JP2015137281A - ポリケトン成形体 - Google Patents
ポリケトン成形体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2015137281A JP2015137281A JP2014007714A JP2014007714A JP2015137281A JP 2015137281 A JP2015137281 A JP 2015137281A JP 2014007714 A JP2014007714 A JP 2014007714A JP 2014007714 A JP2014007714 A JP 2014007714A JP 2015137281 A JP2015137281 A JP 2015137281A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyketone
- plasticizer
- molded article
- dielectric constant
- weight
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Phenolic Resins Or Amino Resins (AREA)
Abstract
【課題】高誘電率のポリケトン成形体を提供すること。
【解決手段】オレフィンと一酸化炭素との共重合体からなるポリケトンおよび可塑剤から構成されたポリケトン成形体であって、ポリケトンと可塑剤が均一に混合され、可塑剤の比率がポリケトン100重量部に対して100〜2000重量部であることを特徴とするポリケトン成形体。
【選択図】なし
【解決手段】オレフィンと一酸化炭素との共重合体からなるポリケトンおよび可塑剤から構成されたポリケトン成形体であって、ポリケトンと可塑剤が均一に混合され、可塑剤の比率がポリケトン100重量部に対して100〜2000重量部であることを特徴とするポリケトン成形体。
【選択図】なし
Description
本発明はポリケトン成形体に関し、特に電場駆動型のアクチュエータや高誘電率コンデンサーの材料として優れたポリケトン成形体に関する。
医療機器分野、マイクロマシン分野、産業用ロボット分野、精密機械分野、スイッチ操作素子分野等、様々な分野において、電場駆動型のアクチュエータが使用されてきている。近年、小型かつ軽量で柔軟性に富んだアクチュエータの要求が高まっており、電場駆動する高分子アクチュエータが注目されている。
このような高分子アクチュエータとして、下記特許文献1〜3に見られるような高分子誘電体を用いたものが報告されている。アクリルエラストマー、シリコンエラストマー、ポリウレタンエラストマー、ポリビニールアルコール、ポリ塩化ビニル等の材料を用いたもので、これらの材料を膜状に成形して電圧を印加すると膜面方向に拡張する。
高分子アクチュエータの動作は電場により生じた静電気力からのマックスウェル応力が主な駆動源となっていると言われ(例えば、Kofod,Guggi, Sommer-Larsen,Peter, Kornbluh,Roy, Pelrine,Ron, Journal of Intelligent Material Systems and Structures,14(12),787-793(2003) 参照)、高分子アクチュエータが同じ電圧でより強い力を発揮するためには、高い誘電率の高分子材料が好ましい。
一方、オレフィンと一酸化炭素との共重合体が知られており(本発明ではこのオレフィンと一酸化炭素との共重合体をポリケトンと称する)、ポリケトンは分極性の高いカルボニル基が規則的に多数存在するため、高い誘電率を示す高分子材料となることが期待される。しかしながら、ポリケトンは結晶性が高く、その結晶は平面ジグザグ構造を形成して、分子内で隣接するカルボニル基は反対方向側に向くことになり、分極性が打ち消しあって、成形体にした場合に高誘電率となりにくい問題があった。そのため、高誘電率のポリケトン成形体が報告された文献は見られていない。
本発明は、上述の問題に鑑みて、ポリケトンの結晶性を低下させて、ポリマー分子の運動性を高めることで、高誘電率のポリケトン成形体を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、所定量の可塑剤をポリケトンに均一に混合することでポリケトンの結晶化が抑制されて、常温でのポリケトン分子鎖の運動性が改善されることで、高誘電率の成形体となることを見出し、かかる知見に基づき、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は以下の発明を提供する。
[1]オレフィンと一酸化炭素との共重合体からなるポリケトンおよび可塑剤から構成されたポリケトン成形体であって、ポリケトンと可塑剤が均一に混合され、可塑剤の比率がポリケトン100重量部に対して100〜2000重量部であることを特徴とするポリケトン成形体。
[2]アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジエチル、フタル酸ジブチル、クエン酸トリブチルからなる群から選ばれる1つ以上の化合物からなることを特徴とする上記[1]に記載のポリケトン成形体。
[3]ポリケトンが、繰り返し単位の90質量%以上が下記式(1)で示される1−オキソトリメチレンであることを特徴とする上記[1]または[2]に記載のポリケトン成形体。
−CH2−CH2−CO− (1)
[1]オレフィンと一酸化炭素との共重合体からなるポリケトンおよび可塑剤から構成されたポリケトン成形体であって、ポリケトンと可塑剤が均一に混合され、可塑剤の比率がポリケトン100重量部に対して100〜2000重量部であることを特徴とするポリケトン成形体。
[2]アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジエチル、フタル酸ジブチル、クエン酸トリブチルからなる群から選ばれる1つ以上の化合物からなることを特徴とする上記[1]に記載のポリケトン成形体。
[3]ポリケトンが、繰り返し単位の90質量%以上が下記式(1)で示される1−オキソトリメチレンであることを特徴とする上記[1]または[2]に記載のポリケトン成形体。
−CH2−CH2−CO− (1)
本発明のポリケトン成形体を用いて、優れた電場駆動型のアクチュエータや高誘電率コンデンサーを提供することが可能となる。
以下、本願発明について具体的に説明する。
本発明で用いるポリケトンは、オレフィンと一酸化炭素が共重合してなるポリマーである。高誘電率のポリケトン成形体を作成しやすい観点から、エチレンと一酸化炭素が結合した下記式(1)で示す1−オキソトリメチレンを主たる繰り返し単位とすることが好ましい。具体的には90質量%以上が1−オキソトリメチレンであることが望ましい。
−CH2−CH2−CO− (1)
必要に応じて、プロペン、ヘキセン、シクロヘキセン等のオレフィンやスチレン、酢酸ビニル等の不飽和炭化水素を有する化合物と一酸化炭素が結合してなる単位を有していても良い。
本発明で用いるポリケトンは、オレフィンと一酸化炭素が共重合してなるポリマーである。高誘電率のポリケトン成形体を作成しやすい観点から、エチレンと一酸化炭素が結合した下記式(1)で示す1−オキソトリメチレンを主たる繰り返し単位とすることが好ましい。具体的には90質量%以上が1−オキソトリメチレンであることが望ましい。
−CH2−CH2−CO− (1)
必要に応じて、プロペン、ヘキセン、シクロヘキセン等のオレフィンやスチレン、酢酸ビニル等の不飽和炭化水素を有する化合物と一酸化炭素が結合してなる単位を有していても良い。
ポリケトンの重合度は、後述する実施例に記載した方法で測定される極限粘度で0.3〜20dl/gであることが好ましい。得られる成形体の物性および成形性、並びに重合コストの観点から、より好ましくは0.5〜10dl/g、最も好ましくは2〜5dl/gである。
本発明のポリケトン成形体は、ポリケトンと可塑剤が均一に混合され、その可塑剤の比率がポリケトン100重量部に対して100〜2000重量部である。可塑剤としては、塩化ビニル樹脂等のプラスチックに柔軟性を与えるために使用される一般的な添加剤を使用することができる。具体的にはフタル酸系、アジピン酸系、リン酸系、トリメリット酸系などエステル化合物が好ましく、アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジエチル、クエン酸トリブチル、フタル酸ビス(2−エチルヘキシル)、フタル酸ジブチル、フタル酸ジイソノニル等が挙げられる。これらの中でも、アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジエチル、フタル酸ジブチル、クエン酸トリブチルは本発明のポリケトン成形体の誘電率を高める効果が大きく、特に好ましい。
可塑剤はポリケトン100重量部に対して100〜2000重量部の比率で含まれる。可塑剤量の比率が100重量部より小さい場合はポリケトン成形体の誘電率を高める効果が小さく、2000重量部より大きい場合は誘電率を高める効果は頭打ちであり、得られる成形体の形態安定性に悪影響を及ぼす。好ましくは300〜1500重量部であり、さらに好ましくは500〜1000重量部である。また、均一に混合されるとは、ポリケトン成形体からの可塑剤の分離が観察されない状態をいう。可塑剤が分離すると、成形体を電場駆動型のアクチュエータや高誘電率コンデンサーとして使用した場合に耐久性に悪影響を及ぼす。
本発明のポリケトン成形体の誘電率は、周波数1ヘルツにおいて10ファラデー/メートル(以下、F/mと表記する)以上であることが、電場駆動型のアクチュエータやコンデンサーに適用する点で好ましい。より好ましくは100F/m以上であり、さらに好ましくは1000F/m以上である。誘電率は高い方が好ましいが、製造コスト等を考慮すると、実質的には200000F/m以下である。この誘電率は、例えば、1296型誘電率測定インターフェースを付属したSI−1260インピーダンス/ゲイン−フェイズ分析機(Model No.SI−1260,Solartron,Inc.,Farnborough,U.K.)により測定することができ、具体的には、後述の実施例に一例として示したような条件および手順で測定することができる。
次に、本発明のポリケトン成形体の製造方法について、成形体として平膜を例にとり、製造方法の一例を説明するが、製造方法はこの例に限定されるものではない。
ポリケトンの重合方法としては、特に制限されないが、例えば、オートクレーブ等の反応容器内の溶媒中で、オレフィン例えばエチレンと一酸化炭素を反応させる方法が好ましい。
ポリケトンの重合方法としては、特に制限されないが、例えば、オートクレーブ等の反応容器内の溶媒中で、オレフィン例えばエチレンと一酸化炭素を反応させる方法が好ましい。
溶媒としては、水、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサフルオロイソプロパノール等が挙げられ、これらの複数からなる混合溶媒として使用してもよい。
ポリケトンの原料としては、一酸化炭素とエチレン、プロペン、ヘキセン、シクロヘキセン、スチレン等のエチレン性不飽和化合物である。
ポリケトンの原料としては、一酸化炭素とエチレン、プロペン、ヘキセン、シクロヘキセン、スチレン等のエチレン性不飽和化合物である。
ポリケトンの重合は、溶媒に溶解した有機金属錯体触媒の存在下で進行する。なお、有機金属錯体触媒とは、周期律表の(a)第10族遷移金属化合物、(b)第15族の原子を有する配位子からなるものである。更に、かかる(a)第10族、(b)第15族の原子を有する配位子に、第3成分として(c)酸を加えてもよい。(a)成分の第10族遷移金属化合物の例としては、ニッケルまたはパラジウムの錯体、カルボン酸塩、リン酸塩、カルバミン酸塩、スルホン酸塩を挙げることができ、その具体例としては、酢酸ニッケル、ニッケルアセチルアセトネート、酢酸パラジウム、トリフルオロ酢酸パラジウム、パラジウムアセチルアセトネート、塩化パラジウム等を挙げることができる。(b)成分の第15族の原子を有する配位子の例としては、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、1,3−ビス{ジ(2−メトキシフェニル)ホスフィノ}プロパン等のリン二座配位子を挙げることができる。(c)成分の酸の例としては、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等のpKaが4以下の有機酸の陰イオンを挙げることができる。
有機金属錯体触媒として用いる遷移金属化合物(a)の使用量は、他の重合条件によってその好適な値が異なるため、一概にその範囲を定めることはできないが、好ましくは、反応帯域の容量1リットル当り0.01〜10000マイクロモル、より好ましくは0.1〜1000マイクロモルである。反応帯域の容量とは、反応器中の液相容量をいう。配位子(b)の使用量も制限されるものではないが、遷移金属化合物1モル当たり、好ましくは0.5〜5モル、より好ましくは0.8〜3モルである。酸(c)の使用量は、パラジウム化合物1モル当たり、好ましくは0.1〜1000モル、より好ましくは1〜100モル、最も好ましくは3〜10である。
有機金属錯体触媒は、遷移金属化合物(a)、配位子(b)及び、好ましくは酸(c)を混合することによって生成する。また、上記触媒に、重合活性を維持する効果が高いという観点から、ベンゾキノン、ナフトキノンの酸化剤を添加することが好ましい。これらキノン類の添加量は、遷移金属化合物1モル当たり、好ましくは1〜1000モル、より好ましくは10〜200モルである。
重合温度は70〜150℃、重合圧力は1〜50MPaであることが好ましく、重合時間は1〜10時間であることが好ましい。重合が完了したポリケトンは懸濁液の状態で反応容器内から抜き出される。反応容器から抜き出された懸濁液は必要に応じてフラッシュタンクを通過させて、懸濁液内に残留する未反応の一酸化炭素およびオレフィン例えばエチレンを除去する。次いで、ポリケトン懸濁液を、重合溶媒に用いた溶媒と同一種類の溶媒を用いて洗浄しながら、遠心脱水機等の公知の遠心分級器によりポリケトン粉体と液体成分とを分離する。その後、加熱気体を吹き付ける方法、ポリケトン粉体を攪拌しながら加熱気体を通す方法等、公知の装置、方法を用いポリケトン粉体に残存する液体成分を乾燥、除去し、ポリケトンを単離する。
以上のようにして得られたポリケトンをヘキサフルオロイソプロパノールに溶解する。溶解は、一般的な装置を用いて室温で撹拌することで可能である。ポリマー濃度は0.5〜30wt%の範囲であり、0.5wt%より小さい場合は成型が困難であり、30wt%より大きい場合は均一な溶解が困難となる。
以上のようにヘキサフルオロイソプロパノールに溶解した溶液中に可塑剤を所定量添加し、一般的な攪拌機を用いて均一に混合する。この溶液を例えば、ダイコーター、ロールコーター、バーコーター等の装置を用いて、フィルム基材等に塗工した後に、ヘキサフルオロイソプロパノールを乾燥機で蒸発させることで平膜状のポリケトン成形体を作成することが可能である。乾燥法としては、加熱ロールに接触させる方法、熱風を複合膜に吹きかける方法、電熱ヒーターで非接触加熱して乾燥する方法等、またはこれらを組合せた方法等、公知の乾燥方法で乾燥する。
以上のようにポリケトン成形体を作成することで、ポリケトンと可塑剤が均一に混合され、高誘電率のポリケトン成形体を得ることができる。
以上のようにポリケトン成形体を作成することで、ポリケトンと可塑剤が均一に混合され、高誘電率のポリケトン成形体を得ることができる。
次に、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
本発明に用いられる各測定値の測定方法は次のとおりである。
1.ポリケトンの極限粘度[η]
ポリケトンの極限粘度[η]は次の定義式に基づいて求めた値である。
[η]=lim(T−t)/(t・C) [dl/g]
C→0
ただし、上式において、t及びTはそれぞれ、純度98%以上のヘキサフルオロイソプロパノール及びヘキサフルオロイソプロパノールに溶解したポリケトン希釈溶液の25℃での粘度管の流過時間であり、Cは上記ポリケトン希釈溶液100ml中のグラム単位による溶質質量値である。
本発明に用いられる各測定値の測定方法は次のとおりである。
1.ポリケトンの極限粘度[η]
ポリケトンの極限粘度[η]は次の定義式に基づいて求めた値である。
[η]=lim(T−t)/(t・C) [dl/g]
C→0
ただし、上式において、t及びTはそれぞれ、純度98%以上のヘキサフルオロイソプロパノール及びヘキサフルオロイソプロパノールに溶解したポリケトン希釈溶液の25℃での粘度管の流過時間であり、Cは上記ポリケトン希釈溶液100ml中のグラム単位による溶質質量値である。
2.ポリケトン成形体の誘電率
成形体を直径13mmの円形状に裁断し、1296型誘電率測定インターフェースを付属したSI−1260インピーダンス/ゲイン−フェイズ分析機(Model No.SI−1260,Solartron,Inc.,Farnborough,U.K.)において、プラチナ製の平行になった直径10mmの電極の間にセットし、室温、100mV振幅の交流、および周波数1から106Hzの条件下で誘電率を測定し、1Hzの誘電率を得た。
成形体を直径13mmの円形状に裁断し、1296型誘電率測定インターフェースを付属したSI−1260インピーダンス/ゲイン−フェイズ分析機(Model No.SI−1260,Solartron,Inc.,Farnborough,U.K.)において、プラチナ製の平行になった直径10mmの電極の間にセットし、室温、100mV振幅の交流、および周波数1から106Hzの条件下で誘電率を測定し、1Hzの誘電率を得た。
[実施例1]
エチレンと一酸化炭素が完全交互共重合した極限粘度7.6dl/gのポリケトンを、ポリマー濃度が5wt%になるようにヘキサフルオロイソプロパノールに添加し、室温で2時間攪拌したところ、ポリケトンは溶解して均一な溶液が得られた。得られた溶液にアジピン酸ジブチルをポリケトン100重量部に対して500重量部を添加し、室温で1時間撹拌して均一な溶液を得た。この溶液をアプリケータでガラス板に塗布し、ヘキサフルオロイソプロパノールを乾燥させて、厚さ0.16mmのフィルム状のポリケトン成形体を得た。
このようにして得られたポリケトン成形体の周波数1Hzにおける誘電率は、100F/mと高い値を示した。
エチレンと一酸化炭素が完全交互共重合した極限粘度7.6dl/gのポリケトンを、ポリマー濃度が5wt%になるようにヘキサフルオロイソプロパノールに添加し、室温で2時間攪拌したところ、ポリケトンは溶解して均一な溶液が得られた。得られた溶液にアジピン酸ジブチルをポリケトン100重量部に対して500重量部を添加し、室温で1時間撹拌して均一な溶液を得た。この溶液をアプリケータでガラス板に塗布し、ヘキサフルオロイソプロパノールを乾燥させて、厚さ0.16mmのフィルム状のポリケトン成形体を得た。
このようにして得られたポリケトン成形体の周波数1Hzにおける誘電率は、100F/mと高い値を示した。
[比較例1]
エチレンと一酸化炭素が完全交互共重合した極限粘度7.6dl/gのポリケトンを、ポリマー濃度が5wt%になるようにヘキサフルオロイソプロパノールに添加し、室温で2時間攪拌したところ、ポリケトンは溶解して均一な溶液が得られた。この溶液をアプリケータでガラス板に塗布し、ヘキサフルオロイソプロパノールを乾燥させて、厚さ0.15mmのフィルム状のポリケトン成形体を得た。
このようにして得られたポリケトン成形体の周波数1Hzにおける誘電率は、7F/mであった。
エチレンと一酸化炭素が完全交互共重合した極限粘度7.6dl/gのポリケトンを、ポリマー濃度が5wt%になるようにヘキサフルオロイソプロパノールに添加し、室温で2時間攪拌したところ、ポリケトンは溶解して均一な溶液が得られた。この溶液をアプリケータでガラス板に塗布し、ヘキサフルオロイソプロパノールを乾燥させて、厚さ0.15mmのフィルム状のポリケトン成形体を得た。
このようにして得られたポリケトン成形体の周波数1Hzにおける誘電率は、7F/mであった。
[実施例2]
アジピン酸ジブチルをポリケトン100重量部に対して1000重量部を添加したことを除いて、実施例1と同様にして行い、厚さ0.32mmのフィルム状のポリケトン成形体を得た。
このようにして得られたポリケトン成形体の周波数1Hzにおける誘電率は、2000F/mと高い値を示した。
アジピン酸ジブチルをポリケトン100重量部に対して1000重量部を添加したことを除いて、実施例1と同様にして行い、厚さ0.32mmのフィルム状のポリケトン成形体を得た。
このようにして得られたポリケトン成形体の周波数1Hzにおける誘電率は、2000F/mと高い値を示した。
本発明のポリケトン成形体は、高誘電率を示し、優れた電場駆動型のアクチュエータ、高誘電率コンデンサーを提供することが可能となる。
Claims (3)
- オレフィンと一酸化炭素との共重合体からなるポリケトンおよび可塑剤から構成されたポリケトン成形体であって、ポリケトンと可塑剤が均一に混合され、可塑剤の比率がポリケトン100重量部に対して100〜2000重量部であることを特徴とするポリケトン成形体。
- 可塑剤が、アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジエチル、フタル酸ジブチル、クエン酸トリブチルからなる群から選ばれる1つ以上の化合物からなることを特徴とする請求項1に記載のポリケトン成形体。
- ポリケトンが、繰り返し単位の90質量%以上が下記式(1)で示される1−オキソトリメチレンであることを特徴とする請求項1または2に記載のポリケトン成形体。
−CH2−CH2−CO− (1)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014007714A JP2015137281A (ja) | 2014-01-20 | 2014-01-20 | ポリケトン成形体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014007714A JP2015137281A (ja) | 2014-01-20 | 2014-01-20 | ポリケトン成形体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015137281A true JP2015137281A (ja) | 2015-07-30 |
Family
ID=53768520
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014007714A Pending JP2015137281A (ja) | 2014-01-20 | 2014-01-20 | ポリケトン成形体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2015137281A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107940123A (zh) * | 2017-12-22 | 2018-04-20 | 中国石油化工股份有限公司 | 一种聚酮内衬管、聚酮内衬复合油管及其制备方法 |
-
2014
- 2014-01-20 JP JP2014007714A patent/JP2015137281A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107940123A (zh) * | 2017-12-22 | 2018-04-20 | 中国石油化工股份有限公司 | 一种聚酮内衬管、聚酮内衬复合油管及其制备方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101398484B1 (ko) | 개선된 촉매 시스템 | |
JPS6191226A (ja) | ポリケトンの製造方法 | |
JPH0480013B2 (ja) | ||
JP4542554B2 (ja) | ポリケトンの製造方法 | |
JP2015137281A (ja) | ポリケトン成形体 | |
JPS6295321A (ja) | So↓2及びエチレンの新規共重合体 | |
KR970073720A (ko) | 디포스핀 리간드를 함유하는 로듐 착물을 기본으로 하는 촉매계 및 알데히드 제조시의 이의 용도 | |
KR100615993B1 (ko) | 폴리케톤의 제조방법 | |
JP2008163291A (ja) | ポリケトンの製造方法 | |
AU672608B2 (en) | A process for the preparation of co-polymers of carbon monoxide and ethylenically unsaturated compounds | |
JP2008056887A (ja) | ポリケトンの製造方法 | |
US5434117A (en) | Catalyst system and copolymerization process | |
KR100643673B1 (ko) | 폴리케톤의 제조방법 | |
KR20100044422A (ko) | 촉매 전구체를 사용한 폴리케톤의 제조방법 | |
KR101725817B1 (ko) | 배리어 특성이 우수한 폴리케톤 필름 | |
KR101630679B1 (ko) | 저융점 폴리케톤 중합방법 및 이를 이용하여 제조된 저융점 폴리케톤 | |
KR100652087B1 (ko) | 폴리케톤의 제조방법 | |
Cavinato et al. | Synthesis, characterization and X-ray structure of [Pd (SO4)(dppp)]· H2O, a catalyst for the CO-ethene copolymerization [dppp= 1, 3-bis (diphenylphosphino) propane] | |
KR101382558B1 (ko) | 폴리케톤의 제조방법 | |
KR100663260B1 (ko) | 폴리케톤의 제조방법 | |
KR100652072B1 (ko) | 폴리케톤의 제조방법 | |
KR102228495B1 (ko) | 내화학성이 향상된 폴리케톤 조성물, 이의 제조방법 및 이를 포함하는 장갑 이송용 부품 | |
TW303376B (ja) | ||
KR100687049B1 (ko) | 폴리케톤의 제조방법 | |
US6346324B1 (en) | Cis-bridged metal complexes and catalyst systems containing the same |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20160404 |