JP2015137213A - 非晶性肥料組成物及びその製造方法 - Google Patents

非晶性肥料組成物及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015137213A
JP2015137213A JP2014010529A JP2014010529A JP2015137213A JP 2015137213 A JP2015137213 A JP 2015137213A JP 2014010529 A JP2014010529 A JP 2014010529A JP 2014010529 A JP2014010529 A JP 2014010529A JP 2015137213 A JP2015137213 A JP 2015137213A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fertilizer
amorphous
weight
component
amorphous particles
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014010529A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6375550B2 (ja
Inventor
拓郎 内田
Takuro Uchida
拓郎 内田
智宏 橋口
Tomohiro Hashiguchi
智宏 橋口
隆太 木宮
Ryuta Kimiya
隆太 木宮
秀夫 森中
Hideo Morinaka
秀夫 森中
智和 竹田
Tomokazu Takeda
智和 竹田
清水 正高
Masataka Shimizu
正高 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MINAMIKYUSHU CHEMICAL INDUSTRY CO Ltd
Miyazaki Prefecture
Original Assignee
MINAMIKYUSHU CHEMICAL INDUSTRY CO Ltd
Miyazaki Prefecture
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MINAMIKYUSHU CHEMICAL INDUSTRY CO Ltd, Miyazaki Prefecture filed Critical MINAMIKYUSHU CHEMICAL INDUSTRY CO Ltd
Priority to JP2014010529A priority Critical patent/JP6375550B2/ja
Publication of JP2015137213A publication Critical patent/JP2015137213A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6375550B2 publication Critical patent/JP6375550B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
    • Y02A40/20Fertilizers of biological origin, e.g. guano or fertilizers made from animal corpses

Landscapes

  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Fertilizers (AREA)

Abstract

【課題】特にけい酸吸収性に優れ、なおかつ、栄養バランスのとれた熔成複合肥料を提供する。
【解決手段】少なくとも非晶性粒子を肥料成分として含有する肥料組成物であって、前記非晶性粒子100重量%中、(1)2重量%クエン酸水溶液に溶けるリン成分をP換算で6〜16重量%、(2)2重量%クエン酸水溶液に溶けるカリウム成分をKO換算で3〜10重量%、(3)0.5モル/リットルの塩酸水溶液に溶けるケイ素成分をSiO換算で20〜40重量%、(4)2重量%クエン酸液に溶けるマグネシウム成分をMgO換算で10〜30重量%、(5)0.5モル/リットルの塩酸水溶液に溶けるカルシウム成分をCaO換算で5〜30重量%含有し、かつ、(6)前記MgO/SiOをモル換算した時の値が0.65以上である、ことを特徴とする非晶性肥料組成物に係る。
【選択図】なし

Description

本発明は、熔成複合肥料に分類される非晶性粒子(非晶性肥料)を含む組成物とその製造方法に関する。
水稲等をはじめとする好けい酸植物では、SiO(ケイ酸成分)を多量に吸収する。肥料成分としてのSiOは、例えば光合成の促進、根の酸化力の向上、耐病性の強化、対倒伏性の向上等に寄与しており、収量品質形成に関わっていることが知られている。収量品質形成に関しては、SiOのほかにも、リン、カリ等も必要不可欠な成分である。このため、特に好けい酸植物では、けい酸吸収性が高くなり、なおかつ、バランスのとれた肥料又は土壌改良材が必要とされている。
ここに、リン成分については、ようりん及び熔成けい酸りん肥が汎用されている。これは、りん鉱石等からなる原料組成物を加熱溶融した後に冷却して得られる熔成肥料であり、成分としてP、SiO、CaO、MgO等を含有している。ようりん及び熔成けい酸りん肥は、いわゆる土づくり肥料として、基肥に先立ち、あるいは基肥に合わせて、さらに追肥としても使用される。例えば、稲作用に好適な酸可溶性ケイ酸の豊富な土壌改質剤あるいは肥料として、主成分がMgO、SiO、CaO、Pからなり、MgOを1〜20重量%、SiOを30〜50重量%含有し、しかも非晶質であることを特徴とする無機組成物が知られている(特許文献1)。
しかし、このような肥料の製造にはリン供給源としてりん鉱石が従来から使用されているが、日本国内では工業的に利用可能なりん鉱石が産出されないため、その全量を海外からの輸入に頼っているのが現状である。ところが、近年において世界的なりん鉱石資源の枯渇が問題になっていることから、りん鉱石の使用量の削減を図るため、りん鉱石に替わるりん原料がりん肥料の製造においても要望されている。
りん鉱石に替わるりん原料として、汚泥、都市ゴミ、産業廃棄物等の焼却灰を用いることを特徴とする熔成肥料の生産方法が提案されている。例えば、リンを含有する汚泥又はその他の焼却灰を原料とし、該原料を溶融し、その後に急冷してスラグ化する工程を含むことを特徴とする焼却灰を原料とする肥料の生産方法が知られている(特許文献2)。また例えば、リン成分を含んでいる汚泥焼却灰を還元性雰囲気の溶融炉内で加熱して、溶融金属と溶融スラグを溶融炉内に二液分離状態で共存させ、当該溶融スラグを水砕処理によって粒状化させることを特徴とするリン肥料製造方法がある(特許文献3)。
ところが、これらの製造方法では、汚泥焼却灰等を原料として使用することから、有毒な成分(水銀、ヒ素、カドミウム等)が肥料中に比較的多量に混入するおそれがあるほか、組成が安定しないので所望の肥料成分をバランス良く含有させることが困難である。
これに対し、鶏糞をリン供給源として使用する方法がある。特に、鶏糞を専用鶏糞ボイラー等で燃焼させて得られる鶏糞燃焼灰がある。鶏糞燃焼灰は、1)燃焼(加熱処理)により減容化されている、2)感染性病原菌等が滅菌されている、3)ほとんど臭気がない、4)Pのほか、KO、CaO等も含有している、5)他の肥料原料より比較的安価である、等の理由で肥料原料として有用である。
しかし、鶏糞燃焼灰は、使用場面によってはそのまま直接肥料として用いることができるものの、アルカリ性が強いだけでなく、燃焼灰のリン成分の大部分が水に不溶性であり、かつ、一部は肥効価値の低い化合物となっており、肥料としての適用範囲が限られている。このため、硫酸、リン酸等の鉱酸類を鶏糞燃焼灰に添加し、燃焼灰中のリン成分の一部を水溶性に変化させた肥料が提案されている(例えば特許文献4〜6参照)。
さらに、鶏糞燃焼灰を用いて熔成りん肥を製造する際における硫酸根又は塩酸根による問題を解決するため、鶏糞燃焼灰を水洗処理し、脱水することで得られる鶏糞燃焼灰精製物であって、当該鶏糞燃焼灰精製物中に含まれる硫酸根及び塩酸根の割合(重量換算)が、前記鶏糞燃焼灰中に含まれる硫酸根及び塩酸根それぞれの割合(重量換算)よりも少ないことを特徴とする鶏糞燃焼灰精製物が提案されている(特許文献7)。
特開2000−34185公報 特開2001−80979公報 特開2003−112988公報 特開昭57−140387公報 特開2005−126252公報 特開2005−145785公報 特開2010−202491公報
例えば特許文献7に開示されているような鶏糞燃焼灰又はその精製物を含む原料を溶融・急冷することによって製造される熔成複合肥料は、肥料成分がガラス化されていることから、優れた緩効性を発揮できるという点で有用な肥料である。
しかしながら、これらの鶏糞燃焼灰を用いた熔成複合肥料においても、以下の点においてさらなる改善の余地がある。
すなわち、熔成複合肥料において、けい酸吸収性の改善が必要である。特に好けい酸植物を栽培する場合等においては、けい酸がより吸収され易い性能(けい酸吸収性)を有する熔成複合肥料が要求される。前述の通り、肥料成分としてのSiOは、光合成の促進等の役割を果たすものであり、肥料のけい酸吸収性を向上させることは品質の高い農産物を効率良く生産する上で極めて重要である。加えて、リン成分のほか、カリウム成分等の栄養分もバランス良く含まれていることも必要である。ところが、そのようなけい酸吸収性に優れ、栄養バランスのとれた熔成複合肥料は、未だ開発されるに至っていないのが現状である。
従って、本発明の主な目的は、特にけい酸吸収性に優れ、なおかつ、栄養バランスのとれた熔成複合肥料を提供することを目的とする。
本発明者は、従来技術の問題点に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、特定の肥料組成を採用することにより上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記の非晶性肥料組成物及びその製造方法に係る。
1. 少なくとも非晶性粒子を肥料成分として含有する肥料組成物であって、前記非晶性粒子100重量%中、
(1)2重量%クエン酸水溶液に溶けるリン成分をP換算で6〜16重量%、
(2)2重量%クエン酸水溶液に溶けるカリウム成分をKO換算で3〜10重量%、
(3)0.5モル/リットルの塩酸水溶液に溶けるケイ素成分をSiO換算で20〜40重量%、
(4)2重量%クエン酸液に溶けるマグネシウム成分をMgO換算で10〜30重量%、
(5)0.5モル/リットルの塩酸水溶液に溶けるカルシウム成分をCaO換算で5〜30重量%含有し、かつ、
(6)前記MgO/SiOをモル換算した時の値が0.65以上である、
ことを特徴とする非晶性肥料組成物。
2. 前記非晶性粒子が、鶏糞燃焼灰及びフェロニッケルスラグを含む出発原料を溶融することにより溶融物を製造する工程及び前記溶融物を冷却してガラス化することにより非晶性粒子を得る工程を含む製造方法によって得られたものである、前記項1に記載の非晶性肥料組成物。
3. 前記非晶性粒子の形態が砂状である、前記項1又は2に記載の非晶性肥料組成物。
4. 非晶性粒子を肥料成分として含有する肥料組成物を製造する方法であって、鶏糞燃焼灰及びフェロニッケルスラグを含む出発原料を溶融することにより溶融物を製造する工程及び前記溶融物を冷却してガラス化することにより非晶性粒子を得る工程を含むことを特徴とする非晶性肥料組成物の製造方法。
5. 前記非晶性粒子が、前記項1に記載の非晶性粒子である、前記項4に記載の製造方法。
6. 前記項1〜3のいずれかに記載の非晶性肥料組成物からなる複合肥料又は土壌改良材。
本発明の肥料組成物によれば、特定の成分が一定の比率で含有されている非晶性粒子を有効成分としているので、けい酸吸収性に優れ、なおかつ、栄養バランスのとれた肥料として有効である。
特に、本発明組成物では、Mg成分及びSi成分について、酸化物換算のモル比MgO/SiOが0.65以上に制御されていることから、優れたけい酸吸収性を発揮できる結果、植物がSi成分を吸収しやすい肥料として好適に用いることができる。また同時に、非晶質成分の形状が粒子状とすることができる結果、肥料製造時のハンドリング性(作業性)を高めることができる。鶏糞燃焼灰又はその精製物を含む原料を溶融・急冷することによって得られる生成物(すなわち、本発明の非晶性粒子)は、工業的規模での生産においては、その後の工程(移動・搬送工程、他の添加剤等の配合工程等)に支障を来さない程度の流動性を有することが望ましく、その点において非晶性粒子が粒状である本発明組成物は好適である。
また、本発明組成物では、栄養バランスという点においても、植物の生長に必要なリン成分、カリウム成分、ケイ素成分、マグネシウム成分及びカルシウム成分が非晶性粒子に含まれており、なおかつ、非晶性粒子はガラス質であるので優れた緩効性(持続性)を発揮することができる。すなわち、1つの非晶性粒子がリン成分、カリウム成分、ケイ素成分、マグネシウム成分及びカルシウム成分を含むガラス質で構成されているので、良好な栄養バランスと優れた緩効性とを同時に実現することができる。
しかも、本発明組成物では、特に汚泥等を原料として使用しなくて済む上、減容化・滅菌化処理された鶏糞燃焼灰を使用することから、有毒成分の混入が効果的に抑制ないしは防止された肥料を提供することができる。しかも、未焼成の鶏糞による悪臭、衛生害虫の発生源等の問題を解消することもでき、環境面においても大いに貢献することができる。
このような特徴を有する本発明の肥料組成物は、例えば水稲等の好けい酸植物をはじめ、麦類、サトウキビ、各種野菜類、各種果樹類等の様々な植物(農作物)の肥料として好適に用いることができる。
実施例1の試料のX線回折分析の結果を示す図である。 比較例1の試料のX線回折分析の結果を示す図である。
1.非晶性肥料組成物
本発明の非晶性肥料組成物(本発明組成物)は、少なくとも非晶性粒子を肥料成分として含有する肥料組成物であって、前記非晶性粒子100重量%中、
(1)2重量%クエン酸水溶液に溶けるリン成分をP換算で6〜16重量%、
(2)2重量%クエン酸水溶液に溶けるカリウム成分をKO換算で3〜10重量%、
(3)0.5モル/リットルの塩酸水溶液に溶けるケイ素成分をSiO換算で20〜40重量%、
(4)2重量%クエン酸液に溶けるマグネシウム成分をMgO換算で10〜30重量%、
(5)0.5モル/リットルの塩酸水溶液に溶けるカルシウム成分をCaO換算で5〜30重量%含有し、かつ、
(6)前記MgO/SiOをモル換算した時の値が0.65以上である、
ことを特徴とする。
本発明の非晶性肥料組成物(本発明組成物)は、少なくとも非晶性粒子を肥料成分として含有する。本発明組成物中における非晶性粒子の含有量は限定的ではないが、通常は50〜100重量%程度とし、好ましくは70〜100重量%、より好ましくは80〜100重量%とすれば良い。
(a)非晶性粒子
本発明組成物の主成分となる非晶性粒子は、所定の成分を含む非晶質(ガラス質)の物質であり、本発明組成物の有効成分(肥料成分)となるものである。施肥された非晶性粒子は、非晶質であることから、植物の根から分泌される根酸(有機酸)により徐々に溶けることにより、緩効性を発揮する結果、長期間にわたり植物に栄養分を送り続けることができる。本発明において、非晶質成分は、例えば鶏糞燃焼灰とフェロニッケルスラグを含む溶融物に由来するものであることが好ましい。従って、非晶質粒子は、以下に示すような成分を特定量含有することが好ましい。
リン成分
非晶質粒子は、2重量%クエン酸水溶液に溶けるリン成分をP換算で6〜16重量%、好ましくは6〜15重量%含有する。リン成分の含有量がP換算で6重量%未満の場合は肥効が期待できなくなるので好ましくない。リン成分の含有量がP換算で16重量%を超える場合は、組成上ほかの成分の含有量が相対的に低くなって、肥料としてのバランスが悪くなることがあるので好ましくない。
カリウム成分
非晶性粒子は、2重量%クエン酸水溶液に溶けるカリウム成分をKO換算で3〜10重量%、好ましくは3〜8重量%含有する。カリウム成分の含有量がKO換算で3重量%未満の場合は肥効が期待できなくなるので好ましくない。カリウム成分の含有量がKO換算で10重量%を超える場合は、組成上ほかの成分含有量が相対的に低くなって、肥料としてのバランスが悪くなることがあるので好ましくない。
ケイ素成分
非晶性粒子は、0.5モル/リットルの塩酸水溶液に溶けるケイ素成分をSiO換算で20〜40重量%、好ましくは20〜36重量%含有する。ケイ素成分の含有量がSiO換算で20重量%未満の場合は肥効が期待できなくなるので好ましくない。ケイ素の含有量がSiO換算で40重量%を超える場合は、組成上ほかの成分含有量が相対的に低くなり、肥料としてのバランスが悪くなることがあって好ましくない。
マグネシウム成分
非晶性粒子は、2重量%クエン酸液に溶けるマグネシウム成分をMgO換算で10〜30重量%、好ましくは10〜25重量%含有する。マグネシウム成分の含有量がMgO換算で10重量%未満の場合は肥効が期待できなくなるので好ましくない。マグネシウム成分の含有量がMgO換算で30重量%を超える場合は、組成上ほかの成分含有量が相対的に低くなり、肥料としてのバランスが悪くなることがあるので好ましくない。
カルシウム成分
非晶性粒子は、0.5モル/リットルの塩酸水溶液に溶けるカルシウム成分をCaO換算で5〜30重量%、好ましくは8〜30重量%含有する。カルシウム成分の含有量がCaO換算で5重量%未満の場合は、肥効が期待できなくなるので好ましくない。カルシウム成分の含有量がCaO換算で30重量%を超える場合は、組成上ほかの成分含有量が相対的に低くなって肥料としてのバランスが悪くなることがあるので好ましくない。
MgO/SiOモル比
非晶質粒子において、前記MgO/SiOをモル換算した時の値が0.65以上である。すなわち、2重量%クエン酸液に溶けるマグネシウム成分をMgO換算した時の含有量M(モル%)を、0.5モル/リットルの塩酸水溶液に溶けるケイ素成分をSiO換算した時の含有量S(モル%)で割ったときの値(M/S)が0.65以上であり、好ましくは0.70以上である。前記値(M/S)が0.65未満の場合は、所望のけい酸吸収性が得られなくなることがあるほか、水砕後の形状として針金状の固まりが大量に生成することがあり、流動性が悪くなる。なお、前記値(M/S)の上限値は限定的ではないが、通常は0.97程度とすれば良い。
非晶性粒子中に含まれる他の成分
本発明組成物の非晶性粒子中には、本発明の効果を妨げない範囲内で他の成分が含まれていても良い。他の成分としては、例えば鉄、マンガン、ホウ素等が挙げられる。その他にも、出発原料として用いた鶏糞燃焼灰、フェロニッケルスラグ等に由来する成分が含まれていても良い。
非晶性粒子の性状
非晶性粒子の性状は限定的ではないが、通常は粒子状(砂状)の形態で存在する。粒子形状は限定的ではない。特に、非晶性粒子は、後記「2.非晶性肥料組成物の製造方法」に示す製造方法で得られるものであることが好ましい。かかる製造方法によって、より確実に粒子状(砂状)の非晶質粒子として得ることができる。砂状の形態である場合は、流動性に優れるため、後工程又は後処理を円滑に進めることが可能となる。
また、非晶性粒子が砂状である場合、その平均粒径は限定的ではないが、ハンドリング性等の見地より、通常0.1〜5mm程度の範囲内であることが好ましい。
(b)非晶性粒子以外の成分
本発明組成物では、必要に応じて非晶性粒子以外の成分が含まれていても良い。例えば、肥料成分のほか、非晶性粒子を造粒する場合はバインダー等が含まれていても良い。
上記肥料成分としては、例えば窒素質肥料、りん酸質肥料、加里質肥料、有機質肥料、複合肥料、石灰質肥料、けい酸質肥料、苦土肥料、マンガン質肥料、ほう素質肥料、微量要素複合肥料等を混合することができる。非晶性粒子と肥料成分との混合の形態としては、特に制限はなく、例えばa)粉末ないし砂状品どうしの混合、b)造粒物どうしの混合、c)粉末混合後の造粒等から適宜選択できる。また、これらの肥料とは種々のタイミングで混合でき、例えばa)予め混合した混合物として供給する、b)使用者(農家等)が使用直前に混合して施肥する等のタイミングを挙げることができる。
非晶性粒子を造粒する場合は、その造粒方法、用いるバインダー等については、後記2.において詳述する。
2.本発明組成物の製造方法
本発明組成物の製造方法は特に制限されないが、以下の方法によって好適に製造することができる。すなわち、少なくとも非晶性粒子を肥料成分として含有する肥料組成物を製造する方法であって、鶏糞燃焼灰及びフェロニッケルスラグを含む出発原料を溶融することにより溶融物を製造する工程(溶融工程)及び前記溶融物を冷却してガラス化することにより非晶性粒子を得る工程(冷却工程)を含むことを特徴とする製造方法を採用することが望ましい。
溶融工程
溶融工程では、鶏糞燃焼灰及びフェロニッケルスラグを含む出発原料を溶融することにより溶融物を製造する。
鶏糞燃焼灰は、養鶏業等から排出される鶏糞を燃焼して得られる灰であれば良く、公知の方法によって製造される鶏糞燃焼灰を使用することもできる。また、鶏糞としては、例えば産卵鶏、育成鶏、ブロイラー等のいずれの鶏の排泄物も使用することができる。本発明では、必要に応じて鶏糞に牛糞、豚糞等を混合して得られた混合物を燃焼した鶏糞燃焼灰も使用することができる。この場合、混合物中における鶏糞の含有量は、特にリン成分の濃度等を高く維持できるという見地より、通常30〜100重量%、好ましくは50〜100重量%、より好ましくは80〜100重量%とすれば良い。
鶏糞燃焼灰は必要に応じて粉体のまま用いることもできるが、必要に応じて種々の造粒法により造粒・成形して使用することもできる。造粒法に制限はなく、例えば転動造粒法、押出し造粒法、圧縮造粒法、攪拌造粒法等を挙げることができる。造粒する際の粒径も適宜調節することができるが、好ましくは1〜30mm程度の範囲内とすれば良い。なお、造粒の際に、後述の各種バインダー、各種造粒助剤等を適宜用いることも可能である。
フェロニッケルスラグは、ステンレス鋼等の原料であるフェロニッケルを精錬する際に電気炉より出滓されるスラグであり、主成分としてSiOを46〜58%程度、MgOを28〜38%程度含有している。種々のスラグ類の中でフェロニッケルスラグは、高濃度でSiO及びMgOを含有するものであり、なおかつ、比較的安価であるため、本発明組成物の原料として最適である。本発明では、フェロニッケルスラグは、砂状粒子の形態で好適に用いることができる。従って、例えば出滓後に高圧水で水砕して得られた砂状粒子も好適に用いることができる。フェロニッケルスラグの砂状粒子の平均粒径は限定的ではないが、通常は5mm未満程度の範囲内とすれば良い。
本発明では、出発原料中に必要に応じて他の成分(副原料)を配合することもできる。例えば、副原料としては、りん鉱石、各種アパタイト等のP源;けい石、シリカゲル等のSiO源、高炉スラグ(高炉さい)等のSiO・MgO・アルカリ源;生石灰、石灰石、炭酸カルシウム等のCaO源;重焼マグネシア、軽焼マグネシア、軽炭粕等のMgO源のほか、各種肥料及びこれらの混合物等を挙げることができる。さらに、微量要素であるマンガン又はホウ素源として、例えばマンガン鉱石、マンガンスラグ、コレマナイト、HCスラグ、ボラックス、ホウ砂等を配合することができる。
出発原料における鶏糞燃焼灰、フェロニッケルスラグ及び前記副原料の配合割合は、用いる鶏糞燃焼灰の組成等に応じて、前記非晶性粒子の組成となるように適宜調整すれば良い。特に、所定の栄養分をバランス良くかつ効率的に配合し、非晶質成分(ガラス成分)を効果的に形成するという見地より、鶏糞燃焼灰とフェロニッケルスラグの合計量が出発原料中50〜100重量%程度とし、好ましくは60〜100重量%とし、より好ましくは70〜100重量%とすれば良い。
本発明では、鶏糞燃焼灰、フェロニッケルスラグ及び必要に応じて各種副原料を混合して得られた出発原料を溶融する。溶融方法は限定的でなく、例えば電気炉、平炉等の公知又は市販の溶融炉を使用して実施すれば良い。加熱温度は、溶融温度以上であれば良く、特に1200〜1500℃の範囲が好ましい。所定の温度で一定時間保持することによって溶融物(溶融スラグ)となる。
冷却工程
冷却工程では、前記溶融物を冷却してガラス化することにより非晶性粒子を得る。溶融物の冷却方法はガラス化が可能である限りは特に制限はないが、特に水との接触による冷却(急冷)を実施することが望ましい。特に、溶融物を水と接触させるとともに微細化して急冷する方法を好適に採用することができる。このような急冷方法としては、例えば水中への流し込み、高圧水による水砕、吹き飛ばし後の水による冷却等を挙げることができる。この場合、用いる水の温度は限定的ではないが、、好ましくは0℃〜60℃程度の範囲から選択でき、さらに好ましくは0℃〜50℃程度の範囲から選択できる。このようにして、溶融物がガラス化することによって非晶性粒子が得られる。
上記のように、溶融物を水と接触させるとともに微細化して急冷する方法において、本発明の所定の組成では砂状の形態からなる非晶性粒子を得ることができる。これに対し、本発明の所定の組成の範囲外では、例えば針金状の固まりが大量に生成することがあり、流動性が低くなる。
得られた非晶性粒子は、水との接触により濡れた状態であるため、必要に応じて種々の方法で乾燥することが好ましい。乾燥方法には特に制限はなく、種々の方法を用いることができる。例えば風乾、天日干し等の自然乾燥、加熱乾燥、熱風乾燥、真空乾燥、流動乾燥、ロータリーキルン等の種々の装置による乾燥(強制乾燥)を用いることができる。乾燥後の含水率は、最終製品の用途等に応じて適宜選択できる。
得られた非晶性粒子は、そのままでも肥料又は土壌改良材として使用できるが、必要に応じて粉砕、篩分け又は造粒をすることによって種々の形態で供給できる。この場合、粉砕又は篩分けの程度、すなわち粒子径の範囲は目的に応じて適宜選択できる。
特に、造粒する場合、その造粒方法に制限はなく、例えば転動造粒法、押出し造粒法、圧縮造粒法、攪拌造粒法等を挙げることができる。造粒する際の粒径も適宜選択することができるが、好ましくは1〜10mm程度の範囲から選択できる。
造粒に際してバインダーを使用する場合、そのバインダーの種類も特に限定されず、種々のものを用いることができる。例えば、各種スターチ類、でんぷん類、キサンタンガム等のガム類、廃糖蜜類、廃酵母液、アルコール醗酵廃液濃縮液、ステフェン廃水濃縮液、ポリビニルアルコール(PVA)類、ポリビニルピロリドン類、リグニンスルホン酸塩類、カルボキシメチルセルロース(CMC)類等を挙げることができる。さらに、各種造粒助剤についても特に制限はなく、種々のものを用いることができる。例えば、珪藻土、ベントナイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、サポナイト、スチブンサイト、バイデライト等の各種粘土鉱物類、膨潤性雲母、バーミキュライト、ゼオライト、二水石膏、半水石膏、無水石膏等を挙げることができる。
3.非晶性肥料組成物の使用
本発明に係る非晶性肥料組成物は、公知又は市販の肥料と同様の使用方法に従って用いることができる。例えば、植物を育成する土壌に本発明組成物をそのまま付与しても良い。また、本発明組成物は、例えば基肥(元肥)又は追肥のいずれの形態でも使用することができる。
さらに、本発明に係る非晶性肥料組成物は、土壌改良材としても使用することができる。従って、例えば未だ植物が植えられていない土壌(農地)に本発明組成物を適用し、土質を改善することができる。より具体的には、本発明組成物とともにその土地の土と混合する方法等によって実施することができる。
以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特徴をより具体的に説明する。ただし、本発明の範囲は、実施例に限定されない。
出発原料
実施例及び比較例で用いた出発原料(鶏糞燃焼灰、フェロニッケルスラグ、副原料類)の組成を表1に示す。鶏糞燃焼灰、フェロニッケルスラグ及び各副原料類は、トップグラインダーで粉砕均一化して分析し、実施例及び比較例で用いた。各成分は、肥料分析法(農林水産省農業環境技術研究所法)−1992年版−の各成分における全量分析の方法で分析した。
実施例1
鶏糞燃焼灰1:404重量部及びフェロニッケルスラグ1:683重量部を秤量して十分に混合した。得られた混合物60gを容量100mlの1600℃耐熱性アルミナルツボに入れ、高速昇温炉にて1500℃まで加熱し、その温度を10分間保持した。溶融物を25℃の水中に投入して冷却し、固形分を水から取り出し、100℃で乾燥することにより実施例1の試料を得た。
実施例2
鶏糞燃焼灰1:570重量部及びフェロニッケルスラグ1:570重量部を秤量して十分に混合したほかは、実施例1と同様の操作により実施例2の試料を得た。
実施例3
鶏糞燃焼灰1:400重量部、フェロニッケルスラグ1:580重量部及び生石灰:150重量部を秤量して十分に混合したほかは、実施例1と同様の操作によって実施例3の試料を得た。
実施例4
鶏糞燃焼灰1:400重量部、フェロニッケルスラグ1:410重量部、生石灰:220重量部及びケイ石:100重量部を秤量して十分に混合したほかは、実施例1と同様の操作により実施例4の試料を得た。
実施例5
鶏糞燃焼灰1:400重量部、フェロニッケルスラグ1:390重量部及び高炉スラグ:320重量部を秤量して十分に混合したほかは、実施例1と同様の操作により実施例5の試料を得た。
実施例6
鶏糞燃焼灰2:324重量部、フェロニッケルスラグ2:587重量部及びりん鉱石1:182重量部を秤量して十分に混合したほかは、実施例1と同様の操作により実施例6の試料を得た。
実施例7
鶏糞燃焼灰3:507重量部、フェロニッケルスラグ2:573重量部及びりん鉱石1:56重量部を秤量して十分に混合したほかは、実施例1と同様の操作により実施例7の試料を得た。
実施例8
鶏糞燃焼灰3:407重量部、フェロニッケルスラグ2:590重量部及びりん鉱石1:115重量部を秤量して十分に混合したほかは、実施例1と同様の操作により実施例8の試料を得た。
実施例9
鶏糞燃焼灰3:314重量部、フェロニッケルスラグ2:606重量部及びりん鉱石1:169重量部を秤量して十分に混合したほかは、実施例1と同様の操作により実施例9の試料を得た。
実施例10
鶏糞燃焼灰3:7.6kg、フェロニッケルスラグ1:13.1kg及びりん鉱石2:5.3kgを秤量して十分に混合し、その約1/4を小型電気炉に投入して通電し、溶融状態とした。溶融状態を確認しながら残りの全ての原料を投入した後、1500℃にて5分間保持し、小型電気炉より流下させると同時に25℃の高圧水で冷却した。次いで、固形分を水から取り出し、100℃で乾燥することにより実施例10の試料を得た。
実施例11
鶏糞燃焼灰1:16.2kg及びフェロニッケルスラグ1:14.7kgを秤量して十分に混合したほかは、実施例10と同様の操作により実施例11の試料を得た。
実施例12
鶏糞燃焼灰1:11.7kg、フェロニッケルスラグ2:10.9kg及び高炉スラグ:8.0kgを秤量して十分に混合したほかは、実施例10と同様の操作により実施例12の試料を得た。
比較例1
鶏糞燃焼灰1:404重量部と、フェロニッケルスラグ1:353重量部、生石灰:200重量部及びケイ石:150重量部を秤量して十分に混合したほかは、実施例1と同様の操作により比較例1の試料を得た。
比較例2
鶏糞燃焼灰1:420重量部、フェロニッケルスラグ1:360重量部、生石灰:150重量部及びケイ石:180重量部を秤量して十分に混合したほかは、実施例1と同様の操作を行うことにより比較例2の試料を得た。
試験例1
(1)成分分析
実施例1〜11及び比較例1〜2で得られた各試料について、乳鉢にて粉砕し、前記肥料分析法にて各成分を分析した。また、得られた分析値に基づいて、2重量%クエン酸液に溶けるMgOと0.5モル/リットルの塩酸に溶けるSiOのモル換算した時の比(モル比)を計算で得た。その結果を表2に示す。なお、表2中において、「C−」は2重量%クエン酸液に溶ける各成分量を示し、「S−」は0.5モル/リットルの塩酸に溶ける各成分量を示す。
(2)性状観察
実施例1〜11及び比較例1〜2において、溶融物を水中で冷却した際の性状(外観)を目視にて観察した。その結果を表2(水砕状況)に示す。
(3)結晶性
実施例1及び比較例1で得られた試料の結晶性をX線回折分析により調べた。その結果を図1及び図2にそれぞれ示す。これらの図からも明らかなように、いずれの成分も非晶質であることがわかる。
表2の結果からも明らかなように、C−MgOとS−SiOのモル比が0.65未満の場合、加熱溶融後に水中へ流し込んで冷却すると、各粒子が針金状に固化していた。この状態では、製品化に際して、ハンドリング上好ましくない、粉砕工程が大掛かりになって経済性が損なわれる等の問題が生じる。
一方、実施例1〜11のように、C−MgOとS−SiOのモル比が0.65以上の場合は、溶融物を水中へ流し込んで冷却した際に、針金状ではなく、各粒子が砂状となって固化しており、ハンドリング及び粉砕工程で特に問題がないことを確認した。
このように、実施例で製造した本発明組成物は、鶏糞燃焼灰にフェロニッケルスラグを加え、さらに必要に応じて副原料を混合した組成物を加熱溶融した後に冷却して得られるものであり、りん鉱石の代替ないしりん鉱石の使用量の削減を可能とした肥料として有用であり、しかも粉砕工程が簡易で工業化時の経済性に優れている。
実施例13〜16、比較例3及び参考例1
1/4000aワグネルポットに水田土壌を充填し、水を加えて混和し、代掻き状態とし、ビニールハウス内に静置した。上記実施例で得られた本発明物及び比較例で得られた非晶性肥料組成物を、それぞれ乳鉢にて粉砕してポット当り3.3g散布し、さらに基肥として硫安を4.8g、塩化カリウムを1.7g、重過燐酸石灰を2.5g散布した。参考例として基肥のみの区も設けた。表層土壌を混和して2cmの湛水状態とした。3日後に3葉期の水稲苗(コシヒカリ)をポット当たり2本3株植えで移植し、その後はビニールハウス内にて湛水状態を維持した。試験は2連で実施した。収穫期に地上部を刈り取り、風乾後にわら重及び玄米重を測定し、さらに茎葉中のけい酸濃度を硝酸過塩素酸分解−重量法(「土壌,水質及び植物体分析法」259〜260頁、平成13年3月、財団法人日本土壌協会発行)にて測定した。その結果を表3に示す。なお、茎葉中のけい酸濃度は、乾物当たりSiO濃度(%)で示した。
表3の結果からも明らかなように、本発明物を使用した肥料を施肥した実施例13〜15は、比較例と比較して生育が優れていた。また、茎葉中のけい酸濃度が高く、すなわち作物のけい酸吸収量が多く、健全な生育が認められた。
本発明は、鶏糞燃焼灰とフェロニッケルスラグ由来の非晶性肥料組成物であり、その肥料成分としての非晶性粒子は、鶏糞燃焼灰にフェロニッケルスラグを加え、さらに必要に応じて副原料を混合した組成物を加熱溶融した後に冷却して得られる。本発明の非晶性肥料組成物は、りん鉱石の代替ないしりん鉱石の使用量の削減を可能とした肥料であり、また粉砕工程が簡易で工業化時の経済性に優れ、さらに作物へのけい酸吸収量が多く、特に緩効性肥料として有用である。

Claims (6)

  1. 少なくとも非晶性粒子を肥料成分として含有する肥料組成物であって、前記非晶性粒子100重量%中、
    (1)2重量%クエン酸水溶液に溶けるリン成分をP換算で6〜16重量%、
    (2)2重量%クエン酸水溶液に溶けるカリウム成分をKO換算で3〜10重量%、
    (3)0.5モル/リットルの塩酸水溶液に溶けるケイ素成分をSiO換算で20〜40重量%、
    (4)2重量%クエン酸液に溶けるマグネシウム成分をMgO換算で10〜30重量%、
    (5)0.5モル/リットルの塩酸水溶液に溶けるカルシウム成分をCaO換算で5〜30重量%含有し、かつ、
    (6)前記MgO/SiOをモル換算した時の値が0.65以上である、
    ことを特徴とする非晶性肥料組成物。
  2. 前記非晶性粒子が、鶏糞燃焼灰及びフェロニッケルスラグを含む出発原料を溶融することにより溶融物を製造する工程及び前記溶融物を冷却してガラス化することにより非晶性粒子を得る工程を含む製造方法によって得られたものである、請求項1に記載の非晶性肥料組成物。
  3. 前記非晶性粒子の形態が砂状である、請求項1又は2に記載の非晶性肥料組成物。
  4. 非晶性粒子を肥料成分として含有する肥料組成物を製造する方法であって、鶏糞燃焼灰及びフェロニッケルスラグを含む出発原料を溶融することにより溶融物を製造する工程及び前記溶融物を冷却してガラス化することにより非晶性粒子を得る工程を含むことを特徴とする非晶性肥料組成物の製造方法。
  5. 前記非晶性粒子が、請求項1に記載の非晶性粒子である、請求項4に記載の製造方法。
  6. 請求項1〜3のいずれかに記載の非晶性肥料組成物からなる複合肥料又は土壌改良材。
JP2014010529A 2014-01-23 2014-01-23 非晶性肥料組成物の製造方法 Active JP6375550B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014010529A JP6375550B2 (ja) 2014-01-23 2014-01-23 非晶性肥料組成物の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014010529A JP6375550B2 (ja) 2014-01-23 2014-01-23 非晶性肥料組成物の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015137213A true JP2015137213A (ja) 2015-07-30
JP6375550B2 JP6375550B2 (ja) 2018-08-22

Family

ID=53768468

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014010529A Active JP6375550B2 (ja) 2014-01-23 2014-01-23 非晶性肥料組成物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6375550B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019081679A (ja) * 2017-10-31 2019-05-30 水澤化学工業株式会社 カリウム−シリカ粒状物

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5029983B1 (ja) * 1968-09-24 1975-09-27
JPH04243992A (ja) * 1991-01-29 1992-09-01 Nippon Chem Ind Co Ltd 溶成複合肥料
JP2000034481A (ja) * 1998-07-21 2000-02-02 Denki Kagaku Kogyo Kk 無機組成物とその製造方法、それを用いた肥料と土壌改質剤
JP2000034185A (ja) * 1998-07-21 2000-02-02 Denki Kagaku Kogyo Kk 無機組成物とその製造方法、それを用いた肥料と土壌改質剤
JP2008214184A (ja) * 2008-03-21 2008-09-18 Nippon Yakin Kogyo Co Ltd 肥料用スラグとその製造方法
JP2009269800A (ja) * 2008-05-08 2009-11-19 Tokyo Univ Of Agriculture & Technology Pk複合肥料
JP2010202491A (ja) * 2009-02-05 2010-09-16 Minamikyushu Chemical Industry Co Ltd 鶏糞燃焼灰精製物及びその製造方法
JP2013253000A (ja) * 2012-06-07 2013-12-19 Taiheiyo Cement Corp りん酸肥料の製造方法

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5029983B1 (ja) * 1968-09-24 1975-09-27
JPH04243992A (ja) * 1991-01-29 1992-09-01 Nippon Chem Ind Co Ltd 溶成複合肥料
JP2000034481A (ja) * 1998-07-21 2000-02-02 Denki Kagaku Kogyo Kk 無機組成物とその製造方法、それを用いた肥料と土壌改質剤
JP2000034185A (ja) * 1998-07-21 2000-02-02 Denki Kagaku Kogyo Kk 無機組成物とその製造方法、それを用いた肥料と土壌改質剤
JP2008214184A (ja) * 2008-03-21 2008-09-18 Nippon Yakin Kogyo Co Ltd 肥料用スラグとその製造方法
JP2009269800A (ja) * 2008-05-08 2009-11-19 Tokyo Univ Of Agriculture & Technology Pk複合肥料
JP2010202491A (ja) * 2009-02-05 2010-09-16 Minamikyushu Chemical Industry Co Ltd 鶏糞燃焼灰精製物及びその製造方法
JP2013253000A (ja) * 2012-06-07 2013-12-19 Taiheiyo Cement Corp りん酸肥料の製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019081679A (ja) * 2017-10-31 2019-05-30 水澤化学工業株式会社 カリウム−シリカ粒状物
JP7026485B2 (ja) 2017-10-31 2022-02-28 水澤化学工業株式会社 カリウム-シリカ粒状物

Also Published As

Publication number Publication date
JP6375550B2 (ja) 2018-08-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH049482B2 (ja)
DE102011008008B4 (de) Schwermetallarmes, modifizierbares, phosphathaltiges, düngewirksames Bodensubstrat
JP5336706B2 (ja) 土壌改良性肥料
EP3560908A1 (en) Soil builder
CN107663131A (zh) 利用火电厂废弃物制备的盐碱地改良肥及其制备方法
CN104962294B (zh) 一种土壤调理剂及其制备方法
CN103553845A (zh) 秸秆焚烧发电厂草炭灰强碱性废水治理制土壤疏松调节肥技术
KR101168754B1 (ko) 광물을 이용한 액체비료 및 그 제조방법
JP5463507B2 (ja) 小麦栽培の元肥として用いるpk複合肥料
CN109576035A (zh) 一种生物质颗粒燃料专用固硫抗结剂
CN105925270A (zh) 一种改善盐碱地肥力的土壤改良剂及其应用
JP6375550B2 (ja) 非晶性肥料組成物の製造方法
JPH0223514B2 (ja)
WO2019004357A1 (ja) 肥料原料用製鋼スラグ、肥料原料用製鋼スラグの製造方法、肥料の製造方法及び施肥方法
JP6722969B2 (ja) けい酸質肥料およびその製造方法
JP2013155273A (ja) 土壌改良材及び土壌改良方法
JPWO2019004339A1 (ja) 肥料原料用製鋼スラグ、肥料原料用製鋼スラグの製造方法、肥料の製造方法及び施肥方法
CN108083951A (zh) 一种有机螯合黄腐酸钾硅肥及其生产工艺
JPH03183680A (ja) 粒状複合肥料の製造方法
JP2013032269A (ja) りん酸肥料、及びその製造方法
JP3766898B2 (ja) 新規な高カルシウム作物用土壌改良剤
JP2019123657A (ja) けい酸苦土肥料の製造方法
JP3798758B2 (ja) 水稲培土
JPH07121836B2 (ja) 土壌改良肥料
JP4520587B2 (ja) きのこの人工培養基及びそれを用いたきのこの人工栽培方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170123

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170131

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171219

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180403

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180601

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180626

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180703

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6375550

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250