、クランクシャフトとカムシャフト5との相対回転位相を制御する。
バルブタイミング調整装置2は、ハウジング70、フロントカバー75及びベーンロータ79を備えている。
ハウジング70は、フロントプレート71、リアプレート72および周壁73から構成される。ハウジング70は、周壁73に設けられたギヤ74に図示しないチェーンが巻き掛けられ、図示しないエンジンのクランクシャフトと共に回転する。
フロントカバー75は、フロントプレート71の電磁アクチュエータ側に設けられる。フロントカバー75は、円板部76、及びその円板部76からカムシャフト側に凹む凹部77を有する。
円板部76は、電磁アクチュエータ1の蓋部21及びフランジ部22と平行に設けられる。
凹部77の内側には、油圧制御弁3のスリーブ80の頭部84が挿入される。スリーブ80の頭部84は、有底筒状である。スリーブ80の反頭部側に設けられたおねじ85がカムシャフト5に設けられためねじ6に螺合することにより、スリーブ80、フロントカバー75、ベーンロータ79及びカムシャフト5が固定される。
ベーンロータ79は、ハウジング70の内側に収容される。ベーンロータ79は、カムシャフト5の端部に固定され、カムシャフト5と共に回転する。ベーンロータ79は、ハウジング内に形成された図示しない油圧室を、図示しない進角室と遅角室に仕切る。ベーンロータ79は、進角室または遅角室に供給される油圧により、ハウジング70に対し、進角方向または遅角方向へ相対回転する。これにより、バルブタイミング調整装置2は、クランクシャフトとカムシャフト5との相対回転位相を切り替える。
油圧制御弁3は、バルブタイミング調整装置2の回転中心に固定され、バルブタイミング調整装置2と共に回転する。油圧制御弁3は、スリーブ80、スプール90及びスプリング97などを備え、バルブタイミング調整装置2の進角室または遅角室に供給する油圧を切り替える。
スリーブ80は、筒状に形成され、径方向に複数の油圧ポート81,82,83を有する。複数の油圧ポート81,82,83は、バルブタイミング調整装置2の進角室、遅角室、および油圧供給油路6に連通している。
スプール90は、スリーブ80の内側に往復移動可能に設けられ、径方向の外壁に油路91,92,93を有する。このスリーブ80の油路91,92,93は、油圧ポート81,82,83に対応している。また、スプール90は、軸方向に延びる排出油路94と、軸方向の端部に油排出口95、96を有する。電磁アクチュエータ側の油排出口95は、有底筒状の頭部84の内側に開口している。
スプリング97は、スプール90を電磁アクチュエータ側へ付勢している。
バルブタイミング調整装置2と油圧制御弁3の作動について説明する。
エンジンのオイルパン7からポンプ8によって汲み上げられた油は、カムシャフト5の油路9からバルブタイミング調整装置2の油圧供給油路6を通り、油圧制御弁3の油圧ポート81,82,83および油路91,92,93を経由して進角室または遅角室の一方に供給される。このとき、進角室または遅角室の他方に貯留されていた油は、油圧ポート81,83を経由し、油排出口95から電磁アクチュエータ側へ排出される。
油排出口95から排出される油は、ステータ20の蓋部21に向けて噴出する。油圧制御弁3は、バルブタイミング調整装置2と共に回転するので、油排出口95から噴出した油は、スリーブ80の頭部84の内側の範囲において蓋部21に降りかかる。この油は、電磁アクチュエータ1の蓋部21およびフランジ部22と、フロントカバー75の円板部76との間を流れ、オイルパン7に戻される。
電磁アクチュエータ1のフランジ部22の外壁を流れる油の一部が、上述した呼吸孔52及び連絡通路50を通りプランジャ室23に供給される。その際、その油に含まれる異物は、連絡通路50の底壁に設けられたスロープ61により、プランジャ室23への侵入が抑制される。
第1実施形態の電磁アクチュエータ1は、次の作用効果を奏する。
(1)第1実施形態では、連絡通路50の底壁に設けられたスロープ61は、呼吸孔側よりも開口部側が高い。
これにより、連絡通路50の底壁に沈殿した異物が呼吸孔側から開口部側へ移動する際、その異物は上方へ移動することになる。そのため、異物は呼吸孔側から開口部側への移動速度が遅くなるので、プランジャ室23へ侵入することが抑制される。一方、連絡通路50の底壁に沈殿した異物が開口部側から呼吸孔側へ移動する際、その異物は下方へ移動することになる。そのため、異物は油と共に呼吸孔52から外気へ速やかに排出される。したがって、電磁アクチュエータ1は、プランジャ室23の内壁とプランジャ30との摺動抵抗を低減し、プランジャ30の動作の応答性を高めることができる。
(2)第1実施形態では、連絡通路50は、ステータ20の反蓋部側に設けられた開口部51を通じて後側プランジャ室232に通じている。これにより、連絡通路50の距離が長くなるので、異物のプランジャ室23への侵入が抑制される。
(3)第1実施形態では、連絡通路50は、ステータ20の外壁に設けられた複数の外壁通路54,55を有する。これにより、連絡通路50の開口断面積を大きくすることが可能である。そのため、プランジャ30の1回のストロークにより連絡通路50を移動する油の移動距離が短くなる。したがって、その油に含まれる異物がプランジャ室23に侵入することを抑制することができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態の電磁アクチュエータ1の要部断面図を図7及び図8に示す。第2実施形態では、連絡通路50の底壁が上方へ突出した突起62が、連絡通路50の延びる方向に複数個並べて設けられている。この突起62は、連絡通路内の油に含まれる異物が連絡通路50の底壁を伝ってプランジャ室23へ侵入することを抑制する移動抑制手段として機能する。
なお、複数の突起62は、ボビン11と別体で形成され、ボビン11の連絡通路側に固定される。また、複数の突起62は、ボビン11と一体に形成してもよい。
図8(A)に示すように、突起62は、呼吸孔側に位置する外気側傾斜面621と、開口部側に位置する内気側傾斜面622を有する。外気側傾斜面621と水平線Hとのなす内角θ1は、内気側傾斜面622と水平線Hとのなす内角θ2よりも大きい。したがって、外気側傾斜面621の傾斜は、内気側傾斜面622の傾斜よりも急峻である。
なお、突起62は、図8(B)又は(C)に示す形状とすることも可能である。この場合も、θ1>θ2の関係が保たれる。
プランジャ30の移動により、連絡通路50内の油が呼吸孔側から開口部側に移動する場合、底壁に沈殿した異物は、傾斜が急峻な外気側傾斜面621により、その移動が阻止される。一方、プランジャ30の移動により、連絡通路50の油が開口部側から呼吸孔側に移動する場合、底壁に沈殿した異物は、傾斜が緩やかな内気側傾斜面622により、速やかに呼吸孔側へ移動する。そのため、連絡通路50に沈殿した異物は、プランジャ室23へ侵入することが抑制され、油と共に外気へ速やかに排出される。
第2実施形態の電磁アクチュエータ1は、次の作用効果を奏する。
(1)第2実施形態では、移動抑制手段として、連絡通路50の底壁が上方へ突出した突起62が設けられている。
これにより、連絡通路50の底壁に沈殿した異物は、突起62により、呼吸孔側から開口部側への移動を阻止される。そのため、電磁アクチュエータ1は、異物のプランジャ室23内への侵入を抑制することが可能である。
(2)第2実施形態では、突起62は、連絡通路50の延びる方向に複数個並べて設けられる。
これにより、複数の突起62により、連絡通路50の底壁に沈殿した異物が呼吸孔側から開口部側へ移動することを確実に阻止することができる。
(3)第2実施形態では、突起62の有する外気側傾斜面621の傾斜は、内気側傾斜面622の傾斜よりも急峻である。
これにより、連絡通路50の底壁に沈殿した異物は、傾斜が急峻な外気側傾斜面621により、呼吸孔側から開口部側への移動を阻止される。
一方、連絡通路50の底壁に沈殿した異物は、傾斜が緩やかな内気側傾斜面622により、開口部側から呼吸孔側へ速やかに移動し、呼吸孔52を通って外気へ排出される。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態の電磁アクチュエータ1の要部断面図を図9に示す。第3実施形態は、第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせたものである。
連絡通路50の底壁には、呼吸孔側から開口部側にかけて、上側へ徐々に高くなるスロープ61が設けられている。また、このスロープ61には、複数個の突起62が設けられている。突起62は、外気側傾斜面621の傾斜が、内気側傾斜面622の傾斜よりも急峻である。
第3実施形態では、プランジャ室23への異物の侵入を抑制する移動抑制手段として、スロープ61と複数の突起62が連絡通路50に設けられる。
これにより、プランジャ30の移動によって連絡通路50の油が呼吸孔側から開口部側に移動する場合、連絡通路50の底壁に沈殿した異物は、スロープ61と複数の突起62により、開口部側への移動が阻止される。
一方、プランジャ30の移動によって連絡通路50の油が開口部側から呼吸孔側に移動する場合、連絡通路50の底壁に沈殿した異物は、スロープ61と複数の突起62により、油と共に呼吸孔52から外気へ速やかに排出される。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態の電磁アクチュエータ1の要部断面図を図10に示す。第4実施形態では、呼吸孔側に位置する第1底壁56と、その第1底壁56よりも開口部側で上方に位置する第2底壁57とを段差面63が接続している。この段差面63は、第1底壁56又は第2底壁57に対して垂直に設けられており、第1底壁側から第2底壁側への異物の移動を抑制する移動抑制手段として機能する。
なお、第2底壁57は、ボビン11と別体で形成され、ボビン11の連絡通路側に固定される。また、第2底壁57は、ボビン11と一体に形成してもよい。
連絡通路50には、段差面63よりも呼吸孔側に、上逆止弁64と下逆止弁65とがそれぞれ上下に並べて配置されている。上逆止弁64と下逆止弁65として、例えば1枚又は複数枚のシートを備えたリード弁が例示される。
上逆止弁64は、呼吸孔側から開口部側への油の流れを許容し、開口部側から呼吸孔側への油の流れを抑制する。
下逆止弁65は、開口部側から呼吸孔側への油の流れを許容し、呼吸孔側から開口部側への油の流れを抑制する。
第4実施形態では、プランジャ30の移動により呼吸孔52から開口部側へ連絡通路50を油が流れるとき、その油は下逆止弁65を流れることなく、上逆止弁64を流れる。そのため、下逆止弁65よりも呼吸孔側の底壁に堆積した異物は、下逆止弁65によって開口部側への移動を阻止される。
また、仮に油と共に異物が上逆止弁64を通過した場合でも、その異物は上逆止弁64と段差面63との間に堆積し、第2底壁側への移動を阻止される。
一方、プランジャ30の移動により開口部側から呼吸孔側へ連絡通路50を油が流れるとき、その油は上逆止弁64を流れることなく、下逆止弁65を流れる。その油の流れにより、段差面63及び下逆止弁65の呼吸孔側の底壁に堆積した異物は呼吸孔52から外気へ排出される。
したがって、電磁アクチュエータ1は、段差面63、上逆止弁64及び下逆止弁65により、プランジャ室23に異物が侵入することを抑制することができる。
なお、第4実施形態では、上逆止弁64と下逆止弁65を廃止し、段差面63のみによっても、プランジャ室23への異物の侵入を抑制可能である。また、第4実施形態では、下逆止弁65を廃止し、段差面63と上逆止弁64のみによっても、プランジャ室23への異物の侵入を抑制可能である。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態の電磁アクチュエータ1の要部断面図を図11に示す。第5実施形態では、連絡通路50に第1壁部66と第2壁部67と貯留空間68が設けられている。
第1壁部66は、連絡通路50の底壁が上方へ突出している。第1壁部66と連絡通路50の上壁との間を油が流通可能である。
第2壁部67は、第1壁部66よりも呼吸孔側に設けられ、連絡通路50の底壁が上方へ突出している。第2壁部67は、呼吸孔側に傾斜面671を有する。この傾斜面671は、底壁から上方へ向けて、呼吸孔側から貯留空間側に傾斜している。
貯留空間68は、第1壁部66と第2壁部67との間に形成され、異物を貯留可能である。
第1壁部66と第2壁部67と貯留空間68は、呼吸孔側から開口部側への異物の移動を抑制する移動抑制手段として機能する。
第5実施形態では、プランジャ30の移動により呼吸孔52から開口部側へ連絡通路50を油が流れるとき、その油は第2壁部67の傾斜面671に沿って貯留空間68の上側を流れる。そのため、その油に含まれていた異物は、貯留空間68に落下し、そこに貯留される。したがって、電磁アクチュエータ1は、呼吸孔52と連絡通路50を通りプランジャ室23に空気と油を流通させると共に、油に含まれる異物のプランジャ室23内への侵入を抑制することが可能である。
(他の実施形態)
上述した実施形態では、バルブタイミング調整装置の回転中心部に固定された油圧制御弁を駆動する電磁アクチュエータについて説明した。これに対し、本発明は、油のかかる場所で使用される種々の電磁アクチュエータに適用可能である。
本発明は、上述した複数の実施形態に限定されるものではなく、上述した複数の実施形態を組み合わせることに加え、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施することが可能である。
1 ・・・電磁アクチュエータ
10・・・コイル
20・・・ステータ
21・・・蓋部
22・・・フランジ部
23・・・プランジャ室
30・・・プランジャ
50・・・連絡通路
52・・・呼吸孔
61・・・スロープ(移動抑制手段)

Claims (10)

  1. 通電により磁界を生じるコイル(10)と、
    前記コイルの内側に設けられた筒状のステータ(20)と、
    前記ステータの軸方向の一方の端部を塞ぐ蓋部(21)と、
    前記ステータの軸方向の一方の端部から径外方向に延びるフランジ部(22)と、
    前記ステータの内側に形成されたプランジャ室(23)に軸方向に往復移動可能に設けられるプランジャ(30)と、
    前記蓋部に設けられた軸受孔(27)を挿通し、前記プランジャと共に軸方向に往復移動可能なシャフト(31)と、
    前記フランジ部のうちで前記ステータよりも下側に位置する箇所に設けられた呼吸孔(52)と前記プランジャの反蓋部側に位置する前記プランジャ室とを連通する連絡通路(50)と、
    前記連絡通路の下側の底壁のうち、前記呼吸孔側に位置する底壁よりも前記プランジャ室側に位置する底壁が高く形成され、前記連絡通路に沈殿した異物の前記プランジャ室側への移動を抑制可能な移動抑制手段(61−68)と、を備えることを特徴とする電磁アクチュエータ(1)。
  2. 前記移動抑制手段は、前記連絡通路の前記呼吸孔側から前記ステータの反蓋部側の端面にかけて、前記連絡通路の底壁が上側へ徐々に高くなるスロープ(61)であることを特徴とする請求項1に記載の電磁アクチュエータ。
  3. 前記移動抑制手段は、前記連絡通路の底壁が上方へ突出した突起(62)であることを特徴とする請求項1または2に記載の電磁アクチュエータ。
  4. 前記突起は、前記連絡通路の延びる方向に複数個並べて設けられることを特徴とする請求項3に記載の電磁アクチュエータ。
  5. 前記突起は、前記呼吸孔側に位置する外気側傾斜面(621)と、前記プランジャ室側に位置する内気側傾斜面(622)とを有し、
    前記外気側傾斜面の傾斜は、前記内気側傾斜面の傾斜よりも急峻であることを特徴とする請求項3または4に記載の電磁アクチュエータ。
  6. 前記移動抑制手段は、前記呼吸孔側に位置する第1底壁(56)とその第1底壁よりも前記プランジャ室側で上方に位置する第2底壁(57)とを接続する段差面(63)であることを特徴とする請求項1に記載の電磁アクチュエータ。
  7. 前記連絡通路の前記段差面よりも前記呼吸孔側で、前記連絡通路の底壁から上方に離れて設けられ、前記呼吸孔側から前記プランジャ室側への作動流体の流れを許容し、前記プランジャ室側から前記呼吸孔側への作動流体の流れを抑制する上逆止弁(64)を備えることを特徴とする請求項6に記載の電磁アクチュエータ。
  8. 前記連絡通路の内側で前記上逆止弁の下側に設けられ、前記プランジャ室側から前記呼吸孔側への作動流体の流れを許容し、前記呼吸孔側から前記プランジャ室側への作動流体の流れを抑制する下逆止弁(65)を備えることを特徴とする請求項7に記載の電磁アクチュエータ。
  9. 前記移動抑制手段は、
    前記連絡通路の底壁が上方へ突出した第1壁部(66)と、
    前記第1壁部の前記呼吸孔側に設けられ、前記連絡通路の底壁が上方へ突出した第2壁部(67)と、
    前記第1壁部と前記第2壁部との間に形成され、異物を貯留可能な貯留空間(68)とを有し、
    前記第2壁部は、上方へ向けて、前記呼吸孔側から前記貯留空間側に傾斜する傾斜面(671)を有することを特徴とする請求項1に記載の電磁アクチュエータ。
  10. 前記連絡通路は、
    前記ステータの磁気絞り部(25)によって形成された筒状空間(53)と、
    前記ステータの径外方向の外壁に設けられ、前記筒状空間から前記ステータの反蓋部側の端面へ延びる複数の外壁通路(54,55)と、
    前記外壁通路と前記プランジャ室とを連通する開口部(51)とを有することを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の電磁アクチュエータ。
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JP2020088044A (ja) * 2018-11-19 2020-06-04 アイシン精機株式会社 電磁ソレノイド

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