JP2015140890A - ダンパ - Google Patents
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Abstract
【課題】シリンダ内の圧縮性流体の性能を適正に保つことができ、荷重を良好に支えることができるダンパを提供する。
【解決手段】ダンパは、一方の端部が開口した開口端部11と、他方の端部が閉鎖した閉鎖端部12と、内外に貫通する開口部16とを有し、内部に圧縮性流体が封入される有底のシリンダ10と、このシリンダ10内を開口端部11側の第1室Aと閉鎖端部12側の第2室Bとに区画して往復移動するピストン20と、先端部31及び後端部33を有し、ピストン20に先端部31を連結して、後端部33側が開口端部11から外部に突出したピストンロッド30と、開口端部11に固定され、ピストンロッド30を摺動自在に挿通する貫通孔44を有したロッドガイド40と、シリンダ10の開口部16を塞ぐように取り付けられる閉止部材70とを備えている。
【選択図】図1
【解決手段】ダンパは、一方の端部が開口した開口端部11と、他方の端部が閉鎖した閉鎖端部12と、内外に貫通する開口部16とを有し、内部に圧縮性流体が封入される有底のシリンダ10と、このシリンダ10内を開口端部11側の第1室Aと閉鎖端部12側の第2室Bとに区画して往復移動するピストン20と、先端部31及び後端部33を有し、ピストン20に先端部31を連結して、後端部33側が開口端部11から外部に突出したピストンロッド30と、開口端部11に固定され、ピストンロッド30を摺動自在に挿通する貫通孔44を有したロッドガイド40と、シリンダ10の開口部16を塞ぐように取り付けられる閉止部材70とを備えている。
【選択図】図1
Description
本発明はダンパに関するものである。
特許文献1は従来のダンパを開示している。これは、オイルダンパであって、シリンダ、ピストン、ピストンロッド、ロッドガイド、及びばね部材を備えている。シリンダは、一方の端部が開口した開口端部であり、他方の端部が閉鎖した閉鎖端部であって、有底である。ピストンは、シリンダ内を開口端部側の第1室と閉鎖端部側の第2室とに区画し、往復移動する。ピストンロッドは、先端部をピストンに連結し、後端部側が開口端部から外部に突出している。ロッドガイドは、開口端部に固定されており、ピストンロッドを摺動自在に挿通する貫通孔を有している。ばね部材は第2室内に収納されている。また、このオイルダンパはシリンダ内に圧縮性オイルであるシリコンオイルを封入している。このオイルダンパは、シリコンオイルの液体ばね効果と、ばね部材との組合せによって、荷重を支えることができる。
しかし、特許文献1のオイルダンパは、荷重がかかった状態でピストンが微振幅移動するため、シリンダ内に封入したシリコンオイルがピストンロッドとロッドガイドとの間から徐々に漏れ出してしまう。この場合、シリコンオイルの液体ばね効果が弱まり、荷重を支えることができなくなるおそれがある。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、シリンダ内の圧縮性流体の性能を適正に保つことができ、荷重を良好に支えることができるダンパを提供することを解決すべき課題としている。
本発明のダンパは、一方の端部が開口した開口端部と、他方の端部が閉鎖した閉鎖端部と、内外を貫通する開口部とを有し、内部に圧縮性流体が封入される有底のシリンダと、
このシリンダ内を開口端部側の第1室と閉鎖端部側の第2室とに区画して往復移動するピストンと、
先端部及び後端部を有し、前記ピストンに先端部を連結して、後端部側が前記開口端部から外部に突出したピストンロッドと、
前記開口端部に固定され、前記ピストンロッドを摺動自在に挿通する貫通孔を有したロッドガイドと、
前記シリンダの前記開口部を塞ぐように取り付けられる閉止部材とを備えていることを特徴とする。
このシリンダ内を開口端部側の第1室と閉鎖端部側の第2室とに区画して往復移動するピストンと、
先端部及び後端部を有し、前記ピストンに先端部を連結して、後端部側が前記開口端部から外部に突出したピストンロッドと、
前記開口端部に固定され、前記ピストンロッドを摺動自在に挿通する貫通孔を有したロッドガイドと、
前記シリンダの前記開口部を塞ぐように取り付けられる閉止部材とを備えていることを特徴とする。
このダンパは、荷重がかかった状態でピストンが微振幅移動することによって、シリンダ内に封入した圧縮性流体が漏れ出しても、開口部を介して、圧縮性流体の油量減少を補うことができるため、圧縮性流体の液体ばね効果を生産初期と同等に維持することができる。
この場合に、閉止部材は、圧縮性流体の油量減少を補う際に取り外されてもよいし、あるいは、後述する実施例1、2に示すように、閉止部材を介して圧縮性流体の油量減少を補うような構造としてもよい。
この場合に、閉止部材は、圧縮性流体の油量減少を補う際に取り外されてもよいし、あるいは、後述する実施例1、2に示すように、閉止部材を介して圧縮性流体の油量減少を補うような構造としてもよい。
したがって、本発明のダンパは、シリンダ内の圧縮性流体の性能を適正に保つことができ、荷重を良好に支えることができる。
本発明のダンパを具体化した実施例1について、図面を参照しつつ説明する。
<実施例1>
実施例1のダンパは、図1に示すように、シリンダ10、ピストン20、ピストンロッド30、ロッドガイド40、カバー90、閉止部材70、及びばね部材である圧縮コイルばね50を備えている。
<実施例1>
実施例1のダンパは、図1に示すように、シリンダ10、ピストン20、ピストンロッド30、ロッドガイド40、カバー90、閉止部材70、及びばね部材である圧縮コイルばね50を備えている。
シリンダ10は有底の円筒形状である。シリンダ10は、一方の端部が開口した開口端部11であって、他方の端部が閉鎖した閉鎖端部12である。開口端部11は、内周面にねじ山が刻まれ、雌ねじ部13を形成している。シリンダ10は閉鎖端部12の内面の中央部に円盤状に突出した凸部14を形成している。シリンダ10は略中央部より開口端部11側の第1領域Xの内径が閉鎖端部12側の第2領域Yの内径に比べて小さく形成されている。シリンダ10は閉鎖端部12にシリンダ10の中心軸に直交する方向に貫通する取付孔15を有している。この取付孔15にはダンパを対象物に取り付ける際に図示しない取付ピンが挿通される。また、シリンダ10は、第2領域Yを貫通して、シリンダ10の内外両面に略円形に開口する開口部16を有している。開口部16は内周面にねじ山が刻まれている。
ピストン20は、金属製の略円管状であり、中心を貫通した連結孔21を有している。ピストン20は、シリンダ10内に配置された状態で、開口端部11側と閉鎖端部12側の両端面に、連結孔21の周縁部を突出させた一対の段部22を有している。ピストン20は、軸方向にほぼ対称な形状になっている。また、ピストン20は外径がシリンダ10の第1領域Xの内径よりもわずかに小さい。そして、ピストン20は、第1領域X内を往復移動し、シリンダ10内を開口端部11側の第1室Aと閉鎖端部12側の第2室Bとに区画する。第2室Bは、ピストン20と対向する端部がシリンダ10の閉鎖端部12で閉止され、第1室Aは、ピストン20と対向する端部がロッドガイド40の端面で閉止されている。シリンダ10内の第1室Aと第2室Bには、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガス、又は空気等の気体61とともに圧縮性流体であるシリコンオイル60が封入される。封入される気体61の体積は、ダンパのフルストローク時に減少するシリンダ10の内容積よりも小さくなっている。これは、シリンダ10の内容積が減少し始めたとき、気体61が縮小されて、シリコンオイル60からの反力を実質的に得ることができないが、シリンダ10の内容積の減少量が気体61の封入量を超えることにより、シリコンオイル60が圧縮されて、シリコンオイル60から大きな反力を得ることができるからである。こうして、シリンダ10内に気体61を封入することにより、圧縮時に気体61がシリコンオイル60に溶解して、シリコンオイル60のばね効果が発揮され、反力を多段に調整することが可能となる。
ピストンロッド30は、先端部31と、中間部32と、後端部33とを有している。先端部31及び中間部32は円柱形状であり、連続して同軸に形成されている。ピストンロッド30の先端部31はピストン20の連結孔21の径と略同じ外径を有している。ピストンロッド30の中間部32はピストン20の連結孔21の径よりも大きい外径を有している。
ピストンロッド30の先端部31はピストン20の連結孔21に挿入される。ピストン20の連結孔21に先端部31が挿入された後、先端部31の端部をかしめ加工により拡径させることで、固定部35が形成される。もっとも、固定部35は、先端部31の端部にねじ止め等して取り付けられる別体品であってもよい。ピストンロッド30の先端部31がピストン20の連結孔21に挿入された状態で、固定部35が連結孔21の第2室B側の開口縁に当接し、中間部32が連結孔21の第1室A側の開口縁に当接することにより、ピストンロッド30がピストン20に対して軸方向に位置決めされた状態に保持される。
ピストンロッド30の後端部33は、先端部31及び中間部32と同軸に形成された円盤形状の2か所が切り欠かれ、対向する2方向から見ると、台形状に近い略六角形状の外形を形成している。ピストンロッド30の後端部33は、先端部31、中間部32、及び後端部33の中心軸に直交する方向に貫通した取付孔34を有している。この取付孔34にはダンパを対象物に取り付ける際に図示しない取付ピンが挿入される。そして、ピストンロッド30の後端部33は、先端側の外周面を一周する係止溝36を有している。
カバー90は、軸方向に同径の円筒状をなすカバー本体91と、カバー本体91の後端から径方向内側に張り出す係止部92とからなる。カバー本体91の内径はシリンダ10の外径と略等しい。係止部92がピストンロッド30の係止溝36内に係止されることにより、カバー90がピストンロッド30に一体に取り付けられる。この場合に、カバー本体91はピストンロッド30の後端部33の外周から先方に突出して配置される。
ロッドガイド40は、挿入部41、雄ねじ部42、及び締め付け部43を有する略円筒形状である。また、ロッドガイド40は中心軸上に延びた貫通孔44を貫設している。挿入部41は外径がシリンダ10の第1領域Xの内径と略等しい。挿入部41は、ロッドガイド40がシリンダ10内に配置された状態で、閉鎖端部12側の外周縁部を一周する切欠き溝45が形成されており、この切欠き溝45にOリングPが嵌め込まれている。このOリングPによって、シリンダ10の内周面とロッドガイド40の挿入部41の外周面との間のシール性を確保することができる。
雄ねじ部42は、挿入部41に連続しており、挿入部41よりわずかに大きい外径を有し、外周面にねじ山が刻まれている。雄ねじ部42はシリンダ10の雌ねじ部13にねじ込まれる。締め付け部43は、雄ねじ部42に連続しており、雄ねじ部42よりわずかに小さい外径を有している。締め付け部43は、外周面と外側端面との角部であって、中心軸対称に位置する2か所に凹部46が設けられている。この凹部46は外周面及び外側端面の2方向に開口している。この凹部46は、ロッドガイド40の挿入部41をシリンダ10の第1領域X内に挿入して雄ねじ部42をシリンダ10の雌ねじ部13にねじ込む際に利用する回転工具の先端部を係止することができる。
貫通孔44は、ロッドガイド40の外側端面側に向けて徐々に拡径する拡径部44Aと、拡径部44Aの内側から同一径で内側端面まで延びた同径部44Bとから形成されている。同径部44Bは内径がピストンロッド30の中間部32の外径と略等しい。同径部44Bの内周面がピストンロッド30の外周面に接する摺動面47である。貫通孔44は、摺動面47の外側端部の内側近傍で一周する凹部48が形成されている。この凹部48にV型パッキン48Aと平パッキン48Bが嵌め込まれてシール部49が形成されている。
閉止部材70は、内部に封入室71を有する略角箱状の貯油部72と、貯油部72の外側の一端面から突出する略円筒状の装着部73とからなる。貯油部72の封入室71には、シリコンオイル60が封入される。封入室71に封入されるシリコンオイル60は、シリンダ10内に封入されるシリコンオイル60と同等のものである。
装着部73は、シリンダ10の壁厚と略同一の突出寸法を有し、外周面にねじ山が刻まれている。そして、装着部73は、外周面がシリンダ10の開口部16の内周面に螺合することで、シリンダ10の開口部16に挿入固定される。図1に示すように、閉止部材70の貯油部72は、装着部73がシリンダ10に固定された状態で、シリンダ10の外周面から鉛直方向上方に突出して配置される。
装着部73の中央部には注入口74が貫通して設けられている。注入口74は、装着部73がシリンダ10に固定された状態で、一端がシリンダ10内の第2室Bに臨み、他端が封入室71に臨むように構成される。このため、閉止部材70の封入室71とシリンダ10の第2室Bは注入口74を介して連通可能な状態となる。
注入口74の途中には、逆止機構を構成する逆止弁75が組み込まれている。逆止弁75は、シリコンオイル60が封入室71から注入口74を通して第2室B側に流れようとすると開き、シリコンオイル60が封入室71から第2室B側に流れるのを許容するが、シリコンオイル60が第2室Bから封入室71側に流れようとすると閉じて、シリコンオイル60の逆方向の流れを規制する。
このような構成を有するダンパは次のように組み立てられる。まず、圧縮コイルばね50をシリンダ10内に挿入する。この際、シリンダ10の閉鎖端部12の凸部14を圧縮コイルばね50の端部開口内に挿入する。つまり、凸部14が圧縮コイルばね50を適正な位置に案内する。次に、シリンダ10内に設定量のシリコンオイル60を流入する。このとき、気体61の封入量もシリコンオイル60の流入量に応じて規定される。
また、閉止部材70の装着部73をシリンダ10の開口部16にねじ込む。そして、カバー90をピストンロッド30に取り付けるとともに、ピストンロッド30の中間部32をロッドガイド40の貫通孔44に挿入し、さらにピストンロッド30の先端部31をピストン20に連結させたものを用意する。次いで、ロッドガイド40の雄ねじ部42をシリンダ10の開口端部11の雌ねじ部13にねじ込む。このとき、ピストン20の第2室B側の段部22を圧縮コイルばね50の端部開口内に挿入する。つまり、ピストン20の段部22が圧縮コイルばね50を適正な位置に案内する。このようにして、圧縮コイルばね50は、シリンダ10の閉鎖端部12の内面とピストン20の第2室B側の端面との間に挟み込まれ、第2室B内に収納される。この場合、ピストン20が圧縮コイルばね50の受け部となるため、ダンパの構造を簡易化することができ、コストを抑えることができる。
ロッドガイド40は、ダンパが所望の反力、減衰特性を発揮する位置までねじ込まれる。換言すれば、ロッドガイド40のねじ込み位置を調整することによって、ダンパの反力、減衰特性を調整することができる。その後、シリンダ10の開口端部11の縁部をかしめてロッドガイド40を固定する。
また、カバー90は、ロッドガイド40がシリンダ10に固定された状態で、シリンダ10の外周面を覆うように配置される。ピストンロッド30が軸方向に往復移動すると、カバー本体91の内周面がシリンダ10の外周面に摺動する。この場合に、シリンダ10の開口端部11とピストンロッド30の後端部33との間の周囲をカバー90が覆うことにより、シリンダ10の開口端部11側が外部の異物から保護された状態となる。
ここで、ピストンロッド30が荷重に応じてシリンダ10の閉鎖端部12側に移動すると、第2室B内のシリコンオイル60及び気体61の圧力が上昇し、且つ圧縮コイルばね50が収縮させられる。このとき、例えば、微振幅の振動を伴う荷重が負荷されると、シリンダ10内のシリコンオイル60がピストンロッド30とロッドガイド40との間の隙間を通して外部に漏れ出すことがある。
しかし、実施例1においては、シリンダ10内のシリコンオイル60が漏れ出しても、漏れ出したシリコンオイル60の容積の減少に応じて逆止弁75が開き、閉止部材70の封入室71内に充填されていたシリコンオイル60が注入口74を通してシリンダ10内の第2室Bに流入するようになっている。このため、漏れ出したシリコンオイル60の流出量に相当する量のシリコンオイル60が適宜補充され、シリンダ10内のシリコンオイル60が減少するのを抑えることができる。
したがって、実施例1によれば、微振幅の振動下においても、シリコンオイル60の液体ばね効果を所期通りに保つことができ、液体ばね効果と圧縮コイルばね50との組み合わせによって、荷重を良好に支えることができる。
また、閉止部材70が逆止弁75を有しているため、荷重によってシリンダ10の内圧が高まっても、シリンダ10内のシリコンオイル60が閉止部材70の封入室71側に逆流するのを防止することができる。しかも、閉止部材70がシリンダ10の外周面に付設されていて封入室71を有する形態であるため、封入室71内のシリコンオイル60をシリンダ10内に迅速に且つロスを少なくして送り出すことができる。
<実施例2>
実施例2のダンパは、図2に示すように、シリンダ10、ピストン20、ピストンロッド30、ロッドガイド40、カバー90、閉止部材70A及びばね部材である圧縮コイルばね50を備えている。これらのうち、閉止部材70Aの構造が実施例1の閉止部材70とは若干異なるが、閉止部材70A以外の部分は、実施例1と同様である。このため、以下においては、閉止部材70Aの構造及び作用を中心に説明し、実施例1と同様又は相当する部分については重複する説明を省略又は簡略化する。
実施例2のダンパは、図2に示すように、シリンダ10、ピストン20、ピストンロッド30、ロッドガイド40、カバー90、閉止部材70A及びばね部材である圧縮コイルばね50を備えている。これらのうち、閉止部材70Aの構造が実施例1の閉止部材70とは若干異なるが、閉止部材70A以外の部分は、実施例1と同様である。このため、以下においては、閉止部材70Aの構造及び作用を中心に説明し、実施例1と同様又は相当する部分については重複する説明を省略又は簡略化する。
閉止部材70Aは、シリンダ10内に挿入可能な挿入部材76として構成される。挿入部材76は、内部に封入室71を有する略角箱状の貯油部72と、貯油部72の外側の一端面から突出する略円筒状の装着部73Aとからなる。したがって、挿入部材76の基本構造は、実施例1の閉止部材70と同様である。貯油部72の封入室71には、シリコンオイル60が封入される。封入室71に封入されるシリコンオイル60は、シリンダ10内に封入されるシリコンオイル60と同等のものである。
装着部73Aは、外周面にねじ山が刻まれている。そして、装着部73Aは、外周面がシリンダ10の開口部16の内周面に螺合することで、シリンダ10の開口部16に挿入固定される。閉止部材70Aの貯油部72は、装着部73Aがシリンダ10に固定された状態で、シリンダ10の外周面から鉛直方向上方に突出して配置される。
装着部73Aの突出寸法はシリンダ10の壁厚より大きく、装着部73Aのねじ山の形成範囲は開口部16のねじ山の形成範囲より大きくされている。この点、実施例1とは異なる。
装着部73Aの中央部には、注入口74Aが貫通して設けられている。注入口74Aは、装着部73Aがシリンダ10に固定された状態で、一端がシリンダ10内の第2室Bに臨み、他端が封入室71に臨むように構成される。このため、閉止部材70Aの封入室71とシリンダ10の第2室Bは注入口74Aを介して連通可能な状態となる。注入口74Aの途中には、逆止機構を構成する逆止弁75が組み込まれている。逆止弁75は、シリコンオイル60が封入室71から注入口74Aを通して第2室B側に流れようとすると開き、シリコンオイル60が封入室71から第2室B側に流れるのを許容するが、シリコンオイル60が第2室Bから封入室71側に流れようとすると閉じて、シリコンオイル60の逆方向の流れを規制する。
ここで、挿入部材76は、図3に示すように、シリンダ10の開口部16に対して深くねじ込まれることにより、ねじ込み方向の先端部77がシリンダ10内の第2室Bに進入することが可能となるように構成されている。
例えば、微振幅の振動を伴う荷重が負荷されると、シリンダ10内のシリコンオイル60が外部に漏れ出し、シリンダ10内のシリコンオイル60の容積が減少することになる。このとき、挿入部材76をシリンダ10の開口部16に深くねじ込むことにより、シリンダ10内のシリコンオイル60の容積の減少量に相当する分、挿入部材76の先端部77をシリンダ10内の第2室Bに進入させることができる。このため、シリンダ10内のシリコンコイルの液体ばね効果を所期通りに保つことができる。
もっとも、シリコンオイル60が外部に多量に漏れ出した場合には、挿入部材76の先端部77をシリンダ10内に進入させるだけでは対応することができない。しかし、実施例2によれば、シリコンオイル60が外部に多量に漏れ出した場合、実施例1と同様に、閉止部材70Aの封入室71に封入されたシリコンオイル60を注入口74Aを通してシリンダ10内の第2室Bに流入させることにより、シリンダ10内のシリコンオイル60を適宜補充することができる。また、実施例1と同様に、逆止弁75によって挿入部材76の封入室71側にシリコンオイル60が逆流するのを防止することができる。
このように実施例2によれば、挿入部材76がシリンダ10内に進入することにより、シリンダ10の内容積を小さくしてシリコンオイル60の油量減少を補正することができる。また、シリコンオイル60の流出量が多い場合には、封入室71に封入されたシリコンオイル60をシリンダ10内に送り出すことにより、シリンダ10内のシリコンオイル60を補充することができる。このため、シリコンオイル60の流出量の多少に関わらず、シリコンオイル60の油量減少を適正に補正することができる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例1に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)実施例2では、挿入部材が貯油部を有する構造であったが、貯油部を省略してもよい。この場合、挿入部材がシリンダ内に進入する作用のみによってシリンダ内のシリコンオイルの油量減少を補正する。貯油部を省略することにより、挿入部材の構成を簡素化することができる。
(2)実施例1、2では、閉止部材をシリンダに固定させるに際し、閉止部材とシリンダとの間にシール部材を介在させてもよい。
(3)実施例1、2では、逆止弁を有する逆止機構を有していたが、逆止機構を省略してもよい。
(4)実施例1、2では、閉止部材の注油口がシリンダ内の第2室に開口する構造であったが、閉止部材の注入口がシリンダ内の第1室に開口する構造であってもよい。
(5)実施例1、2では、ダンパが圧縮コイルばねを備えていたが、圧縮コイルばねを省略してもよい。この場合、シリンダ内に封入されたシリコンオイルと気体によって荷重を支える。
(6)閉止部材は、シリンダの開口部を塞ぐ単なる蓋であってもよい。この場合、シリンダ内のシリコンオイルが漏れ出した場合に、蓋を外して、外部からシリコンオイルを適宜補充するようにすればよい。
(7)閉止部材は、逆止弁を有する逆止機構そのものであってもよい。この場合、逆止機構がシリンダの開口部に直接取り付けられて開口部を塞ぐ構造となる。
(8)実施例1では、シリンダ内にシリコンオイルを封入したが、シリコンオイル以外のオイルや水を封入してもよい。
(1)実施例2では、挿入部材が貯油部を有する構造であったが、貯油部を省略してもよい。この場合、挿入部材がシリンダ内に進入する作用のみによってシリンダ内のシリコンオイルの油量減少を補正する。貯油部を省略することにより、挿入部材の構成を簡素化することができる。
(2)実施例1、2では、閉止部材をシリンダに固定させるに際し、閉止部材とシリンダとの間にシール部材を介在させてもよい。
(3)実施例1、2では、逆止弁を有する逆止機構を有していたが、逆止機構を省略してもよい。
(4)実施例1、2では、閉止部材の注油口がシリンダ内の第2室に開口する構造であったが、閉止部材の注入口がシリンダ内の第1室に開口する構造であってもよい。
(5)実施例1、2では、ダンパが圧縮コイルばねを備えていたが、圧縮コイルばねを省略してもよい。この場合、シリンダ内に封入されたシリコンオイルと気体によって荷重を支える。
(6)閉止部材は、シリンダの開口部を塞ぐ単なる蓋であってもよい。この場合、シリンダ内のシリコンオイルが漏れ出した場合に、蓋を外して、外部からシリコンオイルを適宜補充するようにすればよい。
(7)閉止部材は、逆止弁を有する逆止機構そのものであってもよい。この場合、逆止機構がシリンダの開口部に直接取り付けられて開口部を塞ぐ構造となる。
(8)実施例1では、シリンダ内にシリコンオイルを封入したが、シリコンオイル以外のオイルや水を封入してもよい。
10…シリンダ
11…開口端部
12…閉鎖端部
16…開口部
20…ピストン
30…ピストンロッド
31…先端部
33…後端部
40…ロッドガイド
44…貫通孔
51…粗巻部
52…密巻部
60…シリコンオイル(圧縮性流体)
70、70A…閉止部材
71…封入室
74、74A…注入口
75…逆止弁
76…挿入部材
A…第1室
B…第2室
11…開口端部
12…閉鎖端部
16…開口部
20…ピストン
30…ピストンロッド
31…先端部
33…後端部
40…ロッドガイド
44…貫通孔
51…粗巻部
52…密巻部
60…シリコンオイル(圧縮性流体)
70、70A…閉止部材
71…封入室
74、74A…注入口
75…逆止弁
76…挿入部材
A…第1室
B…第2室
Claims (4)
- 一方の端部が開口した開口端部と、他方の端部が閉鎖した閉鎖端部と、内外を貫通する開口部とを有し、内部に圧縮性流体が封入される有底のシリンダと、
このシリンダ内を開口端部側の第1室と閉鎖端部側の第2室とに区画して往復移動するピストンと、
先端部及び後端部を有し、前記ピストンに先端部を連結して、後端部側が前記開口端部から外部に突出したピストンロッドと、
前記開口端部に固定され、前記ピストンロッドを摺動自在に挿通する貫通孔を有したロッドガイドと、
前記シリンダの前記開口部を塞ぐように取り付けられる閉止部材とを備えていることを特徴とするダンパ。 - 前記閉止部材は、前記圧縮性流体が前記シリンダの内部から流出するのを規制する逆止機構を有していることを特徴とする請求項1記載のダンパ。
- 前記閉止部材は、前記シリンダの内部に供給する圧縮性流体を封入した封入室を有していることを特徴とする請求項1又は2記載のダンパ。
- 前記閉止部材は、前記シリンダの内部への進入量を調整可能に前記開口部内に固定される挿入部材を有していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項記載のダンパ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014015136A JP2015140890A (ja) | 2014-01-30 | 2014-01-30 | ダンパ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014015136A JP2015140890A (ja) | 2014-01-30 | 2014-01-30 | ダンパ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015140890A true JP2015140890A (ja) | 2015-08-03 |
Family
ID=53771367
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2014015136A Pending JP2015140890A (ja) | 2014-01-30 | 2014-01-30 | ダンパ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2015140890A (ja) |
-
2014
- 2014-01-30 JP JP2014015136A patent/JP2015140890A/ja active Pending
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