JP2015142390A - モータ制御装置および同装置における補正データ作成方法 - Google Patents

モータ制御装置および同装置における補正データ作成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】レゾルバやエンコーダなどのセンサから出力される信号に基づいてモータを制御するモータ制御装置で使用する補正データを高精度に作成することができ、モータ制御の精度を向上させる。【解決手段】回転軸が一定速度で回転する定速度領域を含む駆動パターンでモータを駆動しながら回転軸が定速度領域で一回転以上回転する間に指令信号をサンプリングして得られるサンプリングデータから回転時指令情報を取得する第1工程と、回転時指令情報に相似比を掛け合わせて補正データを作成する第2工程とを備えている。【選択図】図3

Description

この発明は、モータの回転軸に接続されるレゾルバやエンコーダなどのセンサから出力される信号に基づいて回転軸の位置検出信号を生成し、さらに当該位置検出信号を補正データで補正して得られる補正済位置信号をフィードバックしてモータを制御するモータ制御装置および同装置で使用する補正データを作成する補正データ作成方法に関するものである。
モータ制御技術においては、位置指令と実際のモータの回転軸の回転位置との位置偏差を得るために、回転軸の回転位置を検出することが必要となる。この位置検出手段の一つに、レゾルバがある。ここで、レゾルバを用いる場合には、レゾルバの位置検出誤差を考慮した位置補正技術が必要となる。そこで、例えば特許文献1や特許文献2に記載の装置では、補正データを予めメモリに記憶しておき、モータ制御時には、レゾルバから出力される信号に基づき作成した位置検出信号を補正データで補正して補正済位置信号を作成し、当該補正済位置信号でモータをフィードバック制御している。
特許第2541169号公報 特許第5281102号公報
特許文献1および特許文献2ではレゾルバで検出された位置検出信号から補正データを作成しているが、当該補正データが必ずしも高精度なものであるとはいえず、当該補正データを用いて位置検出信号を補正してもモータを高精度に制御することは困難であった。
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、レゾルバやエンコーダなどのセンサから出力される信号に基づいてモータを制御するモータ制御装置で使用する補正データを高精度に作成することができ、モータ制御の精度を向上させることを目的とする。
この発明の第1態様は、指令信号に応じて回転するモータの回転軸の回転角度に対応してセンサから出力される信号に基づいて回転軸の回転位置に関連する位置検出信号を生成し、位置検出信号を補正データで補正して得られる補正済位置信号をフィードバックしてモータを制御するモータ制御装置において補正データを作成する補正データ作成方法であって、回転軸が一定速度で回転する定速度領域を含む駆動パターンでモータを駆動しながら回転軸が定速度領域で一回転以上回転する間に指令信号をサンプリングして得られるサンプリングデータから回転時指令情報を取得する第1工程と、回転時指令情報に相似比を掛け合わせて補正データを作成する第2工程とを備えることを特徴としている。
また、この発明の第2態様は、指令信号に応じて回転するモータの回転軸の回転角度に対応してセンサから出力される信号に基づいて回転軸の回転位置に関連する位置検出信号を生成し、位置検出信号を補正データで補正して得られる補正済位置信号をフィードバックしてモータを制御するモータ制御装置であって、補正データを作成する補正データ作成部を備え、補正データを作成するときには、モータ駆動部は、回転軸が一定速度で回転する定速度領域を含む駆動パターンでモータを駆動し、補正データ作成部は、回転軸が定速度領域で一回転以上回転する間に指令信号をサンプリングして得られるサンプリングデータに基づいて回転時指令情報を取得し、回転時指令情報に相似比を掛け合わせて補正データを作成することを特徴としている。
このように構成された発明では、回転軸が定速度領域で一回転以上回転する間に指令信号がサンプリングされる。そして、サンプリングデータから回転時指令情報が取得される。この回転時指令情報は後で詳述するように動的実誤差と相似関係を有しており、回転時指令情報に相似比を掛け合わせることで補正データを高精度に作成することが可能となる。また、こうして作成される補正データを用いたフィードバック制御を行うことでモータ制御の精度が向上する。
以上のように、本発明によれば、回転時指令情報に対して相似比を掛け合わせてモータ制御装置で使用する補正データを作成しているため、補正データを高精度に作成することができ、モータ制御の精度を向上させることが可能となる。
本発明の基礎となる知見を得るために用いたモータ制御装置の構成、当該装置により検出された動的実誤差と電流リプルとの関係、および静的実誤差を示す図である。 本発明にかかるモータ制御装置の第1実施形態の電気的構成を示す図である。 図2に示すモータ制御装置における補正データ作成動作を示すフローチャートである。 第1実施形態での補正データ作成中のモータの回転速度パターンを示す図である。 正回転電流リプルの一例を示すグラフである。 オフセット合わせ動作を示すグラフである。 相似比合わせ動作の一例を示すグラフである。 図1(a)に示す装置において認められる静的実誤差と正回転時の動的実誤差との関係を示す図である。 図1(a)に示す装置において認められる静的実誤差と逆回転時の動的実誤差との関係を示す図である。 図1(a)に示す装置において同一の定速度でモータを往復駆動した際に正回転時動的実誤差、逆回転時動的実誤差および静的実誤差の関係を示す図である。 第2実施形態における補正データ作成動作を示すフローチャートである。 補正データ作成中のモータの回転速度パターンを示す図である。 正回転時および逆回転時の電流リプルの一例を示すグラフである。 位相合わせ動作の一例を示すグラフである。 相似比合わせ動作の一例を示すグラフである。 オフセット合わせ動作を示すグラフである。 補正データを用いることによる静的実誤差の改善を示すグラフである。
A.レゾルバの位置検出誤差と電流指令との相似関係
本願発明者は、図1(a)に示す構成を有するモータ制御装置により種々の実験を行い、レゾルバの位置検出誤差と電流指令との間に相似関係が存在するという知見を得た。ここで実験に使用したモータ制御装置100はロボットコントローラであり、当該モータ制御装置100によりモータMを回転駆動する。このモータMの回転軸には、図1(a)に示すように、レゾルバReを取り付けるだけでなく、レゾルバReよりも高精度に位置を検出することが可能な基準位置検出器Eが取り付けられており、レゾルバReおよび基準位置検出器Eによる検出信号がそれぞれモータ制御装置100に出力される。なお、同図(a)中の符号PCはシリアル通信インターフェース(RS232C)を介してモータ制御装置100に接続されたパーソナルコンピュータである。
また、図1(b)はレゾルバReを用いたときの動的実誤差と電流指令の関係を示す図である。この実験結果はモータMを30[rps]の一定速で回転させている間にサンプリングしたものである。同図(b)中の動的実誤差は一定速動作状態で計測したレゾルバと基準位置検出器の検出位置の差を意味しており、本実施形態では各回転角度におけるレゾルバReの検出位置から基準位置検出器Eの検出位置を差し引いた値を用いており、この動的実誤差によってレゾルバReの位置検出誤差を示している。また、電流指令は一定速動作状態での電流指令値のAC成分、つまり電流リプルを示しており、本実施形態では一回転区間の間にサンプリングした電流指令信号をサンプリングデータとし、その区間平均を求めるとともに、当該区間中の電流指令信号から上記区間平均を差し引いて電流リプルを求めている。なお、同図(b)の横軸、つまり回転角度は、基準位置検出器Eの検出位置を角度換算したものである。
同図(b)から明らかなように、レゾルバReの位置検出誤差である動的実誤差は電流指令値のAC成分(電流リプル)と相似関係を有している。したがって、本願発明者は、電流リプルから動的実誤差を推定することができ、その推定誤差から補正データを作成し、当該補正データによりレゾルバReの位置検出信号を補正することで位置精度を向上させることが可能であるという知見を得た。なお、ここでは、モータMを30[rps]の一定速で回転させている間にサンプリングしたサンプリング結果に基づいて上記知見を得ているが、当該30[rps]を含めた速度範囲、具体的には15[rps]〜100[rps]の速度範囲においても上記と同じ知見が成立することを本願発明者は確認した。
また、同図(c)は静的実誤差を示す図である。この「静的実誤差」とは静止状態で計測したレゾルバReと基準位置検出器Eの検出角度の差を意味している。ここで、同図(c)に示された静的実誤差において注目すべき点は、回転角度がゼロのとき、静的実誤差がゼロとなっていることである。したがって、本願発明者は、補正データを作成する際に、上記したように電流リプルから動的実誤差を推定するのに加え、回転角度ゼロで静的実誤差がゼロになるという点をさらに考慮することで補正データの精度をさらに高めることができるという知見を得た。
このような知見に基づき本願発明者は、モータMの回転軸が定速度で回転する間に指令信号をサンプリングして得られるサンプリングデータから電流リプルを取得し、電流リプルに適切な相似比を掛け合わせることで補正データを高精度に作成することが可能であるとの結論を得た。以下、上記知見を用いて補正データを作成する発明の実施形態について以下に図面を参照しつつ説明する。
B.第1実施形態
図2は本発明にかかるモータ制御装置の第1実施形態の電気的構成を示す図である。このモータ制御装置1は、位置指令信号に基づいてモータMを駆動するモータ駆動部2と、補正データを作成する補正データ作成部3とを備えている。以下では、先にモータ駆動部2の構成を説明した後で、補正データ作成部3の構成を説明する。
モータ駆動部2では、位置制御部21が外部から与えられる位置指令信号と後で説明する補正済位置信号との差に基づいて速度指令信号を出力する。速度制御部22は、上記補正済位置信号を微分器23で微分することで算出されるモータMの駆動速度と速度指令信号との差に基づいて電流指令信号を出力する。この電流指令信号は後述する補正データ作成部3に出力されるとともに電流制御部24に出力される。この電流制御部24は電流指令信号に基づいて駆動指令信号を電流センサ25を介してモータMに出力する。より詳しくは、電流センサ25は電流制御部24から出力された駆動指令信号を検出して駆動指令信号の電流値を示す電流検出信号を電流制御部24の入力側にフィードバックする。そして、電流制御部24は電流検出信号と電流指令信号との差に基づいて駆動指令信号を出力する。そして、駆動指令信号を受けたモータMは、この駆動指令信号に応じたトルクを出力する。
また、モータMの回転軸(図示省略)にはレゾルバReが接続されており、回転軸の回転位置を検出して回転位置を示すアナログ信号を出力する。このアナログ信号はRD変換器26に入力されてデジタルの位置検出信号に変換され、出力される。この位置検出信号に対して次に説明する補正データ作成部3で作成された補正信号を加えて補正した信号が上記補正済位置信号であり、上記したように位置制御部21および微分器23に与えられる。
次に、補正データ作成部3の構成について説明した後で、補正データの作成方法について説明する。この補正データ作成部3は、CPU(Central Processing Unit)等のような演算機能を有する演算処理部31と、4つのメモリ321〜324を有する記憶部32とを備えている。演算処理部31は、モータ駆動部2によってモータMが所定の駆動パターンで往復駆動されている間に、予め記憶されているプログラムに従って速度制御部22から出力される電流指令信号をサンプリングし、さらに次に詳述する電流リプル取得処理、オフセット合わせ処理および相似比合わせ処理を実行して補正データを作成する。このように、本実施形態では、演算処理部31は、電流指令値サンプリング部311、電流リプル取得部312、相似比合わせ部313およびオフセット合わせ部314として機能する。
図3は図2に示すモータ制御装置における補正データ作成動作を示すフローチャートである。本実施形態では、モータMやレゾルバReの取付や交換などが行われた場合やユーザにより補正データの作成が指令された場合、モータMが装置に組み込まれた状態、例えばモータMをロボットの駆動源として用いる場合にはモータMの回転軸にロボットの可動部(ボールネジなどの移動機構部)が連結された状態のまま以下に説明する補正データ作成処理が実行される。
ステップS1では、モータ駆動部2によってモータMを動作させてロボットを移動させる距離と定速度領域の速度V0+、V0−とが設定される。これらの設定により補正データ作成処理を行う際にモータMがロボットを駆動してロボットが動作する動作パターン、つまりモータ駆動部2によるモータMの駆動パターンを決定する。また、モータ駆動部2の動作モードとして、予め複数の動作モードが用意されているが、補正データの作成処理においては最初、モータ駆動部2に補正信号を出力しない、つまり補正データによる補正を行わずにモータMを駆動する「補正無し動作」を選択し(ステップS2)、電流リプル取得処理を実行する(ステップS3〜S5)。
この電流リプル取得処理では、モータ駆動部2によるモータMの駆動を開始してロボットを往復移動させるとともに往路移動中に電流サンプリングを行う(ステップS3)。すなわち、モータMの駆動開始により、例えば図4に示すように、モータMが正回転し、所定時間をかけてロボットの移動速度を速度V0+まで加速し、ステップS1で設定した移動距離に応じた時間だけ一定速度V0+を維持した後、減速を開始してモータMの正回転を停止させる。このように、モータMを正回転させてロボットを移動させることを「往路移動」と称し、そのように移動させるためのモータMの駆動パターンを「往路駆動パターン」と称するとともに、その往路駆動パターンにおいて一定速度V0+が維持される領域を「定速度領域」と称する。また、往路移動中の定速度領域のほぼ中間位置において、モータMの一回転中にモータ駆動部2の速度制御部22から出力される電流指令信号を一定の時間間隔でサンプリングした回転角度毎の電流指令値を「サンプリングデータ」として電流サンプリングメモリ321に書き込む。
また、次のステップS4では、電流サンプリングメモリ321から一回転分の電流指令値を読み出し、その平均値を計算する。そして、回転角度毎に電流指令値から上記平均値を引いて正回転電流リプルを求め、電流サンプリングメモリ321に上書きする。こうして往路移動中の電流指令値のAC成分である正回転電流リプルが取得される(図5)。
さらに、回転角度ゼロでの静的実誤差はゼロであることからオフセット合わせを行う(ステップS5)。つまり、電流リプルを構成する回転軸の回転角度毎の値のうち回転角度がゼロである値をオフセットデータとし、回転角度毎の値からオフセットデータを引いてオフセット合わせ済電流リプル(例えば図6中の実線)を求め、これをメモリ322中の補正元テーブルに書き込む(ステップS6)。
上記した電流リプル取得処理が完了し、動作モードとして「相似比合わせ動作」を選択する(ステップS7)と、次の往復駆動の開始タイミングT1(図4)より、以下に説明する相似比合わせ処理を実行する(ステップS8〜S15)。この相似比合わせ処理では、まず最初に各種初期設定を行う。本実施形態では、初期設定のひとつとして、カウント値nの初期値として「1」を設定するとともに一回転分の平均電流リプルの最大値から最小値を引いた値、つまり電流リプル振幅の最小値RWminをデフォルト値(この実施形態では、「10000」)に設定する(ステップS8)。そして、次のステップS9で相似比を値(n/20)に設定する。例えばn=1のとき、相似比は初期値(1/20)に設定される。
相似比(n/20)の設定後、補正元テーブルメモリ322からオフセット合わせ済電流リプルを読み出し、当該オフセット合わせ済電流リプルに相似比を掛け合わせたものを補正信号としてモータ駆動部2に出力する。そして、補正信号による補正を行いながら、モータ駆動部2によるモータMの駆動を開始してロボットを往復移動させるとともに当該移動中に電流サンプリングを行う(ステップS10)。なお、補正信号による補正を行っている点を除き、往復移動動作および電流サンプリング動作は電流リプル取得処理時のそれら(ステップS3)と同一であり、一回転分のサンプリングデータが電流サンプリングメモリ321に書き込まれる。例えばn=1のとき、図4中のタイミングT1からタイミングT2までの間でモータMを駆動しながら、往路駆動パターンの定速度領域のほぼ中間の一回転分の電流サンプリングを行う。
電流サンプリングが完了すると、電流リプルの計算および相似比合わせメモリ323への書込を行う(ステップS11)。すなわち、上記ステップS4と同様にして電流リプルを算出する。そして、相似比を(n/20)に設定した時の電流リプルを相似比合わせメモリ323に書き込む。
次のステップS12では、相似比合わせメモリ323に書き込まれた一回転分の電流リプルより電流リプル振幅を求めた後、当該電流リプル振幅が最小値RWmin未満であるか否かを判定する。そして、ステップS12で「YES」と判定、つまりカウント値nでの電流リプル振幅が最小値RWmin未満であると判定したとき、最小値RWminを当該電流リプル振幅に更新するとともに当該カウント値nを最適値Kbestとして相似比合わせメモリ323に書き込んだ(ステップS13)後で、ステップS14に進む。なお、最適値Kbestの記憶先は相似比合わせメモリ323に限定されるものではなく、任意のメモリに書き込むことができる。一方、ステップS12で「NO」と判定したときには、最小値RWminおよび最適値Kbestの更新を行わず、そのままステップS14に進む。
このステップS14でカウント値nを「1」だけインクリメントした後、カウント値nが「21」であるか否かを判定する(ステップS15)。そして、ステップS15で「NO」、つまりカウント値nが「20」以下であると判定する間、ステップS9に戻って電流リプル振幅が最小となる相似比の導出処理(ステップS9〜S14)を繰り返す。つまり、本実施形態では、相似比の候補として(1/20)、(2/20)、…、(20/20)を準備しておき、相似比の候補毎に相似比の導出処理を行った上で最適値Kbestを決定している。
一方、ステップS15で「YES」と判定したときには、図3のステップS9に進む。このステップS9では、相似比合わせメモリ323から最適値Kbestを読み出し、電流リプル振幅が最も小さくなる最適相似比(=Kbest/20)を決定する。そして、補正元テーブルメモリ322からオフセット合わせ済電流リプルを読み出し、当該オフセット合わせ済電流リプルを構成する回転角度毎の値に最適相似比を掛け合わせて相似比合わせ済データを作成し、これを補正データとして補正テーブルメモリ324に書き込む(ステップS9)。これによって、より高精度な補正データが得られる。
以上のように、本実施形態によれば、上記した「A.レゾルバの位置検出誤差と電流指令との相似関係」の項で説明した知見に基づきモータ制御装置1で使用する補正データを作成しているため、補正データを高精度に作成することができ、モータMの制御精度を向上させることが可能である。
また、補正データを作成する方法として、基準位置検出器を取り付けて当該基準位置検出器で計測した位置との誤差を補正データとするものが従来より提案されているが、この場合、補正データを作成するための補正設備が別途必要となる。これに対し、上記実施形態では、当該補正設備を一切用いることなく、モータ制御装置1の独自の機能によって補正データを作成することができ、自らの性能を改善することができる。つまり、上記実施形態にかかるモータ制御装置1は自己補正機能を有している。また、ロボットにモータMを取り付けた状態で補正データを作成することができる。したがって、ロボットを設置した工場などでモータMを交換したり、修理した時にも、その場で交換・修理後に補正データを作成することができる。
また、上記実施形態では、速度指令信号を速度制御部22で増幅した後の電流指令信号を利用して補正データを作成しており、分解能を十分に高く取れ、補正後の位置精度を従来技術よりも上げることができる。ここで、電流指令信号の代わりに、電流検出信号を用いて補正データを作成してもよく、上記実施形態と同様の作用効果が得られる。
このように本実施形態では、レゾルバReが本発明の「センサ」の一例に相当している。また、上記実施形態では電流リプル取得処理およびオフセット合わせ処理によってオフセット合わせ済電流リプルを求めており、これらの処理が本発明の「第1工程」の一例に相当している。また、相似比合わせ処理が本発明の「第2工程」の一例に相当している。この相似比合わせ処理において相似比(n/20)をオフセット合わせ済電流リプルに掛け合わせて得られるデータが本発明の「補正データ候補」の一例に相当し、当該データを取得する動作が本発明の「補正データ候補作成工程」の一例に相当するとともに当該データでフィードバック制御してモータMを駆動する動作が本発明の「モータ駆動工程」の一例に相当している。
また、ステップS6で求められたオフセット合わせ済電流リプルが本発明の「回転時指令情報」の一例に相当している。なお、本発明の「回転時指令情報」については、正回転電流リプルを本発明の「回転時指令情報」として用いてもよい。この場合、電流リプル取得処理が本発明の「第1工程」の一例に相当する。また、相似比合わせ処理を実行する前にオフセット合わせ処理を実行しないことになるため、相似比合わせ済データに対してオフセット合わせ処理を行って得られるオフセット合わせ済データを補正データとするのが望ましい。また、上記実施形態では、正回転中に電流サンプリングを行って得られるサンプリングデータから正回転電流リプルを取得し、さらにオフセット合わせ済電流リプルおよび相似比合わせ済データなどを求めているが、上記正回転サンプリングデータの代わりに、逆回転中に電流サンプリングを行って得られるサンプリングデータを用いてもよい。つまり、逆回転電流リプルに基づいて補正データを作成してもよい。
C.第2実施形態
上記したように第1実施形態では、正回転電流リプルまたは逆回転電流リプルを用いて補正データを作成しているが、両者を用いて補正データを作成してもよい。これにより本発明の「回転時指令情報」を高精度に求めることができ、補正データの精度をさらに高めることができる。その理由は、正回転時および逆回転時の誤差の増加方向および位相の変化方向が互いに正反対であり、正回転電流リプルおよび逆回転電流リプルから動的実誤差をより高精度に推定することができるからである。これは、図1(a)に示す構成を有するモータ制御装置による実験により得られた別の知見であり、これを利用することで精度向上を図ることができる。以下、当該「別の知見」について説明した後で、当該「別の知見」を利用した本発明の第2実施形態について説明する。
本願発明者は図1(a)のモータ制御装置において種々の定速度(15[rps]、30[rps]、60[rps])でモータMを正回転させながら動的実誤差を計測し、その計測結果を静的実誤差とともに図8にまとめた。また、モータMを逆回転させた場合の動的実誤差についても計測し、その計測結果を静的実誤差とともに図9にまとめた。
図8は図1(a)に示す装置において認められる静的実誤差と正回転時の動的実誤差との関係を示す図である。また、図9は図1(a)に示す装置において認められる静的実誤差と逆回転時の動的実誤差との関係を示す図である。さらに、図10は図1(a)に示す装置において同一の定速度でモータを往復駆動した際に正回転時動的実誤差、逆回転時動的実誤差および静的実誤差の関係を示す図である。
正回転時には、図8に示すように、速度の上昇に伴って位相が遅れるとともに、(−)側の誤差が増加している。これに対し、逆回転時には、図9に示すように横軸の回転角度が360゜から0゜方向に走査されるため、速度の上昇に伴って位相が遅れるとともに、(+)側の誤差が増加している。この主たる理由のひとつはモータ制御装置100に内蔵されるRD変換器に起因すると考えられる。この「RD変換器」はレゾルバ−デジタル変換器であり、レゾルバの出力信号をデジタルの角度データに変換処理する機能を有するものである。したがって、RD変換器の遅れ系により、遅れのない基準位置検出器Eの検出結果に対してレゾルバReの検出結果では誤差が増大するとともに位相も遅れる傾向にあると考察される。
また、モータMを定速度、例えば60[rps]で正回転させる時の動的実誤差、同速度で逆回転させる時の動的実誤差および静的実誤差を同一グラフにプロットすると、図10に示すように、誤差の増加方向および位相の変化方向が正回転および逆回転で正反対であり、正回転時の動的実誤差と逆回転時の動的実誤差との平均が静的実誤差に近似している。つまり、同一の定速度でモータMを往復駆動しながら正回転時の動的実誤差と逆回転時の動的実誤差とを求め、さらに回転角度毎に両者の値を平均化することで静的実誤差を近似的に求めることができるという知見を本願発明者は得た。なお、図8ないし図10では、15〜60[rps]の計測結果のみを示しているが、60〜100[rps]についても同様の計測結果が得られ、上記知見が成立する。
そして、このような知見に基づき本願発明者は、モータMの回転軸が定速度で正回転する定速度領域を含む往路駆動パターンと同速度で逆回転する定速度領域を含む復路駆動パターンとでモータMを往復駆動しながら正回転時動的実誤差と逆回転時動的実誤差を取得した後でそれらから補正データを高精度に作成することが可能であるとの結論を得た。以下、上記知見を用いて補正データを作成する発明の第2実施形態について図11ないし図17を参照しつつ説明する。
第2実施形態におけるモータ制御装置1の構成は基本的に第1実施形態のそれと同一であり、演算処理部31で実行される処理の一部が相違しているのみである。つまり、補正データ作成部3の演算処理部31は、モータ駆動部2によってモータMが所定の駆動パターンで往復駆動されている間に、予め記憶されているプログラムに従って速度制御部22から出力される電流指令信号をサンプリングし、さらに次に詳述する位相合わせ処理、相似比合わせ処理およびオフセット合わせ処理を実行して補正データを作成する。このように、本実施形態では、演算処理部31は、電流指令値サンプリング部311、位相合わせ部315、相似比合わせ部313およびオフセット合わせ部314として機能する。
図11は第2実施形態における補正データ作成動作を示すフローチャートである。本実施形態においても、第1実施形態と同様に、モータMやレゾルバReの取付や交換などが行われた場合やユーザにより補正データの作成が指令された場合、モータMが装置に組み込まれた状態、例えばモータMをロボットの駆動源として用いる場合にはモータMの回転軸にロボットの可動部(ボールネジなどの移動機構部)が連結された状態のまま以下に説明する補正データ作成処理が実行される。
第1実施形態と同様に、ステップS21でロボットを移動させる距離と定速度領域の速度V0+、V0−とが設定される。ただし、第2実施形態では
|V0+|=|V0−|
が成立するように設定される。それに続いて、モータ駆動部2の動作モードとして「補正無し動作」を選択し(ステップS22)、位相合わせ処理を実行する(ステップS23〜S26)。
この位相合わせ処理では、モータ駆動部2によるモータMの駆動を開始してロボットを往復移動させるとともに当該移動中に正回転および逆回転のサンプリングを行う(ステップS23)。すなわち、モータMの駆動開始により、例えば図12に示すように、モータMが正回転し、所定時間をかけてロボットの移動速度を速度V0+まで加速し、ステップS21で設定した移動距離に応じた時間だけ一定速度V0+を維持した後、減速を開始してモータMの正回転を停止させる。このように往路駆動パターンで駆動中に定速度領域のほぼ中間位置において、モータMの一回転中にモータ駆動部2の速度制御部22から出力される電流指令信号を一定の時間間隔でサンプリングして回転角度毎の電流指令値を「正回転のサンプリングデータ」として電流サンプリングメモリ321に書き込む。
次のステップS24では、電流サンプリングメモリ321から正回転のサンプリングデータを読み出し、一回転分の電流指令値の平均値を計算する。そして、回転角度毎に電流指令値から上記平均値を引いて正回転電流リプルを求め、電流サンプリングメモリ321に上書きする。こうして往路移動中の電流指令値のAC成分である正回転電流リプルが取得される(図13中の実線)。
また、逆回転側についても、正回転側と同様にして逆回転電流リプルを求める(ステップS25)。すなわち、電流サンプリングメモリ321から逆回転のサンプリングデータを読み出し、一回転分の電流指令値の平均値を計算し、回転角度毎に電流指令値から上記平均値を引いて逆回転電流リプルを求め、電流サンプリングメモリ321に上書きする。こうして復路移動中の電流指令値のAC成分である逆回転電流リプルが取得される(図13中の点線)。
正回転電流リプルおよび逆回転電流リプルが求まると、電流サンプリングメモリ321から回転角度毎に正回転の電流リプルおよび逆回転の電流リプルをそれぞれ読み出し、それらの値の平均値を計算する。そして、平均値(=(正回転電流リプル+逆回転電流リプル)/2)を平均電流リプルとしてメモリ322中の補正元テーブルに書き込む(ステップS26)。
上記した位相合わせ処理が完了する(図12中のタイミングT1)と、動作モードとして「相似比合わせ動作」を選択し(ステップS27)、第1実施形態と類似した相似比合わせ処理を実行する(ステップS28〜S36)。ここで、第2実施形態における相似比合わせ処理が第1実施形態のそれと大きく相違する点は平均電流リプルに対して相似比合わせを行っている点である。すなわち、第2実施形態の相似比合わせ処理では第1実施形態と同様に各種初期設定を行う(ステップS28)。そして、次のステップS29で相似比を値(n/20)に設定する。例えばn=1のとき、相似比は初期値(1/20)に設定される。
相似比(n/20)の設定後、補正元テーブルメモリ322から平均電流リプルを読み出し、回転角度毎の平均電流リプルに相似比を掛け合わせた値を補正信号としてモータ駆動部2に出力する。そして、補正信号による補正を行いながら、モータ駆動部2によるモータMの駆動を開始してロボットを往復移動させるとともに当該移動中に電流サンプリングを行う(ステップS30)。なお、補正信号による補正を行っている点を除き、往復移動動作、正回転および逆回転の電流サンプリング動作は位相合わせ処理時のそれら(ステップS23)と同一であり、一回転分の正回転のサンプリングデータと一回転分の逆回転のサンプリングデータとは電流サンプリングメモリ321に書き込まれる。例えばn=1のとき、図12中のタイミングT1からタイミングT2までの間でモータMを連続する往路駆動パターンおよび復路駆動パターンで駆動しながら、各定速度領域のほぼ中間の一回転分の電流サンプリングを行う。
電流サンプリングが完了すると、電流リプルの計算および相似比合わせメモリ323への書込を行う(ステップS31)。すなわち、上記ステップS4と同様にして正回転電流リプルを算出し、上記ステップS5と同様にして逆回転電流リプルを算出し、さらに上記ステップS6と同様にして平均電流リプルを算出する。そして、相似比を(n/20)に設定した時の平均電流リプルを相似比合わせメモリ323に書き込む。
次のステップS32では、相似比合わせメモリ323に書き込まれた一回転分の平均電流リプルより電流リプル振幅を求めた後、当該電流リプル振幅が最小値RWmin未満であるか否かを判定する。そして、ステップS32で「YES」と判定、つまりカウント値nでの電流リプル振幅が最小値RWmin未満であると判定したとき、最小値RWminを当該電流リプル振幅に更新するとともに当該カウント値nを最適値Kbestとして相似比合わせメモリ323に書き込んだ(ステップS33)後で、ステップS34に進む。なお、最適値Kbestの記憶先は相似比合わせメモリ323に限定されるものではなく、任意のメモリに書き込むことができる。一方、ステップS32で「NO」と判定したときには、最小値RWminおよび最適値Kbestの更新を行わず、そのままステップS34に進む。
このステップS34でカウント値nを「1」だけインクリメントした後、カウント値nが「21」であるか否かを判定する(ステップS35)。そして、ステップS35で「NO」、つまりカウント値nが「20」以下であると判定する間、ステップS9に戻って電流リプル振幅が最小となる相似比の導出処理(ステップS29〜S35)を繰り返す。つまり、本実施形態においても、相似比の候補として(1/20)、(2/20)、…、(20/20)を準備しておき、相似比の候補毎に相似比の導出処理を行った上で最適値Kbestを決定している。
一方、ステップS35で「YES」と判定したときには、相似比合わせメモリ323から最適値Kbestを読み出し、電流リプル振幅が最も小さくなる最適相似比(=Kbest/20)を決定する。そして、補正元テーブルメモリ322から平均電流リプルを読み出し、回転角度毎の平均電流リプルに最適相似比を掛け合わせた値を相似比合わせ済データとして補正テーブルメモリ324に書き込む(ステップS36)。
このように最適相似比で平均電流リプルを調整することで静的実誤差(図15中の点線)に近似した相似比合わせ済データ(図15中の実線)が得られ、例えば図15に示すように、相似比合わせ済データが静的実誤差からオフセットしており、しかも図15の点線で示すように回転角度が0゜のときの静的実誤差はゼロであるため、本実施形態では、最後にオフセット合わせを行う(ステップS37)。すなわち、回転角度毎の相似比合わせ済データに対して回転角度ゼロの相似比合わせ済データを差し引き、このオフセット合わせ済データを最終的な補正データ(例えば図16中の実線)として補正テーブルメモリ324に上書きする。これによって、より高精度な補正データが得られる。
以上のように、第2実施形態によれば、上記した「A.レゾルバの位置検出誤差と電流指令との相似関係」の項で説明した知見に加え、上記「別の知見」を考慮してモータ制御装置1で使用する補正データを作成しているため、第1実施形態と同様の作用効果が得られるのみならず、補正データをさらに高精度に作成することができ、モータMの制御精度をさらに向上させることが可能である。
このように第2実施形態では、ステップS26で求められた平均電流リプルが本発明の「回転時指令情報」の一例に相当している。ここで、第1実施形態と同様に平均電流リプルに対してオフセット合わせ処理を行って得られるオフセット合わせ済電流リプルを本発明の「回転時指令情報」として用いてもよい。この場合、ステップS37が不要となり、ステップS36で算出された相似比合わせ済データを補正データとすることができる。
また、第2実施形態では、位相合わせ処理が本発明の「第1工程」の一例に相当している。また、相似比合わせ処理が本発明の「第2工程」の一例に相当している。この相似比合わせ処理において相似比(n/20)を平均電流リプルに掛け合わせて得られるデータが本発明の「補正データ候補」の一例に相当し、当該データを取得する動作が本発明の「補正データ候補作成工程」の一例に相当するとともに当該データでフィードバック制御してモータMを駆動する動作が本発明の「モータ駆動工程」の一例に相当している。
C.その他
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したものに対して種々の変更を加えることが可能である。例えば、上記実施形態では、レゾルバReから出力される信号を用いてモータMを制御するモータ制御装置1に本発明を適用しているが、レゾルバRe以外の位置検出センサ、例えばエンコーダなどを本発明の「センサ」として用いるモータ制御装置にも本発明を適用可能である。
また、上記実施形態では、電流指令信号のサンプリング期間はモータMの一回転分であるが、一回転を超えてサンプリングしてもよい。例えば、m回転分の電流指令信号をサンプリングした場合には回転角度毎にm個のサンプリングデータを平均化して「正回転電流リプル」や「逆回転電流リプル」を導出してもよい。
また、上記実施形態では、図3や図11に示すように、相似比合わせ処理中に相似比の候補を切り替えながら一対のサンプリング動作を20回繰り返しているが、当該繰り返し数(相似比の候補数)はこれに限定されるものではなく、任意である。
さらに、上記実施形態では、モータMをロボットの駆動源として用いる場合について説明したが、本発明の適用対象はロボットに取り付けられたモータを制御する技術に限定されるものではない。つまり、モータにより可動部が駆動される装置、例えば表面実装機、部品検査装置、半導体製造装置などの産業機器に取り付けられたモータを制御するモータ制御装置にも本発明を適用することができる。
この発明は、モータの回転軸に接続されるセンサから出力される信号を補正するための補正データを作成する補正データ作成技術および当該補正データを用いてモータを制御するモータ制御技術全般に適用可能である。
1…モータ制御装置
3…補正データ作成部
31…演算処理部
M…モータ
Re…レゾルバ

Claims (19)

  1. 指令信号に応じて回転するモータの回転軸の回転角度に対応してセンサから出力される信号に基づいて前記回転軸の回転位置に関連する位置検出信号を生成し、前記位置検出信号を補正データで補正して得られる補正済位置信号をフィードバックして前記モータを制御するモータ制御装置において前記補正データを作成する補正データ作成方法であって、
    前記回転軸が一定速度で回転する定速度領域を含む駆動パターンで前記モータを駆動しながら前記回転軸が前記定速度領域で一回転以上回転する間に前記指令信号をサンプリングして得られるサンプリングデータから回転時指令情報を取得する第1工程と、
    前記回転時指令情報に相似比を掛け合わせて前記補正データを作成する第2工程と
    を備えることを特徴とする補正データ作成方法。
  2. 請求項1に記載の補正データ作成方法であって、
    前記第2工程では、前記第1工程で取得された前記回転時指令情報に相似比を掛け合わせて得られるデータで前記モータをフィードバック制御して前記補正データを決定する補正データ作成方法。
  3. 請求項2に記載の補正データ作成方法であって、
    前記第2工程では、前記モータのフィードバック制御を複数回行った後で前記補正データを決定する補正データ作成方法。
  4. 請求項3に記載の補正データ作成方法であって、
    前記第2工程では、
    前記第1工程で取得された前記回転時指令情報に相似比を掛け合わせて補正データ候補を作成する補正データ候補作成工程と、
    前記補正データ候補に基づき前記位置検出信号を補正して得られる補正済位置信号をフィードバックして前記モータを駆動するモータ駆動工程とを有し、
    前記補正データ候補作成工程は、前記相似比を互いに相違させながら複数回実行され、
    前記補正データ候補作成工程が実行される毎に前記モータ駆動工程が実行される補正データ作成方法。
  5. 請求項4に記載の補正データ作成方法であって、
    前記第2工程では、前記補正データ候補作成工程と前記モータ駆動工程とをそれぞれ一回行う一対の動作を複数回繰り返した後で、複数個の前記補正データ候補のうち一つを前記補正データとして決定する補正データ作成方法。
  6. 請求項3に記載の補正データ作成方法であって、
    前記指令信号は前記モータに与える電流に関連する信号であり、前記回転時指令情報は前記回転軸の回転角度毎の電流指令値である補正データ作成方法。
  7. 請求項3に記載の補正データ作成方法であって、
    前記指令信号は前記モータに与える電流に関連する信号であり、前記回転時指令情報は前記回転軸の回転角度毎の前記モータの電流検出信号である補正データ作成方法。
  8. 請求項6または7に記載の補正データ作成方法であって、
    前記指令信号のサンプリングは前記回転軸の回転角度毎に行われる補正データ作成方法。
  9. 請求項8に記載の補正データ作成方法であって、
    前記第1工程では、前記位置検出信号を前記補正データで補正することなくフィードバックして前記モータを駆動しながら前記定速度領域で一回転以上回転する間に前記指令信号をサンプリングして得られるサンプリングデータから直流成分を取り除いて電流リプルを前記回転時指令情報として求め、
    前記第2工程では、前記回転時指令情報に相似比を掛け合わせて得られる回転角度毎の相似比合わせ済データから前記補正データを求める補正データ作成方法。
  10. 請求項9に記載の補正データ作成方法であって、
    前記第1工程では、前記電流リプルを構成する前記回転軸の回転角度毎の値のうち回転角度がゼロである値をオフセットデータとし、前記回転角度毎の値から前記オフセットデータを引いたオフセット合わせ済データを前記回転時指令情報とする補正データ作成方法。
  11. 請求項9または10に記載の補正データ作成方法であって、
    前記第2工程では、
    前記相似比の候補として互いに異なる複数の相似比候補値を準備しておき、
    前記相似比候補値毎に、当該相似比候補値を前記電流リプルに掛け合わせて得られるデータに基づき前記位置検出信号を補正して得られる補正済位置信号をフィードバックして前記モータを駆動しながら前記定速度領域で一回転以上回転する間に前記指令信号をサンプリングして得られるサンプリングデータから直流成分を取り除いて電流リプルのうち最大値と最小値の差を電流リプル振幅として算出し、
    前記複数の電流リプル振幅のうち最小値となる相似比候補値を前記相似比として設定する補正データ作成方法。
  12. 請求項8に記載の補正データ作成方法であって、
    前記第1工程では、
    前記定速度領域を含む往路駆動パターンで前記モータを駆動しながら前記回転軸が前記定速度領域で一回転以上正回転する間に前記指令信号をサンプリングして得られる正回転のサンプリングデータから直流成分を取り除いて正回転電流リプルを求め、
    前記回転軸が前記定速度領域を含む復路駆動パターンで前記モータを駆動しながら前記回転軸が前記定速度領域で一回転以上逆回転する間に前記指令信号をサンプリングして得られる逆回転のサンプリングデータから直流成分を取り除いて逆回転電流リプルを求め、
    前記回転軸の回転角度毎に前記正回転電流リプルと前記逆回転電流リプルの平均を演算して得られる回転角度毎の平均電流リプルを前記回転時指令情報として求める補正データ作成方法。
  13. 請求項12に記載の補正データ作成方法であって、
    前記第1工程では、前記位置検出信号を前記補正データで補正することなくフィードバックして前記モータを往復駆動し、
    前記第2工程では、前記回転時指令情報に相似比を掛け合わせて得られる相似比合わせ済データから前記補正データを求める補正データ作成方法。
  14. 請求項12または13に記載の補正データ作成方法であって、
    前記第2工程では、前記正回転時のサンプリングと前記逆回転時のサンプリングとをそれぞれ複数回行って前記相似比を決定する補正データ作成方法。
  15. 請求項14に記載の補正データ作成方法であって、
    前記第2工程では、前記正回転時のサンプリングと前記逆回転時のサンプリングとをそれぞれ1回行う動作を複数回繰り返して前記相似比を決定する補正データ作成方法。
  16. 請求項15に記載の補正データ作成方法であって、
    前記第2工程では、
    前記相似比の候補として互いに異なる複数の相似比候補値を準備しておき、
    前記相似比候補値毎に、当該相似比候補値を前記回転時指令情報に掛け合わせて得られるデータに基づき前記位置検出信号を補正して得られる補正済位置信号をフィードバックして前記モータを往復駆動し、前記往路駆動中に前記指令信号をサンプリングして得られるサンプリングデータから直流成分を取り除いて正回転電流リプルを求めるとともに前記復路駆動中に前記指令信号をサンプリングして得られるサンプリングデータから直流成分を取り除いて逆回転電流リプルを求め、前記回転軸の回転角度毎に前記正回転電流リプルと前記逆回転電流リプルの平均を演算して得られる回転角度毎の平均電流リプルのうち最大値と最小値の差を電流リプル振幅として算出し、
    前記複数の電流リプル振幅のうち最小値となる相似比候補値を前記相似比として設定する補正データ作成方法。
  17. 請求項13ないし16のいずれか一項に記載の補正データ作成方法であって、
    前記第2工程では、前記回転軸の回転角度毎の相似比合わせ済データのうち回転角度がゼロである相似比合わせ済データをオフセットデータとし、前記回転角度毎の相似比合わせ済データから前記オフセットデータを引いたオフセット合わせ済データを前記補正データとする補正データ作成方法。
  18. 請求項1ないし17のいずれか一項に記載の補正データ作成方法であって、
    前記センサはレゾルバであり、
    前記一定速度は15[rps]ないし100[rps]である補正データ作成方法。
  19. 指令信号に応じて回転するモータの回転軸の回転角度に対応してセンサから出力される信号に基づいて前記回転軸の回転位置に関連する位置検出信号を生成し、前記位置検出信号を補正データで補正して得られる補正済位置信号をフィードバックして前記モータを制御するモータ制御装置であって、
    前記補正データを作成する補正データ作成部を備え、
    前記補正データを作成するときには、
    前記モータ駆動部は、前記回転軸が一定速度で回転する定速度領域を含む駆動パターンで前記モータを駆動し、
    前記補正データ作成部は、前記回転軸が前記定速度領域で一回転以上回転する間に前記指令信号をサンプリングして得られるサンプリングデータに基づいて回転時指令情報を取得し、前記回転時指令情報に相似比を掛け合わせて前記補正データを作成する
    ことを特徴とするモータ制御装置。
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