JP2015137916A - バッテリの充電率推定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電源システムの停止中にバッテリの電圧を測定することなく、電源システムの起動時点における充電率の初期値を高精度に推定可能なバッテリの充電率推定装置を提供する。【解決手段】今回の電源システム80の起動時点において測定されたバッテリ50の電圧を安定OCVとみなし、安定OCVとSOCとの相関からSOCの初期値を推定する第1推定手段と、前回の電源システム80の終了時点におけるバッテリ50のSOCに基づいて、SOCの初期値を推定する第2推定手段と、終了時点から起動時点までの停止時間と判定時間との比較に基づいて、SOCの初期値を推定する手段として、第1推定手段及び第2推定手段のいずれかを選択する選択手段と、を備え、判定時間は、終了時点の直前の所定時間における充放電電流の積算値に応じて変化させられる。【選択図】 図1

Description

本発明は、電源システムの起動時に、バッテリの充電率を推定するバッテリの充電率推定装置に関する。
バッテリを適正な充電率の範囲で使用するためには、現在の充電率を高精度に推定しなければならない。充電率を推定する方法として、バッテリを含む電源システムの起動時に、充電率の初期値を推定し、その後充放電電流を積算して、逐次充電率を推定する方法がある。この方法では、充電率の初期値に大きな誤差があると、その後に推定する充電率も大きな誤差を含むのもとなってしまうので、充電率の初期値を高精度に推定する必要がある。そこで、電源システムの起動時点において、充電率の初期値を高精度に推定する推定装置が提案されている。
例えば、特許文献1では、電源システムの停止時間に基づいて、第1の充電率初期値、第2の充電率初期値、第3の充電率初期値をいずれか1つを選択している。第1の充電率初期値は、電源システム起動時の電圧測定値を安定開回路電圧とみなして、安定開回路電圧と充電率との相関関係から算出した値である。第2の充電率初期値は、電源システム停止時点における充電率の最終値である。第3の充電率初期値は、電源システム停止後所定の期間バッテリ電圧を測定し、測定したバッテリ電圧から安定開回路電圧を予測計算して、安定開回路電圧と充電率の相関関係から算出した値である。
特開2008−145349号公報
特許文献1では、電源システムの停止中に、所定期間バッテリの電圧を測定するため、他から電源システムのマイコンに電源を供給し、マイコンを所定の期間起動させる必要がある。しかしながら、車両等に搭載された移動用の電源システムの場合、電源が限られているので、電源システムの停止中に所定の期間マイコンを起動させることは負担が大きい。
本発明は、上記実情に鑑み、電源システムの停止中にバッテリの電圧を測定することなく、電源システムの起動時点における充電率の初期値を高精度に推定可能なバッテリの充電率推定装置を提供することを主たる目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、バッテリを含む電源システムの起動時点における前記バッテリの充電率の初期値を推定するバッテリの充電率推定装置であって、今回の前記システムの起動時点において測定された前記バッテリの電圧を安定開回路電圧とみなし、安定開回路電圧と充電率との相関から前記初期値を推定する第1推定手段と、前回の前記システムの終了時点における前記バッテリの充電率に基づいて、前記初期値を推定する第2推定手段と、前記終了時点から前記起動時点までの停止時間と判定時間との比較に基づいて、前記初期値を推定する手段として、前記第1推定手段及び前記第2推定手段のいずれかを選択する選択手段と、を備え、前記判定時間は、前記終了時点の直前の所定時間における前記バッテリを流れる充放電電流の積算値に応じて変化させられる。
本発明によれば、第1推定手段により、今回の電源システムの起動時点において測定されたバッテリの電圧が、安定開回路電圧とみなされ、安定開回路電圧と充電率との相関から、充電率の初期値が推定される。また、第2推定手段により、前回の電源システムの終了時点における充電率に基づいて、充電率の初期値が推定される。
そして、前回の電源システムの終了時点から今回の電源システムの起動時点までの停止時間と、判定時間との比較に基づいて、第1推定手段により推定された充電率の初期値、及び第2推定手段により推定された充電率の初期値のいずれかが選択される。
ここで、電源システムの停止中に、バッテリの分極が解消されていない場合に、起動時点において測定されたバッテリの電圧を安定開回路電圧とみなし、充電率の初期値を推定すると、誤差が大きくなる。バッテリの分極の解消に要する時間は、電源システムの終了時点の直前の所定時間における充放電電流の積算値に応じて変化する。
そこで、第1推定手段及び第2推定手段のいずれかを選択する際に用いる判定時間を、電源システムの終了時点の直前の所定時間における充放電電流の積算値に応じて、変化させる。これにより、電源システムの停止中に、バッテリの分極が解消されている場合には、第1推定手段により充電率の初期値が推定され、バッテリの分極が解消されていない場合には、第2推定手段により充電率の初期値が推定される。したがって、電源システムの停止中にバッテリの電圧を測定することなく、電源システムの起動時点における充電率の初期値を高精度に推定することができる。
本実施形態に係る電源システムの構成を示す図。 システム停止時間が判定時間以下の場合に、SOCの初期値を推定する方法を示す図。 システム停止時間が判定時間よりも長い場合に、SOCの初期値を推定する方法を示す図。 電流積算値と判定時間との関係を示す図。 SOCを推定する処理手順を示す図。 電流積算値と判定時間との関係を示す図。
以下、バッテリの充電率推定装置を具現化した実施形態について、図面を参照しつつ説明する。本実施形態に係るバッテリの充電率推定装置は、ハイブリッド車両やEV車両に搭載された電源システムに含まれるバッテリの充電率を、推定することを想定している。
まず、本実施形態に係る電源システム80の構成について、図1を参照して説明する。電源システム80は、バッテリ50、充電回路40、及びSOC推定装置70(バッテリの充電率推定装置)を備え、モータを走行駆動源とする車両に搭載される。
バッテリ50は、充電回路40から電力供給を受けて充電されるとともに、負荷60へ電力を供給して放電される二次電池である。本実施形態では、バッテリ50として、リチウムイオン二次電池を想定している。充電回路40は、バッテリ50に接続されたオルタネータであり、負荷60は、バッテリ50に接続された走行用のモータである。なお、充電回路40及び負荷60は、発電機として作動するとともに、電動機としても作動する1つのモータジェネレータでもよい。モータジェネレータが発電機として作動する場合は、充電回路40になり、モータジェネレータが電動機として作動する場合は、負荷60になる。
SOC推定装置70は、マイコン10、記憶装置20、電流センサ31、及び電圧センサ32を備え、電源システム80の起動時点における充電率(SOC:State of Charge)の初期値を推定する。さらに、SOC推定装置70は、電源システム80の起動時点以後、所定間隔で充放電電流を積算した電流積算値を算出し、推定したSOCの初期値と電流積算値とから、逐次SOCを推定する。
電流センサ31は、バッテリ50を流れる充放電電流を測定し、測定した電流値をマイコン10へ送信する。本実施形態では、放電時の電流値を正、充電時の電流値を負とする。電圧センサ32は、バッテリ50の端子間電圧を測定し、測定した電圧値をマイコン10へ送信する。
マイコン10は、CPU、RAM、ROM、及びI/O等から構成されたマイクロコンピュータであり、バッテリ50から電源供給を受けて作動する。マイコン10が、ROMに記憶されている各種プログラムを実行することにより、第1推定手段、第2推定手段、及び選択手段の機能を実現する。
第1推定手段は、図3に示すように、今回の電源システム80の起動時点において測定されたバッテリ50の電圧を、安定開回路電圧とみなし、安定OCV(Open Circuit Voltage)とSOCとの相関から、起動時点におけるSOCの初期値を推定する。すなわち、前回の電源システム80の起動中に逐次推定したSOCをリセットし、起動時点における電圧測定値と、OCV−SOC特性とから、SOCの初期値を算出する。
ここで、バッテリ50に充放電電流が流れると、バッテリ50の内部に、正負極の活物質内のLi拡散、電解液中のLi拡散に伴う分極が発生する。バッテリ50の内部に発生した分極は、バッテリ50に充放電電流が流れていない間に、時間の経過とともに緩和され、解消される。電源システム80の起動時点でバッテリ50の分極が解消されていると、起動時点において測定されたバッテリ50の電圧は、安定したOCVに一致する。一方、電源システム80の起動時点でバッテリ50の分極が解消されていないと、起動時点において測定されたバッテリ50の電圧は、安定したOCVに分極電圧が重畳された値になり、安定したOCVとみなすことはできない。
第2推定手段は、図2に示すように、前回の電源システム80の終了時点におけるバッテリ50のSOCに基づいて、起動時点におけるSOCの初期値を推定する。本実施形態では、第2推定手段は、前回の電源システム80の終了時点におけるバッテリ50のSOCを、今回の電源システム80の起動時点におけるSOCの初期値とする。
選択手段は、電源システム80の前回の終了時点から今回の起動時点までの停止時間Tsと、判定時間Tjとの比較に基づいて、SOCの初期値を推定する手段として、第1推定手段及び第2推定手段のいずれかを選択する。判定時間Tjは、バッテリ50の分極が解消されているか否か判定可能な時間であり、停止時間Tsが判定時間Tjよりも長い場合、すなわち、バッテリ50の分極が解消されている場合、選択手段は第1推定手段を選択する。一方、停止時間Tsが判定時間Tj以下の場合、すなわち、バッテリ50の分極が解消されていない場合、選択手段は第2推定手段を選択する。なお、バッテリ50の分極が解消されていない場合は、停止時間Tsは短いので、停止時間Tsの間における自然放電によるSOCの減少は考慮しなくてもよい。
停止時間Tsの間に、バッテリ50の分極が解消されている場合、起動時点において測定された電圧は、安定OCVとみなすことができる。前回の電源システム80の終了時点におけるSOCは、前回の電源システム80の起動時点におけるSOCの初期値と、電流積算値とから逐次推定した値であり、電流積算値に含まれる誤差が蓄積されている。そのため、起動時点の測定電圧を安定OCVとみなすことができる場合には、前回の電源システム80の終了時点におけるSOCを用いるよりも、起動時点の測定電圧及びOCV−SOC特性を用いる方が、SOCの初期値を高精度に推定できる。よって、停止時間Tsの間に、バッテリ50の分極が解消されている場合には、第1推定手段により起動時点のSOCの初期値を算出する。
一方、停止時間Tsの間に、バッテリ50の分極が解消されていない場合は、起動時点において測定された電圧は、安定OCVとみなすことができない。この場合、起動時点の測定電圧及びOCV−SOC特性からSOCの初期値を算出すると、SOCの初期値に含まれる誤差が大きくなり、前回の電源システム80の終了時点におけるSOCを初期値とする場合よりも、SOCの初期値の推定精度が悪化するおそれがある。よって、停止時間Tsの間に、バッテリ50の分極が解消されていない場合には、第2推定手段によりSOCの初期値を推定する。
すなわち、選択手段は、停止時間Tsの間に、バッテリ50の分極が解消されているか否かに応じて、起動時点におけるSOCの初期値を推定する手段を、第1推定手段と第2推定手段とで切り替える。
ここで、バッテリ50の分極の解消に要する時間は、所定時間Tにおける充放電電流の積算値に応じて異なる。所定時間Tは、前回の電源システム80の終了時点の直前の所定時間である(図2(c)参照)。そこで、マイコン10は、判定時間Tjを、所定時間Tにおける充放電電流の積算値に応じて変化させる。
詳しくは、所定時間Tにおける充放電電流の積算値の絶対値が大きいほど、バッテリ50の分極が大きくなっているので、分極の解消に要する時間は長くなる。よって、マイコン10は、図4に示すように、判定時間Tjを、所定時間Tにおける充放電電流の積算値の絶対値が大きいほど長くする。なお、積算値の大きさに対する判定時間Tjの傾きは、バッテリ50の設計によって決まり、充放電電流の積算値が正の場合(放電過多の場合)と、積算値が負の場合(充電過多の場合)とでは、必ずしも一致しない。
さらに、前回の電源システム80の終了時点におけるSOCに応じて、バッテリ50の活物質内のリチウム濃度が異なり、活物質内の導電率が異なる。そのため、バッテリ50の分極の解消に要する時間は、前回の電源システム80の終了時点におけるSOCに応じて異なる。そこで、マイコン10は、判定時間Tjを、前回の電源システム80の終了時点におけるSOC応じて変化させる。具体的には、図4において、SOC軸を追加し、充放電電流の積算値及び終了時点におけるSOCと、判定時間Tjとの3次元マップから、判定時間Tjを算出すればよい。
さらに、バッテリ50の分極の解消に要する時間は、所定時間Tにおける積算値が同じでも、前回の電源システム80の起動時点から終了時点までの起動時間において、放電過多又は充電過多になっているか、充放電収支がある程度釣り合っているかに応じて、異なる。そこで、マイコン10は、判定時間Tjを、前回の電源システム80の起動時間における充放電電流の全積算値に応じて変化させる。
詳しくは、前回の電源システム80の起動時間において、放電過多又は充電過多になっているほど、バッテリ50の分極が大きくなっているので、分極の解消に要する時間は長くなる。よって、マイコン10は、判定時間Tjを、前回の電源システム80の起動時間における全積算値の絶対値が大きいほど長くする。
本実施形態では、マイコン10は、上記全積算値が所定値よりも小さい場合は、図4に実線で示した所定時間Tにおける積算値と判定時間Tjとの関係(相関2)から、判定時間Tjを算出する。一方、上記全積算値が所定値以上の場合は、図4に破線で示した所定時間Tにおける積算値と判定時間Tjとの関係(相関1)から、判定時間Tjを算出する。図4において破線で示した曲線は、図4において実線で示した曲線を、判定時間Tjが所定値長くなるようにオフセットさせたものである。なお、実際には、実線で示した所定時間Tにおける積算値と判定時間Tjとの関係を用いる場合も、破線で示した上記関係を用いる場合も、SOC軸を追加した3次元マップを用いて、判定時間Tjを算出する。
記憶装置20は、マイコン10に接続されており、電流センサ31及び電圧センサ32により検出された検出値、電流積算値、及びSOCの値等を記憶する。
次に、バッテリ50のSOCを推定する処理手順について、図5のフローチャートを参照して説明する。本処理手順は、電源システム80が起動される度に、マイコン10により実行される。
まず、前回の電源システム80の起動時間における充放電電流の全積算値を記憶装置20から読出し、上記全積算値の絶対値が、所定値以上か否か判定する(S10)。すなわち、前回の電源システム80の起動時間において、放電過多又は充電過多であったか否か判定する。
前回の電源システム80の起動時間における全積算値の絶対値が、所定値以上の場合(S10:YES)、充放電収支がある程度釣り合っていた場合よりも、バッテリ50の分極の解消に時間を要する。そこで、この場合、充放電収支がある程度釣り合っていた場合よりも、判定時間Tjが長くなるようにオフセットさせた3次元マップ(相関1)から、判定時間Tjを算出する(S11)。
詳しくは、記憶装置20から、前回の電源システム80の終了時点の直前の所定時間Tにおける充放電電流の積算値、及び前回の電源システム80の終了時点のSOCを読み出す。そして、所定時間Tにおける充放電電流の積算値、及び前回の電源システム80の終了時点のSOCと、判定時間Tjとの対応関係を示した3次元マップから、判定時間Tjを算出する。
なお、前回の電源システム80の起動時間において、放電過多又は充電過多であった場合としては、前回の電源システム80の起動時間に、EV走行を行った場合や、プラグを利用してバッテリ50の充電を行った場合が挙げられる。
一方、前回の電源システム80の起動時間における全積算値の絶対値が、所定値よりも小さい場合(S10:NO)、放電過多又は充電過多であった場合よりも、バッテリ50の分極の解消に時間を要さない。そこで、この場合、放電過多又は充電過多であった場合よりも、判定時間Tjが短くなるようにオフセットさせた上記3次元マップ(相関2)から、S11と同様に、判定時間Tjを算出する(S12)。
なお、前回の電源システム80の起動時間において、充放電収支がある程度釣り合っていた場合としては、前回の電源システム80の起動時間に、HV走行を行った場合が挙げられる。
続いて、電源システム80の前回の終了時点から今回の起動時点までの停止時間Tsが、S11又はS12で算出した判定時間Tjよりも長いか否か判定する(S13)。すなわち、電源システム80の停止時間Tsの間に、バッテリ50の分極が解消しているか否か判定する。
停止時間Tsが判定時間Tjよりも長い場合(S13:YES)、バッテリ50の分極は解消されている。よって、電源システム80の起動時点において測定されたバッテリ50の電圧を、安定OCVとみなし、起動時点における電圧測定値と、OCV−SOC特性とから、起動時点におけるSOCの初期値を算出する(S14)。
一方、停止時間Tsが判定時間Tj以下の場合(S13:NO)、バッテリ50の分極は解消されていないので、電源システム80の起動時点において測定されたバッテリ50の電圧を、安定OCVとみなすことはできない。この場合、前回の電源システム80の終了時点におけるSOCを、今回の電源システム80の起動時点におけるSOCの初期値とする(S15)。
続いて、所定時間間隔で、バッテリ50を流れる充放電電流の積算値を算出する(S16)。そして、S14又はS15で算出したSOCの初期値と、所定時間間隔で算出した積算値とから、所定時間間隔でSOCを算出する。
続いて、電源システム80の停止処理に移行中か否か判定する(S17)。電源システム80の停止処理に移行中でない場合は(S17:NO)、S16の処理に戻り、所定時間間隔で充放電電流の積算値を算出するとともに、所定時間間隔でSOCを算出する。
一方、電源システム80の停止処理に移行中の場合は(S17:YES)、今回の電源システム80の起動時点から現時点までの充放電電流の全積算値、直近の所定時間Tにおける充放電電流の積算値、及び現時点のSOCを、記憶装置20に記憶させる(S18)。以上で本処理を終了する。
以上説明した本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
・バッテリ50の分極の解消に要する時間は、所定時間Tにおける充放電電流の積算値に応じて異なる。そのため、第1推定手段及び第2推定手段のいずれかを選択する際に用いる判定時間Tjを、前回の電源システム80の終了時点の直前の所定時間Tにおける充放電電流の積算値に応じて、変化させる。これにより、電源システム80の停止中に、バッテリ50の分極が解消されている場合には、今回の電源システム80の起動時点における電圧測定値と、OCV−SOC特性とから、起動時点におけるSOCの初期値が算出される。また、バッテリ50の分極が解消されていない場合には、前回の電源システム80の終了時点におけるSOCが、今回の電源システム80の起動時点におけるSOCの初期値とされる。したがって、電源システム80の停止中にバッテリ50の電圧を測定することなく、電源システム80の起動時点におけるSOCの初期値を高精度に推定することができる。
・所定時間Tにおける積算値が同じでも、電源システム80の終了時点におけるSOCに応じて、バッテリ50の活物質内のリチウム濃度及び導電率が異なるため、バッテリ50の分極の解消に要する時間が異なる。よって、判定時間Tjを、更に、前回の電源システム80の終了時点におけるバッテリ50のSOCに応じて、変化させることにより、電源システム80の起動時点におけるSOCの初期値を、より高精度に推定することができる。
・所定時間Tにおける積算値が同じでも、前回の電源システム80の起動時間における全積算値が放電過多又は充電過多であったか、充放電収支がある程度釣り合っていたかに応じて、バッテリ50の分極の解消に要する時間が異なる。よって、判定時間Tjを、更に、前回の電源システム80の起動時間における充放電電流の全積算値に応じて、変化させることにより、電源システム80の起動時点における充電率の初期値を、より高精度に推定することができる。
・所定時間Tにおける充放電電流の積算値の絶対値が大きいほど、バッテリ50の分極が大きくなっているので、分極の解消に要する時間は長くなる。よって、所定時間Tにおける充放電電流の積算値の絶対値が大きいほど、判定時間を長くすることにより、SOCの初期値を高精度に推定することができる。
・前回の電源システム80の起動時間において、放電過多又は充電過多になっているほど、バッテリ50の分極が大きくなっているので、分極の解消に要する時間は長くなる。よって、前回の電源システム80の起動時間における全積算値の絶対値が所定値以上の場合は、上記全積算値の絶対値が所定値よりも小さい場合よりも、判定時間Tjを長くすることにより、SOCの初期値を高精度に推定することができる。
(他の実施形態)
・第2推定手段は、前回の電源システム80の終了時点におけるSOCについて、電源システム80の停止中における自己放電分の補正をし、今回の電源システム80の起動時点におけるSOCの初期値としてもよい。
・所定時間Tにおける積算値の絶対値を大きさ順に複数の組に分け、それぞれの組に判定時間Tjを対応させたマップを用いて、判定時間Tjを算出するようにしてもよい。
・前回の電源システム80の終了時点におけるSOCの値を大きさ順に複数の組に分け、それぞれの組に判定時間Tjを対応させたマップを用いて、判定時間Tjを算出するようにしてもよい。
・前回の電源システム80の起動時間における全積算値、及び前回の電源システム80の終了時点におけるSOCを用いずに、所定時間Tにおける積算値のみを用いて、判定時間Tjを算出するようにしてもよい。また、所定時間Tにおける積算値、及び前回の電源システム80の起動時間における全積算値の2つの値を用いて、判定時間Tjを算出するようにしてもよい。また、所定時間Tにおける積算値、及び前回の電源システム80の終了時点のおけるSOCの2つの値を用いて、判定時間Tjを算出するようにしてもよい。
・バッテリ50の温度を測定し、測定したバッテリ50の温度を用いて、判定時間Tjを補正してもよい。具体的には、バッテリ50の温度が高いほど、活物質内のリチウムの拡散速度が速くなり、分極の解消に要する時間が短くなるので、バッテリ50の温度が高いほど、判定時間Tjを短くなるように補正する。
・電源システム80のシステム設計により決まる上限電流値が大きいほど、放電過多になりやすい。そこで、上記上限電流値が大きいほど、図6の破線で示すように、放電過多側において、所定時間Tにおける積算値に対する判定時間Tjの傾きを大きくしてもよい。
・電源システム80のシステム設計により決まる下限電流値が大きいほど、充電過多になりやすい。そこで、上記下限電流値が大きいほど、図6の一点鎖線で示すように、充電過多側において、所定時間Tにおける積算値に対する判定時間Tjの傾きを大きくしてもよい。
10…マイコン、31…電流センサ、32…電圧センサ、50…バッテリ、70…SOC推定装置、80…電源システム。

Claims (5)

  1. バッテリ(50)を含む電源システム(80)の起動時点における前記バッテリの充電率の初期値を推定するバッテリの充電率推定装置(70)であって、
    今回の前記システムの起動時点において測定された前記バッテリの電圧を安定開回路電圧とみなし、安定開回路電圧と充電率との相関から前記初期値を推定する第1推定手段と、
    前回の前記システムの終了時点における前記バッテリの充電率に基づいて、前記初期値を推定する第2推定手段と、
    前記終了時点から前記起動時点までの停止時間と判定時間との比較に基づいて、前記初期値を推定する手段として、前記第1推定手段及び前記第2推定手段のいずれかを選択する選択手段と、を備え、
    前記判定時間は、前記終了時点の直前の所定時間における前記バッテリを流れる充放電電流の積算値に応じて変化させられることを特徴とするバッテリの充電率推定装置。
  2. 前記判定時間は、更に前記終了時点における前記バッテリの充電率に応じて変化させられる請求項1に記載のバッテリの充電率推定装置。
  3. 前記判定時間は、更に前回の前記システムの起動時点から前記終了時点までの起動時間における前記充放電電流の全積算値に応じて変化させられる請求項1又は2に記載のバッテリの充電率推定装置。
  4. 前記判定時間は、前記積算値の絶対値が大きいほど長くされる請求項1〜3のいずれかに記載のバッテリの充電率推定装置。
  5. 前記判定時間は、更に前回の前記システムの起動時点から前記終了時点までの起動時間における前記充放電電流の全積算値に応じて変化させられ、前記全積算値の絶対値が大きいほど長くされる請求項1〜4のいずれかに記載のバッテリの充電率推定装置。
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